JPH0445152A

JPH0445152A - 酸素吸収性樹脂組成物

Info

Publication number: JPH0445152A
Application number: JP15214890A
Authority: JP
Inventors: Kiichiro Hirose; 喜一郎広瀬; Shunichi Kato; 俊一加藤; Katsuyuki Ono; 大野　克之; Yukie Sato; 佐藤　幸枝
Original assignee: Toppan Printing Co Ltd
Current assignee: Toppan Inc
Priority date: 1990-06-11
Filing date: 1990-06-11
Publication date: 1992-02-14

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は酸素吸収性樹脂組成物に関する。

さらに詳しくは、大気中の酸素と樹脂の反応により酸素
を吸収する酸素吸収性組成物に関する。

（従来の技術）ポリオレフィンは熱可塑性であって、溶融押出成形、射
出成形、中空成形等の方法で成形可能であり、しかも安
価であることがら極めて広範囲に使用されている。

（発明が解決しようとする課Ｍ）しかしながら、ポリオレフィンは酸素に対し、不感性で
、酸素吸収能力がなく、また、酸素透過性も大きいこと
から、その用途に限界があった。

本発明者は、ポリオレフィンにポリアミドと金属触媒を
混合したところ、その酸素吸収能力の極めて優れた組成
物が得られることを発見した。

すなわち、本発明は、ポリオレフィンを用いて優れた酸
素吸収能力を有する樹脂組成物の提供を目的とする。

（課題を解決するための手段）この目的達成のため、本発明は、ポリアミド、ポリオレ
フィン、金属化合物の混合物から成る酸素吸収性樹脂組
成物を提供する。

（発明の詳細な説明にかかる組成物はポリアミド、ポリオレフィン、及
び金属化合物から成る。

ポリアミドは金属化合物の存在下で酸素と反応してこれ
を吸収するものである。ポリアミドとしては、ナイロン
６、ナイロン６６、ナイロン１１、ナイロン１２等の脂
肪族ポリアミド及びそれらの共重合体、ポリへキサメチ
レンイソフタラミド、ポリへキサメチレン（イソフタラ
ミド／テレフタラミド）共重合体、ポリメタキシリレン
アジパミド、ポリ（メタキシリレン／パラキシリレン）
アジパミド等の芳香族ポリアミドが使用できる。

ポリオレフィンは働きは明らかではない、もっともポリ
オレフィン自身が金属化合物の存在下で酸素を吸収して
いると考えられる。また、ポリオレフィンは酸素とポリ
アミドの接触面積を増大してポリアミドと酸素の反応を
物理的に補助しているとも考えられる。

ポリオレフィンとしては、汎用のポリオレフィンが使用
できる０例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ン、ポリメチルペンテン等の単独重合体の外、エチレン
、ブテン、メチルペンテン等のオレフィンから選ばれる
二辺上の七ツマ−の共重合体が使用できる。

もっとも、ポリオレフィンは酸化防止剤を含まないもの
が好ましい。酸化防止剤は、ポリオレフィンとポリアミ
ドから成る樹脂成分が空気中の酸素と反応することを妨
げ、この結果、酸素吸収率が低下するからである。市販
のポリオレフィンは、成形時の樹脂の酸化劣化を防ぐた
め、酸化防止剤を含むのが通常である。もっとも、その
製造は容易である。ポリオレフィン製造工程で酸化防止
剤を添加しなければ良いからである。

金属化合物は酸素と樹脂の反応を促進するものである。

金属としては遷移金属が好ましい。金属イオンが酸化状
態から還元状態、還元状態から酸化状態と変化する過程
で酸素と樹脂の反応に関与すると推測されるからである
。遷移金属元素としては、Ｃｏ、Ｆｅ、Ｃｕ、Ｎｉ、Ｖ
、Ｍｎなどが使用できる。例えば、Ｃｏは、三価のＣｏ
イオンから二価のＣｏイオンに変化する際、あるいは二
価のＣｏイオンから三価のＣｏイオンに変化する際に酸
素と樹脂を結合させると考えられる。特に好ましいのは
ＣＯ元素である。

もっとも、金属元素としてＡ１．Ｌｉ、Ｍｇ等も使用で
きる。

金属化合物は、有機酸または無機酸の金属塩が使用でき
る。好ましくは有機酸の塩である。有機酸としては、ス
テアリン酸、ジメチｌレジチオカルバミン酸、リノール
酸、ナフテン酸等が使用できる。また、無機酸としては
、硫酸、硝酸、燐酸、塩酸等が使用できる。またヨウ化
物、臭化物であっても良い。

本発明の組成物は、ポリアミド１重量部に対し、ポリオ
レフィン０．５〜２重量部、金属化合物１゜０ＸＩＯ−
’〜２．ｏｘｔｏ−’重量部を混合すれば良い。

混合は、樹脂を加熱溶融して、金属化合物を加え、混練
すれば良い０例えば、周知の押出成形機の内部にポリア
ミド、ポリオレフィン、金属化合物を投入し、溶融混練
し、棒状に押出成形した後、切断してベレットとするこ
とができる。

ペリット状の組成物は、例えば、酸素により変敗し易い
食品と共に容器内に密封して、食品の酸化を防ぐことが
できる。かかる場合には、金属化合物は、ポリアミドと
ポリオレフィンの合計量１重量部に対し、１．０Ｘ１０
−’〜１．０ＸＩＯ重量部混合することが望ましい。酸
素吸収能力及び速度を大きくするためである。

また、本発明の組成物は、周知の熱による成形法で容器
または包装材料とすることができる。例えば、熔融押出
成形法によりフィルム状、シート状に成形して、包装材
料とすれば良い。この包装材料は袋または容器の蓋材と
して利用できる。また、ソート状の組成物を真空成形や
圧空成形等の絞り成形法によりカップ状又はトレー状に
成形して容器とすることもできる。あるいは、溶融押出
成形法によりパイプ状に成形し、両端を切断した後、こ
の両端に金属製又は樹脂製の蓋を適用して容器として利
用することもできる。

また、射出成形法により容器を成形しても良い。

また、中空成形法によりボトルを成形しても良い。

中空成形に用いるパリソンまたはプリフォームは上述の
溶融押出成形法または射出成形法により得ることかでき
る。

なお、本発明の組成物を包装材料または容器とする場合
は、金属化合物の含有量が多い方が望ましいが、多いと
成形機を傷めたり、得られる包装材料又は容器の強度等
が劣ることがあるから、成形方法に応して適量を混合す
べきである。

（実施例１）ポリメタキシリレンアジパミド（Ｎｙ）１００゜０重量
部、酸化防止剤を含む高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）
９５．０重量部、ステアリン酸コバルト（二価）（金属
触媒）５．０重量部を溶融押出成形機に投入し、成形機
内部で溶融混練して棒状に押し出したのち、切断して、
ペレット状の組成物を製造した。

この組成物５０ｇを、内容量５００ｃｃの酸素遮断性の
袋内部に密封し、５５°Ｃに保存し、袋内部の酸素濃度
の変化を経時に測定した。この結果を第１図に示す。

なお、比較のため、■酸化防止剤を含む高密度ポリエチ
レン（ＨＤＰＥ）９７．５重量部、ステアリン酸コバル
ト（二価）（金属触媒）２．５重量部、■ポリメタキシ
リレンアジパミド（Ｎｙ）９５．０重量部、ステアリン
酸コバルト（二価）（金属触媒）５．０重量部を混合し
た組成物についても同様に実験を行なった。この結果も
合わせて第１図に示す。

（実施例２）ポリメタキシリレンアジパミド１００．０重量部、酸化
防止剤を含まないポリプロピレン（ＰＰ）９５．０１量
部、ステアリン酸コバルト（二価）５．０重量部溶融押
出成形機に投入し、成形機内部で熔融混練して棒状に押
し出したのち、切断して、ペレット状の組成物を製造し
た。

この組成物１０ｇを、内容量５００ｃｃの酸素遮断性の
袋内部に密封し、５５℃に保存し、袋内部の酸素濃度の
変化を経時に測定した。この結果を合わせて第１図に示
す。

（効果）第１図から分かるように、本発明の組成物は、急激な酸
素吸収速度をゆうし、ポリアミドに金属触媒を混合した
ものに比べても飛躍的にその酸素吸収能力が向上してい
る。このため、容器等の包装体内部に配置して酸素を除
去たり、あるいは容器、包装材料を構成して外部酸素の
侵入を遮断することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の組成物と比較例の組成物の酸素吸収能
力を示すグラフ。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）ポリアミド、ポリオレフィン、金属化合物の混合
物から成る酸素吸収性樹脂組成物。