JPH0440385Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、主として、建物屋内開口部の開口端
面に隣接する一対の壁面に固定される一対の別の
化粧材とともに上記開口端面に固定されて、上記
建物屋内開口部の開口縁部に柱様の外観を呈させ
る化粧枠に関するものである。

〔従来の技術〕

パネル工法による建物においては、建物屋内開
口部の開口縁部に柱様の外観を呈させるため、建
物屋内開口部の開口端面及びそれに隣接する一対
の壁面に亘つて化粧枠（化粧材）を固定するのが
通常であり、斯る化粧枠は、一般に、板状体に複
数条のＶカツト溝を形成したものが使用され、Ｖ
カツト溝で折曲させて建物屋内開口部の開口縁部
に被着されている。又、斯る化粧枠においては、
建物屋内開口部の開口端面に対応する部分に、戸
当りを予め設けておくか、戸当りの取付部を予め
形成しておくのが通常である。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、戸当りは、必ずしも化粧枠の一
面にのみ設けられるとは限らず、１つの化粧枠に
向かつて２枚又は３枚のドアが閉められる場合、
斯る化粧枠にはその２面又は３面に戸当りを予め
設けておくか、戸当りの取付部を予め形成してお
く必要がある。即ち、戸当りの数に応じて化粧枠
の形状を異ならせなければならず、その製造に労
力を要する。又、上述の如くＶカツト溝を有する
化粧枠においては、建物屋内開口部の開口縁部へ
の被着に際して、圧締が必要である等、労力を要
することが多い。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、建物屋内開口部の開口端面に固定さ
れる長尺の化粧枠であつて、長さ方向に沿う両端
面に、長さ方向に亘つてそれぞれ長溝を形成して
あり、上記開口部側表面に、長さ方向に亘つて弾
性戸当たり材の嵌着溝を形成してあり、且つ上記
開口部側表面の裏面部の巾方向両端部に、上記長
溝に沿つて切れ目を形成してあることを特徴とす
る化粧枠を提供することによつて上記の問題点を
解決したものである。

〔実施例〕

以下、本考案の化粧枠を図面に示す一実施例に
ついて説明する。

第１図は本考案の一実施例を適用した建物屋内
開口部の横断面図を示すもので、同図において、
１ａはパネルからなる壁部２ａ，２a′との間に形
成された建物屋内開口部、１ｂは壁部２a′の開口
縁部と壁部２a′に直交する壁部（図示せず）との
間に形成された建物屋内開口部で、これらの建物
屋内開口部１ａ，１ｂは、ドア３ａ，３ｂにより
閉塞し得るようになしてある。

また、４ａは屋内開口部１ａの右開口端面（壁
部２ａの左端面）に固定した本考案の化粧枠、４
a′も屋内開口部１ａの左開口端面（壁部２a′の右
端面）に固定した本考案の化粧枠、４ｂも屋内開
口部１ｂの開口端面（壁部２a′の右端面に隣接す
る一方の壁面）に固定した本考案の化粧枠で、化
粧枠４a′及び４ｂは、化粧枠４ａの一部を後述の
如く施工現場で切除した形態となしてあるから、
その基本形である化粧枠４ａについて詳述する
と、化粧枠４ａは、第１図の紙面方向に長尺で、
長さ方向に沿う両端面に、長さ方向に亘つてそれ
ぞれ長溝４１を形成してある。又、化粧枠４ａの
開口部側表面には、長さ方向に亘つて弾性戸当り
材５の嵌着溝４２を形成してあり、更に、化粧枠
４ａの裏面部の巾方向両端部には、それぞれ長さ
方向に亘つて切れ目４３を設けてあり、これらの
切れ目４３と長溝４１との間を容易に切除できる
ようになしてある。尚、弾性戸当り材５は、内部
に中空部を複数個区画形成した戸当り本体５１
に、両側部に複数状の舌片５２を形成した嵌着部
５３を一体的に結合して構成してある。

また、６は化粧枠４ａ，４a′，４ｂとは別の長
尺の化粧材で、長さ方向に沿う一端面に裏面側に
屈曲する嵌入突起６１を備えており、この嵌入突
起６１を化粧枠４ａ，４a′の長溝４１に嵌入し得
るようになしてある。又、化粧材６の正面部には
長さ方向に亘つて釘隠し板貼着溝６２を形成して
ある。

この他、７は釘隠し板、８は化粧枠４a′に施工
現場で設けた溝４４に嵌着したラツチ受、９はネ
ジ、９′は釘、２１は壁部の表面部に固定した石
膏ボードである。

而して、上記化粧枠４ａは、建物屋内開口部１
ａの右開口端面に隣接する一対の壁面に固定され
る一対の別の化粧材６とともに上記右開口端面に
固定され、この固定により、建物屋内開口部１ａ
の右開口縁部に柱様の外観を呈させるようになし
てある。化粧枠４ａ及び一対の別の化粧材６の固
定に際しては、化粧枠４ａは、その弾性戸当り材
の嵌着溝４２においてネジ９により壁部２ａの端
面に固定し、一対の別の化粧材６は、それぞれの
嵌入突起６１を化粧枠４ａの端面の長溝４１にそ
れぞれ嵌入した状態で、それぞれの釘隠し板貼着
溝６２において釘９′により壁部２ａの壁面にそ
れぞれ固定する。そして、ネジ９は、弾性戸当り
材の嵌着溝４２への弾性戸当り材５の嵌着により
隠蔽し、釘９′は、釘隠し板貼着溝６２への釘隠
し板７の貼着により隠蔽する。

また、化粧枠４a′は、化粧枠４ａと同様に壁部
２a′の端面に固定してあり、壁部２a′の縁部の第
１図における上方には、建物屋内開口部が存しな
いため、そこには別の化粧材６を上述の場合と同
様に固定してあるが、壁部２a′の縁部の第１図に
おける下方には、建物屋内開口部１ｂが存するた
め、そこには化粧材６に代えて、弾性戸当り材５
の取付けの容易な化粧枠４b′を固定してある。即
ち、化粧枠４b′には、その巾方向両端部の長溝４
１の裏面側部分４５を切れ目４３から切除する加
工を施工現場で施してあり、この切除により、化
粧枠４a′の巾方向端部との整合及び石膏ボード２
１との整合を図りつつ、壁部２a′の壁面に固定し
てある。

〔考案の効果〕

本考案の化粧枠は、長さ方向に沿う両端面に長
さ方向に亘つて長溝を形成し且つ前述の如く切れ
目を形成したもので、建物屋内開口部の開口端面
に隣接する一対の壁面に固定される一対の別の化
粧材それぞれの一縁部を上記長溝に嵌入させた状
態で建物屋内開口部の開口端面に固定できる他、
上記長溝の裏面側部分を上記切れ目に沿つて切除
することにより、一対の別の化粧材の一方又は双
方に代えて使用することができるため、表面部に
予め戸当りを設けておくか、戸当りの取付部を予
め形成しておいても、建物屋内開口部の開口縁部
に必要とされる戸当りの数に容易に対応すること
ができ、更に、上記化粧材に代えて、切れ目に沿
つて長溝の裏面側部分を切除した化粧枠を用いる
場合、該化粧枠により、開口端面に固定した上記
化粧枠の長溝を隠蔽できる等の実用的効果を奏す
るもので、形状が画一的でその製造が容易であ
り、且つ建物屋内開口部への固定が容易なことと
相俟ち、その実用的価値の高いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を適用した建物屋内
開口部の横断面図である。 １ａ，１ｂ……建物屋内開口部、２ａ，２a′，
２ｂ……壁部、４ａ，４a′，４ｂ……化粧枠、４
１……長溝、４２……嵌着溝、４３……切れ目。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 建物屋内開口部の開口端面に固定される長尺の
   化粧枠であつて、長さ方向に沿う両端面に、長さ
   方向に亘つてそれぞれ長溝を形成してあり、上記
   開口部側表面に、長さ方向に亘つて弾性戸当たり
   材の嵌着溝を形成してあり、且つ上記開口部側表
   面の裏面部の巾方向両端部に、上記長溝に沿つて
   切れ目を形成してあることを特徴とする化粧枠。