JP2660766B2 - 超微粒子黄色系顔料及びその製造方法 - Google Patents

超微粒子黄色系顔料及びその製造方法

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JP2660766B2
JP2660766B2 JP2298491A JP29849190A JP2660766B2 JP 2660766 B2 JP2660766 B2 JP 2660766B2 JP 2298491 A JP2298491 A JP 2298491A JP 29849190 A JP29849190 A JP 29849190A JP 2660766 B2 JP2660766 B2 JP 2660766B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、優れた意匠性、耐久性及び分散性を示す超
微粒子黄色系顔料とその製造方法に関する。
本発明の超微粒子黄色系顔料は、塗料、インキ、プラ
スチックスなどの着色顔料として使用され、特に、自動
車用塗料などの高級工業塗料用として有用なものであ
る。
〔従来の技術〕
最近、平均粒径が0.01〜0.1μmの超微粒子二酸化チ
タンをアルミフレークのような金属フレーム顔料或いは
雲母チタンのような金属光沢顔料と共に樹脂媒体に配合
して、優れたダウンフロップ性を呈する意匠性に優れた
塗料組成物とすることが提案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前記塗料組成物において、超微粒子二酸化チタンのよ
うな白色粉末に代えて有色微粉末を配合することによ
り、特異な色彩のダウンフロップ性が得られることが予
想される。本発明者等は、有色微粉末として微細な有機
顔料を使用することを検討したところ、有機顔料の中に
も自動車用塗料などの高級工業塗料において使用できる
ような耐久性を有するものもあるが、非常に高価であ
り、かつダウンフロップ効果が小さく、無機系の有色顔
料の使用に変更した。無機系の有色顔料の中でも特に屈
折率の大きいチタン系黄色顔料に着目し、その微粒子化
を検討したが、従来法によるチタン系黄色顔料の製造で
は、チタン、アンチモン、クロム、ニッケル、コバル
ト、タングステンなどの各成分原料を900〜1200℃の高
温度で焼成する必要があり、たとえ粉砕を強化しても0.
2〜1.0μmの粗大粒子となり、平均粒径が0.01〜0.1μ
mの超微粒子とすることは困難であった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、チタン系黄色顔料の微粒子化を図るべ
く、その組成、各成分の配合割合、チタン源の種類、焼
成条件などについて幅広く検討した。その結果、(1)
チタンを主成分とし、残りの成分をアンチモン及びクロ
ム又はニッケルとするのが色彩の点から望ましいが、こ
れらの成分の配合量を種々変更しても0.01〜0.1μmの
超微粒子の黄色系顔料とすることは困難であること、
(2)四塩化チタン水溶液を中和加水分解して得られる
超微粒の含水酸化チタンは、中和加水分解条件を選択す
ることにより、低温での焼成でもルチル結晶になり易い
ものとなり、チタン源としてこの含水酸化チタンを用
い、このものと他の成分原料とを混合し、焼成すると深
みのある黄色の色彩の0.01〜0.1μmの超微粒子の黄色
系顔料が得られること、(3)焼成前に、予め該含水酸
化チタンの表面をケイ素、アルミニウムなどの酸化物又
は含水酸化物で被覆しておくと微粒子化がより容易にな
ること、などを知見を得て本発明を完成させたものであ
る。
すなわち本発明は、次の通りである。
1. チタン、アンチモンおよびクロムまたはニッケルの
各酸化物を主成分とし、電子顕微鏡法による平均単一粒
子径が0.01〜0.1μmである超微粒子黄色系顔料。
2. アンチモンの酸化物をSb2O3として6〜30重量部、
クロムまたはニッケルの酸化物をCr2O3またはNiOとして
それぞれ3〜15重量部含有し、残りが実質的にチタンの
酸化物である請求項1記載の超微粒子黄色系顔料。
3. 粒子表面にアルミニウム、ケイ素、チタニウム、ジ
ルコニウム、スズ及びアンチモンの群から選ばれる少な
くとも一種の元素の含水酸化物又は酸化物の被覆を有す
る請求項1記載の超微粒子黄色系顔料。
4. 粒子表面に多価アルコール、アルカノールアミン及
びオルガノシリコンの群から選ばれる少なくとも一種の
有機化合物の被覆を有する請求項1又は3記載の超微粒
子黄色系顔料。
5. 超微粒子含水酸化チタン、アンチモン源およびクロ
ムまたはニッケル源を混合し、700〜1000℃の温度で焼
成した後、粉砕することを特徴とする超微粒子黄色系顔
料の製造方法。
6. 超微粒子含水酸化チタンの水分散液に、塩化アンチ
モン水溶液、クロムまたはニッケルの水溶性塩溶液を加
え、アルカリで中和して該含水酸化チタンの表面に沈澱
させた後、700〜1000℃の温度で焼成し、粉砕すること
を特徴とする請求項5記載の超微粒子黄色系顔料の製造
方法。
7. アンチモン源が酸化アンチモンであり、クロムまた
はニッケル源がそれらの硫酸塩である請求項5記載の超
微粒子黄色系顔料の製造方法。
8. 超微粒子黄色系顔料の水分散液に、アルミニウム、
ケイ素、チタニウム、ジルコニウム、スズ及びアンチモ
ンの群から選ばれる少なくとも一種の元素の水溶性塩を
添加した後、酸又はアルカリを加えて中和して、該黄色
系顔料の表面に沈澱させ、分別し、乾燥、粉砕すること
を特徴とする請求項5記載の超微粒子黄色系顔料の製造
方法。
9. 超微粒子黄色系顔料を1〜20重量%配合したメタリ
ックまたはパール塗料。
本発明の超微粒子黄色系顔料は、チタン、アンチモン
およびクロムまたはニッケルの各酸化物を主成分とし、
電子顕微鏡法による平均単一粒子径が0.01〜0.1μmの
ものである。普通、アンチモンの酸化物を、Sb2O3とし
て6〜30重量部、好ましくは8〜25重量部、クロムまた
はニッケルの酸化物をCr2O3またはNiOとしてそれぞれ3
〜15重量部好ましくは4〜12重量部含有し、残りが実質
的にチタンの酸化物から成り、この他必要に応じて極少
量のリチウム、ナトリウム、リン、カルシウムなどの酸
化物を含んでいてもよい。このような超微粒子黄色系顔
料は、深い黄色の色彩を示し、アルミフレークのような
金属フレーク顔料或いは雲母チタンのような金属光沢顔
料と共に樹脂媒体に配合して、特異な色彩のダウンフロ
ップ性を呈する意匠性に優れたメタリック塗料、パール
塗料のような塗料組成物とすることができる。
本発明の超微粒子黄色系顔料は、更にその表面にアル
ミニウム、ケイ素、チタニウム、ジルコニウム、スズ及
びアンチモンの群から選ばれる少なくとも一種の元素の
含水酸化物又は酸化物の被覆や多価アルコール、アルカ
ノールアミン及びオルガノシリコンの群から選ばれる少
なくとも一種の有機化合物の被覆を有することができ
る。このような被覆を有する超微粒子黄色系顔料は、樹
脂媒体における分散性と耐久性が優れたものであり、上
記塗料組成物において一層好ましいダウンフロップ性を
呈することができる。被覆量は、核の黄色系顔料に対
し、アルミニウムはAl2O3として1〜30重量%、ケイ素
はSiO2として1〜20重量%、他の化合物はそれぞれ酸化
物(TiO2、ZrO2、SnO2、Sb2O3)として0.3〜15重量%が
適当である。また、有機化合物の被覆の場合は、それぞ
れの固形分として核の黄色系顔料に対し、0.3〜5重量
%が適当である。
本発明の製造方法においては、チタン源、アンチモン
源及びクロム源又はニッケル源を混合し、700〜1000℃
の温度で焼成することにより黄色系顔料とすることがで
きる。本発明においては、特にチタン源として超微粒子
の含水酸化チタンを用いることに特徴がある。このもの
は、ルチル型の結晶構造を有する微小チタニアゾルであ
り、X線回折法による測定でルチル型結晶のピークを示
す微小含水酸化チタンのゾルであり、その平均結晶子径
は普通50〜120Åのものである。このものは、例えば四
塩化チタン水溶液をアンモニア水でpH7〜8で中和して
得られるコロイド状の非晶質含水酸化チタンを熟成した
り、メタチタン酸或はオルトチタン酸などの非晶質含水
酸化チタンを水酸化ナトリウム水溶液中で加熱処理した
後塩酸溶液中で加熱処理したり、四塩化チタン水溶液を
加熱して加水分解したりして得られる。本発明において
は、このようなルチル型の結晶構造を有する微小チタニ
アゾルをそのまま或は乾燥後できるだけ細かく粉砕して
使用することができる。
アンチモン源としては、三酸化アンチモン、五酸化ア
ンチモン、五塩化アンチモン、三塩化アンチモン、アン
チモンソーダなどを、クロム源としては、酸化クロム、
塩化第二クロム、塩基性第二クロム、塩基性硫酸クロ
ム、硫酸第二クロムなどを、またニッケル源としては、
硫酸ニッケル、炭酸ニッケル、硝酸ニッケル、塩化ニッ
ケルなどを使用することができる。
上記各成分の原料の混合は、例えば原料として粉末を
使用する場合は、それらを単に混合すればよい。また、
原料として各成分の化合物溶液を使用する場合は、例え
ば、超微粒子の含水酸化チタンのスラリーに各成分の化
合物溶液を添加し、酸またはアルカリで中和して該含水
酸化チタンの表面に各成分を沈殿させ、濾過、洗浄する
ことにより行うことができる。
各成分の混合割合は、超微粒子の含水酸化チタンのTi
O2100重量部に対し、アンチモンはSb2O3として6〜30重
量部、好ましくは8〜25重量部、クロムまたはニッケル
はCr2O3またはNiOとしてそれぞれ3〜15重量部好ましく
は4〜12重量部である。なお、これらの他に、例えばば
極少量のリチウム、ナトリウム、リン、カルシウムなど
の化合物を混合することもできる。
以上のように混合して得られた原料混合物を700〜100
0℃、好ましくは800〜950℃の温度で焼成する。なお、
該原料混合物は、スラリー状、ケーキ状或は乾燥粉末で
もよい。焼成により各成分が固相反応して発色し、本発
明の黄色系顔料が得られる。本発明においては、チタン
源として超微粒子の含水酸化チタンを用いるので、焼成
物をマイクロナイザー、ジェットミル、ローラーミル、
バンタムミル、サンプルミルなどの乾式粉砕機で粉砕す
ることにより、容易に平均単一粒子径が0.01〜0.1μm
の超微粒子黄色系顔料とすることができる。なお、本発
明でチタン源として用いる超微粒子の含水酸化チタン
は、焼成の際に粒子成長や焼結を起こし易いものであ
り、それを抑制するために、ケイ素化合物及び(また
は)アルミニウム化合物を焼成処理補助剤として存在さ
せて焼成することが望ましい。この場合、該補助剤を前
記成分原料に添加したり、該含水酸化チタンと該補助剤
と予め混合したり或は該含水酸化チタンの表面に予め該
補助剤を被覆したりして存在させることができるが、被
覆処理する方法が効果的である。前記補助剤の使用量
は、成分原料の混合割合、焼成処理条件などによって異
なり一概に規定できないが、補助剤の酸化物換算で、該
含水酸化チタン中のTiO2100重量部に対して1〜10重量
部、好ましくは3〜8重量部である。使用する焼成処理
補助剤としては具体的には、例えば無機ケイ素化合物と
しては、コロイダルシリカ或いはケイ酸ナトリウムなど
の水可溶性ケイ酸塩など、有機ケイ素化合物としては、
シリコンオイル、シランカップリング剤など、アルミニ
ウム化合物としては、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニ
ウム、塩化アルミニウム、アルミン酸ナトリウムなどの
水可溶性アルミニウム塩などが挙げられる。
焼成は電気炉、トンネルキルンなどの精置炉または内
燃式或は外燃式ロータリーキルンなどを使用して行うこ
とができる。
本発明においては、このようにして得られた超微粒子
黄色系顔料の表面をアルミニウム、ケイ素、チタニウ
ム、ジルコニウム、スズ及びアンチモンの群から選ばれ
る少なくとも一種の元素の含水酸化物又は酸化物で被覆
することにより、及び(又は)多価アルコール、アルカ
ノールアミン及びオルガノシリコンの群から選ばれる少
なくとも一種の有機化合物で被覆することにより、樹脂
媒体における分散性と耐久性をより一層優れたものにす
ることができる。こうして得られる超微粒子黄色系顔料
は、メタリック塗料、パール塗料のような塗料組成物に
おいて一層好ましいダウンフロップ性を呈することがで
きる。被覆量は、核の黄色系顔料に対し、アルミニウム
はAl2O3として1〜30重量%、ケイ素はSiO2として1〜2
0重量%、他の化合物は、それぞれ酸化物(TiO2、Zr
O2、SnO2、Sb2O3)として0.3〜15重量%が適当である。
また、有機化合物の被覆の場合は、それぞれの固形分と
して核の黄色系顔料に対し、0.3〜5重量%が適当であ
る。
〔実施例〕
実施例1 TiO2として200g/の濃度の四塩化チタン水溶液500ml
とNa2Oとして100g/の濃度の水酸化ナトリウム水溶液
を、系のpHを5〜9に維持するように水中に並行添加し
た。得られた超微粒子の含水酸化チタン沈澱物を濾過、
洗浄した後、再び水中に分散させ、TiO2として100g/
の濃度の二酸化チタンスラリーとした。このスラリー
に、SiO2として100g/の濃度のケイ酸ナトリウム水溶
液30mlを添加し、次に硫酸を添加してpH7に調整し、濾
過、洗浄してSiO2として3重量%のケイ素化合物で被覆
された含水酸化チタンを得た。
該含水酸化チタンを水中に分散させ、TiO2として200g
/の濃度の二酸化チタンスラリーとした後Cr2O3として
100g/の濃度の硫酸クロム水溶液80ml及びSb2O3粉末20
gを添加し、引き続きアンモニア水溶液を添加してpH7に
調整した。得られた沈澱物を電気炉にて900℃で5時間
焼成し、放冷し、乾式粉砕して電子顕微鏡法による平均
単一粒子系が0.03μmの超微粒子黄色系顔料を得た。
実施例2 実施例1で得られた超微粒子黄色系顔料粉末を水中に
分散させて固形分濃度100g/のスラリーとし、湿式粉
砕した後、70℃に加熱した。スラリーの固形分に対しSn
O2として2重量%の塩化第一スズ水溶液を添加し、次
に、ZrO2として4重量%の硫酸ジルコニウム水溶液を添
加した後、水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH7に調
整した後、更に、Al2O3として10重量%のアルミン酸ナ
トリウム水溶液と硫酸とを系のpHを7〜10に維持するよ
うに並行添加してスズ、ジルコニウム及びアルミニウム
の含水酸化物を沈澱させた。この後、濾過、洗浄し、乾
燥した後乾式粉砕して電子顕微鏡法による平均単一粒子
径が0.03μmの超微粒子黄色系顔料を得た。
実施例3 実施例2において、塩化第一スズ水溶液及び硫酸ジル
コニウム水溶液を添加しない、すなわち、スズ及びジル
コニウムの含水酸化物を沈澱させないこと以外は同様に
処理して電子顕微鏡法による平均単一粒子径が0.03μm
の超微粒子黄色系顔料を得た。
実施例4 実施例2において、超微粒子の含水酸化チタンをケイ
素化合物で被覆しないこと以外は同様に処理して電子顕
微鏡法による平均単一粒子径が0.05μmの超微粒子黄色
系顔料を得た。
実施例5 実施例3において、超微粒子の含水酸化チタンをケイ
素化合物で被覆しないこと以外は同様に処理して電子顕
微鏡法による平均単一粒子径が0.05μmの超微粒子黄色
系顔料を得た。
実施例6 実施例1で得られた超微粒子黄色系顔料を水中に分散
させて固形分濃度100g/のスラリーとした。このスラ
リーを60℃に加熱し、この中に固形分に対しSiO2として
4重量%のケイ酸ナトリウム水溶液を30分間を要して添
加し、次に80℃に加熱し、10分間撹拌し、60分間を要し
て硫酸を添加してpHを4に調整して該微粉末粒子の表面
にケイ素の含有酸化物の緻密な被覆層を形成させた。引
き続き30間熟成した後、Al2O3として5重量%のアルミ
ン酸ナトリウム水溶液を添加し、次に、硫酸を系のpHが
7になるまで添加してアルミニウムの含水酸化物を沈澱
させた。この後、濾過、洗浄し、乾燥した後、乾式粉砕
して電子顕微鏡法による平均単一粒子径が0.03μmの超
微粒子黄色系顔料を得た。
実施例7 実施例1において、硫酸クロム水溶液に代えて硫酸ニ
ッケル水溶液(NiOとして100g/)40mlを添加し、Sb2O
3粉末の添加量を15gに変更し、電気炉における焼成温度
を850℃とすること以外は同様に処理して電子顕微鏡法
による平均単一粒子径が0.04μmの超微粒子黄色系顔料
を得た。
実施例8 実施例2において、硫酸クロム水溶液に代えて硫酸ニ
ッケル水溶液(NiOとして100g/)40mlを添加し、Sb2O
3粉末の添加量を15gに変更し、電気炉における焼成温度
を850℃とすること以外は同様に処理して電子顕微鏡法
による平均単一粒子径が0.04μmの超微粒子黄色系顔料
を得た。
実施例9 実施例3において、硫酸クロム水溶液に代えて硫酸ニ
ッケル水溶液(NiOとして100g/)40mlを添加し、Sb2O
3粉末の添加量を15gに変更し、電気炉における焼成温度
を850℃とすること以外は同様に処理して電子顕微鏡法
による平均単一粒子径が0.04μmの超微粒子黄色系顔料
を得た。
実施例10 実施例4において、硫酸クロム水溶液に代えて硫酸ニ
ッケル水溶液(NiOとして100g/)40mlを添加し、Sb2O
3粉末の添加量を15gに変更し、電気炉における焼成温度
を850℃とすること以外は同様に処理して電子顕微鏡法
による平均単一粒子径が0.04μmの超微粒子黄色系顔料
を得た。
実施例11 実施例5において、硫酸クロム水溶液に代えて硫酸ニ
ッケル水溶液(NiOとして100g/)40mlを添加し、Sb2O
3粉末の添加量を15gに変更し、電気炉における焼成温度
を850℃とすること以外は同様に処理して電子顕微鏡法
による平均単一粒子径が0.07μmの超微粒子黄色系顔料
を得た。
実施例12 実施例6において、硫酸クロム水溶液に代えて硫酸ニ
ッケル水溶液(NiOとして100g/)40mlを添加し、Sb2O
3粉末の添加量を15gに変更し、電気炉における焼成温度
を850℃とすること以外は同様に処理して電子顕微鏡法
による平均単一粒子径が0.07μmの超微粒子黄色系顔料
を得た。
比較例1 TiO2として200g/の濃度のチタニル硫酸水溶液500ml
を沸点にて10時間加熱加水分解してメタチタン酸を生成
させた。このものを濾過、洗浄し、得られたケーキを水
中に分散させてTiO2として200g/の濃度のスラリーと
した。このスラリーに、Cr2O3として100g/の濃度の硫
酸クロム水溶液80ml及びSb2O3粉末20gを添加し、引き続
きアンモニア水溶液を添加してpH7に調整した。得られ
た沈澱物を濾過、洗浄した後、電気炉にて900℃で5時
間焼成し、放冷し、乾式粉砕して電子顕微鏡法による平
均単一粒子径が0.20μmの黄色系顔料を得た。
比較例2 比較例1において、焼成温度を1150℃とすること以外
は同様に処理して電子顕微鏡法による平均単一粒子径が
0.35μmの黄色系顔料を得た。
比較例3 比較例1において、硫酸クロム水溶液に代えて硫酸ニ
ッケル水溶液(NiOとして100g/)40mlを添加し、Sb2O
3粉末の添加量を15gに変更し、電気炉における焼成温度
を850℃とすること以外は同様に処理して電子顕微鏡法
による平均単一粒子径が0.17μmの黄色系顔料を得た。
試験例 前記実施例の超微粒子黄色系顔料及び比較例の黄色系
顔料についてその性能を試験し、表1及び表2の結果を
得た。
表1及び表2の性能評価は次のようにして行なった。
(1) カラー 試料2gをアマニ油2mlと練り、得られたペースト2gを5
gのクリヤーラッカー(不揮発分27%)液で希釈し、10
ミルのアプリケーターで白板上に塗布し、風乾後、色差
計でL値、a値及びb値を測定した。
(2) ダウンフロップ 試料7.5gをアクリル樹脂/ブチル化メラミン樹脂=8/
2(重量比)の混合ワニス56.1g(不揮発分53%)中へ混
和し、ペイントシェーカー(レッドデビル社製、♯511
0)で分散させて塗料化した後、アルミペーストを加え
(重量比で試料/Al=1/l)、よく混合してメタリック塗
料とした。この塗料を鋼板上に乾燥膜厚が約60μになる
ように塗布し、130℃で30分間焼付けた。この塗布板を
角度を変えて目視観察して色の変化で評価した。◎は色
目の変化が大、○は色目の変化が中、△は色目の変化が
小、×は色目の変化がないことを示す。
(3) 耐久性 リン酸亜鉛処理鋼板(7cm×15cm)上にエポキシ・ウ
レタン樹脂系塗料で下塗りし、次にポリエステル・メラ
ミン樹脂系塗料で中塗りした後、前(2)項のメタリッ
ク塗料を乾燥膜厚が約60μになるように塗布し、その
後、アクリル樹脂系のクリア塗料を塗布した。引き続き
130℃で30分間焼付けて試験板を作成した。この試験板
を促進暴露試験器で促進暴露(60分照射中に12分降水、
ブラックパネル温度63±3℃)し、400時間毎に50℃の
温水に3日間浸漬した後、風乾し、セロハンテープで塗
膜を剥離して評価した。◎は1200時間で剥離なし、○は
800時間で剥離なし、1200時間で剥離あり、△は400時間
で剥離なし、800時間で剥離あり、を示す。
(4) 分散性 前(2)項のアルミペーストを加える前の塗料のペイ
ントシェーカー分散時間と粗粒子のつぶれ具合から分散
性を評価した。◎は5分で粗粒子が全くなし、○は5分
で粗粒子が1〜3個あり、△は5分で粗粒子が5〜15個
あることを示す。
〔発明の効果〕
本発明の超微粒子黄色系顔料は、チタン、アンチモン
およびクロムまたはニッケルの各酸化物を主成分とし、
電子顕微鏡法による平均単一粒子径が0.01〜0.1μmの
ものであり、深い黄色の色彩を示し、アルミフレークの
ような金属フレーク顔料或いは雲母チタンのような金属
光沢顔料と共に樹脂媒体に配合して、特異な色彩のダウ
ンフロップ性を呈する意匠性に優れた塗料組成物とする
ことができる。また、本発明の超微粒子黄色系顔料は、
更にその表面にアルミニウム、ケイ素、チタニウム、ジ
ルコニウム、スズ及びアンチモンの群から選ばれる少な
くとも一種の元素の含水酸化物又は酸化物の被覆を有
し、及び(又は)多価アルコール、アルカノールアミン
及びオルガノシリコンの群から選ばれる少なくとも一種
の有機化合物の被覆を有し、樹脂媒体における分散性と
耐久性が優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09C 1/36 PAW C09C 1/36 PAW 3/06 PBS 3/06 PBS C09D 5/36 PRF C09D 5/36 PRF

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタン、アンチモンおよびクロムまたはニ
    ッケルの各酸化物を主成分とし、電子顕微鏡法による平
    均単一粒子径が0.01〜0.1μmである超微粒子黄色系顔
    料。
  2. 【請求項2】アンチモンの酸化物をSb2O3として6〜30
    重量部、クロムまたはニッケルの酸化物をCr2O3またはN
    iOとしてそれぞれ3〜15重量部含有し、残りが実質的に
    チタンの酸化物である請求項1記載の超微粒子黄色系顔
    料。
  3. 【請求項3】粒子表面にアルミニウム、ケイ素、チタニ
    ウム、ジルコニウム、スズ及びアンチモンの群から選ば
    れる少なくとも一種の元素の含水酸化物又は酸化物の被
    覆を有する請求項1記載の超微粒子黄色系顔料。
  4. 【請求項4】粒子表面に多価アルコール、アルカノール
    アミン及びオルガノシリコンの群から選ばれる少なくと
    も一種の有機化合物の被覆を有する請求項1又は3記載
    の超微粒子黄色系顔料。
  5. 【請求項5】ルチル型結晶構造を有し、平均結晶子径が
    50〜120Åである超微粒子含水酸化チタン、アンチモン
    源およびクロムまたはニッケル源を混合し、700〜1000
    ℃の温度で焼成した後、粉砕することを特徴とする請求
    項1記載の超微粒子黄色系顔料の製造方法。
  6. 【請求項6】ルチル型結晶構造を有し、平均結晶子径が
    50〜120Åである超微粒子含水酸化チタンの水分散液
    に、塩化アンチモン水溶液、クロムまたはニッケルの水
    溶性塩溶液を加え、アルカリで中和して該含水酸化チタ
    ンの表面に沈澱させた後、700〜1000℃の温度で焼成
    し、粉砕することを特徴とする請求項5記載の超微粒子
    黄色系顔料の製造方法。
  7. 【請求項7】アンチモン源が酸化アンチモンであり、ク
    ロムまたはニッケル源がそれらの硫酸塩である請求項5
    記載の超微粒子黄色系顔料の製造方法。
  8. 【請求項8】超微粒子黄色系顔料の水分散液に、アルミ
    ニウム、ケイ素、チタニウム、ジルコニウム、スズ及び
    アンチモンの群から選ばれる少なくとも一種の元素の水
    溶性塩を添加した後、酸又はアルカリを加えて中和し
    て、該黄色系顔料の表面に沈澱させ、分別し、乾燥、粉
    砕することを特徴とする請求項5記載の超微粒子黄色系
    顔料の製造方法。
  9. 【請求項9】請求項1記載の超微粒子黄色系顔料を1〜
    20重量%、金属フレーク顔料または金属光沢顔料を1〜
    20重量%、樹脂結着剤を60〜98重量%含有するメタリッ
    クまたはパール塗料。
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