JPH0452303Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、掘削時の反力により持上がらないよ
うアースドリルアタツチメントをガントリで支持
するクレーン搭載型アースドリルに関するもので
ある。

〔従来の技術〕

従来、この種のクレーン搭載型アースドリルで
は、第５図に示す如く、ケリーバー回転装置１０
を支持する支持フレーム７と、ケリーバー５を巻
上ロープ６で昇降可能に吊下するブーム１とをク
レーン本体２の前部に俯仰可能に設け、かつ、ブ
ーム１と支持フレーム７の支持構体としてガント
リ３，８′をクレーン本体２上に設け、支持フレ
ーム７を含むアースドリルアタツチメントを油圧
シリンダ９を介してガントリ８′に支持させると
共に、ブーム１を俯仰ロープ４を介してガントリ
３に支持させ、さらに該ブーム１の後方転倒防止
のためのブームバツクストツプ２１を設けてい
た。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、アースドリルアタツチメントをガント
リ８′で支持するため掘削時の反力をより確実に
受けることができ、掘削作業を確実かつ迅速に行
なえると共に、作業の安全性をも図れる反面、ア
ースドリルの輸送時にはアースドリルアタツチメ
ントばかりでなくその支持用ガントリ８′まで外
さなければならず、解体、輸送、組立が容易にで
きないという不都合があつた。

本考案は前記問題点を解決するためになしたも
ので、アースドリルアタツチメント支持用のガン
トリを、ブームの倒伏操作で自動的に輸送限度高
さ以下の輸送姿勢とし、反対にブームの起立操作
で自動的に使用姿勢とすることができるようにし
て、解体、輸送、組立を容易にすると共に、該ガ
ントリをブームバツクストツプに利用して部品数
を減らし、かつ、構造を簡単なものとすることを
目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案のクレーン搭載型アースドリルは、クレ
ーン本体前部の前後位置に、それぞれガントリを
支持構体とする俯仰可能なケリーバー回転装置支
持用の支持フレームと、ケリーバー吊下用のブー
ムとを設けたクレーン搭載型アースドリルにおい
て、前記支持フレームをクレーン本体上部に前後
揺動可能に枢着されたガントリーのバツクステー
の上端に油圧シリンダを介して枢着し、該バツク
ステー上端に前後ブーム下端をストラツトを介し
て枢着し、前記バツクステイ上端とブームとの間
にバツクストツプ用緩衝具を介装したことを特徴
とするものである。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を第１図〜第４図に沿
い説明する。

図中１はケリーバー吊下用のブームで、クレー
ン本体２の前部に俯仰可能に枢支されると共に、
該クレーン本体後部に設けたガントリ３に俯仰ロ
ープ４を介して支持されている。このブーム１の
先端からケリーバー５が巻上ロープ６で昇降可能
に吊下されている。

７はケリーバー回転装置支持用の支持フレーム
で、クレーン本体２の前部、ブーム１より前側に
俯仰可能に枢支されると共に、後述するガントリ
８に油圧シリンダ９を介して支持されている。こ
の支持フレーム７の先端には、ケリーバー５を昇
降可能に挿通させながら回転可能なケリーバー回
転装置１０が装着支持され、該装置１０を挿通し
たケリーバー５の下端にはバケツト或はオーガ等
の回転掘削具１１（実施例ではバケツト）が装着
されている。

これらのアースドリルアタツチメント５，７，
１０，１１を支持するガントリ８は、クレーン本
体２の上部にブラケツト１２を介して前後揺動可
能に枢着されたバツクステイ１３及び該バツクス
テイ上端と前記ブーム１の下部にブラケツト１
４，１５を介して夫々端部を枢着されたストラツ
ト１６から構成されている。

前記油圧シリンダ９は、このガントリ８のバツ
クステ１３上端にブラケツト１７を介して一端を
装着され、かつ、支持フレーム７にブラケツト１
８を介して他端を枢着されている。

１９はバツクストツプ用のバネ式緩衝具で、バ
ツクステイ１３の上端とブーム１との間に介装さ
れるよう、その一方に当接可能にして他方に装着
されている。実施例では、バツクステイ１３に緩
衝具１９が装着され、ブーム１には緩衝具１９を
受ける受部２０が設けられている。

〔作用〕

地中掘削で穿孔する場合、回転掘削具１１とケ
リーバー５とケリーバー回転装置１０を経て支持
フレーム７に反力がかかるが、支持フレーム７
は、油圧シリンダ９を介してガントリ８で強固に
支持されているから、持上がることもなく、掘削
時の反力を確実に受けることができる。

また、掘削作業中ブーム１に後方転倒力が働
き、ブーム１が後方に揺動すると、緩衝具１９
は、ガントリ８のバツクステイ１３に強固に支持
された状態で圧縮変形し、ブーム１の後方転倒力
を吸収するから、ブーム１の後方揺動は小さく抑
えられる。

輸送時アースドリルアタツチメント５，７，１
０，１１を外して、ブーム１の倒伏操作を行なう
と、第２図に仮想線で示す如く、バツクステイ１
３がストラツト１６を介してブーム１により牽引
され、下部枢着点を中心として回転するから、ガ
ントリ８は輸送限度高さ以下まで下がる。

〔考案の効果〕

以上の通り本考案は、アースドリルアタツチメ
ント支持にガントリを使用し、掘削時の反力を確
実に受けることができるから、掘削作業を確実か
つ迅速に行なえると共に、前記ガントリをブーム
の俯仰操作により輸送姿勢又は使用姿勢に自動的
に変化させることができるから、輸送時アースド
リルアタツチメント支持用ガントリの取外しが不
要となり、解体、輸送、組立を容易にできる。ま
た、アースドリルアタツチメント支持用ガントリ
をブームのバツクストツプに利用できるから、従
来のブームバツクストツプが不要になり、部品数
を減らし、かつ、構造を簡単なものとできる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案の一実施例を示す概略
的側面図、要部拡大図、第３図は第２図の矢視
図、第４図は第３図の〜線に沿う拡大断面図、
第５図は従来例を示す概略的側面図である。 １……ブーム、２……クレーン本体、７……支
持フレーム、８……アースドリルアタツチメント
支持用ガントリ、９……油圧シリンダ、１２，１
４，１５，１７，１８……ブラケツト、１３……
バツクステイ、１６……ストラツト、１９……バ
ネ式緩衝具、２０……受部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. クレーン本体前部の前後位置に、それぞれガン
   トリを支持構体とする俯仰可能なケリーバー回転
   装置支持用の支持フレームと、ケリーバー吊下用
   のブームとを設けたクレーン搭載型アースドリル
   において、前記支持フレームをクレーン本体上部
   に前後揺動可能に枢着されたガントリーのバツク
   ステーの上端に油圧シリンダを介して枢着し、該
   バツクステー上端に前記ブーム下端をストラツト
   を介して枢着し、前記バツクステイ上端とブーム
   との間にバツクストツプ用緩衝具を介装したこと
   を特徴とするクレーン搭載型アースドリル。