JP3193114B2 - フッ素化ポリエ−テルを用いた磁気記録媒体 - Google Patents
フッ素化ポリエ−テルを用いた磁気記録媒体Info
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Description
を用いた磁気記録媒体に関し、さらに詳しくは、有機溶
剤に対する溶解性および耐加水分解性に優れたフッ素化
ポリエ−テルを潤滑剤として用いた走行性および耐久性
が良好で長期安定性に優れた磁気記録媒体に関する。
テルは優れた潤滑剤として種々の用途に用いられてお
り、たとえば、磁性粉末、結合剤成分、有機溶剤および
その他の必要成分からなる磁性塗料をポリエステルフィ
ルムなどの基体上に塗布、乾燥するか、あるいは強磁性
材を真空蒸着等によって基体上に被着してつくられる磁
気記録媒体などに使用され、磁気ヘッド等と接触しなが
ら走行する磁性層などの摩擦係数を低減し、摩耗を少な
くして、走行性および耐久性を改善している。
エ−テルは磁性層表面との化学的相互作用が十分でない
ため磁性層表面から離脱し易い欠点があり、これを改善
するためパ−フルオロアルキルポリエ−テル分子末端に
ヒドロキシル基、カルボキシル基などの極性官能基を賦
与することが試みられているが、パ−フルオロポリエ−
テル類はフロン系溶媒にしか溶解しないものが多く、プ
ロセスのコスト及び安全性の両面で大きな問題になって
いる。そこで、近年、有機溶剤に対する溶解性の改善が
図られ、有機溶剤に対する溶解性に優れたパ−フルオロ
ポリエ−テルとして、パ−フルオロポリエ−テルの分子
末端に一級長鎖脂肪族アミドを含む化合物が提案されて
いる。(特開平2−78016号)
ルオロポリエ−テルの分子末端に一級長鎖脂肪族アミド
を含む化合物におけるアミド基は、水素結合が高いため
粘度が高くなりがちであり、また、磁気記録媒体に使用
するときは、磁性層表面に触媒活性があり、かつ摺動時
に高温となるため、加水分解反応が起こりやすく、走行
性および耐久性の改善が不充分で、長期的信頼性の点で
問題がある。
に鑑み種々検討を行った結果なされたもので、 −Cn F2nO−単位(但し、nは1〜18までの整数である。) を基本骨格とする分子量が500〜10000のフッ素
化ポリエ−テルの少なくとも一つの末端に、一般式 −CON(R1 )R2 〔但し、R1 およびR2 は脂肪族炭化水素基、末端に水
酸基を有する炭化水素基、末端に−OCOR3 基を有す
る炭化水素基(但し、R3 は炭化水素基である。)から
選ばれる何れかである。〕で表される極性基を有するフ
ッ素化ポリエ−テルを得、有機溶剤に対する溶解性およ
び耐加水分解性を充分に向上させ、このフッ素化ポリエ
−テルを、非磁性支持体の片面もしくは両面に磁性層を
設けた磁気記録媒体に、潤滑剤として使用することによ
って、走行性および耐久性を充分に向上させ、繰り返し
走行やスチルなどの過酷な使用条件下で、従来の方法で
は困難であった高信頼性を長期にわたって達成できるよ
うにしたものである。
フッ素化ポリエ−テルは、少なくとも一つの末端に脂肪
族炭化水素基などを有しているため、有機溶剤に対する
溶解性が良好で、使用が容易となる。また、アミド基の
水素原子が位置する部分がかさ高い脂肪族炭化水素基な
どで置換されているため、粘度上昇が抑制され、更にた
とえ高温下にあっても加水分解反応しにくい。そして、
基本骨格が分子量500〜10000のフッ素化ポリエ
−テルであるため、優れた潤滑効果を有する。
を磁気記録媒体に潤滑剤として使用すると、有機溶剤や
結合剤成分との親和性がよく、磁性層中への均一分散化
が容易である。また、強磁性金属薄膜層表面に強固に吸
着するなど磁性層表面との相互作用もよく、磁性層表面
に長期間良好に保持される。従って、磁気ヘッドとの強
い摺接に耐えて、その優れた潤滑効果が充分に発揮さ
れ、走行性および耐久性が充分に向上されて、繰り返し
走行やスチルなどの過酷な使用条件下での長期安定性が
向上される。
−テルは、たとえば、通常入手できる−Cn F2nO−単
位(nは1〜18までの整数)を基体骨格とし、少なく
とも一つの末端に−COOH基を有するフッ素化ポリエ
−テルに、一般式 HN(R1 )R2 (但し、R1 およびR2 は脂肪族炭化水素基である。)
で表されるアミンを反応させて分子末端をアミドとする
などして合成される。また、この一般式中のR1 および
R2 の少なくとも一方が末端に水酸基を有する炭化水素
基であるものや、さらにこの末端水酸基に種々のカルボ
ン酸を反応させてエステル化したものなども好適に使用
されて合成され、こうすることによって一般に使用され
る有機溶剤に対する溶解性が向上する。
のが好ましく、炭素数が少ないとフッ素化ポリエ−テル
の有機溶剤に対する溶解性に劣る。しかしながら炭素数
が多すぎると融点が高くなり、低温における特性が悪く
なることがある。なお、脂肪族炭化水素基は分岐や不飽
和結合が含まれていてもよい。また、末端に水酸基を有
する炭化水素基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれの炭
化水素基であってもよく、不飽和結合を含んでいてもよ
い。
OOH基を有する分子量が500〜10000のフッ素
化ポリエ−テルと、たとえば、アミンとを反応させて得
られるフッ素化ポリエ−テルを、磁気記録媒体の潤滑剤
として使用するには、この種のフッ素化ポリエ−テル
を、メチルエチルケトン、n−ヘキサン、イソプロピル
アルコ−ルなどの有機溶剤に溶解し、この溶解によって
得られた溶液中に磁性層を浸漬するか、もしくはこの溶
液を磁性層上に塗布または噴霧して磁性層上に被着する
などの方法で使用される。また、この他、この種のフッ
素化ポリエ−テルを、磁性粉末、有機溶剤およびその他
の必要成分とともに混合分散して磁性塗料を調製し、こ
の磁性塗料をポリエステルフィルムなどの基体上に、吹
き付けもしくはロ−ル塗りなどの任意の手段で塗布し、
乾燥して磁性層を形成するなどの方法でも使用される。
する場合、この種のフッ素化ポリエ−テルを単独で潤滑
剤として用いてもよいが、他の従来公知の潤滑剤と併用
してもよく、たとえば、脂肪族エステル、フッ素化脂肪
族エステル、パラフィン類、シリコ−ンオイル、脂肪酸
またはその金属塩、脂肪酸アミド、脂肪族アルコ−ル、
モノサルファイド、パラフィン類、シリコ−ン化合物、
パ−フルオロポリエ−テル、ポリテトラフルオロエチレ
ンなどの樹脂粉末などが、好適なものとして併用され
る。
のこの種のフッ素化ポリエ−テルの使用量は、磁性層上
に被着する場合、被着量が0.05mg/m2 より少なくて
は所期の効果が得られず、 5.0mg/m2 より多いと出
力低下やドロップアウトの原因になるため、0.05〜5.0
mg/m2 の範囲内で被着させるのが好ましい。また、
磁性層中に含有させる場合は、磁性粉末に対して 0.1重
量%より少なくては所期の効果が得られず、10重量%
より多いと磁性層の塗膜強度の低下や磁気ヘッド汚れが
生じやすくなるため 0.1〜10重量%の範囲内にするの
が好ましい。
合、Fe、Co、Ni、Co−Ni、Co−Cr、Fe
−Ni、Fe−Co、Co−P、Co−Pt、Fe−C
o−B、Co−Ni−Fe−B、Fe−Co−Ni、C
o−Ni−Pt、Co−Ni−Pなどの強磁性材、さら
にこれらに微量の希土類金属を含ませた強磁性材を、真
空蒸着、イオンプレ−ティング、スパッタリング、メッ
キ等の手段によって基体上に被着するなどの方法で形成
され、このようにして形成される強磁性金属薄膜層は、
厚さを0.03〜1μmの範囲内にするのが好ましい。
層上に前記の潤滑剤を被着させる場合、強磁性金属薄膜
層は、表面に微量の水分が付着していてもよく、さら
に、ベンゾトリアゾ−ル系等の防錆剤を塗布したもの
や、真空蒸着、スパッタリング、プラズマ等で有機化合
物や炭素や酸化珪素などからなる保護膜層を強磁性金属
薄膜層上に設けたものであってもよい。
脂、有機溶剤およびその他の必要成分とともに混合分散
して磁性塗料を調製し、この磁性塗料をポリエステルフ
ィルムなどの基体上に塗布、乾燥してつくられる。
γ−Fe2 O3 粉末、Fe3 O4 粉末、γ−Fe2 O3
とFe3 O4 との中間酸化状態の酸化鉄粉末、Co含有
γ−Fe2 O3 粉末、Co含有Fe3 O4 粉末、CrO
2 粉末の他、Fe粉末、Co粉末、Fe−Ni合金粉
末、Fe−Ni−Cr合金粉末などの金属粉末およびバ
リウムフェライト粉末、窒化鉄の如き窒化物系磁性粉末
など、従来公知の各種磁性粉末が広く使用される。
酢酸ビニル系共重合体、繊維素系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルブチラ−ル系樹
脂、ポリアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ−ル
系樹脂、ポリイソシアネ−ト化合物など、通常、磁気記
録媒体の結合剤樹脂として使用されるものが、いずれも
好適に使用される。
チルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、
トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、ジメチルホルムアミドなど、一般に磁気記録媒体に
使用されるものが単独もしくは二種以上混合して使用さ
れる。
る各種添加剤、たとえば、研磨剤、帯電防止剤、分散剤
などを任意に添加使用してもよい。
体の裏面にバックコ−ト層を設けてもよく、このバック
コ−ト層は、カ−ボンブラック、炭酸カルシウムなどの
非磁性粉末を、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ウ
レタン系樹脂、繊維素系樹脂等の結合剤樹脂および有機
溶剤等とともに混合分散してバックコ−ト層用塗料を調
製し、このバックコ−ト層用塗料を表面に磁性層を形成
した非磁性支持体の裏面に、塗布、乾燥して形成され
る。
フタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリカ−ボネ
−ト、ポリイミド、ポリ塩化ビニル等のプラスチックや
アルミニウム合金、チタン合金等が好適に使用される。
また、この非磁性支持体の形状は、テ−プ、シ−ト、デ
ィスク、カ−ド等のいずれであってもよく、表面に突起
を形成していてもよい。
真空蒸着装置に充填し、酸素ガス圧5×10-5ト−ルの
残留ガス圧の下で、Co−Ni合金を加熱蒸発させ、連
続的に斜め入射蒸着して、ポリエチレンテレフタレ−ト
フィルム上に、Co−Ni−O(Co:Ni=80:2
0)からなる厚さ 0.2μmの強磁性金属薄膜層を形成し
た。
m (CF2 CF2 O)n CF2 COOHで示される平均
分子量が約2200のフッ素化ポリエ−テル(モンテフ
ルオス社製;フォンブリンZ−DIAC)と、このフッ
素化ポリエ−テル中のCOOH基に対し当量のメチルス
テアリルアミンとを混合し、130℃で反応させてフッ
素化ポリエ−テルアミド化合物を得た。
テルアミド化合物をイソプロピルアルコ−ルに溶解し
て、フッ素化ポリエ−テルアミド化合物の 0.2重量%イ
ソプロピルアルコ−ル溶液を得、この溶液を前記のポリ
エチレンテレフタレ−トフィルム上に形成された強磁性
金属薄膜層上に塗布し、乾燥して、フッ素化ポリエ−テ
ルアミド化合物からなる保護層を形成した。フッ素化ポ
リエ−テルアミド化合物の被着量は 1.5mg/m2 であ
った。しかる後、8mm幅にスリットしてビデオテ−プ
を作製した。
ルム上に強磁性金属薄膜層を形成し、この上にベンゾト
リアゾ−ルの 0.1重量%イソプロピルアルコ−ル溶液を
塗布し、乾燥した。ベンゾトリアゾ−ルの被着量は1m
g/m2 以下であった。次いで、実施例1で用いたフッ
素化ポリエ−テルアミド化合物と、1,1,2,2−テ
トラヒドロパ−フルオロオクチルリノレ−トとを、同時
にイソプロピルアルコ−ルに溶解して、フッ素化ポリエ
−テルのアミド化合物と1,1,2,2−テトラヒドロ
パ−フルオロオクチルリノレ−トとの混合物の 0.2重量
%イソプロピルアルコ−ル溶液を得、この溶液を実施例
1で使用したフッ素化ポリエ−テルアミド化合物の 0.2
重量%イソプロピルアルコ−ル溶液に代えて使用した以
外は、実施例1と同様にして保護層を形成し、ビデオテ
−プを作製した。フッ素化ポリエ−テルアミド化合物の
被着量は 1.5mg/m2 であり、1,1,2,2−テト
ラヒドロパ−フルオロオクチルリノレ−トの被着量は
1.5mg/m2 であった。
塗料を調製した。この磁性塗料を厚さ11μmのポリエ
チレンテレフタレ−トフィルム上に、乾燥後の厚さが3
μmとなるように塗布、乾燥して磁性層を形成した。し
かる後、8mm幅にスリットしてビデオテ−プを作製し
た。
CF2 COOH で示される平均分子量が約1000のフッ素化ポリエ−
テルと、このフッ素化ポリエ−テル中のCOOH基に対
し当量のジ(2−エチルヘキシル)アミンと、触媒とし
ての少量のSnOとを混合し、130℃で反応させフッ
素化ポリエ−テルアミド化合物を得た。次いで、このよ
うにして得られたフッ素化ポリエ−テルアミド化合物を
メチルエチルケトンに溶解して、フッ素化ポリエ−テル
アミド化合物の 0.2重量%メチルエチルケトン溶液を
得、この溶液中に実施例1でポリエチレンテレフタレ−
トフィルム上に形成された強磁性金属薄膜層を浸漬し、
乾燥して、フッ素化ポリエ−テルアミド化合物からなる
保護層を形成した。フッ素化ポリエ−テルアミド化合物
の被着量は 1.5mg/m2 であった。しかる後、8mm
幅にスリットしてビデオテ−プを作製した。
リエ−テルアミド化合物に代えて実施例4で得られたフ
ッ素化ポリエ−テルアミド化合物を同量使用した以外
は、実施例3と同様にしてビデオテ−プを作製した。
CF2 COOH で示される平均分子量が約2200のフッ素化ポリエ−
テル(モンテフルオス社製;フォンブリンZ−DIA
C)と、このフッ素化ポリエ−テル中のCOOH基に対
し当量のN−(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミン
と、触媒としての少量のSnOとを混合し、130℃で
反応させフッ素化ポリエ−テルアミド化合物を得た。次
いで、このようにして得られたフッ素化ポリエ−テルア
ミド化合物をメチルエチルケトンに溶解して、フッ素化
ポリエ−テルアミド化合物の 0.2重量%メチルエチルケ
トン溶液を得、この溶液中に実施例1でポリエチレンテ
レフタレ−トフィルム上に形成された強磁性金属薄膜層
を浸漬し、乾燥して、フッ素化ポリエ−テルアミド化合
物からなる保護層を形成した。フッ素化ポリエ−テルア
ミド化合物の被着量は 1.5mg/m2 であった。しかる
後、8mm幅にスリットしてビデオテ−プを作製した。
リエ−テルアミド化合物に代えて実施例6で得られたフ
ッ素化ポリエ−テルアミド化合物を同量使用した以外
は、実施例3と同様にしてビデオテ−プを作製した。
と、このフッ素化ポリエ−テルアミド化合物中の−OH
基に対し当量のカプリン酸と、触媒としての少量のSn
Oとを混合し、130℃で反応させフッ素化ポリエ−テ
ルアミドエステル化合物を得た。次いで、このようにし
て得られたフッ素化ポリエ−テルアミドエステル化合物
をメチルエチルケトンに溶解して、フッ素化ポリエ−テ
ルアミドエステル化合物の 0.2重量%メチルエチルケト
ン溶液を得、この溶液中に実施例1でポリエチレンテレ
フタレ−トフィルム上に形成された強磁性金属薄膜層を
浸漬し、乾燥して、フッ素化ポリエ−テルアミドエステ
ル化合物からなる保護層を形成した。フッ素化ポリエ−
テルアミドエステル化合物の被着量は 1.5mg/m2 で
あった。しかる後、8mm幅にスリットしてビデオテ−
プを作製した。
リエ−テルアミド化合物に代えて実施例8で得られたフ
ッ素化ポリエ−テルアミドエステル化合物を同量使用し
た以外は、実施例3と同様にしてビデオテ−プを作製し
た。
合成において、メチルステアリルアミンに代えて、ステ
アリルアミンを同量使用した以外は、実施例1と同様に
してフッ素化ポリエ−テルアミド化合物を得た。次い
で、このようにして得られたフッ素化ポリエ−テルアミ
ド化合物をイソプロピルアルコ−ルに溶解して、フッ素
化ポリエ−テルアミド化合物の 0.2重量%イソプロピル
アルコ−ル溶液を得、この溶液を実施例2と同様にして
ベンゾトリアゾ−ルを塗布し、乾燥した強磁性金属薄膜
層上に、塗布し、乾燥してフッ素化ポリエ−テルアミド
化合物の保護層を形成した以外は、実施例2と同様にし
てビデオテ−プを作製した。フッ素化ポリエ−テルアミ
ド化合物の被着量は 1.5mg/m2 であった。
おいて、さらに1,1,2,2−テトラヒドロパ−フル
オロオクチルリノレ−トをフッ素化ポリエ−テルのアミ
ド化合物と同時にイソプロピルアルコ−ルに溶解して、
フッ素化ポリエ−テルのアミド化合物と1,1,2,2
−テトラヒドロパ−フルオロオクチルリノレ−トとの混
合物の 0.2重量%イソプロピルアルコ−ル溶液を得、こ
の溶液を比較例1で使用したフッ素化ポリエ−テルのア
ミド化合物の 0.2重量%イソプロピルアルコ−ル溶液に
代えて使用した以外は、比較例1と同様にして保護層を
形成し、ビデオテ−プを作製した。フッ素化ポリエ−テ
ルアミド化合物の被着量は1.5mg/m2 であり、1,
1,2,2−テトラヒドロパ−フルオロオクチルリノレ
−トの被着量は 1.5mg/m2 であった。
リエ−テルアミド化合物に代えて、比較例1で得られた
フッ素化ポリエ−テルアミド化合物を同量使用した以外
は、実施例3と同様にして磁性層を形成し、ビデオテ−
プを作製した。
の合成において、ジ(2−エチルヘキシル)アミンに代
えて、ドデシルアミンを同量使用した以外は、実施例4
と同様にしてフッ素化ポリエ−テルアミド化合物を得
た。次いで、このようにして得られたフッ素化ポリエ−
テルアミド化合物をメチルエチルケトンに溶解して、フ
ッ素化ポリエ−テルアミド化合物の 0.2重量%メチルエ
チルケトン溶液を得、この溶液中に実施例1でポリエチ
レンテレフタレ−トフィルム上に形成された強磁性金属
薄膜層を浸漬し、乾燥して、フッ素化ポリエ−テルアミ
ド化合物からなる保護層を形成した。フッ素化ポリエ−
テルアミド化合物の被着量は 1.5mg/m2 であった。
しかる後、8mm幅にスリットしてビデオテ−プを作製
した。
リエ−テルアミド化合物に代えて比較例4で得られたフ
ッ素化ポリエ−テルアミド化合物を同量使用した以外
は、実施例3と同様にしてビデオテ−プを作製した。
の合成において、N−(2−ヒドロキシエチル)ドデシ
ルアミンに代えて、6−ヒドロキシヘキシルアミンを同
量使用した以外は、実施例6と同様にしてフッ素化ポリ
エ−テルアミド化合物を得た。次いで、このようにして
得られたフッ素化ポリエ−テルアミド化合物をメチルエ
チルケトンに溶解して、フッ素化ポリエ−テルアミド化
合物の 0.2重量%メチルエチルケトン溶液を得、この溶
液中に実施例1でポリエチレンテレフタレ−トフィルム
上に形成された強磁性金属薄膜層を浸漬し、乾燥して、
フッ素化ポリエ−テルアミド化合物からなる保護層を形
成した。フッ素化ポリエ−テルアミド化合物の被着量は
1.5mg/m2 であった。しかる後、8mm幅にスリッ
トしてビデオテ−プを作製した。
リエ−テルアミド化合物に代えて比較例6で得られたフ
ッ素化ポリエ−テルアミド化合物を同量使用した以外
は、実施例3と同様にしてビデオテ−プを作製した。
と、このフッ素化ポリエ−テルアミド化合物中の−OH
基に対し当量のカプリン酸と、触媒としての少量のSn
Oとを混合して、130℃で反応させフッ素化ポリエ−
テルアミドエステル化合物を得た。次いで、このように
して得られたフッ素化ポリエ−テルアミドエステル化合
物をメチルエチルケトンに溶解して、フッ素化ポリエ−
テルアミドエステル化合物の 0.2重量%メチルエチルケ
トン溶液を得、この溶液中に実施例1でポリエチレンテ
レフタレ−トフィルム上に形成された強磁性金属薄膜層
を浸漬し、乾燥して、フッ素化ポリエ−テルアミドエス
テル化合物からなる保護層を形成した。フッ素化ポリエ
−テルアミドエステル化合物の被着量は 1.5mg/m2
であった。しかる後、8mm幅にスリットしてビデオテ
−プを作製した。
リエ−テルアミド化合物に代えて比較例8で得られたフ
ッ素化ポリエ−テルアミドエステル化合物を同量使用し
た以外は、実施例3と同様にしてビデオテ−プを作製し
た。
おいて、フッ素化ポリエ−テルアミド化合物の 0.2重量
%イソプロピルアルコ−ル溶液に代えて、両末端ヒドロ
キシ変性パ−フルオロポリエ−テル(モンテフルオス社
製;フォンブリンZ−DOL)の 0.2重量%フレオン溶
液を使用した以外は、実施例1と同様にして保護層を形
成し、ビデオテ−プを作製した。両末端ヒドロキシ変性
パ−フルオロポリエ−テルの被着量は 1.5mg/m2 で
あった。
おいて、フッ素化ポリエ−テルアミド化合物の 0.2重量
%イソプロピルアルコ−ル溶液に代えて、1,1,2,
2−テトラヒドロパ−フルオロオクチルリノレ−トの
0.2重量%フレオン溶液を使用した以外は、実施例1と
同様にして保護層を形成し、ビデオテ−プを作製した。
1,1,2,2−テトラヒドロパ−フルオロオクチルリ
ノレ−トの被着量は 1.5mg/m2 であった。
おいて、フッ素化ポリエ−テルアミド化合物と1,1,
2,2−テトラヒドロパ−フルオロオクチルリノレ−ト
との混合物の 0.2重量%イソプロピルアルコ−ル溶液に
代えて、両末端ヒドロキシ変性パ−フルオロポリエ−テ
ル(モンテフルオス社製;フォンブリンZ−DOL)を
フレオンFC−77に溶解した両末端ヒドロキシ変性パ
−フルオロポリエ−テルの 0.2重量%フレオン溶液を使
用した以外は、実施例2と同様にして保護層を形成し、
ビデオテ−プを作製した。両末端ヒドロキシ変性パ−フ
ルオロポリエ−テルの被着量は 1.4mg/m2 であっ
た。
において、さらに1,1,2,2−テトラヒドロパ−フ
ルオロオクチルリノレ−トを両末端ヒドロキシ変性パ−
フルオロポリエ−テル(モンテフルオス社製;フォンブ
リンZ−DOL)と同時にフレオンFC−77に溶解し
て、両末端ヒドロキシ変性パ−フルオロポリエ−テルと
1,1,2,2−テトラヒドロパ−フルオロオクチルリ
ノレ−トとの混合物の 0.2重量%フレオン溶液を得、こ
の溶液を比較例12で使用した両末端ヒドロキシ変性パ
−フルオロポリエ−テルの 0.2重量%フレオン溶液に代
えて使用した以外は、比較例12と同様にして保護層を
形成し、ビデオテ−プを作製した。両末端ヒドロキシ変
性パ−フルオロポリエ−テルの被着量は 1.4mg/m2
であり、1,1,2,2−テトラヒドロパ−フルオロオ
クチルリノレ−トの被着量は 1.5mg/m2 であった。
−プについて、20℃、50%RHの条件下で、下記の
要領で摩擦係数を測定し、またジッタ−特性、実走行耐
久性およびスチル耐久性を試験した。
の円筒ピンに、ビデオテ−プを巻き角150°で巻きつ
け、荷重21gをかけて送り速度 1.4cm/秒で送り、
同じところを繰り返し測定して、100回目の摩擦係数
を求めた。
ッキに装填してビデオ信号を記録再生し、その再生信号
の 15.75KHzの水平同期信号の間隔を読み取り、その
ときの1秒間の水平同期信号の間隔のずれを測定して行
った。
ッキに装填してビデオ信号を記録し、再生状態で繰り返
し走行させて、再生出力が初期に比べて3dB低下する
までの走行回数を測定した。
ッキに装填してスチルモ−ドで再生し、再生出力レベル
が初期出力レベルの1/2に低下するまでに要した時間
を測定した。下記表1および表2はその結果である。
た各ビデオテ−プについて、8モ−ドシャトル耐久性を
試験した。試験法は、記録済のビデオテ−プ13mを採
り、これを「早送り→早送りサ−チ→巻き戻しサ−チ→
(再生)ポ−ズ→早送りサ−チ→(録画)ポ−ズ→早送
り→巻き戻し」という一連の動作を1パスとして繰り返
し行い、100回パス、200回パス、300回パス、
400回パス、500回パス毎に再生出力を測定し、初
期出力に対する出力低下値を測定して行った。下記表3
および表4はその結果である。
に、この発明で得られたビデオテ−プ(実施例1〜9)
は、いずれも従来のビデオテ−プ(比較例1〜13)に
比べて、摩擦係数が小さく、ジッタ−特性も小さくて、
実走行耐久性がよく、さらにスチル時間が長くて、8モ
−ドシャトル耐久性が格段によく、このことからこの発
明で得られるフッ素化ポリエ−テルは、有機溶剤に対す
る溶解性および耐加水分解性に優れ、またこのフッ素化
ポリエ−テルを使用して得られる磁気記録媒体は、走行
性および耐久性が良好で、長期安定性に優れていること
がわかる。
Claims (2)
- 【請求項1】 非磁性支持体の片面もしくは両面に磁性
層を設けた磁気記録媒体において、 −Cn F2nO−単位(但し、nは1〜18までの整数である。) を基本骨格とする分子量が500〜10000のフッ素
化ポリエ−テルの少なくとも一つの末端に、一般式 −CON(R1 )R2 〔但し、R1 およびR2 は脂肪族炭化水素基、末端に水
酸基を有する炭化水素基、末端に−OCOR3 基を有す
る炭化水素基(但し、R3 は炭化水素基である。)から
選ばれる何れかである。〕で表される極性基を有するフ
ッ素化ポリエ−テルを潤滑剤として用いたことを特徴と
する磁気記録媒体 - 【請求項2】 請求項2記載の磁気記録媒体において、
さらに脂肪族エステルまたはフッ素化脂肪族エステルを
潤滑剤として同時に用いた磁気記録媒体
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JP10182392A JP3193114B2 (ja) | 1992-01-08 | 1992-03-27 | フッ素化ポリエ−テルを用いた磁気記録媒体 |
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-
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- 1992-03-27 JP JP10182392A patent/JP3193114B2/ja not_active Expired - Fee Related
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