JPH0497843A - 高速製袋可能な鮮度保持用包装フィルム - Google Patents

高速製袋可能な鮮度保持用包装フィルム

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JPH0497843A
JPH0497843A JP21527290A JP21527290A JPH0497843A JP H0497843 A JPH0497843 A JP H0497843A JP 21527290 A JP21527290 A JP 21527290A JP 21527290 A JP21527290 A JP 21527290A JP H0497843 A JPH0497843 A JP H0497843A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、溶断シール性が良好で高速製袋が可能であり
、且つ優れた防曇性を有し高い鮮度保持効果を発揮し得
る包装フィルムに関するものである。
[従来の技術] 近年、生鮮野菜や果物等の鮮度低下を防止し商品価値を
高めるという観点から包装フィルムについての改良研究
が進み、例えば防曇特性の優れたフィルムが普及してぎ
ている。またスーパー等で店頭販売される野菜等の殆ん
どは個別包装されており、この包装袋は、自動溶断シー
ル装置を備えた高速製袋設備によって高速且つ安価に製
造されている。この様な溶断シール性フィルムとしては
、たとえば特開昭55−65552号公報や同55−9
1665号公報に開示されている様なものがあり、ここ
では結晶性ポリプロピレンを基層とし、この表面にスキ
ン層として、プロピレンを主たる重合成分とする1−ブ
テン・プロピレンランダム共重合体とエチレン・プロピ
レンランダム共重合体とからなるプロピレン系ランダム
共重合体組成物、あるいはプロピレンを主たる重合成分
とする1−ブテン・エチレン・プロピレンランダム共重
合体等を形成することにより溶断シール強度の向上を図
っている。
[発明が解決しようとする課題] 一方、自動製袋技術の向上もめざましいものがあり、製
袋速度は一段と高速化されつつあるが、上記の如き従来
の溶断シール性フィルムでは、こうした高速製袋を行な
った場合必ずしも満足のいく溶断シール強度が得られな
いことが経験されている。
またポリプロピレン系フィルムにおいては防曇特性を高
めるための処理法として、防曇剤の配合されたフィルム
を一定時間加熱保持して防曇剤を表面に浸出させる方法
が知られているが、従来の防曇性フィルムにこの様な処
理を施すと溶断シール強度は更に低下する傾向があり、
高速製袋には適用し得なくなることが分かっている。
本発明はこの様な事情に着目してなされたものであって
、その目的は、優れた防曇特性を有し、且つ高速製袋に
適用した場合でも十分な溶断シール強度が得られる様な
鮮度保持用包装フィルムを提供し゛ようとするものであ
る。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決することのできた本発明に係る鮮度保持
用包装フィルムの構成は、極限粘度[η]が1.85〜
2.10のポリプロピレンまたはプロピレン系共重合体
よりなる基層の表面に、極限粘度[η]が1.72〜2
.00であって且つ上記基層の極限粘度[η]よりも0
.10〜0.20低い値を示すプロピレン系共重合体よ
りなるスキン層が形成され、 上記基層およびスキン層の少なくとも一方には0.1〜
2.0%の防曇剤が含有されているところに要旨を有す
るものである。
[作用] 本発明者らは、基層表面に溶断シール性改善用のスキン
層を形成してなる基本構造の包装用フィルムを対象とし
て、高速製袋に適用した場合でも十分な溶断シール強度
を確保し得る様なフィルムの開発を期して種々研究を進
めてきた。その結果、フィルム状に成形した状態におけ
る基層とスキン層の各極限粘度[η] (テトラリン溶
媒を用い135℃で測定した値二以下同じ)の値および
それらの値のバランスが、溶断シール強度との間に密接
な関係を有していることを知った。
そして基層をポリプロピレンまたはプロピレン系共重合
体で構成すると共にその極限粘度[ηコを1.85〜2
,10のものとし、一方スキン層はプロピレン系共重合
体により構成してその極限粘度[η]を1.72〜2.
00のものとすると共に、スキン層の極限粘度[η]を
基層のそれよりも0.lO〜0.20低いものとしてや
れば、高速製袋に適用した場合でも優れた溶断シール強
度が保障されることを知った。尚スキン層の厚みが基層
に対して薄過ぎる場合は、スキン層によフてもたらされ
る高速溶断シール性が不足気味となるので、スキン層の
厚みは基層の厚みに対してた5/100以上にするのが
よい。一方スキン層が厚くなり過ぎると、基層の厚みが
相対的に小さくなって包装用フィルムとしての強度や透
明性等に悪影響が表われてくるばかりでなく、溶断シー
ル強度も低下してくる傾向があるので、スキン層の厚み
は基層の30/100以下にすることが望まれる。
上記基層の構成材としては、アイソタクチックポリプロ
ピレン、あるいはエチレン・プロピレン共重合体、1−
ブテン・プロピレン共重合体、1−ブテン・エチレン・
プロピレン共重合体の如ぎ任意のプロピレン系共重合体
を使用できるが、フィルムとした状態における極限粘度
[η]が1.85未満である場合は、溶断シールにより
熱融着する際の融着部の強度が十分に上がらず、一方2
.10を超えるものでは熱融着部自体が形成され難くな
るので1.85〜2.10範囲のものを選択して使用し
なければならない。またスキン層を構成するプロピレン
系共重合体としては、エチレン・プロピレン共重合体、
1−ブテン・プロピレン共重合体、1−ブテン・エチレ
ン・プロピレン共重合体の如斡任意のプロピレン系共重
合体を使用できるが、フィルムとした状態における極限
粘度[η]が1.72未満である場合は、溶断シールに
より熱融着する際の熱融着部の強度が十分に上がらず、
方2.00を超えると熱融着部自体が形成され難くなる
ので1.72〜2.00の範囲のものを選択して使用す
べきである。しかも基層とスキン層の極限粘度[η]の
差が0.10未満である場合は熱融着時におけるフィル
ム溶融の温度設定がむずかしくて融着部の形成が困難で
あり、一方0.20を超える場合は熱融着時に基層とス
キン層が均一に混合し難いために強固な熱融着部が形成
されにくく、いずれの場合も本発明の目的を果たすとか
できない。尚スキン層構成材としては、基層構成材より
も融点が10〜60℃低いものが好ましく、また溶断シ
ール時の熱劣化を抑えるため少量の酸化防止剤を含有さ
せることも有効である。
更に本発明では、フィルムに鮮度保持の為の防曇性を与
えるため、基層および表層の少なくとも一方に0.1〜
2.0重量%の防曇剤を含有させる必要があり、防曇剤
含有量が0.1重量%未満では防曇性が不十分で満足の
いく鮮度保持効果が得られず、一方、2.0重量%を超
えるとフィルムのヒートシール性に悪影響が表われ、十
分な溶断シール強度が得られなくなる。尚防曇剤を基層
側へ含有させたものでは、より高い溶断シール性を示す
ことが確認されている。防曇剤の種類は特に制限されな
いが、好ましいものとしてはアルキルアミン系あるいは
モノグリセリンエステル系の防曇剤であり、これらは単
独で使用し得るほか、必要により2種以上を併用するこ
とも勿論可能である。
本発明に係る包装フィルムの構成は以上の通りであるが
、溶断シールしたときの融着部の極限粘度[η]につい
ては次の様に説明することができる。即ち下記の条件で
溶断シールしたときの融着部の極限粘度[η]が1.8
2以上となるものを選択することによって、より一層安
定して高レベルの溶断シール強度を得ることができる。
(溶断シール条件) 刃の実温度   :330℃ 刃先角度    :90度 製袋速度    :150袋/分 フィルム送り速度:27m/分 即ち溶断シール部においては、通常のヒートシールの様
に表層部で熱融着しているのではなく、溶断部において
スキン層と基層が融合一体化した後冷却固化しており、
溶断シール後の強度はこの融合一体化した部分の物性に
よって変わってくる。そして本発明者らが検討したとこ
ろでは、該融合一体化した融着部の極限粘度[ηコが1
.82以上であるものは安定して高レベルの溶断シール
強度を発揮し得ることが確認された。従って基層とスキ
ン層の各構成材や厚み比等を決定するに当たっては、両
層を融合一体化したものについてその極限粘度[ηコを
測定し、本発明における基準の1つとして付加すること
も有効である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本
発明はもとより下記実施例によって制約を受けるもので
はない。
[実施例] 製袋機: 共栄印刷機械材料株式会社製のr PP−500型サイ
ドウエルダー」を使用し、第1図に略示する通り、ロー
ル状に巻き取った供試フィルム1を半折りして製袋機に
かけ、溶断シール刃2の部分で溶断シールして包装袋を
得る。尚溶断シール刃2の構成は第2図に示す通り[図
中の数値は寸法(mm)を示す]であり、刃の実温度は
安立計器(株)製のr IITL−2型検出@ No、
 C114Jによって測定する。
刃の実温度:   :330℃ 刃先角度    :90度 製袋速度    =150袋/分 フィルム送り速度:27m/分 試料採取法: 180mmx 200111mの袋について、第3図に
示す如く左右両側の上端および下端から10IIlIn
内側の位置より15mmx 50mmの供試片を4片切
り出し、性能評価用供試材とする。
性能評価法: (溶断シール強度) 上記供試片の溶断シール部を中心とし、緩みを除いた状
態で両端を引張試験機の把持部に把持(つかみ間隔=2
00111m)シて、引張速度200■/分で引張り、
シール部が破断したときの強さ(Kg)を測定する。測
定回数は10回とする。
(防曇性) 500 ccのビーカーに50℃の:4300ccを入
れ、供試フィルムをかぶせてビーカーの上部に輪ゴムで
密封固定する。これを3〜8℃に保った冷蔵庫に入れ、
30分後にフィルム内面の状態を観察し、下記の基準で
防曇性を評価する。
◎:完全透明、曇りなし・・・防曇性優秀○:はぼ透明
、わずかに曇りあり・・・防曇性良好△:半透明、曇り
あり・・・防曇性やや不良×:不透明、曇り大・・・防
曇性不良 施例1〜3.比較例1〜7 基層構成材として、プロピレン単独重合体でメルトイン
デックス(M I )が2.5 、4.0 、7.0g
710 minのものを1:0−0(但し、比較例3に
ついてはO:8:2.比較例4については6:4:0)
の比率で混合したものを使用し、防曇剤としては、ポリ
オキシエチレン(2)ステアリルアミンモノステアリン
酸エステルおよびステアリン酸モノグリセリンエステル
を含有量が0.05%、1.0%または3.0%となる
様に添加する。一方、スキン層構成材としては1−ブテ
ン・プロピレン共重合体(1−ブテン含量16重量%)
でメルトインデックス(Ml)が4.0g/10分およ
び7.0g/10分のものを8:2(但し、比較例2に
ついては0:1、比較例5については7:3)の比率で
混合したものを使用し、防曇剤としてはステアリン酸モ
ノグリセリンエステルを0.05重量%含有させる。
上記各構成材を、基層構成材については601φ、スキ
ン層構成材については65m+nφのシリンダー径の押
出機を使用し、Tダイスを用いてシリンダー温度260
℃、ダイ温度260℃で、基。
層とスキン層の厚み比が10:lの3層構造の原反を製
造する。次にこの原反を縦4.5倍、横8倍に2軸延伸
して厚さ20μmの延伸フィルムを得る。
得られた各フィルムを前述の製袋機にかけて製袋した後
、溶断シール強度および防曇性を評価する。
フィルムの構成および性能試験結果を第1表に一括して
示す。尚実施例1〜3および比較例2〜5については、
溶断シール時における熱劣化を抑えるためスキン層に下
記のフェノール系酸化防止剤を添加した。
(フェノール系酸化防止剤) A : 2.6−ジー第3級ブチル−p−クレゾールB
:テトラキス[メチレン−3(3’ 、5’ジ一第3級
ブチルー4゛−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
メタン 第1表より次の様に考えることができる。
実施例1〜3:本発明の規定要件をすべて満足するもの
であり、溶断シール強度および 防曇性のいずれも良好な結果が得られ ている。
比較例1.2=ニスキン構成材の極限粘度が低過ぎるた
め溶断シール強度が乏しい。ま た本例では融着部の極限粘度も好適範 囲を外れている。
比較例3:基層構成材の極限粘度が低過ぎるため溶断シ
ール強度が乏しい、また本例で は融着部の極限粘度も好適範囲を外れ ている。
比較例4:防曇剤の配合量が不足するため、十分な防曇
性が得られない。
比較例5:基層中の防曇剤含有量が多過ぎるため、溶断
シール強度に悪影響が表われ ている。
比較例6.7=基層とスキン層の極限粘度[η]の差が
0.10〜0.20の範囲を外れるものであり、溶断シ
ール強度が低い。
[発明の効果] 本発明は以上の様に構成されており、基層とスキン層を
構成する重合体の種類および極限粘度を特定すると共に
、両層の少なくとも一方に適量の防曇剤を含有させるこ
とによって、高速製袋機に適用した場合でも十分な溶断
シール強度を有し、且つ防曇性が良好で鮮度保持特性の
優れた包装用フィルムを提供し得ることになフた。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例で用いた製袋機の概念図、第2図は溶断
シール刃の説明図、第3図は製造された袋からの性能試
験用サンプルの採取法を示す説明図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)極限粘度[η]が1.85〜2.10のポリプロ
    ピレンまたはプロピレン系共重合体よりなる基層の表面
    に、 極限粘度[η]が1.72〜2.00であって且つ上記
    基層の極限粘度[η]よりも0.10〜0.20低い値
    を示すプロピレン系共重合体よりなるスキン層が形成さ
    れ、 上記基層およびスキン層の少なくとも一方には0.1〜
    2.0%の防曇剤が含有されていることを特徴とする高
    速製袋可能な鮮度保持用包装フィルム。
  2. (2)基層とスキン層が融合一体化した熱融着部の極限
    粘度[η]が1.82以上である請求項(1)記載の包
    装フィルム。
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