JPH045639Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は軒樋の落し口に関するものである。

（従来技術と問題点） 軒樋より雨水を流下させるには軒樋の底板に落
し口を取り付け、この落し口に呼び樋やエルボな
どの排水樋を接続して硫下させる。

従来よりこの落し口の構造は軒樋底板の上下面
よりキヤツプと締着具を当接し、相互にネジ込ん
で固定し、この締着具に排水樋を接続して施工す
るものであつた。

しかし、このネジ込み式の固着方法であると、
キヤツプと締着具をネジ込む作業に手間が掛つた
り、不安定な足場での作業となるため安全性にも
問題があつた。

又、長期間の使用によつてはネジ込み部分がゆ
るんだりして水漏れの原因となることもあつた。

（考案の目的） 本考案に係る軒樋落し口は上記したような従来
例による問題点を解決したものであり、軒樋底板
を挟着するキヤツプと締着具の接続が従来のよう
にネジ込み式を使用せず、キヤツプの下方に延設
した排水筒の下端を折曲するだけで施工でき、作
業が容易となりゆるみなども発生しない軒樋落し
口を提供するものである。

（考案の構成） 以下本考案を一実施例である添付図面に基づい
て説明する。

第１図は軒樋、落し口及び排水樋の分解斜視図
を示し、それぞれの各部品は銅板などの金属薄板
を折曲形成してなり、軒樋３は略Ｕ字状をなし、
底板３１には落し口を取り付けるための挿通孔３
２が穿設してある。

この底板３１の上面側よりキヤツプ１を当接す
るが、このキヤツプ１は底板３１に内接するつば
部１１を有し、下方には排水筒１２が垂設され、
該排水筒１２の下端には逆Ｌ字状の切込み１３が
４箇所設けられてそれぞれ折曲片１４が形成され
ている。

又、底板３１の下面側には排水樋４に内嵌して
接続する締着具２を当接するが、この締着具２は
底部２５の中央に挿通孔２２を穿設し、その周囲
に水抜き用の水抜孔２３が複数個設けられ、更に
底部２５の周囲には底板３１に当接する立設面２
１を周設してなり、この立設面２１にはネジ孔で
ある係合部２４が相対向して形成されている。

この接続具２は呼び樋やエルボなどの排水樋４
に内嵌する大きさに製作し、底板３１の下面側に
当接され、キヤツプ１の排水筒１２は挿通孔２２
を貫通して下端部は下方に突出している。

そして、下方に突出した排水筒１２の下端には
逆Ｌ字状の切込み１３によつて折曲片１４が４箇
所形成してあり、この折曲片１４を水平方向であ
る外方に折曲することにより折曲片１４の上端が
締着具２の底部２５の下面側を押圧して第２図に
示す如く固定するものである。

この後、締着具２に排水樋４を外嵌し、締着具
２の立設面２１に設けた係合部２４と排水筒４の
上端に設けた係合孔４１をネジ４２にて接続固定
すれば第３図の側面断面図に示す如く施工が完成
する。

又、締着具２の水抜孔２３は雨水を流下する際
にキヤツプ１と軒樋３の底板３１の〓間から滲出
してきた雨水を排水樋４に流下させるものであ
り、締着具２は排水樋４に内嵌されているため確
実に排水できるものである。

（考案の効果） 上述したように本考案に係る軒樋の落し口は軒
樋の底板をキヤツプと締着具にて挾んで固定し、
締着具の下端より突出した折曲片を折曲するだけ
で固定できるため作業も迅速に行なえ、又安全に
作業が行なえるものである。

又、この締着具は容易に交換可能となり、接続
する排水樋の形状や種類によつて任意に選んで施
工することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は軒
樋、落し口及び排水樋の分解斜視図、第２図は軒
樋、落し口を施工した時の斜視図、第３図は同上
の施工が完成した時の断面図を示す。 １……キヤツプ、１１……つば部、１２……排
水筒、１３……切込み、１４……折曲片、２……
締着具、２１……立設面、２２……挿通孔、２３
……水抜孔、２４……係合部、２５……底部、３
……軒樋、３１……底板、３２……挿通孔、４…
…排水樋、４１……係合孔、４２……ネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 略Ｕ字状に曲成された軒樋底板の上下方向よ
   り、排水筒を垂設したキヤツプと締着具にて上記
   底板を締着してなる軒樋落し口に於いて、底板の
   上面側より、底板に当接するつば部を有し下方に
   排水筒を垂設したキヤツプを当接し、一方底板下
   面に締着具を当接し、該締着具より下方に突出し
   た排水筒の下端に切込みを入れて形成した係合片
   を外方に折曲し、前記締着具の下面側に当接して
   なる軒樋の落し口。