JPH0464308B2 - - Google Patents

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JPH0464308B2
JPH0464308B2 JP60225903A JP22590385A JPH0464308B2 JP H0464308 B2 JPH0464308 B2 JP H0464308B2 JP 60225903 A JP60225903 A JP 60225903A JP 22590385 A JP22590385 A JP 22590385A JP H0464308 B2 JPH0464308 B2 JP H0464308B2
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powder
fine powder
wear
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resin
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Kiichiro Wada
Akira Suzuki
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Asahi Woodtec Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 この発明は耐摩耗性化粧板、特に、土足床を形
成しうるような高耐摩耗性表面層を有する木質化
粧板に関する。 従来の技術 従来、床材として使用されるような耐摩耗性木
質化粧板として、例えば特公昭49−19849号公報、
同49−48497号公報等に見られる如く、ベニヤ合
板、ハードボード、パーテイクルボード等の木質
基板に木目模様等の印刷を施し、あるいは化粧単
板、パターン紙等の化粧材を貼着して化粧層を形
成したのち、該木質基板表面に、α−アルミナ、
炭化硅素等の無機結晶質の硬質微粉末で、粒度10
〜70μのものを、樹脂固形分に対し5〜40重量%
含有せしめた透明または半透明の合成樹脂塗料を
塗着して耐摩耗性表層塗膜を形成せしめたものが
知られている。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、従来概知の上記のような化粧板
は、表面の耐摩耗性、従つて耐久性の点で未だ充
分な満足が得られるものではなかつた。このため
一般的にはせいぜい住居の上履き用床材としての
用途において実用化されているにすぎないもので
あつた。ちなみに、従来の上記床材は、フローリ
ングの日本農林規格に定める摩耗A試験において
塗膜下の下地層が消滅しはじめるまでの回転数が
500〜1000回を少々上まわる程度の耐摩耗性が得
られるものであるにすぎず、一段を苛酷な使用条
件下、例えば近時益々要請の強い土足床用木質化
粧床材としての使用条件下にあつては、耐摩耗性
の点で未だ充分な適合性を具有し得ないものであ
つた。 従来技術の範囲において、上記耐摩耗性をあげ
るために、第1には塗料中の硬質微粉末含有量を
増大すること、第2には使用する硬質微粉末とし
て可及的大きな粒径の粗いものを用いること、更
に第3には逆に粒径の小さい極微細粉末を用いる
こと等が考慮される。しかしながら、硬質微粉末
の含有量の増大は、塗膜形成要素としての樹脂成
分による粉末粒子保持力との相対関係で限界があ
り、これを徒らに増大しても耐摩耗性の実質的な
改善効果を得ることはできない。また、硬質微粉
末に粒度の粗いものを用いると、耐摩耗性はある
程度改善しうるものゝ、所期するほどの改善効果
を上げることはできないのみならず、表面の著し
いザラツキによる異種欠陥を生じる。これを第2
図に示す模式図に基づいて考究すると、粒径の大
きな硬質微粉末を用いる場合、塗料の流動性の低
下により均一塗布が難しいばかりでなく、微粉末
の分散性が悪いため、塗布の段階で第2図イに示
すように塗層aの中で微粉末粒子bに上下の重な
りを生じ易く、しかもこれが塗層aの乾燥過程で
も沈降移動せず、乾燥後の収縮した塗膜a′の表面
に多くの粗大粉末粒子がそのまゝ突出状態になつ
て残存する結果、表面に有害なザラツキを生じさ
せるのみならず、塗膜a′からとび出した粒子が表
面の摩擦によつてとれ易いため、耐摩耗性の向上
に寄与しなしためと考えられる。また反面、粒径
の小さい硬質微粉末を用いる場合、塗膜の表面平
滑性は向上するものゝ、摩擦時の受圧に対する抗
力に乏しいために、耐摩耗性にむしろ低下をきた
すばかりでなく、塗膜の透明性が低下して木目模
様等の化粧層の顕示性が損われる等の欠点を生ず
る。 以上のような従来技術のもつ問題点の解明を基
礎として、この発明は、土足床用床材としての実
用にも耐え得るような従来品より更に一段と優れ
た耐摩耗性を有し、しかも表面に有害なザラツキ
を有しない高耐摩耗性化粧板の提供を意図して、
種々実験と研究の結果下記の手段によりこれを完
成し得たものである。 問題点を解決するための手段 而して、この発明は、表面の耐摩耗性塗膜中に
含有せしめるべき硬質微粉末として、相対的に大
粒径の粗粒子粉末と、小粒径の細粒子粉末との2
種以上の異径粒子粉末を混用することにより、表
面性状、特に表面平滑性及び塗膜の透明性を良好
に保持しつゝ、耐摩耗性の著しい向上効果を実現
し得たものである。 即ち、この発明は、化粧層を有する基板の表面
に、α−アルミナ、炭化硅素等の無機結晶質の硬
質微粉末を含有した透明または半透明の耐摩耗性
樹脂塗膜が形成されたものにおいて、 前記耐摩耗性樹脂塗膜に含有する硬質微粉末
が、平均粒径10〜150μの範囲で、かつ相互間の
平均粒子径を10μ以上異にした粗粒子粉末と細粒
子粉末との2種以上の異径粒子粉末の混合物から
なると共に、該硬質微粉末の樹脂塗膜中の含有量
が重量比で樹脂固形分(不揮発成分)に対し10〜
95%に設定されてなることを特徴とする耐摩耗性
化粧板を要旨とするものである。 基板としては、最も一般的にはベニヤ合板が用
いられるが、その他パーテイクルボード、ハード
ボード等の主として木質板が用いられる。基板の
表面の化粧層は、楢材、桜、欅材等の美麗な木目
模様を有する天然木化粧単板の貼着によつて形成
するのが一般的であるが、木目模様印刷紙の貼
着、木目模様等の直接印刷層の形成等、既知のい
かなる手法によつて形成したものであつても良
い。 耐摩耗性塗膜層は、上記化粧層を有する基板上
に、要すれば下地着色層、及び吸込み防止用下塗
り層を介して形成されるものであり、透明または
半透明の樹脂塗料に無機結晶質の硬質微粉末を添
加含有せしめた耐摩耗性樹脂塗料により形成され
るものである。 ここに用いられる硬質微粉末は、α−アルミ
ナ、炭化硅素を代表的なものとして、その他例え
ば炭素、ホウ素等の化合物微粉末等が用いられ
る。もちろんこれらに限定されるものではなく、
工業的に研磨材として使用されるような種類の硬
度の高い各種鉱物質微粉末を好適に用いうるが、
その粒度は、平均粒径10〜150μの範囲のものの
うちから、相互に平均粒径を10μ以上異にする2
種以上のものを、任意の組合せにおいて混合使用
することが必要である。 硬質微粉末の粒径が10〜150μの範囲に限定さ
れるのは、下限値未満では耐摩耗性の向上効果を
充分に実現し得ないためであり、上限値を超える
粗大なものでは、塗層表面に突出して表面にザラ
ツキを生じさせ化粧板としての良好な表面状態を
得ることができないからである。好適には、上記
の性能面とコスト面から平均粒径20〜80μ、特に
好ましくは一般的な市販品として入手の容易な30
〜70μのものを適宜の組合わせにおいて用いるも
のとするのが良い。 平均粒径を異にする粗粒子粉末と細粒子粉末と
の間の平均粒径の差が10μ以上必要とされるの
は、それ以下の場合にあつては結果的に良好な耐
摩耗性の向上効果を実現することができないこと
に基づく。10μ以上の粒度差を有する2種以上の
硬質微粉末を混合して使用することにより好結果
が得られるのは、骨材として粗い砂利と細かい砂
とを混合することによつて強度に優れたコンクリ
ートを得ることができるのに似て、細粒子粉末が
塗料の流動性を高めつゝ、これも耐摩耗性に寄与
する一方、粗粒子粉末の分散性を向上して、その
分布状態の均一性を良好なものにするためと考え
られる。これを添附の第1図に示す模式図につい
て説明すると、粗・細両粒子3a,3bの混合さ
れた硬質微粉末3を含有する樹脂塗料を基板1表
面に塗布した場合、その塗布の段階で第1図イに
示すように粗粒子3aの一部に上下の重なりを生
ずるようなことがあつても、塗料自体の流動性が
良いことによつて、未硬化の塗層2内で同図に矢
印で示すような粗粒子3aの移動が生じ、第1図
ロに示すように基板1上に平均化した分散状態に
なる。そして、この状態で塗料の硬化が進行する
ため、結果的に第1図ハに示すように、塗層2の
乾燥収縮後においても、粗粒子3aが塗膜2′の
表面に大きく突出することがなく、表面の平滑性
を良好に保ちつゝ、塗膜2′内に粗・細両粒子3
a,3bが平均的にかつ高密度に分布して、それ
らのいずれもが耐摩耗性の向上に有効に寄与する
ためであると推測される。本発明者らの実験結果
によれば、粗粒子粉末と細粒子粉末との間の特に
好ましい粒度差(平均粒径の差)は、20μを中心
として±5μ程度である。すなわち15〜25μ程度の
範囲に設定する場合に最も好ましい結果が得られ
る。 また、互いに混合して使用する上記粗粒子粉末
と微粒子粉末のそれぞれの粒度は、粗粒子粉末50
〜80μ、細粒子粉末20〜50μ程度の範囲のものと
し、相互間の粒度差が前記の範囲になるような適
宜の組合わせにおいて、混合して使用するのが好
適である。粗粒子粉末の粒度は、微細なものを使
用するに従つて塗膜の耐摩耗性の低下を来たし、
粗大なものを使用するに従つて、塗膜表面にザラ
ツキを生じ易い傾向を示す。また、細粒子粉末の
粒度も、上記と同様の傾向を示す。 粗粒子粉末と細粒子粉末との混合比は、1:1
(重量比)の等量配合を基準として、適宜の可変
設定が可能であり、この混合比率の違いによつて
塗膜の性能に格別顕著な差異を生じるものではな
い。従つてこの発明においてはこの混合比を特に
限定するものではないが、好適には両者の混合比
は1:0.5〜3.0の範囲に設定すべきである。塗料
中への含有量とも関係するが、粗粒子粉末の混合
比率が上記範囲をこえて多すぎる場合には、塗膜
表面にザラツキを生じ易い。逆に少なすぎる場合
には塗膜に良好な耐摩耗性を付与することが困難
になり、この発明による利益を充分に享受するこ
とができない。 上記硬質粉末を添加して塗膜形成に使用される
樹脂塗料は、化粧基板上の化粧層の木目模様その
他の模様を塗膜下に透視可能なものとするべく、
透明または少なくとも半透明のものであることを
要するが、そのビヒクルとしての樹脂成分の種類
は特に限定されるものではなく、求める塗膜性
能、塗装作業性、乾燥性、価格等を考慮して公知
の樹脂塗料の中から任意に選択使用される。一般
的には微粉末粒子の保持力に可及的優れ、かつそ
れ自体の耐摩耗性にも優れた樹脂からなる塗料を
選択使用すべきであり、その具体的な例示として
は、一液性ポリウレタン樹脂塗料、おび二液性ポ
リウレタン樹脂塗料のうちの1種た2種からなる
ものを最も好適なものとして挙示することができ
る。その他エポキシ系樹脂塗料、ポリエステル系
樹脂塗料の使用も可能であるし、更にはそれらの
樹脂の複合樹脂塗料はもちろも、紫外線硬化ある
いは電子線硬化樹脂塗料を用いても良い。 また、塗料中への硬質微粉末の含有量は、良好
な耐摩耗性を上げるために樹脂固形分に対して10
〜95%とすることが必要である。下限値未満では
塗膜に良好な耐摩耗性を得ることができず、逆に
上限値をこえると塗膜にザラツキを生じる。最も
好ましい上記含有量は概ね30〜80%程度である。 硬質微粉末を含有せしめた上記樹脂塗料の基板
上への塗装手段は、一般的にはロールコーターを
用いて良好に行いうるが、フローコーターその他
の塗装手段を用いて行うことも許容されえる。該
塗料の化粧基板上への塗布量は、樹脂固形分50%
の塗料を用いる場合において通常少なくとも100
g/m2以上とするのが一般的である。もつとも土
足床用木質化粧床材としての用途に用いられるよ
うな化粧板である場合には、150g/m2以上、特
に好ましくは180〜200g/m2程度に塗布すること
が推奨される。更に、化粧板の用途によつては、
この発明による耐摩耗性樹脂塗膜を形成した後、
該塗膜面上硬質微粉末を含まない透明樹脂塗料に
より、更に上塗り塗装を施したものとするのが普
通である。而して、この場合、この上塗り塗料に
よる塗膜部分を含めた全塗膜中における前記硬質
微粉末の含有量を評価する場合、その含有量は総
樹脂固形分に対し重量比で10〜60%の範囲であ
る。 発明の効果 この発明に係る化粧板は、上述のように化粧層
を有する基板上に形成される耐摩耗性樹脂塗膜中
に、平均粒径が10μ〜150μの範囲で、かつ相互間
の平均粒子径を10μ以上異にした粗粒子粉末と細
粒子粉末との混合物からなる硬質微粉末が、樹脂
固形分に対して10〜95%(重量比)含有されたも
のとなされていることにより、耐摩耗性において
顕著に優れた性能を有し、しかも表面性状におい
て良好な平滑性を有し、かつ塗膜下の化粧層の充
分な透過顕示性を保有したものとなしうる。とく
に耐摩耗性の点で、前述した従来技術によるもの
に比べ、同程度の塗膜層のものとの対比において
2倍あるいはそれ以上の耐摩耗性を有する化粧材
をも提供し得られ、従来不適視されていた木質化
粧板にして土足床の形成用床材としても好適に使
用しうるような化粧板を提供することが可能とな
る。 実施例 実施例1〜5および比較例1〜5 合板に公知接着剤を使つて天然木化粧単板を貼
着し、下地着色塗装を施した化粧基板の表面に、
下記組成の耐摩耗性下塗り塗料を塗布量110g/
m2の割合で塗装し、次いで乾燥後、下記組成の上
塗り塗料を塗布量45g/m2の割合で塗布し、平均
粒度の異なるα−アルミナ微粉末の組合せ及びそ
の添加量の異なる化粧板をそれぞれ作成した。
又、α−アルミナを添加しない塗料を用いた化粧
板をブランクとした。 [塗料組成] (耐摩耗性樹脂塗料 −下塗り塗料−) 湿気硬化型ポリウレタン樹脂 100重量部 (樹脂分50%) α−アルミナ混合物 15又は35重量部 シンナー 10重量部 (上塗り塗料) 湿気硬化型ポリウレタン樹脂 100重量部 (樹脂分50%) シンナー 10重量部 そしてこれらの各化粧板につき、フローリング
の日本農林規格に定める摩耗A試験の条件で摩耗
試験を行い下地着色塗装が消滅し始めるまでの摩
耗回転数(これを耐摩耗性とする)を測定すると
共に、表面の平滑性を手ざわりで調べたところ、
下記第1表に示す結果を得た。なお、表面状態の
評価は、 ◎……平滑 〇……ほぼ平滑 △……僅かにザラツキあり ×……ザラツキあり ××……激しいザラツキあり で示した。
【表】 上表の結果から分かるように、硬質微粉末とし
て単一粒度のものを単独で使用する場合に較べ、
相互に10μ以上の粒度差を有する異径粒子粉末の
2種以上を混合して使用することにより、耐摩耗
性を一段と優れたものとすることができ、しかも
表面にザラツキを有しない良好な表面状態の化粧
板を得ることができる。 実施例6〜10および比較例6〜7 α−アルミナ微粉末として、粒度を異にする2
種の異径粒子粉末の相互間の平均粒径差を各種に
設定し、かつ、いずれも粗粒子粉末と細粒子粉末
の混合比を1:1(重量比)に設定した各種の硬
質微粉末混合物をつくり、該混合物を前記実施例
1〜5と同様に15部と35部添加した塗料を調整
し、化粧単板貼りの基板上に110g/m2の割合で
塗布して耐摩耗性塗膜を形成した後、更に前記実
施例と同じく上塗り塗料を45g/m2塗布した。 そして、上記塗膜の表面状態及び耐摩耗性を前
記同様の方法で調べたところ、結果は下記第2表
のとおりであつた。
【表】 上表の結果により、硬質微粉末として混合して
使用する粗粒子粉末と細粒子粉末との相互間に
は、平均粒径において10μ以上の粒度差があるこ
とが好ましいことがわかる。しかもこの粒度差は
実施例7に示すところにより、20μを中心として
その前後±5μ程度、即ち15〜30μ程度とするのが
好適である。かつ、互いに組合わせて用いるべき
粗粒子粉末と細粒子粉末のそれぞれの粒径は、前
者70μと後者50μ(実施例7)、前者50μと後者30μ
(実施例10)の組合わせの場合に、塗料中への含
有量が総樹脂分に対し20%及び45%のいずれのと
きにも比較的好結果が得られており、このような
組合わせが好適であるといえる。また、このこと
も含めて、多くの実験結果に鑑み粗粒子粉末は平
均粒径50〜80μ、細粒子粉末は平均粒径20〜50μ
の範囲のものを、相互間の粒度差が20μ程度とな
る組合わせにおいて混合して使用するのが最も良
好である。 実施例11〜14および比較例8〜9 次に、塗料中への硬質微粉末の添加量と効果と
の関係を調べるため、当該微粉末を、粒度70μの
粗粒子粉末1重量部:粒度50μの細粒子粉末1重
量部の混合物に特定した上で、混合物の下塗り塗
料中への添加量を各種に変え、その他は前記実施
例1〜5の場合と同様にして化粧基板上に塗装
し、更に上塗り塗装を施して塗膜形成を行つた。
そしてこれによつて形成された塗膜の耐摩耗性、
表面仕上り状態を調べたところ、下記第3表に示
す結果を得た。尚、上記実施例12及び13は、前掲
実施例1及び2と同様のものである。
【表】 上表により、硬質微粉末の塗料中の添加量は、
所要の耐摩耗性を得るためには総樹脂固形分に対
して10%以上とすることが必要であるが、60%を
超えて多量に含有すると、かえつて耐摩耗性が
徐々に低下する傾向を示し、かつ表面にザラツキ
を生じると共に、透明性も低下して良好な化粧板
を得ることができないものであることを知り得
た。 実施例15〜20および対照例1〜2 次に、硬質微粉末における粗粉末と細粉末の混
合比についてその好適範囲を調べるため、塗料中
へのα−アルミナ微粉末の添加量を一定(15%/
総樹脂固形分)とし、粒度70μ、50μ、30μの3種
のα−アルミナ微粉末のうちからそれらの2種あ
るいは3種の相互の混合比を各種に変えた混合物
をつくり、それらを添加した塗料を調製し、その
他は前記実施例1〜6の場合と同様にして耐摩耗
性塗膜を有する各種の化粧板を得た。そして、そ
れらの耐摩耗性及び表面仕上り状態を前記同様に
して調べた。結果を第4表に示す。
【表】 上表に示されるように、硬質微粉末として、相
互に粒度の異なるもの2種あるいは3種を混合す
る場合のそれらの混合比率は、使用する微粉末の
粒度とも関係して一概に特定できるものではない
が、2種を混合する場合にあつて、粗粒子粉末と
細粒子粉末の混合比は、対照例1〜2との対比か
らも、概ね粗粒子粉末1:細粒子粉末0.5〜3.0
(重量比)の範囲に設定するのが良好であり、か
つこの範囲の中でも、秤量、配合などの作業性の
点から、2種あるいは3種を混合する場合おいて
1:1、あるいは1:1:1の単純な混合比を採
択するのが有利であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施による耐摩耗性樹脂塗
膜の形成過程における塗層内での硬質微粉末の分
布状態を模式的に示すもので、同図イは塗装直後
の状態、同図ロは塗装後乾燥前の状態、同図ハは
乾燥後の塗膜の状態の各模式断面図である。第2
図、粒度の大きい硬質微粉末のみを含有した塗料
をもつて塗膜形成を行う場合の塗層内での硬質微
粉末の分布状態を模式的に示すもので、同図イは
塗層の乾燥前、ロは同しくその乾燥後の状態を示
す模式断面図である。 1…基板、2…乾燥前の樹脂塗層、2′…乾燥
後の耐摩耗性樹脂塗膜、3…硬質微粉末、3a…
粗粒子、3b…細粒子。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 化粧層を有する基板の表面に、α−アルミ
    ナ、炭化硅素等の無機結晶質の硬質微粉末を含有
    した透明または半透明の耐摩耗性樹脂塗膜が形成
    されたものにおいて、 前記耐摩耗性樹脂塗膜に含有する硬質微粉末
    が、平均粒径10〜150μの範囲で、かつ相互間の
    平均粒子径を10μ以上異にした粗粒子粉末と細粒
    子粉末との2種以上の異径粒子粉末の混合物から
    なると共に、該硬質微粉末の樹脂塗膜中の含有量
    が重量比で樹脂固形分(不揮発成分)に対し10〜
    95%に設定されてなることを特徴とする耐摩耗性
    化粧板。 2 耐磨耗性樹脂塗膜上に更に硬質微粉末を含ま
    ない塗料による上塗り塗膜が形成され、該上塗り
    塗膜を含む全塗膜中の前記硬質微粉末の含有量
    が、重量比で総樹脂固形分に対し10〜60%に設定
    されてなる特許請求の範囲第1項記載の耐摩耗性
    化粧板。 3 硬質微粉末における2種の粗粒子粉末と細粒
    子粉末の混合比が重量比で1:0.5〜3.0の範囲に
    設定されてなる特許請求の範囲第1項または第2
    項記載の耐摩耗性化粧板。 4 粗粉末として平均粒径50〜80μの硬質微粉末
    が、また細粉末として平均粒径20〜50μの硬質微
    粉末がそれぞれ用いられている特許請求の範囲第
    1項ないし第3項のいずれか1に記載の耐摩耗性
    化粧板。 5 粗粒子粉末と微粒子粉末の平均粒子径の差が
    15〜30μに設定されている特許請求の範囲第4項
    記載の耐摩耗性化粧板。 6 耐摩耗性樹脂塗膜を形成する塗料の樹脂成分
    が、一液性ポリウレタン樹脂および二液性ポリウ
    レタン樹脂のうちの1種または2種からなる特許
    請求の範囲第1項ないし第5項のいずれか1に記
    載の耐摩耗性化粧板。
JP60225903A 1985-10-08 1985-10-08 耐摩耗性化粧板 Granted JPS6283146A (ja)

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