JPH0478110B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、透明用紙にミラー文字、すなわち鏡
像文字を印字することができる機能を具備する印
字装置に関するものである。

〔発明の背景〕

ワードプロセツサ等において作成した文書をミ
ラー文字として透明材に印字したい場合がある。
例えば、インスタントレタリングシートやOHP
（オーバーヘツドプロジエクター）用のフイルム
のように一旦書かれた文字を、反転した状態で読
むような用途を対象とするものでは、ミラー文
字、すなわち鏡像文字を印字する必要がある。

〔従来の技術〕

従来のこの種印字装置においては、外字登録に
よりミラー文字を形成・登録しておき、適宜呼び
出して所望文字列を作成していた。しかし、この
ような登録外字を並べても文字配列が逆であるた
め単語または文章としては意味をなさない。そこ
で、末尾に入るべき外字から順次入力し、最後に
先頭文字に相当する外字を入力して印字を行う等
の配慮が必要であつた。なお、印字方向を正逆切
り換え可能な印字装置もあるが機構的に複雑とな
ることは否めなかつた。

〔発明の目的〕

本発明は、従来の印字装置における不都合を解
消し、簡単な操作により適切なミラー文字の印字
が可能である印字装置を提供することを目的とす
る。

〔発明の構成〕

本発明の目的は、特許請求の範囲に記載の構成
を有する印字装置、文字・記号等を入力する入力
部と、その入力部から入力された文字列を印字ヘ
ツドにより記憶媒体に印字を行う印字装置におい
て、前記入力部から入力された印字すべき文字情
報を記憶する主記憶手段と、この主記憶手段に記
憶された文字情報に基づいて前記印字ヘツドへド
ツトパターン情報を供給する供給手段と、ミラー
文字印字を指示する指示手段と、この指示手段に
よりミラー文字印字が指示されると、前記主記憶
手段から印字ヘツドへのドツトパターン情報の供
給の際にドツトパターン情報の上下反転を行いミ
ラー文字印字用のドツトパターン情報を作成する
情報反転手段と、を具備する印字装置によつて達
成される。

〔発明の効果〕

本発明にかかる印字装置によれば、通常の文書
作成作業により作成した文書または単語等をその
ままミラー文字として印字することができるた
め、煩雑な外字作成・登録操作ならびにこのよう
に作成登録された外字を逆の順序に並べる等の必
要がなくなる。通常の通りに作成した文書類をミ
ラー文字指定のもとに印字することにより所期の
目的を達成することができる。

〔実施例〕

以下、実施例を示す添付図を参照しつつ本発明
を開示する。

第１図は、本発明にかかる印字装置の基本構成
を示すブロツク図で、中央処理装置１、キーボー
ド２、出力装置３、記憶装置４、表示装置５によ
つて構成される。

キーボード２から入力された文字記号等は、中
央処理装置１の制御の下に表示装置５に表示さ
れ、所定手続きに従い記憶装置４に記憶される。
一旦記憶装置４に記憶された内容は、印字指示に
従い出力装置３の印字ヘツドを駆動し記憶内容の
印字出力を行う。平仮名、片仮名、英数、漢字等
による文字列の表示及び印字が可能である。

記憶装置４は、主記憶装置およびラインバツフ
アを含む。主記憶装置のテキスト領域に記憶され
た情報は、ラインバツフアに一旦移した後ドツト
パターン情報として印字ヘツドに供給され、印字
される。本発明にかかる印字装置は、記憶された
情報を１行毎に上下を反転して印字する機能を具
備するものである。このような反転印字は、例え
ばテキスト情報をラインバツフアへ反転して取り
出すことにより、純電気的処理によつて実行され
る。また、テキスト情報をラインバツフアへ取り
出す際は、通常の通りに行い、ラインバツフアか
ら印字ヘツドにドツトパターン情報を供給する過
程において純電気的処理により反転することもで
きる。

第２図は、本発明にかかる印字装置のミラー文
字印字に関する動作を示すフロー図である。印刷
開始にあたり、ステツプＳ１においてミラー文字
印字であるか否かを判断する。例えばキーボード
２からの指示によつてミラー文字印字が選択され
ていたとすると、この判断はYESであるから、
ステツプＳ２のように上下反転印字をセツトす
る。次いで、ステツプＳ３のように当該セツト内
容を印字し、ステツプＳ４において印字続行であ
るか否かを判断する。この判断がYESの場合は、
ステツプＳ３から繰り返す。この判断がNOの場
合は、印字動作を終了する。

一方ステツプＳ１の判断がNOの場合は、ステ
ツプＳ５のように通常印字のセツトを行い、ステ
ツプＳ６の印字、続いてステツプＳ７の続行であ
るか否かを判断する。この判断がYESの場合は、
ステツプＳ６から繰り返す。続行の必要があれば
印字動作を終了する。

上述のステツプＳ２に相当する上下反転印字セ
ツトについては、第３図及び第４図を参照して説
明する。第３図は、文字例としての「ミラー文
字」をラインバツフア内に記憶した状態、第４図
は同様の内容をミラー文字印字を選択した際の状
態を示すものである。実際の文字は、多数のドツ
トで構成されるのが普通であるが、ここでは説明
の便宜上１文字を破線で示すような３×３区画に
分割し、それぞれに「ア，イ，ウ，エ，オ，カ，
キ，ク，ケ，……」を付して区別している。通常
文字の印字にあたつては、区画そのままに「ア，
イ，ウ」、「エ，オ，カ」、「キ，ク，ケ」の順にド
ツトパターン情報を取り出し、印字が行われる。

これに対して第４図は、ミラー文字印字が選択
されてラインバツフアへのデータ取り出しの際に
上下反転した状態を示すもので、第３図の通常の
印字状態と比較すれば明らかなように破像の各区
画は、上下が反転されている。したがつて、文字
のデータは反転されており、このラインバツフア
から通常の手段により印字ヘツドへのドツトパタ
ーン情報を取り出すと、「ウ，イ，ア」、「カ，オ，
エ，」、「ケ，ク，キ」となり、上下反転したミラ
ー文字出力を得ることができる。ここでは説明を
簡略化するために３×３ドツトで文字を表現した
が、当然、通常の16×16ドツト、24×24ドツト、
32×32ドツト等においても同様に適用し得ること
とは言うまでもない。

なお、ミラー文字が選択された場合にも、前述
のように、主記憶装置からラインバツフアへのデ
ータ取り出し順序は変更せずに第３図に示す状態
とし、ラインバツフアから印字ヘツドへ供給する
ドツトパターンの順序を左下から上にむかつて
「ウ，イ，ア」、「カ，オ，エ」、「ケ，ク，キ」と
しても同様の効果を得ることができる。

第５図は、通常の印字が選択された場合の印字
状態である。これに対して第６図は、第４図のラ
インバツフアから印字出力を得た印字状態であ
る。上下反転したミラー文字列は、裏側からみれ
ば、正像文字及び正規の配列が得られている。

このようなミラー文字の印字によれば、当初の
文字入力に際しては、なんら格別の配慮を必要と
せずに通常の入力を行うことができる。その後、
印字にあたつてミラー文字印字を選択することに
よつて所望文字列のミラー文字印字が得られる。
これは外字としてミラー文字を作成・登録してお
く方式や機械的に逆方向から印字する方式に比し
て簡潔に目的が達せられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明にかかる印字装置の基本構成
を示すブロツク図である。第２図は、本発明にか
かる印字装置のミラー文字印字に関するフロー図
である。第３図及び第４図は、通常文字及びミラ
ー文字の文字データ状態を示す説明図である。第
５図及び第６図は、通常文字及びミラー文字印字
出力状態の説明図である。 図中の参照符号の対応は以下の通りである。 １：中央処理装置、２：キーボード、３：出力
装置、４：記憶装置、５：表示装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 文字・記号等を入力する入力部と、その入力
   部から入力された文字列を印字ヘツドにより記憶
   媒体に印字を行う印字装置において、 前記入力部から入力された印字すべき文字情報
   を記憶する主記憶手段と、 この主記憶手段に記憶された文字情報に基づい
   て、前記印字ヘツドへドツトパターン情報を供給
   する供給手段と、 ミラー文字印字を指示する指示手段と、 この指示手段によりミラー文字印字が指示され
   ると、前記主記憶手段から印字ヘツドへのドツト
   パターン情報の供給の際にドツトパターン情報の
   上下反転を行いミラー文字印字用のドツトパター
   ン情報を作成する情報反転手段と、 を具備することを特徴とする印字装置。 ２ 前記記憶媒体はレタリング用テープからな
   り、前記印字ヘツドにより印字リボンを介してテ
   ープ表面に印字がなされることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載の印字装置。