JPH04505223A - 弦楽器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 弦楽器 発明の背景 １　！」Ω分野 本発明は一般に弦楽器に関し、より詳細には改善された軽量の弦楽器特に軽量の ギターに関する。本発明は更に、軽量の弦楽器の構造及びこれに関連した軽量の 弦楽器の製造方法に関する。更に、本発明は弦楽器用の改良されたトランスジュ ーサ装置に関する。

２、重量の脱更 軽量の楽器特に軽量のギターを構成する試みがなされてきたが、これらの試みは 、特に２．２５ｋｇ　（５ボンド）あるいはそれよりも軽い重量のギターを構成 するには完全に満足すべきものではなかった。製造技術は複雑でかつ時間を要す るものとなりがちであって、ある場合においては、コストが禁止的価格であった 。また、同様の問題は、そのような弦楽器用のトランスジューサに関しても生じ ていた。トランスジューサは、複雑で、重量があり、製造が困難でかつかなり高 価なものとなりがちであった。

従って本発明の目的は、改善された特に軽量の弦楽器を提供することである。

本発明の構造は、特にギターの製造に適するものである。

本発明の他の目的は、弦楽器の製造方法を提供することである。この製造方法も 特に軽量の楽器を提供するのに適している。

本発明の他の目的は、弦楽器特に軽量のギターの製造に用いられる改善されたト ランスジューサ装置を提供することである。

本発明の更に別の目的は、弦楽器用の改善された圧電型トランスジューサを提供 することであり、特に簡単かつ軽量の構造を有すると同時に十分に改善された応 答性を有するトランスジューサを提供することである。

本発明の更に別の目的は、弦楽器用の改善されたフレット構造を提供することで ある。

本発明のまた別の目的は、弦楽器用の改善されたネック構造を提供することであ り、信号の接続をネック上に支持された個々のフレットから得ることのできるネ ック構造を提供することである。

！咀二慨盟 本発明の上記及び他の目的、特徴並びに効果を達成するために、本発明の１つの 特徴によれば、ギター等の軽量の楽器を製造する方法が提供される。この楽器は 、少な（とも楽器の本体を形成する好ましくは軽量の軟材製の木質の楽器コアを 用いて形成される。本体の上方に設けられでいるのは、補強層及び仕上げ層であ る。これらの層は、木質楽器コアの外側面に対する薄層として形成されている。

補強層は、炭素繊維製の薄い層で形成することができ、一方仕上げ層は、ガラス 繊維シート製の薄い層で形成することができる。薄層には高温度樹脂材料を用い るのが好ましい。楽器を形成する際には熱を加えて層を硬化させる。楽器を真空 バッグの中に設けてこの楽器を真空にさらしながら熱を加えることができる。

本発明の他の特徴によれば、ギター等の弦楽器用の楽器トランスジューサ装置が 提供される。このトランスジューサ装置は、対向して設けられた電極を有する圧 電結晶部材と、キャップ部材とを備えており、該キャップ部材は、上記電極の一 方に接触するようになされていると共に、そこに支持されている弦を収容して弦 の振動を結晶部材に伝えるための手段を有している。金属製の支持部材が他方の 電極に接触してこの電極を支持するために設けられている。絶縁性のベース部材 が金属製の支持部材を保持している。導線手段をキャップ及び金属製の支持部材 に接続することができる。結晶部材は、薄い圧電板であるのが好ましい、上記金 属製支持部材は、絶縁性のベース部材の穴を貫通する端子ポストを有するのが好 ましい。金属製の支持部材及びキャップ部材は共に、圧電結晶部材を収容するた めのそれぞれの凹所を有するのが好ましい、トランスジューサ装置はホルダと組 み合わせて用いられている。ホルダは、トランスジューサ装置を収容するための 手段と、楽器に取り付けるための手段とを有している。

本発明の更に別の特徴によれば、弦楽器のフレット板を構成するための方法が提 供される。この方法は、炭素繊維の層及びガラス繊維の層の薄層を形成すること により楽器の指板を構成する段階を含む。この薄層は、堅い薄層板に形成される 。複数の別個の硬質の金属フレットが用いられる。これらフレットはステンレス 鋼製のフレットであるのが好ましい。フレットは、薄層板の表面形状に合致する 形状となるように形成される。フレットは次に、剛性の薄層板に接着剤により取 り付けられる。本発明の好ましい実施例においては、薄層板及びフレットの両方 に弧状面が形成される。薄層板には粗面化した部片を設け、この部片上にそれぞ れのフレットを配置することができる。これは、フレットを接着剤により取り付 けるのを助ける。

本発明の更に別の特徴によれば、楽器の本体及びネックを形成する木製のベース と、補強層及び外側の仕上げ層からなる薄層とから構成される軽量の弦楽器が提 供される。薄層の一部として更に、回路基板層が設けられる。複数の金属製のフ レットが指板上に配設される０回路基板層は、複数のフレットにそれぞれ対応し かつこれらに電気的に接続する複数の回路線から構成されている。回路基板層は 薄層の下方に設けられている。補強層は炭素繊維の層とすることができ、一方仕 上げ層はガラス繊維シートの薄い層とすることができる。楽器の本体及びネック はまた、電線ケーブルが貫通している細長い凹所を有するのが好ましく、またこ れに関連して設けられるテンション調節手段を有している。

２厘の！巣久説男 本発明の種々の他の目的、特徴及び効果は、添付の図面に関連する以下の詳細な 記載を読むことにより明らかになるはずであるが、これら図面において、図１は 、本発明の原理により構成されたギターの平面図であって、このギターに装着さ れたトランスジューサ装置も示しており、図２は、楽器に用いられるトランスジ ューサ装置を更に詳細に示す部分的な断面図であり、 図３は１２図２の線３−３に沿って取った断面図であり、図４は、図３線４−４ に沿って取った更に詳細な断面図であって、トランスジューサの構造を更に詳細 に示しており、図５は、図２乃至図４に示すトランスジューサの要素の分解斜視 図であり、図６は、図４の断面図と同様な断面図であるがトランスジューサの他 の実施例を示してＳす、 図７は、要素を別個に製造してその後に組み立てたある実施例における楽器の木 製のコアを示す斜視図であり、 図８は、互いに接着された彫刻を施した木製の部品の斜視図であり、図９は、ギ ターの背面の斜視図であって、本発明により採用されたテンション・ケーブルを 更に示しており、 図ＩＯは、炭素ａｍ及びガラス繊維の層を含むギターを製造する際に用いられる 種々の要素を示す分解図であり、 図１１は、加熱及び硬化するためにオーブン及び真空バッグを用いた製造工程に おけるある段階を示す斜視図であり、図１２は、加熱及び硬化段階の後のギター 構造を示す斜視図であり、図１３は、基本的には楽器の本体を横断して図１２の 線１３−１３に沿って取った断面図であり。

図１４は、図１２の！１４−１４に沿いかつ楽器のネック部分を通過して取った 断面図であり、 図１５は、指板の製造における初期の段階を示す分解図であり。

図１６は、指板の製造における次の段階を示す分解図であり、図１７は、指板の 製造における更に次の段階を示す斜視図であり、図１８は、仕上げした指板横道 を示す斜視図であり、図」９は、楽器のネックに固定されてしまっている指板を 示す斜視図であり、図２０は１図１９の線２０−２０に沿って取った断面図であ り、図２１は、図１９の線２１−２１に沿って取った断面図であり、図２２は、 従来技術のフレット構造を示す部分断面図であり、図２３は、本発明によるフレ ット構造を図２１の線２３−２３に沿って示す断面図であり、 図２４は、図１９の線２４−２４に沿って取った長平方向の断面図であり、図２ ５は、指板の一部を部分的に断面で示す平面図であり、図２６は、図２５の線２ ６−２６に沿って取ったより詳細な断面図であり、図２７は、図２６の線２７− ２７に沿って取った更に詳細な断面図であり、図２８は、本明細書において説明 するトランスジューサ装置に関連するグラフである。

詳担望説去 弦楽器の構造の改善特に軽量の楽器作るための改善、及びこの楽器に用いられる トランスジューサ装置並びにフレット板に関する改善を含む本発明の幾つかの特 徴を示す図面を次に参照する。

図１は、本発明の特徴に従って構成され、楽器本体１０と、フレット板１４を支 持するネック１２とを備えるギターを示している０図１はまた、ネック及び本体 においてそれぞれ支持された弦１６も示している。ネックの端部には、通常の態 様で弦１６を支持することができる。この点に関して、調節用の糸巻きあるいは これと同等のものが符号１８で示されている。

図１はまた、弦１６の本体側の端部がブリッジ機構２０において支持されている のを示している。弦の調節はブリッジ機構２０においても行うことができる。

ブリッジ機構及びトランスジューサ装置の説明が図２により詳細に示されている 。

図１乃至図３において、ブリッジ機構２０はトレモロ・ブリッジとして示されて いるが、ブリッジ機構は固定ブリッジタイプのものとすることができる。図２に 示すように、ブリッジ機構２０は、楽器本体の空所１１の中に部分的に収容され ている。ブリッジ機構の部品のこれ以上の詳細については、１９８８年１月１４ 日付けの同時継続出願である米国特許出願第０７／１４４，３２２号を参照され たい。

ブリッジ機構２０はホルダ２４を備えており、このホルダは固定型のブリッジ構 造においては固定された位置に保持されるが、調節することもできる。ブリッジ 機構２０はまた、空所１１の中に支持された回路板２６を支持している。この点 に関して、図３においては導線２８が圧電トランスジューサから回路板２６につ ながっていることに注意されたい。また、アンプ又はシンセサイザとすることが できる電子装置３２に接続するジャック２９及びケーブル３０を示している図１ を参照することができる。ギターの内側において、回路板２６はジャック２９に 接続している線を有することができる。このようにして、圧電結晶からの信号を ケーブル３０を介して装置３２に接続することができる。

図２及び図３は、ホルダ２４に固定されたトランスジューサ・アセンブリ３４を 示している。トランスジューサ・アセンブリ３４に関しては、図４及び図５も参 照する。図４は、トランスジューサ・アセンブリの要素を更に詳細に示す断面図 である。図５は、これら同一の要素を示す斜視図である。

トランスジューサ・アセンブリ３４は、薄い圧電ディスク３６と、キャップ部材 ３８と、金属製の部材４０と、絶縁部材４２とを備えている。キャップ部材及び 金属製の支持部材の向かい合う面は、図５に示す如き凹所４１等の凹所を有して いる。これらの凹所は圧電ディスク３６を部分的に収容している。金属製の支持 部材４０は、絶縁性のベース部材４２の穴４５を貫通するようになされたターミ ナルポスト４４を有している１図５は、ターミナルポスト４４及び貫通穴４５を 示している６図４の断面図は、ターミナルポスト４４が絶縁性のベース部材４２ の底面の下へ下方に伸長しているのを示している０図４に示すように、導線がタ ーミナルポスト４４の底部端にハンダ付けされている。

キャップ部材３８は、図４及び図５に示すようにほぼドーム型の構造を有してい る。ドーム型のキャップ部材の中には、スロット４８に隣接する凹所４７が設け られている。図３に示す如き楽器値１６がスロット４８の中に設けられている。

圧電結晶３６をキャップ部材３８と支持部材４０との間の適所に固定するために 、導電性の接着剤を図４に符号３９で示すように塗布することができる。これに より、対向して配設された圧電結晶の上方及び下方の電極からそれぞれのキャッ プ部材及び金属製の支持部材まで電気的な伝導性が提供される０図４の実施例に おいては、キャップ部材３８からの伝導性は、金属製の弦１６を介して、アース として機能すると考えることのできるギターの他方の金属部分に接続される。図 ４に符号４３で示すように、非導電性の絶縁接着を設けることができる。

これは、金属製の支持部材４０と絶縁部材４２との間、並びに絶縁部材４２とホ ルダ２４との間を固定する。また、はぼトランスジューサ・アセンブリの周囲に 設けられる絶！性の埋込用樹脂４９を設けるのが好ましい。

トランスジューサ・アセンブリにおいては、キャップ部材３８はステンレス鋼等 の硬質の金属材料で形成するのが好ましい。圧電ディスクは、圧電結晶材料で形 成される。金属製の支持部材は、真ちゅう等のより軟質の金属材料から形成する ことができる。接着材料は、上述のように導電性又は非導電性のエポキシ接着剤 とすることができる。

米国特許第４．７７４，８６７号に示される如き従来技術のあるトランスジュー サ構造においては、出力電圧を増加させるために、圧電素子が一方の表面にのみ 接合されている。しかしながら、ここに示す本件出願においては、結晶を上方及 び下方の両方の表面に接合するのが好ましい。これは、図４の符号３９で示すよ うに、導電性のエポキシにより行われる。この両方の表面上への接合は、実際の 機械的な弦の振動をより良好に表す、より正確な出力信号を提供する。結晶の両 方の側部な十分に挟持することにより、より低い出力電圧が提供される。

これは、結晶は圧力モードに対してはより低い感応性を有しているが、回転方向 のせん断モードに対してはより高い感応性を有していることを意味する。従って 、これにより実際の機械的な弦の振動をより良好に再現することができる。この 点に関して、埋込用樹脂４９の硬度は楽器用のものであって、所望の弦の振動信 号を正確に再現するように制御することができる。

埋込用樹脂４９は特にせん断モードを調音することを可能とする。これは、横方 向のクランプのレベルを制御する。クランプ量は、使用する埋込用樹脂のジュロ メータ硬度に関係する。

本発明の圧電型のトランスジューサは、特に従来使用されている磁気的なトラン スジューサに対する改善である。これらの磁気的なトランスジューサは、特に、 一般によりかさ高であって鉄製の弦を用いる必要がある。圧電トランスジューサ はより容易に調音することができ、また特に圧縮モードに対する感度な減じるよ うに構成されている。従って、トランスジューサは、機械的な振動特に楽器本体 からの機械的な振動に反応しないように構成される。

圧電型のトランスジューサの別の特徴によれば、この形式のトランスジューサを 用いた場合には、電気的に共鳴を与えて磁気的なトランスジューサを再現するこ とができるにのようにすると、圧電トランスジューサを用いて広範囲のサウンド を提供することができる。また、圧電型のトランスジューサは鉄製の弦と共に用 いる必要がなく、いかなるタイプの弦材材にも用いることができる。図２８も参 照のこと。

従って本発明ｉＪよれば、使用する特定のトランスジューサの利点は、実際の弦 の挙動をより正確に再現することである。この装置は、回転方向の弦の力に対し てより感応性を有し、圧縮モードの力に対してかなり感応性を低下させる７、こ れは、比較的薄い圧電結晶材料を用い、その対向する両面に接合を施すことによ り、かなりの程度まで実行できる。これは立会点において弦によりトランスジュ ーサに与えられた回転方向のエネルギに対してこのトランスジューサが基本的に 感度を有するようにする。

図４には、トランスジューサが弦１６を介して接地されているトランスジューサ ・アセンブリが示されている。従って、弦が切れると接地経路が中断される。

この点を考慮して、図６に示す如き本発明の一実施例を用いることができる。図 ６においては、図４に関して上に説明した部分と同様の部分を特定するために同 様の符号を用いている。従って、キャップ部材３８と、金属製の支持部材４０と 、絶縁部材４２と、圧電ディスク３６とを備えるトランスジューサ・アセンブリ が提供されている。これらの要素は、図４に説明したのとほぼ同様な方法で取り 付けられている。導電性のエポキシ接着剤を用いて圧電ディスクを固定する。こ の圧電ディスクのｍ面とキャップ部材３８との間には、図６に示すように導電性 の薄片５０が設けられている。この薄片は外方に伸長しており、また導線５１Ａ 及び５１Ｂが薄片５０及びターミナルボスト４４にそれぞれハンダ付けにより接 続されている。代替的な構成においては、特にターミナルボスト４４における図 ６に示すハンダ付は接続の代わりに、押し込み型のコネクタが設けられ。

これにより、アセンブリ及び装置をより安価で単純化された構造とする０図６の 構成を用いた場合には、弦１６が切れても、導線５１Ａにより依然として接地の ための導電性が維持される。

次に、本発明のギターの構成を更に詳細に示す図７乃至図１２を参照する。この 点に関して、図７は１本体５２と、ネック５３と、アーム５４とを備える基本的 な木製のつア材料を示している。本体５２及びアーム５４は、例えば：３８゜ｌ ｒｏｍ　（１，５インチ〕の厚みを有する赤色木材材料から切り出すことができ る。ネック５３は、例えば２５．４ｍｍのダグラスモミ材料から切り出すことが できる。

本発明の好ましい実施例によれば、基本的な木質コア材料は堅い木′に材料では なく柔らかい木質材料である。柔らかい木質材料は軽量であり音色のバランスが より良好である。柔らかい木質材料はまた、安価で、切削並びに成形が容易で、 更に寸法的な安定性がある。しかしながら、本発明に従ってこの柔らかい木材コ アを用いた場合には、本発明の楽器の好ましい実施例において採用される剛性化 すなわち緊張化ケーブルを組み合わせることによって、本発明の特殊な薄層構造 に、剛性及び強度をもたらす。

以下により詳細に説明するように、本体及びネックの両方の木材コアは補強層に より覆われており、この補強層は、好ましい実施例においては炭素繊維（単方向 性の）の層であり、この上にガラス繊維シートの層を設けて強度及び安定性を与 えている。接合のために、高温エポキシ樹脂を用いて木材表面を濡らして薄層を 接合する。高温エポキシを用いると、この樹脂は室温エポキシとは異なり、適正 なギターのサウンドを提供するのに重要な歯切れの良い硬い特性を与える。

次に、本発明の別の特徴を示す図９の斜視図を参照する。この特徴においては、 ステンレス鋼のケーブル５６等の硬質金属のケーブルが用いられている。従来の ギターにおいては、金属ロッドが用いられていた。しかしながらこの可撓性のケ ーブル５６は、このケーブルが一般に軽量でありまた可撓性を有するために好ま しいものである。ケーブル５６は、図９に示すようにネックに沿い本体にまで伸 長している細長い凹所５７の中に収容されるようになされている。また一対の回 転止め部片５８も用いられており、これら部片はケーブル５６の端部に１つ用い られている。ケーブル５６により与えられるテンションを緊張させまた制御する ためのナツト５９が図示されている０図９はまた、充填部片６０を用いることも 示しており、これら充填部片はケーブル及び回転止め部片の上方に設けられて凹 所５７の充填を完成させている。

図９は、凹所５７がギターの裏側に設けられていることを示している。本発明の 代替的な実施例においては、ケーブルは反対側、例えばギターの前面から固定す ることができ、この場合には凹所は前方面に設けられるであろう。

上述のように、ケーブル５６は楽器の後ろ側から取り付けるのが好ましい。この ようにすると、ケーブルを楽器の後ろ側から調節することができ、これにより前 方から見た外観をきれいにする。ケーブルを、楽器の背面に極めて接近させて位 置決めすることができ、この場合には最も優れた機械的な利点がある。ケーブル を一箇所で調節することができ、これは、この調節を行うために弦を緩めたりあ るいは他に楽器に干渉する必要がないために便利である。また、剛性のあるロッ ドではなく可撓性のケーブルを用いているために、上記調節は楽器のほとんど総 ての位置において実行することができる。例えば、上記調節は１本体側の端部で はなくケーブルのネック側の端部において行うことができる。

次に、本発明の軽量のギターを製造する際の次の段階を示す図１０を参照する。

ギターの本体は所望の輪郭に形成されている。ネックは、接着剤により本体に適 正に固定されており、接着剤としては高温エポキシを用いるのが好ましい。

接着部に角度を付け、これにより材料を不当に浪費することなくギターの成形を 容易にすることができる。

図１Ｏにおいては、楽器の木材コアに加えて、単方向性の炭素繊維の複層６２が 示されている。炭素繊維製のこれらの層は、高温エポキシ樹脂が含浸されている ０図１Ｏには炭素繊維の２つの層が示されている。積層処理を行うために楽器を 準備する際に、支持部て板６３を設ける。剛性の当て板を指板の表面にねじ止め し、楽器の本体まで伸長させる。以下において説明する図１３及び図１４も参照 のこと。

図１１はまたガラス繊維製の布層６４を示している。この布層は符号６５で示す ように４５°のバイアス角度で付与される。この層６４は、ガラス繊維の布の形 態とすることができる。４５゛のバイアスカットは、ガラス繊維がコアの曲面に より良好に合致することを可能とする。層６４は本体及びネックの両方の後部を 覆い、また本体の側部及び前方部も覆うことができる。ガラス繊維の布は高温エ ポキシ樹脂により含浸される。

上述のように、楽器は剛性のある当て板で支持されている。この当て板はネック 及びヘッドストックを整合させた状態で支持して良好な演奏特性を確実にする。

剛性の当て板は、特別の積層材料が進む場所を提供すると共に、過剰の積層材料 が指板表面に接合する望ましくない状態を阻止する。離型剤であるシリコン材料 により処理されている。

層６２及び６４を含浸した後に、これら層を楽器に押圧し、これにより、薄層の 硬化の準備ができる。この点に関して、ギターを収容するためのオーブン６６を 示す図１１を参照のこと。ギターは真空バッグ６７の中に配設されている。この 真空バッグは積層のためのクランプ圧力を提供する。硬化は、オーブンの中で例 えば１２１”　Ｃ（２５０°Ｆ）の温度で例えば２時間にわたって行われる。

上述のように、炭素繊維の層を多段層の中に設けるのが好ましい。これら各々の 層の厚みを０．２５ｍｍ　（０，０１０（ンチ）とすることができる、これは単 方向性の炭素繊維である。ガラス繊維製の布層は上述のようにバイアスカットさ れており、約０．０７６ｍｍ　（０，００３インチ）の厚みを有することができ る。

楽器を硬化させた後に、剛性の当て板を取り除いて過剰の材料をナイフで剥離す ることができる。積層された縁部は滑らかである。ヘッドストック及び指板の表 面が準備されるにの点に関して、硬化した後の楽器を示す図１２を参照のこと。

鋭利なエツジに砂ヤスリをかけて丸みを付けることができる。図１２に符号６９ で示すような過剰の材料を削り取ることができる。

ギター構造を横断する断面を示す図１３及び図１４を次に参照する。図１３は、 楽器の本体を横断して取った図であり、一方図１４畔楽器のネックを横断して取 った図である。これら両方の図面ば、ギターの製造の際の中間段階において取ら れている０図１３及び図１４の両方の図においては当て板１３が木材コアにまだ 取り付けられていることに注意されたい６図１３及び図１４はまた。テンション ケーブル５６及び充填部片６ｏも示している。図１３及び図１４の実施例におい ては、当て板は最終的にギターの前面部となる部分に固定されている。

図１３及び図１４は炭素繊維の層６２を示している。図４３に示すように、この 層をまさにそのエツジにおいて端をそぐのが好ましい。炭素繊維層の上方にはガ ラス繊維層６４が設けられている。これら同一の層は図１４にも示されている。

図１４はまた。過剰の薄層が符号６９のところで整えられているところを示して いる。

楽器の指板の構造を特に詳細に示す図１５乃至図１８を次に参照する。この点に 関して、図１５は、指板に適正な輪郭を与えるために用いられる基本的な型７０ を示している。型７０の頂面にはゲル等の離型剤を設けることができ、この離型 剤は薄層要素が型から離れるのを可能とする。型の頂部には単一方向性の炭素繊 維層７２が示されている。炭素繊維層７２の上方に設けられているのは、バイア スカットされたガラスｍＮ１シート７４である。層７２及びシート７４は共に高 温樹脂で含浸することができる。型上の炭素繊維及びガラス繊維の組み合わせた ものは次にオーブンの中で高温に晒される。真空バッグを用いた図１１に示す構 成は、加熱及び硬化させて図１６において符号７５で示す基本的な薄層を形成す るために用いられる。

図１６は、加熱により形成されかつ特定の楽器の適正な寸法に整えられた後の薄 層７５を示している。薄層７５のｍ面にはマスクが用いられており、また薄層は １図１６に示すようにマスクを用いてサンドブラストされて粗面化されストリッ プ７７を形成している。これらストリップは、フレットを固定すべき位置に対応 する位置に設けられているゆこの点に関して、図１６はまた。適正な長さに切断 されかつ薄層７５の曲率にほぼ合致するような形態で部分的にｒｔＩｍしたフレ ット７８を示している。フレ・ントの下面も粗面化するためにサンドブラストす るのが好ましい。フレットは、例えば図２３に示すような断面を有するステンレ ス漠の材料から切り出すことができる。

フレット及び薄層を共にサンドブラストした後に、エポキシ接着剤を塗布してフ レットを薄層板上に固定できるようにする。

従って、本発−によれば、刀根をもたず好ましくはステンレス鋼製の極めて硬い ワイヤのフレット構造が提供される。

フ（ノット板を形成する工程の次の段階を示す図１７を参照する。図４７には、 幾つかの位置決めビン８２を有する固定具８０が示されている。これら位置決め ビンの中の２つは、固定具８０の両端部に配設されていて薄層ボードを長平方向 に位置決めしている。位置決めビン８２はまた個々のフレット７８を位置決めす る。ゴムバンド８４を用いてフレット７８を薄層７５に対してしっかりと固定す る。薄層及びフレットを１１１７の状態にすると、次にアセンブリを焼成するこ とができる。図１８は、個々のフレットが取り付けられた薄層を含む最終的なフ レット板を示す。

指板の構造を更に詳細に示す図１９乃至図２３を次に参照する。図２２は特に、 刀根付きの従来技術のフレット構造を示している。

本発明のフレット構造を更に詳細に説明する前に１図２２を参照する０図２２は 、刀根８７を有する通常のフレット８５を示している。これら個々のフレットは 比較的柔らかい材料で形成されており、またフレット板のスロットの中に打ち込 む必要がある。フレットをフレット板の中に挿入した後に、次にこのフレットを 変形させる必要がある。この手順によるフレット板の形成は極めて時間がかかり かつ経費がかかるものであり、また比較的柔らかい材料を用いているので、この フレット板は将来何回も再加工する必要がある。

反対に、本発明によればフレット板は、硬い材料、好ましくはステンレス鋼等の 金属、のフレットを用いて構成されている。これらフレットを指板のスロットの 中に挿入するのではなく、指板の表面に接着剤により固定するのである。本発明 のフレットｔｆ４造は、フレットの取り付けの後にはほとんどあるいは全く再加 工を行う必要がない。

図１９は、ギターのネックに取り付けられた指板を示す斜視図である。指板を１ 例えば薄いフィルム接着剤を用いて楽器のネックに固定することができる。

このフィルム接着剤は、０．０５ｍｍ　（０，００２インチ）程度の厚みの比較 的薄いフィルムとして設けることができる。このタイプのフィルムは塗布液を用 いるよりも好ましく、その理由は、フィルムは寸法的に安定しておりまた正確な 接着層を提供するからである。使用した薄いフィルム接着剤の１つは、熱を加え ることにより塗布できまたシールをもたらす熱可塑性フィルム接着剤である。ま た、裏打ちなしのアクリルフィルム接着剤を用いることもできる。この接着剤は 熱の付与を必要としない。熱の付与を利用する接着剤は、熱を加えるだけで指板 の取り外し及び交換をより容易にするので好ましいものであろう。

また、メチルアクリレートを用いてフレット２３を指板の薄層自体に接合するこ ともできる。この点に関しては、フレット７８を薄層に固定するためのメチルア クリレート層８８を示す図２３を参照のこと。また図２３には、指板構造をギタ ーのネックに接合するための薄いフィルム接着剤９０が示されている。

フレットを指板上に固定するためにば、メチルアクグレート等の材料が特に効果 的である。この材料は、酸素が存在しない状態において架橋結合を起こす嫌気性 の接着剤である。従って、封止されている接着剤だけが硬化し、酸素に露呈され ている接着剤は硬化しない。これは、この特定の技術における過剰の接着剤を容 易に取り除くことができることを意味する。

次に、図１９の線２４−２４に沿って取った長平方向の断面図である図２５を参 照する。図２４においては、いかなるコーナすなわち湾曲部の周囲でたわむよう になされたステンレス鋼ケーブルとすることのできるテンションケーブル５６が 示されている。ケーブルの両端部は回転止め装置５８により支持されている。穴 ９１から接近することのできるテンション調節ナフトも示されている。フレット ７８を有する指板７５の一部が示されている。頂面９２を塗装することができ、 又は少なくともガラス繊維によってそして恐らくは炭素繊維によっても被覆する ことができる。少なくともガラス繊維を用いた場合には、より硬い表面が提供さ れる。

図２４はまた幾つかの木製の充填部片６０を用いることを示している。下側表面 には炭素繊維層６２及びガラス繊維層６４が設けられているのが示されている。

重質の下塗剤を用いてガラス繊維の粗い表面を充填することができ、次に楽器を 塗装することができる。

各々のフレットから別個に回路線が設けられた本発明の他の実施例を示す図２５ 乃至図２７を次に参照する。例えば図２６に示すようにフレットに指が触れると 、弦とフレットとの間の導電性が回路線の１つにより検知される。そのような信 号は、ケーブル３０を介して電子装置３２へ伝達される。このようにして。

実際に弦が特定のフレットに通電している時に、指で触れられている特定のフレ ットを電子的に検知することができる。

図２５は、一連のフレット７８並びに弦１６を示しており、また更に回路線９４ を示している。図２６に示すように、符号９５で示す導電性のエポキシの塗りが 、フレット７８から回路線９４までの電気的な伝導性を完成させる。

図２５乃至図２７に示す本発明の実施例においては、木材コアの頂部には、基板 ９Ｇを有するプリント回路板９６が直接設けられている６回路線９４を支持して いるのは絶縁性の基板９６である。金属メチルアクリレートあるいはエポキシ接 着剤等の一連の接着剤が使用される。例えば１図２７を参照するとプリント回路 板の基板を固定するために接着剤９７が設けられている。図２７はまた、回路線 ９４及び導電性のエポキシの塗り９５を示している。

図２６及び図２７はまた。炭素繊維層７２及びガラス繊維シート層７４を示して いる。非導電性のエポキシ層７８を基板の上方に用いて回路線を絶縁している。

また、上述のように、エポキシ層９９あるいはそうでなければメチルアクリレー ト接着剤がフレットを固定する。

本発明の多くの実施例を説明したが、添付の請求の範囲により画定される如き本 発明の範囲内において、種々の他の実施例及び変更例を考えることができること は当業者には明らかであろう。

Ｔ 国際調査報告 −軸、、ｍＡＭＭ、ＰＣＴＩＵＳ９０１０２４２８

Claims (25)

【特許請求の範囲】
1. １．軽量の弦楽器を製造するための方法であって、前記楽器の少なくとも本体を 形成するための木質の楽器コアを提供する段階と、補強層及び仕上げ層を提供す る段階と、前記両層を薄層として前記木質の楽器コアの外側表面に取り付ける段 階と、弦を楽器に取り付ける段階とを備えて成る方法。
2. ２．請求項１の方法において、前記補強層を提供する段階が、炭素繊維の薄い層 を提供する段階を含むことを特徴とする方法。
3. ３．請求項２の方法において、前記仕上げ層を提供する段階が、ガラス繊維シー トの薄い層を提供する段階を含むことを特徴とする方法。
4. ４．請求項３の方法において、前記薄層に樹脂材料を与え、熱を加えて前記層の 芯抜きをして前記楽器の外側表面を形成することを特徴とする方法。
5. ５．請求項４の方法において、前記楽器を真空バックの中に配設して該楽器に真 空を与えながら熱を加えることを特徴とする方法。
6. ６．軽量の弦楽器であって、該楽器の少なくとも本体を形成するための木質の楽 器コアと、該コアの上方に配設される補強層及び前記楽器の外側表面を形成する 仕上げ層から成る薄層と、弦と、これら弦を前記楽器に取り付けるための手段と を備えて成る軽量の弦楽器。
7. ７．請求項６の軽量の弦楽器であって、前記補強層が、炭素繊維の薄い層を含む ことを特徴とする軽量の弦楽器。
8. ８．請求項７の軽量の弦楽器であって、前記仕上げ層が、ガラス繊維シートの薄 い層を台心ことを特徴とする軽量の弦楽器。
9. ９．請求項８の軽量の弦楽器であって、前記薄層の一部としての樹脂材料を含み 、該樹脂材料は、熱を加えることにより硬化して硬い外側仕上げ面を形成するこ とを特徴とする軽量の弦楽器。
10. １０．弦業器用の楽器トランスジューサであって、対向して配置された電極を有 する圧電結晶部材と、前記電極の一方に接触し、支持する弦を収容すると共に弦 の振動を前記結晶部材に伝えるための手段を有するキャップ部材と、前記電極の 他方に接触して該他方の電極を支持するための金属製のサポート部材と、前記金 属製のサポート部材を保持するための絶縁性のベース部材とを備えて成る楽器ト ランスジューサ。
11. １１．請求項１０の楽器であって、前記キャップ部材及び金属製のサポート部材 に接続する導線手段を備えることを特徴とする楽器。
12. １２．請求項１１の楽器であって、前記結晶部材は薄いディスクであることを特 徴とする楽器。
13. １３．請求項１２の楽器であって、前記金属製のサポート部材が、前記絶縁性の ベース部材の穴を貫通するターミナルポストを有することを特徴とする楽器。
14. １４．請求項１３の楽器であって、前記金属製のサポート部材が、前記結晶部材 を収容する凹所を有することを特徴とする楽器。
15. １５．請求項１４の楽器であって、前記キャップ部材もまた、前記結晶部材を収 容するための凹所を有することを特徴とする楽器。
16. １６．請求項１５の楽器であって、前記キャップ部材の弦を収容するための手段 が、前記キャップ部材の頂部のスロットを含むことを特徴とする楽器。
17. １７．請求項１０の楽器であって、ホルダと組合わされ、該ホルダは、前記トラ ンスジューサを収容するための手段と、楽器に取り付けるための手段とを有して いることを特徴とする楽器。
18. １８．弦楽器のフレット板を形成するための方法であって、炭素繊維の層及びガ ラス繊維の層から成る薄層を提供する段階と、前記薄層を剛性の薄層ボードに形 成する段階と、複数の別個の硬い金属フレットを提供する段階と、前記薄層ポー ドの形状に合致するように前記フレットを形成する段階と、前記フレットを前記 剛性の薄層ボードに取り付ける段階とを備える方法。
19. １９．請求項１８の方法であって、前記薄層ボード及びフレットの両方に弧状の 表面を形成することを特徴とする方法。
20. ２０．請求項１９の方法であって、前記薄層ボードは粗面化された表面部片を有 しており、該表面部片の上方にそれぞれのフレットを配設することを特徴とする 方法。
21. ２１．軽量の弦楽器であって、楽器の本体及びネックを形成する木質のベースと 、補強層、外側の仕上げ層及び回路板層から成る薄層と、前記ネック上の複数の 金属フレットとを備え、前記回路板層は、前記複数のフレットに対応しこれら複 数のフレットにそれぞれ電気的に接続する複数の回路手段を有している軽量の弦 楽器。
22. ２２．請求項２１の軽量の弦楽器であって、前記回路板層が前記補強層及び前記 仕上げ層の下側に設けられていることを特徴とする軽量の弦楽器。
23. ２３．請求項２２の軽量の弦楽器であって、前記補強層が、炭素繊維の薄い層を 含むことを特徴とする軽量の弦楽器。
24. ２４．請求項２３の軽量の弦楽器であって、前記仕上げ層が、ガラス繊維のシー トの薄い層を含むことを特徴とする軽量の弦楽器。
25. ２５．請求項２１の軽量の弦楽器であって、前記楽器の本体及びネックが細長い 凹所を有しており、更に、該凹所を貫通すると共にテンション調節手段を有する ワイヤケーブルを備えることを特徴とする軽量の弦楽器。