JPH044421Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は軒樋落し口に関するものである。

（従来技術と問題点） 軒樋より雨水を流下させるには軒樋の底板に落
し口を設け、この落し口に呼び樋やエルボなどと
接続して排水している。

この落し口の構造は従来よりネジ込み式のもの
が多く、外周面にネジ溝を形成したキヤツプ部と
締着具を用いて軒樋底板を挟み込んで固定し、該
締着具の呼び樋などの排水樋を接続して施工する
ものであつた。

しかしこの方法であると締着具をネジ込むのに
手間が掛つたり、又締めつけが不十分であるとガ
タついたり水漏れの原因となることもあつた。

又、軒樋下面側の締着具と排水樋を接続固定す
るには接着剤などを使用していたが、これは接続
強度に問題があり長期の使用の間には接着剤が劣
化し、排水樋が外れてしまう等の恐れもあつた。

（考案の目的） 本考案は上述したような問題点を解決したもの
であり、締着具の上端と排水樋の突出部を同時に
固定する固定バンドを使用することにより確実に
して容易に係合固定でき、長期の使用に耐える軒
樋落し口を提供するものである。

（考案の構成） 以下本考案を一実施例である添付図面に従つて
説明する。

第１図は本考案に係る落し口、軒樋及び排水樋
の分解斜視図を示す。

各々の部品は銅板等の金属板を折曲あるいはプ
レス成形して製作され、断面略コ字状の軒樋５の
底板５１には落し口を取付ける孔５２が穿設され
ている。

この孔５２にキヤツプ１の排水筒１２を貫入さ
せるが、キヤツプ１は底板５１の巾と同様の方形
をしており、下方に排水筒１２及びその周囲に先
端にネジ１４を設けたピン１３が垂設されてい
る。

このキヤツプ１を孔５２に上面側より貫入し、
底板５１の下面側より締着具２を当接するが、締
着具２は孔５２より大きめの角形に形成され、上
部には凸部２４が枠状に形成され、上面中央には
排水口２１とその周囲に固着孔２２が上記ピン１
３と対応する位置に設けられている。

すなわち軒樋５の底板５１を上下よりキヤツプ
１と締着具２で挟み、ネジ１４を固着孔２２に挿
入しナツト２５で固定し、このようにキヤツプ１
と締着具２を固定した後、上部外面側に突出部４
１を設けた排水樋４を締着具２に外嵌して接続す
る。

このように接続された締着具２と排水樋４を固
定バンド３を巻着して固定するが、この固定バン
ド３は帯状金属板の上下端縁につば部を形成し、
上つば部３１はやや長めに形成され、下つば部３
２はやや短かめに形成され、帯状の終端に長孔３
４を設けた端片３３と係止片３５が形成されてい
る。

この固定バンドを装着するには締着具２と排水
樋４の外周より被嵌し、締着具２の係合段部２３
に上つば部３１を係合すると同時に下つば部３２
は排水樋４の突出部４１の下部に係合させ、固定
バンド３の後面側にて長孔３４に係止片３５を挿
入折曲して第２図に示す如く固定する。

第３図は上記のように接続固定した時の断面図
を示すが、固定バンド３の上つば部３１と下つば
部３２はそれぞれ締着具２の係合段部２３及び排
水樋４の突出部４１に確実に係合接続されている
ものである。

（考案の効果） 上述したように本考案に係る軒樋落し口は上下
端縁につば部を設けた固定バンドを用いて締着具
と排水樋が接続固定してあるため確実に接続で
き、長期の使用に際しても排水樋が外れたりする
恐れもなく、接続作業も容易となる。

又、水漏れ等の恐れもないなど種々の利点を有
するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例に係り、第１図は軒樋
と排水樋と落し口の分解斜視図、第２図は軒樋と
排水樋を接続した時の後面からの斜視図、第３図
は軒樋と排水樋を接続した時の縦断面図を示す。 １……キヤツプ、１１……当接板、１２……排
水筒、１３……ピン、１４……ネジ、２……締着
具、２１……排水口、２２……固着孔、２３……
係合段部、２４……凸部、２５……ナツト、３…
…固定バンド、３１……上つば部、３２……下つ
ば部、３３……端片、３４……長孔、３５……係
止片、４……排水樋、４１……突出部、５……軒
樋、５１……底板、５２……孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軒樋底面を上下よりキヤツプと締着具を用いて
   ネジにて挟着し、該締着具に外方に突出部を設け
   た排水樋を外嵌し、該外嵌部分に締着具の上端と
   排水樋の突出部に係合するつば部を上下端に設け
   た固定バンドを巻着し、係合固定してなる軒樋落
   し口。