JPH0474608B2

JPH0474608B2 -

Info

Publication number: JPH0474608B2
Application number: JP60000640A
Authority: JP
Priority date: 1985-01-07
Filing date: 1985-01-07
Publication date: 1992-11-26
Also published as: JPS61159028A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、コンロのような加熱調理器の温度制
御装置に関するものである。

従来の技術従来のこの種の加熱コンロは、温度調節を目的
として調理物の温度を鍋底面で検出してガス量を
制御するもので第５図と第６図に示す。第５図に
おいて、鍋１の底面に密着した感熱筒２には液体
又は気体が封入されていて、その内圧はキヤピラ
リチユーブ３でバーナ４に至るガス路５の途中に
設けられた制御弁６に伝達される。制御弁６には
前述の内圧によつて変位するベローズを有してい
て、感熱筒２の温度変化による内圧変化をガス通
路面積の変化として、所定温度に於てガス量を低
減させることによつて調理物の温度を所定値に維
持するように動作をする。尚、７は制御弁６の上
流にあるコツクである。さらに、第６図では、鍋
１の底面にバネ８で密着させられた感熱板９の裏
面に高温サーミスタ１０を密着させ、その信号
は、温度設定器１１の信号と共にコントローラ１
２へ与えられる。コントローラ１２では、設定し
た目標温度と検出した実温度との偏差に応じて比
例電磁弁１３への供給電力を制御し、ガス量を制
御して調理物の温度を一定に保つようになつてい
る。

発明が解決しようとする問題点しかしながら上記構成では、目標温度に近付く
につれ次第にガス量を絞り込むため、目標温度へ
の到着自時間が長くなつたり、時間をかけ加熱す
れば一定温度に保つ働きのみで沸騰温度での火力
制御や各種調理シーケンスに最適な火力制御がで
きなかつたりして調理器としての自動化には不都
合であり使い勝手の向上は期待できなかつた。

さらに、第５図の構成では、温度検出部に液体
又は気体の膨張収縮或は状態変化を利用するもの
なので制御弁６を駆動するためにはある程度以上
の要領を必要としている。この結果、必然的に熱
容量の増大を招くので調理中の温度急変に対する
ガス量の応答が遅くなつて調理の出来映えは不満
足なものであつた。また、第６図の構成では、比
例電磁弁１３は、供給電力とガス量の間に一定の
関係を有しているものなので、調理中は電力供給
を必要とするから商用電源を用いなければならな
い。調理器を使用する台所には他の商用電源を用
いる機器が多くあつて同時使用時にはコンセント
の差し換えを必要とする場合があるだけでなく、
蒸気や火炎の高温輻射熱などがあつて電気コード
に対する条件が過酷で安全上からも第６図のよう
なガスコンロに商用電源を用いることは問題であ
つた。当然、電池を用いて第６図の構成で目的を
果すことは考えられるが、比例電磁弁１３の消費
電力と電池容量との関係から実用に供することは
不可能であつた等の問題点を有していた。

本発明はかかる従来の問題点を解消するもの
で、各種調理シーケンスに最適な火力制御を行つ
たり、設定温度への到達時間を短縮するとともに
商用電源は勿論のこと電池電源による駆動も可能
とすることを目的とする。

問題点を解決するための手段上記問題点を解決するために本発明の加熱コン
ロは、バーナへのガスを開閉する開閉弁と開閉弁
の下流側に並列に配設されガス流量を変更するよ
うなした複数個の電磁弁及び種火ガス路と、炊
飯・沸騰・温調等の各種調理モードを単独の調理
ツマミでもつて予め調理モードを設定するモード
設定部と、温度センサからの温度信号により前記
モード設定部で設定した各種調理モードの調理内
容に合つた加熱パターンになるようマイコン等に
プログラムして制御する制御部とを備え、前記制
御部の動作で前記モード設定部で設定した各調理
モードに合致した加熱パターンで火力制御ができ
るよう構成したものである。

作用本発明は上記構成によつて、モード設定部で設
定された炊飯・沸騰・温調等の各種調理モードの
最適な加熱パターンになるよう温度センサの温度
信号をうけて制御部の出力によつて火力制御を行
うため、開閉弁でガスの開閉と、並列に配設した
複数個の電磁弁及び種火ガス路とにより、電磁弁
の開閉の組合せによつてガス流量を多段に制御し
て強・中・弱燃焼の選択を自在にできるようにし
て調理の自動化を図つたものである。尚、開閉弁
に熱電対安全弁を、電磁弁に弁開度変更時のみ電
気入力を必要とする自己保持型電磁を用いれば電
池駆動が可能となる。

実施例以下、本発明の実施例を添付図面第１図〜第４
図にもとづいて説明する。本発明をガスコンロに
応用した例を示し、１４はガスコンロの箱体で上
面に調理鍋１を載せる五徳１５、バーナ４を有
し、さらに、１６はバーナ４の中央に突出して、
五徳１５上に調理鍋１を載置した際、底面と接触
して温度を検出する温度センサ、また、前面に
は、ガスの開閉や点火操作を行うコツクツマミ１
７、報知ブザー（ブザーは制御部３６に取付けら
れる）１８及び、調理モードを設定するモード設
定部１９の調理ツマミ２０をする。さらに、側面
には、ガス接続口２１と電源２２（乾電池であり
構成によつては、ACコンセントでもよい）を有
する。

第１図は、本発明の制御システムを示す図であ
り、２３は、ガス接続口２１の下流側になるガス
供給路で、このガス供給路２１は、ガスコツク７
と連動して開弁し熱電対２４の熱起電力によつて
制御部３６の出力で開弁保持する安全弁２５（な
お、制御部３６の信号によつて開閉する開閉弁で
あつてもよい。）からガスコツク７を経て種火ガ
ス路２６と主ガス路２７に分岐される。種火ガス
路２６は種火ノズル２８に接続され、主ガス路２
７は分流され並列に配設された電磁弁２９，３
０，３１から再度、合流され主ノズル３２に接続
される。ここで、電子弁２９は開弁して強火とな
り、電磁弁３０，３１は開弁してオリフイス３
３，３４によつて、それぞ中火、弱火に規制され
るようになつている。なお、弱火用の電磁弁３１
は、他の電磁弁２９，３０の閉弁によつて、オリ
フイス３４のみで省略することもできる。また、
各電磁弁２９，３０，３１の開閉の組合せによつ
て、いつそう多段にガス量を制御できる。バーナ
４は主ノズル３２と対応して主バーナ４ａと種火
ノズル２８に対応して種火バーナ４ｂとなり一体
に形成される。従つて、バーナ４の燃焼量を加減
したり、停止するのは、開閉弁である安全弁２５
と、電磁弁２９，３０，３１によつて行なわれ
る。３５は、ガスコツク７に連動され開閉される
マイクロスイツチで制御部３６の作動を行うもの
である。モード設定部１９は単独の調理ツマミ２
０によつて炊飯・沸騰・温調等の各種調理モード
を設定できるようになつている。

制御部３６は、モード設定部で設定した各調理
モードの調理内容に合つた加熱パターンになるよ
う制御するものでマイクロスイツチ３５、熱電対
２４、モード設定部１９、温度センサ１６、電源
２２から電気信号を受け、安全弁２５、電磁弁２
９，３０，３１に電気信号を送るように内部に制
御回路、マイコン、ブザー１８を内蔵している。
なお、３７は調理物である。

モード設定部１９は、内部に電気接点或は可変
抵抗を有し調理ツマミ２０によつて、炊飯モー
ド、沸騰モード（それぞれ、OFF、Ｌ、Ｍ、
Ｈ）、温調モード等の調理モードを自由に設定で
きる。

次に、第２図は、モード設定部１９で設定され
た各調理モードの動作状態を示し、ａは炊飯モー
ド、ｂは沸騰モード、ｃは温調モードであり、Ａ
図の縦軸Ｔは温度、横軸Ｘは時間を表わし温度セ
ンサ１６の温度状態を示し、Ｂ図の縦軸Ｑは火
力、横軸Ｘは時間を表わし火力制御状態を示して
いる。ａの炊飯モードでは、強火で点火し、すぐ
炊飯に適した（炊飯量を所定内に限定している）
中火に下降し、時間X₁で沸騰温度T₁を検知（特
開昭58−45414等の手段によりT₁を検出する）で
弱火に絞り、十分に炊き上げ時間X₂で炊飯完了
温度T₂となり消火する（炊飯モードの動作は特
開昭59−131829に公示されている）なお、強火で
点火するのは、点火時に発生する逆火を防止する
ためである。ｂの沸騰モードでは、強火て点火
し、炊飯モードと同様に時間X₁で沸騰温度T₁を
検知し、そこで予め設定されていたOFF、Ｌ、
Ｍ、Ｈに火力制御される。ここで、OFF、Ｌに
火力制御する時は、いつたんＭにし、段階的に火
力を低減させ逆火を防止するようにしている。さ
らに、Ｌ、Ｍ、Ｈに設定され、水分が減少すれば
温度上昇し、時間X₂で温度T₂となり焦げつきを
防止するため消火する。（沸騰モードの動作は、
特開昭58−45414、特開昭58−200931に公示され
ている）ｃの温調モードでは、強火で点火し時間
X₁で設定温度T₁を越え、以後は、強火と消火
（消火せず火力の弱い種火を残す構成であつても
よい）を繰返し設定温度T₁を或温度内で一定に
保つ。（温調モードの動作は、特開昭57−174627
に公示されている）なお、消火（種火）して、再
点火するときは、バーナ４の残り火で逆火するの
を防止するため、５秒程度（完全に消火する）の
時間をあけるようにしている。これ等の各調理モ
ードの火力制御は制御部３６によつてプログラム
され適切に動作するようになつている。

ここで、開閉弁２５と電磁弁２９，３０，３１
に普通の電磁弁を用いると商用電源２２が必要と
なり、開閉弁２５に熱電対２４の熱起電力で動作
する熱電対安全弁を、電磁弁２９，３０，３１に
弁開度変更時のみ電気入力を必要とする自己保持
型電磁弁を用いれば消費電力が小さく電池電源２
２で十分な駆動ができる。ここで、自己保持型電
磁弁２９，３０，３１と熱電対安全弁２５の動作
電圧の関係で後者を高くしておけば、電池２２の
寿命がなくなる時に電熱対安全弁２５が先に遮断
し不安全状態の回避が可能である。

次に、自己保持型電磁弁２９，３０，３１は第
３図に示し、ソレノイド４８を用いている。ガス
の入口３８から弁座３９を通り出口４１に至る通
路を有し、弁座３９と対応して開閉する弁ゴム４
０がプランジヤー４２の端面に取付けられてい
る。プランジヤー４２の他端は、略コ字状鉄板４
３の底面中央に固着された鉄芯４４に当接密着し
ている。コ字状鉄板４３の内側には、内面側が同
極性となる一対の永久磁石４５が位置して、プラ
ンジヤー４２、鉄芯４４、コ字状鉄板４３から成
る磁気回路に磁束を供給してプランジヤー４２と
鉄芯４４の間に吸引力を生んでいる。この吸引力
と逆方向で閉弁方向にはスプリング４６が作用し
ており、前記、永久磁石４５の磁路と同じ磁路に
磁束を生じるコイル４７が設けられている。これ
らプランジヤー４２、コ字状鉄板４３、鉄芯４
４、永久磁石４５、コイル４７によつてソレノイ
ド４８が構成されている。さて、第３図は開弁状
態であるが、ここで、永久磁石４５の磁束を打ち
消す方向にコイル４７へ瞬時通電すると、瞬間的
に吸引保持力が減少してスプリング４６の力に負
け、プランジヤー４２は左方へ移動して閉弁す
る。通電を断つた後は、鉄芯４４とプランジヤー
４２の間にギヤツプがあるので磁束量も低減して
おり、永久磁石４５の力では開弁位置に戻ること
は出来ない。次に開弁させる時は、前述とは逆極
性でコイル４７に通電を行う。この時には、コイ
ル４７による磁束は永久磁石４５と磁束と同方向
なのでプランジヤー４２に対する吸引力が向上し
スプリング４６の反力に勝つて第３図の位置とな
り開弁状態になる。この後は、既にプランジヤー
４２と鉄芯４４が密接しているので、コイル４７
の励磁が切られても永久磁石４５による吸引力の
みで開弁状態が維持される。

従つて、自己保持型電磁弁２９，３０，３１は
開弁と閉弁時に瞬時給電するのみでよいので消費
電力が極めて小さくてすむ。

なお、開閉弁２５の下流側で並列に配設される
複数個の電磁弁２９，３０，３１の中で、弱火用
となる電磁弁３１は他の電磁弁２９，３０の動作
（共に閉弁して弱火が可能）により省略すること
も可能である。だが、並列に配設された電磁弁２
９，３０，３１は、数多く設ける程火力制御の段
数を増やすことができるが、調理で最低限必要な
火力は、強・中・弱火であり、従つて電磁弁の数
は、２〜３個が最も経済的である。

上記構成において、コツクツマミ１７によりガ
スコツク７、安全弁２５が開きマイクロスイツチ
３５が閉成され、ガス供給路２３からガスは種火
ガス路２６、主ガス路２７を流れ種火ノズル２
８、主ノズル３２からバーナ４で燃焼し、調理鍋
１から調理物３７を加熱する。なお、マイクロス
イツチ３５の閉成によりモード設定部１９の調理
ツマミ２０によつて予め所望の調理モードを設定
すれば、この信号は制御部３６に入力され安全弁
２５と電磁弁２９，３０，３１に出力されONす
る。電熱対２４は、種火バーナ４ｂによつて加熱
され熱起電力を発生し制御部３６を介して安全弁
２５へ信号を送り安全弁３５がコツクツマミ１７
で機械的に開されていた状態から電気的開状態と
変る。（又は、開閉弁２５を開弁保持する）そこ
で、種火バーナ４ｂが失火すれば制御部３６が作
動し安全弁２５（又は、開閉弁２５）を閉じて安
全を保つ。このようにして使用されているとき、
調理ツマミ２０によつて設定された調理モードに
制御されるよう温度センサ１６から調理物３７の
温度が制御部３６に入力され調理モードに合つた
火力制御を行う。そして、制御部３６に取付けら
れたブザー１８によつて調理モードの適切な動作
点で報知させるようになつている。例えば、第２
図の炊飯モードであれば温度T₂になつたとき、
沸騰モードであれば温度T₁そして温度T₂になつ
たとき、温調モードであれば温度T₂になつたと
き等である。

従つて、モード設定部１９の調理ツマミ２０に
よつて調理モードの設定ができ、制御部３６は温
度センサ１６から入力され安全弁２５（又は、開
閉弁２５）と電磁弁２９，３０，３１へ出力して
設定された調理モードの制御状態になるよう火力
制御を行うことができ面倒な操作が不要となりコ
ンロの自動化が進められる。

発明の効果以上のように本発明の加熱コンロによれば次の
効果が得られる。

(1) 調理ツマミで予め所望の調理モード選択し
て、コツクツマミを操作するだけで、温度セン
サによつて調理物の温度を検出して、制御部に
てモード設定部で設定したそれぞれの調理内容
に合つた加熱パターンになるようマイコン等に
プログラムして火力制御するので使い勝手や便
利性に富んだ自動調理器を提供できる。

さらには、モード設定部は、単独の調理ツマ
ミによつて炊飯・沸騰・温調等の各種調理モー
ドの設定ができるので簡単な設定が可能であり
使い勝手にも優れている。

(2) 電磁弁で多段に火力制御するため、強火で点
火させたり、段階的に火力を減少させたりでき
るのでバーナの逆火が生じなくて安全性が高
い。さらに、主バーナと種火バーナとを一体に
形成しているので種火バーナでの微妙な加熱が
でき、種火から主バーナへ火力変更しても着
火・火移りがすみやかであり、生ガス・未燃ガ
ス・臭気の発生が生じなく安全である。

(3) 開閉弁に熱電対安全弁を、電磁弁に自己保持
型電磁弁を用いているので、熱電対安全弁はコ
ツクツマミの押圧で開弁し以後は制御部から供
給される微電流で開弁状態を維持し、さらに、
自己保持型電磁弁は開閉時のみ瞬時給電であ
り、その消費電力は小さく電池駆動ができ台所
への設置が容易であり、しかも、動作電圧は自
己保持型電磁弁より熱電対安全弁の方が高いた
め電池消耗時に安全性が高い。

(4) 設定温度に近付くにつれて火力を低下させて
行かないので、設定温度まで短時間で到達する
ため調理時間の短縮ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における加熱コンロ
の制御システム図、第２図はモード設定される各
種調理モードの制御動作図、第３図は電磁弁を自
己保持型電磁弁とした縦断面図、第４図は加熱コ
ンロの外観斜視図、第５図、第６図は温度制御を
行う従来のガスコンロの構成図である。４……バーナ、１６……温度センサ、１９……
モード設定部、２４……熱電対、２５……開閉弁
（熱電対安全弁）、２９，３０，３１……電磁弁
（自己保持型電磁弁）、３６……制御部、３７……
調理物。

Claims

【特許請求の範囲】

１主バーナと種火バーナとを一体に形成し調理
物を加熱するバーナと、調理物の温度を検出する
温度センサと、炊飯・沸騰・温調等の各種調理モ
ードを単独の調理ツマミでもつて予め調理モード
を設定するモード設定部と、前記温度センサから
の温度信号により前記モード設定部で設定した各
種調理モードの調理内容に合つた加熱パターンに
なるようマイコン等にプログラムして制御する制
御部と、熱電対の加熱による熱起電力により前記
制御部の信号で開弁を保持する熱電対安全弁より
なり前記バーナへのガスを開閉する開閉弁と、前
記開閉弁の下流側に並列に配設しガス流量を変更
するようなした弁開度変更時のみ電気入力を必要
とする自己保持型電磁弁よりなり主バーナへ向け
た複数個の電磁弁及び種火バーナへ向けた種火ガ
ス路とを備え、温度センサと前記開閉弁と前記複
数個の電磁弁と前記モード設定部と前記制御部を
電気的に接続し、前記開閉弁と、前記開閉弁の下
流側で並列に配設した複数個の前記電磁弁及び種
火ガス路によつて前記モード設定部で設定された
各調理モードに合致した火力制御を行うようにし
た加熱コンロ。