JPS6129902Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は家具の扉構造、更に詳しくは、扉を開
いた時にこの扉を収納ボツクスの外側へ重ねるよ
うにして収めることができる家具の扉構造に関す
るものである。

従来、この種の扉構造では、扉を開いて扉をガ
イド板と共に収納ボツクスの外側面がわで後方に
移動させる際、扉の裏面がレールに衝突して扉を
傷める虞れがあるという問題があつた。

本考案は上記の点に鑑みて為されたものであつ
て、主な目的とするところは収納ボツクス外側面
がわへの扉の移動時に扉の裏面が収納ボツクス外
側面に設けたレールに衝突するのを防止し、扉の
裏面が傷損を受けるのをなくすことができる家具
の扉構造を提供することである。

本考案を以下図に示す実施例に基いて詳述す
る。本考案に係る家具の扉構造は、前面が開口す
る収納ボツクス１と、収納ボツクス１の前面を塞
ぐ扉２と、収納ボツクス１の外側面に配したレー
ル３に係止され収納ボツクス１の外側面でこのレ
ール３に沿つて前後に移動するガイド板４と、ガ
イド板４の前端部と扉２の側端部とを枢着してガ
イド板４がレール３前端部に移動した時には扉２
を収納ボツクス１の開口を塞ぐ位置と開放する位
置との間で開閉自在とすると共にガイド板４がレ
ール３後端部に移動した時には扉２を収納ボツク
ス１の外側面にこの外側面と略平行にして収める
ヒンジ５と、収納ボツクス１外側面の前端部に取
着されたブロツクであつて上記レール３に沿つて
前方へ移動するガイド板４の前端に当接すること
によりガイド板４の前方移動時における前停止位
置を決定するストツパ６とを備え、ストツパ６の
外側面には扉２を収納ボツクス１の外側面に沿つ
て移動させる際にこの扉２の裏面に沿つて転動す
るガイドコロ３０が突出し、ストツパ６にガイド
板４前端が当接する位置で閉時における扉２の裏
面が収納ボツクス１前面に当接することを特徴と
するものである。本実施例では二枚の扉２で収納
ボツクス１前面の左右を覆う例を示し、収納ボツ
クス１左右の両側板７，７の各外面には夫々前後
方向に走る三つのレール３が取付けられる。この
レール３は第３図及び第４図に示すように、一側
面が開口する断面略コ字型に成形され、前後両端
部に形成した取付片９によつて側板７に固定さ
れ、各レール３にはレール３に沿つて前後に移動
する車１０と車１０をレール３の外側で支持する
基板１１とより成るランナー１２が取付けられ
る。ガイド板４は扉２と略同じ高さの縦長形状で
あり、上記ランナー１２の基板１１にビスなどで
固定されて夫々収納ボツクス１の左右両側に配設
され、レール３に沿つて前後方向に移動自在とな
つている。各扉２は夫々側端部をヒンジ５によつ
て夫々ガイド板４の前端部に枢着され、第２図ａ
に示すように、ガイド板４がレール３の前端に移
動した時にはこのガイド板４との枢支部を支点に
して回転することにより収納ボツクス１前面の開
口を塞ぎ、第２図ｂに示すように、扉２をこの位
置で開いて収納ボツクス１の側板７に平行にした
時には、ガイド板４と共にレール３に沿つて後方
に移動でき、第２図ｃに示すように扉２を収納ボ
ツクス１の側方に片付けることができるものであ
る。上記のヒンジ５は、第３図に示すように、扉
２に取付けられるヒンジ本体１４とガイド板４に
取付けられるヒンジ受け１５との二部品で構成さ
れ、夫々レール３に対して上下にずれた位置に取
付けられる。ヒンジ本体１４は扉２の裏面に固定
されるプレート１６とこのプレート１６に一端を
枢支するアーム１７とで構成され、ガイド板４に
固定するヒンジ受け１５の凸部１８へこのアーム
１７をビスで固定するものであつて、アーム１７
と凸部１８との連結位置を調節することによつ
て、扉２とガイド板４との相対位置を、ガイド板
４の前後、左右、上下方向に沿つて夫々単独に調
整できるようになつている。またこのヒンジ本体
１４は、第３図に示すように、側端より内側へず
れた位置の扉２裏面に固定されており、その結
果、第２図及び第５図に示すように、扉２を閉じ
た場合に扉２の側端部ａが収納ボツクス１の外側
方へ突出し、この突出した側端部ａでレール３や
ガイド板４及びヒンジ５を覆い隠し、これらの部
材が収納ボツクス１前面に露出するのを防止して
いる。上記のヒンジ受け１５は、第３図に示すよ
うに、各レール３と上下にずれた位置のガイド板
４内側面の前端部に設けた切欠２１内に取着さ
れ、ストツパ６は側板７外側面の前端部に取付け
られる。このストツパ６は、第５図に示すよう
に、ガイド板４の前方へ移動時にガイド板４の前
端を形成した突片２０に当接し、ガイド板４に枢
支した扉２の裏面がその閉時において収納ボツク
ス１の前面に当接する位置に、ガイド板４を停止
させるものであり、この位置でガイド板４を移動
させるランナー１２の車１０はレール３内に止ま
る。このストツパ６は側板７の内面がわに螺入す
るビス２４によつて側板へ着脱自在に取付けられ
ている。ところで、扉２を収納ボツクス１に取付
けるのには、まずガイド板４をランナー１２によ
つてレール３に取付けた後、このガイド板４に扉
２をヒンジ５によつて連結するわけであり、この
場合は上記のストツパ６を取付けない状態で、ガ
イド板４をランナー１２がレール３前端迄前方へ
一杯に引き出してガイド板４の前端部を収納ボツ
クス１前端より突出させることにより、収納ボツ
クス１の開口に合せて上下左右への位置調整を行
ないながら扉２をガイド板４に取付けることがで
きるものであり、扉２を取付けた後は、ガイド板
４を後方に移動させ、第５図に示すように、ビス
２４によつてストツパ６を側板７に取付け、前述
のように閉時における扉２裏面が収納ボツクス１
の前面に当接する位置に、ガイド板４の前方での
停止位置を設定する。ガイドコロ３０はストツパ
６の外側面に突出する形でストツパ６と共に側板
７に上記のビス２４によつて固定されるものであ
り、各ヒンジ５と上下にずれた位置のストツパ６
上に突出し、先端がレール３より外側方へ大きく
突出する。すなわち、各ガイドコロ３０は上記の
ヒンジ本体１４が取付けられる扉２裏面の桟１９
と上下にずれた位置のストツパ６上に突出し、第
６図に示すように、扉２を開いてガイド板４と共
にレール３に沿つて後方に移動させる際に、扉２
の裏面をガイドコロ３０で受けて扉２をガイドコ
ロ３０に沿つて後方に案内するものであり、扉２
がレール３やストツパ６に衝突するのを防止して
いる。このガイドコロ３０は、第６図及び第７図
に示すように、後方に突出する筒体３１をストツ
パ６と側板７に設けた透孔２２，２３に通し、側
板７がわより挿入するビス２４を筒体３１に螺合
して定位置に固定され、側板７内面に開口する透
孔２３はキヤツプ２５によつて塞がぜる。尚、ガ
イドコロ３０としては、第８図に示すように、筒
体３１の先端に鍔３２を有する形状のものも用い
られ、この場合は、同図に示すように、ストツパ
６の透孔２２に一端が連通し他端がストツパ６の
巾方向の端面に開口する溝２６を通してストツパ
６に筒体３１を収める。

本考案は以上のような構成を有するため、扉を
収納ボツクスの側面がわに収める場合、扉がガイ
ド板との間で多少閉じる方向に折れ曲がつても、
この扉の裏面をガイドコロで受け止め、ガイドコ
ロに沿つて扉をガイド板と共にレールに沿つて後
方に移動させることができ、扉がレールやストツ
パに衝突して損傷を受けることがないという利点
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す概略分解斜視
図、第２図ａ，ｂ，ｃは同上の扉の動作を説明す
る動作説明図、第３図は同上の部分分解斜視図、
第４図は同上に用いるランナーを示す一部省略斜
視図、第５図は同上に用いるストツパの作用を示
す説明図、第６図は同上に用いるガイドコロの作
用を示す説明図、第７図及び第８図は夫々同上に
用いるガイドコロの一例を示す斜視図であり、１
は収納ボツクス、２は扉、３はレール、４はガイ
ド板、５はヒンジ、６はストツパ、３０はガイド
コロである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面が開口する収納ボツクスと、収納ボツクス
   の前面を塞ぐ扉と、収納ボツクスの外側面に配し
   たレールに係止され収納ボツクスの外側面でこの
   レールに沿つて前後に移動するガイド板と、ガイ
   ド板の前端部と扉の側端部とを枢着してガイド板
   がレール前端部に移動した時には扉を収納ボツク
   スの開口を塞ぐ位置と開放する位置との間で開閉
   自在とすると共にガイド板がレール後端部に移動
   した時には扉を収納ボツクスの外側面にこの外側
   面と略平行にして収めるヒンジと、収納ボツクス
   外側面の前端部に収着されたブロツクであつて上
   記レールに沿つて前方へ移動するガイド板の前端
   に当接することによりガイド板の前方移動時にお
   ける停止位置を決定するストツパとを備え、スト
   ツパの外側面には扉を収納ボツクスの外側面に沿
   つて移動させる際にこの扉の裏面に沿つて転動す
   るガイドコロが突出し、ストツパにガイド板前端
   が当接する位置で閉時における扉の裏面が収納ボ
   ツクス前面に当接する家具の扉構造。