JPH0447039B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は金属部品の表面にゴムを接着したり、
塗装やメツキを施すための表面前処理や、メツキ
等の表面処理をしたりする方法に関する。

〔従来の技術〕 金属部品の表面処理や、メツキを連続的に行な
うには、金属部品をコンベアのハンガーに１個づ
つあるいは複数個づつ掛け、処理槽を順次経過せ
しめて処理している。この方法は大型の金属部品
に対しては、金属部品の大きさと処理槽の大きさ
との関係から止むを得ないが、小型の部品を処理
する場合には非能率である。小型部品を表面処理
する場合、かごやハンガーに複数個の部品を乗せ
て、トラバーサーで処理槽を順次に移動せしめる
ことも行なわれているが、処理の終つた部品を、
次工程に自動的に送る際、かごからオートハンド
で一定の向きに取り出すことが因難であり、ハン
ガーを用い、一つのハンガーに被処理物を多数個
乗せる場合には、自動載置、自動取り出しが困難
で、前後の工程との連ながりを円滑に行なえな
い。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、同一形状のみならず、異なる形状の
金属部品をも、複数個づつ前後の工程との連なが
りよく表面処理しうる方法を提供することを目的
とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は上記の目的を達するために、被処理物
を板状のパレツトに乗せ、該パレツトの複数個を
立体枠状のハンガーに相対して設けたレールに沿
い順次横に並べてハンガーに乗せ、該ハンガーを
順次処理槽に掛け替えてパレツト上の被処理物の
表面処理を行ない、表面処理の終つたハンガーか
らパレツトを順次取り出すようにしたものであ
る。

〔実施例〕

本発明方法を具体例について説明する。

第１図は本発明方法に使用するパレツトの一実
施例を示したもので、パレツトは正方形の孔あき
底板２と、その四辺から立ち上つた側板３と、側
板３の内側に立設されたピン４とからなる。この
ピン４は被処理物を間隔を置いて保持せしめうる
ように複数個設けられ、被処理物との接触面積が
最も小さくなるように設けられている。ピン４は
被処理物の表面処理をする必要のない部分を支持
できるように設たものであつても良い。

第２図は、第１図のパレツトを乗せるハンガー
の一実施例を示したもので、ハンガー５は長方形
の立体枠状で、枠の一部に、上記のパレツト１を
載置するレール６が相対して形成され、相対する
レール６を含む平面から、離れた位置における傾
斜した平面に沿つて掛手７が２本づつ第３図に示
すように、長手方向両端から突出し、処理槽の相
対する槽壁上に掛けることができるようになつて
いる。ハンガー５には同側の２本の掛手７に沿う
面と平行に吊手８を設けて、搬送ロボツトに吊手
８で係合し、ハンガー５を上下並びに水平移動で
きるようにしてある。

前工程を終つた被処理物は、パレツト１に、パ
レツト１に設けたピン４の数だけピン４と係合し
てパレツト１にオートハンド等で乗せられる。被
処理物を載置したパレツト１は、１個づつコンベ
ア等で第１の処理槽９の近くに運ばれる。第１の
処理槽９の前には、パレツト１を載置していない
空のハンガー５が第３図に示すように配置されて
おり、第１の処理槽９の近くに運ばれたパレツト
１は、１個づつハンガー５の下に配置されたロー
ラーコンベア１４等で、ハンガー５のレール６に
順次挿入される。第３図では４個のパレツト１が
一列に載置されるようになつている場合を示して
いる。各処理槽９，１０，１１，１２，１３（１
３は水切槽）上には、ハンガー５の吊手８を掛け
てハンガー５を次の位置に移動できるように図示
しない搬送ロボツトが配置してあり、第３図にお
いて左端のハンガー５にパレツト１が４個乗せら
れると、このハンガー５を吊手が水平になるよう
回動してから搬送ロボツトで持ち上げる。一方各
槽に掛手７で掛けられていたハンガー５を、別の
搬送ロボツトで前のものから順に次槽上に移動
し、次槽に降して掛ける。従つてパレツト１を積
載し終つたばかりのハンガー５は処理槽９に、処
理槽９に掛けてあつたハンガー５は処理槽１０
に、処理槽１０のは処理槽１１に、処理槽１１中
では右に、処理槽１１の右のは処理槽１２に、処
理槽１２のは処理槽１３に、処理槽１３のは、処
理槽１３の隣の外に、図中に矢印で示すように移
動される。右端の処理の終つたハンガー５は搬送
ロボツトから回動装置に降ろされ、回動装置はレ
ール６，６が水平になるようにローラーコンベア
上にハンガー５を位置させ、パレツト１が１個づ
つ取り出され、コンベアでそのまゝ次工程に送ら
れる。次工程に送られつつあるパレツト１上から
被処理物が取外され、パレツト１は前工程に繰り
返される。空になつたハンガー５は処理槽９の前
の最初の位置に戻される。

ハンガー５への複数のパレツト１の載置に要す
る時間及び処理の終つたパレツト１をハンガー５
から取り出すのに要する時間を、処理槽での全処
理を行なうに要する時間の整数分の１になるよう
にしておくと、効率良くハンガー５を循環でき
る。第２図に示したようなハンガー５を用いる
と、掛手７で処理槽の縁に掛けたとき、パレツト
１は処理槽の液中で水平に対し傾斜して配置され
るので、被処理物表面に生じた気泡を被処理物の
表面から容易に浮上させて、表面に気泡が滞留す
ることによつて、未処理表面が残らないようにす
ることが容易にできる。

上記実施例では、パレツト１を水平方向に一列
に整列してハンガー５に挿入する例を示したが上
下に複数列、あるいは縦に一列、二列等整列して
挿入することもできる。

〔発明の効果〕

本発明方法では、被処理物を板状のパレツトに
乗せ、このパレツトの複数個を立体枠状のハンガ
ーに相対して設けたレールに沿い順次横に並べて
ハンガーに乗せて表面処理するようにしたので、
複雑な形状の被処理物もハンガーに対する乗せ降
ろしが容易にでき、パレツト毎に異なる被処理物
を乗せ、一つのハンガーに混載して処理できる。
パレツトへ被処理物を乗せてからハンガーに乗せ
るので、パレツトへの被処理物の乗せ降しには、
オートハンドの使用が可能となり、前後の工程へ
の被処理物の流れに滞留を生じないようにでき
る。混載の場合も、異なる工程からのパレツトを
合流してハンガーに乗せ、ハンガーから降したパ
レツトを分流して異なる工程に供することもでき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法に使用するパレツトの一実
施例の斜視図、第２図は本発明方法に使用するハ
ンガーの一実施例の正面図、第３図は本発明方法
を説明するための、パレツト、ハンガーと処理槽
との関係を示す平面図である。 １…パレツト、５…ハンガー、９，１０，１
１，１２，１３…処理槽。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 被処理物を板状のパレツトに乗せ、該パレツ
   トの複数個を立体枠状のハンガーに相対して設け
   たレールに沿い順次横に並べてハンガーに乗せ、
   該ハンガーを順次処理槽に掛け替えてパレツト上
   の被処理物の表面処理を行い、表面処理の終つた
   ハンガーからパレツトを順次取り出す表面処理方
   法。 ２ 被処理物を載置した複数個のパレツトを順次
   ハンガーに載せる時間と、表面処理の終つたハン
   ガーから順次パレツトを取り出す時間とが等し
   く、ハンガーを順次処理槽に掛け替え表面処理す
   る時間が、前記時間の整数倍である特許請求の範
   囲１項に記載の表面処理方法。 ３ 処理槽中でパレツトが水平に対して傾斜する
   ようハンガーを処理槽に掛け表面処理を行なう特
   許請求の範囲１項又は２項に記載の表面処理方
   法。