JP3685861B2 - 積層フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層フィルム、詳しくはヒートシールフィルムとして好適な積層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
物品をフィルムで包装して密封する際、フィルムの包装片同士をヒートシールすることが行われている。その際、フィルムとして、ポリプロピレン、ポリエチレンのようなポリオレフィン系の熱可塑性樹脂からなるヒートシール層を基材樹脂層の表面に積層したものを使用することが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、こうしたヒートシールによる包装では、ヒートシールされた包装片同士の結合部が、包装体の開封時に手で容易に開封できる程度の良好な強度を有することが要求される。
【0004】
また、この包装体の開封時に結合部が良好な可剥性を有することが要求される。そのためにはフィルムは、すべり性に優れる他、次のような開封時の問題が生じ難いものであることが必要である。即ち、前記ポリオレフィン系の熱可塑性樹脂からなるヒートシール層を有する積層フィルムでは、通常、この結合部を引き剥そうとすると、糸引きや毛羽立ちが生じ易い。そして、溶着する包装片同士の界面やヒートシール層の内部でスムーズな剥離が生じず、結合部は元の包装片同士に再び分離することなく、該結合部の途中で包装片のいずれか一方の厚み方向に基層が引き裂かれてしまう。こうした現象は、開封時の物品に対する外観不良につながり、その物品の商品価値を低下させる。また、この引き裂かれ部分が起点となって、開封の途中で、フィルムが大きく破断し、内容物が落下する等の危険性も生じる。
【0005】
こうしたことから、上記欠点を解消し、可剥性、すべり性等のヒートシール性状に優れたヒートシールフィルムを開発することが望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねてきた。その結果、特定の組成のポリプロピレン系樹脂組成物からなる中間層と、特定の密度のポリエチレンおよび/または特定の組成のプロピレン系ランダム共重合体からなる外表面層とを使用することで、上記課題が解決できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、基材フィルムの少なくとも一方の表面に、
A)a)エチレンに基づく単量体単位を1〜15モル%、プロピレンに基づく単量体単位を99〜85モル%含むエチレン−プロピレンランダム共重合体 100重量部
b)プロピレンに基づく単量体単位を40〜80モル%、他のα−オレフィンに基づく単量体単位を60〜20モル%含むプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体 40〜300重量部
よりなる中間層が積層されてなり、さらに、該中間層の表面に、
B)密度が0.91〜0.95であるポリエチレン、および/またはプロピレンに基づく単量体単位を88〜99モル%含むプロピレン系ランダム共重合体からなる外表面層が積層されてなる積層フィルムである。
【0008】
本発明の積層フィルムは、上記特定のエチレン−プロピレンランダム共重合体と特定のプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体とからなるポリプロピレン系樹脂組成物で構成されてなる中間層の存在により、ヒートシールした際の可剥性に優れるものとなる。ここで、該中間層の原料に使用するエチレン−プロピレンランダム共重合体は、エチレンに基づく単量体単位を1〜15モル%、好ましくは2〜10モル%、プロピレンに基づく単量体単位を99〜85モル%、好ましくは98〜90モル%含有するものである。エチレンに基づく単量体単位が1モル%より少ない場合は、低温ヒートシール性が低下するために好ましくない。エチレン含量が15モル%より多い場合は、得られる積層フィルムの粘着性が高くなるために好ましくない。メルトフローレート(以下MFRと略す)は、製膜性を勘案すると、0.1〜50g/10分、好ましくは0.5〜30g/10分が好適である。また、示差走査熱分析(DSC)における主ピークは、ヒートシール開始温度や粘着性を勘案すると120〜150℃、好ましくは125〜145℃の範囲にあることが良好である。
【0009】
また、上記エチレン−プロピレンランダム共重合体には、本発明の効果を阻害しない範囲で他のα−オレフィンが好適には12モル%以下、より好適には10モル%以下の範囲で共重合されて含まれていても良い。他のα−オレフィンとしては、特に制限されないが、炭素数が4〜12のα−オレフィンの1種または2種以上が挙げられ、特に炭素数4〜8のα−オレフィンが好ましい。
【0010】
本発明において、こうしたエチレン−プロピレンランダム共重合体は、上記性状を有するものであれば、公知の如何なる方法によって重合したものを用いても良い。
【0011】
一方、中間層の原料に使用するプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体は、プロピレンに基づく単量体単位を40〜80モル%、好ましくは45〜75モル%、他のα−オレフィンに基づく単量体単位を60〜20モル%、好ましくは55〜25モル%含有するものである。プロピレンに基づく単量体単位が40モル%より少ない場合、および80モル%より多い場合は、可剥性が低下するために好ましくない。メルトフローレート(以下MFRと略す)は、製膜性を勘案すると、0.1〜50g/10分、好ましくは0.5〜30g/10分が好適である。また、示差走査熱分析(DSC)における融解熱は、ヒートシール開始温度を勘案すると70mJ/mg以下、好ましくは50mJ/mg以下であることが良好である。他のα−オレフィンとしては、炭素数が4〜12、好ましくは炭素数が4〜8のα−オレフィンが好ましい。重量平均分子量は、可剥性を勘案すると、5000〜50万、好ましくは1万〜30万であることが良好である。
【0012】
本発明において、こうしたプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体は、上記性状を有するものであれば、公知の如何なる方法によって重合したものを用いても良い。また、重合したプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体を有機過酸化物で分解させて得たものであっても良い。
【0013】
本発明において、フィルムの中間層を構成する上記エチレン−プロピレンランダム共重合体とプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体との配合割合は、エチレン−プロピレンランダム共重合体100重量部に対してプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体が40〜300重量部、好ましくは50〜270重量部、さらに好ましくは60〜250重量部である。プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体の配合量が40重量部より少ない場合は、得られる積層フィルムの可剥性が低下し、また、300重量部より多い場合は、得られる積層フィルムの粘着性が高くなるために好ましくない。
【0014】
エチレン−プロピレンランダム共重合体とプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体との混合は、如何なる方法により実施しても良いが、通常は各共重合体のペレットをミキサー混合するか、各共重合体のパウダーおよび/またはペレットを加熱溶融状態で混合した後、押出し混練機により実施するのが良好である。
【0015】
次に、本発明の積層フィルムにおいて、以上のポリプロピレン系樹脂組成物よりなる中間層が、少なくとも一方の表面に積層される基材フィルムは、該ポリプロピレン系樹脂組成物が積層可能なものであれば如何なるものであっても良いが、好適には成形性を勘案すると、DSCにおける主ピークが120〜250℃、さらに好適には130〜170℃の樹脂層からなるのが好ましい。一般にはポリオレフィンからなる樹脂層であるのが好適であり、具体的には、エチレン、プロピレン、ブテン、メチルペンテン等のオレフィンの単独重合体、または共重合体が挙げられ、これらの中でポリプロピレンが特に好適である。これらの基層として使用されうる樹脂は、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
【0016】
基材フィルム原料に用いるポリプロピレンとしては、プロピレンの単独重合体、プロピレンの90モル%以上とエチレンまたは他のα−オレフィン、例えば、、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン等の1種以上の10モル%以下とのランダム共重合体、またはブロック共重合体を一般に使用することができる。MFRは、製膜性を勘案すれば0.5〜20g/10分の範囲であることが好適である。
【0017】
また、基材フィルムは、上記ポリオレフィン系フィルムに、ガスバリヤー性樹脂からなるバリヤー層や回収再使用樹脂からなる回収樹脂層等が積層されてなる複層フィルムであっても良い。
【0018】
本発明では、以上の積層フィルムにおいて、前記したポリプロピレン系樹脂組成物よりなる中間層の表面に、さらに密度が0.91〜0.95であるポリエチレン、および/またはプロピレンに基づく単量体単位を88〜99モル%含むプロピレン系ランダム共重合体からなる外表面層が積層されている。この外表面層は、本発明の積層フィルムをヒートシールフィルムとして用いた際には、単独、或いは前記中間層と共に溶融してヒートシール層として作用する。また、この層が外表面に位置することにより、本発明の積層フィルムは、すべり性にも優れている。
【0019】
ここで、ポリエチレンとしては、フィルムの滑り性、透明性、ヒートシール性等を勘案すると、密度が0.91〜0.95であることが必要であり、さらには0.915〜0.94であることがより好ましい。また製膜性等を勘案すると、190℃におけるメルトフローレート(MFR)が、0.1〜20g/10分であることが好ましく、さらには0.5〜15g/10分であることがより好ましい。また、かかるポリエチレンは、通常、示差走査熱分析(DSC)における主ピークが115〜130℃であるのが一般的である。
【0020】
こうしたポリエチレンを具体的に例示すると、エチレンの単独重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、或はこれらの混合物等を用いることができる。特に延伸加工性の面から、エチレン−α−オレフィン共重合体である直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。
【0021】
ここで、ポリエチレンの密度が0.91未満の場合、フィルムのすべり性が十分でなくなる。一方、この密度が0.95を越える場合、フィルムのヒートシール性や透明性が低下する。
【0022】
一方、プロピレンに基づく単量体単位を88〜99モル%含むプロピレン系ランダム共重合体における、プロピレンに基づく単量体単位以外の単量体単位としては、プロピレンと共重合可能な他の公知の単量体に基づく単位が制限なく採用できる。好適には、エチレンおよび炭素数が4〜12のα−オレフィンに基づく単量体単位が挙げられ、これらは1種または2種以上を組み合わせて採用しても良い。かかるプロピレン系ランダム共重合体としては、具体的にはプロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン三元共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、或はこれらの混合物等を用いることができる。
【0023】
ここで、プロピレン系ランダム共重合体中のプロピレンに基づく単量体単位の含有割合は、88〜99モル%、好適には90〜98モル%であることが必要である。このプロピレンに基づく単量体単位の含有割合が88モル%未満の場合、フィルムのすべり性が十分でなくなる。一方、プロピレンに基づく単量体単位の含有割合が99モル%を越える場合、フィルムのヒートシール性が低下し好ましくない。また、製膜性等を勘案すると、このプロピレン系ランダム共重合体は、230℃におけるメルトフローレート(MFR)が、0.1〜20g/10分であることが好ましく、さらには0.5〜15g/10分であることがより好ましい。さらに、このプロピレン系ランダム共重合体は、示差走査熱分析(DSC)における主ピークが、125〜155℃、好ましくは130〜150℃の範囲にあることが良好である。
【0024】
なお、本発明の積層フィルムにおいて、基材フィルム、中間層フィルムおよび外表面層フィルムには、必要に応じて帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、結晶核剤、滑剤、滑り性付与およびアンチブロッキング性付与を目的とした界面活性剤等の公知の添加剤を配合させて用いても良い。また、本発明に関する物性を阻害しない程度、それぞれの層には他の樹脂を混合することができる。混合する樹脂としては特に制限されないが、例えばプロピレン、エチレン、ブテン等のオレフィンの単独重合体または共重合体、或いはこれらの2種以上の混合物が好適である。添加量は可剥性を勘案すると、30重量%以下、さらには20重量%以下が好ましい。外表面層の場合、他の樹脂としては、ブテン含量が13〜30モル%のプロピレン−ブテンランダム共重合体、プロピレン含量が10〜30モル%のブテン−プロピレンランダム共重合体、密度が0.85以上0.91未満のエチレン−α−オレフィンランダム共重合体等が好ましい。
【0025】
本発明において、以上の構成にある積層フィルムの厚みは特に制限されるものではないが、通常は、10〜250μm好適には15〜120μmであるのが好ましい。このうち前記中間層の厚みは、一般には0.1〜15μmの範囲から適宜選択され、0.5〜10μmであることが好ましい。また、外表面層の厚みは、滑り性、製膜性等を勘案すると、0.1〜10μmであることが好ましく、さらには0.5〜5μmであることがより好ましい。
【0026】
本発明において、積層フィルムに成形する方法は、特に制限されるものではなく如何なる方法によっても良い。一般には、前記中間層の樹脂成分と外表面層の樹脂成分と基材フィルムの樹脂成分とを、本発明の積層フィルムの層構成になるように共押出しして、温度制御チルロール上で急冷し無延伸で製膜するか、さらにその後一軸または二軸に延伸するか、または一層または複層の樹脂を溶融押出して一軸延伸し、その上に他層の樹脂を溶融押出して上記一軸延伸の方向とほぼ直角方向に延伸する方法等が採用される。縦一軸延伸の一例として、一般には最前部の低速度で回転するロールと最後部の高速度で回転するロール間にフィルムを通し、両ロールの回転数比によって延伸するのが好ましい。一方横一軸延伸の一例として、好ましくはテンター方式で行うと良い。また、以上に示した方法で縦横逐次二軸延伸、同時二軸延伸等も可能である。延伸倍率は、面積倍率で5〜60倍、さらには30〜50倍が好適である。
【0027】
以上はフラット状の場合であるが、これ以外にもチューブ状原反をインフレ方式により縦一軸、横一軸、同時二軸延伸等を行うことも可能である。この場合、原反を例えば80〜150℃に加熱し、チューブ状フィルム内に加圧空気を送り込み、無延伸で製膜したり、または縦もしくは横方向に一軸延伸、または縦横方向に同時二軸延伸すればよい。
【0028】
【発明の効果】
本発明の積層フィルムは、特にヒートシールフィルムに好適であり、ヒートシールして密封信頼性の優れた構造を形成するだけでなく、可剥性、すべり性に優れたヒートシールフィルムを提供する。特に、融着された結合部を引き剥す際に、その中間層部分でスムーズに剥離し、融着された両フィルム片のいずれか一方の厚み方向に基層が引き裂かれて分離することが抑制される。
【0029】
また、この積層フィルムにおいて、前記中間層及び外表面層は、透明性も良好であり、そのため基層フィルムの素材樹脂としてポリプロピレン等の透明性の良好なものを使用した場合、その透明性も優れた積層フィルムが得られる。
【0030】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例を掲げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0031】
なお、実施例及び比較例において使用した樹脂のうち、記号で示したものは以下の樹脂である。
【0032】
Figure 0003685861
さらに、以下の実施例及び比較例において用いた測定方法は次の方法により実施した。
【0033】
(1)重量平均分子量(Mw)
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法により測定した。ウォーターズ社製GPC−150CによりO−ジクロルベンゼンを溶媒とし、135℃で行った。用いたカラムは、東ソー製TSK gel GMH6−HT、ゲルサイズ10〜15μmである。較正曲線は標準試料として重量平均分子量が950、2900、1万、5万、49.8万、270万、675万のポリスチレンを用いて作成した。
【0034】
(2)共重合組成
13C−NMRスペクトルを用いて算出した。
【0035】
(3)メルトフローレート(MFR)
JIS K7210に準じて測定した。
【0036】
(4)DSCによる主ピークの測定
約5〜6mgの試料を評量後、アルミパンに封入し、示差熱量計にて20ml/minの窒素気流中で室温から235℃または270℃まで昇温し、これらの温度で10分間保持し、次いで10℃/minで室温まで冷却する。この後、昇温速度10℃/minで得られる融解曲線により、主ピークの温度を測定した。
【0037】
(5)透明性
JIS−K6714に準じ、フィルムのヘイズ値を測定した。
【0038】
(6)低温ヒートシール性(ヒートシール開始温度)
積層ヒートシールフィルムのヒートシール面同士を、5×200mmのヒートシールバーを用い、各設定温度(80℃から155℃まで5℃毎に測定)においてヒートシール圧力1kg/cm2、ヒートシール時間1.0秒の条件でシールした試料から、15mm幅のサンプルを切り取り、引張試験機を用いて引張速度100mm/分で測定した。結果は5サンプルの平均値とした。以上の方法で求めたヒートシール曲線から、ヒートシール強度が200g/15mmの温度をヒートシール開始温度とした。
【0039】
(7)滑り性
フィルム製膜後、40℃で2日間養生後にASTM−D−1894の動摩擦係数測定法に準拠して測定した。
【0040】
(8)可剥性
ヒートシール開始温度、さらに該温度より5℃および10℃高い温度にてヒートシールした各10サンプルについて、引張試験機を用いて引張速度500mm/分でヒートシール部を引き剥がした。合計30サンプルのうち、結合部が両フィルム片に良好に剥離せず、いずれか一方のフィルム片が剥離の途中の任意の箇所で基層の厚み方向に引き裂かれてしまったものの数を数えた。その数により以下の判定基準で可剥性を評価した。
【0041】
【表1】
Figure 0003685861
【0042】
実施例1〜6
表2に示す基材層樹脂を、Tダイ押出し機を用いて、280℃で加熱溶融下シート状に押出し、チルロール上で冷却固化した後、加熱ロール延伸機により4.5倍に延伸し、1軸延伸シートを得た。次いで、表1に示す中間層及び外表面層の樹脂を、複層Tダイ押出し機を用いて280℃で加熱溶融下、シート状に押出し、前記1軸延伸シートとロール上で貼り合わせて3層シートを得、ひき続き横延伸機で、9倍に延伸した。得られたフィルムの厚み、ヘイズ、ヒートシール性、可剥性、すべり性を測定し、結果を表3に示した。尚、外表面層原料樹脂中には、原料樹脂100重量部に対し、平均粒径4ミクロンの球状ポリメチルメタクリレート粒子0.4重量部、エルカ酸アミド0.5重量部を添加した。
【0043】
実施例7
表2に示す基材層、中間層及び外表面層の樹脂を、3層Tダイ押出し機を用いて、260℃で加熱溶融下共押出しし、テンター法2軸延伸機により、縦4.5倍、横9倍に延伸した積層フィルムを得た。得られたフィルムの厚み、ヘイズ、ヒートシール性、可剥性、すべり性を測定し、結果を表3に示した。尚、外表面層原料樹脂中には、原料樹脂100重量部に対し、平均粒径4ミクロンの球状ポリメチルメタクリレート粒子0.4重量部、エルカ酸アミド0.5重量部を添加した。
【0044】
実施例8
表2に示す基材層、中間層及び外表面層の樹脂を、3層Tダイ押出し機を用いて、260℃で加熱溶融下共押出しし、チルロール上で冷却固化し、無延伸2層フィルムを得た。得られたフィルムの厚み、ヘイズ、ヒートシール性、可剥性、すべり性を測定し、結果を表3に示した。尚、外表面層原料樹脂中には、原料樹脂100重量部に対し、平均粒径4ミクロンの球状ポリメチルメタクリレート粒子0.6重量部、エルカ酸アミド0.5重量部を添加した。
【0045】
比較例1〜5
実施例1において、基材層、中間層及び外表面層の樹脂として表2に示したものを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの厚み、ヘイズ、ヒートシール性、可剥性、すべり性を測定し、結果を表3に示した。尚、外表面層原料樹脂中には、原料樹脂100重量部に対し、平均粒径4ミクロンの球状ポリメチルメタクリレート粒子0.4重量部、エルカ酸アミド0.5重量部を添加した。
【0046】
【表2】
Figure 0003685861
【0047】
【表3】
Figure 0003685861

Claims (2)

  1. 基材フィルムの少なくとも一方の表面に、
    A)a)エチレンに基づく単量体単位を1〜15モル%、プロピレンに基づく単量体単位を99〜85モル%含むエチレン−プロピレンランダム共重合体
    100重量部
    b)プロピレンに基づく単量体単位を40〜80モル%、他のα−オレフィンに基づく単量体単位を60〜20モル%含むプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体
    40〜300重量部
    よりなる中間層が積層されてなり、さらに、該中間層の表面に、
    B)密度が0.91〜0.95g/cm であるポリエチレン、および/またはプロピレンに基づく単量体単位を88〜99モル%含むプロピレン系ランダム共重合体からなる外表面層が積層されてなる積層フィルム。
  2. a)エチレン−プロピレンランダム共重合体が、さらに他のα−オレフィンに基づく単量体単位を12モル%以下含んでなる請求項1記載の積層フィルム。
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