JPH045462B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はプラスチツク製の点滴容器ならびにそ
の製造法に関する。

（従来の技術） この種の公知の点滴容器では、吹込成形法で成
形される容器の頭部は座部を備え、その座部の中
に射出成形によつて別につくられた挿入点滴部の
部品が挿入される。

熱溶封可能なプラスチツクのチユーブから製造
される他の周知の点滴容器においては、容器頭部
の中に別製の点滴部が埋込まれるが、その点滴部
は、容器頭部が成形される前に、容器頭部の中に
公知の方法により（DE−0S3033821）ゴム閉じ
栓の代わりに埋込まれてしまつている。

（発明が解決しようとする問題点） この両方の容器の場合、別製の点滴部はその加
工のコストを上昇させるだけでなく、容器への組
込みのコストも著しく大となる。しかも、点滴容
器の完全な無菌状態を保証することは困難であ
る。

そのような事態に鑑み、本発明は製造コスト削
減を可能にし、そして完全な無菌状態を達成でき
るような点滴容器並びにその製造法を創造するこ
とを課題とする。

（問題点を解決するための手段、作用および発明
の効果） この課題は請求項１により、容器本体を形成す
るプラスチツクにより点滴部を容器頭部と一体に
形成する点滴容器とすることによりこの問題が解
決される。点滴部を容器頭部と一体に形成するこ
とによつて別体の点滴部を製造し、設置するコス
トが省ける。点滴部は容器と一緒に成形すること
ができるので、この点滴容器は点滴部のない容器
とほとんど同様に低コストで製造できる。更に、
点滴部を容器と一体形成する結果、点滴部なしの
容器と同じように簡単に完全な無菌状態が達成さ
れる。

請求項２のように、点滴容器に閉鎖部分が付加
的に成形されることにより、第１に容器を可能な
限り早期に閉じることができ、第２に容器が不注
意に開けられる危険が発生しない。しかし、そう
であつても困難なく容器を開くことができるよう
に、請求項３のように、特に閉鎖部分と点滴部と
の間に予定の破断が起こり得る箇所が設けられ
る。請求項４による閉鎖部分の形成においては、
この閉鎖部分は閉止キヤツプを用いて簡単に破断
することができ、またその場合、破断が起る箇所
には鋭いエツジが生じないように形成することが
できる。更に、優れていることは、容器を開くた
めに特別に工具を用意する必要がないことであ
る。

容器の製造法については、本発明の課題は請求
項５の特徴によつて解決される。熱溶封可能のプ
ラスチツク材より成るチユーブの製造も、また容
器頭部の形状補正された部分からなる点滴部の成
形もコスト節約的な加工である。しかも、容器及
びその頭部の成形もおこなう個々の加工工程の間
において容器に液が充填されるので、本発明の製
造法は、付加的な部分を組み合わせることなく、
一回だけの連続した作業過程により無菌の容器を
製造し、充填し、点滴部を追加成形し、そして閉
じるということが可能となる。

本発明の製造法の優れた形態は請求項６から請
求項８までの対象となつている。

（実施例） 以下に本発明を図面に示される実施例により詳
しく説明する。

薬液混入用のアンプルとして使用される本発明
の点滴容器は第１図に示すように、円筒状の容器
本体１を有し、その底は内側に軽くアーチ状にわ
ん曲している。容器の頭部は第１の円筒状の部分
２が容器本体１に中心を同じくして続く。この部
分２に、直径がより大きく、外ねじ４を備える第
２の円筒状の頭部部分３が続く。この外ねじ４
の、２つの前後して連続しているねじ山の間に、
容器頭部の縦軸線に平行に停止ブリツジ５が設け
られる。この停止ブリツジの180度反対側に、こ
こでは図示されていない制動ブリツジが設けられ
るが、しかしその高さは外ねじ４のねじ山ピツチ
の高さのほぼ半分としてキヤツプの内ねじが通過
できるようにしてある。

第２の円筒状の部分３は容器頭部の第３の部分
６に移行するが、その直径は第１の円筒状の部分
２の直径の約半分である。この第３部分６は円筒
状の環状の区域に続いて截頭円錐形の区域が形成
されているが、この截頭円錐形区域は容器頭部の
自由端に向かつて細まり、全体として符号７で示
される点滴容器の点滴部の一部を形成する。容器
頭部と一体に形成される点滴部７は第３部分６に
続いて自由端に向かつて拡大している円錐状の部
分８が形成される。この円錐状の部分８は外側面
のみならず、内側面も約10度の円錐角度を有す
る。円錐状の部分８の内側面によつて形成される
通路８′は形状補正され一定条件のもとで液滴を
形成する通路となり、その通路８′が第３部分６
の内部空間６6′に開口し、この箇所においてこの
実施例の場合では0.3mmの開口径を有する。その
他端には短い内面側の円錐部９が円錐角度60度に
て続いているが、その端部はこの実施例では1.5
mmの口径を有する。しかし、液体の希望する液状
形成に適合するため、円錐部は他の寸法に設計し
てもよい。また、形状補正された通路８′と内部
空間６′との間に円筒状の通路部分を設け、これ
も形状補正部分とすれば更に適切である。

点滴部７の第３部分６とは反対側の端にほぼ角
形の閉鎖部分１０が一体となつて追加して形成さ
れ、この閉鎖部分１０は、容器本体１から遠ざか
る側にある点滴部７の端に僅かに大径で覆いかぶ
さつており、そして点滴部７、従つて容器全体を
密封している。点滴部７の上のかぶさつている部
分においては、閉鎖部分１０と点滴部７との間の
連結区域が、予定の破断がそこで起こり得る箇所
となるように薄肉に設定されており、その箇所に
沿つて、閉鎖部分１０の回転運動によつて、鋭い
エツジが発生することなく、分離できるようにな
つている。

市販状態においては、容器頭部に同様にプラス
チツクから成る内ねじを備えたキヤツプ１１がか
ぶせられ、その内ねじは第２の円筒状部分３の外
ねじ４にはめ合わされている。第２図の右に示さ
れるように、キヤツプ１１は内ねじを備える円筒
状の部分に続いて、閉鎖部分１０を包み込む端部
に向かつて先細りになつており、その端部は角形
の内側面で閉鎖部分１０の外側周面に接してい
て、その接合によつて閉鎖部分１０に相対回転し
ないように連結される。しかしこの端部は閉鎖部
分の角形の下方の円断面部では係合しない。それ
故、容器頭部の取り外し方向にキヤツプ１１を回
転させると、連結状態となつたのち閉鎖部分１０
は回転して点滴部７から分離せしめられる。しか
し、第２図の左に示されるように、キヤツプは通
常に閉鎖部分１０の上にかぶさつているようにキ
ヤツプを形成することもできる。そうすれば、キ
ヤツプ１１を逆に閉鎖部分１０の上に逆さにして
かぶせることにより点滴部７から閉鎖部分１０を
外すことができる。この目的のために、この実施
例においては、キヤツプはその端面に凹部１２を
有し、この凹部の断面は閉鎖部分１０の外側輪郭
に適合しており、そして環状キーの様にキヤツプ
１１はその上にかぶさつている。

容器全体は熱溶封可能のプラスチツク材料の押
出しチユーブから容器の製造、充填および閉鎖の
ための装置を使用して製造される。先ず装置の下
部型の２つの半型を使用して容器本体１が形成さ
れる。同時に頭部型の２つの半型の顎部すなわち
保持部を使用して容器頭部の第１の円筒状の部分
２および第２の円筒状の部分３が最終形状に形成
される。このとき同時に第２部分３に外ねじ４を
形成する。その後、点滴部の通路を正確に形成す
るため内芯型工具となるピン状の形状補正マンド
レルより下方に進出させた充填ノズルを通じて薬
液の所望量を容器本体内に充填する。次に充填ノ
ズルを引き戻して形状補正マンドレルの邪魔にな
らないようにし、今度は形状補正マンドレルを下
方に進出させてチユーブ内の所定位置をとらせ、
外型の補正顎と協働させてその位置のチユーブ部
分を点滴部７に形成する。形成後、補正顎は相互
に離され形状補正マンドレルはチユーブの上端か
ら引き抜かれる。これで滴形成を行う点滴部の通
路が吹込形成法のみによる場合に較べ公差の小さ
い非常に正確な形状に形成される。そののち上部
型の半型の形成顎により閉鎖部分１０が形成され
て容器が閉じられる。最後に点滴容器にキヤツプ
がかぶせられる。

上記の説明において述べられた特徴及び図面の
みに示される特徴のすべては、特に強調されなく
ても、また請求項に述べられていなくても、発明
の展開させたものとして、本発明の構成要素であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は市販状態の本発明実施例の点滴容器の
側面図、第２図はこの実施例の容器の頭部を拡大
した部分縦断図である。第２図では閉鎖キヤツプ
を２つの異なる状態で各半部に示す。 １……容器本体、２……第１円筒状部分、３…
…第２円筒状部分、４……外ねじ、５……停止ブ
リツジ、６……第３部分、６′……内部空間、７
……点滴容器の点滴部、８……円錐状部分、８′
……通路、９……円錐部、１０……閉鎖部分、１
１……キヤツプ、１２……凹部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 容器が熱溶封可能なプラスチツク材料からつ
   くられること、容器本体１はその一端に一体に形
   成された頭部２，３，７，１０を持つこと、点滴
   部７が前記頭部２，３，７，１０に組込まれた一
   体化された一部として形成されていること、点滴
   部７はその内側に通路部分６′，８′が形成されて
   いること、通路部分６′，８′は液流出方向に向か
   つて先ず円錐形に狹縮し続いて円錐形に拡張する
   こと、液流出方向に向かつて拡張する通路部分
   ８′の円錐角度は液流出方向に向かつて狹縮する
   通路部分６′の円錐角度により実質的に小さいこ
   と、液流出方向に向かつて狹縮する通路部分６′
   と液流出方向に向かつて拡張する通路部分８′と
   の間の通路狹縮点は液滴の大きさを通路とともに
   決定する寸法にせられていることを特徴とする点
   滴容器。 ２ 点滴部の円錐状の部分８の大きい直径の方の
   端部に、中空の、特に角形の閉鎖部分１０が続い
   ていることを特徴とする請求項１に記載の点滴容
   器。 ３ 点滴部７と閉鎖部分１０との間に周囲をめぐ
   つている予定の破断が起こり得る箇所が設けられ
   ることを特徴とする請求項２に記載の点滴容器。 ４ 閉鎖部分１０が円形と異なる周辺輪廊をもつ
   ことち、そして、閉鎖部分１０と廻り止めされた
   連結状態を呈する内部輪廊をもつ閉止キヤツプ１
   １が設けられることを特徴とする請求項２もしく
   は３に記載の点滴容器。 ５ 容器本体が一端に容器頭部を持ち容器頭部の
   下部から延びる点滴部を持つ一体化結合構造の点
   滴容器を製造するため、熱溶封可能なプラスチツ
   クのチユーブを先ず一端に容器頭部の下部を持つ
   容器本体の形状に形成し、のち容器本体の下部か
   ら軸方向に延びる上部の少なくとも一部を一体の
   点滴部に形成し点滴部の内面は先ず液流出方向に
   向かつて円錐形に狹縮する通路を形成したのち流
   出方向に前記円錐形よりも実質的に小さい円錐角
   を以て円錐形に拡張する通路を芯金形成により正
   確な形状に形成することを特徴とする点滴容器の
   製造法。 ６ 前記点滴部の形成後にその容器本体と反対の
   外端部領域を拡径形成することを特徴とする請求
   項５に記載の点滴容器の製造法。 ７ 点滴部の容器本体と反対の外端部領域を拡径
   したのち、点滴部と一体に閉鎖部を形成すること
   を特徴とする請求項６に記載の装置。 ８ 前記閉鎖部分を破断予定部となる薄肉の環状
   の区域とともに形成することを特徴とする請求項
   ７に記載の点滴容器の製造法。 ９ 容器本体に形成後に点滴薬液を容器本体内に
   注入しつづいて点滴部を形成し、その後に点滴部
   の上端につづく領域を拡張した閉鎖部分に形成す
   ることを特徴とする請求項７乃至請求項８のいず
   れか１に記載の点滴容器の製造法。