JP3520424B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP3520424B2
JP3520424B2 JP04520394A JP4520394A JP3520424B2 JP 3520424 B2 JP3520424 B2 JP 3520424B2 JP 04520394 A JP04520394 A JP 04520394A JP 4520394 A JP4520394 A JP 4520394A JP 3520424 B2 JP3520424 B2 JP 3520424B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は磁気記録媒体に関し、
さらに詳しくは、記録再生時における磁気ヘッドの偏摩
耗を効果的に抑制した磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、磁気記録媒体は、磁性粉末、結
合剤樹脂、有機溶剤およびその他の必要成分からなる磁
性塗料を、ポリエステルフィルムなどの基体フィルム上
に塗布、乾燥して、塗布型磁性層を形成するか、あるい
は、強磁性金属またはそれらの合金などの強磁性材を、
真空蒸着、スパッタリング、イオンプレ−ティングなど
の方法により基体フィルム上に被着して、強磁性金属薄
膜層を形成するなどしてつくられている。
【0003】また、高密度磁気記録用の磁気ヘッドは、
図5および図6に示すように、Mn−Zn系フェライト
などの酸化物系磁性材料からなる一対の入り側コア6と
出側コア7とを接合してヘッド本体8を形成し、このヘ
ッド本体8の磁気記録媒体5と摺接する前面にギャップ
9を設けて構成され、飽和磁束密度を高めるため、ギャ
ップ9を形成する入り側コア6と出側コア7の端部に、
Fe−Al−Si軽合金、Co−Nb−Zr系アモルフ
ァス合金等の金属あるいは合金の軟磁性材料からなる数
十ミクロン厚みの膜10および11を形成し、さらに記
録を所定のトラック幅で行うため、ガラス等の非磁性材
料による充填部分12および13を設けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
複合材料で構成された高密度磁気記録用の磁気ヘッド
を、表面を平滑にして記録密度を向上させた塗布型磁性
層や、強磁性金属薄膜層と繰り返し摺接させると、コア
本体に比べて摩耗しやすい金属あるいは合金の軟磁性材
料からなる膜10および11が先行して摩耗され、入り
側コア6と出側コア7の接合部分に摩耗段差が発生して
いわゆる偏摩耗が生じ、磁気ヘッドのギャップ部分9が
凹状に変形する。
【0005】その結果、磁気記録媒体の塗布型磁性層や
強磁性金属薄膜層等の磁性層表面と磁気ヘッドのギャッ
プ9との間の間隙が拡大し、スペ−シング損失が大きく
なって記録再生出力の低下が生じ、偏摩耗による入り側
コア6と出側コア7の接合部分の段差がさらに大きくな
ると、付着物によるヘッド目づまりやキズ等が発生す
る。
【0006】また、このような偏摩耗は、ガラス等非磁
性材料の充填部分12および13と入り側コア6と出側
コア7の接合部分との間でも同様な理由で発生して、ス
ペ−シング損失が大きくなったり、付着物によるヘッド
目づまりやキズ等が発生することもあり、このような偏
摩耗を少なくするため磁気ヘッドの改良が試みられてい
る(特開平1−102713)ものの、未だ偏摩耗を充
分に抑制することができない。
【0007】この発明は、かかる問題を克服するためな
されたもので、磁性層表面の性状の改善によって、記録
再生時における磁気ヘッドの偏摩耗を効果的に抑制する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、基体フィル
ム上に、3次元表面粗さRaが5nm以下の少なくとも
1層の磁性層を設け、この磁性層の表面に、深さがこの
磁性層の3次元表面粗さRaの 5.5倍以上で、深さ中央
部の断面積が 0.8μm2 以上の凹所を、磁性層表面1m
2 あたり10〜2000個設けて、凹所の深さ中央部
の断面積の平均値を125μm2 以下にすることによっ
て、記録再生時における磁気ヘッドの偏摩耗を効果的に
抑制することができるようにしたものである。
【0009】また、このような凹所を設けた磁性層と基
体フィルムとの間に非磁性層を設けたり、凹所を設けた
磁性層表面に潤滑剤を被着させたりすることによって、
記録再生時における磁気ヘッドの偏摩耗をさらに効果的
に抑制することができるようにしたものである。
【0010】以下、この発明の磁気記録媒体の磁性層を
模式図で示した図1を参照しながら説明する。図1にお
いて、1は3次元形状の磁性層表面を図示したものであ
り、2はこの磁性層表面1の平均面であって、3は磁性
層表面1に設けられた凹所である。
【0011】この発明において、磁性層表面1の3次元
表面粗さRaは5nm以下にするのが好ましく、また凹
所3は、深さHをこの磁性層表面1の3次元表面粗さR
aの5.5倍以上とし、深さ中央部の平均面2に並行な断
面の断面積Sを 0.8μm2 以上にして、磁性層表面1m
2 あたり10〜2000個設け、その断面積Sの平均
値が125μm2 以下となるようにするのが好ましく、
このような凹所3が磁性層表面1に形成されると、記録
再生時に磁性層表面1と摺接する際に生じる磁気ヘッド
の摩耗粉がこの凹所3に捕捉される。
【0012】従って、磁気ヘッドの摩耗粉が摺接面で研
磨剤のように働いて、耐摩耗性の低い部分が選択的に削
りとられることもなく、磁気ヘッドの入り側コアと出側
コアの接合部分に摩耗段差が発生するいわゆる偏摩耗が
効果的に抑制されて、スペ−シング損失が小さくなり、
記録再生出力が良好な磁気記録媒体が得られる。また、
磁気ヘッドの摩耗粉が付着したりしてヘッド目づまりや
キズ等が発生することもない。
【0013】これに対し、磁性層表面1の3次元表面粗
さRaが5nmを超えると、粗面化による研磨性が増大
して凹所3の効果が減少し、また凹所3の深さHが磁性
層表面1の3次元表面粗さRaの 5.5倍未満であった
り、凹所3の中央部の平均面2に並行な断面の断面積S
が 0.8μm2 より小さかったりすると、偏摩耗の抑制効
果が少なくなって所期の効果が得られない。
【0014】さらに、このような凹所3は磁性層表面1
の面積1mm2 あたり10個未満では偏摩耗の抑制効果
が激減して所期の効果が得られず、2000個を超えた
り、その深さ中央部の断面積Sの平均値が125μm2
を越えたりすると、磁性層面の荒れが無視できず、研磨
性が増して偏摩耗がむしろ増加傾向となり好ましくな
い。
【0015】このような凹所3の形成は、所定の凹凸面
を塗布層でもって形成した転写フィルムを用いて、磁性
層の表面にエンボス加工を施すなどの方法で形成され、
このエンボス加工は、図2に示すように、転写フィルム
4の凹凸面と磁気記録媒体5の磁性層面とが互いに接す
るように重ねて巻き取り、巻き取った状態で所定時間加
熱処理して行われる。また、この他、凹所3は、カレン
ダ−で磁性層の表面に直接エンボス加工を施したり、バ
ックコ−ト層の凹凸を利用するなど、種々の方法で形成
される。
【0016】また、磁性層の形成は、塗布型磁性層の場
合、磁性粉末を、結合剤樹脂、有機溶剤およびその他の
必要成分とともに混合分散して磁性塗料を調製し、この
磁性塗料を基体フィルム上に塗布、乾燥して形成され
る。
【0017】ここで、使用される磁性粉末としては、γ
−Fe2 3 粉末、Fe3 4 粉末、γ−Fe2 3
末とFe3 4 粉末の中間酸化物粉末、Co含有Fe3
4粉末、CrO2 粉末、バリウムフェライト粉末、ス
トロンチウムフェライト粉末およびFe粉末、Co粉
末、Fe−Ni粉末などの金属粉末がいずれも好適なも
のとして使用される。
【0018】また、結合剤樹脂としては、塩化ビニル−
酢酸ビニル系共重合体、ポリビニルブチラ−ル系樹脂、
繊維素系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、イソシアネ−ト化合物など、従来、磁気記録媒体に
一般に使用されるているものがいずれも使用される。
【0019】さらに、有機溶剤としては、シクロヘキサ
ノン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなど、一般に磁気記録媒体に使
用される有機溶剤が単独または混合して用いられる。
【0020】なお、磁性塗料中には、分散剤、研磨剤、
潤滑剤、帯電防止剤など、一般に磁性塗料中に添加され
るものが、いずれも必要に応じて添加使用される。
【0021】また、磁性層が強磁性金属薄膜層の場合
は、強磁性材を、真空蒸着、イオンプレ−ティング、ス
パッタリング、メッキ等の手段によって基体フィルム上
に被着するなどの方法で形成される。
【0022】このような強磁性金属薄膜層を真空蒸着等
によって形成する場合、使用される磁性材料としては、
Co、Ni、Fe、Co−Ni、Co−Cr、Co−
P、Co−Ni−P、Fe−Ni、Fe−Coなど、一
般に、強磁性金属薄膜層を形成するとき使用される強磁
性材がいずれも使用され、これらの強磁性材で形成され
る強磁性金属薄膜層は、厚さを0.03〜1μmの範囲内に
するのが好ましい。
【0023】なお、磁性層は多層に形成してもよく、塗
布型磁性層同士あるいは強磁性金属薄膜層同士を積層す
る他、塗布型磁性層と強磁性金属薄膜層とを、たとえ
ば、塗布型磁性層上に強磁性金属薄膜層を積層形成する
などの方法で、多層に積層形成してもよい。
【0024】このような凹所3を有する磁性層と基体フ
ィルムとの間には、さらに非磁性層を形成してもよく、
この場合、非磁性層中に含有される潤滑剤が凹所3を介
して、効率よくかつ安定的に継続して、磁気ヘッドと磁
性層表面1との摺接部分に供給され、磁性層表面1の摩
擦係数が充分に低減されて、偏摩耗が一段と抑制され
る。
【0025】このような非磁性層は、結合剤樹脂、有機
溶剤およびその他の必要成分とともに混合分散して非磁
性塗料を調製し、この非磁性塗料を基体フィルム上に1
層あるいは多層に塗布し、乾燥して形成され、結合剤樹
脂および有機溶剤は、前記の塗布型磁性層の形成に使用
したものと同じものが、いずれも好適に使用される。
【0026】また、非磁性層に使用される潤滑剤として
は、炭化水素系潤滑剤、脂肪族化合物、フッ素系潤滑
剤、シリコ−ン系潤滑剤など、従来から一般的に使用さ
れているものがいずれも好適に使用される。
【0027】ここで、炭化水素系潤滑剤としては、たと
えば、流動パラフィン、スクアラン、ワックス等が挙げ
られ、脂肪族化合物としては、たとえば、ラウリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の脂肪
酸、ステアリン酸−n−ブチル等が好適なものとして挙
げられる。
【0028】また、フッ素系潤滑剤としては、たとえ
ば、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレ
ン、トリクロロフルオロエチレン、パ−フルオロポリエ
−テル、パ−フルオロアルキルポリエ−テル等が挙げら
れ、シリコ−ン系潤滑剤としては、たとえば、シリコ−
ンオイル、変性シリコ−ンオイル等が挙げられる。
【0029】さらに、凹所3を有する磁性層表面1には
潤滑剤を被着してもよく、磁性層表面1に潤滑剤を被着
すると、凹所3が潤滑剤の溜りとなり、この凹所3から
磁気ヘッドと磁性層表面1との摺接部分に潤滑剤が効果
的に補給されて、磁性層表面1の摩擦係数が充分に低減
され、偏摩耗が一段と抑制される。
【0030】このような潤滑剤の被着は、潤滑剤溶液を
凹所3を有する磁性層表面1に塗布または噴霧するか、
あるいは潤滑剤溶液中に磁性層表面1を浸漬して行わ
れ、この他、基体フィルムの裏面にバックコ−ト層を設
けた場合は、バックコ−ト層中に潤滑剤を含有させて磁
性層上に転移させる方法でも行われる。
【0031】このように凹所3を有する磁性層表面1に
被着する潤滑剤としては、前記非磁性層中に使用される
潤滑剤と同じものが使用され、一般に磁気記録媒体に使
用されている潤滑剤がいずれも使用される。
【0032】また、基体フィルムの裏面には、必要に応
じてバックコ−ト層が形成され、このバックコ−ト層
は、カ−ボンブラック、炭酸カルシウムなどの非磁性粉
末を、結合剤樹脂、有機溶剤およびその他の必要成分と
ともに混合分散してバックコ−ト層用塗料を調製し、こ
のバックコ−ト層用塗料を表面に磁性層を形成した基体
フィルムの裏面に塗布し、乾燥して形成される。
【0033】ここで、バックコ−ト層の形成に使用され
る結合剤樹脂および有機溶剤は、前記の塗布型磁性層の
形成に使用したものと同じものが、いずれも好適に使用
され、必要に応じて、分散剤、潤滑剤なども添加使用さ
れる。
【0034】基体フィルムとしては、ポリエステル類、
ポリオレフィン類、セルロ−ス誘導体、ビニル系樹脂、
ポリイミド類、ポリアミド類、ポリカ−ボネ−ト類など
のプラスチック製フィルム、さらにアルミニウム合金、
チタン合金等からなる金属フィルムなどがいずれも好適
なものとして使用される。
【0035】
【実施例】次に、この発明の実施例について説明する。 実施例1 ニトロセルロ−ス 10 重量部 ニッポラン2301(日本ポリウレタン工業社製;ポリウレ 7 〃 タン樹脂 ミリスチン酸 4 〃 ステアリン酸−n−ブチル 2 〃 カ−ボンブラック(東海カ−ボン社製、シ−スト5H、粒径 1 〃 20mμm) ベンガラ(粒径 0.8μm) 3 〃 シクロヘキサノン 125 〃 トルエン 125 〃 上記組成物をボ−ルミル中で96時間混合分散した後、
さらに、三官能性ポリイソシアネ−ト化合物6重量部を
加え、撹拌して非磁性塗料を調製した。
【0036】また、 強磁性金属粉末(保磁力1600エルステッド、飽和磁化量 100 重量部 120emu/g、長軸径0.18μm、軸比10) 水酸基含有塩化ビニル系樹脂 10 〃 熱可塑性ポリウレタン樹脂 7 〃 アルミナ(粒径 0.2μm) 2 〃 シクロヘキサノン 125 〃 トルエン 125 〃 の組成物をボ−ルミル中で96時間混合分散した後、さ
らに、三官能性ポリイソシアネ−ト化合物5重量部を加
え、撹拌して磁性塗料を調製した。
【0037】次いで、厚さ10μmの二軸配向ポリエチ
レンテレフタレ−トフィルムの中心線平均粗さRaが
3.5nmの表面に、得られた非磁性塗料を乾燥後の厚さ
が2μmとなるように塗布し、さらにその上に得られた
磁性塗料を乾燥後の厚さが0.13μmとなるよう塗布し、
乾燥した。
【0038】しかる後、メタルロ−ル−メタルロ−ル構
成のカレンダを用い、メタルロ−ルの温度110℃、線
圧300kg/cmの条件下で、カレンダ処理を行っ
た。
【0039】次ぎに、下記のバックコ−ト層組成物をボ
−ルミル中で96時間混合分散した後、さらに、三官能
性ポリイソシアネ−ト化合物15重量部を加え、撹拌し
てバックコ−ト層用塗料を調製した。
【0040】そして、このバックコ−ト層用塗料を、前
記の表面に非磁性層および磁性層を積層形成した二軸配
向ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの裏面に、乾燥
後の厚さが 1.0μmとなるように塗布、乾燥してバック
コ−ト層を形成し、磁気記録媒体原反を作製した。
【0041】 バックコ−ト層組成物 カ−ボンブラック(東海カ−ボン社製、シ−スト5H、粒径 60 〃 20mμm) ベンガラ(粒径 0.8μm) 2.5 〃 炭酸カルシウム(粒径0.05μm) 30 〃 熱可塑性ポリウレタン樹脂 45 〃 ニトロセルロ−ス 40 〃 シクロヘキサノン 330 〃 トルエン 330 〃
【0042】一方、下記表1で示されるアルミナおよび
ベンガラを含む下記の転写フィルム塗布層組成物をボ−
ルミル中で96時間混合分散した後、さらに、三官能性
ポリイソシアネ−ト化合物15重量部を加え、撹拌して
塗布層用塗料を調製した。
【0043】そして、この塗布層用塗料を厚さ35μm
の二軸配向ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの表面
に、乾燥厚が下記表1で示される塗膜厚となるように塗
布し、乾燥後した後、カレンダ処理を行い、各種のエン
ボス面を有する下記表1に示すNo.1〜No.9の転写フ
ィルムを作製した。
【0044】 転写フィルム塗布層組成物 ベンガラ(粒径 0.3μm) 表1に示す重量部 アルミナ(粒径は表1に示す) 表1に示す 〃 水酸基含有塩化ビニル系樹脂 10 〃 熱可塑性ポリウレタン樹脂 7 〃 シクロヘキサノン 125 〃 トルエン 125 〃
【0045】
【0046】次いで、得られた磁気記録媒体原反と、フ
ィルムNo.1の転写フィルムとを、図2に示すように、
磁気記録媒体原反5の磁性面と転写フィルム4の凹凸面
とが互いに接するように重ねて巻き取り、巻き取った状
態で、50℃の雰囲気中に240時間放置し熱処理し
て、エンボス加工を行い、磁性層の表面に凹所を形成し
た。
【0047】しかる後、エンボス加工した後の磁気記録
媒体原反5を、転写フィルム4から分離して巻き出し、
8mm幅に裁断して磁気テ−プを作製した。
【0048】実施例2 実施例1における磁性層の形成において、カレンダ−処
理条件を、メタルロ−ルの温度110℃、線圧300k
g/cmから、メタルロ−ルの温度90℃、線圧250
kg/cmに変更した以外は、実施例1と同様にして磁
性層を形成し、磁気テ−プを作製した。
【0049】実施例3 実施例1におけるエンボス加工において、フィルムNo.
1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.5の転写フィ
ルムを使用した以外は、実施例1と同様にしてエンボス
加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0050】実施例4 実施例1におけるエンボス加工において、フィルムNo.
1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.6の転写フィ
ルムを使用した以外は、実施例1と同様にしてエンボス
加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0051】実施例5 実施例1におけるエンボス加工において、フィルムNo.
1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.7の転写フィ
ルムを使用した以外は、実施例1と同様にしてエンボス
加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0052】実施例6 実施例1における磁気記録媒体原反の作製において、厚
さが10μmで中心線平均粗さRaが 3.5nmの二軸配
向ポリエチレンテレフタレ−トフィルムに代えて、厚さ
が10μmで中心線平均粗さRaが 5.1nmの二軸配向
ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを使用し、非磁性
層の形成を省いて、磁性層の乾燥後の厚さを0.13μmか
ら 2.5μmに変更した以外は、実施例1と同様にして磁
気記録媒体原反の作製し、磁気テ−プを作製した。
【0053】実施例7 実施例6における磁性層の形成において、カレンダ−処
理条件を、メタルロ−ルの温度110℃、線圧300k
g/cmから、メタルロ−ルの温度90℃、線圧250
kg/cmに変更した以外は、実施例6と同様にして磁
性層を形成し、磁気テ−プを作製した。
【0054】実施例8 実施例6におけるエンボス加工において、フィルムNo.
1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.5の転写フィ
ルムを使用した以外は、実施例6と同様にしてエンボス
加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0055】実施例9 実施例6におけるエンボス加工において、フィルムNo.
1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.6の転写フィ
ルムを使用した以外は、実施例6と同様にしてエンボス
加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0056】実施例10 実施例6におけるエンボス加工において、フィルムNo.
1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.7の転写フィ
ルムを使用した以外は、実施例6と同様にしてエンボス
加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0057】実施例11 厚さが10μmで表面粗さが中心線平均粗さRaで 0.8
nmの二軸配向ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを
高周波スパッタリング装置に装填し、コバルト−クロム
合金(重量比8:2)を高周波スパッタリングして、二
軸配向ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの表面に、
厚さが 0.2μmで表面粗さが中心線平均粗さRaで 0.9
nmのコバルト−クロム合金からなる強磁性金属薄膜層
を形成した。
【0058】次いで、強磁性金属薄膜層を形成した二軸
配向ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの裏面に、実
施例1と同様にしてバックコ−ト層を形成し、磁気記録
媒体原反を作製した。
【0059】次ぎに、得られた磁気記録媒体原反を実施
例1と同様にしてエンボス加工して強磁性金属薄膜層の
表面に凹所を形成した。この磁気記録媒体原反をフッ素
化オイル(イ−・アイ・デュポン社製;クライトック
ス)の 0.2%フレオン溶液中に浸漬し、乾燥して強磁性
金属薄膜層上にフッ素化オイルを被着した。しかる後、
磁気記録媒体原反を8mm幅に裁断して磁気テ−プを作
製した。
【0060】実施例12 実施例11におけるエンボス加工において、フィルムN
o.1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.5の転写フ
ィルムを使用した以外は、実施例11と同様にしてエン
ボス加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0061】実施例13 実施例11におけるエンボス加工において、フィルムN
o.1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.6の転写フ
ィルムを使用した以外は、実施例11と同様にしてエン
ボス加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0062】実施例14 実施例11におけるエンボス加工において、フィルムN
o.1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.7の転写フ
ィルムを使用した以外は、実施例11と同様にしてエン
ボス加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0063】実施例15 実施例11における磁気記録媒体原反の作製において、
フッ素化オイルの被着処理を省いた以外は、実施例11
と同様にして磁気記録媒体原反を作製し、磁気テ−プを
作製した。
【0064】実施例16 実施例15におけるエンボス加工において、フィルムN
o.1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.5の転写フ
ィルムを使用した以外は、実施例15と同様にしてエン
ボス加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0065】実施例17 実施例15におけるエンボス加工において、フィルムN
o.1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.6の転写フ
ィルムを使用した以外は、実施例15と同様にしてエン
ボス加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0066】実施例18 実施例15におけるエンボス加工において、フィルムN
o.1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.7の転写フ
ィルムを使用した以外は、実施例15と同様にしてエン
ボス加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0067】比較例1 実施例1におけるエンボス加工において、フィルムNo.
1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.2の転写フィ
ルムを使用した以外は、実施例1と同様にしてエンボス
加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0068】比較例2 実施例1におけるエンボス加工において、フィルムNo.
1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.3の転写フィ
ルムを使用した以外は、実施例1と同様にしてエンボス
加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0069】比較例3 実施例1におけるエンボス加工において、フィルムNo.
1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.4の転写フィ
ルムを使用した以外は、実施例1と同様にしてエンボス
加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0070】比較例4 実施例1におけるエンボス加工において、フィルムNo.
1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.8の転写フィ
ルムを使用した以外は、実施例1と同様にしてエンボス
加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0071】比較例5 実施例1におけるエンボス加工において、フィルムNo.
1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.9の転写フィ
ルムを使用した以外は、実施例1と同様にしてエンボス
加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0072】比較例6 実施例6におけるエンボス加工において、フィルムNo.
1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.2の転写フィ
ルムを使用した以外は、実施例6と同様にしてエンボス
加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0073】比較例7 実施例6におけるエンボス加工において、フィルムNo.
1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.3の転写フィ
ルムを使用した以外は、実施例6と同様にしてエンボス
加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0074】比較例8 実施例6におけるエンボス加工において、フィルムNo.
1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.4の転写フィ
ルムを使用した以外は、実施例6と同様にしてエンボス
加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0075】比較例9 実施例6におけるエンボス加工において、フィルムNo.
1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.8の転写フィ
ルムを使用した以外は、実施例6と同様にしてエンボス
加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0076】比較例10 実施例6におけるエンボス加工において、フィルムNo.
1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.9の転写フィ
ルムを使用した以外は、実施例6と同様にしてエンボス
加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0077】比較例11 実施例1における磁性層の形成において、カレンダ−処
理条件を、メタルロ−ル−メタルロ−ルからメタルロ−
ル−弾性体ロ−ルに変更し、メタルロ−ルの温度110
℃と線圧300kg/cmを、メタルロ−ルの温度70
℃、線圧200kg/cmに変更した以外は、実施例1
と同様にして磁性層を形成し、磁気テ−プを作製した。
【0078】比較例12 実施例11におけるエンボス加工において、フィルムN
o.1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.2の転写フ
ィルムを使用した以外は、実施例11と同様にしてエン
ボス加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0079】比較例13 実施例11におけるエンボス加工において、フィルムN
o.1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.3の転写フ
ィルムを使用した以外は、実施例11と同様にしてエン
ボス加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0080】比較例14 実施例11におけるエンボス加工において、フィルムN
o.1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.4の転写フ
ィルムを使用した以外は、実施例11と同様にしてエン
ボス加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0081】比較例15 実施例11におけるエンボス加工において、フィルムN
o.1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.8の転写フ
ィルムを使用した以外は、実施例11と同様にしてエン
ボス加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0082】比較例16 実施例11におけるエンボス加工において、フィルムN
o.1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.9の転写フ
ィルムを使用した以外は、実施例11と同様にしてエン
ボス加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0083】比較例17 実施例15における強磁性金属薄膜層の形成において、
厚さが10μmで表面粗さが中心線平均粗さRaで 0.8
nmの二軸配向ポリエチレンテレフタレ−トフィルムに
代えて、厚さが10μmで表面粗さが中心線平均粗さR
aで 5.1nmの二軸配向ポリエチレンテレフタレ−トフ
ィルムを使用した以外は、実施例15と同様にしてコバ
ルト−クロム合金からなる強磁性金属薄膜層を形成し、
磁気テ−プを作製した。
【0084】比較例18 実施例15におけるエンボス加工において、フィルムN
o.1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.2の転写フ
ィルムを使用した以外は、実施例15と同様にしてエン
ボス加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0085】比較例19 実施例15におけるエンボス加工において、フィルムN
o.1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.3の転写フ
ィルムを使用した以外は、実施例15と同様にしてエン
ボス加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0086】比較例20 実施例15におけるエンボス加工において、フィルムN
o.1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.4の転写フ
ィルムを使用した以外は、実施例15と同様にしてエン
ボス加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0087】比較例21 実施例15におけるエンボス加工において、フィルムN
o.1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.8の転写フ
ィルムを使用した以外は、実施例15と同様にしてエン
ボス加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0088】比較例22 実施例15におけるエンボス加工において、フィルムN
o.1の転写フィルムに代えて、フィルムNo.9の転写フ
ィルムを使用した以外は、実施例15と同様にしてエン
ボス加工を行い、磁気テ−プを作製した。
【0089】各実施例および比較例で得られた磁気テ−
プについて、磁性層の3次元形状を下記の方法で測定
し、3次元表面粗さRa、凹所の深さH、凹所中央部の
断面積S、磁性層表面の面積1mm2 あたりの凹所の個
数Nを求めた。また、得られた磁気テ−プを使用したと
きの磁気ヘッドの偏摩耗を下記の方法で測定した。
【0090】<磁性層の3次元形状>米国特許US46
39139による光干渉式3次元表面形状測定装置Hi
−ResTOPO(米国WYKO社製)に、VLX10
0対物ヘッド(米国WYKO社製)を取りつけ、磁性層
表面70μm角の範囲を空間サンプリング間隔 0.068μ
mで形状測定を行い、得られた形状デ−タに、下記の傾
斜補正、球面補正および円筒面補正を行って、磁性層の
3次元形状を測定した。ここで、各補正を行った後の3
次元形状で高さが0に相当する平面を平均面と呼ぶ。
【0091】傾斜補正 各座標における3次元デ−タとの高さ方向の偏差の2乗
平方根が最小となるよな平面を算出した後、3次元デ−
タの高さから平面の高さを除算する。
【0092】球面補正 傾斜補正後の各座標における3次元形状デ−タとの高さ
方向の偏差の2乗平方根が最小となるような球面を算出
した後、3次元デ−タの高さから球面の高さを除算す
る。
【0093】円筒面補正 球面補正後の各座標における3次元形状デ−タとの高さ
方向の偏差の2乗平方根が最小となるような平均面に並
行な中心軸を持つ円筒面を算出した後、3次元デ−タの
高さから円筒面の高さを除算する。
【0094】<磁性層の3次元表面粗さRa>磁性層表
面の3次元形状の高さの相加平均値を求め、次ぎに高さ
全ポイントと相加平均値との平均偏差を計算して、中心
面平均粗さRaを求めた。
【0095】<凹所の深さH>実施例例1〜18、比較
例3〜5,8〜11,14〜17,20〜22で得られ
た磁気テ−プについては、磁性層表面の3次元形状か
ら、図1に示した平均面2からの凹所の深さを求め、こ
の深さが磁性層の3次元表面粗さRaの 5.5倍以上で、
凹所中央部の断面積が 0.8μm2 以上の凹所の深さの総
和を、深さが磁性層の3次元表面粗さRaの 5.5倍以上
で、凹所中央部の断面積が 0.8μm2 以上の凹所の数で
割って平均値として表した。
【0096】なお、比較例1,6,12,18で得られ
た磁気テ−プについては、深さが磁性層の3次元表面粗
さRaの4倍以上 5.5倍未満で、凹所中央部の断面積が
0.8μm2 以上の凹所の深さの総和を、深さが磁性層の
3次元表面粗さRaの4倍以上 5.5倍未満で、凹所中央
部の断面積が 0.8μm2 以上の凹所の数で割って平均値
として表した。
【0097】また、比較例2,7,13,19で得られ
た磁気テ−プについては、深さが磁性層の3次元表面粗
さRaの 5.5倍以上で、凹所中央部の断面積が 0.1μm
2 以上 0.8μm2 未満の凹所の深さの総和を、深さが磁
性層の3次元表面粗さRaの5.5倍以上で、凹所中央部
の断面積が 0.1μm2 以上 0.8μm2 未満の凹所の数で
割って平均値として表した。
【0098】<凹所中央部の断面積S>実施例例1〜1
8、比較例3〜5,8〜11,14〜17,20〜22
で得られた磁気テ−プについては、磁性層表面の3次元
形状から、図1に示した凹所の中央部における平均面2
と平行な断面の断面積を求め、深さが磁性層の3次元表
面粗さRaの 5.5倍以上で、凹所中央部の断面積が 0.8
μm2 以上の凹所の断面積の総和を、深さが磁性層の3
次元表面粗さRaの 5.5倍以上で、凹所中央部の断面積
が 0.8μm2 以上の凹所の数で割って平均値として表し
た。
【0099】なお、比較例1,6,12,18で得られ
た磁気テ−プについては、深さが磁性層の3次元表面粗
さRaの4倍以上 5.5倍未満で、凹所中央部の断面積が
0.8μm2 以上の凹所の断面積の総和を、深さが磁性層
の3次元表面粗さRaの4倍以上 5.5倍未満で、凹所中
央部の断面積が 0.8μm2 以上の凹所の数で割って平均
値として表した。
【0100】また、比較例2,7,13,19で得られ
た磁気テ−プについては、深さが磁性層の3次元表面粗
さRaの 5.5倍以上で、凹所中央部の断面積が 0.1μm
2 以上 0.8μm2 未満の凹所の断面積の総和を、深さが
磁性層の3次元表面粗さRaの 5.5倍以上で、凹所中央
部の断面積が 0.1μm2 以上 0.8μm2 未満の凹所の数
で割って平均値として表した。
【0101】<凹所の個数N>実施例例1〜18、比較
例3〜5,8〜11,14〜17,20〜22で得られ
た磁気テ−プについては、磁性層表面の3次元形状か
ら、70μm角の面内における深さが磁性層の3次元表
面粗さRaの 5.5倍以上で、凹所中央部の断面積が 0.8
μm以上の凹所の個数を計数し、続けて磁性層の異なる
場所31箇所について同様に凹所の個数を求め、計32
回の計数結果の総和を6.38倍することにより、1mm2
あたりの凹所の個数を求めた。
【0102】なお、比較例1,6,12,18で得られ
た磁気テ−プについては、深さが磁性層の3次元表面粗
さRaの4倍以上 5.5倍未満で、凹所中央部の断面積が
0.8μm2 以上の凹所の個数を計数し、続けて磁性層の
異なる場所31箇所について同様に凹所の個数を求め、
計32回の計数結果の総和を6.38倍することにより、1
mm2 あたりの凹所の個数を求めた。
【0103】また、比較例2,7,13,19で得られ
た磁気テ−プについては、深さが磁性層の3次元表面粗
さRaの 5.5倍以上で、凹所中央部の断面積が 0.1μm
2 以上 0.8μm2 未満の凹所の個数を計数し、続けて磁
性層の異なる場所31箇所について同様に凹所の個数を
求め、計32回の計数結果の総和を6.38倍することによ
り、1mm2 あたりの凹所の個数を求めた。
【0104】<磁気ヘッドの偏摩耗>得られた磁気テ−
プを8ミリビデオ用カセットに巻き込んでT−120
(2時間用)カセットテ−プを製作し、SONY社製H
i8VTR・EV−S900に装着して、連続して10
0時間繰り返し走行させた後、磁気ヘッドを取外し、白
金コ−ティングした摺接面の3次元形状測定結果から、
コア本体と金属軟磁性体の接合部分の段差を求め偏摩耗
値とした。なお、磁気ヘッドの3次元形状測定は、米国
特許US4639139による光干渉式3次元表面形状
測定装置Hi−ResTOPO(米国WYKO社製)を
用いて行った。下記表2および表3はその結果である。
【0105】
【0106】
【0107】また、表2および表3の測定結果から偏摩
耗と磁性層の3次元表面粗さRaとの関係を図3に示
し、偏摩耗と磁性層表面1mm2 あたりの凹所の個数と
の関係を図4に示した。なお、図4において、グラフA
は塗布型磁性層を有する磁気テ−プを示し、グラフBは
強磁性金属薄膜層を有する磁気テ−プを示す。
【0108】
【発明の効果】上記表2、表3、図3、図4から明らか
なように、この発明で得られた磁気テ−プ(実施例1〜
18)は、比較例1ないし22で得られた磁気テ−プに
比し、いずれも偏摩耗が格段に減少しており、このこと
からこの発明で得られる磁気記録媒体は、記録再生時に
おける磁気ヘッドの偏摩耗を効果的に抑制できることが
わかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の磁気記録媒体の磁性層表面の模式図
である。
【図2】磁気記録媒体原反と転写フィルムを重ねて巻き
取った状態の斜視図である。
【図3】実施例および比較例で得られた磁気テ−プの磁
性層3次元表面粗さRaと磁気ヘッドの偏摩耗との関係
図である。
【図4】実施例および比較例で得られた磁気テ−プの磁
性層表面に設けた凹所の個数と磁気ヘッドの偏摩耗との
関係図である。
【図5】高密度磁気記録用磁気ヘッドの拡大平面図であ
る。
【図6】図5に示す高密度磁気記録用磁気ヘッドの正面
図である。
【符号の説明】
1 磁性層表面 2 平均面 3 凹所 5 磁気記録媒体 H 凹所の深さ S 凹所中央部の断面積

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体フィルム上に3次元表面粗さRaが
    5nm以下の少なくとも1層の磁性層を設け、この磁性
    層の表面に、深さがこの磁性層の3次元表面粗さRaの
    5.5倍以上で、深さ中央部の断面積が 0.8μm2 以上の
    凹所を、磁性層表面1mm2 あたり10〜2000個設
    けて、凹所の深さ中央部の断面積の平均値を125μm
    2 以下にしたことを特徴とする磁気記録媒体
  2. 【請求項2】 少なくとも1層の磁性層が磁性粉末を結
    合剤樹脂等とともに含む塗布型磁性層である請求項1記
    載の磁気記録媒体
  3. 【請求項3】 少なくとも1層の磁性層が強磁性材から
    なる強磁性金属薄膜層である請求項1記載の磁気記録媒
  4. 【請求項4】 磁性層が塗布型磁性層と強磁性金属薄膜
    層とを組み合わせて積層した磁性層である請求項1記載
    の磁気記録媒体
  5. 【請求項5】 基体フィルムと磁性層との間にさらに非
    磁性層を設けた請求項1記載の磁気記録媒体
  6. 【請求項6】 磁性層上にさらに潤滑剤を存在させた請
    求項1記載の磁気記録媒体
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