JPH0445777Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は自動車の車型パネル形状に適合させて
受面を有する複数の受台の治具を、パネル形状に
応じて切換を行うパネル受面切換装置に関する。

〔従来技術〕

自動車生産用治具は、車型パネルに対応するた
め規則治具を多く用いるが、作業する場合、この
パネル形状の受面を車型パネルに応じて切換える
必要がある。

そのため、従来は、第１図に示すように、一端
を軸支した受台１の他端に受面２を設け、屈折部
３をアクチユエータ４に連絡させて構成した切換
ユニツトＡを必要な数だけ配して、対応する車型
の時のみアクチユエータ４を作動させるものや、
第２図に示すように２つの異なる車型の受面２，
２ａを１つの受台に設け、受台１を軸支すると共
に、受台１を軸支部を中心に回動を与えるアクチ
ユエータ４で構成したユニツトを設け、アクチユ
エータ４を作動して車型に合致した受面に切換え
るものが知られている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

前記従来知られた前記切換装置の前者の切換装
置は、ユニツトを必要数並べる事になり、ユニツ
トを取付けるためにスペースを広く必要とし、し
かも作動限においてロツク機構を有しないため、
パネル側からの大きな力が加わると受台が動く危
険があり、また各々アクチユエータを制御するる
ものが必要である。

また後者は１ケのアクチユエータによつて動か
し切換えるため、スペース制御数の問題はある程
度解消されたが、作動限においてパネル側からの
力が加わつた時の対策がない等の問題がある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は斯様な実情に鑑み、これ等の問題点を
一掃するため、異なる受面を設けた２つの受台を
配すると共に、各受台を、位置をずらせて回転軸
に装着した各リンクと、連結するためのリンクを
介して連結させ、更に回転軸には駆動アームを設
け、この駆動アームをアクチユエータに連繋して
作動させ、しかも各作動限でロツクを行わせるこ
とを特徴としたパネル受面切換装置としたもの
で、小スペースで受面の切換を行ない、また１動
作で出没の切換動作を同時に行なわせ、それぞれ
セツト時には正確なロツク位置決めを行うように
したものである。

〔実施例〕

次に、本考案に係る切換装置の一実施例を図面
に基いて説明する。

１１，１２は、各車型用の受面１１ａ，１２ａ
を設けた受台で、各受台１１，１２は位相の異な
るように配置し軸１３で回動可能に軸支し、他端
側には前記受面１１ａ，１２ａを設けてある。

また受台１１，１２は何れも屈折部１１ｂ，１
２ｂを、リンク１４，１５の一端とピン１６，１
７で連結し、このリンク１４，１５の他端は、ピ
ン１８，１９を介して同一の回転軸２０に位相を
ずらせて一端を装着固定したリンク２１，２２の
他端と屈伸可能に連結している。

回転軸２０には、駆動アーム２３の一端を装着
固定し、駆動アーム２３の他端はアクチユエータ
２４からのロツト２４ａの先端にピン２５を介し
て連結する。

アクチユエータ２４は、自由に回動できるよう
に軸支し、アクチユエータの駆動で、駆動アーム
２３を揺動し、回転軸２０に回転を伝えている。

〔作用〕

本考案は前記の構成から明らかなように受面１
１ａ，１２ａを設け軸支した受台１１，１２を、
回転軸２０に位相ずらせて取付けたリンク２１，
２２によつて位相を異なるようにリンク１４及び
１５を介して位置させ、今例えば、Ａ車型に使用
しようとする場合には、これに適合した受面１１
ａを有した受台１１は、アクチユエータ２４の作
動で、駆動アーム２３を図面右方向（時計方向）
に揺動すると回動軸２０からのリンク２１及び、
このリンク２１と連結し、かつ、受台１１に連絡
したリンク１４は同一直線上になつて受台１１の
受面１１ａがＡ車型の製品を受ける位置になる。
またこの時、他方のＢ車型を受けようとする受台
１２は、リンク２２を同一回動軸２０によつて時
計方向に揺動させることからリンク２２と連結
し、受台１２に連結したリンク１５は、リンク２
２によつて引張られ、更にリンク１５は受台１２
を引張り、Ｂ車型受台１２は、Ａ車型製品が受面
１１ａにセツトされても干渉しない位置に逃げて
いる。（第３図参照） この時受台１１の受面１１ａにセツトされた製
品はリンク２１及び１４が同一直線上で、しかも
回転軸２０と連結ピン１８，１６が一直線となる
ためロツク状態となる。

次にＢ車型製品をセツトしたい場合は、アクチ
ユエータ２４の作動で、これに連結した駆動アー
ム２３を逆時計方向に回動させるとリンク２２，
１５は一直線となつて受台１２は第３図位置から
押出されて、受面１２ａはＢ車型製品のセツト位
置になる。

この時Ａ車型製品セツト位置にある受台１１
は、回転軸２０の回転によるリンク２１の揺動
で、リンク１４を介して受台１１を第３図位置か
ら引張つて後退させ、Ｂ車型製品がセツトされて
も干渉しない位置に逃げる。（第４図参照） この時受台１２の受面１２ａにセツトされた製
品は、リンク２２及び１５が同一直線で、しかも
回転軸２０と連結ピン１９及び１７が一直線とな
るためロツク状態となる。

このようにして１つのアクチユエータ２４の作
動で２つの受台は交互に作動して切換が行なわ
れ、しかも取付けスペースは並べて位置させるの
で小さくてよい。

〔効果〕

上述のように、本考案は異なる受面を設けた２
つの受台を配すると共に、各受台を、位置をずら
せて回転軸に装着した各リンクと、連結するため
のリンクを介して連結させ、更に回転軸には駆動
アームを設け、この駆動アームをアクチユエータ
に連繋して作動させ、しかも各作動限でロツクを
行わせることをと特徴としたパネル受面切換装置
であつて、１つのアクチユエータで２つの受台を
交互に作動して切換が簡単にでき、しかも、一方
が受台でセツトした時、セツトした状態でロツク
でき安全である。また、受台は並べて配置すると
共に前記したようにアクチユエータが１つである
ためスペースが小さくてよい等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るパネル受面切換装置の一実
施例を示したもので、第１図、第２図は従来例
で、第１図は１つの受台を１つのアクチユエータ
で作動し、これを多数配列するようにした側面
図、第２図は受台に２ケ所の受面を設けてアクチ
ユエータで作動し交換するようにした側面図、第
３図、第４図は本考案の実施例で、第３図はＡ車
型製品をセツトした時の側面図、第４図はＢ車型
製品をセツトした時の側面図である。 １１，１２……受台、１１ａ，１２ａ……受
面、１３……軸、１４，１５，２１，２２……リ
ンク、１６，１７，１８，１９……ピン、２０…
…回転軸、２３……駆動アーム、２４……アクチ
ユエータ、２４ａ……ロツト、２５……ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 異なる受面をもうけた２つの受台を軸に軸支し
   て配すると共に、各受台は、位置をずらせて回転
   軸に装着した各リンクと連結するためのリンクを
   連結ピンを介して連結させ、更に前記回転軸には
   駆動アームを設け、この駆動アームをアクチユエ
   ータに連繋して作動させ、しかも各受台はリンク
   動作の作動限時に回転軸及び連結ピンが一直線に
   なつてロツク状態となるようにしたことを特徴と
   したパネル受面切換装置。