JPH0459707B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は例えば円盤状デイスク基材の一方の面
に光情報記録層を設けて光学的に情報の記録、再
生を行なう光情報担体デイスク等の情報担体デイ
スクの洗浄装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点 光学記録再生方式とはデイスクの光情報記録層
に情報信号に対応したレーザー光を照射すること
により光情報記録層に光学的な濃淡或いは凹凸を
設けて情報信号の記録再生を行なうもので、数
μmの微小信号の記録ができ、原理的には光の波
長程度の高密度記録が可能な方式であるが、高密
度記録方式であるため微小な欠陥でも情報エラ
ー、ドロツプアウトの原因になるものである。

発明の目的 本発明は情報担体デイスクのごみの付着を少な
くし得、高性能のデイスクが得られるようにした
洗浄装置を提供することを目的とする。

発明の構成 上記目的を達成するため、本発明の情報担体デ
イスクの洗浄装置は、デイスクを回転させる手段
と、前記デイスクよりも軟質で多孔質の材質から
なる洗浄材で洗浄液供給本体部を覆つて形成さ
れ、前記洗浄材より洗浄液を噴出させ、前記デイ
スクの両面に洗浄液を供給し洗浄する一対の洗浄
部および水を供給し洗浄する一対の水洗用の洗浄
部と、洗浄液と水を洗浄部に圧送して洗浄材から
洗浄液と水を噴出させる手段と、前記洗浄部を支
持しデイスクに対して押圧乃至離間させる洗浄部
押圧機構部と、この洗浄部押圧機構部をデイスク
表面に沿つて揺動させる揺動機構部とにより構成
したものである。

実施例の説明 以下、本発明の一実施例について、図面に基づ
いて説明する。図において１は洗浄装置の本体
で、下部にモータ取付板２が固定され、このモー
タ取付板２には洗浄・乾燥兼用のモータ３が取り
付けられている。４はモータ３の軸３ａに取り付
けられたプーリーである。６は第１３図に示す如
く真空吸着用孔６ａを有した従動軸で、ハウジン
グ１ａに緩装支持されており、上部にデイスク吸
着部であるＯリング８の装着溝６ｂと真空吸引用
孔６ｃを有しており、デイスク４６を載置可能と
し、下部にはプーリ７が取り付けられ、ベルト５
によりモータ３の回転が伝達されるようになつて
いる。尚デイスク４６は内部異物が少なく、透明
性に優れ、且つ機械的強度に優れたキヤストアク
リル板を使用する。９はメクラ栓で、従動軸６の
真空吸着用孔６ａに圧入されている。１０は本体
１上に固定された基板で、この基板１０には揺動
機構部モータ取付板１１、ハウジング１２、揺動
範囲検出用マイクロスイツチ１３ａ〜１３ｄが固
定されている。１４は蓋で、取付１５が固定さ
れ、蝶番１６により基板１０と連結されている。
１７は揺動駆動用モータで、モータ取付板１１に
固定され、このモータ１７の軸１７ａにはギヤ１
８が固定されている。１９は洗浄部押圧機構部モ
ータで、取付板２０に固定されている。尚取付板
２０は前記ギヤ１８と噛み合うギヤ２１上に固定
された支柱２２に固定されている。又前記ギヤ２
１には回転角度検出器２３を固定した検出器取付
板２４と揺動範囲検出板２５が固定されている。
２６はモータ１９の回転角度検出板で、切欠溝２
６ａを有し、軸２７に固定され、切欠溝２６ａが
回転角度検出器２３を通過するとき、回転角度検
出器２３が切欠溝２６ａを通過する信号を検出す
るようにしている。４７はカツプリングで、モー
タ１９の軸１９ａと、右ねじ２７ａ及び左ねじ２
７ｂを具備した軸２７とを連結している。２８は
回転可能なハウジングで、上面にギヤ２１を固定
し、スラストベアリング２９を介して前記ハウジ
ング１２上に設けられ、下部に抜け止めリング３
０を固定している。又ハウジング２８のセンター
に設けた孔２８ａには軸２７の右ねじ２７ａと噛
み合つて摺動する上アーム取付軸３１が挿入さ
れ、上アーム取付軸３１に設けた孔３１ａには軸
２７の左ねじ２７ｂと噛み合つて摺動する下アー
ム取付軸３２が挿入されている。上アーム取付軸
３１及び下アーム取付軸３２には各々長孔３３，
３４を有しており、ハウジング２８に固定した回
り止めピン３５が長孔３３，３４に挿入され、上
アーム取付軸３１及び下アーム取付軸３２の回り
止めを規制している。３６，３６は上アーム取付
軸３１及び下アーム取付軸３２の下端に取り付け
られたアーム固定リングで、このリング３６，３
６に上アーム３７と下アーム３８が各々固定され
ている。このような構成でモータ１９を正逆転さ
せることにより、軸２７の右ねじ２７ａと左ねじ
２７ｂに夫々噛み合つている上アーム取付軸３１
と下アーム取付軸３２はハウジング２８に固定さ
れた回り止めピン３５により回転が規制され、互
に逆方向で上下方向（矢印方向）に動作する。従
つて上アーム３７、下アーム３８の先端に互いに
対向するように設けた洗浄部が上下動しデイスク
４６を両面より押圧したり離間したりする。

次に洗浄部について説明する。３９は洗浄材取
付体本体で、ガイド板４０、洗浄材固定用板ばね
４１を固定しており、底部に洗浄液溜溝３９ａと
孔３９ｂを有している。４２はデイスク４６より
軟質で多孔質の洗浄材で、板ばね４１により洗浄
材取付体本体３９に固定されている。４３は洗浄
液供給本体で、上アーム３７、下アーム３８に
夫々固定されており、洗浄液供給継手４４が圧入
され、底部には数個の洗浄液噴出孔４３ｂが設け
られ、洗浄液メイン供給孔４３ａとつながつてい
る。４５はメクラ栓であり、洗浄液メイン供給孔
４３ａに圧入されている。４８は一端が洗浄液供
給継手４４に接続されたチユーブで、他端は洗浄
液タンク（図示せず）に接続されている。ところ
で図面に示す実施例（第２図参照）では上下アー
ム３７，３８並びにその先端の洗浄部及びそれら
に付随するモータ１７等の機構は２組設けられて
おり、一方の上下アーム３７，３８先端の洗浄部
は洗浄液を用いて洗浄するもので、他方の上下ア
ーム３７，３８先端の洗浄部は水洗用のものであ
る。

次に動作について説明する。洗浄部を固定した
上アーム３７、下アーム３８が第２図に示すＡ及
びＤ位置で停止している状態〔この状態では上下
一対の洗浄部間の間隔はデイスク４６の厚みより
広くなつている。〕で蓋１４を開け、デイスク４
６を従動軸６の上部に設けた真空吸着部にセツト
し真空スイツチを入れ吸着し蓋１４を閉める。次
にスタートスイツチをオンにするとモータ３が低
速回転を始めると共に洗浄液供給スイツチがオン
になり、一方の上アーム３７、下アーム３８の
各々の先端に設けた洗浄部の洗浄材４２，４２に
洗浄液が供給される。又モータ１７が回転し、モ
ータ１７の軸１７ａに固定したギヤ１８が回転
し、このギヤ１８と噛み合つたギヤ２１が回転す
る。即ちギヤ２１が回転することにより洗浄部を
固定した上下アーム３７，３８が第２図矢印イ方
向に動き、ギヤ２１に固定した揺動範囲検出板２
５がマイクロスイツチ１３ａをオフにし、第２図
Ｂ位置で停止する。その信号を検知して次にモー
タ１９が回転し、モータ１９に連結された軸２７
が回転し右ねじ２７ａと左ねじ２７ｂの各々と噛
み合つている上アーム取付軸３１、下アーム取付
軸３２が互いにデイスク４６を厚み方向に押圧す
る方向に動く。このとき、軸２７に固定した回転
角度検出板２６と回転角度検出器２３とによりモ
ータ１９の回転角度をカウントし、指定角度にな
ればモータ１９をオフにする。ここでモータ１９
の回転角度は任意に設定できるものであり、デイ
スクの汚れ状態に応じて回転角度を変えることに
より洗浄材とデイスクの押圧力を変えることがで
き、洗浄ムラ等を防止できるものである。次にこ
の信号を検知してモータ１７が回転を始める。洗
浄材４２から洗浄液を噴出させた状態でデイスク
４６の両面に洗浄材４２を押圧させた状態で上ア
ーム３７と下アーム３８が第２図矢印ロ方向に動
く。この時デイスク表面に付着したゴミ等は洗浄
材４２と接触してはがれ、洗浄液で洗い流され
る。またデイスク４６と洗浄材４２との間には流
体膜が形成され、洗浄材４２の局部的な強い摩擦
によるデイスク面への傷発生を防止できるもので
ある。次に、揺動範囲検出板２５が側方のマイク
ロスイツチ１３ｂをオフにする。この信号を検知
してモータ１９が指定回転角度だけ逆転し、軸２
７の右ねじ２７ａと左ねじ２７ｂの各々と噛み合
つている上アーム取付軸３１と下アーム取付軸３
２が離間する方向に動き停止する。以上の一連の
動作を設定回数実行後、次は水洗用洗浄部を固定
した上下一対のアーム３７，３８が第２図Ｄ位置
とＣ位置との間で前記洗浄液による洗浄部を持つ
アーム３７，３８と同様に一連の動作を設定回数
実行して停止する。このように洗浄液を用いて洗
浄した後、さらに水を用いて洗浄することによ
り、デイスク面上に残つた洗浄液や、洗い流し残
したゴミ等を完全に除去することができる。その
後、それ迄低速回転していたモータ３が高速回転
に変り、デイスク４６が高速回転し、デイスク４
６面に付着している液を飛散させ一定時間回転後
停止する。

発明の効果 以上のように本発明によれば次の効果を得るこ
とができる。即ち回転するデイスクの両面に洗浄
液を供給し洗浄する一対の洗浄部を支持しデイス
クに対し押圧乃至離間させる洗浄部押圧機構部に
よりデイスクを押圧し、揺動機構により前記洗浄
部押圧機構部を揺動させることによりデイスク両
面の同時洗浄ができ作業性が向上する。しかも洗
浄部材をデイスクより軟質で多孔質の材質により
構成し前記多孔質の孔より洗浄液を噴出させるこ
とにより、洗浄材に付着した汚れは洗い流され長
期間に亘つて清潔な状態を保つ。従つて洗浄材に
付着した汚れによりデイスクを傷付けることなく
洗浄できる。又多孔質の孔より噴出する洗浄液は
デイスクと洗浄材間に流体膜を形成し、デイスク
と洗浄材の局部的な強い摩擦によるデイスクの傷
の発生をも防止できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施の一例を示すもので、第１
図は全体縦断面図、第２図は同平面図、第３図は
洗浄部押圧機構部の拡大断面図、第４図は回転角
度検出部の平面図、第５図は同拡大断面図、第６
図は洗浄材取付部の平面図、第７図は同断面図、
第８図は洗浄液供給部の平面図、第９図は同側面
図、第１０図は洗浄部の組立断面図、第１１図は
同側面図、第１２図はデイスク取付部の平面図、
第１３図は同縦断面図である。 １…洗浄装置本体、３…モータ、６…従動軸、
６ａ…真空吸着用孔、６ｃ…真空吸引用孔、１０
…基板、１２…ハウジング、１３ａ〜１３ｄ…マ
イクロスイツチ、１４…蓋、１７…揺動駆動用モ
ータ、１８…ギヤ、１９…洗浄部押圧機構部モー
タ、２１…ギヤ、２３…回転角度検出器、２４…
検出器取付板、２５…揺動範囲検出板、２６…回
転角度検出板、２６ａ…切欠溝、２７…軸、２７
ａ…右ねじ、２７ｂ…左ねじ、２８…ハウジン
グ、３１…上アーム取付軸、３２…下アーム取付
軸、３３，３４…長孔、３５…回り止めピン、３
７…上アーム、３８…下アーム、３９…洗浄材取
付部本体、４１…板ばね、４２…洗浄材、４３…
洗浄液供給本体、４６…デイスク。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ デイスクを回転させる手段と、前記デイスク
   よりも軟質で多孔質の材質からなる洗浄材で洗浄
   液供給本体部を覆つて形成され、前記洗浄材より
   洗浄液を噴出させ、前記デイスクの両面に洗浄液
   を供給し洗浄する一対の洗浄部および水を供給し
   洗浄する一対の水洗用の洗浄部と、洗浄液と水を
   洗浄部に圧送して洗浄材から洗浄液と水を噴出さ
   せる手段と、前記洗浄部を支持しデイスクに対し
   て押圧乃至離間させる洗浄部押圧機構部と、この
   洗浄部押圧機構部をデイスク表面に沿つて揺動さ
   せる揺動機構部とにより構成したことを特徴とす
   る情報担体デイスクの洗浄装置。 ２ 洗浄材押圧機構部を一対の洗浄材を弾性的に
   支持する一対のアームと、右ねじ及び左ねじが形
   成された軸と、この軸を正逆方向に回転駆動する
   モータと、前記軸が設定角度回転した時モータを
   停止させる手段と、この設定角度を調整可能な角
   度設定手段とを備え、前記一対のアームの何れか
   一方を右ねじに他方を左ねじに噛み合わせてモー
   タの回転により洗浄部をデイスクの厚み方向に駆
   動すると共にモータの回転角度調整をすることに
   より洗浄部の押圧力を任意に設定し得るようにし
   た特許請求の範囲第１項記載の情報担体デイスク
   の洗浄装置。