JPH0491085A - ラクトン類の製造法 - Google Patents

ラクトン類の製造法

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JPH0491085A
JPH0491085A JP2206400A JP20640090A JPH0491085A JP H0491085 A JPH0491085 A JP H0491085A JP 2206400 A JP2206400 A JP 2206400A JP 20640090 A JP20640090 A JP 20640090A JP H0491085 A JPH0491085 A JP H0491085A
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広志 亀尾
Shinji Isotani
真治 磯谷
Masayuki Otake
大竹 正之
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はラクトン類の製造方法に関するものである。詳
しくは、ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物及び/又は
ジカルボン酸エステルを液相で水素化することによりラ
クトン類を工業的に製造する方法に関するものである。
(従来の技術) ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物及び/又はジカルボ
ン酸エステルを水素化してラクトン類を製造する方法は
古くから検討されており、これまでに多数の提案がなさ
れている。例えば、触媒として、ニッケル系触媒(特公
昭43−6947号公報)、コバルト系触媒(特開昭5
1−950575057号公報クロム系触媒(特公昭3
8−20119号公報)、銅−亜鉛系触媒(特公昭42
14463号公報)等を使用して、固定床又は懸濁液相
により水素化反応を行なう方法が知られている。
一方、均一系のルテニウム系触媒を使用して上記の水素
化反応を行なう方法も知られ、例えば、米国特許395
7827号には、[RuXn(PR+RJ3)xLy 
)型のルテニウム系触媒を使用し40〜400psiの
加圧下で水素化してラクトン類を製造する方法が記載さ
れ、また米国特許4485246号には、同様の触媒に
よる水素化反応を有機アミンの存在下で行なうことが記
載されている。
しかしながら、上記のニッケル系触媒、コバルト系触媒
、銅−クロム系触媒、銅−亜鉛系触媒等の固定触媒を使
用する従来の方法は、反応条件が250℃以上、かつ数
十気圧以上という苛酷な条件の採用が避けられず、分解
物が多く、充分な収率が得られないという問題点がある
。一方、上記均一系のルテニウム系触媒を使用する方法
は、比較的温和な条件下で水素化反応が進行するという
特徴がある反面、触媒活性がやや低水準であるうえ、触
媒寿命が短かく、またハロゲンを使用しているため反応
装置の腐蝕が生ずるという問題がある。
そこで、本出願人は、先に溶媒を用い、ルテニウム、有
機ホスフィン及びpka値が2より小さい酸の共役塩基
を含有するルテニウム系触媒の存在下液相で水素化する
方法を提案した(特開平125771号公報、米国特許
4892955号)。
この方法では高活性なルテニウム触媒を使用するので、
温和な条件下で収率よくラクトン類を製造することがで
きる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物及び
/又はジカルボン酸エステルを原料としてルテニウム触
媒により水素化反応を継続すると、原料の分解あるいは
重縮合等により高沸点副生物が生成蓄積し、また、触媒
が失活するという問題があった。
また、連続反応系では、高沸点副生物の蓄積を防止して
水素化反応を長期間安定して継続するには、−gに、高
沸点副生物の生成量又は触媒の失活量見合いで、反応後
の触媒液の一部又は全部を系外へ抜き出して新鮮な液と
一交換する方法が考られる。しかしながら、抜き出した
触媒液中には、溶媒及びラクトン類等の有効成分が含ま
れており、これらの有効活用が工業的実施上の大きな課
題であった。
本発明者らは、ルテニウム系触媒を使用する連続反応に
ついて鋭意研究を重ねた結果、(1)目的物であるラク
トンを蒸留分離した後の残留物には触媒が活性を維持し
たまま残っており、それをそのまま循環して次の反応に
利用できること、(2)該残留物中には多少の高沸点副
生物が含まれており、長時間運転すると高濃度に蓄積さ
れ、触媒活性に悪影響があること、(3)高沸点副生物
は、これを特定条件下に熱分解することによりラクトン
が副生、回収されること、等の知見を得た。そして、本
発明は溶媒及び触媒を効率よく利用することにより、工
業的及び経済的に有利にラクトン類を製造することを目
的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、かかる目的につき鋭意検討した結果、ラ
クトン類の工業的製造法に関する以下の発明を完成した
[ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物及び/又はジカル
ボン酸エステルを水素化反応帯域において、ルテニウム
及び有機ホスフィンを含む触媒の存在下に溶媒を用いて
液相で水素化反応させてラクトン類を製造する方法にお
いて、次の[1]〜[6]の工程を含むことを特徴とす
るラクトン類の製造法。
■ 水素化反応帯域より液相を回収する第1工程。
■ 液相を第1蒸留塔で蒸留し、第1留出液と第1残留
液を得る第2工程。
■ 第1残留液を水素化反応帯域に循環する第3工程。
■ 第1残留液の一部を第2蒸留塔で蒸留し、第2留出
液と第2残留液を得る第4工程。
■ 第2留出液を水素化反応帯域又は第1蒸留塔に循環
する第5工程。
■ 第1留出液からラクトン類を取得する第6工程。」 以下、本発明の詳細な説明する。
+11  反応原料 本発明におけるラクトン類の製造用原料としては、炭素
数3〜7の飽和又は不飽和のジカルボン酸、それらの無
水物、もしくはそれらのジカルボン酸のエステルが挙げ
られ、エステルとしては低級アルキルエステルが好まし
い。具体的には例えば、マレイン酸、フマール酸、コハ
ク酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、マにイン酸ジル
チル、フマール酸ジエチル、コハク酸−ジーn −ブチ
ル等が使用される。
(2)触媒成分 本発明における触媒としては、前記の米国特許3957
827号に記載のr RuXn(PR+RJ3)xLy
)型のルテニウム系触媒も使用し得るが、本出願人等に
よる米国特許489255号に記載の以下に示す■ルテ
ニウム、[2]有機ホスフィン及び[3]pkaが2よ
り小さい酸の共役塩基を含有するルテニウム系触媒が好
適に使用される。
■ ルテニウム: ルテニウムとしては、金属ルテニウム及びルテニウム化
合物の何れも使用することができる。ルテニウム化合物
としては、ルテニウムの酸(IJff、ハロゲン化物、
水酸化物、無機酸塩、有機酸塩又は錯化合物が使用され
、具体的には、例えば、二酸化ルテニウム、四酸化ルテ
ニウム、三水酸化ルテニウム、塩化ルテニウム、臭化ル
テニウム、ヨウ化ルテニウム、硝酸ルテニウム、酢酸ル
テニウム、ルテニウムアセチルアセトナート(トリスア
セチルアセトンルテニウム)、ヘキサクロロルテニウム
酸ナトリウム、テトラカルボニルルテニウム酸ジカリウ
ム、ペンタカルボニルルテニウム、シクロペンタジエニ
ルジ力ルポニルルテニウム、ジブロモトリカルボニルル
テニウム、クロロトリストリフェニルホスフィンヒドリ
ドルテニウム、ビス(トリーn−ブチルホスフィン)ト
リカルボニルルテニウム、ドテカカルボニルトリルテニ
ウム、テトラヒドリドデカカルボニルテトラルテニウム
、オクタデカカルボニルへキサルテニウム酸ジセシウム
、ウンデカカルボニルヒドリドトリルテニウム酸テトラ
フェニルホスホニウム等が挙げられる。これ等の金属ル
テニウム及びルテニウム化合物の使用量は通常、反応溶
液1リツトル中のルテニウムとして0.01〜100ミ
リモル、好ましくは0.1〜10ミリモルである。
■ 有機ホスフィン: 有機ホスフィンは、主触媒である■のルテニウムの電子
状態を制御したり、ルテニウムの活性状態を安定化する
のに寄与するものと考えられ、般のルテニウム系触媒に
おける必須成分である。
有機ホスフィンの具体例としては、トリオクチルホスフ
ィン、トリーn−ブチルホスフィン、ジメチル−〇−オ
クチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン類、トリ
シクロヘキシルホスフィンのようなトリシクロアルキル
ホスフィン類、トリフェニルホスフィンのようなトリア
リールホスフィン類、ジメチルフェニルホスフィンのよ
うなアルキルアリールホスフィン類、1,2−ビスジフ
ェニルホスフィンエタンのような多官能性ホスフィン類
が挙げられる。有機ホスフィンの使用量は通常、ルテニ
ウム1モルに対して、1〜100モル程度、好ましくは
3〜20モルである。
■ pka値が2より小さい酸の共役塩基:pka値が
2より小さい酸の共役塩基は、ルテニウム系触媒の必須
成分ではない。しかしながら、触媒の付加的促進剤とし
て、また、反応系の有機ホスフィンを安定に保つ作用を
有している。これらは、触媒調製中又は反応系中におい
て、pka値が2より小さい酸の共役塩基を生成するも
のであればよく、その供給形態としては、pka値が2
より小さいブレンステッド酸又はその各種の塩等が用い
られる。具体的には、例えば、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜
硝酸、過塩素酸、燐酸、ホウフッ化水素酸、ヘキサフル
オロ燐酸、タングステン酸、燐モリブデン酸、燐タング
ステン酸、シリコンタングステン酸、ポリケイ酸、フル
オロスルホン酸等の無機酸類、トリクロロ酢酸、ジクロ
ロ酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフ
ルオロメタンスルホン酸、ラウリルスルホン酸、ベンゼ
ンスルホン酸、p−)ルエンスルホン酸等の有機酸、あ
るいはこれらの酸のアンモニウム塩、ホスホニウム塩が
挙げられる。また、これらの酸の共役塩基が反応系で生
成すると考えられる酸誘導体、例えば、酸ハロゲン化物
、酸無水物、エステル、酸アミド等の形で添加しても同
様の効果が得られる。これらの酸又はその塩の使用量は
、ルテニウム1モルに対して0.5〜100モル、好ま
しくは1〜20モルの範囲である。
(3)反応溶媒 水素化反応には、反応原料あるいは反応生成物自体を溶
媒とすることもできるほか、以下の種々溶媒を使用する
ことができる。
このような溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、
アニソール、テトラヒドロフラン、エチレングリコール
ジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジオキサン等のエーテル類;アセトン、メチル
エチルケトン、アセトフェノン等のケトン類;メタノー
ル、エタノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール
、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のアル
コール類りフェノール類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、
トルイル酸等のカルボン酸類;酢酸メチル、酢fin−
ブチル、安息香酸ベンジル等のエステル頬;ヘンゼン、
トルエン、エチルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭化
水素;n−ヘキサン、nオクタン、シクロヘキサン等の
脂肪族炭化水素;ジクロロメタン、トリクロロエタン、
クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ニトロメタン
、ニトロベンゼン等のニトロ化炭化水素;N、N−ジメ
チルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、N
メチルピロリドン等のカルボン酸アミド;ヘキサメチル
リン酸トリアミド、N、N、N ’ 、N ’−テトラ
エチルスルファミド等のその他のアミド類、 N、N 
’−ジメチルイミダブリトン、N、N、N ’ 、N 
’−テトラメチル尿素等の尿素類;ジメチルスルホン、
テトラメチレンスルホン等のスルホン類;ジメチルスル
ホキシド、ジフェニルスルホキシド等のスルホキシド類
;γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン等のラクト
ン類;トリグライム(トリエチレングリコールジメチル
エーテル)、テトラグライム(テトラエチレングリコー
ルジメチルエーテル)、18−クラウン−6等のポリエ
ーテル類、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリ
ル類;ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート等
の炭酸エステル類が挙げられる。
以上のように、水素化反応については種々の溶媒が使用
可能である。ただし、本発明の連続的プロセスにおいて
は、目的生成物のラクトン類より高沸点の溶媒であるこ
とが必要であり、例えば、ポリエーテル類が好適に使用
される。
(4)触媒液の調製、供給 ルテニウム系触媒の合成法としては、例えば、前述の各
触媒成分を含む溶液を不活性ガス置換下で熱処理するこ
とにより合成できる。合成触媒は、ルテニウム1原子あ
たりに、2〜4個程度の有機ホスフィンが配位した錯体
構造を形成したものと考えられる。そして、錯体を形成
していない余剰の有機ホスフィンのみが、ガスクロマト
グラフィーによりフリーの有機ホスフィンとして定量さ
れる。
また、触媒系にρkaが2より小さい酸の共役塩基を共
存させた場合には、フリーの有機ホスフィン濃度がさら
に減少することから、該共役塩基と有機ホスフィンとの
間にも溶液中で安定な錯体が形成されていると考えられ
る。
水素化反応帯域の液相中におけるフリーの有機ホスフィ
ン濃度は0.01〜0,1重量%、特に0.02〜0.
05重量%の範囲に保持することが望ましい。かかる範
囲以外では、ラクトン類の収率が低下する。フリーの有
機ホスフィンが0.1重量%越える高濃度の場合、原料
と反応し高沸点副生成物を生成するという副反応の影古
が強まるためと推定される。一方、フリーの有機ホスフ
ィンが0,01重量%未満の低濃度の場合ルテニウム錯
体中の有機ホスフィンまでが副反応等で消費されやすく
なるものと考えられ、この場合、反応液中にルテニウム
金属の析出も認められ、触媒活性の低下も著しい。
更に、有機ホスフィンは非常に酸化されやすく、連続運
転中に有機ホスフィンオキシトとして消費されていくこ
とが判明しており、その分の補給も考慮する必要がある
水素化反応帯域のフリーの有機ホスフィンの濃度を上記
の範囲に保持する方法については特に限定されないが、
例えば、水素化反応帯域に新触媒液として補給する方法
、または、有機ホスフィン溶液のみ別に補給する方法等
が採用される。
(5)水素化反応 本発明の方法により水素化反応を行うには、反応容器に
、前記の原料物質、触媒成分及び溶媒を導入し、これに
水素を連続的に導入する。水素は窒素、メタンあるいは
二酸化炭素等の反応に不活性なガスで希釈されたもので
あってもよく、1時間当たりのガス空間速度(GH3V
)が、通常2hr〜1以上、好ましくは10hr−’以
上である。反応温度は通常50〜250℃、好ましくは
100〜220°Cである。反応系内の水素分圧は特に
限られないが、工業的実施上は通常0.1〜100kg
/cm”G、、好ましくは1〜100 kg/cm2G
、更に好ましくは10〜50 kg/cm2Gである。
反応は連続方式で行うことが好ましいが、回分方式で反
応させ、間欠的に流通させることもできる。
また、水素化反応帯域の液相中の水分濃度を1重量%以
下、好ましくは0,5重量%以下、特に好ましくは0.
3重量%以下とすることが望ましい。
反応液中の水分を該fH度以下に保持すると、原料物質
の転化率が増大し、また、目的物の選択率及び収率が向
上する。
水分濃度を少な(する方法としては、上記の反応条件の
うち、例えば、水素流量を大きくすることで水分を反応
帯域外へ除去する方法、あるいは反応温度を高くするこ
とで気相側への水の分配率を高めて液相側の水分温度を
低くする方法等が採用される。
(6)水素化反応帯域以後の工程 水素化反応帯域後の工程については、第1図を参照しな
がら説明する。第1図は、本発明の実施に使用される流
通型反応の一例の工程図である。
第1図において、1は反応器、2は触媒液容2g、3は
圧縮機、4は原料容器、5は気液分離器、6は第1蒸留
塔、7は第2蒸留塔、8は第3奈留塔、9は第4蒸留塔
である。
■ 第1工程 水素化反応帯域より液相を回収する。
即ち、反応器1 (水素化反応帯域)より導管lを通じ
て流出する反応混合物を冷却後、気液分離器で気相と液
相に分離する。この場合、反応混合物のうち液相部分の
み反応器1より抜出し、気相部分のみ気液分離器5に4
人し、冷却、常圧下、気相中に随伴するラクトン類蒸気
を液相として回収する方法も可能である。
水素を生成分とする気相は、水素化反応帯域に循環する
ことができる。また、水分等を含む気相の一部をパージ
する方法、あるいは気相の循環経路にメタン化反応器(
メタネーター)を設置し、気相中に生じる一酸化炭素を
メタンとして無害化する方法等が採られる。
■ 第2工程 液相を第1蒸留塔6で蒸留し、第1留出液と第1残留液
を得る。
即ち、第1工程で回収された液相を導管51より第1蒸
留塔6に供給し、蒸留を行う。ラクトン類、溶媒、触媒
、未反応原料及び水等を含有する液相を蒸留することに
より、ラクトン類を溶媒、触媒等から分離する場合、一
般に例えば、40段以上の多段数の蒸留塔を用い、大き
い還流比が必要であるが、多段数の蒸留塔では、塔内の
圧力差が大きいために塔底圧力が上昇して著しく高温度
となり、このため触媒活性の低下や溶媒の分解が生起す
る。また還流比を大きくすると、エネルギーのロスが大
きく経済的でない。
従って、第1蒸留塔は比較的段数が小さいものを使用し
、還流比も比較的小さくして、塔頂からラクトン類及び
水とともに、3〜50重量%の溶媒を含んだ液を第1留
出液として導管62より留出させることが好ましい。ま
た、複数の蒸留塔を並列運転させて全体として第1蒸留
塔としての機能を持たせる形式も可能である。
一方、第1蒸留塔の塔底からは未反応原料、残余の溶媒
及び溶媒を含む液を第1残留液として導管61より缶出
する。
■ 第3工程 第1残留液を水素化反応帯域に循環する。
即ち、触媒及び溶媒を含む第1残留液を導管61を経由
して反応器1に循環する。
■ 第4工程 第1残留液の一部を第2蒸留塔7で蒸留し、第2留出液
と第2残留液を得る。
第3工程で、全ての第1残留液を水素化反応帯域に循環
させて連続運転を行った場合、反応原料の分解あるいは
重縮合により高沸点副生物が蓄積し、また、触媒の失活
が問題となる。そこで、本発明の第4工程では、第1残
留液の一部をバルブ100を操作することにより連続的
又は間欠的に抜きだして第2蒸留塔7において特定の温
度条件下で蒸留処理し、溶媒を第2留出液として導管7
2より回収するものである。また、本発明者等の重要な
発見であるが、該蒸留処理により、第1残留液中の高沸
点副生物が熱分解して目的物のラクトン類が生成、回収
されることが判明している。
従って、第2留出液として反応溶媒が回収されるのみで
なく、上記した高沸点副生物の熱分解によりラクトン類
が回収されるので、工業的利用の意義が大きい。一方、
塔底より高沸点副生物及び触媒を含む液が第2残留液と
して導管71より適時系外に抜き出される。
第1残留液の抜き出し量は、通常触媒液中の高沸点副生
物の生成量又は触媒の失活量見合いで決定されるが、更
に多量を抜き出してもよい。
第2蒸留塔7の塔底温度は140〜240℃、好ましく
は160〜230℃である。塔底温度が240℃よりも
高いと、蒸留により回収した第2留出液を水素化反応に
循環使用した場合に、触媒が失活する。その理由は詳ら
かではないが、高沸点副生物が著しく高温で処理される
ことにより触媒毒が生成するものと推測される。また、
塔底温度が140℃よりも低い場合には、生成液中の高
沸点副生物が分解されずに蓄積して、ラクトン類の収率
及び溶媒の回収率が低下する。
なお、溶媒蒸留における塔頂圧力は特に臨界的でなく、
塔底温度を140〜240℃に保持できる0、 01 
mmHg〜常圧の範囲から選ばれる。また溶媒蒸留にお
ける還流比、段数及び塔底滞留時間等もし臨界的でなく
、例えば夫々0.O1〜100、単蒸留〜100段及び
数時間〜数十時間の範囲から設定される。蒸留形式とし
ては、水蒸気蒸留、薄膜蒸留等を採用することもできる
。また、複数の蒸留塔を並列運転させて、全体として第
2蒸留塔としての機能を持たせる形式も可能である。
■ 第5工程 第2留出液を水素化反応帯域1又は第1藤留塔6に循環
する。
蒸留により回収した第2留出液は、反応器1(水素化反
応帯域)に直接循環してもよいが、回収した第2留出液
中には溶媒の他ラクトン類が含まれているので、例えば
、第1図のようにバルブ110を閉として導管72を経
由して、水素化反応生成液からラクトン類を蒸留分離す
る第1蒸留塔に循環するのが有利である。
■ 第6工程 第1留出液からラクトン類を取得する。
第1留出液は、主要成分の一つとしてラクトン類を含み
、更にラクトン類より高沸点の溶媒、また、水素化反応
による生成水とその他反応副生物中の有機酸等の軽沸点
成分を含んでいる。
ラクトン類は高品位を要求されることの多い製品である
。従って、微量でも不純物が混入することは、商業的に
ラクトン類を製造する場合に不利であり、この問題を解
決することがラクトン類を製造する場合の大きな課題で
ある。ラクトン類の取得方法としては一般的には、上記
の成分を多段の蒸留により分離する方法が採られる。
例えば、第1図では、第1蒸留塔6からの第1留出液を
、導管62を経て第3蒸留塔8で蒸留を行い、まず水等
の軽沸分を塔頂より留出させる。
また、ラクトン類及び溶媒を主とする塔底液は導管81
より、第4蒸留塔9に導き、塔頂より最終製品のラクト
ン類を取得する。一方、第4蒸留塔の溶媒を主成分とす
る缶出液も工業的には回収利用されることが好ましく、
第1図のように導管82を通じて第1蒸留塔6に循環さ
せたり、その他反応器1等に循環する方法等が考えられ
る。
また、別の方法として、第3蒸留塔において、ラクトン
類と水等の軽沸分を留出させ、溶媒を塔底液として分離
させる方法も採用できる。上記留出液中のラクトン成分
は蒸留等により容易に精製することができる。
しかしながら、蒸留条件によっては、蒸留中に不純物が
生じ、特に溶媒の一部が分解し、溶媒が着色し、これが
製品の品位を低下させることが判明しており、この点に
留意して、条件を設定する必要がある。
例えば、水素化反応の溶媒として好適なポリエーテル類
を使用する場合には、第3及び第4蒸留塔の塔底温度を
通常150℃以下、好ましくは130℃以下に保持する
。また、塔底温度の下限は蒸留可能であればよく、通常
20℃以上である。
更に缶出液の蒸留塔内における滞留時間は、実用上最低
30分間程度は必要となるが、溶媒の分解率が増加する
のであまり長くすることは好ましくない。例えば、塔底
温度150℃では、滞留時間は6時間以下、好ましくは
3時間以下に保持することが望ましい。
塔底温度を150℃以下に蒸留を行うには、主として塔
頂の減圧度を調整すればよい。例えば、塔頂の減圧度を
30〜10mmHgとすることにより塔底温度は130
〜150℃に保持される。また、蒸留塔内における缶出
液の滞留時間の調整は、熱交換器の伝熱面積、塔の熱媒
体と塔底液の温度差を適切に調整することにより達成さ
れる。
以上の方法によって、第1留出液に含まれる溶媒の分解
を無視し得る程度に抑制して、溶媒の着色を阻止し、高
品位のラクトン類を得ることができる。
(実施例) 以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本
発明はその要旨を起えない限りこれらの実施例に限定さ
れるものではない。
1、分析法は下記の通りである。
(1)反応系の生成物、溶媒成分の定量については、ガ
スクロマトグラフィー及びゲルパーミュエーションクロ
マトグラフイ−(C,PC)を用いた。
(2)触媒液及び反応液中の・フリーの有機ホスフィン
濃度はガスクロマトグラフィーにより求めた。
(3)反応器中の液相の水分についてはカールフィッシ
ャー水分計により求めた。
(4)蒸留後の分離値の着色度については、以下に示す
センサンド法により分析を行った。
〔測定法] 洗浄し乾燥した3 00mfの共栓付平底フラスコに、
試料100m!!、を入れる。試料を撹拌しながら30
°C以下の室温で98重量%の濃硫酸8mlを25m!
ビユレットにて2mf/分の速度で加える。フラスコに
栓をして98±2°Cの水浴中に2時間浸しておく。つ
いで水で室温まで冷却した後、試料100mlを内径2
5mm、高さ270Iの平底のガラス製比色管に移し、
同様な比色管にて同量のAPHA色標準液と目視により
比較し、同色のAPHAMを測定値とする。
APHA色原液の組成は次の通りである。
以上を1000ml容のメスフラスコに入れ、蒸留水を
加えて溶解し、蒸留水にて正確に1000m1.とする
。この液がAPf(A500であり、以下蒸留水にて比
、較希釈して低いAPHA色標準液を得る。
2、実施例中で用いた略号は次の通りである。
TOPニトリオクチルホスフィン GBL:γ−ブチロラクトン HB :高沸点副生物 DECMEニジエチレングリコールモノメチルエーテル 3、部は重量部°を示す。
実施例1 ■ 触媒液の調製 ルテニウムアセチルアセトナート5.6部、Top51
部、p4ルエンスルホン酸22部をトリエチレングリコ
ールジメチルエーテル(以下「トリグライム」という)
に溶解し、全110000部とした。咳液を、窒素雰囲
気下で、200℃で2時間加熱処理して触媒液(以下、
触媒液■という)を調製した。このときのフリーのTO
Pの濃度は0,04重量%であった。
■ 水素化反応 第1図に示す流通型反応設備を使用して水素化反応を実
施した。触媒液■を触媒液容器2から500mA/hr
の流量で反応器1  (200mff加圧釜)に供給し
、第1図の太線で示す反応器1から気液分離器5、第1
蒸留塔6を経て反応器1に至る流路(導管−11−51
−61)を触媒液で満たした後、同流量で固液を反応器
1に循環供給した。次に、水素ガスを圧縮機3より80
ONTP−1/ h rの流量で反応器1に供給し、反
応器1の圧力を40 kg/cm2G、温度を205℃
に保持した。一方、無水コハク酸80重量%及びGBL
20重景%か重量る原料液を、原料容器4がら100 
g / h rの流量で連続的に反応器1に供給して水
素化反応を行なった。このときの、反応器内液相中のT
OP濃度は0.03重量%また、水分濃度は0.27重
量%であった。
■ 反応液処理 反応混合物は、導管11を経て、60°Cに冷却後、気
液分#i器5において、常圧下気液分離した。
分翻した気相の一部を廃ガスとしてパージし、気相の大
部分は圧縮機3を経由して反応器1に循環して使用した
。一方、液相を導管51を通じて第1蒸留塔6に供給し
た。
第1蒸留塔の条件は以下の通りである。
実段数        30段 塔頂圧力       30 = 10mmHg塔底温
度       130〜150″C還流比     
   10 塔底液滞留時間    1.5時間 蒸留により塔頂からGBL47重量%、水9重量%及び
溶媒44重量%を含む第1留出液を留出させた。後述す
るように、第1留出液より製品であるGBLを取得する
。一方、触媒、溶媒及び未反応原料等を含有する第1残
留液を導管61を経由して500mA/hrで反応器1
に循環した。
第1残留液の組成は次の通りである。
無水コハク酸及びコハク酸:1.7重量%GBL   
  °3.1  〃 トリグライム :        75.2  〃HB
       −20,0〃 次に、反応開始から1日後からは、第1残留液の一部を
導管63を経由して28 m R/ h rで抜き出し
、これを第2蒸留塔7に供給した。また、同時に、触媒
液容器2から触媒液を28 m j2 / hrで反応
器1に補給した。
第2蒸留塔の条件は以下の通りである。
実段数         3段 塔頂圧力        200〜3o闘11g塔底温
度         180 ’c還流比      
   1.0 缶出液滞留時間     1.5時間 蒸留により、塔頂からトリグライム92.2重量%、G
 B L 7.8重量%からなる第2留出液を留出させ
、導管72を経由して第1蒸留塔6に循環した。
塔底の触媒及び高沸成分を含む第2残留液は導管71よ
り糸外にパージした。
また、第2留出液につき、第1残留液中のトリグライム
、GBL、及びHBの量を算出すると以下の値が得られ
た。
トリグライム回収率  :   99.3%GBL回収
率     :  203.8%HB分解率     
 ・  16.0%■ ラクトンの精製 第1留出液を導管62を通じて第3蒸留塔8に供給した
第3蒸留塔の条件は以下の通りである。
実段数         30段 塔頂圧力        30〜10mmHg塔底温度
        90〜120℃還流比       
  10 缶出液滞留時間        時間 蒸留により、塔頂から水を留出させ、塔底のGBL33
重量%及び溶媒67重量%からなる残留液を、導管81
を経由して第4蒸留塔9に供給した。
第4蒸留塔の条件は以下の通りである。
実段数         35段 塔頂圧力        20mlIIHg塔底温度 
       125°C 還流比          10 缶出液滞留時間      3 時間 第4蒸留塔9で、塔頂より留出液(GBL)を留出させ
た。溶媒を主成分とする塔底残留液は導管82を経由し
て第1蒸留塔6に循環した。
第4蒸留塔からの留出液の組成は次の通りである。
GBL         99.96重量%DEGME
            O,04〃水分 ・ <0.
01〃 トリグライム :    〈0.01 〃着色は全く認
めらず(APHA値10値下0以下わめて高品位のGB
Lが得られた。
以上の方法により100日間連続運転を行ったところ、
2日目以後は安定した反応成績を示した。
2日日以降の反応成績は平均して次の通りであった。
無水コハク酸転化率:99.2% GBL収率    :92.2% HB生成率    ・  7.0% 実施例2 第2蒸留塔7の運転条件を次のように変更した以外は、
実施例1と同様に行った。
即ち第2蒸留塔は、塔底温度220 ’Cで一定になる
ように、塔頂圧力を600〜5Qmml1gまで変化さ
せて蒸留を行った。留出液を分析した結果は次の1J1
1りである。
また、反応成績(無水コハク酸転化率、GBL収率)は
実施例1と同様であった。
実施例3〜6及び参考例 実施例1において第2蒸留塔の条件のみを種々変更し、
蒸留を行ったときの第2留出液(回収溶媒)をサンプリ
ングした。該留出?&30m7!と、新触媒液■30m
lをSUS製加圧釜に仕込み、更に無水コハク酸6gを
添加して、窒素ガスで置換した後、水素ガスを導入して
、200 ’C240kg/cm” Gで2時間、水素
化反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフ
ィーより分析を行った。また、比較のため、上記留出液
の代わりに、新しいトリグライム30ml!を使用した
以外は、上記と全く同様にして無水コハク酸の水素化反
応を実施し、分析を行った。以上の結果を第1表に示す
上記の結果より、第2蒸留塔を、各条件で、運転するこ
とで溶媒及びGBLを含む溶液が回収されること、及び
回収溶液を反応溶媒として再利用できることが明らかで
ある。また、GBLの回収及び溶媒の再利用の両方の目
的を充足するためには、第2蒸留塔の基低温度は好まし
くは140〜240℃程度であることがわかる。
実施例7〜8 第4蒸留塔9の運転条件を変更した以外は、実施例1と
同様に行った。第4蒸留塔の操作条件及び残留液につい
て分析した結果を実施例1の場合と併記して、第2表に
示す。また、留出液組成についても分析を行ったところ
いずれもGBLが99.9%以上であった。
実施例9〜16 実施例1の第1蒸留塔からの第1留出液をサンプリング
し各種の条件で蒸留を行い、塔頂からGBL及び水を留
出させ、溶媒を主成分とする塔底液と分離した。
上記留出液及び塔底液の夫々に含まれるトリグライムの
分解物であるDEGMEの量より、蒸留塔に供給した溶
媒の分解率を求め、また、缶出液の着色度についても測
定を行った。以上の結果を第3表に示す。
第2表及び第3表の結果より、溶媒の分解率は、塔底温
度及び缶出液滞留時間の条件に大きく左右されることが
わかる。
実施例17〜19 ■ 触媒液の調製 ルテニウムアセチルアセトナートが3.9部、TOP3
7部、p−)ルエンスルホン酸が16部、トリグライム
に溶媒し全量10000部とした。
接液を窒素雰囲気下で、200℃、2時間加熱処理して
触媒液を調製した。このときのフリーのTOPの濃度は
0.043重量%であった。
■ 水素化反応、反応液処理 上記の触媒液を用いて、実施例1と同様の条件で30日
間の連続運転を行った。但し、本実施例では、第1図に
おいて第1残留液の第2蒸留塔への一部抜き出しは行な
わず、全て導管61を経由して反応器1に循環させた。
また、反応開始直後、触媒液容器2の部分に触媒液の代
わりに50重量%のTOPのトリグライム溶液を満たし
た。そして、反応開始1日以後、反応器液相中のT O
P fff。
度を第4表に示す値に保持するように、該溶液を適時供
給した。反応開始5日以後反応成績は安定していた。結
果を第4表に示す。
実施例20 実施例17において、容器2からTOPを供給せず、そ
の他は実施例17と同様にして水素化反応を実施した。
反応開始から1〜7日後における反応液中のフリーのT
OPの濃度、原料転化率及びGBLの収率を第5表に示
す。
第5表に示すように、TOP濃度は反応開始から6日後
には0.005重量%に低下し、7日後にはほぼゼロと
なり、GBLの収率は大幅に低下した。また、TOP濃
度0,01重量%付近を境にGBLの収率が大きく低下
することが明らかである。
実施例21〜24 反応器1での水素流量及び反応温度を第6表のように設
した以外は、実施例1と同様に行った。
反応開始12時間後の反応成績及び反応器内液相中の水
分濃度を第6表に示す。
第6表の結果より、反応液中の水分濃度が低い方が優れ
た反応成績が得られることが明らかである。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、ジカルボン酸、ジカルボン酸無
水物及び/又はジカルボン酸エステルをルテニウム系触
媒の存在下液相で水素化することによりラクトン類を製
造する際、溶媒及び触媒を効率よく利用し、また、高い
収率で目的物を製造することができ、その工業的利用価
値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施に使用される流通型反応例の工程
図である。 図中、1は反応器、2は触媒液容器、3は圧縮機、4は
原料容器、5は気液分離器、6は第1蒸留塔、7は第2
蒸留塔、8は第3蒸留塔、9は第4蒸留塔である。 出願 人 三菱化成株式会社

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物及び/又はジ
    カルボン酸エステルを水素化反応帯域において、ルテニ
    ウム及び有機ホスフィンを含む触媒の存在下に溶媒を用
    いて液相で水素と反応させてラクトン類を製造する方法
    において、次の[1]〜[6]の工程を含むことを特徴
    とするラクトン類の製造法。 [1]水素化反応帯域より液相を回収する第1工程。 [2]液相を第1蒸留塔で蒸留し、第1留出液と第1残
    留液を得る第2工程。 [3]第1残留液を水素化反応帯域に循環する第3工程
    。 [4]第1残留液の一部を第2蒸留塔で蒸留し、第2留
    出液と第2残留液を得る第4工程。 [5]第2留出液を水素化反応帯域又は第1蒸留塔に循
    環する第5工程。 [6]第1留出液からラクトン類を取得する第6工程。
  2. (2)水素化反応帯域の液相中のフリーの有機ホスフィ
    ン濃度を0.01〜0.1重量%の範囲に保持する請求
    項1記載の方法。
  3. (3)水素化反応帯域の液相中の水分濃度を1重量%以
    下に保持する請求項1記載の方法。
  4. (4)ルテニウム及び有機ホスフィンを含む触媒として
    、[1]ルテニウム、[2]有機ホスフィン及び[3]
    pkaが2.0より小さい酸の共役塩基から成る触媒を
    用いる請求項1記載の方法。
  5. (5)水素化反応帯域より液相を回収した後の気相を水
    素として循環使用する請求項1記載の方法。
  6. (6)3〜50重量%の溶媒を含む第1留出液を得る請
    求項1記載の方法。
  7. (7)第2蒸留塔の塔底温度を140〜240℃に保持
    する請求項1記載の方法。
  8. (8)反応溶媒としてポリエーテル類を使用し、第6工
    程が第1留出液を蒸留することによりラクトン類が取得
    され、このときの蒸留塔の塔底温度が150℃以下であ
    る請求項1記載の方法。
  9. (9)クレーム8において、ラクトン類を留去した残留
    値を水素化反応帯域又は第1蒸留塔に循環する請求項1
    記載の方法。
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