JPH0443615B2 - - Google Patents

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JPH0443615B2
JPH0443615B2 JP59019214A JP1921484A JPH0443615B2 JP H0443615 B2 JPH0443615 B2 JP H0443615B2 JP 59019214 A JP59019214 A JP 59019214A JP 1921484 A JP1921484 A JP 1921484A JP H0443615 B2 JPH0443615 B2 JP H0443615B2
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JP
Japan
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maltose
sugar
powdered
maltotriose
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JP59019214A
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JPS60164437A (ja
Inventor
Yoshihiro Kobayashi
Shigemitsu Oosaki
Yoshiki Konishi
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Sanwa Kousan Co Ltd
Original Assignee
Sanwa Kousan Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、澱粉を酸又は酵素により、加水分解
したマルトースを含む糖化液をクロマトグラフイ
法、あるいは、有機溶媒分離法等の分離技術によ
−つて、又は澱粉を酵素法[β−アミラーゼ、プ
ルラナーゼ、イソアミラーゼ、Streptomyces
precocus NA−273のアミラーゼ(特開昭50−
125046号公報)、及びマルトトリオース分解活
性/マルトース分解活性≧2.5の酵素(特公昭57
−3356号公報)等]によつて、マルトトリオース
含有量を3.0%以下にしたマルトース溶液を作成
し、そのようにして出来たマルトース溶液を固形
分65〜80%に濃縮した後、部分的にマルトースを
結晶化させ、それを噴霧乾燥機等で脱水して、水
分5〜9%の粉末とし、これを特定条件下で熟成
結晶化させたり(特願昭58−199682号明細書)、
あるいはそのマルトース溶液を濃縮して、マスキ
ツトとして結晶化させた後、切削して粉末化する
等の方法により作成した粉末結晶マルトースを砂
糖の代替として用いて、チヨコレートを製造する
方法に関するものである。 古くより、チヨコレートの甘味料としては砂糖
が用いられてきたが、最近菓子類の味の多様化に
対応するために、砂糖の持つている特有の強い甘
味を有したチヨコレートから、マイルドな甘味で
低甘味性のものも望まれるようになつてきた。 この要求に最も適合した甘味料としてマルトー
スが業界に於いて注目されている。それはマルト
ースの甘味の質は丸味が有り、さつぱりしてお
り、そして甘味度は砂糖の約1/3であることが特
徴であり、砂糖と混合して使用した場合、グルコ
ースに見られるような甘味の相乗効果はないの
で、マルトースの置換率が増大するにつれて減甘
効果が大になる。そして、マルトースは二糖類で
あるため、その物理的性質や防腐性などが砂糖の
それに非常に類似しているので各種の製菓業界で
砂糖の代替として用いられてきた。チヨコレート
に用いた場合の重要な要素である硬度、溶融性等
に於いても、その構造式から考えて問題はないと
考えられる。 しかし、マルトースが以上のような長所を保有
しているにもかかわらず、チヨコレートにはほと
んど用いられていなかつた。従来より市販されて
いるマルトースは澱粉を原料とし、適当な酵素の
組合せとその使用条件を選択して、加水分解し、
マルトース含有量が80%以上の糖化液を作り、こ
れを濃縮してマスキツトとし、放置して結晶化す
ることにより、全量を固結化させた後、切削して
粉末化した、いわゆるトータルシユガー方式の粉
末マルトースで、マルトース含有量が80〜85%
で、他は少量のグルコースと3糖類以上のオリゴ
糖であり、主体はマルトトリオースで4〜10%以
上含まれている。水分もマルトースの結晶水とし
て約5%含まれている。 チヨコレートは一般的に次に示すような行程で
製造されているが従来より市販されている前記の
粉末マルトースを用いた場合、チヨコレート製造
時に次に述べるような幾つかの重大な支障が生じ
ることが知られている。第1工程は、チヨコレー
トの主原料であるカカオマス(ビタチヨコカカオ
ペースト)、カカオバター、砂糖、粉乳等を混合
機で、適温の均一なペースト状態になるまで混合
するミキシング工程であるが、この工程で砂糖の
代替として粉末マルトースを用いた時は、特にバ
ターの使用量の少ない場合は均一なペースト状と
なりがたいといわれている。 続いて、舌にざらつく感じをなくす為にカカオ
マス、砂糖等の粒子をさらに細かくするレフアイ
ニングと呼ばれている工程に移される。 この微粒化工程には、さまざまな方法が応用さ
れているが、一般的には5段ロールのレフアイナ
ーが用いられる。チヨコレートマスはまず一番下
の2本のロールに運ばれ、その間を通るロールは
上段のものほど遠く回転しており、チヨコレート
マスはロール表面に薄い膜を作り、微粒化されな
がら上のロールに移つて行く。ロール間の固形粒
子は圧力と剪断力の二重の効果で微粒化され、最
終的には10〜30μの微粒子となる。この状態で生
地は粉末状となり、口に入れた時に全くザラツキ
を感じさせない滑らかなものとなる。 この工程で従来の粉末マルトースを用いた場合
の問題として、チヨコレートペーストの粘度が高
くなり、ロール表面での膜形成が円滑に進まず微
粒化が困難で、時間が経過するに従つて生地がロ
ールにうまく乗らなくなる等の致命的な欠点があ
り、使用不可能と断定する業者もある。一般的に
はこの工程でチヨコレートマスはフレーク状でさ
らさらしていなければならない。そしてこのもの
が第3工程のコンチングと呼ばれる精練工程に入
る。 ここで適温で加熱し溶解したカカオバター、レ
シチンを加えてチヨコレートマスを再びペースト
状にし、50〜70℃で長時間良く練り合せて均質化
すると共に、チヨコレートマスに含まれているわ
ずかの水分や揮発性の有機酸を蒸散させ砂糖の凝
塊をほぐし、同時に香りを良くするのがこの工程
である。コンチング工程では機械的な物理作用の
みならず、チヨコレートマスの成分の空気酸化や
タンニン質の化学変化に基づく呈味や風味の熟成
等の化学作用の両面効果を受ける。 従来の粉末マルトースを用いた場合の欠点とし
て指摘されることは、50〜70℃で練りを続けてい
る間にチヨコレートマスの粘度が上昇し、このた
めに先のレフアイニング工程で微粒化された分子
が再結晶化し、粗粒化現象を生ずることである。 その理由の1つとして、粉末マルトースに含ま
れる約5%の水分が重視されていた。 コンチングを終えたチヨコレート生地をそのま
ま固化させると組織が一定でない為、表面が荒
く、斑点を生じ、組織の粗いものとなる。 これらはココアバター特有の「同質異像」と呼
ばれる現象に基づくもので、固化過程で不安定な
バターの結晶が出来、その後により安定なβ′型の
結晶型に転移する時結晶が粗大化するためであ
る。従つて、第5工程のテンパリングと呼ばれる
工程は、適当な温度に調整し攪拌を続けることで
微細かつ安定なβ′型結晶を生成させるようにする
工程である。 これが完全に行なわれないとチヨコレート表面
の光沢、風味、口当りが悪くボソボソとなりブル
ームが出やすく、また型離れも悪くて溶けやすい
製品となる。 従来の粉末マルトースを用いた場合は、調温温
度における脂肪の安定な結晶の生成が阻害されて
融点の低い結晶が一部生成され、従つてこのもの
が製品になつた後、溶解していわゆるフアツトブ
ルームと呼ばれる現象で白色斑点模様を生ずると
考えられている。 以上述べた如く、チヨコレートの製造工程に従
来より市販されている粉末マルトースを用いた場
合に、コンチング工程で粘度上昇により作業性の
困難が生じ、およびレフアイニング工程でロール
により微粒化された分子が再結晶化する。さらに
テンパリング工程でカカオバターの安定な結晶生
成が阻害されるなどの欠点がある。このために粉
末マルトースの使用量が制限され実用的でなかつ
た。 そこで予め砂糖の粉末に25〜60%のマルトース
の粉末を混合し、この混合粉糖を使用する方法が
開発された(特開昭54−163863号公報)。 そこで本発明者等は、上記した欠点を改良して
マルトースの特徴を活かしてマイルドでさつぱり
した甘味を持ち、かつ低甘味のチヨコレートを作
るべく、マルトースをより多量にチヨコレートに
添加する為に粉末マルトースの品質の改良を鋭意
研究した。この粉末マルトースの製造法について
の研究過程で、マルトース溶液中にマルトトリオ
ース含有量が多いと、マルトースの結晶化中に粘
度が増加して、結晶化が阻害され、かつ、粉末マ
ルトースの吸湿性が高くなる事を見出した。 そこでマルトトリオース含有量の異なる種々の
粉末マルトース(何れも水分約5%)を調製して
比較検討した結果、マルトース純度99.5%以上の
結晶マルトース(医薬用)及びマルトトリオース
含有量が3%以下の粉末マルトースでは上記のご
とき欠点がほとんどない事がわかつた。このこと
でマルトース自体及び5%の水分が直接の原因で
ないと判断した。前述した如くトータルシユガー
方式で製造された市販の粉末マルトースは約5%
の水分と4〜8%のマルトトリオースを含み、外
観的には微粉末であるが、少量ながら容易に溶解
しがたい粗粒子が含まれている。これをチヨコレ
ートマスに直接混合する事は第1に分散不完全の
ため不適当と判断した。さらに新しい発見とし
て、粉末マルトースのマルトース以外の成分の中
でチヨコレート製造上支障が出る原因となつてい
るのは約5%の水分ではなく、混在しているオリ
ゴ糖中のマルトトリオースである事を見出した。
その理由は、マルトトリオースが他の糖類と比較
して吸湿率及び平衡水分が非常に高いことからチ
ヨコレートマス中で水分と強く結びつき、コンチ
ング工程の目的の1つである水分の蒸発が阻害さ
れてチヨコレートマスの水分含有量が高くなるこ
と、及びマルトースの結晶析出時にも粘度上昇を
もたらし、結晶析出を阻害する等の性質があるこ
となどから、マルトトリオースのオリゴ糖として
の性質が直接原因である判断した。勿論それには
水分の存在が相乗的に寄与し、レフアイニング工
程における微粉化や、コンチング工程における水
分蒸発の阻害、さらにココアバターの安定な結晶
生成を阻害していることを見出した。従つて、本
発明の目的に用いる粉末マルトースは微粉末であ
つて、分散が容易であることの他に、マルトース
含有量が85%以上でマルトトリオースが3.0%以
下、水分は約5%のものでなければならない。 このものの製造方法としては、酵素糖化後、イ
オン交換樹脂クロマトグラフイーでマルトースと
他の糖類を分離するが、できるだけ液化時の分解
度を低くした後、β−アミラーゼと、プルラナー
ゼ、イソアミラーゼのような糖切り酵素を作用さ
せ、さらにマルトトリオース分解活性が、マルト
ース分解活性よりもはるかに強いアミラーゼを適
当な条件で作用させて、マルトトリオース含有量
を3.0%以下、一般的には1.5〜2.5%のマルトース
溶液とし、これを濃縮して固形分65〜80%とし、
部分的に一次結晶化し、噴霧乾燥機で脱水して水
分5〜9%の粉末とし、高温多湿の特定条件下の
熟成工程で二次結晶、乾燥させて製造された易溶
性で吸湿性が少なく、サラサラとした状態のもの
でなければならない。 グルコース、マルトース、マルトトリオース、
4糖類以上の糖及びグラニユー糖の吸湿率と平衡
水分の測定結果を表−1に示す。 吸湿試験条件:温度30℃、 R.H(相対湿度)80%
【表】 このことは何人も予想だにしなかつた事であ
る。 次に本発明法に基づいてチヨコレートを作成し
て、従来よりのそれと比較を行なつた。 [比較試験] 1 使用糖質 A マルトトリオース含有量1.5%の粉末 結晶マルトース(本発明法) B マルトトリオース含有量5.5%の粉末 結晶マルトース(従来法) C 結晶マルトース(マルトース純度99.5%) D 粉 糖 2 チヨコレート作成配合 ビターチヨコレート 100g 糖 類 350g カカオバター 150g 粉 乳 150g 3 試験方法 上記配合の原料をニーダーにて混合し、レフア
イナーにて微粒化し、コンチエにて温度60℃で15
時間コンチングした後、徐々に冷却して29〜31℃
でテンパリングをしたものを温度30℃に保存した
型に入れて5〜10℃の冷風で約30分冷却した。そ
して、それを型から取り出して比較テストを行な
つた。 4 試験結果 製造時の状態及び出来上つた製品の品質試験の
結果を表−2に示す。
【表】 表−2に示したごとく、本発明による製品は製
造中まつたく支障がなかつた。又、出来上つた製
品はマルトースの甘味の特性が良く出ていてマイ
ルドでさつぱりした甘味性を持ち、光沢も良好で
砂糖に比較してチヨコレート特有のフレーバと味
がきわだつていた。そして、2ケ月間の保存試験
(温度30℃、R.H80%)に於いても、外観、形状
等品質上の異常は認められなかつた。従来より市
販されている粉末マルトースを用いてチヨコレー
トを製造しようとしたが、レフアイニングの工程
でレフアイナーのロールに付着して製造が出来な
くなつた。従つて製品の品質試験は出来なかつ
た。 以上の結果より、本発明により、チヨコレート
へのマルトースの添加が可能となり、砂糖で製造
されたものと比較して、甘味のみならず、風味の
点に於いても特徴のあるチヨコレートの製造が可
能となつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 糖質成分の全部または一部にマルトトリオー
    スの含量を3.0%以下に調整した粉末結晶マルト
    ースを配合することを特徴とするチヨコレートの
    製造法。
JP59019214A 1984-02-03 1984-02-03 チョコレ−トの製造法 Granted JPS60164437A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59019214A JPS60164437A (ja) 1984-02-03 1984-02-03 チョコレ−トの製造法

Applications Claiming Priority (1)

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JP59019214A JPS60164437A (ja) 1984-02-03 1984-02-03 チョコレ−トの製造法

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JPS60164437A JPS60164437A (ja) 1985-08-27
JPH0443615B2 true JPH0443615B2 (ja) 1992-07-17

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61212245A (ja) * 1985-03-18 1986-09-20 Meiji Seika Kaisha Ltd 低甘味油脂性菓子の製造方法
JP2007210896A (ja) * 2006-02-07 2007-08-23 Kao Corp 角栓除去剤
PL2319328T3 (pl) * 2009-11-06 2015-01-30 Kraft Foods R & D Inc Proces temperowania czekolady

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