JPH10265620A - 配水管用着色樹脂組成物 - Google Patents

配水管用着色樹脂組成物

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JPH10265620A
JPH10265620A JP9090144A JP9014497A JPH10265620A JP H10265620 A JPH10265620 A JP H10265620A JP 9090144 A JP9090144 A JP 9090144A JP 9014497 A JP9014497 A JP 9014497A JP H10265620 A JPH10265620 A JP H10265620A
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water
weight
titanium dioxide
zirconia
colored
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JP9090144A
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English (en)
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Kotaro Oshima
耕太郎 大島
Toshimichi Sano
俊道 佐野
Makoto Karatsu
誠 唐津
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HIGHTECH KEMI KK
Japan Polyolefins Co Ltd
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HIGHTECH KEMI KK
Japan Polyolefins Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、二酸化チタンを調色成分とし
て用いたポリエチレン上水道配水管において、殺菌用の
塩素水による水泡剥離の発生しない耐塩素含有水性に優
れた着色ポリエチレン樹脂組成物を提供することにあ
る。 【解決手段】ポリエチレン樹脂に二酸化チタンを配合し
て成る配水管用着色樹脂組成物において、該二酸化チタ
ンとしてジルコニア処理を施した二酸化チタンを使用す
ることを特徴とする配水管用着色樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配水管用着色樹脂
組成物に係り、特に着色成分として使用する二酸化チタ
ンが塩素含有水により水泡剥離が生ずることなく又退色
しない配水管用着色樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、日本における上水道配水管用パイ
プは、鋼管、ダクタイル鋳鉄管及び塩化ビニル管等の材
料で構成されている。しかしながら、先の阪神淡路大震
災等ではこの様な材料で構成された配水管は、地震によ
ってヒビ割れ、亀裂等が生じ、耐震性に弱いことが確認
された。一方、ガス管や水道管で使用されているポリエ
チレン管は、近年の大地震、例えば、1993年1月の
北海道釧路沖地震(M:7.8)、1993年7月の北
海道南西沖地震(M:7.8)及び1995年1月の阪
神淡路大震災(M:7.2)等においてヒビ割れ、亀裂
等の被害が殆どなく、耐震性に優れていることが判明し
ている。ポリエチレン製の水道管は、通常、原料樹脂と
してLDポリエチレン、LLDポリエチレン等を使用
し、これをカーボンブラックで着色したものが実用化さ
れている。しかし、カーボンブラックで着色した一層管
は、水の殺菌のため塩素を使用すると塩素の酸化作用
(カーボンブラックが触媒作用をしている)により、埋
設して数年で該一層管の内側に水泡が発生し、最悪の場
合には、水泡が原因と見られる剥離現象が生じ、それが
原因で吸水弁等の閉塞が発生した。このような水泡発生
を防止する手段として行われているのは、カーボンブラ
ックで着色されたポリエチレン管の内側に未着色のポリ
エチレン管を構成した二層管にしたものである。しか
し、二層管はコストアップとなるため欧米諸国では上水
道配水管は青色顔料で着色した一層管主体となってい
る。日本においても青色で着色した比較的安価な一層管
の開発が行われている。ポリエチレンを青色に着色する
顔料としては耐候性に優れた銅フタロシアニンブルーや
コバルトブルー顔料が使用されるが、管の隠蔽性をだす
ため或いは調色のため二酸化チタンの添加が必要であ
る。しかしながら、水質悪化にともなって水に添加する
殺菌用の塩素消費量が増加している現状にあっては、二
酸化チタンの使用においても塩素水によるポリエチレン
上水道配水管の水泡剥離は発生しやすい状況にある。そ
こで、隠蔽性付与や調色に必要とされる二酸化チタン使
用のもので耐塩素水性に優れた着色ポリエチレン樹脂組
成物が要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、二酸化チタンを調色成分として用いたポリエチレン
上水道配水管において、殺菌用の塩素水による水泡剥離
の発生しない耐塩素含有水性に優れた着色ポリエチレン
樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な現状を克服するため研究を行った結果、ポリエチレン
樹脂の着色に使用する二酸化チタンとして特にジルコニ
ア処理された二酸化チタンを使用することにより、水の
殺菌用塩素水によって水泡剥離が生じない着色ポリエチ
レン樹脂組成物が得られるという知見を得て本発明を完
成した。すなわち、本発明は、(1)ポリエチレン樹脂
に二酸化チタンを配合して成る配水管用着色樹脂組成物
において、該二酸化チタンとしてジルコニア処理を施し
た二酸化チタンを使用することを特徴とする配水管用着
色樹脂組成物、及び(2)ポリエチレン樹脂にマンセル
表色系の彩度(C)値1.5以上の有色顔料及び二酸化
チタンを配合して成る配水管用着色樹脂組成物におい
て、該二酸化チタンとしてジルコニア処理を施した二酸
化チタンを使用することを特徴とする配水管用着色樹脂
組成物を提供するものである。また、本発明の好適な実
施態様として、(3)有色顔料が複合酸化物系顔料及び
/または銅フタロシアニン系顔料である上記(2)の配
水管用着色樹脂組成物、(4)ポリエチレン樹脂100
重量部にジルコニア処理二酸化チタン0.005〜10.
0重量部、マンセル表色系の彩度(C)値1.5以上の
有色顔料0.0〜50.0重量部を配合した上記(1)又
は(2)の配水管用着色樹脂組成物、が示される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で使用するポリエチレン樹
脂としては、押出成形や射出成形等で用いられる従来公
知のポリエチレン樹脂であり、その密度は0.910〜
0.980g/cm3、好ましくは0.940〜0.960g
/cm3、MFRが0.01〜10.0g/10min、好まし
くは0.05〜1.0g/10minのものである。ジルコ
ニア処理二酸化チタンとは、二酸化チタン粒子表面をジ
ルコニア処理したもので、未処理の二酸化チタンに対す
るジルコニア処理量は0.1〜5.0重量%、好ましくは
0.2〜1.0重量%である。0.1重量%以下では耐塩
素水効果がなく、5.0重量%以上では二酸化チタン粒
子表面からジルコニアが脱離し、性能にばらつきが生じ
るので好ましくない。本発明で使用するジルコニア処理
二酸化チタンは、上記のジルコニア処理の他、ジルコニ
ア処理と同時にアルミナ、シリカ、酸化亜鉛及びアルミ
ナ−シリカ等の処理を併用したものも使用される。本発
明において上記のジルコニア処理二酸化チタンと併用さ
れるマンセル表示系の彩度(C)値1.5以上の有色顔
料としては、例えば、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔
料、イソインドリノン系顔料、キナクリドン系顔料、ア
ンスラキノン系顔料、ジオキサジン系顔料及びペリレン
系顔料等の有機顔料、複合酸化物系顔料(例えば、C.
I.ピグメントイエロー157、C.I.ピグメントイ
エロー53、C.I.ピグメントイエロー119、C.
I.ピグメントブラウン24、C.I.ピグメントブラ
ウン33、C.I.ピグメントブラウン34、C.I.
ピグメントグリーン26、C.I.ピグメントグリーン
50、C.I.ピグメントブルー28、C.I.ピグメ
ントブルー36、C.I.ピグメントブラック26、
C.I.ピグメントブラック27、C.I.ピグメント
ブラック28等)、酸化チタン系顔料、カーボンブラッ
ク、群青、ベンガラ等の無機顔料が挙げられる。上記有
色顔料の中でも特に好ましく用いられるのは、耐塩素水
性が良好な複合酸化物系顔料であるC.I.ピグメント
ブルー28(コバルトブルー)或いは、着色力がありコ
スト的に安価な銅フタロシアニン系顔料である。上記の
有色顔料は単独又は二種以上用いることができる。本発
明の着色樹脂組成物においては、ジルコニア処理二酸化
チタン、有色顔料の分散を向上させるため、金属石け
ん、ポリエチレンワックス等の分散剤が用いられる。金
属石けんとしては、例えば、パルミチン酸マグネシウ
ム、オレイン酸カルシウム、オレイン酸銅、ステアリン
酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。また、
ポリエチレンワックスとしては、一般重合型、分解型、
変成型などの各種ポリエチレンワックスが用いられる。
これらのポリエチレンワックスの中でも官能基にカルボ
キシル基等の極性基が導入された変性ポリエチレンワッ
クスが好ましく用いられる。本発明の配水管用着色樹脂
組成物は、ポリエチレン樹脂100重量部に対しジルコ
ニア処理二酸化チタン0.005〜10重量部、好まし
くは0.01〜1.0重量部、マンセル表色系の彩度
(C)値1.5以上の有色顔料0.0〜50.0重量部、
好ましくは0〜5.0重量部配合して構成される。な
お、本発明の配水管用着色樹脂組成物には、必要に応じ
て上記の成分の他、酸化防止剤、紫外線防止剤、帯電防
止剤、抗菌剤、安定剤、架橋剤、ポリエチレン以外のポ
リオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系
樹脂、ポリウレタン系樹脂及びタルク、クレー、シリ
カ、アルミナ等の無機質充填剤が配合される。本発明の
配水管用着色樹脂組成物を調製するには、ポリエチレン
樹脂にジルコニア処理二酸化チタン、有色顔料を配合
し、更に必要に応じて上記したその他の添加剤を添加し
て混合機[商品名:ヘンシェルミキサー 三井三池製作
所]に入れ、常温または加熱混合し、混練物を更に加熱
した三本ロールミルで混練して冷却後粉砕機で粉砕して
粉末状にするか、押出成形機に供し、押出成形してビー
ズ状、柱形状に形成する方法によりなされる。
【0006】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 高密度ポリエチレン39.5重量部(密度:0.949g
/cm3、MFR:0.10g/10min.)、ジルコニア処
理二酸化チタン[商品名:タイペークCR−97 石原
産業(株)製品]60.0重量部、ステアリン酸カルシウ
ム0.5重量部をバンバリーミキサーにて130℃、7
0rpmで2分間混練する。この混練物0.2重量部に
上記の高密度ポリエチレン119.8重量部を配合して
希釈し、ジルコニア処理二酸化チタン濃度0.1重量%
とする。この配合物を二本ロールにて185℃2分間混
練し配水管用着色樹脂組成物を得た。次いで、上記の混
練物を加熱プレスし、厚さ2mmのプレスシートを作成し
た。プレスシートの作成条件は、230℃で予熱2分間
(20kg/cm2)、加圧2分間(200kg/cm2)冷却温
度20℃で5分間行った。得られたプレスシートから2
0mm×120mmの試験片を作成した。この試験片により
耐水泡発生の評価を行った。その結果を第1表に示す。 実施例2 実施例1のステアリン酸カルシウムに替えステアリン酸
リチウム0.5重量部を使用し、他は実施例1と同様に
して試験片を作成した。この試験片により耐水泡発生の
評価を行った。その結果を第1表に示す。 実施例3 実施例1のステアリン酸カルシウムに替えポリエチレン
ワックス[商品名:ハイワックス325MP 三井石油
化学社製品]0.5重量部を使用し、他は実施例1と同
様にして試験片を作成した。この試験片により耐水泡発
生の評価を行った。その結果を第1表に示す。
【0007】
【表1】
【0008】実施例4 高密度ポリエチレン100重量部(密度:0.949g
/cm3、MFR:0.10g/10min.)、ジルコニア処
理二酸化チタン[商品名:タイペークCR−97 石原
産業(株)製品]0.5重量部、焼成コバルトブルー[商
品名:ダイピロキサイドブルー♯9450 大日精化工
業(株)製品]0.5重量部、変性ポリエチレンワックス
(分子量:3000、密度:0.92g/cm3、酸価1.
0 KOHmg/g)0.5重量部を二本ロールにより185
℃2分間混練し配水管用着色樹脂組成物を得た。上記の
酸価(KOHmg/g)とは、ポリエチレンワックス1g中
に含まれる遊離脂肪酸を中和するのに必要な水酸化カリ
ウムのミリグラム数をいう。次いで、上記の混練物を加
熱プレスし、厚さ2mmのプレスシートを作成した。プレ
スシートの作成条件は、230℃で予熱2分間(20kg
/cm2)、加圧2分間(200kg/cm2)冷却温度20℃
で5分間行った。得られたプレスシートから20mm×1
20mmの試験片を作成した。この試験片により耐水泡発
生の評価を行った。その結果を第2表に示す。 実施例5 高密度ポリエチレン100重量部(密度:0.949g
/cm3、MFR:0.10g/10min.)、ジルコニア処
理二酸化チタン[商品名:タイペークCR−97 石原
産業(株)製品]0.5重量部、銅フタロシアニンブルー
[商品名:クロモファインブルーSR5020 大日精
化工業(株)製品]0.05重量部、変性ポリエチレンワ
ックス(分子量:3000、密度:0.92g/cm3、酸
価1.0KOHmg/g)0.5重量部を二本ロールにより1
85℃2分間混練し配水管用着色樹脂組成物を得た。次
いで、上記の混練物を加熱プレスし、厚さ2mmのプレス
シートを作成した。プレスシートの作成条件は、230
℃で予熱2分間(20kg/cm2)、加圧2分間(200k
g/cm2)冷却温度20℃で5分間行った。得られたプレ
スシートから20mm×120mmの試験片を作成した。こ
の試験片により耐水泡発生の評価を行った。その結果を
第2表に示す。
【0009】
【表2】
【0010】比較例1 高密度ポリエチレン39.5重量部(密度:0.949g
/cm3、MFR:0.10g/10min.)、アルミナ処理
二酸化チタン[商品名:タイペークCR−50石原産業
(株)製品]60.0重量部、ステアリン酸カルシウム0.
5重量部をバンバリーミキサーにて130℃、70rp
mで2分間混練する。この混練物0.2重量部に上記の
高密度ポリエチレン119.8重量部を配合して希釈
し、アルミ処理二酸化チタン濃度0.1重量%とする。
この配合物を二本ロールにて185℃2分間混練し配水
管用着色樹脂組成物を得た。次いで、上記の混練物を加
熱プレスし、厚さ2mmのプレスシートを作成した。プレ
スシートの作成条件は、230℃で予熱2分間(20kg
/cm2)、加圧2分間(200kg/cm2)冷却温度20℃
で5分間行った。得られたプレスシートから20mm×1
20mmの試験片を作成した。この試験片により耐水泡発
生の評価を行った。その結果を第3表に示す。 比較例2 高密度ポリエチレン39.5重量部(密度:0.949g
/cm3、MFR:0.10g/10min.)、アルミナ−シ
リカ処理二酸化チタン[商品名:クロノスCL220
クロノスインターナショナル(株)製品]60.0重量
部、ステアリン酸カルシウム0.5重量部をバンバリー
ミキサーにて130℃、70rpmで2分間混練する。
この混練物0.2重量部に上記の高密度ポリエチレン1
19.8重量部を配合して希釈し、アルミ処理二酸化チ
タン濃度0.1重量%とする。この配合物を二本ロール
にて185℃2分間混練し配水管用着色樹脂組成物を得
た。次いで、上記の混練物を加熱プレスし、厚さ2mmの
プレスシートを作成した。プレスシートの作成条件は、
230℃で予熱2分間(20kg/cm2)、加圧2分間
(200kg/cm2)冷却温度20℃で5分間行った。得
られたプレスシートから20mm×120mmの試験片を作
成した。この試験片により耐水泡発生の評価を行った。
その結果を第3表に示す。 比較例3〜7 比較例1における二酸化チタンを第3表のものに代え、
ステアリン酸カルシウムを変性ポリエチレンワックスに
代え、他は比較例1と同様にして試験片を作成し、この
試験片により耐水泡発生の評価を行った。その結果を第
3表に示す。 比較例3:未処理二酸化チタン[商品名:クロノスRL
クロノスインターナショナル(株)製品]使用。 比較例4:アルミナ処理二酸化チタン[商品名:タイペ
ークR−680石原R産業(株)製品]使用。 比較例5:アルミナ−シリカ処理二酸化チタン[商品
名:JR405テイカ(株)製品]使用。 比較例6:アルミナ処理二酸化チタン[商品名:タイペ
ークCR−50 石原R産業(株)製品]使用。 比較例7:アルミナーシリカ処理二酸化チタン[商品
名:クロノス CL220クロノスインターナショナル
(株)製品]使用。
【0011】
【表3】
【0012】比較例8 高密度ポリエチレン100重量部(密度:0.949g
/cm3、MFR:0.10g/10min.)、アルミナ処理
二酸化チタン[商品名:タイペークCR−50石原産業
(株)製品]0.5重量部、焼成コバルトブルー[商品
名:ダイピロキサイドブルー♯9450 大日精化工業
(株)製品]0.5重量部、変性ポリエチレンワックス
(分子量:3000、密度:0.92g/cm3、酸価1.
0 KOHmg/g)0.5重量部を二本ロールにより185
℃2分間混練し配水管用着色樹脂組成物を得た。次い
で、上記の混練物を加熱プレスし、厚さ2mmのプレスシ
ートを作成した。プレスシートの作成条件は、230℃
で予熱2分間(20kg/cm2)、加圧2分間(200kg
/cm2)冷却温度20℃で5分間行った。得られたプレ
スシートから20mm×120mmの試験片を作成した。こ
の試験片により耐水泡発生の評価を行った。その結果を
第4表に示す。 比較例9 高密度ポリエチレン100重量部(密度:0.949g
/cm3、MFR:0.10g/10min.)、アルミナ処理
二酸化チタン[商品名:タイペークCR−50石原産業
(株)製品]0.5重量部、銅フタロシアニンブルー[商
品名:クロモファインブルーSR5020 大日精化工
業(株)製品]0.05重量部、変性ポリエチレンワック
ス(分子量:3000、密度:0.92g/cm3、酸価
1.0 KOHmg/g)0.5重量部を二本ロールにより1
85℃2分間混練し配水管用着色樹脂組成物を得た。次
いで、上記の混練物を加熱プレスし、厚さ2mmのプレス
シートを作成した。プレスシートの作成条件は、230
℃で予熱2分間(20kg/cm2)、加圧2分間(200k
g/cm2)冷却温度20℃で5分間行った。得られたプレ
スシートから20mm×120mmの試験片を作成した。こ
の試験片により耐水泡発生の評価を行った。その結果を
第4表に示す。 比較例10 高密度ポリエチレン100重量部(密度:0.949g
/cm3、MFR:0.10g/10min.)、アルミナ−シ
リカ処理二酸化チタン[商品名:クロノスCL220
クロノスインターナショナル(株)製品]0.5重量部、
焼成コバルトブルー[商品名:ダイピロキサイドブルー
♯9450 大日精化工業(株)製品]0.5重量部、変
性ポリエチレンワックス(分子量:3000、密度:
0.92g/cm3、酸価1.0 KOHmg/g)0.5重量部
を二本ロールにより185℃2分間混練し配水管用着色
樹脂組成物を得た。次いで、上記の混練物を加熱プレス
し、厚さ2mmのプレスシートを作成した。プレスシート
の作成条件は、230℃で予熱2分間(20kg/c
m2)、加圧2分間(200kg/cm2)冷却温度20℃で
5分間行った。得られたプレスシートから20mm×12
0mmの試験片を作成した。この試験片により耐水泡発生
の評価を行った。その結果を第4表に示す。 比較例11 高密度ポリエチレン100重量部(密度:0.949g
/cm3、MFR:0.10g/10min.)、アルミナ−シ
リカ処理二酸化チタン[商品名:クロノスCL220
クロノスインターナショナル(株)製品]0.5重量部、
銅フタロシアニンブルー[商品名:クロモファインブル
ーSR5020 大日精化工業(株)製品]0.05重量
部、変性ポリエチレンワックス(分子量:3000、密
度:0.92g/cm3、酸価1.0 KOHmg/g)0.5重
量部を二本ロールにより185℃2分間混練し配水管用
着色樹脂組成物を得た。次いで、上記の混練物を加熱プ
レスし、厚さ2mmのプレスシートを作成した。プレスシ
ートの作成条件は、230℃で予熱2分間(20kg/cm
2)、加圧2分間(200kg/cm2)冷却温度20℃で5
分間行った。得られたプレスシートから20mm×120
mmの試験片を作成した。この試験片により耐水泡発生の
評価を行った。その結果を第4表に示す。
【0013】
【表4】
【0014】実施例及び比較例の試験は次の通り行っ
た。耐塩素水試験は、試験時間を500hrs、1000h
rsとした。これは、JISK 6762−1993の解
説中の耐塩素水性促進試験に記載されているように、樹
脂に1種ポリエチレン(低密度又は中密度ポリエチレ
ン)、顔料としてカーボンブラックを使用した際の単層
管の水泡発生時間は、塩素水濃度及び塩素水温度に依存
している。その時の水泡発生時間の対数と塩素濃度の対
数は直線関係にあることが知られている。(図1参照)
ただし、その傾きは温度によらず一定になる。これは、
ジルコニア処理二酸化チタン+銅フタロシアニンブルー
及びジルコニア処理二酸化チタン+焼成コバルトブルー
の単層管においても成立する事が想像できる。カーボン
ブラックを着色剤として使用した場合における単層管の
水泡発生状況は、23℃で塩素濃度1ppmにおいては、
約6.7×104時間(約7.6年)と推定できるが(図
1参照)、実際は約2〜3年で発生する場合がある。こ
れは、水道管中の水の流水と滞留の繰り返しに起因して
いると考えられている。つまり安全率を考慮し、試験結
果の20%位が実際の水泡発生時間と考えることが妥当
である。現在、水泡発生時間の目標は50年とされてい
る。また、図2の一種二層管における水泡発生時間は、
塩素水温度23℃、塩素水濃度1ppmにおいて、約27
0万時間(約300年)となり、安全率を考慮しその寿
命は約60年と推測できる。そこで塩素濃度:2000
ppm、塩素水温度:60℃では、安全率も考慮して試験
時間は、最低500hrs、好ましくは1000hrsとし
た。その他の条件は、JIS K 6762−1993
に準拠して試験片の水泡発生状況を確認した。 評価基準 ○:水泡完全に無し △:やや水泡発生 ×:大量に水泡発生
【0015】
【発明の効果】本発明の配水管用着色樹脂組成物は、塩
素含有水に対する耐水泡発生性に優れているため、上水
道配水管用ポリエチレンパイプ等の調色成形材料とした
場合、長期間にわたり耐塩素含有水性を維持することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、1種単層管の耐塩素水性を示すグラフ
である。
【図2】図2は、1種二層管の耐塩素水性を示すグラフ
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 唐津 誠 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3丁目2番地 昭和電工株式会社川崎樹脂研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエチレン樹脂に二酸化チタンを配合し
    て成る配水管用着色樹脂組成物において、該二酸化チタ
    ンとしてジルコニア処理を施した二酸化チタンを使用す
    ることを特徴とする配水管用着色樹脂組成物。
  2. 【請求項2】ポリエチレン樹脂にマンセル表色系の彩度
    (C)値1.5以上の有色顔料及び二酸化チタンを配合
    して成る配水管用着色樹脂組成物において、該二酸化チ
    タンとしてジルコニア処理を施した二酸化チタンを使用
    することを特徴とする配水管用着色樹脂組成物。
  3. 【請求項3】有色顔料が複合酸化物系顔料及び/または
    銅フタロシアニン系顔料である請求項2記載の配水管用
    着色樹脂組成物。
  4. 【請求項4】ポリエチレン樹脂100重量部にジルコニ
    ア処理二酸化チタン0.005〜10.0重量部、マンセ
    ル表色系の彩度(C)値1.5以上の有色顔料0.0〜5
    0.0重量部を配合した請求項1又は請求項2記載の配
    水管用着色樹脂組成物。
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