JPH0441399Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、中国語入力キーボードに関し、特に
アスキー配列キーボードと兼用可能な中国語入力
用のキーボードに関する。

〔従来の技術〕

従来、中国語ワードプロセツサ等で漢字をキー
入力するためには、漢字を発音に従つてローマ字
列で表記しこのローマ字列をアスキー配列キーボ
ード等を使用してキー入力してこのローマ字列で
漢字辞書を検索することにより、漢字を得て入力
を行つていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上述した従来の中国語入力キーボードは、漢字
をローマ字列で表記した上でアスキー配列キーボ
ードから入力する方式を採用するものであるの
で、漢字のキー入力に手間および時間がかかると
いう問題点があつた。

本考案の目的は、上述の点に鑑み、漢字の１字
が１音節に対応し音節はほとんど声母（語頭の子
音）と韻母（母音を含む部分）とに分けることが
できるという中国語の特長を巧みに利用して、中
国語のキー入力を容易にする中国語入力キーボー
ドを提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の中国語入力キーボードは、２キヤラク
タの声母が配置された、１ストロークで２キヤラ
クタの声母の入力が可能な、声母となり得ない特
定の韻母キーと、第１ストロークのキー入力を声
母のキー入力であると判断する声母入力判断手段
と、前記第１ストロークのキー入力が特定の韻母
キーであるかどうかを判断する特定韻母キー判断
手段と、この特定韻母キー判定手段により前記第
１ストロークのキー入力が前記特定の韻母キーで
ないと判定されたときにそのキー入力に対応する
１キヤラクタの声母を入力する第１の声母入力手
段と、前記特定韻母キー判定手段により前記第１
ストロークのキー入力が前記特定の韻母キーであ
ると判定されたときにそのキー入力に対応する２
キヤラクタの声母を入力する第２の声母入力手段
と、第２ストロークのキー入力を韻母のキー入力
であると判断する韻母入力判断手段とを有する。

〔作用〕

本考案の中国語キーボードでは、声母のキー入
力と韻母のキー入力との２ストロークのキー入力
操作で１音節の漢字をキー入力できるとともに、
第１ストロークのキー入力のキーが特定の韻母キ
ーであるときには対応する２キヤラクタの声母が
入力される。

〔実施例〕

次に、本考案について図面を参照しながら説明
する。

第１図は、本考案の一実施例に係る中国語入力
キーボードのキー配列を示す図である。本実施例
の中国語入力キーボード１は、アスキー配列キー
ボードを基本構成としており、アルフアベツトお
よび数字のキー配列はアスキー配列キーボードと
全く同様である。したがつて、従来通り漢字を発
音に従つてローマ字列で表記し、このローマ字列
をキー入力して漢字をキー入力することもできる
ようになつている。

また、本実施例の中国語入力キーボード１は、
出現頻度の高い漢字を直接キー入力できるよう
に、高頻出漢字（常用字）をキートツプ上にアル
フアベツトや数字と並記して配置している。

さらに、本実施例の中国語入力キーボード１
は、中国語が１音節で１つの意味を表すことが多
く１音節がほとんど声母（語頭の子音）と韻母
（母音を含む部分）とに分けることができるとい
う特長を巧みに利用して、１つのキーを１つの声
母および韻母にそれぞれ対応させるようにし、２
ストロークのキー入力操作で１音節の漢字を入力
できるようにしている。

ところで、第４図は中国共通語音節表を示す図
であり、第５図はこれを簡素化した簡素化音節表
を示す図であるが、これらの音節表からもわかる
ように中国語には声母が21種あり、このうちには
１キヤラクタのものと２キヤラクタのものとがあ
る。１キヤラクタの声母ｂ，ｐ，ｍ，…等は、ア
スキー配列のアルフアベツトキーＢ，Ｐ，Ｍ，…
等によりそのまま入力できるが、２キヤラクタの
声母zh，ch，shについてはアルフアベツトキー
によりそのまま入力させようとすると、２ストロ
ークのキー操作が必要となる。したがつて、音節
を声母と韻母との２つに分け２回のキー入力操作
で１音節を入力する方式にする場合には、２キヤ
ラクタの声母をそのまま２回のキー入力操作で入
力させるようにすることは原則をこわすことにな
り、入力操作上好ましくないことになる。しか
し、２キヤラクタの声母を１回のキー入力操作で
入力させるために新規のキーを設けるようにする
と、キー数が増加してアスキー配列キーボードの
キー配列をこわすおそれがある。

このため、アスキー配列キーボードと同一のキ
ー配列で１回のキー入力操作により２キヤラクタ
の声母をキー入力できるようにするためにはなん
らかの工夫が必要となる。

そこで、本実施例の中国語入力キーボード１で
は、アルフアベツトキーのうちのＡ，IU，Ｅ，
Ｏの５つのキーについては韻母のキーであり声母
のキーになりえないので、この５つのキーのうち
の３つのキー、すなわちＡ，Ｉ，Ｕのキーに２キ
ヤラクタの声母zh，ch，shをそれぞれ配置して
１ストロークで２キヤラクタの声母の入力を可能
にしている。

第２図を参照すると、本実施例の中国語入力キ
ーボード１における音節入力モードのキー入力処
理は、第１ストロークキー入力判断ステツプ２１
と、特定韻母キー入力判定ステツプ２２、１キヤ
ラクタ声母入力ステツプ２３と、２キヤラクタ声
母入力ステツプ２４と、第２ストロークキー入力
判断ステツプ２５と、韻母入力ステツプ２６とか
らなる。

次に、このように構成された本実施例の中国語
入力キーボードの動作について第３図に示す具体
例に基づいて説明する。なお、本実施例の動作の
説明では、中国語入力キーボード１のキー入力モ
ードは音節入力モードになつているものとする。

まず、第３図に示すように第１ストロークのキ
ー入力操作でアスキーコードＡのキーが押下され
たとすると（ステツプ２１）、声母のキー入力で
あると判断されて、次に押下されたキーが特定の
韻母キーであるかどうかが判定される（ステツプ
２２）。いま、押下されたキーがアスキーコード
Ａのキーであり特定の韻母キーであるので、対応
する２キヤラクタの声母“zh”がキー入力され
る（ステツプ２４）。なお、押下されたキーが特
定の韻母キーでなければ、アスキーコードに対応
する１キヤラクタの声母がそのまま入力される
（ステツプ２３）。次に、第２ストロークのキー入
力操作でアスキーコードＩのキーが押下されたと
すると（ステツプ２５）、韻母のキー入力である
と判断されて、韻母“ｉ”が入力される（ステツ
プ２６）。したがつて、入力される音節は“zhi”
となり、この音節“zhi”に基づいて漢字が検索
される。なお、音節“zhi”に対応する漢字に同
音異義語がある場合には、漢字の選択は単漢変換
または熟語変換により行われる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、 声母と韻母との２種のキー入力で１音節の漢
字入力を行うことができる、 ２キヤラクタの声母が韻母キーの操作で入力
されるようにしたので、キーの数を少なくして
キー入力を行いやすくすることができる、 キーの数を少なくしたことにより、低価格の
キーボードにすることができる、 アスキー配列キーボード内に声母および韻母
のキーを併設したので、アスキーコード入力も
可能となる、 等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例に係る中国語入力
キーボードにおけるキー配列を示す図、第２図
は、第１図に示した中国語入力キーボードにおけ
る音節入力モードでのキー入力処理を示すフロー
チヤート、第３図は、第１図に示した中国語入力
キーボードにおけるキー入力例をそれぞれ説明す
るための図、第４図は、中国共通語音節表を示す
図、第５図は、簡素化音節表を示す図である。 図において、１……中国語入力キーボード、２
１……第１ストロークキー入力判断ステツプ、２
２……特定韻母キー入力判定ステツプ、２３……
１キヤラクタ声母入力ステツプ、２４……２キヤ
ラクタ声母入力ステツプ、２５……第２ストロー
クキー入力判断ステツプ、２６……韻母入力ステ
ツプである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ２キヤラクタの声母が配置された、１ストロー
   クで２キヤラクタの声母の入力が可能な、声母と
   なり得ない特定の韻母キーと、 第１ストロークのキー入力を声母のキー入力で
   あると判断する声母入力判断手段と、 前記第１ストロークのキー入力が前記特定の韻
   母キーであるかどうかを判断する特定韻母キー判
   定手段と、 この特定韻母キー判定手段により前記第１スト
   ロークのキー入力が前記特定の韻母キーでないと
   判定されたときにそのキー入力に対応する１キヤ
   ラクタの声母を入力する第１の声母入力手段と、 前記特定韻母キー判定手段により前記第１スト
   ロークのキー入力が前記特定の韻母キーであると
   判定されたときにそのキー入力に対応する２キヤ
   ラクタの声母を入力する第２の声母入力手段と、 第２ストロークのキー入力を韻母のキー入力で
   あると判断する韻母入力判断手段と、 を有することを特徴とする中国語入力キーボー
   ド。