JPH04371316A - 金属シース押出機の冷却ノズルの位置決め構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、電力ケーブルの金属
シースを押出形成するアルミプレス機における冷却ノズ
ルの装着に係り、より具体的には冷却ノズルを押出機の
口金に対してギャップを保ちつつ正確な位置決めできる
位置決め構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の金属シース押出機の一例を図４を
参照して説明する。即ち、図４はケーブルコア６への金
属シース７の被覆装置を示すもので、中央を挿通し矢印
方向に移動するケーブルコア６の外周に冷却ノズル９を
出口側から押し込み挿入されたダイホルダ８の先端にダ
イ５を設けたプレスヘッド１と、このダイ５に対向して
設けられたニップル３を取り付けたニップルホルダ４に
よりプレス室２を形成し、ここに例えばアルミニウム等
の押出金属材が圧入して供給され、ダイ５とニップル３
との間から押出され、連続的に矢印Ａ方向に進行するケ
ーブルコア６の外周に金属シース７を被覆するのである
。

【０００３】ところで、押出金属材の押出時におけるプ
レス室２内の温度は、結晶成形温度以上の高温（アルミ
ニウムの場合には約４５０℃〜５００℃）である。この
ような高温の金属材がケーブルコア６を焼損することの
ないように金属シース７はケーブルコア６上に間隙を設
けて押出被覆されている。また、金属シース７にコルゲ
ートを施す場合には、ケーブルコア６と金属シース７と
の間の間隙は上記の場合の間隙よりも大きく採るように
なっている。

【０００４】従って、このように構成された金属シース
押出機においては、ケーブルコア６上にニップル３とダ
イ５との間から高温の金属材が押出されて金属シース７
が変形し易い状態にある。特に、ケーブルコア６上に真
空シース被覆方式により金属シース７を施す場合には、
外圧によって金属シース７が圧潰もしくは変形し易くな
る。さらに、高温の金属シース７が高温のままで大気中
に長時間曝されると、金属シース７の金属組織が粗大結
晶となって金属シース７の機械的強度が小さくなってし
まう等の不具合がある。

【０００５】このような金属シース７の変形，金属組織
の粗大結晶化を防止するために、従来では図４に示すよ
うにダイ５の近傍のダイホルダ５にできるだけ近い位置
で冷却するように構成している。即ち、図中９ａは冷却
水供給パイプ、９ｂは内部に冷却水通路を設けた冷却管
、９ｃは冷却水放出口であり、この冷却水放出口より放
出された冷却水は金属シース７を冷却し冷却管９ｂの内
壁に沿ってダイホルダ８外に自然に流出するように構成
されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来の金
属シース押出機における冷却水ノズル９はダイ５が冷や
されることがないようにダイ５に近い所で冷却するよう
に構成されているが、ダイ５と冷却ノズル９の間隙は任
意であり、また、冷却ノズル９の挿入端が固定されてい
ないためセンターを合わせるのが困難で、かつ、冷却水
の噴射時における振動や機械的振動等に伴って位置ずれ
を起し、金属シースに対して均等な冷却を行うことが不
可能になっていた。従って、確実な冷却装置のセンター
出しとダイと冷却装置のギャップを常に一定に保つ位置
決めの必要があったが、従来の装置ではこのための対策
が施されていない問題点があった。

【０００７】この発明はこのような点に鑑みてなされた
もので、金属シース押出機の冷却ノズルのノズル位置決
めが確実にしかも簡単に行うことが可能で、常に安定し
た金属シースの冷却を行なうことができる金属シース押
出機の改良された冷却ノズルの位置決め構造を提供する
ことを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明は、ダイに対し
その出口側から押し込み挿入される冷却ノズルの外周の
テーパ面と上記ダイの内周テーパ面との間にテーパ付リ
ングを介在させたことを特徴とする金属シース押出機の
冷却ノズルの位置決め構造である。

【０００９】また、この発明はテーパ付リングがテーパ
上のリング本体の外周面に円周方向に等間隔でテーパ付
突起を形成した金属シース押出機の冷却ノズルの位置決
め構造である。さらに、この発明はテーパ付リングが内
周底面を冷却ノズルの円筒部外周面に当接される金属シ
ース押出機の冷却ノズルの位置決め構造であり、そして
、この発明はテーパ付リングのダイと接触するテーパ面
に断熱材層を有する金属シース押出機の冷却ノズルの位
置決め構造である。

【００１０】

【作用】ダイに対しその出口側から押し込み挿入される
冷却ノズルの外周テーパ面とダイの内周テーパ面との間
に連通穴を有したテーパ付リングを介在させたことによ
り、冷却ノズルの位置決めを簡単に行うことができる。 しかも冷却ノズルの先端がダイと一定間隙を保持して固
定されるので、ダイを冷却することなく均一で確実な冷
却を行うことができる。

【００１１】

【実施例】以下、図面に基づいてこの発明の実施例を説
明する。図１はこの発明の金属シース押出機の冷却ノズ
ル位置決め構造の実施例の上半部分を示す断面図である
。この例の場合、金属シースとしてアルミニウムの場合
を示す。また、上述した図４における従来技術に示した
同一部材には同一符号を付して説明する。

【００１２】図１において、ダイボックス１にはダイ５
が取り付けられている。このダイ５の右側はプレス室２
を形成する面となっていて、左側上部にはテーパ面５ａ
が形成されている。一方、このダイ５に対向してニップ
ル３がニップルホルダ４に支持され、このニップル３の
上面およびニップルホルダ４の左側はプレス室２を形成
する面となっている。そして、ダイボックス１内には冷
却ノズル９が左側の出口側から押し込み挿入され、その
先端の冷却水噴出口９ｃがダイ近傍になるように配設さ
れる。

【００１３】上記ダイ５の左側上部には冷却ノズル９に
対応する位置にテーパ面５ａが形成され、これと同じテ
ーパ面９ｄを冷却ノズル９に段部を形成して設けられる
。

【００１４】テーパ付リング１０は図２（Ａ），（Ｂ）
の断面図および正面図、図３の全体の斜視図に示すよう
に、内外面が２５度の傾斜を有する環状のリングであり
、外周面の円周を６等分する位置に突起１１が６個設け
られている。従って、このテーパ付リング１０の内面が
上記冷却水ホルダ９のテーパ面９ｄに密接して嵌合して
、テーパ付リング１０の外周面に設けられた突起１１が
ダイ５のテーパ面５ａに一定間隔を置いて接触するよう
に嵌合する。

【００１５】このため、ダイ５と冷却ノズル９との間に
テーパ付リング１０が介在されることにより、冷却ノズ
ル９とダイ５のセンターが自動的に決まり、同時に冷却
ノズル９とダイ５とのギャップがテーパ付リング１０の
幅Ｌ１　により容易に位置決めされて確実に固定される
。 そして、テーパ付リング１０の突起１１と突起１１の間
からは空気が流通し、冷却ノズル９の先端の噴出口９ｃ
から噴出された冷却水が逆流することを防止する。また
、テーパ付リング１０は内周面の幅の寸法Ｌ１により冷
却ノズル９とダイ５とを一定間隔に保ち、ダイ５が冷却
することが防止される。なお、テーパ付リング１０の内
外面の角度は、これと接する冷却ノズル９およびダイ５
のテーパ面と同一にすればよく、必ずしも内外面が同じ
角度にする必要はない。

【００１６】この発明は上述した実施例に限定されるこ
となく、次のように変形することが可能である。即ち、
テーパ付リングの突起は円周上において１２０°間隔の
３個あれば位置決めが容易にできるが、これは３個以上
あってもよい。また、テーパ付リングのテーパ部の幅が
広いと熱伝導でダイを冷却する可能性があるため、でき
る限り幅は狭い方が望ましい。ただし円周上には空気の
通路を確保するための溝が必ず必要である。

【００１７】さらに、テーパ部の表面に断熱材を貼り付
けることもできる。この断熱材はダイおよび冷却ノズル
のテーパ面に貼り付けてもよい。これにより、ダイが冷
却されることが確実に防止され、シース金属の押し出し
が良好に行うことが可能となる。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したとおり、この発明の金属シ
ース押出機の冷却ノズルの位置決め構造は、押出機の口
金のダイに対する冷却ノズルの位置決め、即ち、ダイと
のギャップの一定保持および芯出しが冷却ノズルを押し
込むだけで達成することができる。しかも、このために
使用するテーパ付リングが複数のテーパ付突起によりダ
イに接触させて熱伝導をしにくくしているので、冷却水
が暖められて冷却性能を損なうことがなく、しかもダイ
が冷やされてアルミニウムシースの押出し製造に影響を
与えることもなくなる。また、テーパ付突起間に溝が形
成されているため、冷却ノズルとダイとのギャップ部分
における連通状態を維持することができ、冷却水が逆流
する虞れがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例の金属シース押出機の冷却ノ
ズル位置決め構造を示す拡大断面図、

【図２】（Ａ），（Ｂ）はテーパ付リングの断面図およ
び正面図、

【図３】テーパ付リングの斜視図、

【図４】従来の冷却装置を有する金属シース押出機の断
面図である。

【符号の説明】

１　　プレスヘッド ２　　プレス室 ３　　ニップル ５　　ダイ ６　　ケーブルコア ７　　金属シース ８　　ダイホルダ ９　　冷却ノズル １０　　テーパ付リング １１　　テーパ付リングの突起

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　ダイ５に対しその出口側から押し込み
   挿入される冷却ノズル９の外周のテーパ面９ｄと上記ダ
   イの内周テーパ面５ａとの間にテーパ付リング１０を介
   在させたことを特徴とする金属シース押出機の冷却ノズ
   ルの位置決め構造。
2. 【請求項２】　　上記テーパ付リング１０はテーパ上の
   リング本体の外周面に円周方向に等間隔でテーパ付突起
   １１を形成したものである請求項１記載の金属シース押
   出機の冷却ノズルの位置決め構造。
3. 【請求項３】　　上記テーパ付リング１０は内周底面が
   冷却ノズルの円筒部外周のテーパ面に当接される請求項
   １または請求項２記載の金属シース押出機の冷却ノズル
   の位置決め構造。
4. 【請求項４】　　上記テーパ付リング１０のダイ５と接
   触するテーパ面に断熱材層を有することを特徴とする請
   求項１ないし請求項３のいずれか１項に記載の金属シー
   ス押出機の冷却ノズルの位置の構造。