JP2739227B2 - 二酸化チタン顔料及びその製造方法 - Google Patents
二酸化チタン顔料及びその製造方法Info
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- JP2739227B2 JP2739227B2 JP1035691A JP3569189A JP2739227B2 JP 2739227 B2 JP2739227 B2 JP 2739227B2 JP 1035691 A JP1035691 A JP 1035691A JP 3569189 A JP3569189 A JP 3569189A JP 2739227 B2 JP2739227 B2 JP 2739227B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、耐光安定性及び耐候性に優れた二酸化チタ
ン顔料に関するものである。
ン顔料に関するものである。
技術的な背景及び課題 二酸化チタン顔料は、高い屈折率を有するところから
着色力、隠蔽力等に優れた白色顔料として広く使用され
ている。しかし、二酸化チタンは光化学活性が強いこと
から、耐光安定性及び耐候性が悪く、使用媒体を崩壊劣
化させる欠点を有している。
着色力、隠蔽力等に優れた白色顔料として広く使用され
ている。しかし、二酸化チタンは光化学活性が強いこと
から、耐光安定性及び耐候性が悪く、使用媒体を崩壊劣
化させる欠点を有している。
二酸化チタン顔料の用途は塗料を始めとしてプラスチ
ック、印刷インキ、紙、ゴム等多岐に渡っているが、こ
の中で特に耐光安定性及び耐候性が要求される用途は太
陽光に晒される自動車、カラートタンの様な製品に使用
される高級焼付け塗料及び蛍光灯に晒される化粧板の表
面化粧材に使用される化粧板原紙である。
ック、印刷インキ、紙、ゴム等多岐に渡っているが、こ
の中で特に耐光安定性及び耐候性が要求される用途は太
陽光に晒される自動車、カラートタンの様な製品に使用
される高級焼付け塗料及び蛍光灯に晒される化粧板の表
面化粧材に使用される化粧板原紙である。
これまで、この様な要請を満たす二酸化チタン顔料の
開発には数多くの提案がなされており、一部は市場に出
回っているが、これらの要請を完全に満足するものでは
なかったり、コストアップになる場合が多い。
開発には数多くの提案がなされており、一部は市場に出
回っているが、これらの要請を完全に満足するものでは
なかったり、コストアップになる場合が多い。
特開昭58−47061号には、全顔料の重量に対しSiO2と
して計算して約0.6ないし約10重量%の無定形濃密なシ
リカコーティングと、全顔料の重量に対しAl2O3として
計算して約1.5ないし約10重量%の水和アルミナコーテ
ィングとを有する二酸化チタン顔料が、又特開昭58−84
863号には、ルチル型二酸化チタンのコア上にTiO2の重
量に対してSiO2として表わして高密度無定形シリカ12重
量%までの量の内部被覆を有し、しかもこの内部被覆上
にTiO2の重量に対してZrO2として表わしてジルコニウム
の含水酸化物5重量%までの量の被覆を有し、またTiO2
の重量に対してAl2O3として表わしてアルミニウムの含
水酸化物6重量%までの量を含有する二酸化チタン顔料
が提案されている。これらの特許による二酸化チタン顔
料は、耐光安定性及び耐候性の向上がある程度認められ
るが、満足できるものではない。
して計算して約0.6ないし約10重量%の無定形濃密なシ
リカコーティングと、全顔料の重量に対しAl2O3として
計算して約1.5ないし約10重量%の水和アルミナコーテ
ィングとを有する二酸化チタン顔料が、又特開昭58−84
863号には、ルチル型二酸化チタンのコア上にTiO2の重
量に対してSiO2として表わして高密度無定形シリカ12重
量%までの量の内部被覆を有し、しかもこの内部被覆上
にTiO2の重量に対してZrO2として表わしてジルコニウム
の含水酸化物5重量%までの量の被覆を有し、またTiO2
の重量に対してAl2O3として表わしてアルミニウムの含
水酸化物6重量%までの量を含有する二酸化チタン顔料
が提案されている。これらの特許による二酸化チタン顔
料は、耐光安定性及び耐候性の向上がある程度認められ
るが、満足できるものではない。
特開昭57−167357号には、二酸化チタン粒子に該二酸
化チタン重量基準でSb2O3として0.1%未満のアンチモ
ンの水和酸化物を被覆し、次いでSiO2として2〜6%
及びAl2O3として2〜6%からなるアルミナ−シリカ共
沈澱物を被覆し、その後400〜800℃で假焼する二酸化チ
タン顔料の製造方法が提案されている。しかしながら、
この方法は大幅なコストアップとなり工業的に成立しな
い場合が多い。
化チタン重量基準でSb2O3として0.1%未満のアンチモ
ンの水和酸化物を被覆し、次いでSiO2として2〜6%
及びAl2O3として2〜6%からなるアルミナ−シリカ共
沈澱物を被覆し、その後400〜800℃で假焼する二酸化チ
タン顔料の製造方法が提案されている。しかしながら、
この方法は大幅なコストアップとなり工業的に成立しな
い場合が多い。
本発明は、これらの問題点を解決する二酸化チタン顔
料を提供するものである。
料を提供するものである。
問題点を解決するための手段 本発明の課題は、チタンの硫酸化物或いは塩化物から
用意された0.15〜0.4μmの粒子径を持つ二酸化チタン
に高密度ケイ素の含水酸化物を被覆し、次にアンチモン
の含水酸化物を被覆し、最後にアルミニウムの含水酸化
物を被覆することにより、及び必要に応じ二酸化チタン
粒子表面に被覆処理を行った後水熱処理を行うことによ
り、優れた耐光安定性及び耐候性を有する二酸化チタン
顔料及びその製造方法を提供することである。
用意された0.15〜0.4μmの粒子径を持つ二酸化チタン
に高密度ケイ素の含水酸化物を被覆し、次にアンチモン
の含水酸化物を被覆し、最後にアルミニウムの含水酸化
物を被覆することにより、及び必要に応じ二酸化チタン
粒子表面に被覆処理を行った後水熱処理を行うことによ
り、優れた耐光安定性及び耐候性を有する二酸化チタン
顔料及びその製造方法を提供することである。
本発明において、基体として用いる二酸化チタン結晶
粒子はアナタース形及びルチル形の何れでも良く、又製
造方法は所謂硫酸法であるか塩素法であるかは問わな
い。
粒子はアナタース形及びルチル形の何れでも良く、又製
造方法は所謂硫酸法であるか塩素法であるかは問わな
い。
二酸化チタン基体粒子は、水中に懸濁し、スラリーと
する。該スラリーは、サンドミルのような分散機を通
し、二酸化チタン基体粒子が粉砕し、分散させるのが好
ましい。
する。該スラリーは、サンドミルのような分散機を通
し、二酸化チタン基体粒子が粉砕し、分散させるのが好
ましい。
該スラリーを60℃以上、好ましくは70〜90℃に加熱
し、硫酸、塩酸、硝酸の様な酸又は水酸化ナトリウム、
アンモニア水の様なアルカリ剤によってpH9.0に調整す
る。
し、硫酸、塩酸、硝酸の様な酸又は水酸化ナトリウム、
アンモニア水の様なアルカリ剤によってpH9.0に調整す
る。
次に、この懸濁液に水溶性ケイ素化合物と酸をpH9〜1
0.5に保ちながら、1時間以上好ましくは2時間以上か
けて、同時に添加する。水溶性ケイ素化合物の添加量
は、中核二酸化チタンの重量に対して、SiO2として1〜
10%、好ましくは2〜7%である。水溶性ケイ素化合物
の添加量は、その量が不足すると充分な効果が得られ
ず、又反対に多すぎると光沢、分散性を損なう場合があ
る。水溶性ケイ素化合物としては、ケイ酸ナトリウム、
ケイ酸カリウム等を使用することが出来る。同時添加す
る酸は、硫酸、塩酸、硝酸の様な鉱酸が使用できる。
0.5に保ちながら、1時間以上好ましくは2時間以上か
けて、同時に添加する。水溶性ケイ素化合物の添加量
は、中核二酸化チタンの重量に対して、SiO2として1〜
10%、好ましくは2〜7%である。水溶性ケイ素化合物
の添加量は、その量が不足すると充分な効果が得られ
ず、又反対に多すぎると光沢、分散性を損なう場合があ
る。水溶性ケイ素化合物としては、ケイ酸ナトリウム、
ケイ酸カリウム等を使用することが出来る。同時添加す
る酸は、硫酸、塩酸、硝酸の様な鉱酸が使用できる。
以上の操作を行うことにより、中核二酸化チタン基体
粒子上に高密度シリカの被覆処理を行うことが出来る。
粒子上に高密度シリカの被覆処理を行うことが出来る。
次に、懸濁液にアンチモン化合物を添加する。その添
加量は、中核二酸化チタンの重量に対して、Sb2O3とし
て0.1〜2.0%、好ましくは0.5〜1.0%である。アンチモ
ンの添加量は、その量が不足すると充分な効果が得られ
ず、又反対に多すぎると経済的に不利であるばかりでな
く、悪影響が生ずる場合がある。アンチモン化合物とし
ては、三塩化アンチモン、酒石酸アンチモニルカリウ
ム、三酸化アンチモン等を使用することが出来る。
加量は、中核二酸化チタンの重量に対して、Sb2O3とし
て0.1〜2.0%、好ましくは0.5〜1.0%である。アンチモ
ンの添加量は、その量が不足すると充分な効果が得られ
ず、又反対に多すぎると経済的に不利であるばかりでな
く、悪影響が生ずる場合がある。アンチモン化合物とし
ては、三塩化アンチモン、酒石酸アンチモニルカリウ
ム、三酸化アンチモン等を使用することが出来る。
続いて、懸濁液に水溶性アルミニウム化合物を添加す
る。その添加量は、中核二酸化チタンの重量に対して、
Al2O3として0.5〜5%、好ましくは1〜4%である。水
溶性アルミニウム化合物としては、アルミン酸ナトリウ
ム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等を使用する
ことが出来る。
る。その添加量は、中核二酸化チタンの重量に対して、
Al2O3として0.5〜5%、好ましくは1〜4%である。水
溶性アルミニウム化合物としては、アルミン酸ナトリウ
ム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等を使用する
ことが出来る。
次に、懸濁液に酸又はアルカリを加えてpH約7に中和
する。その場合、酸としては硫酸、塩酸、硝酸等が使用
でき、アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、アンモニア等が使用出来る。
する。その場合、酸としては硫酸、塩酸、硝酸等が使用
でき、アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、アンモニア等が使用出来る。
以上の操作により、高密度シリカ−アンチモン−アル
ミニウムの含水酸化物の被覆が出来る。
ミニウムの含水酸化物の被覆が出来る。
次に、必要に応じて、これらの含水酸化物を被覆した
二酸化チタンスラリーをオートクレーブ中に仕込み、高
温高圧下で水熱処理を行う。水熱処理温度100〜500℃で
行うことが出来るが、100〜300℃が好ましい条件であ
り、圧力は5〜60気圧で行うことが出来るが、10〜50気
圧が好ましい条件である。又、オートクレーブ中では攪
拌状態で実施するのが好ましい。この様に、水懸濁液中
で被覆処理した後、水熱処理した二酸化チタンスラリー
はオートクレーブより取りだし、スラリー温度60℃でpH
を約7に調整した後、約30分間攪拌しながら熟成するこ
とが好ましい。
二酸化チタンスラリーをオートクレーブ中に仕込み、高
温高圧下で水熱処理を行う。水熱処理温度100〜500℃で
行うことが出来るが、100〜300℃が好ましい条件であ
り、圧力は5〜60気圧で行うことが出来るが、10〜50気
圧が好ましい条件である。又、オートクレーブ中では攪
拌状態で実施するのが好ましい。この様に、水懸濁液中
で被覆処理した後、水熱処理した二酸化チタンスラリー
はオートクレーブより取りだし、スラリー温度60℃でpH
を約7に調整した後、約30分間攪拌しながら熟成するこ
とが好ましい。
これら懸濁液を常法により濾過、水洗、乾燥すること
により、目的の二酸化チタン顔料が得られる。
により、目的の二酸化チタン顔料が得られる。
乾燥後、必要あらばスチームエネルギーミル等の粉砕
機を使用して微粉化することが好ましい。又、本発明の
二酸化チタン顔料は、必要に応じて多価アルコール、ア
ルカノールアミン、シリコーン等の有機物のコーティン
グを施すことも出来る。
機を使用して微粉化することが好ましい。又、本発明の
二酸化チタン顔料は、必要に応じて多価アルコール、ア
ルカノールアミン、シリコーン等の有機物のコーティン
グを施すことも出来る。
この様にして得られる本発明の二酸化チタン顔料は、
従来の被覆二酸化チタン顔料に比較して耐光安定性、耐
候性が非常に優れている。従って、化粧板原紙用、自動
車、カラートタン等の塗装に使用される高級焼付け塗料
用の白色顔料として有用である。又、塗料、紙以外の分
野、例えばインキ、プラスチック、ゴム等にも使用し得
ることは勿論である。
従来の被覆二酸化チタン顔料に比較して耐光安定性、耐
候性が非常に優れている。従って、化粧板原紙用、自動
車、カラートタン等の塗装に使用される高級焼付け塗料
用の白色顔料として有用である。又、塗料、紙以外の分
野、例えばインキ、プラスチック、ゴム等にも使用し得
ることは勿論である。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に詳
細に説明する。
細に説明する。
実施例1 硫酸チタニール溶液を加熱加水分解して得られた含水
酸化チタンを焼成、粉砕、分級処理して製造されたルチ
ル形二酸化チタンを含有する水性スラリー(TiO2濃度30
0g/1)を次の順に処理した。
酸化チタンを焼成、粉砕、分級処理して製造されたルチ
ル形二酸化チタンを含有する水性スラリー(TiO2濃度30
0g/1)を次の順に処理した。
スラリー温度を80℃に昇温した。
スラリーのpHを9.0に調整した。
二酸化チタン重量に対しSiO2として5%相当のケイ酸
ナトリウムと硫酸をpH9.0を保ちながら2時間同時添加
した後、pH7.0に調整し、10分間攪拌を継続した。
ナトリウムと硫酸をpH9.0を保ちながら2時間同時添加
した後、pH7.0に調整し、10分間攪拌を継続した。
三塩化アンチモン水溶液を二酸化チタン重量に対しSb
2O3として0.5%添加した後、10分間攪拌を継続した。
2O3として0.5%添加した後、10分間攪拌を継続した。
アルミン酸ナトリウムを二酸化チタン重量に対しAl2O
3として3.0%添加した後、スラリーのpHを7.0に中和し
た。
3として3.0%添加した後、スラリーのpHを7.0に中和し
た。
引続き、温度80℃で攪拌しながら30分間熟成した。
スラリーを濾過、洗浄、乾燥した後、流体エネルギー
ミルで粉砕することにより、高密度シリカ、アンチモン
およびアルミニウムの各含水酸化物で被覆された本発明
の二酸化チタン顔料を得た(顔料A)。
ミルで粉砕することにより、高密度シリカ、アンチモン
およびアルミニウムの各含水酸化物で被覆された本発明
の二酸化チタン顔料を得た(顔料A)。
実施例2 実施例1のまでの処理を行った後、次の処理をし
た。
た。
スラリーをオートクレーブ中に仕込み、50℃/hrで、2
50℃まで昇温し、約1時間熟成した。この時の圧力は、
40気圧であった。
50℃まで昇温し、約1時間熟成した。この時の圧力は、
40気圧であった。
放冷後、オートクレーブからスラリーを取り出した。
温度60℃のスラリーをpH7.0に中和した。
その後、攪拌しながら30分間熟成した。
スラリーを濾過、洗浄、乾燥した後、流体エネルギー
ミルで粉砕することにより、高密度シリカ、アンチモン
およびアルミニウムの各含水酸化物で被覆された本発明
の二酸化チタン顔料を得た(顔料B)。
ミルで粉砕することにより、高密度シリカ、アンチモン
およびアルミニウムの各含水酸化物で被覆された本発明
の二酸化チタン顔料を得た(顔料B)。
実施例3 三酸化アンチモン水溶液の添加量を二酸化チタン重量
に対しSb2O3として1.0%にした以外は、実施例1と同様
に処理をすることにより、高密度シリカ、アンチモンお
よびアルミニウムの各含水酸化物で被覆された本発明の
二酸化チタン顔料を得た(顔料C)。
に対しSb2O3として1.0%にした以外は、実施例1と同様
に処理をすることにより、高密度シリカ、アンチモンお
よびアルミニウムの各含水酸化物で被覆された本発明の
二酸化チタン顔料を得た(顔料C)。
実施例4 三塩化アンチモン水溶液の添加量を二酸化チタン重量
に対しSb2O3として1.0%にした以外は、実施例2と同様
に処理することにより、高密度シリカ、アンチモンおよ
びアルミニウムの各含水酸化物で被覆された本発明の二
酸化チタン顔料を得た(顔料D)。
に対しSb2O3として1.0%にした以外は、実施例2と同様
に処理することにより、高密度シリカ、アンチモンおよ
びアルミニウムの各含水酸化物で被覆された本発明の二
酸化チタン顔料を得た(顔料D)。
比較例 顔料E:オートクレーブ処理の代りに、600℃で1時間仮
焼すること以外は、実施例2と同様に処理した。
焼すること以外は、実施例2と同様に処理した。
顔料F:アンチモンの含水酸化物を被覆処理することを省
略した以外は、実施例3と同様に処理した。
略した以外は、実施例3と同様に処理した。
顔料G:市販の高耐候性塩素法銘柄(高密度シリカおよび
アルミニウムの含水酸化物処理した銘柄)。
アルミニウムの含水酸化物処理した銘柄)。
顔料H:市販の化粧板原紙用硫酸法銘柄(高密度でないシ
リカ、アンチモンおよびアルミニウムの各含水酸化物を
処理した後、仮焼した銘柄)。
リカ、アンチモンおよびアルミニウムの各含水酸化物を
処理した後、仮焼した銘柄)。
試験方法 1. 塗料に於ける耐候性評価 1)試験板の作成 二酸化チタン顔料の市販ヤシ油変性アルキド樹脂のベ
ッコゾールJ−524(大日本インキ化学工業製)とブチ
ル化メラミン樹脂のスーパーベッカミンJ−820(大日
本インキ化学工業製)の混合液中へ混和(J−524/J−8
20/TiO2=7/3/10)し、ペイントコンディショナー(レ
ッドデビル社製,#5110)で分散塗料化したものを、リ
ン酸亜鉛処理鋼板(日本テストパネル社製,Bt144)に約
40μm厚(乾燥膜厚)に塗布し、140℃で30分間焼付け
て白色試験板とした。
ッコゾールJ−524(大日本インキ化学工業製)とブチ
ル化メラミン樹脂のスーパーベッカミンJ−820(大日
本インキ化学工業製)の混合液中へ混和(J−524/J−8
20/TiO2=7/3/10)し、ペイントコンディショナー(レ
ッドデビル社製,#5110)で分散塗料化したものを、リ
ン酸亜鉛処理鋼板(日本テストパネル社製,Bt144)に約
40μm厚(乾燥膜厚)に塗布し、140℃で30分間焼付け
て白色試験板とした。
2)白色試験板の初期光沢測定 グロスメーター(スガ試験機社製,UGV−4D)で60°−
60°鏡面反射率を測定した。
60°鏡面反射率を測定した。
3)耐候性評価 カーボンアーク型サンシャインウェザオメータ(スガ
試験機社製,WE−SUN−DC型)に白色試験板を曝露(60分
照射中12分降水、ブラックパネル温度63±3℃)し、40
時間毎に60°−60°鏡面反射率を測定し、光沢保持率*1
を求めた。
試験機社製,WE−SUN−DC型)に白色試験板を曝露(60分
照射中12分降水、ブラックパネル温度63±3℃)し、40
時間毎に60°−60°鏡面反射率を測定し、光沢保持率*1
を求めた。
又、白亜化開始は、日本塗料検査協会の塗膜評価基準
に従って測定した。
に従って測定した。
*1 光沢保持率(%)= (曝露後光沢値/初期光沢値)×100 2. メラミン化粧板による耐光安定性評価 叩解した溶解パルプ(21.9%)6.4gに前記各供試顔料
0.63gを添加し、100g/m2の化粧板原紙を抄造した。
0.63gを添加し、100g/m2の化粧板原紙を抄造した。
この化粧板原紙に水溶性メラミン樹脂の水溶液を二酸
化チタン顔料と樹脂固形分との重量比が1:4.5となる様
に含浸させ、120℃で3分間乾燥した後、150℃に調整し
た150kg/cm2の圧搾機で加熱圧縮してメラミン化粧板を
製造した。この様にして得られたものについて耐光安定
性試験を行った。
化チタン顔料と樹脂固形分との重量比が1:4.5となる様
に含浸させ、120℃で3分間乾燥した後、150℃に調整し
た150kg/cm2の圧搾機で加熱圧縮してメラミン化粧板を
製造した。この様にして得られたものについて耐光安定
性試験を行った。
上記のメラミン化粧板試験片をカーボンアーク型サン
シャインウェザオメータ(ATLAS ELECTRIC DEVICES CO.
製,WEATHER−OMETER MOETER MODEL CXW)で、降雨無し
の条件で、100時間曝露した後、色差計(スガ試験機社
製,SM−5)を用いて、L,a,b値を測定し、その値に基づ
いて計算したΔE*2値をもって耐光安定性の評価にし
た。この数値が小さいもの程耐光安定性が良好であるこ
とを示している。
シャインウェザオメータ(ATLAS ELECTRIC DEVICES CO.
製,WEATHER−OMETER MOETER MODEL CXW)で、降雨無し
の条件で、100時間曝露した後、色差計(スガ試験機社
製,SM−5)を用いて、L,a,b値を測定し、その値に基づ
いて計算したΔE*2値をもって耐光安定性の評価にし
た。この数値が小さいもの程耐光安定性が良好であるこ
とを示している。
Claims (4)
- 【請求項1】二酸化チタン粒子を中核とし、それぞれ中
核二酸化チタン粒子の重量を基準にして、最内層にSiO2
として1〜10%の含水高密度シリカ、中間層にSb2O3と
して0.1〜2.0%のアンチモン含水酸化物、最外層にAl2O
3として0.5〜5%のアルミニウム含水酸化物の被覆層を
有することを特徴とするすぐれた耐光安定性及び耐候性
を有する二酸化チタン顔料。 - 【請求項2】被覆層が水熱反応処理を受けている請求項
1の二酸化チタン顔料。 - 【請求項3】中核となる二酸化チタン粒子の水性懸濁液
へ、60℃以上の温度およびpH9〜10.5の範囲を保ちなが
ら中核二酸化チタン粒子の重量を基準にSiO2として1〜
10%の水溶性ケイ素化合物と酸を同時に添加し、中核二
酸化チタン粒子上に含水高密度シリカ被覆層を形成する
工程、 次に懸濁液へ中核二酸化チタン粒子の重量を基準にして
Sb2O3として0.1〜2.0%の水溶性アンチモン化合物を添
加し、アンチモン含水酸化物の被覆層を形成する工程、 続いて懸濁液へ中核二酸化チタン粒子の重量を基準にし
てAl2O3として0.5〜5%の水溶性アルミニウム化合物を
添加し、さらに懸濁液を酸またはアルカリにより中和す
ることによりアルミニウムの含水酸化物の被覆層を形成
する工程 を含むことを特徴とする二酸化チタン顔料の製造方法。 - 【請求項4】アルミニウムの含水酸化物の被覆層を形成
する工程終了後、被覆した二酸化チタン顔料を水熱反応
処理する工程を含んでいる請求項3の二酸化チタン顔料
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1035691A JP2739227B2 (ja) | 1989-02-15 | 1989-02-15 | 二酸化チタン顔料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1035691A JP2739227B2 (ja) | 1989-02-15 | 1989-02-15 | 二酸化チタン顔料及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02214783A JPH02214783A (ja) | 1990-08-27 |
JP2739227B2 true JP2739227B2 (ja) | 1998-04-15 |
Family
ID=12448923
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1035691A Expired - Lifetime JP2739227B2 (ja) | 1989-02-15 | 1989-02-15 | 二酸化チタン顔料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2739227B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2660766B2 (ja) * | 1990-11-02 | 1997-10-08 | 石原産業株式会社 | 超微粒子黄色系顔料及びその製造方法 |
TW370552B (en) * | 1994-11-09 | 1999-09-21 | Du Pont | Process for making rutile titanium dioxide pigment comprising coated titanium dioxide particles |
JP2014065988A (ja) * | 2012-09-26 | 2014-04-17 | Oji Holdings Corp | 化粧板原紙 |
JP2015059291A (ja) * | 2013-09-20 | 2015-03-30 | 王子ホールディングス株式会社 | 化粧板原紙 |
UA126505C2 (uk) * | 2017-10-17 | 2022-10-19 | Венатор Пі Енд Ей Фінланд Ой | Спосіб виробництва покритих частинок діоксиду титану, покриті частинки діоксиду титану та продукти, які їх містять |
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1989
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Also Published As
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