JPH0445585A - 相転移型メモリ素子およびその製造方法 - Google Patents

相転移型メモリ素子およびその製造方法

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JPH0445585A
JPH0445585A JP2152678A JP15267890A JPH0445585A JP H0445585 A JPH0445585 A JP H0445585A JP 2152678 A JP2152678 A JP 2152678A JP 15267890 A JP15267890 A JP 15267890A JP H0445585 A JPH0445585 A JP H0445585A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カルコゲナイド系半導体を用いた相転移型メ
モリ素子およびその製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
最近、不揮発性メモリ素子として、カルコゲナイド系半
導体を用いた相転移型のメモリ素子が開発されている。
この相転移型メモリ素子は、基本的には一対の電極間に
カルコゲナイド系の半導体層を介在させたもので、この
相転移型メモリ素子としては、従来、第3図に示すよう
な構造のものが知られている。
この相転移型メモリ素子の構造を説明すると、図中1は
ガラス板等からなる絶縁性基板であり、この基板1上に
は下部電極2とそのライン部2aが形成され、さらにこ
の基板1上には、前記下部電極2およびライン部2aを
覆う層間絶縁膜3が形成されている。この絶縁膜3には
、下部電極2の一部を露出させる開口4が形成されてお
り、この開口4は一般に直径5μm〜10μmの大きさ
に形成されている。そして、カルコゲナイド系の半導体
層5は、前記絶縁膜3の開口4内からその周囲の絶縁膜
上面にわたって形成されており、開口4内の部分の下面
において前記下部電極2の上面に接している。また、前
記絶縁膜3の上には前記半導体層5を覆って上部電極6
が形成されており、前記半導体層5の上面はこの上部電
極6に接している。なお、6aは上部電極6のライン部
である。
この相転移型メモリ素子は、カルコゲナイド系半導体の
アモルファス状態から結晶状態および結晶状態からアモ
ルファス状態への相転移を利用してオン状態とオフ状態
とに書換えられるもので、例えば半導体層5の層厚を0
.3μmとした相転移型メモリ素子は、パルス幅30μ
See〜200μsec 、 波高5 V〜IOVのセ
ットパルスの印加によりオン状態となり、パルス幅0.
3μsec 。
電流値100mAのリセットパルスの印加によりオフ状
態に戻される。すなわち、下部電極2と上部電極6との
間に前記セットパルスを印加すると、この電極2,6間
の半導体層5中に生じるフィラメント状の電流バスAを
流れる電流によりジュール熱が発生して半導体層5の電
流バスA部分がアモルファス状態から結晶状態に相転移
し、電流バスAの抵抗値が低くなってメモリ素子がオン
状態となる。なお、第3図では半導体層5中に生ずる電
流バスAを半導体層5の中央部に図示しているが、この
電流バスAは、半導体層5の最も電流か流れやすい箇所
に形成される。また、カルコゲナイド系半導体は、結晶
化した後は印加電圧を下げてジュール熱をなくしてもア
モルファス状態には戻らず、したがってメモリ素子のオ
ン状態はそのまま保持される。また、電極2,6間に前
記リセットパルスを印加すると、半導体層5の電流パス
A部分が一旦溶融した後その熱を周囲の半導体層5に奪
われて急冷され、この電流バスA部分が結晶状態からア
モルファス状態に戻って電流バスAの抵抗値が高くなり
、メモリ素子がオフ状態となる。また、読出しは、電極
2.6の一方に読出しパルスを印加し、メモリ素子のオ
ン、オフ状−態に応じて変化する他方の電極の出力を読
取ることで行なわれる。
ところで、この相転移型メモリ素子においては、その半
導体層5中に生ずるフィラメント状の電流バスAの直径
φは2μm〜3μm程度であり、半導体層5のアモルフ
ァス状態と結晶状態との相転移は電流パスA部分に発生
するだけであるが、半導体層5の相転移領域(電流バス
Aが形成される部分)を除く部分がその全域にわたって
アモルファス状態であれば、半導体層5の相転移領域以
外の部分は常に高抵抗であるから、半導体層5の面積が
どのような大きさであっても、メモリ素子の特性にはほ
とんど差がない。このため従来の相転移型メモリ素子で
は、電極2,6間を絶縁する層間絶縁膜3に直径5μm
〜10μmの大きさの開口4を設けてこの部分全体に半
導体層5を形成している。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記従来の相転移型メモリ素子は、その
半導体層5中に生ずる電流バスAの直径φが2μm〜3
μm程度であり、この電流パスA部分の半導体が結晶状
態とアモルファス状態とに相転移するため、この相転移
領域の体積が大きく、したがって、半導体層5の相転移
領域を結晶状態からアモルファス状態に戻してメモリ素
子をオン状態からオフ状態に書換えるリセットパルスと
して大きな電流パルス(半導体層5の層厚が0,3μm
の場合で100mA)を必要とするという問題をもって
いた。
また、前記従来の相転移型メモリ素子は、半導体層5の
相転移領域を除く部分がその全域にわたってアモルファ
ス状態となっていることが必要であるため、その製造時
のプロセス温度に制約があるという問題ももっていた。
これは、相転移型メモリ素子の製造過程においてプロセ
ス温度がカルコゲナイド半導体の結晶化温度(アモルフ
ァス状態から結晶状態に相転移する温度)Tcを越え、
しかもその後に徐冷されると、半導体層5がその全体に
わたって結晶化してしまうためである。なお、半導体層
5が結晶化しても、これを溶融して急冷すれば半導体層
5をアモルファス状態に戻すことができるが、面積の大
きな半導体層5の全体をアモルファス状態に戻すには大
きな電流パルス(例えば半導体層5の幅が10μm1層
厚が0.3amの場合は、数100mA)を電極2゜6
間に印加しなければならないため、電極2,6間を絶縁
している絶縁膜3に絶縁破壊を発生させるおそれがある
。このため、従来の相転移型メモリ素子は、前記結晶化
温度Tcを越えないようなプロセス温度で製造されてい
るが、カルコゲナイド半導体の結晶化温度Tcは、この
半導体の組成にもよるが50℃〜200℃であるため、
この温度以下にプロセス温度を抑えるには製造プロセス
の自由度が大きく制約され、したがって、例えば同じ基
板1上に相転移型メモリ素子をマトリックス状に配列形
成するとともにその駆動回路を構成する薄膜トランジス
タを形成する場合に、前記薄膜トランジスタの製造プロ
セスも温度上の制約を受けてしまう。
さらに、前記従来の相転移型メモリ素子は、半導体層5
の面積が大きいため、メモリの素子面積を小さくして集
積度を上げることができないという問題ももっていた。
本発明はこのような実情にかんがみてなされたものであ
って、その目的とするところは、カルコゲナイド系半導
体を結晶状態からアモルファス状態にしてメモリ素子を
オン状態からオフ状態に書換えるリセットパルスの電流
値を小さくすることができるとともに、製造時のプロセ
ス温度の制約もなくして製造プロセスの自由度を広げる
ことができ、しかも素子面積も小さくして集積度を上げ
ることができる相転移型メモリ素子を提供するとともに
、あわせてその製造方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の相転移型メモリ素子は、絶縁性基板上に形成さ
れた下部電極と、この下部電極の上に形成された柱状の
カルコゲナイド系半導体層と、この半導体層の周囲に少
なくとも前記半導体層0高さ以上の厚さに形成された絶
縁膜と、前記半導体層の上端面の上に形成された上部電
極とからなり、かつ前記半導体層の直径を1.5μm〜
0.1μmの範囲にしたことを特徴とするものである。
また、本発明の相転移型メモリ素子の製造方法は、絶縁
性基板上に下部電極を形成した後、この基板上にカルコ
ゲナイド系半導体層を堆積させる工程とミこの半導体層
の前記下部電極上の部分の上に直径が1.5μm〜0.
1μmより僅かに大きい上部電極を形成する工程と、こ
の上部電極をマスクとして前記半導体層をエツチングし
、前記上部電極の下に直径1.5μm〜0.1μmの柱
状半導体層を残す工程と、この後前記基板上に絶縁材を
塗布して少なくとも前記半導体層の高さ以上の厚さの絶
縁膜を形成する工程とからなることを特徴とするもので
ある。
〔作用〕
すなわち、本発明の相転移型メモリ素子は、下部電極と
上部電極との間のカルコゲナイド系半導体層を、従来の
相転移型メモリ素子においてその半導体層に形成される
電流バスの直径(2μm〜3μm)より小さな直径(1
,5μm〜0.1μm)の柱状半導体層とすることによ
り、この半導体層の全域が電流バスとなるようにしたも
のであり、この相転移型メモリ素子によれば、半導体層
の直径が小さく、したがって電流バスの体積(半導体層
全体の体積)が小さいため、カルコゲナイド系半導体を
結晶状態からアモルファス状態にしてメモリ素子をオン
状態からオフ状態に書換えるリセットパルスの電流値を
小さくすることができる。なお、本発明において前記半
導体層の直径を1.5μm〜0.1μmの範囲としてい
るのは、この半導体層の直径を1.5μmより大きくす
ると、リセットパルスの電流値をあまり小さくすること
ができなくなり、また半導体層の直径を0.1μmより
小さくすると、半導体層の直径が小さすぎて安定した相
転移が得られなくなるためである。また、この相転移型
メモリ素子では、半導体層の全域が電流バスとなってこ
の半導体層全体がアモルファス状態と結晶状態とに相転
移するため、半導体層の初期状態はアモルファス状態で
も結晶状態でもよく、したがって、その製造過程でプロ
セス温度が半導体の結晶化温度を越えても構わないから
、製造時のプロセス温度の制約もなくして製造プロセス
の自由度を広げることができる。しかも、この相転移型
メモリ素子では、半導体層の直径を小さくしているため
、素子面積も小さくして集積度を上げることができる。
さらに、この相転移型メモリ素子では前記半導体層の周
囲に少なくとも半導体層の高さ以上の厚さに絶縁膜を形
成しているから、半導体層の直径が1.5μm〜0.1
μmと非常に小さくても、この半導体層をその周囲の絶
縁膜で補強することができ、したがって機械的な強度も
十分である。
また、本発明の相転移型メモリ素子の製造方法によれば
、下部電極を形成した基板上にカルコゲナイド系半導体
層を堆積させ、この半導体層の上に直径が1.5μm−
0,1μmより僅かに大きい上部電極を形成して、この
上部電極をマスクとして前記半導体層をエツチングする
ことにより前記上部電極の下に直径1.5μm−0,1
μmの柱状半導体層を残しているから、前記上部電極を
利用して半導体層を柱状にバターニングすることができ
、したがって前記相転移型メモリ素子を容易に製造する
ことができるし、また前記半導体層を柱状にバターニン
グした後に前記基板上に絶縁材を塗布して絶縁膜を形成
しているため、この絶縁膜を半導体層の周囲に密接させ
て形成して、この絶縁膜で半導体層を補強させることが
できる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図はこの実施例の相転移型メモリ素子の断面図であ
り、ガラス板等からなる絶縁性基板11の上には下部電
極12およびそのライン部12aが形成されている。そ
して、前記下部電極12の上には、柱状のカルコゲナイ
ド系半導体層13が垂直に形成されている。この半導体
層13はその断面形状がほぼ円形をなしており、その高
ざhは0゜1 、czm 〜0.5ttmS@径aは1
.5um〜0.1μmの範囲となっている。なお、カル
コゲナイド系半導体としては、例えばGe−Te。
In −3e 、Sb −Ge−Te等の各種組成の半
導体があり、この実施例でもこれら半導体を用いている
。この半導体層13の上端面の上には、この半導体層1
3の直径より僅かに大きい直径(3μm〜1μm程度)
の円形な上部電極14が形成されている。また、前記基
板11上には、前記半導体層13の周囲に密接する絶縁
膜15が形成されており、この絶縁膜15は、基板11
のほぼ全面にわたって、半導体層13の高さh以上でか
つ前記上部電極14の上面が露出する厚さに形成されて
いる。この絶縁膜15は、前記半導体層13の補強と、
下部電極12およびそのライン部12aと上部電極14
およびそのライン部14mとの間を絶縁する層間絶縁膜
とを兼ねており、上部電極14のライン部14gは、こ
の絶縁1115の上に上部電極14の上に重ねて配線さ
れている。
第2図は前記相転移型メモリ素子の製造工程図であり、
この相転移型メモリ素子は次のようにして製造される。
まず、第2図(a)に示すように、基板11上にCr等
の金属膜を堆積し、この金属膜をフォトリソグラフィ法
によりバターニングして下部電極12とそのライン部1
2aを形成する。
次に、第2図(b)に示すように、前記基板ll上にそ
の全面にわたってカルコゲナイド系半導体層15をCV
D法等により0.1μm〜0.5μmの厚さに堆積させ
、さらにこの半導体層15の上に上部電極14となるC
r等の金属膜Mを堆積させる。
次に、第2図(c)に示すように、前記金属膜Mをフォ
トリソグラフィ法によりバターニングして、前記下部電
極12に対応する部分に直径3μm〜1μm程度の円形
な上部電極14を形成する。
次に、第2図(d)に示すように、この上部電極14を
マスクとして前記半導体層13をエツチングして、この
上部電極14の下の部分に直径1.5μm〜0.1μm
の柱状の半導体層14を残す。この半導体層13のエツ
チングは等方性エツチングによって行なう。この等方性
エツチングによって半導体層13をエツチングすると、
半導体層13の上部電極14でマスクされていない部分
がエツチング除去されるとともに、上部電極14の下に
柱状に残る半導体層13の外周がサイドエツチングされ
て、この柱状半導体層13の直径が上部電極14の直径
より小さくなる。なお、半導体層13の外周のサイドエ
ツチング量は、エツチング時間によって決まるから、上
部電極14の直径とエツチング時間とを選択すれば、1
.5μm〜0.1μmの範囲の任意の直径の半導体層1
3を残すことができる。
次に、第2図(e)に示すように、基板11上に、5O
G(スピン・オン−ガラス)またはポリイミド樹脂等の
塗布型絶縁材からなる絶縁膜15を上部電極14の上面
高さより十分厚く被着させる。この場合、前記塗布型絶
縁材は塗布時には液体であり、塗布後に焼成されて固体
とされるものであるため、その塗布時に絶縁材が上部電
極14の下に入り込んで半導体層13の外周に密接する
なお、塗布した絶縁材の焼成は、カルコゲナイド半導体
の結晶化温度Tcを越える温度で行なってもよい。
次に、第2図(f)に示すように、前記絶縁膜15を上
部電極14の上面を露出させかつ半導体層13の上端は
露出させない厚さまでエツチングバックする。
次に、第2図(g)に示すように、前記絶縁膜15の上
に、Cr等の金属膜を堆積しこの金属膜をフォトリソグ
ラフィ法によりパターニングする方法で、上部電極14
の上に重なるライン部14aを形成し、相転移型メモリ
素子を完成する。
すなわち、この実施例の相転移型メモリ素子は、下部電
極12と上部電極14との間のカルコゲナイド系半導体
層1−3を、直径aが1.5μm〜0.1μmの柱状半
導体層としたものであり、この相転移型メモリ素子では
、その半導体層13の直径aが従来の相転移型メモリ素
子においてその半導体層に形成される電流バスの直径(
2μm〜3μm)より小さいため、半導体層13の全域
が電流バスとなる。
そして、この相転移型メモリ素子によれば、半導体層1
3の直径が小さく、したがって電流バスの体積(半導体
層13全体の体積)が小さいため、カルコゲナイド系半
導体を結晶状態からアモルファス状態にしてメモリ素子
をオン状態からオフ状態に書換えるリセットパルスの電
流値を小さくすることができる。
すなわち、下記の表は、半導体層13の高さhを0.3
μmにした場合の、半導体層13の直径と、この半導体
層13を結晶状態からアモルファス状態に相転移させる
のに必要なリセットパルスの電流値との関係を示してい
る。
この表のように、半導体層13の直径が従来の相転移型
メモリ素子においてその半導体層に形成される電流バス
の直径と同程度(2μm)である場合は、半導体層13
を結晶状態からアモルファス状態に相転移させるのに必
要なリセットパルスの電流値は100mAと従来の相転
移型メモリ素子とほぼ同じであるが、半導体層13の直
径を1.5μmにすると、前記リセットパルスの電流値
は56.3mAと、従来の相転移型メモリ素子のほぼ1
/2程度ですみ、さらに半導体層13の直径を小さくす
ると、リセットパルスの電流値もさらに小さくてすむ。
なお、この実施例において、半導体層13の直径aを1
゜5μm〜0.1μmの範囲としているのは、半導体層
13の直径を1.5μmより大きくするとリセットパル
スの電流値をあまり小さくすることができなくなり、ま
た半導体層13の直径を0.1μmより小さくすると安
定した相転移が得られなくなるためである。
また、この相転移型メモリ素子では、半導体層13の全
域が電流パスとなってこの半導体層全体がアモルファス
状態と結晶状態とに相転移するため、半導体層13の初
期状態はアモルファス状態でも結晶状態でもよく、した
がって、その製造過程でプロセス温度が半導体13の結
晶化温度を越えても構わないから、製造時のプロセス温
度の制約もなくして製造プロセスの自由度を広げること
ができる。したがって、例えば同じ基板11上に相転移
型メモリ素子をマトリックス状に配列形成するとともに
その駆動回路を構成する薄膜トランジスタを形成する場
合でも、前記薄膜トランジスタの製造プロセスに温度上
の制約を受けることはない。
しかも、この相転移型メモリ素子では、半導体層13の
直径を小さくしているため、素子面積も小さくして集積
度を上げることができる。
さらに、この相転移型メモリ素子では半導体層13の周
囲にこの半導体層13の高さ以上の厚さに絶縁膜15を
形成しているから、半導体層13の直径が1.5μm〜
0.1μmと非常に小さくても、この半導体層13をそ
の周囲の絶縁膜15で補強することができ、したがって
機械的な強度も十分である。
また、前記実施例の相転移型メモリ素子の製造方法では
、下部電極12を形成した基板11上にカルコゲナイド
系半導体層13を堆積させ、この半導体層13の上に直
径が1.5μm〜0.1μmより僅かに大きい上部電極
14を形成して、この上部電極14をマスクとして前記
半導体層13をエツチングすることにより上部電極14
の下に直径1.5μm〜0.1μmの柱状半導体層13
を残しているから、上部電極14を利用して半導体層1
3を柱状にパターニングすることができ、したがって前
記相転移型メモリ素子を容易に製造することができるし
、また前記半導体層13を柱状にパターニングした後に
基板11上に絶縁材を塗布して絶縁膜15を形成してい
るため、この絶縁膜15を半導体層13の周囲に密接さ
せて形成して、この絶縁膜15で半導体層13を補強さ
せることができる。
なお、前記実施例では、半導体層13の周囲に密接する
絶縁膜15を、半導体層13の高さh以上でかつ上部電
極14の上面が露出する厚さ−に形成しているが、この
絶縁膜15は、半導体層13の上端面と面一な厚さとし
てもよく、要は少なくとも半導体層13の高さh以上の
厚さであればよい。
また、前記実施例の製造方法では、基板11上に堆積さ
せたカルコゲナイド系半導体層13を、その上に形成し
た上部電極14をマスクとしてエツチングして柱状にバ
ターニングしているが、この半導体層13のバターニン
グは、フォトレジストをマスクとするフォトリソグラフ
ィ法によって行なってもよく、その場合は、基板11上
に堆積させた半導体層13の上に直径が1.5μm〜0
.1μmより僅かに大きいフォトレジスト層を形成し、
このフォトレジスト層をマスクとして半導体層13をエ
ツチングして直径1.5μm〜0.1μmの柱状半導体
層を残した後、前記基板上に絶縁材を塗布して絶縁膜1
5を形成し、この絶縁膜15をエツチングバックして、
その上に上部電極14とそのライン部14aを同時に形
成すればよい。この場合、半導体層13の上に形成した
フォトレジスト層は、絶縁膜15の形成前に剥離しても
、絶縁膜15の形成後に剥離してもよい。
なお、絶縁膜15の形成前にフォトレジスト層を剥離し
た場合は、この後に塗布形成した絶縁膜15を半導体層
13の上端面と面一になるまでエツチングバックして半
導体層13の上端面を露出させればよく、また絶縁膜1
5の形成後にフォトレジスト層を剥離する場合は、前記
絶縁膜15をフォトレジスト層の上面を露出させかつ半
導体層13の上端は露出させない厚さまでエツチングバ
ックして、この後フォトレジスト層を除去して半導体層
13の上端面を露出させればよい。
〔発明の効果〕
本発明の相転移型メモリ素子は、下部電極と上部電極と
の間のカルコゲナイド系半導体層を、従来の相転移型メ
モリ素子においてその半導体層に形成される電流バスの
直径(2μm〜3μm)より小さな直径(1,5μm〜
0.1μm)の柱状半導体層とすることにより、この半
導体層の全域が電流バスとなるようにしたものであるか
ら、カルコゲナイド系半導体を結晶状態からアモルファ
ス状態にしてメモリ素子をオン状態からオフ状態に書換
えるリセットパルスの電流値を小さくすることができる
し、また、半導体層の全域が電流バスとなってこの半導
体層全体がアモルファス状態と結晶状態とに相転移する
ために半導体層の初期状態はアモルファス状態でも結晶
状態でもよいから、製造時のプロセス温度の制約もなく
して製造プロセスの自由度を広げることができる。しか
も、この相転移型メモリ素子では、半導体層の直径を小
さくしているため、素子面積も小さくして集積度を上げ
ることができるし、さらに前記半導体層の周囲に少なく
とも半導体層の高さ以上の厚さに絶縁膜を形成している
ため、半導体層の直径が1.5μm〜0.1μmと非常
に小さくても、この半導体層をその周囲の絶縁膜で補強
することができ、したがって機械的な強度も十分である
また、本発明の相転移型メモリ素子の製造方法によれば
、下部電極を形成した基板上にカルコゲナイド系半導体
層を堆積させ、この半導体層の上に直径が1.5μm〜
0.1μmより僅かに大きい上部電極を形成して、この
上部電極をマスクとして前記半導体層をエツチングする
ことにより前記上部電極の下に直径1.5μm〜0.1
μmの柱状半導体層を残しているから、前記上部電極を
利用して半導体層を柱状にバターニングすることができ
、したがって前記相転移型メモリ素子を容易に製造する
ことができるし、また前記半導体層を柱状にパターニン
グした後に前記基板上に絶縁材を塗布して絶縁膜を形成
しているため、この絶縁膜を半導体層の周囲に密接させ
て形成して、この絶縁膜で半導体層を補強させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の一実施例を示す相転移型
メモリ素子の断面図およびその製造工程図、第3図は従
来の相転移型メモリ素子の断面図である。 11・・・基板、12・・・下部電極、13・・・カル
コゲナイド系半導体層、14・・・上部電極、14a・
・・ライン部、15・・・絶縁膜。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)絶縁性基板上に形成された下部電極と、この下部
    電極の上に形成された柱状のカルコゲナイド系半導体層
    と、この半導体層の周囲に少なくとも前記半導体層の高
    さ以上の厚さに形成された絶縁膜と、前記半導体層の上
    端面の上に形成された上部電極とからなり、かつ前記半
    導体層の直径を1.5μm〜0.1μmの範囲にしたこ
    とを特徴とする相転移型メモリ素子。
  2. (2)絶縁性基板上に下部電極を形成した後、この基板
    上にカルコゲナイド系半導体層を堆積させる工程と、こ
    の半導体層の前記下部電極上の部分の上に直径が1.5
    μm〜0.1μmより僅かに大きい上部電極を形成する
    工程と、この上部電極をマスクとして前記半導体層をエ
    ッチングし、前記上部電極の下に直径1.5μm〜0.
    1μmの柱状半導体層を残す工程と、この後前記基板上
    に絶縁材を塗布して少なくとも前記半導体層の高さ以上
    の厚さの絶縁膜を形成する工程とからなることを特徴と
    する相転移型メモリ素子の製造方法。
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