JPH0438154B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明はプリント基板の配線においてプリント
基板上の信号伝送の一部を光を用いて行なうプリ
ント基板に関するものである。

〔背景技術〕

従来、プリント基板での実装配線は、銅等の金
属導体パターンにより行なわれていた。

しかし、この方法においては、導体パターン近
くに発振器、電源等の雑音源が存在すると、導体
パターンにその雑音が重畳され誤動作の原因とな
ることがあつた。

この欠点を避けるために、光フアイバを用いて
信号伝送を行なうことが考えられており、第６図
は光フアイバを用いたものを示す図である。ここ
で信号はIC９ａから出て電気−光変換器６a″を
経て光フアイバ１１に入る。光フアイバ１１を伝
送した光信号は、光−電気変換器６b″で再び電気
信号に変換されてIC９ｂに入る。光フアイバ１
１は雑音源１０の近くを通つても雑音の影響を受
けないので正確な信号伝法はできるが、光フアイ
バ１１を実装するためには広い空間を必要とした
り、又他の部品取付けの障害となる等の欠点を有
する。

〔発明の目的〕 本発明は上述の問題点に鑑みて為されたもの
で、その目的とするところは、基板上での実装性
を損うことなく、基板上の雑音源の影響を受ける
ことのない正確な信号伝送を行なうことのできる
プリント基板を提供するにある。

〔発明の開示〕

実施例 １ 第１図に本発明の一実施例を示す。本実施例で
は、光を透過する光導波層１と導電体層２と絶縁
層３とを積層してプリント基板本体５を形成し、
このプリント基板本体５上に少なくとも一対の電
気−光変換器６ａ及び光−電気変換器６ｂを実装
し、電気−光変換器６ａと光−電気変換器６ｂと
の間で光導波層１を介して信号伝送を行なうよう
にしてある。

ここで、上記電気−光変換器６ａと光−電気変
換器６ｂとの間で光導波層１を介して信号伝送を
行なうために、上記プリント基板本体５の適所に
光導波層１に至る複数の窓部としての貫通孔４を
穿設してある。

上記プリント基板本体５は、第４図に示すよう
に、例えば、所定の光導波ガイドを有するシー
ト、あるいは全体が伝送光に対して透明なシート
を光導波層１としてプリント基板本体５に接着あ
るいは熱圧着するか、又はプリント基板本体５成
形時に、絶縁層３としての樹脂含浸基材（プリプ
レグ）及び導体層２としての銅箔と共に積層成形
して得られ、貫通孔４はプリント基板本体５成形
後に孔加工するか、あらかじめ孔加工をした、前
記光導波ガイドを有するシート、プリプレグ、銅
箔を位置合わせし積層成形して得られる。また、
第５図は光導波層１をプリント基板本体５の表面
に設けた場合のプリント基板本体５の外観斜視図
を示すものである。

そして、本実施例の光−電気変換器６ｂ及び電
気−光変換器６ａは投光面の光を案内する突部７
を夫々有すると共に、突部７を貫通孔４内に挿入
し光導波層１を介して投受光を行なうように45度
の傾きをつけた反射面８を突部７内に有してい
る。

上述の構成の本実施例の動作は次のようにな
る。まず、投光側のIC９ａにて送信すべき電気
信号がプリント基板本体５に形成された銅箔乃至
リード１２を経て電気−光変換器６ａに入力さ
れ、電気−光変換器６ａにて電気信号を光に変換
して発光する。この光は突部７の反射面８にて90
度屈折され光導波層１の貫通孔４の内壁に露呈し
た一端に入射される。この入射光が光導波層１を
通り別の貫通孔４の内壁に露呈した他端から出た
光を光−電気変換器６ｂの突部７の反射面８にて
90度屈折して受光する。この受光された光を光−
電気変換器６ｂにて電気信号に変換してリード１
２乃至銅箔を経て受光側のIC９ｂに入力され、
IC９ｂにて信号処理を行なうものである。上述
のように、光導波層１を介して信号の授受を行な
えば、例えば発振器や電源等の雑音源１０が信号
の授受間に存在してもノイズの影響を受けずに良
好な信号の授受が行なえ、プリント基板の設計の
際の回路の配置に余裕ができる利点がある。

実施例 ２ 第２図は本発明の他の実施例を示す図であり、
実施例１の突部７の代りに反射ミラー１３を別途
貫通孔４内に装着して、光−電気変換器６ｂ及び
電気−光変換器６ａを一体形成された投受光用
IC９a′，９b′にて投受光を行なうものである。動
作の説明としては実施例１と略同様であるので省
略する。

第３図に本発明の応用例を示す。この応用例で
は貫通孔４を凹部４′とし、反射面８を備えない
通常の電気−光変換器６ａ及び光−電気変換器６
ｂを直接に凹部４′内に収めて投受光を行なうよ
うにしてある。

ところで、上記各実施例及び応用例では光導波
層１をプリント基板本体５の内側に積層してある
が、第５図のようにプリント基板本体５の表面に
設けても良い。

〔発明の効果〕

本発明は光を透過する光導波層と導電体層と絶
縁層とを積層してプリント基板本体を形成し、こ
のプリント基板上に少なくとも一対の電気−光変
換器及び光−電気変換器を実装すると共に、適所
に光導波層に至る複数の窓部を穿設し、電気−光
変換器の光を屈折させて光導波層に導く第１の反
射手段と、光導波層を通過した光を光−電気変換
器に導く第２の反射手段とを上記窓部内に設けた
ものであり、光導波層を介して光により信号の授
受を行なつているので、通常はノイズが発生する
ため近傍に配置することのできない回路が存在し
ても、ノイズの影響を受けずに信号の受授を行な
うことができ、プリント基板上に実装する回路配
置にも通常はノイズの影響のため近接できず設計
者のノウハウが必要であつたプリント基板の設計
に余裕が生じ、結果としてプリント基板上での実
装性が向上し、しかも電気−光変換器の光を屈折
させて光導波層に導く第１の反射手段と、光導波
層を通過した光を光−電気変換器に導く第２の反
射手段とを窓部内に設けてあるので、電気−光変
換器の光を光導波層に良好に導くことができると
共に、光導波層を通過した光を光−電気変換器に
良好に導くことができ、従つて電気−光変換器及
び光−電気変換器の投受光効率が良くなるという
効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す断面図、第２
図は本発明の他の実施例を示す断面図、第３図は
本発明の応用例を示す断面図、第４図は本発明の
主要部を示す断面図、第５図は同上の別の主要部
の全体斜視図、第６図は従来例を示す斜視図であ
る。１は光導波層、２は導体層、３は絶縁層、４
は貫通孔、４′は凹部、５はプリント基板本体、
６ａは電気−光変換器、６ｂは光−電気変換器で
ある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 光を透過する光導波層と導電体層と絶縁層と
   を積層してプリント基板本体を形成し、このプリ
   ント基板上に少なくとも一対の電気−光変換器及
   び光−電気変換器を実装すると共に、適所に光導
   波層に至る複数の窓部を穿設し、電気−光変換器
   の光を屈折させて光導波層に導く第１の反射手段
   と、光導波層を通過した光を光−電気変換器に導
   く第２の反射手段とを上記窓部内に設けて成るこ
   とと特徴とするプリント基板。 ２ 上記窓部を貫通孔にて形成し、上記光−電気
   変換器及び電気−光変換器に貫通孔内に挿入され
   投受光面の光を案内する突部を夫々設け、上記電
   気−光変換器の突部に光を屈折させて光導波層に
   導く第１の反射手段としての反射面を設けると共
   に、光−電気変換器の突部に光導波層を通過した
   光を光−電気変換器に導く第２の反射手段として
   の反射面を設けて成ることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載のプリント基板。 ３ プリント基板上の上記窓部の開口を覆うよう
   に光−電気変換器及び電気−光変換器を配置し、
   上記電気−光変換器の光を屈折させて光導波層に
   導く第１の反射手段としての反射ミラーと、光導
   波層を通過した光を光−電気変換器に導く第２の
   反射手段としての反射ミラーとを上記窓部内に設
   けて成ることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載のプリント基板。