JPH09169050A - 二軸延伸ポリプロピレンフィルム - Google Patents

二軸延伸ポリプロピレンフィルム

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JPH09169050A
JPH09169050A JP7330719A JP33071995A JPH09169050A JP H09169050 A JPH09169050 A JP H09169050A JP 7330719 A JP7330719 A JP 7330719A JP 33071995 A JP33071995 A JP 33071995A JP H09169050 A JPH09169050 A JP H09169050A
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    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】溶断シール強度に優れ、またシール部の破断ま
での伸びが大きいため、重量物を包装しても破袋しにく
く、一般包装用フィルム、繊維包装用フィルムとして好
適なポリプロピレンフィルムの提供。 【解決手段】フィルムの流れ方向の溶断シール強度が2
5N/15mm以上、残留伸度が下記式(1)及び
(2)を満たし、且つフィルムの流れ方向の引張弾性率
が1200N/mm2以上の二軸延伸ポリプロピレンフ
ィルムであり、 S≧2.3×106/d3(d≧25)(1),S≧15
0(d<25)(2) (但し、Sは残留伸度(%)、dはフィルム厚(μm)
である。) 上記二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、結晶性プロピ
レン重合体よりなるシートを、フィルム流れ方向の配向
を抑制する温度条件下に、フィルム流れ方向及び該フィ
ルム流れ方向に対して直角の方向に延伸する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、溶断シール強度に
優れ、またシール部の破断までの伸びが大きいため、重
量物を包装しても破袋しにくく、一般包装用フィルム、
繊維包装用フィルムとして好適に使用できる二軸延伸ポ
リプロピレンフィルムを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、透
明性、表面光沢、及び剛性に優れ、包装用素材として広
く用いられている。包装用袋を作製する方法の一つに溶
断シールという方法がある。この方法は加熱した溶断刃
で2枚のフィルムを切断すると同時に接着する方法であ
るが、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)は無
延伸のポリプロピレンフィルム(CPP)に比べ、配向
が大きく、フィルム融点も高いため、一般に残留伸度が
小さく、耐破袋性に劣る。
【0003】これらを改良するため、ポリプロピレンを
主体とした基材層の表面に低融点の樹脂、たとえば直鎖
状低密度ポリエチレン、オレフィン系共重合体樹脂(エ
チレン含有量3%以上のエチレン−プロピレンランダム
共重合体、エチレン−ブテン共重合体等)をフィルム全
厚さの30%〜60%の厚みで積層する方法が提案され
ている(特開平1−195043号公報、特開平3−2
97643号公報、特開平4−353445号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CPP
フィルムを用いた場合や、上記の積層フィルムを用いた
場合は、溶断シール強度、耐破袋性は向上するが、OP
Pフィルムの特徴である透明性が低下し、表面光沢、及
び剛性も低下してしまう。
【0005】また、溶断シール強度及び残留伸度を大き
くする他の方法として、製膜時にフィルムの流れ方向
(以下MD方向とも略す)の延伸倍率を小さくする方法
がある。しかし、通常の高結晶性ポリプロピレンを用い
た場合、MD方向の延伸倍率を4倍以下にすると延伸ム
ラが発生し、フィルム外観を低下させてしまう。
【0006】本発明の目的は、優れた透明性、及び表面
光沢、剛性という特長を損なうことなく、溶断シールし
た場合に耐破袋性に優れるため、一般包装用フィルム、
繊維包装用フィルムとして好適に使用できる二軸延伸ポ
リプロピレンフィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため鋭意研究を重ねた結果、特定のメルト
インデックス及び組成をもつ結晶性プロピレン重合体
を、特定の条件で加工することにより、満足できる性能
を有する二軸延伸ポリプロピレンフィルムが得られるこ
とを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、フィルムの流れ方向
の溶断シール強度が25N/15mm以上、残留伸度が
下記式(1)及び(2)を満たし、且つフィルムの流れ
方向の引張弾性率が1200N/mm2以上であること
を特徴とする二軸延伸ポリプロピレンフィルムを提供す
るものである。
【0009】 S≧2.3×106/d3 (d≧25) (1) S≧150 (d<25) (2) (但し、Sは残留伸度(%)、dはフィルム厚(μm)
である。) また、本発明は上記二軸延伸ポリプロピレンフィルムを
得るための好適な製造方法として、メルトインデックス
が0.1〜10g/10分、13C−核磁気共鳴吸収法に
よるアイソタクチックペンタッド分率のmmmm(以下
ペンタッド分率とも略す)が0.85〜0.95の結晶
性プロピレン重合体よりなるシートを、MD方向に2〜
5倍及び該MD方向に対して直角の方向(以下、TD方
向とも略す)に8〜12倍の延伸倍率で延伸することを
特徴とする上記二軸延伸ポリプロピレンフィルムの製造
方法をも提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の二軸延伸ポリプロピレン
フィルムは、フィルムの流れ方向の溶断シール強度が2
5N/15mm以上、残留伸度が下記式(1)及び
(2)を満たし、且つフィルムの流れ方向の引張弾性率
が1200N/mm2以上であることを特徴とするもの
である。
【0011】 S≧2.3×106/d3 (d≧25) (1) S≧150 (d<25) (2) (但し、Sは残留伸度(%)、dはフィルム厚(μm)
である。) ここでフィルムの流れ方向の溶断シール強度とは、先端
角度50度の溶断刃を用い、シール温度400℃、溶断
刃の速度75mm/秒で、フィルムの流れ方向に対して
直角となるように該溶断刃を当てて溶断シールした場合
のシール部の引張破断強度である。
【0012】また、上記残留伸度は、フィルムの流れ方
向にフィルムを引っ張ったとき、引張破断するまでのフ
ィルムの伸び率をいう。そして、本発明の二軸延伸ポリ
プロピレンフィルムは、該残留伸度が、上記フィルムの
厚みに対して一定の範囲にある。例えば、厚さが25μ
mのフィルムの場合、かかる残留伸度は147%以上で
あり、後記の実施例等より理解されるように他の条件と
共に作用し、溶断シールにより耐破袋性の優れた袋状物
を得ることが可能である。
【0013】前記したように、高い溶断シール強度、残
留伸度及び引張弾性率を有し、しかも、二軸延伸ポリプ
ロピレンの優れた特性である高い剛性を有する二軸延伸
ポリプロピレンフィルムは、本発明によって初めて提案
されたものである。
【0014】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
は、かかる特性を有することにより包装用フィルムとし
て好適に使用される。即ち、溶断シール強度が25N/
15mm以上の強度を有することにより、溶断シールし
た包装袋に重量物を入れた場合でもシール部が重量によ
る負荷に耐えることができ、破袋を効果的に防止でき
る。上記溶断シール強度は、破袋を効果的に防止するた
めには、特に30N/15mm以上のものを選択して使
用することが好ましい。
【0015】また、残留伸度が式(1)及び(2)を満
たす伸びを有することにより、内容物を包装袋中に急激
に投入した場合でも、衝撃を吸収し、破袋を効果的に防
止できる。
【0016】更に、本発明の二軸延伸ポリプロピレンフ
ィルムは、上記のようにフィルムの流れ方向(MD方
向)の引張弾性率が1200N/mm2以上という剛性
を備えているため、包装袋用フィルムとして使用した場
合、包装機械適性が良好である。また、包装後の皺の発
生を効果的に防止できるため、内容物の透視性にも優
れ、極めて理想的な包装材料となり得る。
【0017】上記の引張弾性率は特に1300N/mm
2以上のものを選択して使用することが好ましい。
【0018】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
は単層であってもよく、複層であっても良い。複層とす
る代表的な態様を例示すれば、基材層は後記の結晶性ポ
リプロピレンを用い、表層には該結晶性ポリプロピレン
にアンチブロッキング剤や帯電防止剤等の表面性能を改
質する添加剤を混合した樹脂より成る層を形成する態
様、基材層は後記の結晶性ポリプロピレンを用い、表層
にはヒートシール性の優れた樹脂よりなる層、例えば、
ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレ
ン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−
ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブタジエン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びこれらの
ポリオレフィンを主成分とするブレンド物等よりなる層
を本発明の二軸延伸ポリオレフィンフィルムの特性を発
揮し得る範囲内の厚みで積層する態様が挙げられる。
【0019】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
は用途に応じ、10〜60μの厚さものが選択される。
また、積層フィルムにおいては、表層の樹脂が後記の結
晶性ポリプロピレン以外の場合は、フィルムの剛性や透
明性が低下しやすいため、該表層の厚みは通常フィルム
全厚みの30%未満の厚み、特に15%以下の厚みとす
ることが好ましい。
【0020】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
の製造方法は特に制限されないが、メルトインデックス
が0.1〜10g/10分、13C−核磁気共鳴吸収法に
よるアイソタクチックペンタッド分率のmmmmが0.
85〜0.95の結晶性プロピレン重合体よりなるシー
トを、MDに2〜5倍及びTDに8〜12倍の延伸倍率
で延伸することにより得ることが可能である。
【0021】ここで言うアイソタクチックペンタッド分
率とは、A.ZambelliらによってMacrom
olecules,13,267(1980)に発表さ
れた13C−核磁気共鳴スペクトルのピークの帰属に基づ
いて定量されたプロピレンユニット5個が連続して等し
い立体配置をとる分率である。
【0022】本発明で用いる結晶性ポリプロピレンは、
プロピレン以外のα−オレフィン含有率が1モル%以下
の結晶性ポリプロピレンであり、具体的には、ホモポリ
プロピレンまたはプロピレン以外のα−オレフィン含有
率が1モル%以下、好ましくは0.5モル%以下のプロ
ピレン−α−オレフィン共重合体、またはこれらの混合
物である。
【0023】上記のα−オレフィンとしては、たとえ
ば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デ
セン、4−メチル−1−ペンテン等を挙げることができ
る。これらのα−オレフィン含有率が1モル%より大き
いと得られる二軸延伸ポリプロピレンフィルムの熱収縮
率が大きくなりすぎ、また、剛性や耐熱性も不足するた
め、本発明のポリプロピレンフィルムは得られない。
【0024】本発明で用いる結晶性ポリプロピレンは、
結晶性の指針であるペンタッド分率がO.85〜0.9
5、特に0.88〜0.93のものが好適に使用され
る。ペンタッド分率が0.85より小さいとフィルムの
剛性が不足し、また、0.95より大きいと残留伸度が
小さくなるため、本発明のポリプロピレンフィルムは得
られない。
【0025】また、本発明で用いる結晶性ポリプロピレ
ンのメルトインデックス(以下MIと略す)は0.1〜
10g/10分である。即ち、MIが0.1g/10分
より小さいと製膜時の機械負荷が大きくなり、また、1
0g/10分より大きいと、フィルムの溶断シール強度
が低下するので本発明には適していない。
【0026】また、MIを0.1〜1g/10分とした
場合には特に溶断シール強度が高くなる。
【0027】本発明で用いる結晶性ポリプロピレンには
必要に応じて帯電防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤
等を添加することができる。また、性能を低下させない
範囲で、他の樹脂を添加することもできる。他の樹脂と
しては、上記α−オレフィンの単独重合体、上記α−オ
レフィン同士の共重合体、石油樹脂等を挙げることがで
きる。
【0028】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
は、上記の結晶性ポリプロピレンの粉体またはペレット
をシート状等に溶融押出し、さらに二軸に延伸すること
によって製造できる。また、積層されたフィルムの場合
には、各層を構成する樹脂を共押出してその後二軸に延
伸するか、または一層の樹脂を溶融押出して一軸延伸
し、その上に他層の樹脂を溶融押出して上記一軸延伸の
方向とほぼ直角方向に延伸する方法等が採用される。
【0029】延伸倍率は、MD方向に2〜5倍、該MD
方向に対して直角となるTD方向に8〜12倍に延伸す
るのが好適である。上記の延伸倍率がMD方向に2倍、
TD方向に8倍より小さい場合、得られる二軸延伸ポリ
プロピレンフィルムの剛性が小さくなり、また、延伸倍
率がMD方向に5倍、TD方向にで12倍より大きいと
溶断シール強度及び残留伸度が小さくなる。また、MD
方向の延伸倍率を3〜4倍とした場合には、特に残留伸
度が大きくなり、耐破袋性に優れたフィルムが得られ
る。
【0030】また、MD方向およびTD方向への延伸温
度は、製膜機械の特性やフィルム厚さによって異なる
が、通常MDで140℃〜160℃、TDで160℃〜
190℃である。
【0031】上記MD方向への延伸温度が140℃より
低いと残留伸度が小さくなり、本発明の二軸延伸ポリプ
ロピレンを得ることが困難となり、また、160℃より
高いとMD方向に延伸したシートがロールに粘着すると
いう問題が生じる。
【0032】また、上記結晶性ポリプロピレンのMD方
向への配向を抑制する温度条件を採用することにより、
さらに溶断シール強度及び残留伸度が大きいフィルムを
得ることが可能であり、一般には、MD方向の延伸温度
を高温に設定して行われる。かかる延伸温度は、例えば
150℃〜160℃である。
【0033】
【発明の効果】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィル
ムは、上記の説明のように、特定の組成をもつ樹脂を特
定条件で延伸加工することにより、溶断シール強度及び
残留伸度が大きいため耐破袋性に優れ、また、剛性にも
優れるという、従来の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
では実現できなかった優れた特性を有する。
【0034】また、本発明の二軸延伸ポリプロピレンフ
ィルムの製造方法においては、低ペンタッド分率の結晶
性ポリプロピレンを原料として用いることにより、溶断
部の接着強度を大きくすることができ、結果として残留
伸度を大きくすることができる。また、原料自体の伸び
も大きく、残留伸度の増大に寄与する。
【0035】更に、高ペンタッド分率の結晶性ポリプロ
ピレンでは実現できなかった低倍率でのMD方向への延
伸が可能となり、残留伸度の増大に寄与するものと考え
られる。
【0036】また、結晶性ポリプロピレン中のプロピレ
ン以外のα−オレフィン含有率を1モル%以下とするこ
とにより、フィルムの剛性を高めることができる他、M
Dの配向を抑制する高い温度条件下に延伸をすることが
可能となり、このことによっても残留伸度を大きくする
ことができる。
【0037】残留伸度が大きいことによって溶断シール
部に加わるストレスが緩和され、結果として破袋を効果
的に防止することができるものと考えられる。
【0038】また、以上の条件に加え、結晶性ポリプロ
ピレンのMIを小さくすることによって、さらに溶断シ
ール強度を大きくすることができる。この原因は、低M
Iの結晶性ポリプロピレンほど分子量が大きく、溶断部
の溶融による分子の絡みつきが増すものと推定される。
【0039】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
は上記の様な特性を持つため、重量物を包装しても破袋
しにくく、一般包装用フィルム、繊維包装用フィルムと
して好適に使用することができる。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例を掲げて説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0041】以下の実施例において用いた測定方法につ
いて説明する。
【0042】(1)溶断シール強度及び残留伸度 溶断シール 二つ折りにされてMD方向に連続して流れるフィルム
を、該流れ方向に対して溶断刃が直角となるように溶断
シールを行い両辺に溶断シール部を有し、底辺が折り返
しによって構成された溶断シール袋を製造した。溶断シ
ールに使用した溶断シール機は、共栄印刷機械材料株式
会社製;PP500型であり、溶断シール条件は下記の
ように設定した。
【0043】 条件:溶断刃;先端角度50度 シール温度;400℃ ショット数;100枚/分(溶断刃の移動速度75mm/秒) 溶断シール強度 上記のにおいて溶断シールして得られた溶断シール袋
の両側から、溶断シール部を中心に各5片ずつ幅15m
m、長さ100mmのサンプルを切り出し、サンプルの
両端を引張強度測定機(オートグラフ;島津社製)のチ
ャックで固定した。この場合、サンプルの長さ方向のチ
ャック間隙が40mmになるように調整した。引張速度
100mm/minで引張試験を行い、シール部が破断
する強度を測定し、平均値を溶断シール強度(N/15
mm)とした。
【0044】残留伸度 フィルムのMD方向において、溶断シール部が破断した
ときの伸び率を下記式によって算出した。
【0045】S=((s−40)/40)×100 S:残留伸度 s:シール部が破断したときのチャック間隙 (2)メルトインデックス(MI) JIS−K7210に準じて測定した。
【0046】(3)ペンタッド分率 日本電子社製のJMX−GSX−270(13C−核共鳴
周波数67.8MHz)を用い、次の条件で測定した。
【0047】測定モード: 1H−完全デカップリング パルス幅 : 7.0マイクロ秒(C45度) パルス繰り返し時間: 3秒 積算回数 : 10000回 溶媒 :オルトジクロルベンゼン/重ベンゼンの混
合溶媒(90/10容量%) 試料濃度 :120mg/2.5ml溶媒 測定温度 :120℃ この場合、ペンタッド分率は13C−核磁気共鳴スペクト
ルのメチル基領域における分裂ピークの測定により求め
た。また、メチル基領域のピークの帰属は、A.Zam
belli et al[Macromolecule
13,267(1980)]によった。
【0048】(4)フィルム剛性 JIS−K7113に準じ、以下の方法で引張弾性率を
測定した。
【0049】フィルムから幅10mm、長さ100mm
のサンプルを切り出し、サンプルの両端を引張強度測定
機(オートグラフ;島津社製)のチャックで固定した。
この場合、サンプルの長さ方向のチャック間隙が20m
mになるように調整した。引張速度20mm/minで
引張試験を行い、引張応力−歪み曲線を作成した。
【0050】引張弾性率は引張応力−歪み曲線の初めの
直線部分を用いて、次の式によって計算した。
【0051】Em=Δδ/Δε Em:引張弾性率 Δδ:直線上の2点間の、サンプルの元の平均断面積に
よる応力の差 Δε:同じ2点間の歪みの差 (5)透明性 JIS−K6714に準じ、フィルムのヘイズ値を測定
した。
【0052】(6)耐破袋性 の方法に準じて、図1に示す幅(MD)14cm,長
さ(TD)21cmの溶断シール袋を作製し、これに、
同じく図1に示すように300mlの水を入れた後、開
口部を粘着テープで縛ってサンプル袋を作製した。サン
プル袋の底面を下にして50cmの高さからコンクリー
トの床に落下させた。サンプル袋は30個作製し、溶断
シール部が破れたサンプル数から、次の式によって求め
た割合を耐破袋性とした。(溶断シール部以外は破れな
い。) R=((30−B)/30)×100 R:耐破袋性(%) B:溶断シール部が破れたサンプル数 実施例1〜9,比較例1〜7 表1に示したペンタッド分率及びMIの結晶性ホモポリ
プロピレン100重量部にエルカ酸アミド0.03重量
部、ステアリン酸カルシウム0.04重量部、粒径1.
5μの球状シリカ0.1重量部を加えて溶融混練した。
上記樹脂をT−ダイより押出し、テンター法二軸延伸機
を用いて、表1に示した延伸温度、MD方向への倍率で
延伸し、さらにTD方向に10倍で延伸して厚さ25μ
mの延伸フィルムを得た。このフィルムについて、溶断
シール強度、残留伸度、引張弾性率、ヘイズ及び耐破袋
性を測定し、結果を表1に示した。
【0053】実施例10 エチレン含有量0.5モル%の結晶性ポリプロピレンを
用い、MD方向への延伸倍率を4.0倍にした他は実施
例2と同様に行った。結果を表1に示した。
【0054】実施例11 実施例2と同様な方法で行い、厚さ50μmのフィルム
を得た。結果を表1に示した。
【0055】
【表1】
【0056】実施例12〜15,比較例8,9 表2に示したペンタッド分率及びMIの結晶性ホモポリ
プロピレン100重量部にエルカ酸アミド0.03重量
部、ステアリン酸カルシウム0.04重量部を加えてこ
れを基材層用の樹脂として用いた。一方、エチレン含有
量3%のプロピレン−エチレンランダム共重合体100
重量部にエルカ酸アミド0.03重量部、ステアリン酸
カルシウム0.04重量部、粒径1.5μの球状シリカ
0.1重量部を加えたものを表層用の樹脂として用い、
これらの樹脂を溶融混練して3層ダイ及びテンター法二
軸延伸機を用いて、表2に示した延伸温度、MD倍率で
延伸し、さらにTDに10倍で延伸して26μmの基材
層の両面に2μmの表面層が積層されてなる30μmの
3層積層フィルムを得た。このフィルムについて、溶断
シール強度、残留伸度、引張弾性率、ヘイズ及び耐破袋
性を測定し、結果を表2に示した。
【0057】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】耐破袋性の試験方法を示す概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 23:00 B29L 7:00 22:00 (72)発明者 井関 芳昭 山口県徳山市御影町1番1号 株式会社ト クヤマ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィルムの流れ方向の溶断シール強度が2
    5N/15mm以上、残留伸度が下記式(1)及び
    (2)を満たし、且つフィルムの流れ方向の引張弾性率
    が1200N/mm2以上であることを特徴とする二軸
    延伸ポリプロピレンフィルム。 S≧2.3×106/d3 (d≧25) (1) S≧150 (d<25) (2) (但し、Sは残留伸度(%)、dはフィルム厚(μm)
    である。)
  2. 【請求項2】メルトインデックスが0.1〜10g/1
    0分、13C−核磁気共鳴吸収法によるアイソタクチック
    ペンタッド分率のmmmmが0.85〜0.95の結晶
    性プロピレン重合体よりなるシートを、フィルム流れ方
    向に2〜5倍及び該フィルム流れ方向に対して直角の方
    向に8〜12倍の延伸倍率で延伸することを特徴とする
    請求項1記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルムの製造
    方法。
  3. 【請求項3】メルトインデックスが0.1〜10g/1
    0分、13C−核磁気共鳴吸収法によるアイソタクチック
    ペンタッド分率のmmmmが0.85〜0.95の結晶
    性プロピレン重合体よりなるシートを、該結晶性プロピ
    レン重合体のフィルム流れ方向の配向を抑制する温度条
    件下に、フィルム流れ方向に2〜5倍及び該フィルム流
    れ方向に対して直角の方向に8〜12倍の延伸倍率で延
    伸することを特徴とする請求項1記載の二軸延伸ポリプ
    ロピレンフィルムの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1記載のフィルムを溶断シールする
    ことによって得られる包装袋。
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