JPH0554368A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH0554368A JPH0554368A JP23744591A JP23744591A JPH0554368A JP H0554368 A JPH0554368 A JP H0554368A JP 23744591 A JP23744591 A JP 23744591A JP 23744591 A JP23744591 A JP 23744591A JP H0554368 A JPH0554368 A JP H0554368A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁気テ―プ、磁気デイスク、磁気ドラムなど
の磁気記録媒体として、耐久性および走行性にすぐれる
ものを提供する。 【構成】 非磁性支持体上に磁性層を備えた磁気記録媒
体において、上記の磁性層上にアモルフアスフルオロポ
リマ―とパ―フルオロアルキルポリエ―テルとを含むト
ツプコ―ト層を形成する。
の磁気記録媒体として、耐久性および走行性にすぐれる
ものを提供する。 【構成】 非磁性支持体上に磁性層を備えた磁気記録媒
体において、上記の磁性層上にアモルフアスフルオロポ
リマ―とパ―フルオロアルキルポリエ―テルとを含むト
ツプコ―ト層を形成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、非磁性支持体上に磁
性層を備えた磁気テ―プ、磁気デイスク、磁気ドラムな
どの磁気記録媒体に関する。
性層を備えた磁気テ―プ、磁気デイスク、磁気ドラムな
どの磁気記録媒体に関する。
【０００２】
【従来の技術】この種の磁気記録媒体は、記録再生時に
磁気ヘツドなどと大きな相対速度で摺接することから、
耐久性を高める上で磁性層の耐摩耗性を向上させる必要
があるとともに、適正な記録再生を行うために安定した
走行性が求められる。
磁気ヘツドなどと大きな相対速度で摺接することから、
耐久性を高める上で磁性層の耐摩耗性を向上させる必要
があるとともに、適正な記録再生を行うために安定した
走行性が求められる。
【０００３】特に、強磁性金属薄膜型の磁性層ならびに
金属磁性粉末を含む塗膜型の磁性層を有する磁気記録媒
体では、磁性材として酸化物系磁性粉末を用いる磁気記
録媒体に比較して高密度記録特性にすぐれる反面、磁性
層表面と磁気ヘツドとの摩擦係数が大きく、かつ磁性材
の硬度が低く、磁性層の摩耗や損傷を受けやすいため、
耐久性および走行性の改善が大きな課題となつている。
金属磁性粉末を含む塗膜型の磁性層を有する磁気記録媒
体では、磁性材として酸化物系磁性粉末を用いる磁気記
録媒体に比較して高密度記録特性にすぐれる反面、磁性
層表面と磁気ヘツドとの摩擦係数が大きく、かつ磁性材
の硬度が低く、磁性層の摩耗や損傷を受けやすいため、
耐久性および走行性の改善が大きな課題となつている。
【０００４】そこで、従来においては、磁性層上に潤滑
性保護層として、脂肪酸や脂肪酸エステルの如き脂肪族
化合物、パ―フルオロアルキルポリエ―テルの如きフツ
素系化合物などの潤滑剤からなる皮膜を形成することに
より、表面の摩擦係数を低減し、耐久性および走行性を
改善する手段が採用されている（特公昭５６−３０６０
９号、同６０−１０３６８号、特開昭６０−１０９０２
８号、同６１−１１９２６号などの各公報）。
性保護層として、脂肪酸や脂肪酸エステルの如き脂肪族
化合物、パ―フルオロアルキルポリエ―テルの如きフツ
素系化合物などの潤滑剤からなる皮膜を形成することに
より、表面の摩擦係数を低減し、耐久性および走行性を
改善する手段が採用されている（特公昭５６−３０６０
９号、同６０−１０３６８号、特開昭６０−１０９０２
８号、同６１−１１９２６号などの各公報）。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記の潤滑
性保護層では、潤滑剤成分と磁性層表面との相互作用が
弱いため、記録再生時の磁気ヘツドとの摺接によつて早
期に磁性層表面から離脱してしまい、十分な耐久性およ
び走行性を付与できないという問題があつた。
性保護層では、潤滑剤成分と磁性層表面との相互作用が
弱いため、記録再生時の磁気ヘツドとの摺接によつて早
期に磁性層表面から離脱してしまい、十分な耐久性およ
び走行性を付与できないという問題があつた。
【０００６】この発明は、上述の状況に鑑み、すぐれた
耐久性および走行性を具備する磁気記録媒体を提供する
ことを目的としている。
耐久性および走行性を具備する磁気記録媒体を提供する
ことを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】この発明者らは、上記の
目的を達成するために、鋭意検討を重ねた結果、磁性層
表面に特定のフツ素系潤滑剤とフツ素系ポリマ―とを組
み合わせたトツプコ―ト層を設けた場合に、磁気ヘツド
に対する摩擦係数が著しく低減し、しかもこのトツプコ
―ト層が非常に強靱であり、磁気ヘツドと繰り返し摺接
しても離脱せず、もつて磁性層の摩耗や損傷が防止さ
れ、すぐれた耐久性および走行性を具備する磁気記録媒
体が得られることを見出し、この発明をなすに至つた。
目的を達成するために、鋭意検討を重ねた結果、磁性層
表面に特定のフツ素系潤滑剤とフツ素系ポリマ―とを組
み合わせたトツプコ―ト層を設けた場合に、磁気ヘツド
に対する摩擦係数が著しく低減し、しかもこのトツプコ
―ト層が非常に強靱であり、磁気ヘツドと繰り返し摺接
しても離脱せず、もつて磁性層の摩耗や損傷が防止さ
れ、すぐれた耐久性および走行性を具備する磁気記録媒
体が得られることを見出し、この発明をなすに至つた。
【０００８】すなわち、この発明は、非磁性支持体上に
磁性層を備えた磁気記録媒体において、上記磁性層上に
アモルフアスフルオロポリマ―とパ―フルオロアルキル
ポリエ―テルとを含むトツプコ―ト層が形成されている
ことを特徴とする磁気記録媒体に係るものである。
磁性層を備えた磁気記録媒体において、上記磁性層上に
アモルフアスフルオロポリマ―とパ―フルオロアルキル
ポリエ―テルとを含むトツプコ―ト層が形成されている
ことを特徴とする磁気記録媒体に係るものである。
【０００９】
【発明の構成・作用】この発明で用いるアモルフアスフ
ルオロポリマ―は、耐熱性、非粘着性、はつ水性に富
み、かつ非常に高い剛性を有する被膜を形成し得るポリ
マ―である。一方、パ―フルオロアルキルポリエ―テル
は、−（ＣＦ2Ｏ）n −などのオキシフルオロアルキレ
ンの繰り返し単位を有しており、この繰り返し単位の部
分ですぐれた潤滑作用を発揮するとともに、上記のアモ
ルフアスフルオロポリマ―との相溶性が良いという特徴
を備えている。
ルオロポリマ―は、耐熱性、非粘着性、はつ水性に富
み、かつ非常に高い剛性を有する被膜を形成し得るポリ
マ―である。一方、パ―フルオロアルキルポリエ―テル
は、−（ＣＦ2Ｏ）n −などのオキシフルオロアルキレ
ンの繰り返し単位を有しており、この繰り返し単位の部
分ですぐれた潤滑作用を発揮するとともに、上記のアモ
ルフアスフルオロポリマ―との相溶性が良いという特徴
を備えている。
【００１０】したがつて、これら両者を含むトツプコ―
ト層を磁性層上に設けた磁気記録媒体は、摩擦係数が非
常に小さく強靱な表面を有するものとなり、記録再生時
に磁気ヘツドと繰り返し摺接しても、摩耗や損傷を生じ
にくい上、摺接部の潤滑性が長期にわたつて持続し、非
常にすぐれた耐久性および走行性を示す。
ト層を磁性層上に設けた磁気記録媒体は、摩擦係数が非
常に小さく強靱な表面を有するものとなり、記録再生時
に磁気ヘツドと繰り返し摺接しても、摩耗や損傷を生じ
にくい上、摺接部の潤滑性が長期にわたつて持続し、非
常にすぐれた耐久性および走行性を示す。
【００１１】しかるに、上記のアモルフアスフルオロポ
リマ―のみからなるトツプコ―ト層を設けた磁気記録媒
体では、表面の摩擦係数が十分に低下せず、良好な走行
性が得られない。またパ―フルオロアルキルポリエ―テ
ルのみからなるトツプコ―ト層を設けた磁気記録媒体で
は、表面の摩擦係数はある程度低下するがアモルフアス
フルオロポリマ―との併用の場合より劣る上、その潤滑
作用の持続性が不十分であり、経時的に摩耗や損傷を生
じやすくなり、耐久性に劣るものとなる。
リマ―のみからなるトツプコ―ト層を設けた磁気記録媒
体では、表面の摩擦係数が十分に低下せず、良好な走行
性が得られない。またパ―フルオロアルキルポリエ―テ
ルのみからなるトツプコ―ト層を設けた磁気記録媒体で
は、表面の摩擦係数はある程度低下するがアモルフアス
フルオロポリマ―との併用の場合より劣る上、その潤滑
作用の持続性が不十分であり、経時的に摩耗や損傷を生
じやすくなり、耐久性に劣るものとなる。
【００１２】アモルフアスフルオロポリマ―としては、
フツ素置換炭化水素の主鎖を有する数平均分子量が１０
０，０００〜１，０００，０００程度の非晶質のフルオ
ロポリマ―を好ましく使用できるが、特に、つぎの一般
式（Ｉ）で示されるものが好適である。
フツ素置換炭化水素の主鎖を有する数平均分子量が１０
０，０００〜１，０００，０００程度の非晶質のフルオ
ロポリマ―を好ましく使用できるが、特に、つぎの一般
式（Ｉ）で示されるものが好適である。
【００１３】
【化２】 （式中、ｍ，ｎは整数である）
【００１４】上記の一般式（Ｉ）で示されるアモルフア
スフルオロポリマ―としては、特にｍ＋ｎが１，０００
〜５，０００程度で、ｎ／ｍの比が２〜６程度であるも
のが推奨される。
スフルオロポリマ―としては、特にｍ＋ｎが１，０００
〜５，０００程度で、ｎ／ｍの比が２〜６程度であるも
のが推奨される。
【００１５】一方、パ―フルオロアルキルポリエ―テル
は、前記のように−（ＣＦ2 Ｏ）n −などのオキシフル
オロアルキレンの繰り返し単位を有するものであり、重
合度１０〜６０程度のものが好ましく使用されるが、特
に分子内にＣＯＯＨ基、ＯＨ基、ＣＯＯＲ基（Ｒは炭化
水素基）、ＮＣＯ基などの極性基を少なくとも一つ有す
るものが好適である。このような極性基を有するパ―フ
ルオロアルキルポリエ―テルは、磁性層表面に対して強
い吸着性を示すため、磁気記録媒体の記録再生において
磁気ヘツドと繰り返し摺接してもトツプコ―ト層から離
脱しにくく、長期にわたつて良好な潤滑作用を発揮す
る。
は、前記のように−（ＣＦ2 Ｏ）n −などのオキシフル
オロアルキレンの繰り返し単位を有するものであり、重
合度１０〜６０程度のものが好ましく使用されるが、特
に分子内にＣＯＯＨ基、ＯＨ基、ＣＯＯＲ基（Ｒは炭化
水素基）、ＮＣＯ基などの極性基を少なくとも一つ有す
るものが好適である。このような極性基を有するパ―フ
ルオロアルキルポリエ―テルは、磁性層表面に対して強
い吸着性を示すため、磁気記録媒体の記録再生において
磁気ヘツドと繰り返し摺接してもトツプコ―ト層から離
脱しにくく、長期にわたつて良好な潤滑作用を発揮す
る。
【００１６】トツプコ―ト層を形成するには、アモルフ
アスフルオロポリマ―とパ―フルオロアルキルポリエ―
テルをそれぞれフツ素系溶剤に溶解した溶液中に磁性層
を順次浸漬・乾燥するか、これら溶液を磁性層表面に順
次塗布または噴霧・乾燥して二層被膜とする方法、なら
びに上記両者をフツ素系溶剤に溶解した混合溶液中に磁
性層を浸漬・乾燥するか、この混合溶液を磁性層表面に
塗布または噴霧・乾燥して単層の被膜とする方法を採用
できる。なお、上記二層被膜ではアモルフアスフルオロ
ポリマ―層を下層にすることが望ましい。
アスフルオロポリマ―とパ―フルオロアルキルポリエ―
テルをそれぞれフツ素系溶剤に溶解した溶液中に磁性層
を順次浸漬・乾燥するか、これら溶液を磁性層表面に順
次塗布または噴霧・乾燥して二層被膜とする方法、なら
びに上記両者をフツ素系溶剤に溶解した混合溶液中に磁
性層を浸漬・乾燥するか、この混合溶液を磁性層表面に
塗布または噴霧・乾燥して単層の被膜とする方法を採用
できる。なお、上記二層被膜ではアモルフアスフルオロ
ポリマ―層を下層にすることが望ましい。
【００１７】トツプコ―ト層を構成する上記のアモルフ
アスフルオロポリマ―とパ―フルオロアルキルポリエ―
テルの使用割合は、重量比で１：９〜９：１の範囲が好
ましく、いずれか一方が少なすぎては耐久性および走行
性を共に満足するトツプコ―ト層を形成できない。ま
た、トツプコ―ト層の磁性層表面に対する被着量は、
０．１〜２０．０mg／cm2 程度とするのがよく、少なす
ぎては所期の作用効果が十分に発揮されず、逆に多すぎ
ては磁気記録媒体の出力などの電磁変換特性が悪化す
る。
アスフルオロポリマ―とパ―フルオロアルキルポリエ―
テルの使用割合は、重量比で１：９〜９：１の範囲が好
ましく、いずれか一方が少なすぎては耐久性および走行
性を共に満足するトツプコ―ト層を形成できない。ま
た、トツプコ―ト層の磁性層表面に対する被着量は、
０．１〜２０．０mg／cm2 程度とするのがよく、少なす
ぎては所期の作用効果が十分に発揮されず、逆に多すぎ
ては磁気記録媒体の出力などの電磁変換特性が悪化す
る。
【００１８】この発明の磁気記録媒体は、酸化物系磁性
粉末や金属磁性粉末とバインダを含む磁性塗料を非磁性
支持体上に塗布・乾燥して形成される塗膜型の磁性層を
有するもの、ならびに強磁性金属を真空蒸着、イオンプ
レ―テイング、スパツタリング、メツキなどの手段で非
磁性支持体上に被着して形成される強磁性金属薄膜型の
磁性層を有するものを包含する。特に、この発明の適用
効果が大きいものとして金属磁性粉末を用いた塗膜型の
磁性層および強磁性金属薄膜型の磁性層を有するものが
挙げられる。
粉末や金属磁性粉末とバインダを含む磁性塗料を非磁性
支持体上に塗布・乾燥して形成される塗膜型の磁性層を
有するもの、ならびに強磁性金属を真空蒸着、イオンプ
レ―テイング、スパツタリング、メツキなどの手段で非
磁性支持体上に被着して形成される強磁性金属薄膜型の
磁性層を有するものを包含する。特に、この発明の適用
効果が大きいものとして金属磁性粉末を用いた塗膜型の
磁性層および強磁性金属薄膜型の磁性層を有するものが
挙げられる。
【００１９】上記の金属磁性粉末としては、たとえば、
Ｆｅ粉末、Ｃｏ粉末、Ｆｅ−Ｃｏ合金粉末、Ｆｅ−Ｎｉ
合金粉末、Ｆｅ−Ｃｏ−Ｎｉ合金粉末などがある。酸化
物系磁性粉末としては、たとえば、γ−Ｆｅ2 Ｏ3 粉
末、Ｆｅ3 Ｏ4 粉末、Ｃｏ含有γ−Ｆｅ2 Ｏ3 粉末、Ｃ
ｏ含有Ｆｅ3 Ｏ4 粉末、ＣｒＯ2 粉末、Ｂａフエライト
粉末などがある。また強磁性金属薄膜型の磁性層に用い
る強磁性金属としては、たとえば、Ｆｅ、Ｃｏ、Ｎｉ、
Ｃｏ−Ｎｉ合金、Ｃｏ−Ｃｒ合金、Ｃｏ−Ｐ合金、Ｃｏ
−Ｎｉ−Ｐ合金などがある。
Ｆｅ粉末、Ｃｏ粉末、Ｆｅ−Ｃｏ合金粉末、Ｆｅ−Ｎｉ
合金粉末、Ｆｅ−Ｃｏ−Ｎｉ合金粉末などがある。酸化
物系磁性粉末としては、たとえば、γ−Ｆｅ2 Ｏ3 粉
末、Ｆｅ3 Ｏ4 粉末、Ｃｏ含有γ−Ｆｅ2 Ｏ3 粉末、Ｃ
ｏ含有Ｆｅ3 Ｏ4 粉末、ＣｒＯ2 粉末、Ｂａフエライト
粉末などがある。また強磁性金属薄膜型の磁性層に用い
る強磁性金属としては、たとえば、Ｆｅ、Ｃｏ、Ｎｉ、
Ｃｏ−Ｎｉ合金、Ｃｏ−Ｃｒ合金、Ｃｏ−Ｐ合金、Ｃｏ
−Ｎｉ−Ｐ合金などがある。
【００２０】なお、上記の塗膜型の磁性層におけるバイ
ンダとしては、塩化ビニル系樹脂、繊維素系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、アセタ―ル系樹脂、ブチラ―ル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、放射線硬化型樹脂、架橋剤と
しての低分子量ポリイソシアネ―ト化合物などが用いら
れる。また、この塗膜型の磁性層には、必要に応じて研
摩剤、潤滑剤、帯電防止剤、分散剤、充てん剤、着色剤
などの各種の添加剤を適宜配合してもよい。
ンダとしては、塩化ビニル系樹脂、繊維素系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、アセタ―ル系樹脂、ブチラ―ル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、放射線硬化型樹脂、架橋剤と
しての低分子量ポリイソシアネ―ト化合物などが用いら
れる。また、この塗膜型の磁性層には、必要に応じて研
摩剤、潤滑剤、帯電防止剤、分散剤、充てん剤、着色剤
などの各種の添加剤を適宜配合してもよい。
【００２１】この発明を適用する磁気記録媒体の種類と
しては、ポリエステルフイルムなどの合成樹脂フイルム
を基体とする磁気テ―プ、円盤を基体とする磁気デイス
ク、ドラムを基体とする磁気ドラムなど、記録再生にお
いて磁気ヘツドと摺接する種々の形態のものを包含す
る。
しては、ポリエステルフイルムなどの合成樹脂フイルム
を基体とする磁気テ―プ、円盤を基体とする磁気デイス
ク、ドラムを基体とする磁気ドラムなど、記録再生にお
いて磁気ヘツドと摺接する種々の形態のものを包含す
る。
【００２２】
【発明の効果】この発明に係る磁気記録媒体は、磁性層
上にアモルフアスフルオロポリマ―とパ―フルオロアル
キルポリエ―テルとを含むトツプコ―ト層が形成されて
いることから、記録再生時に磁気ヘツドと繰り返し摺接
しても、摩耗や損傷を生じにくい上、摺接部の潤滑性が
長期にわたつて持続し、非常にすぐれた耐久性および走
行性を発揮する。
上にアモルフアスフルオロポリマ―とパ―フルオロアル
キルポリエ―テルとを含むトツプコ―ト層が形成されて
いることから、記録再生時に磁気ヘツドと繰り返し摺接
しても、摩耗や損傷を生じにくい上、摺接部の潤滑性が
長期にわたつて持続し、非常にすぐれた耐久性および走
行性を発揮する。
【００２３】
【実施例】つぎに、この発明の実施例を比較例と対比し
て具体的に説明する。なお、以下において部，％とある
のは、それぞれ重量部，重量％を意味する。
て具体的に説明する。なお、以下において部，％とある
のは、それぞれ重量部，重量％を意味する。
【００２４】実施例１ 厚さ１０μｍのポリエチレンテレフタレ―トフイルムを
真空蒸着装置に装てんし、酸素ガス圧５×１０-5ト―ル
の雰囲気中でＣｏ−Ｎｉ合金（Ｃｏ：Ｎｉ＝８０：２
０）を加熱蒸発させ、上記フイルム上に斜め入射蒸着さ
せることにより、Ｃｏ−Ｎｉ−Ｏからなる厚さ０．２μ
ｍの強磁性金属薄膜を形成した。
真空蒸着装置に装てんし、酸素ガス圧５×１０-5ト―ル
の雰囲気中でＣｏ−Ｎｉ合金（Ｃｏ：Ｎｉ＝８０：２
０）を加熱蒸発させ、上記フイルム上に斜め入射蒸着さ
せることにより、Ｃｏ−Ｎｉ−Ｏからなる厚さ０．２μ
ｍの強磁性金属薄膜を形成した。
【００２５】つぎに、これを、アモルフアスフルオロポ
リマ―〔米国Ｅ．Ｉ．デユポン社製の商品名テフロンＡ
Ｆ１６００、前記一般式（Ｉ）におけるｍが約５００、
同ｎが約１，０００〕の０．１％フツ素系不活性液体
（米国スリ―エム社製の商品名フロリナ―トＦＣ７５）
溶液中に浸漬し、乾燥したのち、さらにパ―フルオロア
ルキルポリエ―テル（伊国モンテフルオス社製の商品名
フオンブリンＺ−ＤＯＬ、１分子当たり平均２個のＯＨ
基を有するパ―フルオロポリオキシエチレン重合体、平
均重合度２４）の０．１％フレオン（昭和電工社製の商
品名フロンシヨウワＦＳ−３）溶液中に浸漬し、乾燥し
て、被着量２．５mg／m2のトツプコ―ト層を形成したの
ち、８mm幅に裁断して、ビデオテ―プを作製した。
リマ―〔米国Ｅ．Ｉ．デユポン社製の商品名テフロンＡ
Ｆ１６００、前記一般式（Ｉ）におけるｍが約５００、
同ｎが約１，０００〕の０．１％フツ素系不活性液体
（米国スリ―エム社製の商品名フロリナ―トＦＣ７５）
溶液中に浸漬し、乾燥したのち、さらにパ―フルオロア
ルキルポリエ―テル（伊国モンテフルオス社製の商品名
フオンブリンＺ−ＤＯＬ、１分子当たり平均２個のＯＨ
基を有するパ―フルオロポリオキシエチレン重合体、平
均重合度２４）の０．１％フレオン（昭和電工社製の商
品名フロンシヨウワＦＳ−３）溶液中に浸漬し、乾燥し
て、被着量２．５mg／m2のトツプコ―ト層を形成したの
ち、８mm幅に裁断して、ビデオテ―プを作製した。
【００２６】実施例２ アモルフアスフルオロポリマ―として、米国Ｅ．Ｉ．デ
ユポン社製の商品名テフロンＡＦ２４００〔前記一般式
（Ｉ）におけるｍが約３００、同ｎが約１，５００〕を
用いた以外は、実施例１と同様にして、ビデオテ―プを
作製した。
ユポン社製の商品名テフロンＡＦ２４００〔前記一般式
（Ｉ）におけるｍが約３００、同ｎが約１，５００〕を
用いた以外は、実施例１と同様にして、ビデオテ―プを
作製した。
【００２７】実施例３ パ―フルオロアルキルポリエ―テルとして、伊国モンテ
フルオス社製の商品名フオンブリンＺ−ＤＥＡＬ（１分
子当たり平均２個のＣＯＯＣＨ3 基を有するパ―フルオ
ロポリオキシエチレン重合体、平均重合度２４）を用い
た以外は、実施例１と同様にして、ビデオテ―プを作製
した。
フルオス社製の商品名フオンブリンＺ−ＤＥＡＬ（１分
子当たり平均２個のＣＯＯＣＨ3 基を有するパ―フルオ
ロポリオキシエチレン重合体、平均重合度２４）を用い
た以外は、実施例１と同様にして、ビデオテ―プを作製
した。
【００２８】実施例４ 実施例１と同様にして強磁性金属薄膜を形成し、これを
アモルフアスフルオロポリマ―（実施例１と同じ）とパ
―フルオロアルキルポリエ―テル（実施例１と同じ）の
重量比１：１混合物の０．２％フツ素系不活性液体（フ
ロリナ―トＦＣ７５、前出）溶液中に浸漬し、乾燥し
て、被着量２．５mg／m2のトツプコ―ト層を形成し、８
mm幅に裁断して、ビデオテ―プを作製した。
アモルフアスフルオロポリマ―（実施例１と同じ）とパ
―フルオロアルキルポリエ―テル（実施例１と同じ）の
重量比１：１混合物の０．２％フツ素系不活性液体（フ
ロリナ―トＦＣ７５、前出）溶液中に浸漬し、乾燥し
て、被着量２．５mg／m2のトツプコ―ト層を形成し、８
mm幅に裁断して、ビデオテ―プを作製した。
【００２９】実施例５ α−Ｆｅ磁性粉末（平均長軸径０．２μｍ、平均軸比１０） ８０部 塩化ビニル系樹脂（日本ゼオン社製の商品名ＭＲ−１１０） １２部 ポリウレタン樹脂（日本ポリウレタン社製の商品名Ｎ−２３０９） ４部 三官能性イソシアネ―ト化合物 ２部 （日本ポリウレタン工業社製の商品名コロネ―トＬ） シクロヘキサノン ６５部 トルエン ６５部
【００３０】上記の組成物をボ―ルミル中で１００時間
混合分散して磁性塗料を調製し、この塗料を厚さが１１
μｍのポリエチレンテレフタレ―トフイルム上に乾燥後
の厚さが３μｍとなるように塗布、乾燥して磁性層を形
成し、この磁性層上に実施例１と同様にしてトツプコ―
ト層を形成したのち、８mm幅に裁断して、ビデオテ―プ
を作製した。
混合分散して磁性塗料を調製し、この塗料を厚さが１１
μｍのポリエチレンテレフタレ―トフイルム上に乾燥後
の厚さが３μｍとなるように塗布、乾燥して磁性層を形
成し、この磁性層上に実施例１と同様にしてトツプコ―
ト層を形成したのち、８mm幅に裁断して、ビデオテ―プ
を作製した。
【００３１】比較例１ 実施例１と同様にして強磁性金属薄膜を形成し、これを
ステアリン酸の０．１％イソプロピルアルコ―ル溶液中
に浸漬し、乾燥してトツプコ―ト層を形成したのち、８
mm幅に裁断して、ビデオテ―プを作製した。
ステアリン酸の０．１％イソプロピルアルコ―ル溶液中
に浸漬し、乾燥してトツプコ―ト層を形成したのち、８
mm幅に裁断して、ビデオテ―プを作製した。
【００３２】比較例２ 実施例１と同様にして強磁性金属薄膜を形成し、これを
パ―フルオロアルキルポリエ―テル（実施例１と同じ）
の０．１％フレオン（実施例１と同じ）溶液中に浸漬
し、乾燥してトツプコ―ト層を形成したのち、８mm幅に
裁断して、ビデオテ―プを作製した。
パ―フルオロアルキルポリエ―テル（実施例１と同じ）
の０．１％フレオン（実施例１と同じ）溶液中に浸漬
し、乾燥してトツプコ―ト層を形成したのち、８mm幅に
裁断して、ビデオテ―プを作製した。
【００３３】比較例３ 実施例１と同様にして強磁性金属薄膜を形成し、これを
アモルフアスフルオロポリマ―（実施例１と同じ）の
０．１％フツ素系不活性液体（実施例１と同じ）溶液中
に浸漬し、乾燥してトツプコ―ト層を形成し、８mm幅に
裁断して、ビデオテ―プを作製した。
アモルフアスフルオロポリマ―（実施例１と同じ）の
０．１％フツ素系不活性液体（実施例１と同じ）溶液中
に浸漬し、乾燥してトツプコ―ト層を形成し、８mm幅に
裁断して、ビデオテ―プを作製した。
【００３４】比較例４ 実施例５と同様にして磁性層を形成し、これをパ―フル
オロアルキルポリエ―テル（実施例１と同じ）の０．１
％フレオン（実施例１と同じ）溶液中に浸漬し、乾燥し
てトツプコ―ト層を形成し、８mm幅に裁断して、ビデオ
テ―プを作製した。
オロアルキルポリエ―テル（実施例１と同じ）の０．１
％フレオン（実施例１と同じ）溶液中に浸漬し、乾燥し
てトツプコ―ト層を形成し、８mm幅に裁断して、ビデオ
テ―プを作製した。
【００３５】比較例５ 実施例５と同様にして磁性層を形成し、これをアモルフ
アスフルオロポリマ―（実施例１と同じ）の０．１％フ
ツ素系不活性液体（実施例１と同じ）溶液中に浸漬し、
乾燥してトツプコ―ト層を形成し、８mm幅に裁断して、
ビデオテ―プを作製した。
アスフルオロポリマ―（実施例１と同じ）の０．１％フ
ツ素系不活性液体（実施例１と同じ）溶液中に浸漬し、
乾燥してトツプコ―ト層を形成し、８mm幅に裁断して、
ビデオテ―プを作製した。
【００３６】以上の実施例および比較例の各ビデオテ―
プについて、下記の要領で、摩擦係数、ジツタ―特性お
よび実走行耐久性を測定した。これらの測定結果を、後
記の表１に示す。
プについて、下記の要領で、摩擦係数、ジツタ―特性お
よび実走行耐久性を測定した。これらの測定結果を、後
記の表１に示す。
【００３７】＜摩擦係数＞表面粗度０．２ｓ、外径４mm
の円筒ピンに、ビデオテ―プを巻き角１５０度で巻き掛
け、２１ｇの荷重をかけて送り速度１．４cm／秒で同じ
部分の送りを繰り返し、１００回目の送り時の摩擦係数
を測定した。
の円筒ピンに、ビデオテ―プを巻き角１５０度で巻き掛
け、２１ｇの荷重をかけて送り速度１．４cm／秒で同じ
部分の送りを繰り返し、１００回目の送り時の摩擦係数
を測定した。
【００３８】＜ジツタ―特性＞ビデオテ―プをビデオデ
ツキに装てんして、ビデオ信号を記録再生し、再生時の
１５．７５ＫＨｚの水平同期信号の間隔を読み取り、１
秒間における水平同期信号の間隔のずれを測定した。
ツキに装てんして、ビデオ信号を記録再生し、再生時の
１５．７５ＫＨｚの水平同期信号の間隔を読み取り、１
秒間における水平同期信号の間隔のずれを測定した。
【００３９】＜実走行耐久性＞ビデオテ―プをビデオデ
ツキに装てんして、ビデオ信号を記録し、再生状態で繰
り返し走行させて、再生出力が初期より３ｄＢ低下する
までの走行回数を調べた。
ツキに装てんして、ビデオ信号を記録し、再生状態で繰
り返し走行させて、再生出力が初期より３ｄＢ低下する
までの走行回数を調べた。
【００４０】
【表１】
【００４１】つぎに、前記の実施例および比較例の各ビ
デオテ―プについて、８モ―ドシヤトル耐久性を試験し
た。試験法は、記録済みのテ―プの１３ｍを採り、これ
を「早送り→早送りサ―チ→巻き戻しサ―チ→（再生）
ポ―ズ→早送りサ―チ→（録画）ポ―ズ→早送り→巻き
戻し」という一連の動作を１パスとして繰り返し行い、
１００回パス、２００回パス、３００回パス、４００回
パス、５００回パス毎に再生出力を測定し、初期出力に
対する出力低下値を調べた。その結果を、下記の表２に
示す。
デオテ―プについて、８モ―ドシヤトル耐久性を試験し
た。試験法は、記録済みのテ―プの１３ｍを採り、これ
を「早送り→早送りサ―チ→巻き戻しサ―チ→（再生）
ポ―ズ→早送りサ―チ→（録画）ポ―ズ→早送り→巻き
戻し」という一連の動作を１パスとして繰り返し行い、
１００回パス、２００回パス、３００回パス、４００回
パス、５００回パス毎に再生出力を測定し、初期出力に
対する出力低下値を調べた。その結果を、下記の表２に
示す。
【００４２】
【表２】
【００４３】表１および表２の結果から、この発明のビ
デオテ―プ（実施例１〜５）は、従来の一般的な潤滑剤
を用いたトツプコ―ト層を有するビデオテ―プ（比較例
１）に比べて、摩擦係数およびジツタ―が小さく、実走
行耐久性が非常に良好であり、８モ―ドシヤトル耐久性
も格段によく、走行性および耐久性に極めてすぐれるこ
とが判る。
デオテ―プ（実施例１〜５）は、従来の一般的な潤滑剤
を用いたトツプコ―ト層を有するビデオテ―プ（比較例
１）に比べて、摩擦係数およびジツタ―が小さく、実走
行耐久性が非常に良好であり、８モ―ドシヤトル耐久性
も格段によく、走行性および耐久性に極めてすぐれるこ
とが判る。
【００４４】これに対し、トツプコ―ト層がパ―フルオ
ロアルキルポリエ―テルのみからなるビデオテ―プ（比
較例２，４）では、摩擦係数およびジツタ―は比較的小
さいが、実走行耐久性および８モ―ドシヤトル耐久性に
著しく劣ることが判る。また、トツプコ―ト層がアモル
フアスフルオロポリマ―のみからなるビデオテ―プ（比
較例３，５）では、実走行耐久性は良好であるが、摩擦
係数およびジツタ―が大きく、８モ―ドシヤトル耐久性
に劣ることが判る。
ロアルキルポリエ―テルのみからなるビデオテ―プ（比
較例２，４）では、摩擦係数およびジツタ―は比較的小
さいが、実走行耐久性および８モ―ドシヤトル耐久性に
著しく劣ることが判る。また、トツプコ―ト層がアモル
フアスフルオロポリマ―のみからなるビデオテ―プ（比
較例３，５）では、実走行耐久性は良好であるが、摩擦
係数およびジツタ―が大きく、８モ―ドシヤトル耐久性
に劣ることが判る。
Claims (3)
- 【請求項１】 非磁性支持体上に磁性層を備えた磁気記
録媒体において、上記の磁性層上にアモルフアスフルオ
ロポリマ―とパ―フルオロアルキルポリエ―テルとを含
むトツプコ―ト層が形成されていることを特徴とする磁
気記録媒体。 - 【請求項２】 アモルフアスフルオロポリマ―が、つぎ
の一般式（Ｉ）； 【化１】 （式中、ｍ，ｎは整数である）で表されるものである請
求項１に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項３】 パ―フルオロアルキルポリエ―テルが、
分子内に少なくとも一つの極性基を有するものである請
求項１または２に記載の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23744591A JPH0554368A (ja) | 1991-08-24 | 1991-08-24 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23744591A JPH0554368A (ja) | 1991-08-24 | 1991-08-24 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0554368A true JPH0554368A (ja) | 1993-03-05 |
Family
ID=17015460
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23744591A Withdrawn JPH0554368A (ja) | 1991-08-24 | 1991-08-24 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0554368A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1081479C (zh) * | 1997-01-20 | 2002-03-27 | 味之素株式会社 | 搅拌叶片单元 |
| US11414620B2 (en) | 2019-08-23 | 2022-08-16 | Canon Kabushiki Kaisha | Lubricant composition, sliding apparatus, fixing apparatus, and image-forming apparatus |
-
1991
- 1991-08-24 JP JP23744591A patent/JPH0554368A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1081479C (zh) * | 1997-01-20 | 2002-03-27 | 味之素株式会社 | 搅拌叶片单元 |
| US11414620B2 (en) | 2019-08-23 | 2022-08-16 | Canon Kabushiki Kaisha | Lubricant composition, sliding apparatus, fixing apparatus, and image-forming apparatus |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19981112 |