JP2004284161A - ポリオレフィン系熱収縮性フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】包装機適性、低温収縮性に優れ、かつ高温での耐熱をも兼ね備え、更に収縮直後のフィルム滑性(ホットスリップ性)、ヒートシール強度、環境衛生性に優れた熱収縮性フィルムの提供。
【解決手段】密度が0.905g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂70〜50重量%と、密度が0.905g/cm3よりも高い直鎖状低密度ポリエチレン樹脂30〜50重量%とからなる中心層の両面に、ポリプロピレン系樹脂からなる層が積層されてなるポリオレフィン系熱収縮性フィルム。
【選択図】なし
【解決手段】密度が0.905g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂70〜50重量%と、密度が0.905g/cm3よりも高い直鎖状低密度ポリエチレン樹脂30〜50重量%とからなる中心層の両面に、ポリプロピレン系樹脂からなる層が積層されてなるポリオレフィン系熱収縮性フィルム。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は主に商業包装用に用いられる熱収縮性2軸延伸フィルムに関する。さらに言えば本発明は、厚み精度がよいことから包装機適性が優れ、低温収縮性に優れ、かつ高温での耐熱をも兼ね備え、環境温度による強度の低下が無く、ヒートシール性、環境衛生性に優れたポリオレフィン系熱収縮性フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱収縮性フィルムに使用される原材料としては、低温においても収縮性能の良いポリ塩化ビニル樹脂(PVC)が広く使用されてきた。しかしながら、近年PVCの環境への影響、特に燃焼時に発生する有毒ガスなどの悪影響が注目され、PVCを原材料とするプラスチック製品の使用を見直す動きが活発になってきている。熱収縮性フィルムにおいても例外ではなく、PVCに替わる原材料として、ポリプロピレン系樹脂を使用した熱収縮性フィルムが今日広く使われるようになってきている。しかし、ポリプロピレン系樹脂を原材料とする熱収縮性フィルムは、環境への影響はPVCよりもはるかに優れ、耐熱性も優れているがるが、収縮性、特に低温収縮性が不十分である。
【0003】
低温収縮性が改良されたポリオレフィン系熱収縮性フィルムとして、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂を主原料とする熱収縮性フィルムが提案されている。しかし、LLDPE樹脂フィルムは、低温収縮性は優れているが耐熱性が不足し、収縮可能範囲が極端に狭くなり、実用上使用し難い。一方、電子線架橋等による耐熱性の改良等が行われているが、生産時に発生したロス等を再生利用することが出来ないといった欠点を有している(特許文献1参照)。
そこで、LLDPE樹脂を中間層とし、ポリプロピレン系樹脂を両外層とする多層構成の熱収縮性フィルムが提案されてきている。例えば、中心層に密度が0.905/cm3以下のLLDPEを、内外層にポリプロピレン系樹脂を用いてなる熱収縮性フィルムが提案されている(特許文献2参照)が、このフィルムは、収縮性能は良好であるが、収縮直後の滑性(ホットスリップ性)に劣るという欠点を有している。
一方、特定のLLDPE樹脂とPE樹脂からなる層とPPからなる層が積層された熱収縮性フィルムが提案されている(特許文献3参照)が、このフィルムは、ホットスリップ性は良好であるが、収縮性能が不十分である。
さらに上記LLDPE樹脂とPP樹脂からなる熱収縮性フィルムは、芯層の低密度のPE樹脂と表面層のPP樹脂との相溶性が不十分な為にシール強度、特に溶断シール強度が充分でないという欠点も有している。
【0004】
【特許文献1】
特公平4−70987号公報
【特許文献2】
特公平8−2625号公報
【特許文献3】
特公平8−5172号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、包装機適性、低温収縮性に優れ、かつ高温での耐熱をも兼ね備え、更に収縮直後のフィルム滑性(ホットスリップ性)、ヒートシール強度、環境衛生性に優れた熱収縮性フィルムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決する為の手段】
本発明のポリオレフィン系熱収縮性フィルムは、密度が0.905g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂70〜50重量%と、密度が0.905g/cm3よりも高い直鎖状低密度ポリエチレン樹脂30〜50重量%とからなる中心層の両面に、ポリプロピレン系樹脂からなる層が積層されてなるポリオレフィン系熱収縮性フィルムである。 更に好ましくは、該ポリプロピレン系樹脂が、クロス分別法による90℃以下の溶出量が40重量%以上であるポリプロピレン樹脂(A)を50重量%以上含有するポリプロピレン系樹脂であるポリオレフィン系熱収縮性フィルムである。
以下、本発明について詳述する。
【0007】
本発明の中心層を構成する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂は、エチレンの単独重合体、あるいは、エチレンを主成分とする他のモノマーとの共重合体が挙げられ、これらが単独で使用されても2種以上が併用されても良い。他のモノマーとの共重合体としては、例えばエチレンとα−オレフィンとの共重合体が好適に使用され、ブロック共重合体、ランダム共重合体、ランダムブロック共重合体等のいずれでも良い。α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等が挙げられる。
【0008】
本発明の中心層を構成する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂は、密度が0.905g/cm3以下の直鎖状ポリエチレン樹脂が70〜50重量%と、密度が0.905g/cm3を超える直鎖状ポリエチレン樹脂が30〜50重量%とからなる。 密度が0.905g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂が70重量%を超えると熱収縮性は良好であるが、収縮直後の滑性(ホットスリップ性)が充分でなくフィルム同士の接触等によるフィルム破れが発生したり、包装品の移動がスムーズに行えない等の問題がある。一方50重量%未満になるとホットスリップ性は良好となるが、低温域での熱収縮性が不十分となり、適正に包装できる条件の範囲が非常に狭くなりすぎて実用的でなくなる。
【0009】
また、本発明で使用する密度が0.905g/cm3以下の直鎖状ポリエチレン樹脂としては、メルトフローレート(MFR)が2.0g/10分以下であることが好ましい。MFR値が2.0g/10分を超えてしまうと、フィルム成形時、特に延伸加工時のフィルムの安定性が悪くなり、フィルム切れ等の成形トラブルを誘発するばかりでなく、また厚み精度も悪くなり、包装機適性にも劣る可能性がある。更に、該樹脂のビカット軟化点は、熱収縮性、耐熱性、ホットスリップ性等から80〜90℃程度の範囲内にあるものが好適に用いられる。
【0010】
上記中間層を構成する線状低密度ポリエチレン樹脂には、本発明の効果を阻害しない範囲で、他のポリエチレン系樹脂、例えば、高圧法ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等が加えられても良い。
【0011】
本発明の両外層を構成するポリプロピレン系樹脂としては、クロス分別法による90℃以下の溶出量が40重量%以上であるポリプロピレン樹脂(A)を50重量%以上含有するポリプロピレン系樹脂が好適に用いられる。
【0012】
上記ポリプロピレン樹脂(A)としては、結晶性ポリプロピレンホモポリマー、プロピレンとα−オレフィンとの共重合体である結晶性プロピレン−α−オレフィン共重合体、或いは、これらの混合物を用いる事が出来る。上記α−オレフィンとしては、一般にはエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン等のが挙げられ、好ましくはエチレン、1−ブテン等が単独もしくは2種以上が併用して用いられる。これらの内、プロピレンとエチレンと1−ブテンとからなる三元共重合体が特に好適に用いられる。
【0013】
上記プロピレン−エチレン−1−ブテン三元共重合体中のエチレン含量は1〜6重量%が好ましく、1−ブテン含量は5〜15重量%が好ましい。また、三元共重合体の重量平均分子量は、好ましくは5万〜40万である。重量平均分子量が5万未満の場合は得られる積層フィルムの強度が低下する可能性があり、40万を超えると積層フィルムの成形性が低下する可能性がある。
【0014】
上記ポリプロピレン樹脂(A)の、クロス分別法による90℃以下の溶出量は40重量%以上が好ましく、より好ましくは、40重量%以上で90重量%以下であり、さらに好ましくは60〜80重量%である。クロス分別法による90℃以下の溶出量が40重量%未満では、中心層の線状低密度ポリエチレン樹脂と表面層のポリプロピレン系樹脂との相溶性が不十分となり、層間での剥離が発生し、シール強度低下の恐れがある。
【0015】
ここで、クロス分別法とは、ポリマーの結晶性と分子量の関係をクロス分析する方法であり、分析は以下の方法で行う。まず、ポリプロピレン樹脂を140℃、又はポリプロピレン樹脂が完全に溶解する温度のo−ジクロロベンゼンに溶解した後、一定の速度で冷却し、あらかじめ用意した不活性担体の表面に薄いポリマー層を結晶性の高い順、及び分子量の大きい順に析出させる。次に、温度を連続的又は段階的に昇温し、順次溶出した成分の濃度を検出し、組成分布(結晶性分布)を測定する。これを温度上昇溶離分別といい、同時に、順次溶出した成分を高温型GPCにより分析して、分子量と分子量分布を測定する。本発明では、上述した温度上昇溶離分別部分と高温GPC部分の両者をシステムとして備えているクロス分別クロマトグラフ装置(三菱化学社製CFC−T150A型)を使用した。
【0016】
上記ポリプロピレン系樹脂に含有されるポリプロピレン樹脂(A)の量は50重量%以上が好ましく、より好ましくは50〜90重量%、さらに好ましくは60〜80重量%である。ポリプロピレン樹脂(A)が50重量%未満になるとシール性が悪くなりシール強度が不足する可能性がある。また、90重量%を超えると表面滑性が低下する傾向になりホットスリップ性が不足する可能性がある。
また、ポリプロピレン系樹脂中のポリプロピレン樹脂(A)以外のポリプロピレン樹脂としては、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合等が挙げられ、これらの内の1種又は2種以上が適宜選定して用いられればよい。
【0017】
本発明において、各層を構成する樹脂材料には、本発明の効果を阻害しない範囲で、滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、結晶造核剤等の添加剤が必要に応じて添加されて良い。
【0018】
本発明のポリオレフィン系熱収縮性フィルムは、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂からなる中心層の両面にポリプロピレン系樹脂からなる層が積層されてなり、該積層フィルムの厚さは5〜50μmであることが好ましく、層比は外層/中芯層/外層=1/2/1〜1/10/1であることが好ましい。
【0019】
上記多層ポリオレフィン系熱収縮性フィルムを得るための製造法としては特に限定されるものではなく、多層Tダイキャスト法や、多層ダイスを用いた水冷インフレーション法等の公知の製膜法により製膜された後、ロール一軸延伸やテンター二軸延伸、チューブラー二軸延伸等の公知の延伸法により延伸される。この際、延伸前のフィルムの厚さは200〜500μm、延伸倍率は縦横各2〜10倍、延伸速度10〜100m/分、延伸温度は延伸前のシート温度で50〜120℃であることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
(実施例1)
中心層の樹脂材料として、エチレン−1−オクテン共重合である直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE樹脂1)70重量%と、エチレン−1−オクテン共重合である直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE樹脂2)30重量%からなる混合物を、両表面層用の樹脂材料として、プロピレン−エチレン−1−ブテンの3元共重合体であるポリプロピレン樹脂(PP樹脂1)70重量%と、プロピレン−エチレン共重合体であるポリプロピレン樹脂(PP樹脂2)30重量%からなる混合物を用い、円形の多層ダイスを取り付けた3台の押出機を用いて水冷インフレーション法により3層膜を製膜し、得られた膜をチューブラ2軸延伸により縦横各5倍に延伸し、全厚が15μmで、層比が1/6/1である積層フィルムを得た。尚、LLDPE樹脂1、LLDPE樹脂2、PP樹脂1、PP樹脂2の詳細は表1に示した。
【0021】
(実施例2)
両表面層用の樹脂材料として、PP樹脂2のみを用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
【0022】
(比較例1)
中心層の樹脂材料として、LLDPE樹脂1のみを用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
【0023】
(比較例2)
中心層の樹脂材料として、LLDPE樹脂1が30重量%と、LLDPE樹脂2が70重量%とからなる混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
【0024】
(比較例3)
両表面層用の樹脂材料として、PP樹脂1のみを用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
【0025】
〔評価〕
上記で得られた積層フィルムにつき下記の試験を行い、結果を表1に示した。
(収縮率)
JIS Z 1709に準拠して測定。
(シール強度)
包装機(HP−10、(株)ハタナカ社製)を用いて、200℃、0.9秒の条件にてシールしたフィルムを15mm幅の短冊状にカットし、シール部分の剥離強度を測定した。
(収縮試験)
包装機のトンネル温度を変化させて、各温度において、ビデオテープ1本を包装し、包装の仕上がり状態を目視で観測し、下記の基準で判定した。
○:外観良好で問題なし
△:やや悪いが実用上問題なし
×:外観悪く実用上問題あり
(包装後の滑性)
上記ビデオテープを包装した際の包装物同士の滑性状態下記の基準で評価した。
○:滑性で問題なし
△:やや悪いが実用上問題なし
×:滑性悪く実用上問題あり
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
表2から明らかなように、実施例1及び2で得られた積層フィルムは、低温収縮性に優れ、かつ高温での耐熱を兼ね備え、更に収縮直後のフィルム滑性、ヒートシール強度、環境衛生等に優れた良好なフィルムであった。これに対し、比較例1の積層フィルムは高温耐熱性及び収縮直後の滑性が劣っている。比較例2の積層フィルムは低温収縮性が劣っている。比較例3の積層フィルムは収縮直後の滑性が劣っている。
【0029】
【発明の効果】
本発明のポリオレフィン系熱収縮性フィルムは、上述した如く、特定の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなる中心層の両面に特定のポリプロピレン系樹脂からなる層が積層されてなるので、低温収縮性、耐熱性、フィルム滑性、ヒートシール強度が優れ、ポリオレフィン系であるので環境衛生に優れたポリオレフィン系熱収縮性フィルムである。
【発明の属する技術分野】
本発明は主に商業包装用に用いられる熱収縮性2軸延伸フィルムに関する。さらに言えば本発明は、厚み精度がよいことから包装機適性が優れ、低温収縮性に優れ、かつ高温での耐熱をも兼ね備え、環境温度による強度の低下が無く、ヒートシール性、環境衛生性に優れたポリオレフィン系熱収縮性フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱収縮性フィルムに使用される原材料としては、低温においても収縮性能の良いポリ塩化ビニル樹脂(PVC)が広く使用されてきた。しかしながら、近年PVCの環境への影響、特に燃焼時に発生する有毒ガスなどの悪影響が注目され、PVCを原材料とするプラスチック製品の使用を見直す動きが活発になってきている。熱収縮性フィルムにおいても例外ではなく、PVCに替わる原材料として、ポリプロピレン系樹脂を使用した熱収縮性フィルムが今日広く使われるようになってきている。しかし、ポリプロピレン系樹脂を原材料とする熱収縮性フィルムは、環境への影響はPVCよりもはるかに優れ、耐熱性も優れているがるが、収縮性、特に低温収縮性が不十分である。
【0003】
低温収縮性が改良されたポリオレフィン系熱収縮性フィルムとして、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂を主原料とする熱収縮性フィルムが提案されている。しかし、LLDPE樹脂フィルムは、低温収縮性は優れているが耐熱性が不足し、収縮可能範囲が極端に狭くなり、実用上使用し難い。一方、電子線架橋等による耐熱性の改良等が行われているが、生産時に発生したロス等を再生利用することが出来ないといった欠点を有している(特許文献1参照)。
そこで、LLDPE樹脂を中間層とし、ポリプロピレン系樹脂を両外層とする多層構成の熱収縮性フィルムが提案されてきている。例えば、中心層に密度が0.905/cm3以下のLLDPEを、内外層にポリプロピレン系樹脂を用いてなる熱収縮性フィルムが提案されている(特許文献2参照)が、このフィルムは、収縮性能は良好であるが、収縮直後の滑性(ホットスリップ性)に劣るという欠点を有している。
一方、特定のLLDPE樹脂とPE樹脂からなる層とPPからなる層が積層された熱収縮性フィルムが提案されている(特許文献3参照)が、このフィルムは、ホットスリップ性は良好であるが、収縮性能が不十分である。
さらに上記LLDPE樹脂とPP樹脂からなる熱収縮性フィルムは、芯層の低密度のPE樹脂と表面層のPP樹脂との相溶性が不十分な為にシール強度、特に溶断シール強度が充分でないという欠点も有している。
【0004】
【特許文献1】
特公平4−70987号公報
【特許文献2】
特公平8−2625号公報
【特許文献3】
特公平8−5172号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、包装機適性、低温収縮性に優れ、かつ高温での耐熱をも兼ね備え、更に収縮直後のフィルム滑性(ホットスリップ性)、ヒートシール強度、環境衛生性に優れた熱収縮性フィルムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決する為の手段】
本発明のポリオレフィン系熱収縮性フィルムは、密度が0.905g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂70〜50重量%と、密度が0.905g/cm3よりも高い直鎖状低密度ポリエチレン樹脂30〜50重量%とからなる中心層の両面に、ポリプロピレン系樹脂からなる層が積層されてなるポリオレフィン系熱収縮性フィルムである。 更に好ましくは、該ポリプロピレン系樹脂が、クロス分別法による90℃以下の溶出量が40重量%以上であるポリプロピレン樹脂(A)を50重量%以上含有するポリプロピレン系樹脂であるポリオレフィン系熱収縮性フィルムである。
以下、本発明について詳述する。
【0007】
本発明の中心層を構成する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂は、エチレンの単独重合体、あるいは、エチレンを主成分とする他のモノマーとの共重合体が挙げられ、これらが単独で使用されても2種以上が併用されても良い。他のモノマーとの共重合体としては、例えばエチレンとα−オレフィンとの共重合体が好適に使用され、ブロック共重合体、ランダム共重合体、ランダムブロック共重合体等のいずれでも良い。α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等が挙げられる。
【0008】
本発明の中心層を構成する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂は、密度が0.905g/cm3以下の直鎖状ポリエチレン樹脂が70〜50重量%と、密度が0.905g/cm3を超える直鎖状ポリエチレン樹脂が30〜50重量%とからなる。 密度が0.905g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂が70重量%を超えると熱収縮性は良好であるが、収縮直後の滑性(ホットスリップ性)が充分でなくフィルム同士の接触等によるフィルム破れが発生したり、包装品の移動がスムーズに行えない等の問題がある。一方50重量%未満になるとホットスリップ性は良好となるが、低温域での熱収縮性が不十分となり、適正に包装できる条件の範囲が非常に狭くなりすぎて実用的でなくなる。
【0009】
また、本発明で使用する密度が0.905g/cm3以下の直鎖状ポリエチレン樹脂としては、メルトフローレート(MFR)が2.0g/10分以下であることが好ましい。MFR値が2.0g/10分を超えてしまうと、フィルム成形時、特に延伸加工時のフィルムの安定性が悪くなり、フィルム切れ等の成形トラブルを誘発するばかりでなく、また厚み精度も悪くなり、包装機適性にも劣る可能性がある。更に、該樹脂のビカット軟化点は、熱収縮性、耐熱性、ホットスリップ性等から80〜90℃程度の範囲内にあるものが好適に用いられる。
【0010】
上記中間層を構成する線状低密度ポリエチレン樹脂には、本発明の効果を阻害しない範囲で、他のポリエチレン系樹脂、例えば、高圧法ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等が加えられても良い。
【0011】
本発明の両外層を構成するポリプロピレン系樹脂としては、クロス分別法による90℃以下の溶出量が40重量%以上であるポリプロピレン樹脂(A)を50重量%以上含有するポリプロピレン系樹脂が好適に用いられる。
【0012】
上記ポリプロピレン樹脂(A)としては、結晶性ポリプロピレンホモポリマー、プロピレンとα−オレフィンとの共重合体である結晶性プロピレン−α−オレフィン共重合体、或いは、これらの混合物を用いる事が出来る。上記α−オレフィンとしては、一般にはエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン等のが挙げられ、好ましくはエチレン、1−ブテン等が単独もしくは2種以上が併用して用いられる。これらの内、プロピレンとエチレンと1−ブテンとからなる三元共重合体が特に好適に用いられる。
【0013】
上記プロピレン−エチレン−1−ブテン三元共重合体中のエチレン含量は1〜6重量%が好ましく、1−ブテン含量は5〜15重量%が好ましい。また、三元共重合体の重量平均分子量は、好ましくは5万〜40万である。重量平均分子量が5万未満の場合は得られる積層フィルムの強度が低下する可能性があり、40万を超えると積層フィルムの成形性が低下する可能性がある。
【0014】
上記ポリプロピレン樹脂(A)の、クロス分別法による90℃以下の溶出量は40重量%以上が好ましく、より好ましくは、40重量%以上で90重量%以下であり、さらに好ましくは60〜80重量%である。クロス分別法による90℃以下の溶出量が40重量%未満では、中心層の線状低密度ポリエチレン樹脂と表面層のポリプロピレン系樹脂との相溶性が不十分となり、層間での剥離が発生し、シール強度低下の恐れがある。
【0015】
ここで、クロス分別法とは、ポリマーの結晶性と分子量の関係をクロス分析する方法であり、分析は以下の方法で行う。まず、ポリプロピレン樹脂を140℃、又はポリプロピレン樹脂が完全に溶解する温度のo−ジクロロベンゼンに溶解した後、一定の速度で冷却し、あらかじめ用意した不活性担体の表面に薄いポリマー層を結晶性の高い順、及び分子量の大きい順に析出させる。次に、温度を連続的又は段階的に昇温し、順次溶出した成分の濃度を検出し、組成分布(結晶性分布)を測定する。これを温度上昇溶離分別といい、同時に、順次溶出した成分を高温型GPCにより分析して、分子量と分子量分布を測定する。本発明では、上述した温度上昇溶離分別部分と高温GPC部分の両者をシステムとして備えているクロス分別クロマトグラフ装置(三菱化学社製CFC−T150A型)を使用した。
【0016】
上記ポリプロピレン系樹脂に含有されるポリプロピレン樹脂(A)の量は50重量%以上が好ましく、より好ましくは50〜90重量%、さらに好ましくは60〜80重量%である。ポリプロピレン樹脂(A)が50重量%未満になるとシール性が悪くなりシール強度が不足する可能性がある。また、90重量%を超えると表面滑性が低下する傾向になりホットスリップ性が不足する可能性がある。
また、ポリプロピレン系樹脂中のポリプロピレン樹脂(A)以外のポリプロピレン樹脂としては、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合等が挙げられ、これらの内の1種又は2種以上が適宜選定して用いられればよい。
【0017】
本発明において、各層を構成する樹脂材料には、本発明の効果を阻害しない範囲で、滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、結晶造核剤等の添加剤が必要に応じて添加されて良い。
【0018】
本発明のポリオレフィン系熱収縮性フィルムは、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂からなる中心層の両面にポリプロピレン系樹脂からなる層が積層されてなり、該積層フィルムの厚さは5〜50μmであることが好ましく、層比は外層/中芯層/外層=1/2/1〜1/10/1であることが好ましい。
【0019】
上記多層ポリオレフィン系熱収縮性フィルムを得るための製造法としては特に限定されるものではなく、多層Tダイキャスト法や、多層ダイスを用いた水冷インフレーション法等の公知の製膜法により製膜された後、ロール一軸延伸やテンター二軸延伸、チューブラー二軸延伸等の公知の延伸法により延伸される。この際、延伸前のフィルムの厚さは200〜500μm、延伸倍率は縦横各2〜10倍、延伸速度10〜100m/分、延伸温度は延伸前のシート温度で50〜120℃であることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
(実施例1)
中心層の樹脂材料として、エチレン−1−オクテン共重合である直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE樹脂1)70重量%と、エチレン−1−オクテン共重合である直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE樹脂2)30重量%からなる混合物を、両表面層用の樹脂材料として、プロピレン−エチレン−1−ブテンの3元共重合体であるポリプロピレン樹脂(PP樹脂1)70重量%と、プロピレン−エチレン共重合体であるポリプロピレン樹脂(PP樹脂2)30重量%からなる混合物を用い、円形の多層ダイスを取り付けた3台の押出機を用いて水冷インフレーション法により3層膜を製膜し、得られた膜をチューブラ2軸延伸により縦横各5倍に延伸し、全厚が15μmで、層比が1/6/1である積層フィルムを得た。尚、LLDPE樹脂1、LLDPE樹脂2、PP樹脂1、PP樹脂2の詳細は表1に示した。
【0021】
(実施例2)
両表面層用の樹脂材料として、PP樹脂2のみを用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
【0022】
(比較例1)
中心層の樹脂材料として、LLDPE樹脂1のみを用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
【0023】
(比較例2)
中心層の樹脂材料として、LLDPE樹脂1が30重量%と、LLDPE樹脂2が70重量%とからなる混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
【0024】
(比較例3)
両表面層用の樹脂材料として、PP樹脂1のみを用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
【0025】
〔評価〕
上記で得られた積層フィルムにつき下記の試験を行い、結果を表1に示した。
(収縮率)
JIS Z 1709に準拠して測定。
(シール強度)
包装機(HP−10、(株)ハタナカ社製)を用いて、200℃、0.9秒の条件にてシールしたフィルムを15mm幅の短冊状にカットし、シール部分の剥離強度を測定した。
(収縮試験)
包装機のトンネル温度を変化させて、各温度において、ビデオテープ1本を包装し、包装の仕上がり状態を目視で観測し、下記の基準で判定した。
○:外観良好で問題なし
△:やや悪いが実用上問題なし
×:外観悪く実用上問題あり
(包装後の滑性)
上記ビデオテープを包装した際の包装物同士の滑性状態下記の基準で評価した。
○:滑性で問題なし
△:やや悪いが実用上問題なし
×:滑性悪く実用上問題あり
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
表2から明らかなように、実施例1及び2で得られた積層フィルムは、低温収縮性に優れ、かつ高温での耐熱を兼ね備え、更に収縮直後のフィルム滑性、ヒートシール強度、環境衛生等に優れた良好なフィルムであった。これに対し、比較例1の積層フィルムは高温耐熱性及び収縮直後の滑性が劣っている。比較例2の積層フィルムは低温収縮性が劣っている。比較例3の積層フィルムは収縮直後の滑性が劣っている。
【0029】
【発明の効果】
本発明のポリオレフィン系熱収縮性フィルムは、上述した如く、特定の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなる中心層の両面に特定のポリプロピレン系樹脂からなる層が積層されてなるので、低温収縮性、耐熱性、フィルム滑性、ヒートシール強度が優れ、ポリオレフィン系であるので環境衛生に優れたポリオレフィン系熱収縮性フィルムである。
Claims (2)
- 密度が0.905g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂70〜50重量%と、密度が0.905g/cm3よりも高い直鎖状低密度ポリエチレン樹脂30〜50重量%とからなる中心層の両面に、ポリプロピレン系樹脂からなる層が積層されてなることを特徴とするポリオレフィン系熱収縮性フィルム。
- ポリプロピレン系樹脂が、クロス分別法による90℃以下の溶出量が40重量%以上であるポリプロピレン樹脂(A)を主成分するポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン系熱収縮性フィルム。
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-
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