JPH046472Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はドア用ヒンジに関する。さらに詳しく
は、遊技機械における厚いパネルドアなどの一端
を遊技機械などの本体枠に対して開閉自在に、か
つパネルドアが開くときに横方向に突出しないよ
うに取りつけるためのドア用ヒンジに関する。

［従来技術］ 従来より使用されているドア用ヒンジは、たと
えば第５図に示されるように２枚のプレート５
１，５２やプレート５１，５２を回動自在に連結
するためのピン５３などから構成されている。し
たがつてドア５４を開くときはドアの厚さの分だ
け横方向に突出する。

そのためたとえばパチンコやスロツトマシンな
どの遊技機械を多数配列するばあいに、たがいに
間隔をあけて配置しなければならずスペースが無
駄になつている。

また第６図に示されるように、ヒンジのプレー
トの厚さ（第５図のＴ）のスペースを節約し、し
かも回動中心Ｐをドア５４の端部よりも内側に配
置したドア用ヒンジ５５も知られているが、この
ものもドア５４を開くときに本体枠５６から横方
向に突出する。

［考案が解決しようとする問題点］ 本考案はドアを開くときにドアが横方向に突出
しないようなドア用ヒンジを提供することを目的
としている。

［問題点を解決するための手段］ 本考案のドア用ヒンジは、本体枠にドアの端部
を開閉自在に連結するためのドア用ヒンジであつ
て、前記ドアの揺動支点側端部を回動させつつ前
記本体枠の開口端面に対してほぼ平行かつ水平に
案内するための第１案内部材と、前記ドアの揺動
支点側端部から少なくともドアの厚さよりも大き
い距離だけ離れた支持部を本体枠の開口端面に対
してほぼ直角の方向に案内するための第２案内部
材とからなり、 前記第１案内部材が、本体枠に水平に固着され
ると共に本体枠にほぼ平行のガイドスリツトが形
成されたプレートと、ドアにほぼ垂直に突設され
ると共に、前記ガイドスリツトと摺動自在かつ回
動自在に係合されたピンとからなり、 前記第２案内部材が、本体枠に設けられると共
に本体枠の開口端面に対してほぼ直角かつ水平の
摺動溝を有するガイドプレートと、ドアの前記支
持部に本体枠へ向かつて突出するように設けられ
る支持具と、一端が回動自在に前記支持具に連結
されると共に前記摺動溝により摺動自在に案内さ
れるスライドプレートとから構成されている。

［作用］ 叙上のごとく構成される本考案のドア用ヒンジ
においては、ドアは第１案内部材を構成するピン
がガイドスリツトに係合していることにより回動
自在に支持されており、その回動中心となるピン
は本体枠と平行に自由に移動することができる。
ところがドアの支持部は、第２案内部材を構成す
るスライドプレートにより拘束されており、本体
枠に対する平行移動ができず直角方向にのみ移動
しうる。

そのような第１案内部材と第２案内部材の共働
作用により、ドアを手前側に開けるにしたがつて
ドアの端部がしだいに本体枠の中央側に移動し、
ドアを本体枠に対してほぼ直角になるまで開くと
きは、ドアの端部がほぼドアの厚さ分だけ内側に
引き込まれる。そのためドアは本体枠より外側に
突出することがないというすぐれた効果が奏され
る。

［実施例］ つぎに図面を参照しながら本考案のドア用ヒン
ジを説明する。

第１図は本考案のドア用ヒンジの一実施例を示
す斜視図、第２図は第１図に示されるドア用ヒン
ジの平面図、第３図は第１図に示されるドア用ヒ
ンジの動作状態を示す平面図、第４図は本考案の
ドア用ヒンジの他の実施例を示す平面図である。

第１〜３図において、１はスロツトマシンの本
体枠であり、本体枠１は通常木製である。本体枠
１の前面開口部（第３図の２）はコイン挿入器な
どの種々の装置が組み込まれているドア３によつ
て閉じられている。

本体枠１の端部の上端面４にはプレート５が木
ネジ（図示されていない）などによつて固着され
ている。プレート５には本体枠１の前面に対して
ほぼ平行で、かつドア３の厚さよりもいくらか長
いガイドスリツト６が形成されている。

前記ドア３の上端にはピン７が突設されてお
り、ピン７は前記ガイドスリツト６と摺動自在に
かつ回動自在に係合している。

なお図示されていないが、本体枠１の下端およ
びドア３の下端にも、前記プレート５およびピン
７とほぼ同じプレートやピンが設けられている。

前記プレート５およびピン７は、ドア３の端部
を本体枠１に対して平行方向に案内するための第
１案内部材Ｘを構成している。

本体枠１の上端にはさらにガイドプレート８が
木ネジなどにより固着されている。ガイドプレー
ト８は金属板を曲げ加工することにより浅い摺動
溝９を形成することなどにより製造しうる。摺動
溝９は本体枠１の前面に対してほぼ直角方向に向
けられている。摺動溝９にはスライドプレート１
０が摺動自在に挿入されている。

ドア３の端部から少なくともドアの厚さよりも
大きい距離だけ離れた部位（以下、支持部とい
う）１１にはＬ字状の支持具１２が固着されてお
り、支持具１２と前記スライドプレート１０とは
連結ピン１３などによつて回動自在に連結されて
いる。

なお図示されていないが、本体枠１の下端とド
ア３の下端も前記ガイドプレート８、支持具１２
およびスライドプレート１０とほぼ同じものによ
つて相対的な動きが拘束されている。

前記ガイドプレート８、支持具１２およびスラ
イドプレート１０は、ドア３の支持部１１を本体
枠１に対してほぼ直角方向に案内するための第２
案内部材Ｙを構成している。

叙上のごとく構成されるドア用ヒンジは、本体
枠１に対してドア３の端部１４を開閉自在に連結
している。すなわち第３図に示されるようにドア
３を矢印Ａ方向に引くと、ドア３の端部１４がプ
レート５のガイドスリツト６の方向に沿つて移動
し、ドア３の支持部１１が摺動溝６に沿つて移動
する。そのためドア３を開けていくにしたがつ
て、端部１４が矢印Ｂ方向に移動し、ドア３は二
点鎖線の状態を経由して本体枠に１に対して直角
になるまで開かれる。その状態ではドア３の内面
１５がスライドプレート１０と密着しており、か
つピン７がガイドスリツト６の端部（第２図の１
６）に達している。そのためドア３はそれ以上開
かない。すなわち第１〜３図のドア用ヒンジにお
いてはスライドプレート１０がストツパの作用を
奏しうる。

第４図に示されるようにガイドスリツト６の端
部１６近辺を本体枠１から離れる方向に曲げてお
くときは、一旦直角に開いたドア３を閉じるばあ
いに閉じ始めの動作がスムーズになるという利点
がある。

また第１〜３図のドア用ヒンジにおいてはプレ
ート５やガイドプレート８が本体枠１の上端面４
に設けられているが、本体枠１の内面側に設けて
もよい。さらに第１案内部材Ｘや第２案内部材Ｙ
の具体的な形状、ガイド方式などについても、ド
アの大きさや重量などに応じて本考案の要旨を逸
脱しない範囲で種々変更しうる。本考案のドア用
ヒンジは、一般的にはドアおよびドアの付属装置
の重量を支持しうる強度および構成を有するもの
であるが、たとえばドアの下端を摺動自在に支え
るための台などが別に設けられているばあいなど
においては、そのような強度および構成はとくに
必要でない。

［考案の効果］ 本考案のドア用ヒンジを採用するときは、ドア
を開けるとき、とくに本体枠に対して直角になる
までドアを開くときにドアが側方などに突出しな
いというすぐれた効果を奏する。そのためとくに
厚いパネルドアを有する遊技機械を多数配列する
ときに、配置スペースを大幅に節約しうる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のドア用ヒンジの一実施例を示
す斜視図、第２図は第１図に示されるドア用ヒン
ジの平面図、第３図は第１図に示されるドア用ヒ
ンジの動作状態を示す平面図、第４図は本考案の
ドア用ヒンジの他の実施例を示す平面図、第５図
および第６図はそれぞれ従来のドア用ヒンジの一
例を示す平面図である。 図面の主要符号、１……本体枠、３……ドア、
５……プレート、６……ガイドスリツト、７……
ピン、８……ガイドプレート、１０……スライド
プレート、１１……支持部、１２……支持具、１
４……端部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 本体枠にドアの端部を開閉自在に連結するため
   のドア用ヒンジであつて、前記ドアの揺動支点側
   端部を回動させつつ前記本体枠の開口端面に対し
   てほぼ平行かつ水平に案内するための第１案内部
   材と、前記ドアの揺動支点側端部から少なくとも
   ドアの厚さよりも大きい距離だけ離れた支持部を
   本体枠の開口端面に対してほぼ直角の方向に案内
   するための第２案内部材とからなり、 前記第１案内部材が、本体枠に水平に固着され
   ると共に本体枠にほぼ平行のガイドスリツトが形
   成されたプレートと、ドアにほぼ垂直に突設され
   ると共に前記ガイドスリツトと摺動自在かつ回動
   自在に係合されたピンとからなり、 前記第２案内部材が、本体枠に設けられると共
   に本体枠の開口端面に対してほぼ直角かつ水平の
   摺動溝を有するガイドプレートと、ドアの前記支
   持部に本体枠へ向かつて突出するように設けられ
   る支持具と、一端が回動自在に前記支持具に連結
   されると共に前記摺動溝により摺動自在に案内さ
   れるスライドプレートとからなるドア用ヒンジ。