JPH0442296B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ この発明は、電子複写機などに用いられる給紙
装置に関する。

［従来の技術］ 従来、電子複写機の給送装置としては、積層状
に原稿用紙を重合しておき、その用紙群の最下位
から用紙を順次搬出して複写を行なつた後、その
用紙を元の用紙群の最上位に戻すことにより、用
紙を循環させて複写を各原稿に対して繰り返す所
謂原稿循環装置がある。この原稿循環装置に用い
られる給紙装置としては、堆積された用紙群の最
下位用紙表面に摩擦接触し搬出方向に移動力を与
えることにより用紙を用紙載置板外の用紙搬送路
へ送出する摩擦搬出機構を備えるものがある。

［従来技術の問題点］ そして、このような給紙装置の場合、一度の搬
出動作によつて用紙群の最下位に位置する用紙の
みが搬送路に搬出されるべきところ、用紙が堆積
状態にある為、最下位に位置する用紙の移動に伴
つて接触する他の用紙も連れ出され複数枚の用紙
が用紙載置板外へ送出されてしまう（以下重送と
呼ぶ）という現象が発生する。これを防止する
為、用紙載置板からの用紙出口近傍に搬出対象の
用紙のみを通過させ、残る他の用紙に停止力を与
える所謂捌き機構を設けた給紙装置が提案されて
いる。しかし、このような捌き機構を設けた給紙
装置においては、重送発生後捌き機構部にて停止
された用紙はその一部が用紙載置板から搬出され
た状態で停止してしまう為、次の用紙給送動作の
際用紙全体が用紙載置板内に存在しない。そし
て、このような状態で搬出動作を実行すると摩擦
搬出機構が搬出対象用紙以外の用紙にも接触可能
状態となり、重送がますます助長されるという問
題があつた。

［発明の目的］ 本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、堆積用紙の表
面に摩擦接触して用紙を搬出する搬出機構を備え
た給紙装置において、用紙の重送を防止し、また
重送が発生した場合でも確実に用紙を１枚づつ搬
出出来る給紙装置を提供することにある。

［発明の要点］ 上記目的は、本発明によれば、堆積用紙を載置
する載置板と、前記堆積用紙の搬出対象用紙表面
に摩擦接触し該搬出対象用紙を摩擦力にて前記載
置板外の搬送路に搬出する搬出手段と、該搬出手
段の前記堆積用紙に対する接触長さを切換える切
換え機構と、前記搬出対象用紙の前記載置板内に
おける後端位置を判別する判別手段と、該判別手
段の判別結果に応じて前記切換え機構を切換える
制御手段とを備えることを特徴とする給紙装置を
提供することにより達成される。

［実施例］ 以下、本発明の一実施例を第１図乃至第１０図
を参照して具体的に説明する。本実施例は、本発
明を電子複写機の原稿循環装置に適用した例であ
る。図において、符号１は、たとえば、A3サイ
ズ大の縦長の用紙載置板であり、適宜の手段で水
平に固定されている。この載置板１の板面には、
その長さ方向に沿つてその略全長に長窓２が複数
個（本実施例にあつては３個）載置板１の幅方向
に等間隔に形成されていると共に、載置板１の後
半部には、その長さ方向に沿つて縦長のスリツト
３が形成されている。また、載置板１の長さ方向
一端部、すなわち、用紙を搬出する方向には、載
置板１から所定間隔離間せしめて前部側板４が固
定されている。この前部側板４は断面逆Ｌ字形に
形成され、その起立部は載置板１の上方に設置さ
れた側板として機能すると共に、その水平部は載
置板１の外側に延出され、載置板１と前部側板４
との隙間である用紙送出口（第２図参照）５から
送出される用紙を所定方向に案内する案内板とし
て機能するものである。また、前部側板４の水平
部には、長窓２の延長線上に長窓２に対応する切
欠部６が夫々形成されている。この各切欠部６内
には、給送コロ７が設けられ、給送コロ７は軸に
固着され軸７ａは制動が加えられている。

給送コロ７は、ウレタンフオームのように多孔
性のしかも摩擦力が強く柔軟でかつ変形に対して
復帰速度が速い材質のもので成形されてなり、摩
擦力の強い弾性体で成形された給送ローラ８に圧
接している。この場合、給送コロ７と給送ローラ
８との接触部は、第２図に示す如く、前記用紙送
出口５の前方近傍に設けられ、その接触部間で用
紙を所定方向に給送するものである。また、給送
ローラ８の一側部には、給送ローラ８と同様に成
形された給送ローラ９が給送コロ７とは接触しな
いように圧接されている。なお、各給送コロ７は
同軸上に夫々固着され、軸７ａには制動が掛つて
いるが給送ローラ８との摩擦力にて回転するよう
になつている。また、第２図に示すように、給送
コロ７は、矢印Ｘ方向（時計方向）、給送ローラ
８は、矢印Ｙ方向（反時計方向）、給送ローラ９
は、矢印Ｚ方向（時計方向）に夫々回転するよう
になつている。

載置板１の幅方向両側には、腕部材１０が夫々
配設されている。この腕部材１０の一端部には上
方に向かつて直角に折曲された折曲部１１が形成
され、そしてこの折曲部１１の上端は、支持ピン
１２を介して受部材１３に回動自在に支承されて
いる。また、腕部材１０の他端には上方に向かう
Ｔ字形状の軸受部１４が形成され、この軸受部１
４の水平部両端には、軸受１５が夫々配設されて
いる。この軸受１５は、対向配設された腕部材１
０の軸受部１４間に横架される軸１６を支承する
ものであり、この軸１６はベルト伝導機構１７の
駆動軸である。

ベルト伝導機構１７は、対向する軸１６に複数
個（本実施例では３個）のコロ１８を所定間隔毎
に夫々配設し、対向するコロ１８間に用紙の搬出
手段としてのベルト１９を張架する構成となつて
いる。ベルト１９は、弾性体で、しかも摩擦力が
強い材質で成形された無端ベルトであり、腕部材
１０の回動に応じてベルト１９が載置板１の対向
する長窓２から出没自在となり、ベルト１９の表
面が長窓２から突き出されているとき、載置板１
上に載置された用紙の底部と摩擦接触し用紙を摩
擦力で搬送するようになつている。

また、軸受部１４の中央下部には、ベアリング
２０が回動自在に設けられており、このベアリン
グ２０は、カム２１の周面に係合し、カム２１の
回動により腕部材１０を支持ピン１２を支点とし
て回動させるものである。なお、カム２１は軸２
２を介して軸受２３に回動自在に支承されてい
る。

載置板１の長さ方向他端部には、前部側板４に
対向する後部側板２４が摺動自在に設けられてい
る。すなわち、後部側板２４の下端部には、載置
板１のスリツト３に対応する突起部２５が夫々形
成され、この突起部２５を対応するスリツト３に
挿入することにより、後部側板２４は載置板１上
を摺動し、原稿用紙のサイズに応じて前部側板４
と後部側板２４との離間距離を調整可能とするも
のである。この後部側板２４の上方近傍には、後
部側板２４に追随可能に配置された一対のローラ
２６が設けられている。このローラ２６は、第３
図に示すように、給送ローラ８，９の接触部間か
ら給送された用紙が複写装置２７に送られ、複写
された後の用紙を載置板１上に載置されている用
紙群２８の最上位に戻すものである。

なお、前部側板４の近傍には、フオトセンサ２
９が設置されている。このフオトセンサ２９は、
たとえば、反射形のフオトセンサで、前部側板４
の水平部に形成された検知孔３０を通し、給送コ
ロ７と給送ローラ８の接触部間に用紙が複数枚重
なり合つた状態で搬送されたか否かを検知する搬
出検知手段である。

次に、駆動系の構成を第３図を参照して説明す
る。駆動源３１の出力で、電磁クラツチ３２を介
して給送ローラ８，９は所定方向に回転されると
共に、電磁クラツチ３３を介してベルト伝導機構
１７の軸１６は用紙の搬出側方向に回転される。
また、駆動源３１の出力は、電磁クラツチ３４を
介してコード板３５を回転させる。コード板３５
は円板の周部所定箇所に複数個の切欠部３６〜３
９が形成されていると共に、円板の所定箇所に検
知孔４０が形成される構成となつている。このコ
ード板３５の近傍には、発光素子４１と受光素子
４２とからなるフオトセンサ４３が設置されてい
る。このフオトセンサ４３の発光素子４１と受光
素子４２の光路は、コード板３５の検知孔４０に
よつて形成され、この光路が形成されたときに
は、第３図に示す如く、ベルト１９の底部が用紙
に接触しない位置、すなわち、用紙の搬送を待機
する停止位置にあることを検知し、光路が形成さ
れないときには、光路を形成すべく回転し待機体
勢を整へる。また、コード板３５の近傍には、フ
オトセンサ４４が設置されている。このフオトセ
ンサ４４は、コード板３５の切欠部３６〜３９の
通過を検知し、この結果に応じて通過した切欠部
３６〜３９の数をカウントして後述する条件下に
おいてベルト１９の位置を決定する。そして、コ
ード板３５は、カム２１の軸２２に連動されてい
る。

また、載置板１上に載置された用紙群２８の上
方で載置板１の後半部には、原稿のサイズ（A3
サイズ、A4サイズ）を読取る用紙サイズ検知手
段としてのフオトセンサ４５，４６が配設されて
いる。この場合、フオトセンサ４５はA3サイズ、
また、フオトセンサ４６はA4サイズを後部側板
２４の位置を検出することにより読取るものであ
る。

次に、上述にように構成された原稿循環装置の
動作について説明する。まず、原稿循環装置の機
械的な動作について説明する。原稿用紙群２８
は、載置板１上に載置されかつ前部側板４および
後部側板２４の間に規制されている状態で、搬出
を待機している。この状態において、複写装置２
７の電源を投入すると、原稿循環装置は駆動さ
れ、図示しない初期設定信号によりカム２１が回
動され、その周面に載せられたベアリング２０を
押し上げて第４図に示す位置にてカム２１は停止
する。この場合、ベアリング２０はカム２１の最
長半径部分に接している。そして、ベルト１９の
上面は、載置板１の長窓２から突き出され、用紙
の底面全域に接するように載置板１に対して平行
し、また、載置板１上の用紙群２８は、ベルト１
９の上面に載せられ、その全荷重はベルト１９に
掛つている。次に、原稿搬出信号により、ベルト
伝導機構１７のコロ１８、給送ローラ８，９およ
びカム２１が駆動され、ベルト１９は第４図の矢
印方向に回動されて載置板１上の用紙を給送ロー
ラ８方向に搬出し、また、給送ローラ８，９は第
４図の矢印方向に回動され、原稿が来るのを待機
する。

ここで、通常、原稿は送出口５から一枚づつ搬
出されるのであるが、２枚の原稿が重なり合つて
搬出された場合を例に挙げて説明する。給送ロー
ラ８および給送コロ７の表面は、摩擦力が強いの
で、第４図に示すように給送ローラ８に回転が付
与されると、給送コロ７の制動に打ち勝つて給送
コロ７は第４図の矢印方向に回動される。このと
き、第５図に示すように、２枚重なり合う重合状
態にて搬出された原稿は、給送ローラ８の外周曲
線に沿いかつ給送コロ７群に押されて図示のよう
に給送ローラ８と給送コロ７間に入り込む。そし
て、原稿重合間にずれが生じ、一枚目の原稿（下
側の原稿）と二枚目の原稿（上側の原稿）とが次
第に分離するようになる。この場合、給送コロ７
群には制動が掛つているので、原稿間の摩擦力で
は、給送コロ７群を回動することができず、給送
コロ７群側の原稿は、給送コロ７群の押し込まれ
た形となり、一枚目の原稿が給送コロ７群を通過
するまで二枚目の原稿は第６図に示す位置にて停
止する待機状態となる。

而して、前記原稿搬出信号により、カム２１に
も回転が付与されるが、カム２１の周面は、その
半径が少しずつ減少し、腕部材１０を支持ピン１
２を中心に下方に回動させるので、ベルト１９は
原稿から次第に逃れ、載置板１上に原稿を載せ換
え、後部側板２４側から前部側板４に向かつて次
第にベルト１９と原稿との接触が外れるようにな
る。この場合、ベルト１９が原稿から外れる時間
は、搬出される原稿の後端近くの搬送速度に合う
ようにカム２１が周期的に作動するようになる。
従つて、搬出される用紙がベルト１９を通過する
時分には、カム２１はその最小部分によりベアリ
ング２０を受けるので、ベルト１９は原稿から完
全に離れ、用紙群２８は載置板１上に置かれるよ
うになる。このように、搬出される用紙は、その
底面全域に摩擦接触するベルト１９の摩擦力で搬
送されるので、原稿に無理な力が作用せず、原稿
を傷めることがないと共に、ベルト１９は搬出さ
れる用紙のみに接し、次に搬出される用紙には接
触しないので、原稿の分離性が高められる。

而して、一枚目の原稿が給送ローラ８，９間を
通過すると、前記原稿搬出信号は断たれ、次の原
稿の搬出を待機する待機状態となる。この場合、
二枚目の原稿は、第５図、第６図に示すように、
給送コロ７下にあるので、フオトセンサ２９は検
知孔３０を通し、既に、次の原稿が給送コロ７、
給送ローラ８間まで搬出されていることを検知す
る。そして、次の原稿搬出信号が来ると、予め、
原稿の出ている長さを差し引いた位置にカム２１
を進め待機させる。これによつて、ベルト１９は
原稿の後端部から接し、その原稿の上に存る原稿
には接しないようになる。この状態で、ベルト１
９が駆動されると、二枚目の原稿が搬出されるの
で、原稿は、給送ローラ８，９間から一枚ずつ給
送されるようになる。

次に、電気的な動作について説明する。複写装
置２７の電源を投入すると、原稿循環装置が駆動
され、まず、第８図のステツプS1が実行される。
すなわち、ステツプS1では、ベルト１９が第３
図に示す位置に来るように、ベルト位置制御を行
う電磁クラツチ３４を稼動させる初期設定を実行
する。この場合、第９図に示すフローチヤートの
各処理が実行される。まず、ステツプS11では、
ベルト１９が第３図の停止位置にあるか否かが検
出される。この検出は、フオトセンサ４３におい
て、発光素子４１と受光素子４２の光路が形成さ
れた場合には、この光路上にコード板３５の切欠
部４０が位置し、ベルト１９が停止位置にあるこ
とが検出され、また、光路が形成されない場合に
は、次のステツプS12の実行に進み、電磁クラツ
チ３４をONし、光路の形成を行い停止位置であ
る所定の位置に収め、ステツプS13の実行に進
み、電磁クラツチ３４をOFFする。

このようにして初期設定処理が終了すると、次
のステツプS2が実行される。すなわち、後部側
板２４を原稿サイズに合わせるように、載置板１
上を摺動し、載置板１上の用紙群２８を前部側板
４および後部側板２４間で規制している状態にお
いて、フオトセンサ４５，４６により後部側板２
４の位置を検出して用紙サイズがA3サイズであ
るかA4サイズであるかを読取る。このようにし
て読取つた内容は、図示していないが予め所定の
記憶部に記憶しておく。

而して、次のステツプS3では、ベルト位置設
定を行う第１０図のフローチヤートの各処理が実
行される。まず、ステツプS31では、ベルト位置
を制御する電磁クラツチ３４をONさせる。そし
て、次のステツプS32に進み、給送ローラ８上に
原稿があるか否か、換言すれば、前回の原稿搬出
動作において、複数枚の原稿が重合して搬出され
たか否かがフオトセンサ２９で検出される。前
回、原稿が重合して搬出された場合には、給送ロ
ーラ８上に原稿が残つているので、次のステツプ
S33に進み、単枚の原稿が搬出された場合には、
給送ローラ８上に原稿が残つていないので、次の
ステツプS34に進む。これにより、原稿の重合搬
出状態の検出結果とステツプS2での原稿サイズ
読取り結果とによつて、以降の処理が実行され、
ベルト１９の位置を決定するよう電磁クラツチ３
４を制御する。この場合、ベルト１９の位置は、
搬出すべき原稿の後端部の位置に応じて設定さ
れ、前回、原稿が重合して搬出された場合に、今
回、搬出すべき原稿の先端部分は給送ローラ８下
まで既に搬出されているので、原稿の後端部位置
は、重合搬出されたか否かにより異なり、また重
合搬出された場合でも原稿サイズの大きさに応じ
て異なると共に、重合搬出されなかつた場合でも
原稿サイズの大きさに応じて異なる。換言すれ
ば、原稿サイズがA4サイズである場合の重合搬
出の状態とA3サイズである場合の重合搬出の状
態によつて異なるため、ベルト１９の位置は、４
段階に設定される。この４段階の位置をカム２１
に連動するコード板３５の切欠部３６〜３９に対
応づけ、そして、これら切欠部３６〜３９がフオ
トセンサ４４を通過する毎に出力されるパルス信
号をカウントすることにより、このカウント値に
したがつてベルト１９の位置が設定可能となる。
このため、ステツプS32の判断結果に応じてステ
ツプS33あるいはステツプS34が実行される。

すなわち、ステツプS33およびS34では、載置
板１上の原稿サイズがA3サイズであるか否かが
判断され、A3サイズでなければA4サイズである
ことが判断される。而して、ステツプS34におい
て、A3サイであると判断された場合には、次の
ステツプS35を実行し、A4サイズであると判断さ
れた場合には、次のステツプS36を実行する。ス
テツプS35では、１パルスカウントを実行したか
否か、すなわちフオトセンサ４４は、コード板３
５の回転方向に対する最初の切欠部３６の通過を
確認したか否かを判断し、１パルスカウントされ
るまで待機する。而して、１パルスカウントを実
行されたときには、次のステツプS37において、
ベルト１９は「ベルト位置１」に設定される。こ
の場合、ベルト１９の４段階の位置を第１０図に
示す如く、「ベルト位置１」、「ベルト位置２」、
「ベルト位置３」、「ベルト位置４」に夫々対応づ
け、「ベルト位置１」は第７図に示す如く、最も
高くかつ水平で、「ベルト位置２」、「ベルト位置
３」、「ベルト位置４」は、順次低くかつ図中右端
が下がるように、ベルト１９の位置を設定する。
而して、次のステツプS38の実行に移り、電磁ク
ラツチ３４をOFFし、ベルト１９を前記「ベル
ト位置１」にて停止させる。一方、ステツプS36
では、３パルスカウントを実行したか否か、すな
わち、フオトセンサ４４は、コード板３５の回転
方向に対する３番目の切欠部３８の通過を確認し
たか否かを判断し、３パルスカウントされるまで
待機する。然して、３パルスカウントが実行され
たときには、次のステツプS39において、ベルト
１９は前記「ベルト位置３」に設定され、そし
て、次のステツプS38により、その位置に停止さ
れる。

同様に、ステツプS33において、A3サイズであ
ると判断された場合には、次のステツプS40の実
行に移り、また、A4サイズであると判断された
場合には、次のステツプS41の実行に移る。ステ
ツプS40では、２パルスカウント、ステツプS41
では、４パルスカウントを実行したか否か、すな
わち、フオトセンサ４４は、コード板３５の回転
方向に対する２番目あるいは４番目の切欠部３
７，３９の通過を確認したか否かを判断し、２パ
ルスカウント、４パルスカウントされるまで待機
する。而して、２パルスカウントが実行されたと
きには、次のステツプS42において、ベルト１９
は「ベルト位置２」に設定され、また、４パルス
カウントが実行されたときには、次のステツプ
S43において、ベルト１９は「ベルト位置４」に
設定され、そして、次のステツプS38により、そ
の位置に夫々停止させる。このようにしてベルト
１９の位置を設定することにより、ベルト１９
は、搬出すべき原稿の後端から搬出方向に亘る底
面に接触するようになる。

このようなベルト位置設定が終了すると、第８
図のステツプS4の実行に移る。このステツプS4
では、適宜の手段により、図示しない原稿送りタ
イマに対してベルト１９の位置に応じた送り時間
を設定する。これにより、原稿送りをすべき準備
が完了し、次のステツプS5の実行により、原稿
送りが開始される。すなわち、ステツプS5では
電磁クラツチ３２，３３，３４をONし、駆動源
３１からの駆動力によつて第７図に示すように、
給送ローラ８，９を夫々矢印方向へ回転させると
共に、ベルト１９を矢印方向へ周期的に移動させ
る。これによつて、原稿は給送コロ７群と給送ロ
ーラ８との接触部間、給送ローラ８，９の接触部
間を順次介して所定方向に給送される。この際、
カム２１は原稿の搬送速度に同期して回動し、次
に搬出すべき原稿にベルト１９が触れないよう
に、ベルト１９を回動降下させる。そして、次の
ステツプS6では、ベルト１９が停止位置（第３
図に示す位置）まで降下したか否かを判断し、停
止位置になるまで待機する。而して、停止位置に
なると、次のステツプS7を実行し、電磁クラツ
チ３３，３４をOFFし、ベルト１９の移動およ
びカム２１の回動を停止させる。そして、次のス
テツプS8に進み、前記原稿送りタイマに設定し
た送り時間がタイムアツプされたか否かを判断
し、タイムアツプになるまで待機する。そして、
タイムアツプ、換言すれば、給送ローラ８，９間
を原稿が通過すると、次のステツプS9に進み、
電磁クラツチ３２をOFFし、原稿の給送を停止
させる。而して、このステツプS9の実行が終了
すると、ステツプS1に戻り、次に搬送すべき原
稿に対してステツプS1乃至S9の動作を順次実行
し、上述せる動作を繰り返す。

なお、上記実施例においては、載置板１上の用
紙のサイズ等や載置板１から搬送される用紙の移
動に応じてベルト１９を支持ピン１２を支点とし
て回動させるようにしたが、これとは逆に、ベル
トを固定的に設置し、載置板を偏位させるように
しても同一効果を得ることが可能である。

加えて、ベルト１９の支持ピンの位置を上記実
施例とは反対側にする構成でもよく、また、上記
実施例は、単一のベルトを用いる構成であるが、
複数個、たとえば、３個のベルトを直線的に配設
し、載置板から搬送される用紙が移動してベルト
を順次通過する際、当該ベルトの駆動を順次停止
させるようにしてもよく、また、ベルトの替り
に、載置板の下方に用紙底面と摩擦接触する複数
個のコロを直線的に配設し、用紙が移動してコロ
を通過する際に、当該コロの駆動を順次停止させ
るようにしてもよく、要は、用紙搬送手段は、用
紙の底面略全域に摩擦接触し用紙を摩擦力で搬送
するものであればよく、また、載置板上に載置さ
れる用紙が単枚であれば、次に搬送すべき用紙に
接触しないように、搬送されている用紙の後端に
追随させる構成は不要である。

［発明の効果］ 以上詳細に説明したように本発明によれば、載
置板１上に載置される用紙のサイズにあわせて搬
出手段が適切な長さで用紙表面に接触し搬出する
ので、次に搬出される用紙には接触せず、用紙の
分離性が極めて良くなる。また、万一複数の用紙
が載置板外へ搬出されたとしても、捌き機構によ
り確実に１枚の用紙のみが搬出されるとともに、
捌き部に残留し一部が載置板外へ出てしまつた用
紙に対しても、載置板上に残留した用紙長に合せ
て搬出手段が適切な長さで用紙表面に接触し搬送
するので後続の搬出動作においても重送の発生を
防止することが出来、常に確実且つ安定した給紙
動作を行なうことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第１０図は、この発明を原稿循環装
置に適用した一実施例を示し、第１図は、原稿循
環装置の要部を示す斜視図、第２図は、同装置の
側面図、第３図は、原稿循環装置の制御系を示す
図、第４図乃至第７図は原稿循環装置の機械的作
動を示す図、第８図乃至第１０図は、原稿循環装
置の電気的な動作を示すフローチヤートである。 １……載置板、７……給送コロ、８，９……給
送ローラ、１７……ベルト伝導機構。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 堆積用紙を載置する載置板１と、前記堆積用
   紙の搬出対象用紙表面に摩擦接触し該搬出対象用
   紙を前記載置板外の搬送路に搬出する搬送手段１
   ９と、該搬出手段の前記堆積用紙に対する接触長
   さを切換える切換え機構１０，２０，２１と、前
   記搬出対象用紙の前記載置板内における後端位置
   を判別する判別手段２９，Ｓ３２，４５，４６，
   Ｓ３３，Ｓ３４と、該判別手段の判別結果に応じ
   て前記切換え機構を切換える制御手段３４，３
   ５，４４，Ｓ３５，Ｓ３６，Ｓ４０，Ｓ４１とを
   備えることを特徴とする給紙装置。 ２ 前記判別手段は、用紙サイズを検知する用紙
   サイズ検知手段４５，４６，Ｓ３３，Ｓ３４を含
   むことを特徴とする請求項１記載の給紙装置。 ３ 前記判別手段は、用紙が複数枚重なりあつた
   状態で前記載置板外へ搬出されたか否かを検知す
   る搬出検知手段２９，Ｓ３２を含むことを特徴と
   する請求項１記載の給紙装置。