JPH049352A - ナフタレンジカルボン酸の製造方法 - Google Patents

ナフタレンジカルボン酸の製造方法

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JPH049352A
JPH049352A JP2411285A JP41128590A JPH049352A JP H049352 A JPH049352 A JP H049352A JP 2411285 A JP2411285 A JP 2411285A JP 41128590 A JP41128590 A JP 41128590A JP H049352 A JPH049352 A JP H049352A
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JP
Japan
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acid
ndca
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solvent
dimethyl
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JP2411285A
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Kenji Yoshino
吉野 健司
Masahiro Wakui
涌井 正浩
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C63/00Compounds having carboxyl groups bound to a carbon atoms of six-membered aromatic rings
    • C07C63/33Polycyclic acids
    • C07C63/337Polycyclic acids with carboxyl groups bound to condensed ring systems
    • C07C63/34Polycyclic acids with carboxyl groups bound to condensed ring systems containing two condensed rings
    • C07C63/38Polycyclic acids with carboxyl groups bound to condensed ring systems containing two condensed rings containing two carboxyl groups both bound to carbon atoms of the condensed ring system
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/42Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C51/487Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by treatment giving rise to chemical modification
    • C07C51/493Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by treatment giving rise to chemical modification whereby carboxylic acid esters are formed

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
[0001]
【産業上の利用分野】
本発明は高純度のナフタレンジカルボン酸の製造方法に
関するものである。 [0002]
【従来の技術】
ナフタレンジカルボン酸(以下1”−NDCAJと略記
する) 特に2,6−ナフタレンジカルボン酸(2,6
−NDCA)は、染料・医薬品の原料、ポリエチレンナ
フトニート樹脂(PEN)・液晶ポリエステル樹脂(L
CP)の原料として注目されている。しかし、PENの
ように、精製が容易なために高純度のものが人手可能な
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル(2,6−N
DCAジメチル)を原料とする場合はすでに実用化され
ているものの、2.6−NDCAを原料とするLCPの
場合、優れた物性を有するものが得られるにもかかわら
ず、高純度の2.6−NDCAを得ることが困難なため
、未だ実用化されていない。 [0003] 高純度2.6−NDCAが得られにくい理由は、以下の
1)〜3)に述べるように精製が非常に難かしいことに
よる。 1 ) 2.6−NDCAを十分に溶解する溶媒外皆無
に近く、再結晶が不可能である。 2)蒸気圧が極めて低いため、蒸留または昇華による精
製が不可能である。 3)溶融しない(融点がなく加熱すると分解)なめ、晶
析不可能である。 [0004] これまでに、2.6−NDCAを精製する方法は多数提
案されているが、いずれも直接精製する方法ではない。 例えば、2.6−NDCAを酸クロライドに変えてから
精製する方法(特開昭62−169747号) アルカ
リ塩(特公昭45−7738号、特公昭45−1309
6号、特公昭52−20993号、特公昭52−209
94号、特公昭56−3858号、特公昭57−369
01号) アミン塩(特公昭56−48498号、特公
昭57−14331号) アンモニウム塩(@。 開昭51−52163号)に変えてから精製する方法等
が知られでいる。 [0005]
【発明が解決しようとする課題】
しかし、2.6−NDCAを酸クロライドにしてから精
製する方法は、塩化チオニルのような高価なハロゲン化
試薬が必要であり、また酸クロライドをカルボン酸に戻
す際に副生ずる塩化物の処理、製造装置の耐腐裳材質を
考えると、工業的に適した製法とは言い難い。また、各
種の塩に変えてから精製する方法は、2.6−NDCA
中に不純物として含まれる位置異性体やモノカルボン酸
の除去が難しく、LCP原料としての使用に耐える高純
度までは到達し得ない。 [0006] LCP原料として使用可能な高純度2.6−NDCAを
得る簡単な方法は、2.6−NDCAジアルキルエステ
ルからの製造である。2.6−NDCAジアルキルエス
テル、例えば2.6−NDCAジメチルは蒸留や再結晶
による精製が可能であるから、ff12.6−NDCA
をアルコール類でジアルキルエステルにした後、精製す
ることにより高純度2.6−NDcAジアルキルエステ
ルを得、これから高純度2.6−NDCAに戻すことが
できる。 [0007] しかし2.6−NDCAジアルキルエステルを強アルカ
リで加水分解して2.6−NDCAに戻す場合、強アル
カリが水酸化ナトリウムでは、生成する2、 6−ND
CAジナトリウム塩が水に溶けにくいため、加水分解反
応の進行につれて反応液がゲル状に変化し、最終的には
固体セッケン状になって反応が進行しなくなってしまう
。強アルカリとして水酸化カリウムを用いる場合も、反
応の進行に従って高粘度スラリー状になり、これを防ぐ
ためにかなり希薄溶液で反応させなければならない。ま
た、生成2.6−NDCAがアルカリを消費して塩を生
成するため、生成カルボキシル基の当量以上のアルカリ
を必要とする。さらに、生成した2、 6−NDCAジ
アルカリ塩を酸で中和する際に生成する2、 6−ND
CAスラリーの粒子径が非常に小さいために、スラリー
が高粘度・高含水率となる。このため、固液分離処理に
困難を伴なったり、洗浄が困難ななめ、中和で副生ずる
アルカリ金属塩が最終2.6−NDCA中に混入したり
、洗浄後の乾燥を行なうのに多大のエネルギーを要した
りするという問題が生ずる[0008] 一方、酸触媒を使用すれば、アルカリ触媒による加水分
解に際し生ずる上述の欠点を殆ど解決することができ、
この点において理想的であるが、この反応は極めて遅い
ため実用的でない。例えば、2.6−NDCAを強酸水
溶液で煮沸しても加水分解反応は全く進行しない。 [0009] そこで本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し
、NDCAジアルキルエステルから容易かつ迅速に高純
度のNDCAを製造する方法を提供することにある。 [0010]
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、NDCAジアルキルエステルからNDC
Aをアルカリ触媒以外で製造する方法につき鋭意検討し
た結果、溶媒として、不飽和結合をもたない炭素数1〜
10のモノカルボン酸を用いれば、エステル化触媒存在
下で加熱することにより容易にエステル交換反応を起こ
し、NDCAが生成することがわかった。さらに、生成
しなNDCAは、上記炭素数1〜10のモノカルボン酸
溶媒に不溶な上、粒子径が大きいなめに固液分離も極め
て容易に行なうことができ、洗浄を行なうだけで高純度
のNDCAが得られることがわかった。 [0011] 本発明は上記知見に基づきなされたもので、NDCAジ
アルキルエステルを、不飽和結合をもたない炭素数1〜
10のモノカルボン酸を含む溶媒中、エステル化触媒の
存在下、70〜350℃の温度範囲で反応させた後、固
液分離を行ない、高純度のナフタレンジカルボン酸を得
ることを特徴とするものである。 [0012] 次に本発明を具体的に説明する。 [0013] 本発明において出発原料として用いるNDCAジアルキ
ルエステルとは、NDCA (およびその誘導体)と脂
肪族アルコール(およびその誘導体)とから得られるも
のである。NDCAジアルキルエステルには、10通り
の位置異性体が存在する力板そのいずれでもよい。また
、NDCAジアルキルエステルのアルキル基についても
炭素数や分岐の程度などに限定はない力板好ましいアル
キル基は、メチル、エチル、フロビル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、ヘキシル、オクチルであり、特に
好ましくはメチル基である。NDCAジアルキルエステ
ルの代表例を挙げると、1,2−1.3−11,4−1
1,5−11,6−11,7−11,8−12,3−1
2,6−および2,7−ナフタレンジカルボン酸のジメ
チルエステル、ジエチルエステル、ジプロピルエステル
およびジオクチルエステル等がある。このうち、NDC
Aからジアルキルエステルにする容易さ、および生成す
るNDCAの工業原料としての価値から、1.5−ND
CAジメチル、2,6−NDCAジメチル、2.7−N
DCAジメチルが好ましく、特には2.6−NDCAジ
メチルが好ましい。 [0014] 本発明で用いるエステル化触媒とは、一般的にカルボン
酸類とアルコール類またはフェノール類とのエステル化
反応に用いられるものであり、好ましいエステル化触媒
として、強酸、金属塩、金属酸化物が挙げられる。 [0015] 例えば、強酸としては、硫酸、硝酸、塩酸、トルエンス
ルホン酸、フルオロ酢酸、三フッ化ホウ素、強酸型イオ
ン交換樹脂、ナフィオン(デュポン社製)を挙げること
ができる。特に好ましくは硫酸である。また、金属塩お
よび金属酸化物の代表例としては、亜鉛、鉛、銅、マン
ガン、コバルト、鉄、ニッケル、アンチモン、カドミウ
ム、スズ、水銀、アルミニウム、ビスマス、セレンおよ
びテルルの酸化物およびこれらの金属の硫酸塩、塩化物
、硫化物、臭化物、酢酸塩のような塩を挙げることがで
きる。 [0016] これらのエステル化触媒のうち、生成NDCA中に、不
純物として金属イオンが混入するのは好ましくない場合
が多いことから、強酸が適当であり、最も好ましい強酸
は、不揮発性であることと入手が容易であることから硫
酸である。 [0017] 触媒量は多いほど反応が速く、短時間で高収率のNDC
Aが得られるが、廃液の処理および生成NDCA中の触
媒除去のための精製が問題となる。例えば、エステル化
触媒として強酸を用いる場合、強酸量は、カルボン酸溶
媒1kgに対し、水素イオンに換算して0.01〜1.
0モル/kg、より好ましくは0.1〜0.6モル/k
gの濃度となるようにする。 [0018] 本発明で用いる、不飽和結合をもたない炭素数1〜10
のモノカルボン酸とは、炭素数1〜10の脂肪族、脂環
式および芳香族のモノカルボン酸のことである。不飽和
カルボン酸、多価カルボン酸、炭素数11以上の脂肪族
モノカルボン酸および炭素数11以上の脂環式モノカル
ボン酸は強酸存在下での加熱によりこれら溶媒自身が反
応を起こし、その生成物が生成NDCA中に不純物とし
て混入する。例えば、不飽和カルボン酸では不飽和結合
が反応して、溶媒のゲル化、着色物の生成が起こり、一
方多価カルボン酸や炭素数11以上の脂肪族、脂環式モ
ノカルボン酸では黒色の不溶生成物を生じる。また、飽
和、不飽和、芳香族、脂肪族、脂環式を問わず炭素数が
11以上のカルボン酸溶媒では反応速度が低下し、さら
に粘度が上昇し、固液分離が容易ではなくなる。 [0019] 従って、不飽和カルボン酸、多価カルボン酸、炭素数1
1以上の脂肪族および脂環式モノカルボン酸の溶媒とし
ての使用は、反応物の固液分離後に洗浄だけの簡単な精
製で高純度NDCAを得ることができるという本発明の
目的を達成し得ない。 [0020] また、本発明で用いる炭素数1〜10のモノカルボン酸
は、ハロゲン基、エーテル基、カルボニル基のような比
較的反応が不活性な基を含んでいてもよく、また単独も
しくは2種以上を用いてもよい。 [0021] 具体的には、例えば脂肪族モノカルボン酸として、ギ酸
、酢酸、プロピオン酸酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナ
ント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸などを
挙げることができ、また、脂環式モノカルボン酸として
は、シクロプロパンカルボン酸、シクロブタンカルボン
酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボ
ン酸、シクロへブタンカルボン酸などを挙げることがで
き、更に芳香族モノカルボン酸としては、安息香酸、パ
ラクロル安息香酸などを挙げることができる。更にまた
、ピルビン酸なとのケトン酸、トリフルオロ酢酸、フエ
ニル酢酸も用いることができるが、本発明で用いる炭素
数1〜10のモノカルボン酸としては、これらに限定さ
れるべきものではない。尚、好ましいモノカルボン酸は
、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸であり、特に好
ましいものは酢酸である。 [0022] 本発明の製造方法に用いる炭素数1〜10のモノカルボ
ン酸溶媒は水を含有している方が好ましいが、その量は
50重量%以下とすることが好ましい。かかる溶媒に水
が含有されていないと、反応系内に、NDCAジアルキ
ルエステルと当該モノカルボン酸溶媒とのエステル交換
反応(アシドリシス)によりモノカルボン酸アルキルエ
ステルが生成する。この反応は平衡反応であるため、反
応を完結させて高純度のNDCAを得るためには、生成
するモノカルボン酸アルキルエステルを反応系外に除去
する設備が必要となる。 [0023] これに対して、溶媒中に水が含有されている場合、生成
するモノカルボン酸アルキルエステルが水によってさら
にモノカルボン酸とアルコールに加水分解されることに
より消費されるため、平衡が移動し、反応が完結する。 従って、溶媒中の水の含有量は、原料として用いるND
CAジアルキルエステルの2倍モル量以上が好ましい。 しかし、溶媒中の水の含有量が50重量%を超えると、
反応が極めて遅くなるので好ましくない。好ましい溶媒
中の水の含有量は20重量%以下であり、かつ原料ND
CAジアルキルエステルの2倍モル以上である。 [0024] かかる50重量%以下の水を含むカルボン酸溶媒量に特
に限定はないが、NDCAに対して溶媒量が多過ぎると
1バッチ当りの収量が減り、生産効率の点で問題となり
、一方極端に少ないと反応系が高粘度スラリーとなる。 好ましいカルボン酸溶媒量はNDCAジアルキルエステ
ル100重量部に対し100〜1000重量部の範囲内
である。
【O○25】 また、本発明で用いるカルボン酸溶媒中には、反応に影
響を与えない不活性な溶媒外存在してもよい。例えば、
かかる溶媒として、トルエン、キシレン、ビフェニル、
アルキルナフタレン、鉱油などの炭化水素、メチルニチ
ルケトン、ジフェニルエーテル、シリコーンオイルが代
表的なものである。 [0026] 次に、本発明では反応温度が70℃以上であることを要
するが、この理由は70℃未満であると反応がほとんど
進行しないからである。また、350℃を越えるような
高い温度では、生成NDCAの脱炭酸分解反応が起こり
、好ましくない。好ましい反応温度は120〜300℃
の範囲内である。 [0027] 反応系の圧力に特に制限はないが、ギ酸や酢酸のように
沸点の低いカルボン酸を用いる場合は、加圧して反応温
度を高めることが好ましい。加圧下での好ましい温度範
囲は120〜200℃である。例えば酢酸の場合、20
0℃を越えると蒸気圧が10kg/ cm2近くに達し
、反応容器の耐圧の問題が生じる。 [0028] 尚、本発明の製造方法において最適な条件の組み合わせ
は、2.6−NDCAジメチルを、80〜95重量%の
酢酸水溶媒中、硫酸触媒にて120〜200℃で反応さ
せるものである。 [0029] 本発明の特徴である生成NDCAとカルボン酸溶媒との
固液分離の容易さ、精製の簡便さを最大限に活かすには
、NDCAジアルキルエステルが残らないように反応を
完結させることが好ましいが、反応が完結しない場合で
も生成NDCAを溶かす溶媒外ほとんどないことから、
未反応NDCAジアルキルエステルを溶媒で洗浄する操
作を一つ増やすだけで簡単に高純度NDCAを得ること
ができる。 [0030] 固液分離の方法の代表例を挙げると、吸引ろ過、加圧ろ
過、遠心ろ過、真空ろ過、重力ろ過、清澄ろ過、圧搾ろ
過などがあり、いずれの方法も好適に用いることができ
る。 [0031]
【実施例】
次に、本発明を実施例に基づき説明する。 [0032] まず、以下の実施例で採用した分析方法について説明す
る。 [0033] 1 ) NDCAの定量 HPLCCカラム: Inertsil ODS (ガ
スクロ工業(株)製) 4.2 X250 mm、カラ
ム温度:40℃、流量: 0.85 ml 7分、検出
器: 260 nm UV 、移動相:CH3CN/T
HF/KH2P○4/H3P○4/テトラブチルアンモ
ニウムブロマイド/水の混合、試料:5μl〕分析によ
り、反応生成物中のNDCA (生成物)  NDCA
モノアルキルエステル(生成中間体)およびNDCAジ
アルキルエステル(原料)の3種の定量を行ない、これ
らからNDCA純度を求めた。なお、この3種以外はい
ずれの実施例および比較例からも検出されなかった。 [0034] 2)白色度の測定 色彩分析システムU3210 (日立製作所(株)製)
で、酸化アルミニウム標準白板を100として白色度の
測定をした。 [0035] 実施例1 2、6−NDCAジメチル200g、氷酢酸370g、
水30gおよび濃硫酸6.0gをILガラスオートクレ
ーブに仕込み、撹拌をしながら5℃/分で昇温をした。 反応温度の上昇につれ、2.6−NDCAジメチルは徐
々に溶解し、130℃で完全に均一な透明溶液となった
。次いで、約160℃で白色沈殿が生成し始めた。 [0036] 170℃に達してから、この温度で8時間反応を続けた
後、反応物を冷却し、吸引ろ過して溶媒を分離した。分
離した固体生成物はそのままHPLC分析でNDCA純
度測定を行なった。なお、ろ過後の溶媒中には、得られ
た固体生成物に対してわずか0.004重量%の固体分
が溶解しているだけであった。また、得られた固体生成
物をマツフル炉で灰化後、発光分析法によりアルカリ金
属イオン含有量を求めたところ、ゼロであった。 [0037] 次に、分離した固体生成物を、熱エタノール400 m
lで3度洗浄し、十分に溶媒と酸を除去した後、真空乾
燥し、得られた粉末の白色度測定を行なった。結果を表
1に示す。 [0038] 実施例2〜8 氷酢酸をそれぞれギ酸、プロピオン酸、吉草酸、カプロ
ン酸、カプリル酸、カプリン酸、安息香酸に代えて、実
施例1と同様の操作の下で反応を行なった。カプリン酸
の場合のみ、反応液は黄色に着色しため飄それ以外の溶
媒では、実施例1と同様に反応液は着色しなかっな。 [0039] なお、安息香酸の場合、反応終了冷却後、反応系全体が
固化したので、粉砕均一化後、これをHPLC分析に供
した。一方、白色度測定は、これを再び加熱して、熱ろ
過により固液分離後、熱エタノールで溶媒を洗浄除去し
た。結果を下記の表1に示す。 [0040] 比較例1〜3 氷酢酸を、それぞれラウリン酸、パルミチン酸、アジピ
ン酸に代えた以外は実施例1と同様の操作を行なった。 反応液の色がラウリン酸の場合は茶かっ色に、パルミチ
ン酸とアジピン酸の場合は黒色に変化した。 [0041] なお、いずれの゛場合も、反応終了冷却後、反応系全体
が固化したので、実施例8と同様の操作で、HPLC分
析および白色度測定を行なった。結果を表1に示す。 [0042] 表1 カルボン酸溶媒  2,6−NDCA   2,6−N
DCA(炭素数)   純度(′y、)   白色度実
施例2  ギ酸  (C1)      99   9
3.4実施例1  酢酸(C2)        99
   93.6実施例3  プロピオン酸(C3)  
  99   93.2実施例4  吉草酸 (C5)
      92   92.5実施例5  カプロン
酸(C6)     86   92.8実施例6  
カプリル酸(C8)     82   90.3実施
例7  カプリン酸(CIO)    71   90
.2実施例8  安息香酸(C7)      78 
  93.5比較例1  ラウリン酸(C12)   
 65   73.0比較例2  パルミチン酸(C1
6)   58   28.0比較例3  アジピン酸
(C6)     55   15.0[0043] 比較例4 氷酢酸をメタクリル酸に代えて、実施例1と同様の操作
を行なったが、昇温途中で溶媒のゲル化が起こり、エス
テル交換反応は進行しなかった。 [0044] 実施例9〜11 濃硫酸6.0gの代わりに、それぞれ濃塩酸(36%)
12.0g、塩化第1スズ6.0g、塩化亜鉛6.0g
を加えた以外は実施例1と同様の操作を行なった。結果
を表2に示す。 [0045] 比較例5,6 濃硫酸6.0gの代わりに、それぞれリン酸4.0gの
添加、および何も加えない以外は実施例1と同様の操作
を行なった。結果を表2に示す。 [0046] 表2 触媒    2.6−NDCA 純度(Z) 2、6−NDCA 白色度 比較例5  なし     0 比較例6  リン酸    0.3     92.1
実施例9  塩酸      99     93.0
実施例10   塩化第1スズ  45     91
.6実施例11   塩化亜鉛    37     
92.0[0047] 実施例12〜18.比較例7 反応温度をツレツレ50′C(比較例7)80℃、11
0’C1130℃、140 ′C1150℃、160℃
、200℃(実施例12〜18)にした以外は実施例1
と同様の操作を行なった。結果を表3に示す。 [0048] 表3 反応温度 (’C) 2、6−NDCA 純度(Z) 比較例7500 実施例12   80     5 実施例13   110    24 実施例14   130    60 実施例15   140    94 実施例16   150    96 実施例17   160    97 実施例18   200    100[0049] 実施例19〜24 濃硫酸をそれぞれ1g、2g、3g、4g、Log、1
5gとした以外は実施例1と同様の操作を行ない、HP
LC分析により、反応生成物中の2.6−NDCA、2
.6−NDCAモノメチル、2.6−NDCAジメチル
の含有率(重量%)を求めた。結果を表4に示す。 [0050] 表4 濃硫酸 (g) 含有率(重量%) 2、6−NDCA 2、6−NDCAモノメチル 2、6−NDCAジメチル 実施例19 89.4 10.5 0.1 実施例20 97.0 3.0 実施例21 97.9 2.1 実施例22 98.2 1.8 実施例2310   98.7     1.3   
     0実施例2415   99.0     
1.0        0[0051] 実施例25〜31  比較例8,9 実施例1と同様の反応器に2.6−NDCAジメチル2
00 g、濃硫酸6.0g、および重量濃度としてそれ
ぞれ100%(氷酢酸) 、97.5%、95%、90
%、80%、60%、50%(実施例25〜31)  
40%、0%(水)(比較例8,9)の酢酸水溶液40
0 gを加え、160℃で8時間反応を行なった。反応
物はそれぞれ実施例1と同様にHPLC分析に供しな。 結果を表5に示す。 [0052] 表5 酢酸濃度 (重量%) 含有量(重量%) 2、6−NDCA 2、6−NDCA モノメチル 2、6−NDCA ジメチル 実施例25 35.2 53.6 11.2 実施例27 93.2 6.8 実施例29 94.3 5.7 実施例30 45.2 42.6 12.2 実施例31 23.2 11.1 65.7 比較例8  40     0.5    1.0  
 98.5比較例90      00100 [0053] 実施例32.33 2、6−NDCAジメチルの代わりに、それぞれ2.7
−NDCAジメチル、1.5.NDCAジメチルを用い
た以外は実施例1と同様の操作を行なった。いずれの場
合もほぼ定量的に対応するNDCAが得られた。結果を
表6に示す。
【0054】 表6 原料名 対応するNDCA 純度(%) 白色度 実施例32  2,7−NDCA    99.2  
   95.0ジメチル 実施例33  1,5−NDCA    99.7  
   94.3ジメチル [0055] 比較例10 2、6−NDCAジメチル100g、水酸化カリウム6
0g、水120gを反応容器に仕込み撹拌しながら10
0℃で10時間反応させた。反応液は高粘性のスラリー
状であった。反応液に水を600g加え、生成したスラ
リー状2.6−NDCAジカリウム塩を完全に溶解し、
これをろ過して未反応2.6−NDCAジメチルを分離
した。次いで、ろ液を塩酸で中和し、pH3にした。中
和と同時に2.6−NDCAの白色固体がスラリー状で
析出した。このスラリー液の粘度を測定したところ、6
.500センチポイズであり、高粘度のため固液分離が
できなかった。このなめ、さらに水600gを加えて、
スラリー液の粘度を1.000センチポイズまで下げた
後、真空ろ過により固液分離を行なった。次に、総量1
000 gの水で洗浄と固液分離を3度繰り返し、中和
で生成した塩化カリウムを除去した。しかる後、洗浄後
の含水2.6−NDCAを遠心分離装置で脱水した。脱
水後の含水量は67重量%であった。これを乾燥して2
.6−NDCAを得た。収率は97%であった。 [0056] 実施例1と同様に金属イオン含有量を調べたところ、カ
リウムイオンが5.200ppm含まれていることがわ
かった。 [0057] 比較例11 2、6−NDCAジメチル60g、水酸化ナトリウム2
6g、水100 gを反応容器に仕込み撹拌しながら、
100℃で反応を行った。時間の経過とともに反応液の
粘度が上昇し、6時間後に完全に固化して撹拌不能とな
ったため、反応を中止した。このときの2.6−NDC
Aの収率は60%であった。 [0058]
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明ではエステル化触媒存
在下で特定のカルボン酸をエステル交換反応の原料と溶
媒の2つの役割りを兼ねさせることにより、ナフタレン
ジカルボン酸ジアルキルエステルから容易に高純度のナ
フタレンジカルボン酸を得ることができる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナフタレンジカルボン酸ジアルキルエステ
    ルを、不飽和結合をもたない炭素数1〜10のモノカル
    ボン酸を含む溶媒中、エステル化触媒の存在下、70〜
    350℃の温度範囲で反応させた後、固液分離を行ない
    、高純度のナフタレンジカルボン酸を得ることを特徴と
    するナフタレンジカルボン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】上記モノカルボン酸を含む溶媒外50重量
    %以下の水を含む請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】上記モノカルボン酸を含む溶媒外20重量
    %以下の水を含む請求項2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】ナフタレンジカルボン酸ジアルキルエステ
    ルが1,5−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、2,6
    −ナフタレンジカルボン酸ジメチルおよび2,7−ナフ
    タレンジカルボン酸ジメチルからなる群から選ばれる1
    種である請求項1〜3のいずれか一項記載の製造方法。
  5. 【請求項5】上記モノカルボン酸がギ酸、酢酸、プロピ
    オン酸および安息香酸からなる群から選ばれる1種また
    は2種以上である請求項1〜4のいずれか一項記載の製
    造方法。
  6. 【請求項6】上記モノカルボン酸が酢酸である請求項5
    記載の製造方法。
  7. 【請求項7】上記エステル化触媒が強酸、金属酸化物お
    よび金属塩からなる群から選ばれる1種または2種以上
    である請求項1〜6のいずれか一項記載の製造方法。
  8. 【請求項8】上記強酸が硫酸、硝酸、塩酸、フルオロ酢
    酸、三フッ化ホウ素、強酸型イオン交換樹脂およびナフ
    ィオンからなる群から選ばれる1種または2種以上であ
    る請求項7記載の製造方法。
  9. 【請求項9】上記強酸が硫酸である請求項8記載の製造
    方法。
  10. 【請求項10】上記金属酸化物および金属塩の金属がス
    ズ、亜鉛、鉛、銅、マンガン、コバルト、鉄、ニッケル
    、アンチモン、アルミニウム、ビスマス、セレン、テル
    ル、カドミウムおよび水銀からなる群から選ばれる1種
    または2種以上である請求項7記載の製造方法。
  11. 【請求項11】上記反応温度が120〜200℃である
    請求項1〜10のいずれか一項記載の製造方法。
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