JPH0481470A - 高耐候性および高耐光変色性のルチル型微粒子二酸化チタン組成物およびその製造方法 - Google Patents

高耐候性および高耐光変色性のルチル型微粒子二酸化チタン組成物およびその製造方法

Info

Publication number
JPH0481470A
JPH0481470A JP19544790A JP19544790A JPH0481470A JP H0481470 A JPH0481470 A JP H0481470A JP 19544790 A JP19544790 A JP 19544790A JP 19544790 A JP19544790 A JP 19544790A JP H0481470 A JPH0481470 A JP H0481470A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
titanium dioxide
rutile
oxide
zirconium
type fine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP19544790A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2878415B2 (ja
Inventor
Tadashi Yasuhara
正 安原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tayca Corp
Original Assignee
Tayca Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tayca Corp filed Critical Tayca Corp
Priority to JP19544790A priority Critical patent/JP2878415B2/ja
Publication of JPH0481470A publication Critical patent/JPH0481470A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2878415B2 publication Critical patent/JP2878415B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高耐候性および高耐光変色性のルチル型微粒
子二酸化チタン組成物およびその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
最大粒子径が0.1tIm未満の微粒子二酸化チタンは
、透明性や紫外線吸収性を有するなど、平均粒子径が0
.1μm以上の二酸化チタン(いわゆる顔料縁二酸化チ
タン)と異なる特性を有しており、その特性を生かして
、塗料、化粧料、樹脂組成物など、幅広い分野に使用さ
れている。
ところで、微粒子二酸化チタンには、アナターゼ型とル
チル型の結晶構造物およびそれらの混合物ならびに無定
形物があるが、特に耐候性や耐光変色性が要求される塗
料や化粧料では、それらの特性を含め緒特性が優れてい
るルチル型微粒子−酸化チタンが使用されている(たと
えば、特公平1−57084号公報、特開昭62−13
8567号公報など)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、微粒子二酸化チタンは、顔料縁二酸化チ
タンに比べて粒子径が小さく、光化学的に活性であるた
め、顔料縁二酸化チタンに比べて耐候性、耐光変色性が
劣り、たとえルチル型のものを用いても、充分に要求に
応えることができないという問題がある。
したがって、本発明は、微粒子二酸化チタンの特徴であ
る透明性および紫外線吸収性を損なうことなく、優れた
耐候性および耐光変色性を付与したルチル型微粒子二酸
化チタン組成物を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、ルチル型微粒子二酸化チタン(ルチル型微粒
子二酸化チタンとは、ルチル型の結晶構造を有する微粒
子二酸化チタンをいう)の粒子表面を、Zr0tに換算
して0.5〜8.0重量%(TiOz基準)のジルコニ
ウムの酸化物およびAl2O3に換算して1.0〜40
.0重量%(T i Oz基準)のアルミニウムの酸化
物で被覆することによって、微粒子二酸化チタンの特徴
である透明性および紫外線吸収性を損なうことなく、微
粒子二酸化チタンに優れた耐候性および耐光変色性を付
与し、上記目的を達成したものである。
上記のように微粒子二酸化チタンの粒子表面を、ZrO
2に換算して0.5〜8.0重量%(TiOz基準)の
ジルコニウムの酸化物およびAl2O゜に換算して1.
0〜40.0重量%(TiOz基準)のアルミニウムの
酸化物で被覆したルチル型微粒子二酸化チタン組成物は
、たとえば次の方法によって製造される。
出発物質としては平均粒子径が0.001〜0.07μ
mのルチル型微粒子二酸化チタンを用い、この微粒子二
酸化チタンを水に分散させ、該分散液にジルコニウムの
水溶性塩およびアルミニウムの水溶性塩を添加し、中和
することにより、上記微粒子二酸化チタンの粒子表面に
ZrO□に換算して0.5〜8.0重量%(T iO□
基準)のジルコニウムの水和酸化物およびAl2O.に
換算して1.0〜40.0重量%(TiO2基準)のア
ルミニウムの水和酸化物を沈着させ、ついで300〜7
50℃で1〜12時間焼成して、ジルコニウムの水和酸
化物およびアルミニウムの水和酸化物をそれぞれジルコ
ニウムの酸化物およびアルミニウムの酸化物に酸化する
ことにより、ルチル型微粒子二酸化チタンの粒子表面を
ZrO□に換算して0.5〜8 、0 ft I %(
T i O−基準)のジルコニウムの酸化物およびA 
1 t Oxに換算して1.0〜40.0重量%(T 
i O□基準)のアルミニウムの酸化物で被覆した高耐
候性および高耐光変色性のルチル型微粒子二酸化チタン
組成物が得られる。
このルチル型微粒子二酸化チタン組成物においては、微
粒子二酸化チタンの粒子表面がジルコニウムの酸化物お
よびアルミニウムの酸化物で被覆されているので、微粒
子二酸化チタンの光化学的活性が抑制されることに加え
て、アルミニウムの水和酸化物を焼成してアルミニウム
の酸化物にする際に、アルミニウムの一部が二酸化チタ
ンの結晶格子中に固溶化するので、二酸化チタンの結晶
格子中に混在するNb”などの不純物に基づく電荷の不
適正や結晶格子中の空隙部分が解消され、それらの不純
物や空隙部分に基づく耐候性の低下が解消されて、微粒
子二酸化チタンの耐候性が向上する。また、焼成による
ガラス質化により表面の硬さが増すことも耐候性の向上
に寄与し、さらに、ジルコニウムがアルミニウムと同様
に二酸化チタンの結晶格子中に固溶化することも、アル
ミニウムの二酸化チタンの結晶格子中への固溶化による
耐候性の向上を助長するものと考えられる。
特に本発明の微粒子二酸化チタン組成物の耐候性が他の
ものに比べて優れているのは、二酸化チタンの結晶格子
中へのアルミニウムの固溶化と、ジルコニウムの二酸化
チタンの結晶格子中への固溶化がアルミニウムの固溶化
による耐候性の向上を助長することによるものと考えら
れる。
耐光変色性の向上は、微粒子二酸化チタンの粒子表面を
ジルコニウムの酸化物で被覆したことが関与しているが
、ジルコニウムの酸化物単独で微粒子二酸化チタンの粒
子表面を被覆した場合には、耐光変色性はそれほど向上
せず、アルミニウムの酸化物が存在する状態で微粒子二
酸化チタンの粒子表面をジルコニウムの酸化物で被覆し
たときに耐光変色性が向上する。つまり、微粒子二酸化
チタンの粒子表面をジルコニウムの酸化物およびアルミ
ニウムの酸化物で被覆するときに、両者の間に何らかの
相乗作用が働いて耐光変色性を向上させるものと考えら
れる。
そして、上記ルチル型微粒子二酸化チタン組成物におい
ては、アルミニウムの酸化物の形成にあたっての焼成工
程で、微粒子二酸化チタンの粒子表面をアルミニウムの
水和酸化物やジルコニウムの水和酸化物で覆っているの
で、焼成時の粒子成長が抑制され(これには特にアルミ
ニウムの水和酸化物が寄与するものと考えられる)、そ
れに伴って粒度分布幅も狭くなり、しかも粉砕しやすい
粒子が得られるようになる。その結果、透明性および紫
外線吸収性を有する平均粒子径0.07μm以下の微粒
子が容易に得られるので、耐候性および耐光変色性の向
上に伴う透明性および紫外線吸収性の低下が生じない。
本発明のルチル型微粒子二酸化チタン組成物において、
ジルコニウムの酸化物の量をZrO□に換算して0.5
〜8.0重量%(TiO□基準)にするのは、ジルコニ
ウムの酸化物が上記範囲より少ない場合は耐光変色性を
向上させる効果が充分に発揮されず、また、ジルコニウ
ムの酸化物が上記範囲より多(なると、粉砕しにくくな
り、粒度分布幅の狭いものが得られにくくなるからであ
る。
このジルコニウムの酸化物の特に好ましい量は、Zr0
tに換算して1.0〜5.0重量%(T i O2基準
)の範囲である。
また、アルミニウムの酸化物の′量をA1.03に換算
して1.0〜40.0重量%にするのは、アルミニウム
の酸化物が上記範囲より少ない場合は耐候性を向上させ
る効果が充分に発揮されず、また、アルミニウムの酸化
物が上記範囲より多くなると、紫外線吸収性が低下する
からである。このアルミニウムの酸化物の特に好ましい
量は、Alff103に換算して5.0〜30.帽1%
(TiO2基準)の範囲である。
本発明において、上記ルチル型微粒子二酸化チタン組成
物は平均粒子径が0.01〜0.07μmの範囲内のも
のであることを必要とするが、これは実用可能な範囲内
で透明性と紫外線吸収性を持ち得るようにするためであ
り、平均粒子径が0.01μmより小さい場合は、透明
性はよくなるものの、塗料、樹脂組成物などへの分散性
が悪くなり、また、平均粒子径が0.07μmより大き
くなると透明性や紫外線吸収性が損なわれるからである
上記のルチル型微粒子二酸化チタン組成物の製造にあた
って出発物質としては、平均粒子径が0.001〜0.
07μmのルチル型微粒子二酸化チタンを用いるが、こ
の出発物質としての微粒子二酸化チタンの平均粒子径の
上限を0.07μmにしているのは、得られるルチル型
微粒子二酸化チタン組成物が透明性や紫外線吸収性を持
ち得るようにするためであり、また、平均粒子径の下限
を0.001μmにしているのは、それより小さいもの
でも使用可能であると考えられるが、現在のところ、そ
のような小さいものが得られないからである。
上記のような平均粒子径が0.001〜0.07μmの
ルチル型微粒子二酸化チタンとしては、たとえば、チタ
ンの酸性水溶液または有機チタン化合物を加水分解して
得られる含水酸化チタンを苛性アルカリで処理し、塩酸
中で熟成することによって得られるルチル型微粒子二酸
化チタン、あるいは四塩化チタンの気相酸化によって得
られるルチル型微粒子二酸化チタンのチタニアゾルの状
態のものを使用することができる。
そして、これらのルチル型微粒子二酸化チタンを水に分
散させ、この分散液にジルコニウムの水溶性塩およびア
ルミニウムの水溶性塩を添加し、中和することにより、
上記微粒子二酸化チタンの粒子表面にZrO□に換算し
て0.5〜8.01E1%(TiOz基準)のジルコニ
ウムの水和酸化物およびAI、O,に換算しテ1.0〜
40.0重量%(TiOt基準)のアルミニウムの水和
酸化物を沈着させるが、上記のジルコニウムの水溶性塩
としては、たとえば硅酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウ
ム、塩化ジルコニウムなどが用いられ、アルミニウムの
水溶性塩としては、たとえば塩化アルミニウム、硫酸ア
ルミニウム、アルミン酸ソーダ、硝酸アルミニウムなど
が用いられる。そして、中和には、たとえばアンモニア
や、苛性カリ、苛性ソーダなどの苛性アルカリが用いら
れる。また、アルミニウムの水溶性塩として、アルミン
酸ソーダなどを用いる場合には、硫酸、塩酸などの酸が
中和に用いられる。この中和により、上記のジルコニウ
ムの水溶性塩およびアルミニウムの水溶性塩が加水分解
され、それぞれジルコニウムの水和酸化物およびアルミ
ニウムの水和酸化物となって、微粒子二酸化チタンの粒
子表面に沈着する。
ジルコニウムの水和酸化物およびアルミニウムの水和酸
化物は次の焼成工程で混ざり合うので、上記ジルコニウ
ムの水和酸化物およびアルミニウムの水和酸化物の沈着
は、同時に行ってもよいし、また、どちらか一方を先に
行ってもよい。
上記ジルコニウムの水和酸化物およびアルミニウムの水
和酸化物の焼成は、300〜750℃で1〜12時間行
われる。
この焼成により、ジルコニウムの水和酸化物おヨヒアル
ミニウムの水和酸化物はそれぞれジルコニウムの酸化物
およびアルミニウムの酸化物に酸化されるが、その際、
前述したように、アルミニウムの一部が二酸化チタンの
結晶格子中に固溶化し、良好な耐候性を発揮する大きな
要因となる。
また、ジルコニウムもその一部が二酸化チタンの結晶格
子中に固溶化し、アルミニウムの二酸化チタンの結晶格
子中への固溶化による耐候性の向上を助長する。
焼成に際して、温度を300〜750℃に特定している
のは、温度が300℃より低い場合は焼成が充分に進行
せず、また、温度が750℃より高くなると、焼成によ
る粒子成長が大きくなり、平均粒子径が0.07μm以
下のものが得られにくくなるからである。また、焼成時
間を1〜12時間に特定しているのは、焼成温度との関
係にもよるが、焼成時間が短すぎると焼成が充分に行え
ず、焼成時間が長くなりすぎると粒子成長が大きくなり
すぎるので、焼成が充分に行えるようにするためと、粒
子成長が大きくなりすぎないようにするためである。
つまり、焼成を300〜750℃の温度で1〜12時間
行うことにより、充分な焼成の達成と、平均粒子径が0
.01〜0.07μmの範囲内の透明性と紫外線吸収性
を有するルチル型微粒子二酸化チタン組成物が得られる
。ただし、−成粒子は平均粒子径が0601〜0.07
μmの範囲内にあるが、焼成後のものは、見掛上、凝集
して塊状になっているので、それを粉砕(はぐす程度の
粉砕)する必要がある。
また、上記のようにルチル型微粒子二酸化チタンの粒子
表面をジルコニウムの酸化物およびアルミニウムの酸化
物で被覆したルチル型微粒子二酸化チタン組成物のジル
コニウムの酸化物およびアルミニウムの酸化物上に、さ
らにジルコニウムの水和酸化物およびアルミニウムの水
和酸化物を沈着させた場合も、透明性および紫外線吸収
性を損なうことなく、耐候性、耐光変色性を向上させる
ことができる。特に、この場合は、微粒子二酸化チタン
組成物の塗料、化粧料、樹脂組成物中への分散性が改良
される。
上記のルチル型微粒子二酸化チタン組成物は、ルチル型
微粒子二酸化チタンの粒子表面をジルコニウムの酸化物
およびアルミニウムの酸化物で被覆したのち、さらにそ
のジルコニウムの酸化物およびアルミニウムの酸化物上
乙こジルコニウムの水和酸化物を沈着させ、ついでアル
ミニウムの水和酸化物を沈着させることによって製造さ
れる。
このルチル型微粒子二酸化チタン組成物において、ジル
コニウムの酸化物およびアルミニウムの酸化物上にジル
コニウムの水和酸化物を沈着させるのは、耐光変色性を
より向上させるためであり、このジルコニウムの水和酸
化物としてはZrO2に換算して0.5〜5.0重量%
(TiO□基準)沈着させる。また、このジルコニウム
の水和酸化物上にアルミニウムの水和酸化物を沈着させ
るのは、アルミニウムの水和酸化物が塗料や化粧料の配
合材料とのなじみがよいため、アルミニウムの水和酸化
物を最外層に沈着させておくことによって、塗料や化粧
料への分散性が向上するからであり、このアルミニウム
の水和酸化物としてはAl2O3に換算して1.0〜1
0.0重量%(T i O□基1り沈着させる。ただし
、ルチル型微粒子二酸化チタンの粒子表面は必ずしも平
滑ではなく凹凸があるので、上記のようにアルミニウム
の水和酸化物が最外層になるように沈着させても、全表
面においてアルミニウムの水和酸化物が必ずしも最外層
を構成しているとはいえず、部分的にはジルコニウムの
水和酸化物が最外層を構成している場合もある。
このルチル型微粒子二酸化チタン組成物において、ジル
コニウムの酸化物およびアルミニウムの酸化物上に沈着
させるジルコニウムの水和酸化物の沈着量の上限をZr
O2に換算して5.0重量%(TiO□基準)にしてい
るのは、ジルコニウムの水和酸化物の沈着量が上記より
多くなると、塗料、化粧料、樹脂組成物などへの分散性
が低下し、また、ジルコニウムの水和酸化物上に沈着さ
せるアルミニウムの水和酸化物の沈着量の上限をAI。
03に換算して10.0重量%(T i O2基準)に
しているのは、アルミニウムの水和酸化物の沈着量が上
記より多くなると、紫外線吸収性が低下するからである
このジルコニウムの酸化物およびアルミニウムの酸化物
上にジルコニウムの水和酸化物およびアルミニウムの水
和酸化物を沈着させたルチル型微粒子二酸化チタン組成
物の製造にあたり、ジルコニウムの水溶性塩、アルミニ
ウムの水溶性塩などは前記同様のものが使用されるが、
ジルコニウムの水和酸化物やアルミニウムの水和酸化物
を沈着させるにあたり、それらと共に、チタニウム、ケ
イ(珪)素、アンチモン、錫などの水和酸化物の1種ま
たは2種以上を同時に沈着させてもよい。
本発明のルチル型微粒子二酸化チタン組成物は、良好な
透明性を有しているので、塗料、インク、樹脂組成物、
化粧料などに配合された場合、着色剤の色相に影響を与
えることがない。また、メタリック塗装においては、微
粒子二酸化チタンと金属または金属状顔料との併用によ
りダウンフロ。
プ性を付与して色沢を改善することが行われているが、
その際に、本発明のルチル型微粒子二酸化チタン組成物
を使用すれば、耐候性および耐光変色性が優れているの
で、塗膜劣化を防止することができる。
本発明のルチル型微粒子二酸化チタン組成物の場合と同
様に、微粒子二酸化チタンの表面を金属化合物で被覆し
たものとしては、これまでにも、特開昭55−1042
8号公報や特開昭55−154317号公報にケイ素お
よびアルミニウムの酸化物で微粒子二酸化チタンの粒子
表面を被覆して、微粒子二酸化チタンの透明性や紫外線
吸収性を向上させることが提案されている。この場合、
透明性や紫外線吸収性は向上するが、耐候性は本発明の
場合はどには向上しない。これは、アルミニウムの酸化
物とケイ素の酸化物との間に耐候性の向上に関して相乗
効果が生じないためであると考えられる。
また、特開昭57−71822号公報や特開昭61−1
41616号公報には、微粒子二酸化チタンの粒子表面
を錫およびアンチモンの酸化物で被覆して、微粒子二酸
化チタンに導電性を付与することが提案されている。し
かし、この場合は、導電性が付与されるものの、耐候性
や耐光変色性はほとんど向上しない。
〔実施例〕
つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する
。なお、以下において濃度を示す%はいずれも重量%に
よるものである。
実施例1 硫酸チタニル溶液を常法により加熱加水分解し、濾過、
洗浄して得られた含水酸化チタンスラリー95kg (
T i O□換算10kg相当)に、48%苛性ソーダ
水溶液7.3kgを攪拌しながら投入し、95℃で2時
間熟成した。
つぎに、この苛性ソーダ処理物を洗浄して得られたスラ
リー205kgに、35%塩!48kgを攪拌しながら
投入し、95℃で2時間加熱して熟成し、チタニアゾル
を作成した。
このようにして得られたチタニアゾルを濾過、洗浄した
のち、150℃で30分間乾燥して、平均粒子径が0.
015μmのルチル型微粒子二酸化チタンを得た。
上記のようにして得られた平均粒子径が0.015μm
のルチル型微粒子二酸化チタン9.7kgに、水100
kgを投入し、撹拌しながら、その中に、硫酸ジルコニ
ウムをZrO,に換算して15%含有する硫酸ジルコニ
ウム水溶液0.7kgおよび塩化アルミニウムをA1.
03に換算して10%含有する塩化アルミニウム水溶液
5kgを投入し、25%アンモニア水で中和することに
より、微粒子二酸化チタンの粒子表面にZrO2に換算
して1.0%(TiO□基!1りのジルコニウムの水和
酸化物およびAl2O3に換算して5.0%(TiOz
基$)のアルミニウムの水和酸化物を沈着させ、ついで
80℃に30分間加熱した後、濾過、洗浄し、その後、
150℃で30分間乾燥した。
得られた乾燥物を500’Cで3時間焼成した後、エネ
ルギーミルで粉砕することによって、ルチル型微粒子二
酸化チタンの粒子表面をZrO2に換算して1.0%(
Ti02基!1りのジルコニウムの酸化物およびAl2
O3に換算して5.0%(Ti02基準)のアルミニウ
ムの酸化物で被覆した平均粒子径が0.028μmのル
チル型微粒子二酸化チタン組成物9.0kgを得た。
このようにして得られたルチル型微粒子二酸化チタン組
成物のX線回折図を第1図に示す。また、この第1図に
は後記比較例1のルチル型微粒子二酸化チタン(つまり
、通常のルチル型微粒子二酸化チタンに相当するもの)
のX線回折図も示しているが、実施例1のルチル型微粒
子二酸化チタン組成物のX線回折図と比較例1のルチル
型微粒子二酸化チタンのX線回折図とを比較すれば明ら
かなように、実施例1のルチル型微粒子二酸化チタン組
成物は比較例1のルチル型微粒子二酸化チタンとほぼ同
一のところにピークを有しており、この第1図から、実
施例1のルチル型微粒子二酸化チタン組成物がルチル型
の結晶構造を有するものであることがわかる。
第2図は実施例1のルチル型微粒子二酸化チタンの粒度
分布曲線を示す図であり、この第2図には後記比較例1
のルチル型微粒子二酸化チタンの粒度分布曲線も同時に
示している。なお、粒子径の測定は電子顕微鏡写真法に
よるものである。
この第2図に示すように、実施例1のルチル型微粒子二
酸化チタン組成物の粒度分布幅は0.0075〜0.0
625μmの範囲であり、この実施例1のルチル型微粒
子二酸化チタン組成物の粒度分布曲線と、比較例1のル
チル型微粒子二酸化チタンの粒度分布曲線とを比較すれ
ばわかるように、実施例1のルチル型微粒子二酸化チタ
ン組成物の方が比較例1のルチル型微粒子二酸化チタン
より、むしろ粒度分布幅が狭い。
第3図は実施例1のルチル型微粒子二酸化チタン組成物
の分光曲線を示す図であり、この第3図には後記比較例
1のルチル型微粒子二酸化チタンの分光曲線も同時に示
している。
この第3図かられかるように、可視部(波長が約400
n*以上の部分)では、実施例1のルチル型微粒子二酸
化チタン組成物の方が比較例1のルチル型微粒子二酸化
チタンより透過率が大きく、むしろ透明性が優れている
。また、紫外部(波長が約400nmより小さい部分)
では、実施例1のルチル型微粒子二酸化チタン組成物の
透過率は、比較例1のルチル型微粒子二酸化チタンの透
過率とほぼ同様であり、また、可視部に比べれば透過率
が小さく、この第3図から、実施例1のルチル型微粒子
二酸化チタン組成物が比較例1のルチル型微粒子二酸化
チタンと同程度の紫外線吸収性を有していることがわか
る。
なお、本実施例1では、fA酸チタニル溶液を加水分解
し、ついで苛性ソーダ処理および塩酸熟成処理して得ら
れたチタニアゾルを乾燥して得たルチル型微粒子二酸化
チタンを出発物質として用いたが、そのような乾燥工程
を経ることなく、チタニアゾルの状態で出発物質として
用いることもできる。
実施例2 実施例1で得られたルチル型微粒子二酸化チタンの粒子
表面をZrO2に換算して1.0%(TiO□基1りの
ジルコニウムの酸化物およびAl2O3に換算して5.
0%(TI02基準)のアルミニウムの酸化物で被覆し
たルチル型微粒子二酸化チタン組成物10kgを水に分
散させ、得られたスラリーを50℃に加熱した後、スラ
リーのPHが2になるように98%硫酸を添加し、つい
て硫酸ジルコニウムをZrO,に換算して15%含有す
る硫酸ジルコニウム水溶液1.3kgを投入し、20%
苛性ソーダ水溶液を加えて中和することにより、ルチル
型微粒子二酸化チタン組成物のジルコニウムの酸化物お
よびアルミニウムの酸化物上にZrChに換算して2.
0%(TiO2基準)のジルコニウムの水和酸化物を沈
着させ、ついでA1□○、に換算して0.3kgのアル
ミン酸ソーダ水溶液と98%硫酸0.1kgとをスラリ
ーのpHが5になるよう同時に添加し、上記ジルコニウ
ムの水和酸化物上にAI。
0、に換算して3.0%(TiO□基準)のアルミニウ
ムの水和酸化物を沈着させた後、スラリー温度を60℃
に加熱し、30分間スラリーのpHを8に維持して熟成
した後、濾過、洗浄し、その後、150”Cで30分間
乾燥した。
得られた乾燥物をエネルギーミルで粉砕することにより
、ルチル型微粒子二酸化チタンの粒子表面をZrO,に
換算して1.0%(TiO2基準)のジルコニウムの酸
化物およびA1□O1に換算して5.0%(T i O
,基準)のアルミニウムの酸化物で被覆し、その上にZ
rO□に換算して2.0%(TiO2基1りのジルコニ
ウムの水和酸化物を沈着させ、さらにその上にA1.0
.に換算して3.0%(Ti02基1りのアルミニウム
の永和酸化物を沈着させた平均粒子径が0.028μm
のルチル型微粒子二酸化チタン組成物10.3kgを得
た。
実施例3 実施例2における硫酸ジルコニウムをZrO。
に換算して15%含有する硫酸ジルコニウム水溶液1.
3kgに代えて、上記硫酸ジルコニウムをZrO□に換
算して15%含有する硫酸ジルコニウム水溶液を2.5
kg投入したほかは、実施例2と同様にして、平均粒子
径が0.028μmのルチル型微粒子二酸化チタン組成
物9.8kgを得た。このようにして得られたルチル型
微粒子二酸化チタン組成物は、ルチル型微粒子二酸化チ
タンの粒子表面をZrO2に換算して1.0%(T]0
□基1りのジルコニウムの酸化物およびAl2O.lに
換算して5.0%(TiO□基準)のアルミニウムの酸
化物で被覆し、上記ジルコニウムの酸化物およびアルミ
ニウムの酸化物上にZrO,に換算して3.8%(Ti
O□基!1りのジルコニウムの水和酸化物を沈着させ、
さらにその上にA1.O,に換算して3.0%(TiO
2基m)のアルミニウムの水和酸化物を沈着させたもの
である。
上記実施例2〜3で得られたルチル型微粒子二酸化チタ
ン組成物の分光曲線を第4図に後記比較例1のルチル型
微粒子二酸化チタンの分光曲線と対比して示す。
比較例1 硫酸チタニル溶液を常法により加熱加水分解し、濾過、
洗浄して得られた含水酸化チタンスラリー95kg (
T i O□換算10kg相当)に、48%苛性ソーダ
水溶液7.3kgを攪拌しながら投入し、95℃で2時
間熟成した。
この苛性ソーダ処理物を洗浄して得られたスラリー20
5kgに、35%塩酸48kgを攪拌しながら投入し、
95℃で2時間加熱して熟成し、チタニアゾルを作成し
た。
このようにして得られたチタニアゾルを濾過、洗浄した
後、150℃で30分間乾燥した。
得られた乾燥物を500℃で3時間焼成した後、エネル
ギーミルで粉砕することにより、平均粒子径が0.03
1μmのルチル型微粒子二酸化チタンを得た。
この比較例1のルチル型微粒子二酸化チタンのX線回折
図を第1図に、粒度分布曲線を第2図に、分光曲線を第
3図に示す。
比較例2 実施例1において、塩化アルミニウムをAI。
Olに換算して10%含有する塩化アルミニウム水溶液
5kgの添加を行わなかったほかは、実施例1と同様に
して、平均粒子径が0.031μmのルチル型微粒子二
酸化チタン組成物io、okgを得た。このようにして
得られたルチル型微粒子二酸化チタン組成物は、ルチル
型微粒子二酸化チタンの粒子表面をZrO□に換算して
1.0%(TiO2基準)のジルコニウムの酸化物のみ
で被覆したものである。
比較例3 実施例1において、硫酸ジルコニウムをZrO□に換算
して15%含有する硫酸ジルコニウム水溶液0.7kg
の添加を行わなかったほかは、実施例1と同様にして、
平均粒子径が0.032μmのルチル型微粒子二酸化チ
タン組成物9.8kgを得た。このようにして得られた
ルチル型微粒子二酸化チタン組成物は、ルチル型微粒子
二酸化チタンの粒子表面をA1.O,に換算して5.0
%(TiO□基準)のアルミニウムの酸化物のみで被覆
したものである。
比較例4 比較例1で得た平均粒子径が0.031μmのルチル型
微粒子二酸化チタン9.0kgをT i O,とじて2
0%の水性スラリーにし、その中にTiO□基準で1.
0%に相当するS i 02 100g / f含有ケ
イ酸ソーダ溶液(S iOz / N a Z Oモル
比0,5)900−を添加して二酸化チタンを分散させ
、クイックミル中で1時間湿式粉砕した。その後、この
分散スラリーにTi○2基準でAl2O,に換算して5
%に相当するA I 20350g / lの硫酸アル
ミニウム水溶液9,000mを添加し、中和して微粉末
の表面に水和酸化物を沈着させ、この微粉末を濾過、洗
浄して110℃で乾燥した後、乾燥物を500℃で3時
間焼成し、得られた焼成物をエネルギーミルで粉砕して
、平均粒子径が0.031μmのルチル型微粒子二酸化
チタン組成物8.8kgを得た。
このようにして得られたルチル型微粒子二酸化チタン組
成物は、ルチル型微粒子二酸化チタンの粒子表面をS 
i O,に換算して1.0%(TiO□基準)のケイ素
の酸化物およびA1.O,に換算して5.0%(TiO
□基準)のアルミニウム′の酸化物で被覆したものであ
る。
つぎに、上記実施例1〜3で得られたルチル型微粒子二
酸化チタン組成物、比較例1で得られたルチル型微粒子
二酸化チタンおよび比較例2〜4で得られたルチル型微
粒子二酸化チタン組成物の光透過率、耐候性および耐光
変色性を調べた結果について示す。
W−]511モ 光透過率の測定にあたっての塗料作成条件、塗膜作成条
件、光透過率の測定条件および測定結果は次の通りであ
る。
])−1−、− 下記の配合割合で各材料を内容積200dの瓶中に仕込
み、ペイントシェーカで2時間分散することによって、
塗料を作成した。
二酸化チタン試料       8.0gアクリル樹脂
(50%)      16.0 g混合溶剤    
       24.0 gジルコンビーズ(0,8閣
)     250g上記の二酸化チタン試料とは、実
施例1〜3のルチル型微粒子二酸化チタン組成物、比較
例1のルチル型微粒子二酸化チタンおよび比較例2〜4
のルチル型微粒子二酸化チタンを総称して示すものであ
り、アクリル樹脂は大日本インキ化学工業社製のアクリ
ディック47−712  (商品名)で、括弧内の数値
はその固形分濃度を示している。また、混合溶剤はトル
エン/キシレン/酢酸エチル/ブチルセロソルブ=5/
2/2/1 (容量比)であり、ジルコンビーズの後の
括弧内の数値はジルコンビーズの直径を示している。
1−2  ・ 上記塗料をポリエチレンテレフタレートフィルム(バナ
ック社製ルシラー#’ 100 (商品名)]にバーコ
ーター#22(天佑機材社製、商品名)で乾燥膜厚10
μmに塗布した後、30分間室温でセツティングし、そ
の後、140℃で30分間焼付けし、塗膜を硬化させた
Wニー3  ′ の′ 上記塗膜を分光光度計〔日立製作所社製U−3410(
商品名)〕を用い、300〜700nsの波長における
光透過率を測定し、400〜700nmの波長の光透過
面積を求め、その光透過面積で光透過性の良否の判定を
行う。光透過面積が大きいほど、二酸化チタン試料の光
透過性が良好であることを示す。
毘ニ(−贋淀韮果 上記のようにして求めた光透過面積を第1表に示す。
第    1    表 第1表に示すように、実施例1〜3のルチル型微粒子二
酸化チタン組成物は、比較例1のルチル型微粒子二酸化
チタンより大きな光透過面積を有しており、粒子表面を
ジルコニウムの酸化物やアルミニウムの酸化物で被覆し
たことによる光透過性の低下がなく、良好な透明性を有
していた。
また、実施例2〜3のルチル型微粒子二酸化チタン組成
物は、第4図に示すように、400nmより小さい波長
領域(つまり、紫外部)では、第3図に示す実施例1の
ルチル型微粒子二酸化チタン組成物と同様に、きわめて
小さい透過率しか示さず、紫外線吸収性を有していた。
なお、実施例2のルチル型微粒子二酸化チタン組成物と
実施例3のルチル型微粒子二酸化チタン組成物とでは、
透過率の差がほとんどなく、それぞれの分光曲線を図示
しても、重なってしまうので、第4図では、実施例2の
ルチル型微粒子二酸化チタン組成物の分光曲線と実施例
3のルチル型微粒子二酸化チタンの分光曲線を同一の曲
線で示している。
および 耐候性および耐光変色性試験にあたっての塗料作成条件
、塗膜作成条件、暴露条件、光沢測定条件および色差測
定条件は下記の通りである。なお、この耐候性および耐
光変色性試験では、本発明のルチル型微粒子二酸化チタ
ン組成物が顔料縁二酸化チタンに対してどの程度の耐候
性および耐光変色性を有するかを明らかにするために、
対照例1として平均粒子径0.27μmの顔料縁二酸化
チタン〔テイカ社製JR−701(商品名)〕の耐候性
および耐光変色性について試験した結果についても併せ
て示す。
2−   ′ (a)  下記配合割合で各材料を内容積200〆の瓶
中に仕込み、ペイントシェーカーで2時間分散して、ミ
ルヘースを作成した。
二酸化チタン試料       8.0gアクリル樹脂
(50%)      16.Og混合溶剤     
      24.0gジルコンビーズ(8,0閣) 
    250 g上記のアクリル樹脂は前記同様に大
日本インキ化学工業社製のアクリディック47−712
  (商品名)であり、混合溶剤はトルエン/キシレン
/酢酸エチル/ブチルセロソルブ−5/2/2/]、(
容量比)の混合溶剤である。
(b)  上記(a)で得られたミルヘースに、さらに
下記の割合で樹脂および溶剤を加え、混合して塗料を作
成した。
アクリル樹脂(50%)       6.4gメラミ
ン樹脂(60%)       8.Og混合溶剤 4、Og 上記アクリル樹脂および混合溶剤は前記使用のものと同
様のものであり、メラミン樹脂は大日本インキ化学工業
社製のスーパーヘンカミン2−117 (商品名)で、
括弧内の数値はその固形分濃度を示している。
上記(2)−1で作成した塗料に上記同様の混合溶剤〔
トルエン/キシレン/酢酸エチル/ブチルセロソルブ=
5/2/2/1 (容量比)の混合溶剤〕を添加してフ
ォードカップ#4で14秒に調整し、それを処理鋼板上
に乾燥膜厚が25μmになるようにスプレー塗装し、8
分間室温でセツティングした後、140℃で30分間焼
付し、塗膜を硬化させた。
(至)二J−」11色件 上記のように処理鋼板上に塗膜を作成した試験板を下記
の条件で促進暴露および屋外暴露した。
(a)  促進暴露条件 イ、試験機 サンシャイン・スーパーロングライフ・ウェザ・オメー
タWEL−3UN−HCH型(スガ試験機社製、商品名
) 口、運転条件 試験槽温度         40℃ ブラック・パネル温度  63±3 ”C降雨時間  
        18分 周期           120分 1サイクル        60時間 シャワー水     イオン交換水 (b)  屋外暴露条件 暴露地         岡山型 暴露条件        南面30度 パネル洗浄       1力月毎 2−4  ′渭 グロスメーター〔スガ試験機社製UGV−4D(商品名
)〕により、暴露前後の塗膜の20°−20゜の鏡面反
射光沢値(促進暴露時)および60°−60゜鏡面反射
光沢値(屋外暴露時)を測定し、下記の式により光沢保
持率を求める。
−6および 促進暴露時の耐候性および耐光変色性の試験結果を第2
表に、屋外暴露時の耐候性試験結果を第3表に示す この光沢保持率が大きいほど、耐候性が良好であること
を示す。
2−5   ′ 色差径[スガ試験機社製5M−5(商品名)]により、
暴露前後の塗膜のり、a、b値を測定して、八Eを算出
し、耐光変色性の評価をする。
なお、△E値は下記の式によって算出されるものであり
、式中のLl、al、bl値は暴露前の測定値で、Lz
 、a2 、b2値は暴露後の測定値である。この△E
(+!が小さいほど、耐光変色性が良好であることを示
す 第2表に示すように、促進暴露時の耐候性試験では、実
施例1〜3のルチル型微粒子二酸化チタン組成物は、比
較例1のルチル型微粒子二酸化チタンに比べて、光沢保
持率が大きく、対照例1の顔料縁二酸化チタンと同等ま
たはそれ以上の優れた耐候性を有していた。また、耐光
変色性試験においても、実施例1〜3のルチル型微粒子
二酸化チタン組成物は、比較例1のルチル型微粒子二酸
化チタンに比べて、八Eが小さく、対照例1の顔料縁二
酸化チタンと同程度の優れた耐光変色性を有していた。
また、第3表に示すように、屋外暴露時の耐候性試験に
おいても、実施例1〜3のルチル型二酸化チタン組成物
は、比較例1のルチル型微粒子二酸化チタンに比べて、
光沢保持率が大きく、対照例1の顔料縁二酸化チタンと
同等またはそれ以上の優れた耐候性を有していた。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明のルチル型微粒子二酸化チ
タン組成物は、耐候性および耐光変色性が優れている。
また、本発明のルチル型微粒子酸化チタン組成物は、透
明性および紫外線吸収性を有しており、耐候性および耐
光変色性の向上に伴う透明性および紫外線吸収性の低下
がない。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1のルチル型微粒子二酸化チタン組成物
および比較例1のルチル型微粒子二酸化チタンのX線回
折図である。第2図は実施例1のルチル型微粒子二酸化
チタン組成物および比較例1のルチル型微粒子二酸化チ
タンの粒度分布曲線を示す図である。第3図は実施例1
のルチル型微粒子二酸化チタン組成物および比較例1の
微粒子酸化チタンの分光曲線を示す図である。第4図は
実施例2〜3のルチル型微粒子二酸化チタン組成物およ
び比較例1の微粒子二酸化チタンの分光曲線を示す図で
ある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ルチル型微粒子二酸化チタンの粒子表面を、Zr
    O_2に換算して0.5〜8.0重量%(TiO_2基
    準)のジルコニウムの酸化物およびAl_2O_3に換
    算して1.0〜40.0重量%(TiO_2基準)のア
    ルミニウムの酸化物で被覆した平均粒子径が0.01〜
    0.07μmの高耐候性および高耐光変色性のルチル型
    微粒子二酸化チタン組成物。
  2. (2)ルチル型微粒子二酸化チタンの粒子表面を、Zr
    O_2に換算して0.5〜8.0重量%(TiO_2基
    準)のジルコニウムの酸化物およびAl_2O_3に換
    算して1.0〜40.0重量%(TiO_2基準)のア
    ルミニウムの酸化物で被覆し、そのジルコニウムの酸化
    物およびアルミニウムの酸化物上にZrO_2に換算し
    て0.5〜5.0重量%(TiO_2基準)のジルコニ
    ウムの水和酸化物を沈着させ、さらにその上にAl_2
    O_3に換算して1.0〜10.0重量%(TiO_2
    基準)のアルミニウムの水和酸化物を沈着させた平均粒
    子径が0.01〜0.07μmの高耐候性および高耐光
    変色性のルチル型微粒子二酸化チタン組成物。
  3. (3)平均粒子径が0.001〜0.07μmのルチル
    型微粒子二酸化チタンを水に分散させ、 該分散液にジルコニウムの水溶性塩およびアルミニウム
    の水溶性塩を添加し、中和することにより、上記微粒子
    二酸化チタンの粒子表面にZrO_2に換算して0.5
    〜8.0重量%(TiO_2基準)のジルコニウムの水
    和酸化物およびAl_2O_3に換算して1.0〜40
    .0重量%(TiO_2基準)のアルミニウムの水和酸
    化物を沈着させ、ついで、300〜750℃で1〜12
    時間焼成して、ジルコニウムの水和酸化物およびアルミ
    ニウムの水和酸化物をそれぞれジルコニウムの酸化物お
    よびアルミニウムの酸化物に酸化することを特徴とする
    請求項1記載の高耐候性および高耐光変色性のルチル型
    微粒子二酸化チタン組成物の製造方法。
  4. (4)平均粒子径が0.001〜0.07μmのルチル
    型微粒子二酸化チタンを水に分散させ、 該分散液にジルコニウムの水溶性塩およびアルミニウム
    の水溶性塩を添加し、中和することにより、上記微粒子
    二酸化チタンの粒子表面にZrO_2に換算して0.5
    〜8.0重量%(TiO_2基準)のジルコニウムの水
    和酸化物およびAl_2O_3に換算して1.0〜40
    .0重量%(TiO_2基準)のアルミニウムの水和酸
    化物を沈着させ、ついで、300〜750℃で1〜12
    時間焼成し、ジルコニウムの水和酸化物およびアルミニ
    ウムの水和酸化物をそれぞれジルコニウムの酸化物およ
    びアルミニウムの酸化物に酸化して、ルチル型微粒子二
    酸化チタンの粒子表面をZrO_2に換算して0.5〜
    8.0重量%(TiO_2基準)のジルコニウムの酸化
    物およびAl_2O_3に換算して1.0〜40.0重
    量%(TiO_2基準)のアルミニウムの酸化物で被覆
    したルチル型微粒子二酸化チタン組成物を作製し、 つぎに、上記ルチル型微粒子二酸化チタン組成物を水に
    分散させ、 該分散液にジルコニウムの水溶性塩を添加し、中和する
    ことにより、上記ルチル型微粒子二酸化チタン組成物の
    ジルコニウムの酸化物およびアルミニウムの酸化物上に
    ZrO_2に換算して0.5〜5.0重量%(TiO_
    2基準)のジルコニウムの水和酸化物を沈着させ、つい
    でアルミニウムの水溶性塩を添加し、中和することによ
    り、上記ジルコニウムの水和酸化物上にAl_2O_3
    に換算して1.0〜10.0重量%(TiO_2基準)
    のアルミニウムの水和酸化物を沈着させることを特徴と
    する請求項2記載の高耐候性および高耐光変色性のルチ
    ル型微粒子二酸化チタン組成物の製造方法。
JP19544790A 1990-07-24 1990-07-24 高耐候性および高耐光変色性のルチル型微粒子二酸化チタン組成物およびその製造方法 Expired - Lifetime JP2878415B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19544790A JP2878415B2 (ja) 1990-07-24 1990-07-24 高耐候性および高耐光変色性のルチル型微粒子二酸化チタン組成物およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19544790A JP2878415B2 (ja) 1990-07-24 1990-07-24 高耐候性および高耐光変色性のルチル型微粒子二酸化チタン組成物およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0481470A true JPH0481470A (ja) 1992-03-16
JP2878415B2 JP2878415B2 (ja) 1999-04-05

Family

ID=16341221

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19544790A Expired - Lifetime JP2878415B2 (ja) 1990-07-24 1990-07-24 高耐候性および高耐光変色性のルチル型微粒子二酸化チタン組成物およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2878415B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0971750A (ja) * 1995-09-06 1997-03-18 Kansai Paint Co Ltd 塗料組成物及びこれを用いた塗装金属板
JPH10265620A (ja) * 1997-03-25 1998-10-06 Hightech Kemi Kk 配水管用着色樹脂組成物
WO2006009135A1 (ja) * 2004-07-21 2006-01-26 Mitsubishi Plastics, Inc. 脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム及び反射板
JP2008081578A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Ishihara Sangyo Kaisha Ltd 二酸化チタン顔料及びその製造方法
US7371275B2 (en) 2004-07-02 2008-05-13 E.I. Du Pont De Nemours And Company Titanium dioxide pigment and polymer compositions
WO2013161553A1 (ja) 2012-04-23 2013-10-31 株式会社ダイセル 表面修飾無機酸化物微粒子、及び該微粒子を含有するサンスクリーン化粧料
CN103756369A (zh) * 2014-01-15 2014-04-30 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 二氧化钛的锆铝复合无机表面处理方法
JP2014151266A (ja) * 2013-02-08 2014-08-25 Shin Etsu Chem Co Ltd コロイド溶液の濃縮方法及び濃厚コロイド溶液
US9022801B2 (en) 2012-08-21 2015-05-05 Dai-Ichi Seiko Co., Ltd. Electric connector
JP2016222518A (ja) * 2015-06-02 2016-12-28 石原産業株式会社 酸化チタン顔料

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5153096B2 (ja) * 2005-08-01 2013-02-27 関西ペイント株式会社 複層塗膜形成方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0971750A (ja) * 1995-09-06 1997-03-18 Kansai Paint Co Ltd 塗料組成物及びこれを用いた塗装金属板
JPH10265620A (ja) * 1997-03-25 1998-10-06 Hightech Kemi Kk 配水管用着色樹脂組成物
US7371275B2 (en) 2004-07-02 2008-05-13 E.I. Du Pont De Nemours And Company Titanium dioxide pigment and polymer compositions
WO2006009135A1 (ja) * 2004-07-21 2006-01-26 Mitsubishi Plastics, Inc. 脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム及び反射板
KR100851517B1 (ko) * 2004-07-21 2008-08-11 미쓰비시 쥬시 가부시끼가이샤 지방족 폴리에스테르계 수지 반사 필름 및 반사판
JP4834549B2 (ja) * 2004-07-21 2011-12-14 三菱樹脂株式会社 脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム及び反射板
JP2008081578A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Ishihara Sangyo Kaisha Ltd 二酸化チタン顔料及びその製造方法
WO2013161553A1 (ja) 2012-04-23 2013-10-31 株式会社ダイセル 表面修飾無機酸化物微粒子、及び該微粒子を含有するサンスクリーン化粧料
US9022801B2 (en) 2012-08-21 2015-05-05 Dai-Ichi Seiko Co., Ltd. Electric connector
JP2014151266A (ja) * 2013-02-08 2014-08-25 Shin Etsu Chem Co Ltd コロイド溶液の濃縮方法及び濃厚コロイド溶液
CN103756369A (zh) * 2014-01-15 2014-04-30 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 二氧化钛的锆铝复合无机表面处理方法
JP2016222518A (ja) * 2015-06-02 2016-12-28 石原産業株式会社 酸化チタン顔料

Also Published As

Publication number Publication date
JP2878415B2 (ja) 1999-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4018770B2 (ja) 扇状酸化チタン、及び扇状又は盤状酸化チタンの製造方法、並びにその用途
AU2005269044B2 (en) Weather-stable titanium dioxide pigment and method for the production thereof
US5165995A (en) Process for coating titanium dioxide pigments
MX2007001146A (es) Metodo para el postratamiento de pigmentos de dioxido de titanio.
AU2013312028B2 (en) Infrared-reflecting pigment based on titanium dioxide, and method for producing it
JPH032914B2 (ja)
AU681712B2 (en) Durable pigmentary titanium dioxide and methods of producing the same
US4405376A (en) Titanium dioxide pigment and process for producing same
JPH0481470A (ja) 高耐候性および高耐光変色性のルチル型微粒子二酸化チタン組成物およびその製造方法
JP5809795B2 (ja) 二酸化チタン含有複合粒子
JPS6345123A (ja) 微粉末二酸化チタン組成物
US5554216A (en) High gloss durable TiO2 pigment
JPH02194063A (ja) 微粒子二酸化チタン粉末
TW201805370A (zh) 處理二氧化鈦顆粒之方法、二氧化鈦顆粒及其用途
JP4195254B2 (ja) ルチル型二酸化チタン微粒子およびその製造方法
JP3877235B2 (ja) ルチル型二酸化チタン粒子およびその製造法
JP4256134B2 (ja) 鉄含有針状二酸化チタン微粒子の製造方法
JP4522082B2 (ja) 光触媒液状組成物およびそれを用いて形成した光触媒体
JP2739227B2 (ja) 二酸化チタン顔料及びその製造方法
JP2660766B2 (ja) 超微粒子黄色系顔料及びその製造方法
US3528837A (en) Tio2 pigments
JPS61281018A (ja) 二酸化チタン顔料およびその製造法
EP1404764B1 (en) Photostable rutile titanium dioxide
JPH0753215A (ja) 二酸化チタン微粉末およびその製造方法
CN117624942A (zh) 一种无钛银白珠光颜料及其制备方法和用途

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080122

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090122

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100122

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110122

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110122

Year of fee payment: 12