JPH0467236B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、払出し放出時の異常紙幣等、あるい
は正常放出されたが顧客が取り忘れた紙幣等を装
置内に戻す紙葉類回収装置に関する。

［従来の技術］ 従来、この種装置としては、（イ）実開昭50−
126296号公報や（ロ）実開昭55−19279号公報に
示されるものがある。（イ）は異常計数紙幣を正
常払出しの搬送路を折曲げて排除箱に送り込むよ
うに構成されており、（ロ）は正常搬送路を利用
してこの搬送路の一部を逆回転させて回収部に搬
送するように構成されている。

［発明が解決しようとする問題点］ 上記従来技術は、放出時の異常紙幣と、正常放
出されて顧客が取り忘れた紙幣を一緒にして保管
するので、保管紙幣の取扱が不便である。即ち、
２枚計数などの異常紙幣は装置側の紙幣なので係
員によつて紙幣収納箱内の残金と一緒に扱われ
る。一方取り忘れ紙幣は顧客側の紙幣なので、顧
客が受取に来た時を考慮して別扱いとしておかな
ければならない。上記従来技術のように紙幣が一
緒になつて保管されてしまうと後で受取りにきた
顧客へのサービス性が著しく悪くなる。また、上
記いずれの場合も現金であるため防犯上保管され
る場所は金庫性を要する。

これを改善するものとして第１図の構成を説明
する。紙幣収納箱２内にリジエクトボツクス４と
回収箱５が内蔵されている。紙幣収納箱２に収容
された紙幣３は真空源と連通した吸着口６の揺動
運動で一枚づつ分離され、かみ込みローラ７によ
つて搬送路へ送り込まれる。搬送路の紙幣は羽根
車８にはいり、スタツカ９ａに堆積される。顧客
によつて指定された枚数の紙幣が分離されスタツ
クされると、分離搬送は停止する。堆積された紙
幣はフオークタイミングベルト１０に取付けられ
たフオーク１１によつて押出される。押出しと同
時にシヤツタ１６が開き受取口に出され、顧客が
これを受取る。

顧客が受取り忘れると一定時間後にフオーク１
１を後退させ、回収紙幣としてスタツカ９ａに戻
した後スタツカ９ａを一点鎖線で示す位置９ｂに
降下させる。フオークタイミングベルト１０の一
端のプーリ１２の先には切換えゲート１３ａが配
置されており、フオークによつて押出されてきた
回収紙幣は切換えゲート１３ａとガイド１５の間
を落下し、紙幣収納箱２内部の一部分に設けられ
た回収箱５内に収容される。

次に吸着口６で１枚毎に分離されてかみ込みロ
ーラ７によつて搬送路へ送り出されてきた紙幣が
複数枚であることが検出器１７によつて検出され
るとただちに紙幣の分離が停止され、搬送路の紙
幣がリジエクト紙幣として全て羽根車にはいりス
タツカ９ａに堆積され、スタツカは９ｂの位置に
降下する。この降下動作前に切換えゲート１３は
１３ｂの位置に切換えられ、スタツカ９ｂの位置
から押出されてきたリジエクト紙幣は切換えゲー
ト１３ｂとガイド１４の間に落下し、紙幣収納箱
２の内部の一部分に設けられたリジエクトボツク
ス４内に収容される。収容が完了するとスタツカ
９ｂはスタツク位置である９ａに上昇し、次の取
引に備える。

しかしながら、回収・リジエクト紙幣が折りぐ
せやカールぐせのある紙幣である場合は、切換え
ゲート１３とガイド１５または１４間を降下する
時、ガイド間に挟まつて降下出来ない障害が生じ
る恐れがある。また紙幣は自由落下するので、落
下途中で一部分がひつかかるとスキユーして傾
き、一部が紙幣収納箱からはみ出し完全に箱内部
に収容しきれない恐れが生じる。

本発明の目的は、回収紙幣とリジエクト紙幣を
区別して確実に収納出来ると共に、防犯性・係員
運用性の高い紙葉類取り扱い装置を提供すること
にある。

［問題点を解決するための手段］ 上記目的は、紙葉を収納する紙葉収納箱と、こ
の収納箱から取り出され搬送された紙葉が堆積さ
れるスタツカと、リジエクト紙葉および回収紙葉
を収納する異常紙葉収納部と、上記スタツカ上の
堆積紙葉を顧客受取口と上記異常紙葉収納部へ選
択的に前進して押出すフオークと、上記フオーク
を前進後退させると共に、フオークの押し出し方
向を上記受取口と上記異常紙葉収納部へ選択的に
変えられるように上記スタツカと共に揺動するフ
オークタイミングベルトと、上記フオークタイミ
ングベルトを前進後退駆動および揺動駆動する第
一モータを備え、上記スタツカの異常紙葉を上記
異常紙葉収納部へ押出す紙葉類回収装置におい
て、 上記異常紙葉収納部として上記紙葉収納箱内に
設けた回収箱およびリジエクトボツクスと、上記
スタツカと上記異常紙葉収納部の間に介在し上記
スタツカから押し出された異常紙葉を挟んで上記
異常紙葉収納部に搬送する互いに弾性接触する一
対の搬送ベルトからなる搬送路と、上記搬送路の
先端が上記回収箱とリジエクトボツクスに選択的
に臨むように搬送路を揺動させる第二モータと、
上記第一モータと上記搬送路に介在し上記フオー
クの複数回の往復動作の前進動作に連動して第一
モータの駆動力を上記搬送ベルトに伝えるワンウ
エイクラツチを有することにより達成される。

［作用］ 上記一対の搬送ベルトは、異常紙葉を確実に掴
んだ状態で揺動することにより回収箱とリジエク
トボツクスの一方に搬送することができる。ま
た、フオークの複数回の往復動作の前進動作に連
動して搬送ベルトが駆動されて、搬送路上の紙葉
は確実に回収箱またはリジエクトボツクスに落と
し込まれる。

［実施例］ 以下、本発明の一実施例を第２〜第４図で説明
する。紙幣計数機の概略構成を第２図に示す。本
構成は第１図とほぼ同じで分離・搬送の動作も同
じである。ただしスタツカ９の先端には上下一対
の搬送ベルトからなる搬送路２０，２１が設けら
れている。搬送路２１はバネ４３の矢印方向の力
により常に軸２１ｃを中心に全体が時計方向に回
動し搬送路２０に押し付けられ、搬送路の挟持力
と、回収紙幣やリジエクト紙幣が１枚でも多数枚
でも対応できるようになつている。

これらの搬送路は回収時には２０ａと２１ａに
示す位置にあり、リジエクト時には２０ｂと２１
ｂの位置になる。この動作を第４図により説明す
る。搬送路２０ａは連結リンク２３によつてつな
がつており、その一端は揺動板４０に取付けられ
ており、モータ４２（第二モータ）により回転す
る。リジエクト時には揺動板４０が反時計方向に
回転し一点鎖線で示す位置に停止する。この時搬
送路２１ａは連結リンク２２の一端をバネ４３で
搬送路２０ａに押しつけて入るので、搬送路２０
ａが２０ｂに移動したときも一体となつて一点鎖
線で示す位置に移動する。これらの搬送路が回収
側にもどるときは揺動板４０が時計方向に回転し
実線に示す位置に停止する。

次にフオークと上記搬送路の駆動を第３図、第
４図により説明する。第３図はスタツカ部を上部
より見た概略構成図である。フオーク１１は左右
一対のフオークタイミングベルト１０に取付けら
れており、駆動軸３９に取付けられたタイミング
プーリにより左右の同期をとつてフオークを前・
後進させる。

駆動軸３９は第４図に示すモータ４１（第一モ
ータ）によつて駆動され、フオークが前進すると
きは時計方向に回転し、駆動軸３９に取付けられ
た検出板４４の位置を検出器４６により前進端を
検出して停止させる。後退させる時は反時計方向
に回転させ、検出器４５により後退端を検出して
停止させる。

搬送路２０，２１は駆動軸３９のフレーム４７
の外側に取付けられたタイミングプーリ３１から
タイミングベルト３０を介して、タイミングプー
リ３３および３５を駆動させることにより、モー
タ４１の回転が伝えられる。搬送路２１は第３図
に示す如く歯車３７，３８を介して回転方向を変
えているので搬送路２０と同方向に搬送する。ま
たタイミングプーリ３３および３５の軸には時計
方向だけ駆動力を伝達し、反時計方向には空転す
るワンウエイクラツチ３６を取付けているので、
フオーク１１が前進する時だけタイミングベルト
３０を介して搬送路２０，２１は紙幣を押し下げ
る搬送するように回転し、フオーク１１が後退す
るときはタイミングプーリ３３，３５だけが空転
し、搬送路２０，２１は停止している。

従つて第２図に示すスタツカ９が一点鎖線で示
す位置にあり、フオークが前進し堆積された異常
紙幣を押し出すと搬送路２０，２１がこれを受け
取り、挟持した状態で確実に回収箱５またはリジ
エクトボツクス４に回収紙幣またはリジエクト紙
幣を搬送する。この時フオークの１回だけの前進
ではこれらの紙幣を搬送路から完全に搬送できな
いので、フオークを一旦後退させさらにもう一度
フオークを前進させる。フオーク後退時には搬送
路は停止しているので紙幣は搬送路に挟持された
ままになつており、フオークが再度前進した時搬
送路が駆動され挟持された紙幣は完全に回収箱ま
たはリジエクトボツクスに落下させられる。

［発明の効果］ 本発明によれば、スタツカ上にフリーに堆積さ
れた紙葉を挟持した状態で確実に異常紙葉収納部
に搬送することができる。また、スタツカから異
常紙葉収納部への搬送路の駆動は、フオークの前
進駆動に連動させたので、搬送路専用の駆動源が
不要となつて機構をコンパクト化できる。さら
に、搬送路を揺動させることにより紙葉の異常の
種類によつて区分けして回収箱とレジエクトボツ
クスの一方に収納でき、防犯性、係員運用の容易
性の高い紙葉回収装置が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の紙幣計数機の側面図であり、第
２図は本発明による紙幣計数機の側面図、第３図
は紙幣スタツク部の上面図、第４図は搬送路の駆
動系を示した側面図である。 ２……紙幣収納箱、３……紙幣、４……リジエ
クトボツクス、５……回収箱、９……スタツカ、
１０……フオークタイミングベルト、１１……フ
オーク、１３……切変えゲート、２０，２１……
回収搬送路、２２，２３……連結リンク、３０…
…タイミングベルト、４０……揺動板、４１……
第一モータ、４２……第二モータ、４５，４６…
…検出器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 紙葉を収納する紙葉収納箱と、この収納箱か
   ら取り出され搬送された紙葉が堆積されるスタツ
   カと、リジエクト紙葉および回収紙葉を収納する
   異常紙葉収納部と、上記スタツカ上の堆積紙葉を
   顧客受取口と上記異常紙葉収納部へ選択的に前進
   して押出すフオークと、上記フオークを前進後退
   させると共に、フオークの押し出し方向を上記受
   取口と上記異常紙葉収納部へ選択的に変えられる
   ように上記スタツカと共に揺動するフオークタイ
   ミングベルトと、上記フオークタイミングベルト
   を前進後退駆動および揺動駆動する第一モータを
   備え、上記スタツカの異常紙葉を上記異常紙葉収
   納部へ押出す紙葉類回収装置において、 上記異常紙葉収納部として上記紙葉収納箱内に
   設けた回収箱およびリジエクトボツクスと、 上記スタツカと上記異常紙葉収納部の間に介在
   し上記スタツカから押し出された異常紙葉を挟ん
   で上記異常紙葉収納部に搬送する互いに弾性接触
   する一対の搬送ベルトからなる搬送路と、 上記搬送路の先端が上記回収箱とリジエクトボ
   ツクスに選択的に臨むように搬送路を揺動させる
   第二モータと、 上記第一モータと上記搬送路に介在し上記フオ
   ークの複数回の往復動作の前進動作に連動して第
   一モータの駆動力を上記搬送ベルトに伝えるワン
   ウエイクラツチを有する ことを特徴とする紙葉類回収装置。