JPH0471743B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は小型車両に係り、詳しくはゴルフカ
ー等の小型車両に関する。

［従来の技術］ 従来の小型車両には、例えばゴルフ場で使用す
るゴルフカーがあり、ゴルフバツクを積んでゴル
フアーが運転して走行する。

このゴルフカーでは、例えば特開昭62−253524
号公報に開示されるように、座席の上方をルーフ
で覆い、かつこの座席の後方にゴルフバツクを積
載し、アクセルペダルとブレーキペダルの踏み込
み操作で走行するようになつている。

［発明が解決しようとする課題］ このゴルフカーのルーフは座席を囲むように、
車体の４箇所に設けられた支柱で支持され、座席
の後方にはバツクレストが設けられ、ゴルフバツ
クは座席の後方の荷台に積むようになつている。

このため、ゴルフバツクの積み下しは、支柱が
邪魔になつて常に後方から行なう必要があり、取
扱い上の制限がある。また、座席の周囲は支柱で
囲まれており、特にゴルフカー等の小型車両で
は、乗員が圧迫感を受ける原因となつている。

この発明はかかる実情に鑑みなされたもので、
荷物の積み下しを容易に行なうことができ、しか
も乗員に開放感を与える小型車両を提供すること
を目的としている。

［課題を解決するための手段］ 前記課題を解決するために、この発明は座席の
上方をルーフで覆い、かつこの座席の後方に荷物
を積載する小型車両にいて、前記座席の後方位置
でリヤピラーを車体に固定して前記ルーフを支持
し、このリヤピラーの途中にバツクレストを取付
け、さらにバツクレストの上方位置を車幅方向の
略中央に位置させ、このバツクレストの後方に前
記荷台を設けたことを特徴としている。

［作用］ この発明では、座席の上方を覆うルーフを支持
するリヤピラーの途中にバツクレストを取付け、
このバツクレストの上方位置を車幅方向の略中央
に位置させている。このため、座席後方のバツク
レストの上方に空間が形成され、荷物の積み下し
の際にリヤピラーが邪魔にならない。

また、座席に座つた状態で、リヤピラーは車幅
方向の中央に位置しており、外方が開放されてい
るから、乗員に開放感を与え乗り心地が良い。

［実施例］ 以下、この発明の小型車両の実施例を添付図面
に基づいて詳細に説明する。

第１図はゴルフカーの側面図、第２図はその平
面図、第３図はその背面図、第４図は車体の側面
図、第５図はその平面図、第６図はその正面図、
第７図はルーフの取付けを示す側面図、第８図は
バツクレストの取付けを示す正面図、第９図は第
８図−断面図、第１０図は第２図の−断
面図である。

図において、符号１は車体で、この車体１の前
部には左右に前輪２が、後部には左右に後輪３が
それぞれ設けられている。この車体１中央部には
フロア４が設けられ、側部はサイドシル５で覆わ
れ、車体１の後側はリヤカウル６で前側はフロン
トカウル７及びフロントパネル８で覆われてい
る。

車体１は第４図乃至第６図に示すように、車両
前後方向に配置された一対のメインフレーム９が
前側、中央及び後側で、それぞれクロスパイプ１
０，１１，１２，１３及びクロスフレーム１４，
１５を掛け渡し溶接して連結されている。このメ
インフレーム９の中央には、クロスフレーム１４
とクロスパイプ１２の間に、補助ブラケツト１６
が車幅方向外方へ突出して設けられている。この
メインフレーム９の中央部、クロスフレーム１
４、クロスパイプ１２及び補助ブラケツト１６を
覆うようにフロア４が掛け渡され、これらに溶接
して固定されている。このフロア４の中央部には
前側を開放した切欠部１７が形成されており、さ
らにフロア４は周囲を屈曲して縁立部４ａが形成
され、平面状のフロア４を補強し、さらに切欠部
１７を囲むように補強板１８が溶接されている。

このフロア４にはマツト１９が取付けられ、さ
らに車体１の前輪２と後輪３との間には第１図及
び第４図に示すように、サイドシル５がフロア４
の両側部及びメインフレーム９の下方に溶接され
た補助フレーム２０にネジ２１で締付固定されて
いる。サイドシル５はアルミニウムの押出材で成
形されている。

フロア４の後方にはメインフレーム９に支持フ
レーム２２及び支持ブラケツト２３が溶接され、
この支持フレーム２２及び支持ブラケツト２３に
ループ状のシートフレーム２４が溶接され、この
シートフレーム２４に座席２５が載置されてい
る。この座席２５はヒンジ２６を支点として前側
に開閉可能になつており、この座席２５の下方に
燃料タンク２７が車体１に載置されている。この
燃料タンク２７のキヤツプ２８は座席２５の下方
位置にあり、座席２５を前側に倒して燃料の注入
が行なわれ、燃料計２９は座席２５の後方位置で
リヤカウル６の窓に設けられ、外部から見えるよ
うになつている。

メインフレーム９の支持ブラケツト２３には第
７図に示すように、一対のリヤピラー３０の下部
がボルト３１で締付固定されており、またメイン
フレーム９の前側には一対のルーフピラー３２の
下部が支持パイプ３３に固定したブラケツト３４
にビス３５で締付固定され、支持パイプ３３は第
４図乃至第６図及び第１０図に示すように、連結
パイプ３６でメインフレーム９の前側に固定され
ている。

このルーフピラー３２の取付けはまずその下部
にブーツ３７を挿通し、連結パイプ３６のブラケ
ツト３４にビス３５で固定し、フロントカウル７
の合わせ７ａと、フロントパネル８の合わせ部８
ａをブーツ３７の溝部３７ａに係合して取付けら
れる。これにより、フロントカウル７の合わせ部
７ａと、フロントパネル８の合わせ部８ａがそれ
ぞれ切欠で形成され、しかも両者が突合わせでブ
ーツ３７に係合し、簡単に取付けることができ
る。

ルーフピラー３２の上部には第２図及び第７図
に示すように、ルーフフレーム３８の前側とボル
ト３９で締付固定され、リヤピラー３０の上部に
はブラケツト４０がボルト４１が固定され、この
ブラケツト４０にルーフフレーム３８の後側がボ
ルト４２で締付固定されている。ルーフフレーム
３８の前側にはブラケツト４４がボルト４５で締
付固定され、このブラケツト４４にルーフ４３が
ビス４６で固定され、ルーフ４３の後側はルーフ
フレーム３８にボルト４２で締付固定されたブラ
ケツト４７に当てがわれ、さらにルーフ４３の側
部がビス４８でルーフフレーム３８に締付固定さ
れている。

ルーフピラー３２の上部には手持ち４９が設け
られ、この手持ち４９はボルト５０，５１で締付
固定され、ボルト５１はウインド５２の上部と共
締めされ、ウインド５２の下部はボルト５３でル
ーフピラー３２に締付固定されている。

それぞれのリヤピラー３０の下方はアームレス
ト５４，５５の一端部５４ａ，５５ａが固定さ
れ、他端部５４ｂ，５５ｂが車体１のシートフレ
ーム２４に固定され、リヤピラー３０を補強して
取付け強度を向上させている。この補助席側のア
ームレスト５５は運転席側のアームレスト５４よ
り高くして、補助席側の乗員が手で容易に持てる
ようにしている。

一対のリヤピラー３０の途中にバツクレスト５
６を取付け、このバツクレスト５６の上方位置を
屈曲させて車幅方向の略中央に位置させ、両リヤ
ピラー３０の中央部３０ａをボルト５７で締付固
定している。

バツクレスト５６は第８図及び第９図に示すよ
うに、基板５８にクツシヨン材５９が外皮６０で
覆つて設けられ、さらに基板５８には取付板６１
がボルト６２で締付固定されている。この取付板
６１に支持板６３を溶接し、その支持板６３に裏
板６４がビス６５で締付固定して覆われている。

バツクレスト５６の基板５８に取付けられた取
付板６１はリヤピラー３０の屈曲部を覆つてお
り、この取付板６１とリヤピラー３０とはボルト
６６，６７で締付固定されている。このボルト６
７でリヤピラー３０に取付金具６８が共締されて
おり、取付金具６８はリヤピラー３０に合わせた
荷台６９のサポート７０の前側７０ａを覆い、ボ
ルト７１で両者が締付固定され、これらの取付部
は裏板６４で覆われ、外部から見えないようにし
て外観品質の向上を図つている。

荷台６９のサポート７０の後側７０ｂはステー
７２で車体１に支持され、リヤカウル６に形成さ
れた凹部６ａに接触しないように浮いた状態で取
付られている。荷台６９にはゴルフバツク７３が
車幅方向へ４個平行に載置されるようになつてお
り、ステー７２にはパターケース７４を支持する
支持部材７５が設けられている。

荷台６９のサポート７０の前側７０ａはバツク
レスト５６の下方位置に設けられ、ゴルフバツク
７３が座席２５に近接して積載可能になつてお
り、これにより車両の前後方向の長さが短縮され
て小型になる。

この荷台６９へのゴルフバツク７３の積降しは
左右から行なわれるが、バツクレスト５６の上方
位置を車幅方向の略中央に位置させているため、
バツクレスト５６の上方に空間が形成され、ゴル
フバツク７３の積み下しの際にリヤピラー３０が
邪魔にならず、容易に行なうことができる。

また、座席２５に座つた状態で、リヤピラー３
０の中央部３０ａが車幅方向の中央に位置してお
り、外方が開放されているから、乗員に開放感を
与え乗り心地が良い。

車体１の前側にはハンドル７６が、ルーフピラ
ー３２には小物入れ７７が取付けられ、さらに支
持パイプ３３とフロア４との間には補助板７８が
溶接されている。この補助板７８にはフロントパ
ネル８が第２図及び第１０図に示すように、座席
２５側を向く傾斜面で左右の前輪２及びその間を
覆うようにビス７９で取付け、この左右の前輪２
の間の部分に凹部８ｂを設け、ビス８０で取付け
られている。このフロントパネル８の斜面にはマ
ツト８１，８２が設けられ、フートレストとして
いる。

このフロントパネル８の凹部８ｂ内には、第１
０図に示すように、車両の側面視でフートレスト
より下方位置にブレーキペダル８３、パーキング
ペダル８４及びアクセルペダル８５が配置されて
いる。ブレーキペダル８３は車体１に固定された
ブラケツト８６に支持軸８７を支点として回動可
能に設けられ、このブレーキペダル８３を踏み込
むと、ブレーキワイヤ８８が引かれてブレーキ操
作が行なれる。ブレーキペダル８３にはパーキン
グペダル８４が支持軸８９を介して回動可能にな
つており、このパーキングペダル８４はロツド９
０を介して爪部材９１に連結され、この爪部材９
１はブレーキペダル８３に支持ピン９２を介して
回動可能に設けられ、ブレーキペダル８３を踏み
込んだ状態でパーキングペダル８４を前側に回動
すると、爪部材９１がブラケツト８６に固定され
たストツパ９３に係合して保持され、パーキング
ブレーキがかかるようになつている。

アクセルペダル８５は車体１に固定されたブラ
ケツト９４に支持軸９５を支点として回動可能に
設けられ、このアクセルペダル８５の回動で車体
１に支持部材９６で支持されたアクセルワイヤ９
７を操作するようになつている。

［発明の効果］ この発明は前記のように、座席の上方を覆うル
ーフを支持するリヤピラーの途中にバツクレスト
を取付け、このバツクレストの上方位置を車幅方
向の略中央に位置させているから、座席後方のバ
ツクレストの上方に空間が形成され、荷物の積み
下しの際にリヤピラーが邪魔にならなず、取扱い
が容易である。

また、座席に座つた状態で、リヤピラーは車幅
方向の中央に位置しており、外方が開放されてい
るから、特に小型の車両において、乗員に開放感
を与えるため、乗り心地が良い。

【図面の簡単な説明】

第１図はゴルフカーの側面図、第２図はその平
面図、第３図はその背面図、第４図は車体の側面
図、第５図はその平面図、第６図はその正面図、
第７図はルーフの取付けを示す側面図、第８図は
バツクレストの取付けを示す正面図、第９図は第
８図の−断面図、第１０図は第２図の−
断面図である。 図中符号１は車体、９はメインフレーム、２５
は座席、３０はリヤピラー、３２はルーフピラ
ー、３８はルーフフレーム、４３はルーフ、５６
はバツクレスト、６９は荷台である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 座席の上方をルーフで覆い、かつこの座席の
   後方に荷物を積載する小型車両において、前記座
   席の後方位置でリヤピラーを車体に固定して前記
   ルーフを支持し、このリヤピラーの途中にバツク
   レストを取付け、さらにバツクレストの上方位置
   を車幅方向の略中央に位置させ、このバツクレス
   トの後方に前記荷台を設けたことを特徴とする小
   型車両。