JPH0476816A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は磁気記録媒体に関する。更に詳細には、本発明
は磁気記録層上に設けられる潤滑層の改良に関する。

［従来の技術］ 従来から一般に普及している磁気記録媒体は、針状の磁
性粉と高分子結合剤とを主体とする磁性塗料を非磁性基
体上に塗布して磁性層を形成した塗布型の磁気記録媒体
である。

現在、磁気記録再生装置はますます高密度化の傾向にあ
り、短波長記録特性に優れた磁気記録媒体が要望されて
いる。

しかし、塗布型磁気記録媒体における短波長記録特性の
改善には限界かある。これに対して、Ｃｏ、ＣｏＮｉ、
ＣｏＮ１Ｐ、ＣｏＣｒなどのＣＯを主成分とする強磁性
体を真空蒸着、スパッタリング、またはイオンブレーテ
ィング等のいわゆる物理蒸着法によって非磁性基体上に
形成する金属薄膜型の磁気記録媒体は、その磁性層中に
非磁性の結合剤が混入されていないので著しく高い残留
磁束密度を得ることかでき、かつ、磁性層を極めて薄く
形成することができるために、高出力で短波長応答性に
優れているという利点を有する。

この特徴により、最近は薄膜型磁気記録媒体が磁気媒体
の主流となりつつある。

［発明が解決しようとする課題］ 磁気記録媒体は磁気ヘッド等と摺接するため高度の走行
安定性が必要とされる。特に、薄膜型磁気記録媒体は磁
気記録密度が大きく、優れた短波長記録特性を有する反
面、磁性層が露出しているために削れ易く、磁気的に劣
化しやすい欠点を有しており、これが実用上大きな問題
点となっている。

この問題点を解決するために例えば、磁性層−Ｅにパー
フルオロアルキルポリエーテルを塗布することなどが提
案されている。しかし、この方法は摩擦係数の低減、ス
チル寿命の向上には効果を挙げているが、走行時の鳴き
やヘッド目詰まり等を改暦するには至っていない。

本発明は上記従来品か持っていた走行時の鳴きやヘッド
目詰まりし易いという欠点を解決し、以て走行安定性に
優れた磁気記録媒体の提供を目的とする。

［課題を解決するための手段コ 前記目的を達成するために、本発明では、非磁性基体と
磁気記録層からなる磁気記録媒体において、極性官能基
を有し、かつ、常温における動粘度が３０ｃＳｔ以上で
ある少なくとも一種の極性潤滑剤と、常温における動粘
度が３０ｃＳｔ以上の少なくとも一種の潤滑剤とからな
る潤滑層を磁気記録層上に有することを特徴とする磁気
記録媒体を提供する。

磁性層は金属薄膜型磁性層であることが好ましい。

［作用］ 前記のように、磁気記録層上に、極性官能基を有する常
温における動粘度か３０ｃＳｔ以上である少なくとも一
種の高粘度極性潤滑剤と、常温における動粘度か３０ｃ
Ｓｔ以下で、エステルまたはアルコキン基以外の極性官
能基を有しない少なくとも一種の低粘度潤滑剤とからな
る潤滑層を形成することにより、高い潤滑性能を持たせ
、かつ走行時の鳴きやヘッド目詰まりを効果的に抑制す
ることができる。

磁気記録媒体の摺動特性を改善するために磁性層上に潤
滑剤を塗布すること自体は公知である。

しかし、潤滑剤には一長一短があり、必ずしも満足のい
く結果が得られるとは限らない。

本発明では、基本的な潤滑特性を向上させるために油膜
圧を上げられる、すなわち吸着性が高く粘度が高い潤滑
剤と、ヘッド目詰まりやテープ鳴きを防止するために凝
集や貼付きの無い、すなわち吸着性が低く粘度が低い潤
滑剤とを混合して使用することにより潤滑剤層に求めら
れる全ての要求を満たすことに成功した。

本発明で使用する極性官能基を有する潤滑剤（極性潤滑
剤）の極性官能基とは、水酸基、カルボキシル基、アミ
７基、ニトロ基、酸素や窒素等を有するヘテロ環等の極
性が強く金属と吸着し易い官能基一般を指す。極性潤滑
剤としては、フオツブリン・Ｚ−ＤＯＬ、フォツブリン
−Ｚ−ＡＭ２００１（モンテジソン社製）Ｎ　ＫＭ／ｌ
ｏｘ　（デュポン社製）等のパーフルオロポリエーテル
、ＶＢ２（ヘキスト社製）等のフン素ワックス、ステア
リン酸、ベヘン酸、モンタン酸等の脂肪酸、オクタデシ
ルアミン、ヘプタデシルアミン等のアミン化合物等が使
用される。極性潤滑剤の粘度は、十分な油膜圧を得るた
めに、常温での動粘度か３０ｃＳｔ以上であることが好
ましい。液体あるいは固体何れの形態の極性潤滑剤も本
発明で使用できる。

常温に於ける動粘度が３０ｃＳｔ以下の潤滑剤（低粘度
潤滑剤）としては、フォツブリン・Ｚ−ＤＥＡＬ等の低
粘度のフッ素オイル、ダイズ油、ヒマ７油等の植物性油
脂等が使用される。

磁気記録層上に上記潤滑層を形成する方法としては、グ
ラビア塗布、スピン塗布、真空蒸着等、通常の有機物層
形成方法がすべて好適に使用される。潤滑層は高粘度極
性潤滑剤、低粘度非極性潤滑剤の順で順次形成しても良
いし、共通の溶剤に溶けるときは混合して一度で形成し
ても良い。

基体上に形成される磁気記録層は、γ−Ｆｅ２ｏ３粉末
、Ｆｅ３Ｏ４粉末、Ｃｏ含有７−Ｆｅ２Ｏ３粉末、Ｃｏ
含打Ｆｅ３Ｏ４粉末、Ｆｅ粉末、Ｃｏ粉末、Ｆｅ−Ｎｉ
粉末などの磁性粉末を結合剤成分および有機溶剤等と共
に基体上に塗布、乾燥するなどの方法で形成したり、Ｃ
ＯＮ　Ｆ　ｅ　ＮＮ　ｒ　ｓ　Ｃｏ　　Ｎ　ｓ合金、Ｃ
ｏ−Ｃｒ合金、Ｃｏ−Ｐ合金、Ｃｏ−Ｎ１−Ｐ合金など
の強磁性金属や合金を真空蒸着、イオンブレーティング
、スバ、７タリング、メツキ等のベーパデポジション法
によって基体上に被着するなどの方法で形成される。

磁気記録媒体としてはポリエステルフィルム、ポリイミ
ドフィルムなどの合成樹脂フィルムを基体とする磁気テ
ープ、ガラス板、アルミニウム板、合成樹脂板などを基
体とする磁気ディスクや磁気ドラムなど、磁気ヘッドと
摺接する構造の種々の形態を包含する。

［実施例コ 以ド、実施例により本発明を更に詳細に説明する。

実１１１Ｆ 厚さ１０μｍのポリエステルフィルムを真空蒸着装置に
セットし、１０−６Ｔｏｒｒの真空下でＣ。

８ＯＮｊ２ｏ合金を加熱蒸発させ、ポリエステルフィル
ム上に厚さ２０００人のＣｏＮｉ！磁性金属薄膜層を形
成した。

次いで強磁性層金属薄膜層を形成したポリエステルフィ
ルムをグラビア塗布ｋＭｃにセットし、強磁性金属薄膜
層を形成した面にＦ記組成の潤滑塗料と塗布し、その後
乾燥させて強磁性金属薄膜層上に厚さ１５０人の潤滑層
を形成した。その後所定の幅に裁断し第１図に示すよう
な磁気テープを作った。

履」Ｊソ１組爪− 極性潤滑剤　　　二　フォンプリン４−ＡＭ２００１　
　　　　０　、　　１　ｗｔＶ。

低粘度潤滑剤　：　フォンフリン・Ｚ−ＤＥＡＬ　　　
　　　　　０．１−・ｔＶ。

溶剤　　　　：ＺＳ９０　　　　　９９．８ｖｔ％ｉ左
１飲１工し 実施例１においてフォンフリン・Ｚ−ＡＭ２００１を使
用する代わりにステアリン酸を使用し、ステアリン酸の
Ｑ、１ｗｔ％イソプロピルアルコール溶液と万ンフリン
２−ＤＥＡＬ　（Ｄｏ、　　ｌｖｔ％ＺＳ９０溶液とを
順次塗布した他は同様にして磁気テープを作った。

実］ｌ殉１一 実施例１において万ンフリン・Ｚ−ＤＥＡＬを使用する
代わりにダイズ油を使用し、フオンプリン・Ｚ−ＡＭ２
００１　の０゜ｌｖｔ％ＺＳ９０溶液とダイズ油の０．
ｌｖｔ％インプロピルアルコール溶液とを順次塗布した
他は同様にして磁気テープを作った。

比上ｎ 実施例１における潤滑塗料としてフオンフリン・Ｚ−Ａ
Ｍ２００１のＱ、１ｗｔ％ＺＳ９０溶液を同量使用した
他は同様にして磁気テープを作った。

止狡肚２ 実施例１における潤滑塗料としてダイズ油の０゜ｌｖｔ
％イソプロピルアルコール溶液を使用した他は同様にし
て磁気テープを作った。

Ｌ改涯１ 実施例１において潤滑層の形成を省いた他は、同様にし
て磁気テープを作った。

以上作製した磁気テープを９０分仕様として８ｍｍＶＴ
Ｒカセットハーフに組み込んで実機にて走行試験を行っ
た。評価はカラーパーを入力して出力が６ｄｂ低下した
延べ走行時間（出力劣化時間）と第１回再生時（９０分
間）の瞬間目詰まりの回数、及びテープ鳴きの程度によ
り行った。なおテープ鳴きの評価基準は、Ｏ：鳴かない
、△時々鳴＜、×：鳴くの３段階によった。結果を下記
の表１に要約して示す。

表１に示された結果から明らかなように、比較例１の媒
体は出力劣化時間が比較的長く耐久性は優れるものの目
詰まりと鳴きが多い。比較例２の媒体は目詰まりと鳴き
は無いか耐久性か劣る。また、比較例３の媒体はすべて
の項目で劣る。一方実施例１〜３の媒体は出力劣化時間
が長く耐久性に優れ、かつ目詰まり、鳴きが少なく良好
な記録再生特性を有する。

［発明の効果］ 以−１−説明したように、極性官能基を有する常温にお
ける動粘度が３０ｃＳ　を以上である少なくとも一種の
高粘度極性潤滑剤と、常温における動粘度が３０ｃＳｔ
以下で、エステルまたはアルコキシ基以外の極性官能基
を有しない少なくとも一種の低粘度潤滑剤とからなる潤
滑層を磁気記録層上に形成することにより、高い潤滑性
能を持たせ、かつ走行時の鳴きやヘッド目詰まりを効果
的に抑制することができる。

その結果、走行安定性に優れた磁気記録媒体を得ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例１で得られた磁気テープの構造を示す模
式的部分拡大断面図である。 １・・・ポリエステルフィルム、２・・・磁気記録層。 ３・・・高粘度極性潤滑剤層。 ４・・・低粘度非極性潤滑剤層

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）非磁性基体と磁気記録層からなる磁気記録媒体に
   おいて、極性官能基を有し、かつ、常温における動粘度
   が３０ｃＳｔ以上である少なくとも一種の極性潤滑剤と
   、常温における動粘度が３０ｃＳｔ以下の少なくとも一
   種の潤滑剤とからなる潤滑層を磁気記録層上に有するこ
   とを特徴とする磁気記録媒体。
2. （２）前記動粘度が３０ｃＳｔ以下の潤滑剤が、エステ
   ルまたはアルコキシ基以外の極性官能基を有しないこと
   を特徴とする請求項１記載の磁気記録媒体。
3. （３）磁気記録層がベーパデボジション法により成膜さ
   れた強磁性金属薄膜であることを特徴とする請求項１記
   載の磁気記録媒体。