JPH04369658A - 磁性トナー - Google Patents

磁性トナー

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JPH04369658A
JPH04369658A JP3147403A JP14740391A JPH04369658A JP H04369658 A JPH04369658 A JP H04369658A JP 3147403 A JP3147403 A JP 3147403A JP 14740391 A JP14740391 A JP 14740391A JP H04369658 A JPH04369658 A JP H04369658A
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雅己 藤本
Yuji Mikuriya
裕司 御厨
Kuniko Kobayashi
小林 邦子
Kazuyoshi Hagiwara
和義 萩原
Toshiaki Nakahara
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法、磁気記録法などにおいて用いられる磁性トナーに関
する。
【0002】
【従来の技術】静電潜像をトナーを用いて可視像化する
現像方法は種々知られており、例えば米国特許第287
4063号明細書に記載されている磁気ブラシ法、同第
2618552号明細書に記載されているカスケード現
像法及び同第2221776号明細書に記載されている
パウダークラウド法、ファーブラシ現像法、液体現像法
等、多数の現像法が知られている。これらの現像法にお
いて、特にトナー及びキャリヤーを主体とする現像剤を
用いる磁気ブラシ法、カスケード法、液体現像法などが
広く実用化されている。これらの方法はいずれも比較的
安定に良画像の得られる優れた方法であるが、反面キャ
リヤーの劣化、トナーとキャリヤーの混合比の変動とい
う二成分現像剤にまつわる共通の欠点を有する。
【0003】かかる欠点を回避するため、トナーのみよ
りなる一成分系現像剤を用いる現像方法が各種提案され
ているが、中でも、磁性を有するトナー粒子より成る現
像剤を用いる方法に優れたものが多い。
【0004】米国特許第3,909,258号明細書に
は電気的に導電性を有する磁性トナーを用いて現像する
方法が提案されている。これは内部に磁性を有する円筒
状の導電性スリーブ上に導電性磁性トナーを支持し、こ
れを静電像に接触せしめ現像するものである。この際、
現像部において、記録体表面とスリーブ表面の間にトナ
ー粒子により導電路が形成され、この導電路を経てスリ
ーブよりトナー粒子に電荷が導かれ、静電像の画像部と
の間にクーロン力によりトナー粒子が画像部に付着して
現像される。この導電性磁性トナーを用いる現像方法は
従来の二成分現像方法にまつわる問題点を回避した優れ
た方法であるが、反面トナーが導電性であるため、現像
した画像を、記録体から普通紙等の最終的な支持部材へ
静電的に転写する事が困難であるという欠点を有してい
る。
【0005】静電的に転写をする事が可能な高抵抗の磁
性トナーを用いる現像方法として、トナー粒子の誘電分
極を利用した現像方法がある。しかし、かかる方法は本
質的に現像速度がおそい、現像画像の濃度が十分に得ら
れない等の欠点を有しており、実用上困難である。
【0006】高抵抗の磁性トナーを用いるその他の現像
方法として、トナー粒子相互の摩擦、トナー粒子とスリ
ーブ等との摩擦等によりトナー粒子を摩擦帯電し、これ
を静電像保持部材に接触して現像する方法が知られてい
る。しかしこれらの方法は、トナー粒子と摩擦部材との
接触回数が少なく摩擦帯電が不十分となり易い、帯電し
たトナー粒子はスリーブとの間のクーロン力が強まりス
リーブ上で凝集し易い、等の欠点を有しており、実用上
困難であった。
【0007】ところが、特開昭55−18656号公報
等において、上述の欠点を除去した新規な現像方法が提
案された。これはスリーブ上に磁性トナーをきわめて薄
く塗布し、これを摩擦帯電し、次いでこれを静電像にき
わめて近接して現像するものである。この方法は、磁性
トナーをスリーブ上にきわめて薄く塗布する事によりス
リーブとトナーの接触する機会を増し、十分な摩擦帯電
を可能にした事、磁力によってトナーを支持し、かつ磁
石とトナーを相対的に移動させる事によりトナー粒子相
互の凝集をとくとともにスリーブと十分に摩擦せしめて
いる事、トナーを磁力によって支持し又これを静電像に
接する事なく対向させて現像する事によって優れた画像
が得られるものである。
【0008】従来知られているジャンピング現像方法は
、繰り返し複写を続けると、場合により、現像剤担持体
上に担持された現像剤層の均一性がそこなわれ、現像剤
担持体の円周方向にスジ上のコーティング不良が発生し
たり、担持された現像剤の層の厚さが初期と比較し部分
的に極端に厚くなり、ハン点様のムラが発生したり、サ
ザ波様のコーティング不良が発生する。前者は現像した
際に画像に白筋として観察され、後者はハン点状あるい
はサザ波状の濃度ムラとなって観察されたりする。この
現象は、通常の繰り返し複写ではほとんど発生しないが
、特に長期間の超低温低湿の環境条件下での連続使用で
発生する場合があり、また、連続使用において、画像濃
度の低下を生じ、好ましくない。
【0009】また、高温高湿においても、現像剤層の厚
さが変化し薄くなる場合が多く、しばしば画像濃度の低
下を引き起こし好ましくない場合があった。この点につ
いて検討したところスリーブ上への現像粉の付着および
スリーブからの現像粉の転写が変化するためであること
を見出した。
【0010】さらに詳しく述べると、この様な現象は、
環境条件の変化によって、現像剤担持体上に担持された
現像剤層において、摩擦帯電量の不均一部分が生ずるこ
とによる。すなわち、超低温低湿の環境条件下では現像
剤担持体表面と現像剤との摩擦により発生する現像剤の
摩擦帯電電荷が極端に大きい成分が発生し、その電荷に
起因する鏡映力のため、現像剤担持体近傍にその様な摩
擦帯電電荷の極端に大きい成分が、蓄積しやすく、これ
が連続耐久などによって、現像剤層の上層部分の現像剤
のコーティングの均一性や現像されやすさに影響をあた
え、現象として、前記した白スジや、ハン点状のムラ、
サザ波状のコーティング不良を生ずる。また高温高湿に
おける現像剤層の厚さ減少も、現像剤と現像剤担持体と
の摩擦帯電の不均一から発生するもので、現像剤担持体
表面近傍の現像剤の摩擦帯電量の不安定性によるもので
ある。
【0011】また、現像剤の帯電量が不均一であること
によって、地カブリ現像が起き、画像上の大きな欠点と
なる。近年、複写機の機能が多様化し、画像の一部を露
光等によって消しておき、次いでその部分に別の画像を
挿入するような多重多色コピーを行なったり、転写紙の
周辺を枠ぬきするような機能においては、画像上の白く
抜いておくべき部分にカブリが生じていることは問題で
ある。
【0012】すなわち、現像基準電位に対して、潜像電
位と反極性の電位をLEDやヒューズランプ等の強い光
で与え画像を消去すると、その部分にカブリが発生する
傾向が高まる。さらに、多色で多重コピーを行なう場合
には、色の混在が発生し、画像の鮮明さをそこなうこと
にもなる。
【0013】上述の如き現像剤担持体上に担持された現
像剤層の不均一性は、特に高温高湿の環境条件下に長期
間放置され、帯電性が初期のものと変化した現像剤で発
生し易いことから、現像剤の保存状態を厳しく管理しな
ければならないという問題があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如き
問題点を解決した磁性トナーを提供することを目的とす
る。
【0015】すなわち、本発明は、異なる環境条件下に
おいても長期間に亘って濃度変動の生じることのない或
いは抑制された磁性トナーを提供することを目的とする
【0016】また、本発明は、電荷がトナー粒子に過剰
に蓄積する所謂チャージアップ現象の発生が長期間に亘
って抑えられ、トナーのコーティング不良及び濃度低下
の発生が長期間に亘って抑えられた磁性トナーを提供す
ることを目的とする。
【0017】さらに、本発明は、長期間に亘って画像濃
度が高くかつカブリの発生のない或いは抑制された鮮明
な画像を与えることのできる磁性トナーを提供すること
を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
前述のような問題点を解決するため、鋭意検討を行なっ
た結果、磁性トナー中に含有される磁性体がこれらの問
題点の主要な原因の一つであることをつきとめ、これら
の問題点を解決することのできる磁性体について検討を
行なった。
【0019】その結果、トナー中に均一に分散しやすく
、長期間に亘ってトナー帯電時に安定に適度に電荷を調
節でき、耐環境性に優れた磁性体を開発し、この磁性体
を用いたトナーによって、本発明の目的を達成したもの
である。
【0020】すなわち、本発明は、磁性酸化鉄及び結着
樹脂を少なくとも含有する磁性トナーにおいて、該磁性
酸化鉄は、該磁性酸化鉄中のFe(II)の含有率が1
8.5〜24.1重量%であり、BET法で測定した比
表面積をS(m2/g)、X線回折におけるスピネル構
造を持つ磁性酸化鉄の311面の回折ピークの半値幅を
W(deg)とした場合に、S及びWは、下記関係4.
5×10−3S+0.130≦W≦4.5×10−3S
+0.1604.5≦S≦11.0 を満足することを特徴とする磁性トナーである。
【0021】さらに、本発明は、磁性酸化鉄及び結着樹
脂を少なくとも含有する磁性トナーにおいて、該磁性酸
化鉄は、水素ガス濃度50容量%以下の水素ガス/不活
性ガス混合ガス中で130〜360℃の温度下或いは、
不活性ガス中で150〜450℃の温度下で加熱処理さ
れており、該磁性酸化鉄中のFe(II)の含有率が1
8.5〜24.1重量%であり、数平均粒径をD(μm
)とし、X線回折におけるスピネル構造を持つ磁性酸化
鉄の311面の回折ピークの半値幅をW(deg)とし
た場合に、D及びWは、下記関係 −0.08D+0.180≦W≦−0.08D+0.2
120.10≦D≦0.45 を満足することを特徴とする磁性トナーである。
【0022】このような本発明を完成するに至った所以
は次の通りである。
【0023】水溶液反応による磁性酸化鉄の製造方法に
ついては、従来、中和に用いるアルカリの種類、或いは
中和後の水酸化第一鉄を含有する溶液のpH等に関して
、種々提案されている。しかしながらこれらの磁性酸化
鉄粒子は、耐環境性の面でいまだ改良すべき点を有して
いる。
【0024】磁性酸化鉄の改良方法としては2価金属に
代表される逆スピネル型フェライトの構成成分の他に、
添加物質に関して特開昭58−2226号公報に提案さ
れている如くケイ酸、アルミニウム、リン酸の如き物質
を付加する方法が挙げられる。添加元素としてのケイ酸
に関しては、粒子表面を被覆する事による耐熱性の改善
効果(例えば、特開昭53−35697号公報)等が知
られているが、磁性トナーに用いた場合には、摩擦帯電
量の安定化の面でさらに改良すべき点を有している。
【0025】また特開昭58−189646号公報には
、磁性酸化鉄のFeOの含有率を規定した磁性トナーが
開示されているが、本発明者らが鋭意検討した結果によ
ると、確かに磁性酸化鉄中のFeOの含有量が16〜2
5重量%の範囲にある磁性酸化鉄を用いたトナーは異な
る環境条件下においても摩擦帯電量の変動が小さくなる
傾向にはあるが、さらに改善すべき点がある。
【0026】また、その公報の中で比較例とし磁性酸化
鉄を水素気流中400℃の温度で還元処理して得られた
FeO含有量が26重量%以上の磁性酸化鉄が挙げられ
ているが、この磁性酸化鉄はFeO含有量が多くなって
いると共に、磁性酸化鉄中のマグネタイトの結晶性が劣
っているため、酸化され易く、この磁性酸化鉄を用いた
磁性トナーは、公報中に記載通り摩擦帯電量の変動が著
しい。
【0027】また、特開昭61−34070号公報では
、マグネタイトへの反応の進行した時点で水酸化第一鉄
中へのケイ酸化合物の添加により得たマグネタイト粒子
を空気中700℃〜900℃の温度範囲で加熱酸化して
α−Fe2O3粒子とし、次いで還元性雰囲気中300
℃〜500℃の温度範囲で加熱を行なうことにより還元
してマグネタイトを得ることが記載されている。しかし
ながら、この方法によって得られたマグネタイトにおい
ても、このマグネタイト粒子の結晶性については、まだ
劣っており、更に粒子間同志の焼結が発生し易くなるた
め、磁性トナーとして用いた場合には、摩擦帯電量の安
定化に対しては、不充分である。
【0028】本発明者らは、鋭意検討を行なった結果、
トナーの様々な環境条件下における摩擦帯電量の長期安
定化には、磁性酸化鉄中のFe(II)含有量を制御す
ると共に磁性酸化鉄中の磁性酸化鉄の結晶性を制御する
ことが重要であることを見い出した。
【0029】このことは、理論的には、明確化されてい
ないが、磁性酸化鉄が歪み欠陥の少ない結晶性を持つこ
とによって、磁性酸化鉄中のFe(II)含有量が多く
ても酸化されにくくなり、その結果トナーの繰り返しの
摩擦による帯電量の蓄積とトナー表面のミクロな界面で
のFe(II)特有の電荷の緩和効果の釣り合いが有効
にかつ長期に亘って安定に維持されるものと推察してい
る。
【0030】次に、本発明の磁性トナーに用いる磁性酸
化鉄について詳述する。
【0031】本発明の磁性トナーに用いる磁性酸化鉄及
び決着樹脂を少なくとも含有する磁性トナーにおいて、
該磁性酸化鉄は、該磁性酸化鉄中のFe(II)の含有
率が18.5〜24.1重量%であり、BET法で測定
した比表面積をS(m2/g)、X線回折におけるスピ
ネル構造を持つ磁性酸化鉄の311面の回折ピークの半
値幅をW(deg)とした場合に、S及びWは、下記関
係 4.5×10−3S+0.130≦W≦4.5×10−
3S+0.1604.5≦S≦11.0 を満足することが必要である。
【0032】磁性酸化鉄のX線回折図形におけるスピネ
ル構造を持つ磁性酸化鉄の311面の回折ピークの半値
幅は、磁性酸化鉄の結晶性の尺度を示すため、この半値
幅(W)と磁性酸化鉄のBET比表面積(S)との関係
が特定の範囲内であると、磁性酸化鉄中に特定量存在す
るFe(II)がトナーの過度な電荷の蓄積を緩和する
効果に優れていると共に、磁性酸化鉄の酸化が起こりに
くくなり長期に亘ってトナーの帯電安定化が可能となる
【0033】本発明においては、前述の1つの条件であ
る磁性酸化鉄中のFe(II)の含有量は、18.5〜
24.1重量%であり、好ましくは、20.0〜23.
8重量%であるのが良い。
【0034】磁性酸化鉄中のFe(II)の含有量が1
8.5重量%未満の場合には、特に低温低湿環境条件下
におけるトナーの電荷の緩和効果が少なく、適正な電荷
を維持できず、トナーのコーティング不良及び画像濃度
の低下が発生し易く成る。また、該含有量が24.1重
量%を超える場合には、トナーの帯電量がやや不足し、
高湿環境条件での初期画像において濃度が低下する傾向
にある。
【0035】さらに、本発明においては、、前述の他の
1つの条件である半値幅(W)と窒素吸着におけるBE
T比表面積(S)との関係は下記条件 4.5×10−3S+0.130≦W≦4.5×10−
3S+0.1604.5≦S≦11.0 を満足することであり、好ましくは、下記条件4.5×
10−3S+0.133≦W≦4.5×10−3S+0
.1555.0≦S≦10.5 を満足することが良い。
【0036】磁性酸化鉄の窒素吸着におけるBET比表
面積(S)が5.0μm未満の場合には、磁性酸化鉄中
のFe(II)の電荷の蓄積を緩和する効果が少なく、
適正な電荷を維持できず、トナーのコーティング不良及
び画像濃度の低下が発生し易くなる。また、該BET比
表面積(S)が10.5μmを超える場合には、磁性酸
化鉄が酸化され易くなり、長期的なトナーの帯電の安定
化を行なう事が困難になる。
【0037】さらに、X線回折におけるスピネル構造を
持つ磁性酸化鉄の311面の回折ピークの半値幅(W)
が、5.0≦S≦10.5のときに4.5×10−3S
+0.133未満の場合には、トナーの帯電量がやや不
足し、高湿環境条件下での初期画像において濃度が低下
する傾向にある。また、該半値幅(W)が、5.0≦S
≦10.5のときに4.5×10−3S+0.155を
超える場合には、磁性酸化鉄中のFe(II)の電荷を
緩和する効果が少なく、適正な電荷を維持できず、トナ
ーのコーティング不良及び画像濃度の低下が発生し易く
なる。
【0038】本発明における磁性酸化鉄の窒素吸着にお
けるBET比表面積(S)は、数平均粒径(D)が約0
.10〜0.45μmに相等する。
【0039】したがって、本発明における磁性酸化鉄は
、前記のX線回折におけるスピネル構造を持つ磁性酸化
鉄の311面の回折ピークの半値幅(W)とBET比表
面積(S)との関係に代えて、該半値幅(W)と数平均
粒径(D)との関係として表わすことができる。
【0040】すなわち、本発明においては、前述の半値
幅(W)と数平均粒径(D)のと関係は、下記条件−0
.08D+0.180≦W≦−0.08D+0.212
0.10≦D≦0.45 を満足することであり、好ましくは、下記条件−0.0
8D+0.183≦W≦−0.08D+0.2100.
12≦D≦0.40 を満足するのが良い。
【0041】本発明における磁性酸化鉄は、見かけ嵩密
度0.2〜1.0g/cm3を有するのが好ましく、よ
り好ましくは、0.3〜0.9g/cm3を有するのが
良い。
【0042】本発明における磁性酸化鉄は、見かけ嵩密
度が、前述の範囲の物であれば、凝集性が小さく、分散
性に優れた粒子を主体として含有する磁性酸化鉄として
本発明の効果をより一層発揮することができる。
【0043】本発明の磁性トナーにおいて、磁性酸化鉄
の含有量は、樹脂分100重量部に対して、40〜12
0重量部が好ましく、より好ましくは、50〜110重
量部が良い。
【0044】本発明の磁性トナーに用いる磁性酸化鉄は
、例えば、下記の方法で製造することができる。
【0045】第一鉄塩溶液を当量以上のアルカリ水溶液
(必要に応じて少量の金属化合物を含有する)で中和し
て水酸化第一鉄を得た後、60〜110℃の温度下で空
気によって酸化し四三酸化鉄を生成させ、次いで塩類を
水洗除去し、乾燥して磁性酸化鉄粉を得る。この四三酸
化鉄を生成されるまでの工程において、公知の方法によ
り特定の平均粒径及びBET比表面積を有する磁性酸化
鉄が得られる。
【0046】磁性酸化鉄の平均粒径及びBET比表面積
を調整するための公知の方法としては、例えば第一鉄塩
溶液の濃度、アルカリの種類、アルカリの添加量、金属
化合物の添加量、酸化反応の温度、或いは水蒸気と空気
によるバブリング条件を変化されること等が挙げられる
【0047】また、上記の乾燥工程は、温風乾燥機を用
いて、空気中或いは窒素ガスを代表とする不活性ガス中
で50〜140℃で乾燥を行なう。この乾燥工程での制
御によって磁性酸化鉄中のFe(II)含有量を調整す
ることができ、乾燥工程終了後の磁性酸化鉄の粉中のF
e(II)の含有量は、10.0重量%以上であること
が好ましい。該含有量が10.0重量%未満である場合
には、次の工程で磁性酸化鉄のX線回折におけるスピネ
ル構造を持ってマグネタイトの311面の回折ピークの
半値幅(w)を小さくすること、すなわち、磁性酸化鉄
の結晶性を向上することが容易に行なえなくなったしま
う。
【0048】前述の乾燥工程終了後の磁性酸化鉄はその
ままで、磁性酸化鉄のX線回折におけるスピネル構造を
持つマグネタイトの311面の回折ピークがブロードで
あり、その半値幅も広く、磁性酸化鉄の結晶性が充分良
好でないことが推察される。この結果前述した乾燥工程
終了後の磁性酸化鉄ではFe(II)の含有量が18.
5重量%以上であってもFe(II)の電荷の蓄積を緩
和する効果を充分発揮できないばかりか、かかる方法に
よって得た磁性酸化鉄は酸化され易く、経時的にトナー
の帯電性が変化してしまう傾向にある。
【0049】次に前記した乾燥工程終了後の磁性酸化鉄
粉を例えば不活性ガスで50容量%以上に希釈された水
素ガスを含有する混合ガス中、130〜360℃の温度
下で穏やかな還元反応を伴う加熱処理を行なうことによ
って、磁性酸化鉄中のFe(II)の含有量と、磁性酸
化鉄のX線回折におけるスピネル構造を持つマグネタイ
トの311面の回折ピークの半値幅を調節する。さらに
この加熱処理によって磁性酸化鉄の数平均粒径はほとん
ど変わらないにもかかわらずBET表面積は若干小さく
なる。
【0050】前記還元反応を360℃よりも高い高温度
下、高濃度の水素ガス中で行なうと、磁性酸化鉄の燒結
反応が行ない易くなり、磁性酸化鉄のトナー中への分散
性が悪化することによって帯電性が低下してしまう傾向
にある。
【0051】更に前記強い還元反応を施された磁性酸化
鉄はX線回折における311面の回折ピークの半値幅は
やや狭くなる傾向にあるものの、Fe(II)の持つ電
荷の蓄積を緩和する効果は不充分であり、またかかる方
法によって得た磁性酸化鉄中には金属鉄が生成される場
合があり、大気中で著しく酸化されやすく、強い還元反
応は本発明に用いる磁性酸化鉄を製造するには好ましく
ない。
【0052】一方、前記の穏やかな還元反応を130℃
よりも低い温度で行なう場合は、還元反応がしにくくな
り、Fe(II)の含有量をコントロールしずらくなる
と共に、X線回折における磁性酸化鉄の311面の回折
ピークの半値幅も、トナーの長期に亘る効果を帯電安定
性を達成する程、狭めるには致らず、本発明に用いる磁
性酸化鉄を製造するには好ましくない。
【0053】乾燥工程終了後の磁性酸化鉄中のFe(I
I)の含有量が18.5重量%以上である場合には、前
記の穏やかな還元加熱処理を行なう変わりに、不活性ガ
ス中、150〜450℃の温度下で加熱処理を施すこと
によっても磁性酸化鉄のX線回折におけるスピネル構造
を持つ磁性酸化鉄の311面の回折ピークの半値幅を調
整することができ、本発明に用いる磁性酸化鉄を製造す
ることが可能である。この加熱処理によっても、磁性酸
化鉄の数平均粒径はほとんど変わらないにもかかわらず
、BET比表面積は若干小さくなる。
【0054】また、本発明に用いる磁性酸化鉄には、そ
の製造過程でコバルト、ニッケル、マンガン、アルミニ
ウム、シリコンなどの金属や金属化合物を含有せしめて
も良く、特にシリコンの金属や金属化合物を含有せしめ
ることが本発明の効果を一層増大させることができるこ
とから好ましい。
【0055】本発明における各種物性データの測定法を
以下に詳述する。
【0056】本発明において、磁性酸化鉄中のFe(I
I)含有量の測定は、下記の手順によって行う。
【0057】磁性酸化鉄0.500gを精秤し300m
lコニカルビーカーに入れ、蒸留水約30ml、硫酸(
好ましくは、約36規定の濃硫酸)約20ml加えよく
まぜ、ヒーター上に加熱溶解し透明になるまで加熱する
。さらに蒸留水150mlを加え、0.1NのKMnO
4溶液で、滴定し淡紅色が30秒間保てる点を終点とす
る。消費した滴定量(ml)からFe(II)重量%を
次式により算出する。
【0058】
【外1】
【0059】本発明において、磁性酸化鉄の比表面積は
次のようにして測定する。
【0060】測定機器として流動式比表面積測定装置マ
イクロメリテックス  フローソープ2300型(島津
−マイクロメリテックス製)を用い、ガス分子の吸着力
からBET一点法により求める。尚、吸着量の測定は熱
伝導度検出器(TCD)を用い、供給ガスは、N230
mol%のN2/He混合ガスを用いる。
【0061】予め、試料としての磁性体を恒温乾燥機に
て90℃2時間で乾燥した後、測定用セルに0.3〜0
.5g採取し、所定の位置に該セルを取り付け150℃
20分間脱気処理を行う。該セルをセルホルダに取り付
け所定の操作により測定をおこない該試料の全表面積を
求め、測定終了後、セルをはずすと同時にその両方の柄
に栓をして重量を測定する。予め、測定しておいた空の
セルと栓の重量から試料重量を求め、全表面積値を該試
料重量で割ることにより比表面積を求める。
【0062】本発明において、磁性酸化鉄の見かけ嵩密
度は次のようにして測定する。嵩密度測定装置としてパ
ウダーテスター(細川ミクロン製)を用い、710μm
のふるいをセットし、ふるいの上に解砕を行った磁性酸
化鉄を少量ずつ投入し、振幅約1mmで振動させる。磁
性酸化鉄のふるいへの投入及び振動は、付属のカップに
磁性酸化鉄が山盛りになるまでづける。停止後、付属の
プレードで、カップに山盛りになった粉の表面をすり切
って秤量する。カップの内容積は100ccとして、カ
ップの風袋値を差し引いて試料重量を求め次式によって
見かけ密度を計算する。
【0063】みかれ嵩密度(g/cc)=磁性酸化物重
量(g)/100(cc) 本発明において、磁性酸化物の数平均粒径の測定および
形状の観察は次のようにして行なう。透過電子顕微鏡(
日立製作所H−700H)でコロジオン膜銅メッシュに
処理した試料を用いて、加電圧100KVにて、10,
000倍で撮影し、焼きつけ倍率3倍で焼きつけて、最
終倍率30,000倍の写真を得る。得られた写真を用
いて試料の形状の観察を行ない、撮影された各粒子の最
大長を計測し、その平均をもって数平均粒径とする。
【0064】本発明において、X線回折スペクトルは、
マックサイエンス社製の強力型全自動X線回折装置“M
XP18”システムにより、Cuの特性X線Kαを用い
て自動測定したものである。磁性酸化鉄のX線回折図形
から、スピネル構造を持つ磁性酸化鉄の311面の回折
ピークの強度半分の所に相当する2θの値を半値幅(d
eg.)として求めた。X線回折装置の測定条件として
は以下の方法で行なった。
【0065】 フィルター:モノクロメーター スキャングスピード;0.100deg/minサンプ
リング間隔;0.010deg ターゲット;Cu 発散スリット;0.50deg 散乱スリット;0.50deg 受光スリット;0.30mm
【0066】本発明の磁性トナーに使用する結着剤とし
ては、、ローラ表面にオイル塗布する装置を有する加圧
加熱ローラ定着装置を使用する場合には、公知のあらゆ
るトナー用結着物質の使用が可能である。例えば、ポリ
スチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトル
エンの如きスチレン及びその置換体の単重合体;スチレ
ン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルト
ルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体
、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−
メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロル
メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニト
リル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合
体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレ
ン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジェ
ン共重合体、スチレン−イソブレン共重合体、スチレン
−アクリルニトリル−インデン共重合体の如きスチレン
系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然樹
脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、
アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリ
コーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリア
ミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、
ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデ
ン樹脂、石油系樹脂が使用できる。
【0067】オイルをローラ表面に殆ど塗布しない加熱
加圧ローラ定着方式に於ては、トナー像支持体部材上に
トナー像の一部がローラに転移する所望オフセット現像
及びトナー像支持体部材に対するトナーの密着性が重要
な問題である。より少ない熱エネルギーで定着するトナ
ーは通常保存中もしくは現像器中でブロッキングもしく
はケーキングし易い性質があるので、同時にこれらの問
題も考慮しなければならない。これらの現象にはトナー
中の結着樹脂物質の物性が最も大きく関与している。本
発明者等の研究によればトナー中の磁性体の含有量を減
らすと、定着時に前述した様にトナー像支持部材に対す
るトナーの密着性は良くなるが、オフセットが起こり易
くなり又ブロッキングもしくはケーキングも生じ易くな
る。それ故、本発明においてオイルをローラ表面に殆ど
塗布しない加熱加圧ローラ定着方式を用いる時には結着
物質の選択がより重要である。好ましい結着物質として
は架橋されたスチレン系共重合体もしくはポリエステル
がある。このスチレン系共重合体のコモノマーとしては
、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アク
リル酸オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、ア
クリル酸フェニル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル
、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリ
ル酸オクチル、アクリロニトリル、メタクリニトリル、
アクリルアミドの如き二重結合を有するモノカルボン酸
もしくはその置換体;例えば、マレイン酸、マレイン酸
ブチル、マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチルの如き
二重結合を有するジカルボン酸及びその置換体;例えば
塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニルの如きビニル
エステル類;例えばエチレン、プロピレン、ブチレンの
如きエチレン系オレフィン類;例えばビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトンの如きビニルケトン類;例え
ばビニメメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニ
ルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類等の如き
ビニル単量体が単独もしくは2つ以上用いられる。
【0068】本発明に係る結着樹脂には、架橋剤を添加
することが出来る。架橋剤としては、主として2個以上
の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられる。例
えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンの如き芳
香族ジビニル化合物、例えばエチレングリコールアクリ
レート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3
−ブタンジオールジメタクリレートの如き二重結合を2
個有するカルボン酸エステル、例えばジビニルアニリン
、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルス
ルホンの如きジビニル化合物及び3個以上のビニル基を
有する化合物が単独もしくは混合物として用いられる。
【0069】また、加圧定着方式を用いる場合には、公
知の圧力定着性トナー用結着樹脂の使用が可能である。 例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチレン、
ポリウレタンエラストマー、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオ
ノマー樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン
−イソブレン共重合体、線状飽和ポリエステル、パラフ
ィンがある。
【0070】本発明中の磁性トナーには荷電制御剤をト
ナー粒子に配合(内添)、またはトナー粒子と混合(外
添)して用いることが好ましい。荷電制御剤によって、
現像システムに応じた最適の荷電量コントロールが可能
となり、特に本発明では粒度分布と荷電とのバランスを
さらに安定したものとすることが可能である。正荷電制
御剤としては、ニグロシンおよび脂肪酸金属塩等による
変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロ
キシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモ
ニウムテトラフルオロボレートの如き四級アンモニウム
塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイ
ド、ジシクロヘキシルスズオキサイドの如きジオルガノ
スズオキサイド;ジブチルススズボレート、ジオクチル
スズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートの如きジ
オルガノスズボレートを単独であるいは2種類以上組合
せて用いることができる。これらの中でも、ニグロシン
系、四級アンモニウム塩の如き荷電制御剤が特に好まし
く用いられる。一般式
【0071】
【外2】 〔式中、R1はHまたはCH3を示し、R2およびR3
は置換または未置換のアルキル基(好ましくは、C1〜
C4)を示す。〕で表されるモノマーの単重合体;また
は前述したようなスチレン、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステルの如き重合性モノマーとの共重合体を
正荷電性制御剤として用いることができ、この場合これ
らの荷電制御剤は、結着樹脂(の全部または一部)とし
ての作用をも有する。
【0072】本発明に用いるこのとできる負荷電性制御
剤としては、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有
効で、その例としてはアルミニウムアセチルアセトナー
ト、鉄(II)アセチルアセトナート、3,5−ジタ−
シャリーブチルサリチル酸クロム等がある。特にアセチ
ルアセトン金属錯体、サリチル酸系金属錯体または塩が
好ましく、特にサリチル酸系金属錯体(モノアルキル基
置換体またはジアルキル基置換体を包含)またはサリチ
ル酸系金属塩(モノアルキル基置換体及びジアルキル基
置換体を包含)が好ましい。
【0073】上述した荷電制御剤(結着樹脂としての作
用を有しないもの)は、微粒子状として用いることが好
ましい。この場合、この荷電制御剤の個数平均粒径は、
具体的には、4μm以下(更には3μm以下)が好まし
い。
【0074】トナーに内添する際、このような荷電制御
剤は、結着樹脂100重量部に対して0.1乃至20重
量部(更には0.2乃至10重量部)用いることが好ま
しい。
【0075】本発明の磁性トナーは、必要に応じて種々
の添加剤を内添あるいは外添混合してもよい。着色剤と
しては従来より知られている染料、顔料が使用可能であ
り、通常、結着樹脂100重量部に対して0.5乃至2
0重量部使用しても良い。他の添加剤としては、例えば
ステアリン酸亜鉛の如き滑剤;酸価セリウム、炭化ケイ
素の如き研磨剤;例えばコロイダルシリカ、酸化アルミ
ニウムの如き流動性付与剤またはケーキング防止剤;例
えばカーボンブラック、酸化スズの如き導電性付与剤が
ある。
【0076】熱ロール定着時の離型性を良くする目的で
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイ
クロクリスタリンワックス、カルナバワックス、サゾー
ルワックス、パラフィンワックスの如きワックス状物質
を結着樹脂を基準として0.5乃至5重量%程度磁性ト
ナーに加えることも本発明の好ましい形態の1つである
【0077】本発明の磁性トナーを製造するには磁性酸
化鉄及びビニル系の熱可塑性樹脂、さらに定着助剤、必
要に応じて着色剤としての顔料又は染料、荷電制御剤、
その他の添加剤をボールミルの如き混合機により充分混
合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの
如き熱混練機を用いて熔融、捏和及び練肉して樹脂類を
互いに相溶せしめた中に顔料又は染料を分散又は溶解せ
しめ、冷却固化後粉砕及び分級をおこなって本発明に係
るところの磁性トナーを得ることが出来る。
【0078】本発明の磁性トナーにはシリカ微粉末を内
添あるいは外添混合しても良いが、外添混合することが
より好ましい。摩擦帯電のために磁性トナー粒子と、内
部には磁界発生手段を有した円筒状の導電性スリーブ表
面と接触せしめた場合、トナー粒子表面とスリーブとの
接触回数は増大し、トナー粒子の摩耗が発生しやすくな
る。本発明に係る磁性トナーと、シリカ微粉末を組み合
わせるとトナー粒子とスリーブ表面の間にシリカ微粉末
が介在することで摩耗は著しく軽減される。これによっ
て、磁性トナーの長寿命化がはかれると共に、長期の使
用にもより優れた磁性トナーを有する現像剤とすること
が可能である。
【0079】シリカ微粉末としては、乾式法および湿式
法で製造したシリカ微粉末をいずれも使用できるが、耐
フィルミング性、耐久性の点から乾式法によるシリカ微
粉末を用いることが好ましい。
【0080】ここで言う乾式法とは、ケイ素ハロゲン化
合物の蒸気相酸化により生成するシリカ微粉体の製造法
である。例えば四塩化ケイ素ガスの酸素水素中における
熱分解酸化反応を利用する方法で、基礎となる反応式は
次の様なものである。
【0081】 SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl
【00
82】この製造工程において例えば、塩化アルミニウム
、又は塩化チタンなど他の金属ハロゲン化合物をケイ素
ハロゲン化合物と共に用いる事によってシリカと他の金
属酸化物の複合微粉体を得る事も可能であり、それらも
包含する。
【0083】本発明に用いられる、ケイ素ハロゲン化合
物の蒸気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体と
しては、例えば、以下の様な商品名で市販されているも
のがある。
【0084】
【外3】
【0085】一方、本発明に用いられるシリカ微粉体を
湿式法で製造する方法は、従来公知である種々の方法が
適用できる。たとえば、ケイ酸ナトリウムの酸による分
解、一般反応式で下記に示す。 Na2O・XSiO2+HCl+H2O→SiO2・n
H2O+NaCl
【0086】その他、ケイ酸ナトリウ
ムのアンモニア塩類またはアルカリ塩類による分解、ケ
イ酸ナトリウムよりアルカリ土類金属ケイ酸塩を生成せ
しめた後、酸で分解しケイ酸とする方法、ケイ酸ナトリ
ウム溶液をイオン交換樹脂によりケイ酸とする方法、天
然ケイ酸またはケイ酸塩を利用する方法などがある。
【0087】ここでいうシリカ微粉体には、無水二酸化
ケイ素(コロイド状シリカ)、その他、ケイ酸アルミニ
ウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグ
ネシウム、ケイ酸の如きケイ酸塩を適用できる。
【0088】湿式法で合成された市販のケイ酸微粉体と
しては、例えば、以下のような商品名で市販されている
ものがある。 カープレックス  塩野儀製薬 ニープシール  日本シリカ トクシール、ファインシール  徳山曹達ビタシール 
 多木製肥 シルトン、シルネックス  水沢化学 スタシール  神島化学 ヒメジール  愛媛薬品 サイロイド  富士デビソン化学 Hi−Sil(ハイシール) Pittsburgh  Plate  Glass.
Co(ピッツバーグ  プレート  グラス)Duro
sil(ドウロシール) Ultorasil(ウルトラシール)Fiillst
off−Gesellschaft  Marquar
t(フユールストッフ・ゲゼールシャフトマルクオルト
) Manosil(マノシール) Hardman  and  Holden(ハードマ
ン  アンド  ホールデン) Hoesch(ヘッシュ) Chemische  Fabrik  Hoesch
  K−G(ヒエミツシェ・フアブリーク・ヘッシュ)
Sil−Stone(シルーストーン)Stoner 
 Rubber  Co.(ストーナー  ラバー) Nalco(ナルコ) Nalco  Chem.Co.(ナルコ  ケミカル
)Quso(クソ) Philadelphia  Quartz  Co.
(フィラデルフィア  クオーツ) Imsil(イムシル) Illinois  Minerals  Co.(イ
リノイス  ミネラル) Calcium  Silikat(カルシウムジリカ
ート) Chemische  Fabrik  Hoesch
.K−G(ヒエミッシェファブリーク  ヘッシュ)C
alsil(カルジル) Fiillstoff−Gesellschaft  
Marquart(フュールストッフ−ゲゼルシャフト
  マルクオルト) Fortafil(フォルタフィル) Imperial  Chemical  Iudus
tries.Ltd.(インペリアル  ケミカル  
インダストリーズ) Microcal(ミクロカル) Joseph  Crosfiels&Sons.Lt
d.(ジョセフ  クロスフィールド  アンド  サ
ンズ)Manosil(マノシール) Hardman  and  Holden(ハードマ
ン  アンド  ホールデン) Vulkasil(ブルカジール) Fardenfabriken  Bryer,A.−
G.(ファルベンファブリーケンバーヤー)Tufkn
it(タフニット) Durham  Chemicals.Ltd.(ドウ
ルハム  ケミカルズ) シルモス  白石工業 スターレックス  神島化学 フリコシル  多木製肥
【0089】上記シリカ微粉体のうちで、BET法で測
定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以上(特
に50乃至400m2/g)の範囲内のものが良好な結
果を与える。磁性トナー100重量部に対してシリカ微
粉体0.01乃至8重量部、好ましくは0.1乃至5重
量部使用するのが良い。
【0090】本発明に係る磁性トナーを正荷電性磁性ト
ナーとして用いる場合には、トナーの摩耗防止のために
添加するシリカ微粉体としても、負荷電性であるよりは
、正荷電性シリカ微粉体を用いた方が帯電安定性を損な
うこともなく、好ましい。
【0091】正帯電性シリカ微粉体を得る方法としては
、上述した未処理のシリカ微粉体を、側鎖に窒素原子を
少なくとも1つ以上有するオルガノ基を有するシリコン
オイルで処理する方法、あるいは窒素含有のシランカッ
プリング剤で処理する方法、またはこの両者で処理する
方法がある。
【0092】本発明において正荷電性シリカとは、ブロ
ーオフ法で測定した時に、鉄粉キャリアーに対してプラ
スのトリボ電荷を有するものをいう。
【0093】シリカ微粉体の処理に用いる、側鎖に窒素
原子を有するシリコンオイルとしては、少なくとも下記
式で表わされる部分構造を具備するシリコンオイルが使
用できる。
【0094】
【外4】 (式中、R1は水素、アルキル基、アリール基またはア
ルコキシ基を示し、R2はアルキレン基またはフェニレ
ン基を示し、R3およびR4は水素、アルキル基、また
はアリール基を示し、R5は含窒素複素環基を示す)

0095】上記式中アルキル基、アリール基、アルキレ
ン基、フェニンレン基は窒素原子を有するオルガノ基を
有していても良いし、また帯電性を損ねない範囲で、ハ
ロゲンの如き置換基を有していても良い。
【0096】本発明で用いる含窒素シランカップリング
剤は、一般に下記式で示される構造を有する。 Rm−Si−Yn (Rは、アルコキシ基またはハロゲンを示し、Yはアミ
ノ基または窒素原子を少なくとも1つ以上有するオルガ
ノ基を示し、mおよびnは1乃至3の整数であってm+
n=4である。)
【0097】窒素原子を少なくとも1つ以上有するオル
ガノ基としては、有機基を置換基として有するアミノ基
または含窒素複素環基または含窒素複素環基を有する基
が例示される。含窒素複素環基としては、不飽和複素環
基または飽和複素環基があり、それぞれ公知のものが適
用可能である。不飽和複素環基としては、例えば下記の
ものが例示される。
【0098】
【外5】 飽和複素環基としては、例えば下記のものが例示される
【0099】
【外6】
【0100】本発明に使用される複素環基としては、安
定性を考慮すると五員環の六員環のものが良い。
【0101】そのような処理剤の例としてはアミノプロ
ピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシ
シラン、ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、
ジエチルアミノプロピルトリエトキシシラン、ジプロピ
ルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノ
プロピルジメトキシシラン、モノブチルアミノプロピル
トリエトキシシラン、ジオクチルアミノプロピルトリエ
トキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシ
ラン、ジブチルアミプロピルモノメトキシシラン、ジメ
チルアミノフエニルトリエトキシシラン、トリメトキシ
シリル−γ−プロピルフエニルアミン、トリメトキシシ
リル−γ−プロピルベンジルアミンがあり、さらに含窒
素複素環基としては前述の構造のものが使用でき、その
ような化合物の例としては、トリメトキシシリル−γ−
プロピルピペリジン、トリメトキシシリル−γ−プロピ
ルモルホリン、トリメトキシシリル−γ−プロピルイミ
ダゾールがある。
【0102】これらの処理された正荷電性シリカ微粉体
の適用量は、正荷電性磁性トナー100重量部に対して
、0.01乃至8重量部のときに効果を発揮し、特に好
ましくは0.1乃至5重量部添加した時に優れた安定性
を有する正の帯電性を示す。添加形態については好まし
い態様を述べれば、正荷電性磁性トナー100重量部に
対して、0.1乃至3重量部の処理されたシリカ微粉体
がトナー粒子表面に付着している状態にあるのが良い。 なお、前述した未処理のシリカ微粉体も、これと同様の
適用量で用いることができる。
【0103】本発明に用いられるシリカ微粉体は、必要
に応じてシランカップリング剤、疎水化の目的で有機ケ
イ素化合物などの処理剤で処理されていても良く、シリ
カ微粉体と反応あるいは物理吸着する上記処理剤で処理
される。そのような処理剤としては、例えばヘキサメチ
ルシラン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン
、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン
、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラ
ン、アリルフエニルジクロルシラン、ベンジルジメチル
クロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α
−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルト
リクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、
トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメ
ルカプタン、トリオルガノシリアリレート、ビニルジメ
チルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメ
チルジメトキシシラン、ジフエニルジエトキシシラン、
ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメ
チルジシロキサン、1,3−ジエフニルテトラメチルジ
シロキサン、および1分子当り2から12個のシロキサ
ン単位を有し、末端に位置する単位にそれぞれ1個宛の
Siに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサ
ンがある。これら1種あるいは2種以上の混合物で用い
られる。
【0104】本発明に係る磁性トナーにおいて、フッ素
含有重合体の微粉末を内添あるいは外添混合しても良い
。フッ素含有重合体微粉末としては、例えば、ポリテト
ラフルオロエチレン、ポリビニルデンフルオライドおよ
びテトラフルオロエチレン−ビニルデンフルオライド共
重合体の微粉末がある。特に、ポリビニリデンフルオラ
イド微粉末が流動性及び研磨性の点で好ましい。トナー
に対する添加量は0.01乃至2.0重量%、特に0.
02乃至1.0重量%が好ましい。
【0105】特に、シリカ微粉末と上記微粉末と組み合
わせ外添混合した磁性トナーにおいては、理由は明確で
はないが、トナーに付着したシリカの存在状態を安定化
せしめ、付着したシリカがトナーから遊離して、トナー
摩耗やスリーブ汚損への効果が減少するようなことがな
くなり、かつ、帯電安定性をさらに増大することが可能
である。
【0106】本発明のトナーは種々の現像方法に適用し
うるが、下記に示す現像方法が好ましい。
【0107】ここで本発明を適用できる現像工程の例を
説明する。図1に現像工程の一実施形態を断面図で示す
。同図において静電像保持体(感光ドラム)は感光層5
及び導電性基体11を有し、矢印方向に動く。現像剤担
持体6である非磁性円筒は、現像部において静電像保持
体表面と同方向に進むように回転する。非磁性円筒6の
内部には、多極永久磁石が回転しないように配されてい
る。現像器8内の磁性トナーを有する一成分系絶縁性磁
性現像剤10を非磁性円筒6の表面上に塗布し、かつ該
非磁性円筒面6とトナー粒子との摩擦によって、トナー
粒子にトリボ電荷を与える。さらに鉄製の磁性ドクター
ブレード9を該非磁性円筒6の表面に近接して(間隔5
0μm〜500μm)、多極永久磁石の一つの磁極位置
に対向して配置することにより、トナー層の厚さを薄く
(30μm〜300μm)且つ均一に規制して、現像剤
における静電像保持体と現像剤担持体の間隙よりも薄い
現像剤層を形成する。この円筒6の回転速度を調節する
ことにより、現像剤層の表面速度及び好ましくは内部速
度が静電像保持面の速度と実質的に等速、もしくはそれ
以上の速度となるようにする。磁性ドクターブレード9
として鉄のかわりに永久磁石を用いて対向磁極を形成し
てもよい。また、現像部において現像剤担持体6と静電
像保持面との間で交流バイアス又はパルスバイアスをバ
イアス手段14により印加してもよい。この交流バイア
スはfが200〜4000Hz、Vppが500〜30
00Vであれば良い。
【0108】この現像工程においては一成分系磁性現像
剤を現像剤担持体上に安定に保持させる為に、多極永久
磁石を内包する非磁性円筒6を用いた。また、現像剤層
を薄く均一に形成する為に、非磁性円筒6表面に近接し
て磁性体薄板もしくは永久磁石によるドクターブレード
9を配置してある。このように磁性体のドクターブレー
ドを用いると、現像剤担持体に内包された永久磁石の磁
極との間に対向極性が形成され、ドクターブレードと現
像剤担持体間でトナー粒子鎖を強制的に立ち上がらせる
ことになり、現像剤担持体上の他の部分、例えば静電像
面に相対する現像部分の現像剤層を薄く規制するのに有
利である。さらにそのような強制的運動を現像剤に与え
ることにより現像剤層はより均一になり、薄く且つ均一
なトナー層形成が達せられる。しかもドクターブレード
とスリーブとの間隔を広めに設定できるからトナー粒子
の破壊や凝集を防止する効果もある。現像部分における
トナー粒子の転移に際し、静電像保持面の静電的力及び
交流バイアスまたはパルスバイアスの作用によって静電
像側に転移する。またドクターブレード9のかわりに、
シリコンゴムの如き弾性材料で形成された弾性ブレード
を用いて押圧によって現像剤層の層厚を規制し、現像剤
担持体上に現像剤を塗布しても良い。
【0109】図1に示す画像形成装置において、1次帯
電器13によって帯電された感光層5は、所定の光源に
より露光される。本発明のトナーは静電付着、静電凝集
をおこしやすいので現像器8内の現像剤10は撹拌棒に
より撹拌され、逐次スリーブに供給される。この現像器
8のスリーブ上の現像剤により静電荷像は現像され、感
光層5上のトナー画像を搬送されてきた転写材19へ転
写帯電器15によりコロナ転写する。トナー画像を有す
る転写材19は、分離ベルト12により静電保持体から
分離され、分離ローラ21、搬送ローラ18を経由して
加熱ローラ16及び加圧ローラ17を具備する熱圧定着
器によりトナー画像が定着される。また、トナー画像が
転写された後の静電像保持体は残存する現像剤をクリー
ニングブレード18で除去し、順次画像形成工程が繰り
返される。
【0110】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的にご説明す
るが、これは、本発明を何ら限定するものではない。
【0111】以下に本発明に使用される磁性酸化鉄の製
造例及び比較製造例を示す。
【0112】(製造例1)Fe2+1.6mol/lを
含む硫酸第一鉄水溶液10l、及びケイ酸ソーダ(Si
O2:28.0重量%)9.5gを添加したとき3.4
NのNaOH水溶液10lを混合した溶液を作り、温度
90℃において空気を吹き込みながら酸化反応を行なっ
た。
【0113】得られた黒色粉を濾過し、水洗いし、空気
中100mmHgの減圧下110℃の加熱下で乾燥し、
その後、40容量%の水素ガスを含有する水素と窒素と
の混合ガス中、300℃の温度下で2時間、加熱還元処
理を行なった。表2に示すようにFe(II)含有量2
3.1重量%、数平均流径0.185μm、BET比表
面積7.7m2/g、X線回折図形におけるスピネル構
造を持つ磁性酸化鉄の311面の回折ピークの半値幅0
.182degの物性を有する磁性酸化鉄A1を得た。 該磁性酸化鉄A1のX線回折図形におけるスピネル構造
を持つ磁性酸化鉄の311面の回折ピークの半値幅は図
2に示したX線回折パターンから求めた。
【0114】(製造例2)製造例1で得た磁性酸化鉄A
1を更に窒素ガス中に、400℃で2時間加熱処理を行
なって、表2に示す物性を有する磁性酸化鉄A2を得た
【0115】(製造例3)Fe2+1.2mol/lを
含む硫酸第一鉄水溶液10l及びケイ酸ソーダ(SiO
2:28.0重量%)16gを添加されている2.5N
のNaOH水溶液10lを混合した溶液を作り、温度8
5℃において空気を吹き込みながら酸化反応を行なった
【0116】得られた黒色粉を濾過し、水洗いし、空気
中、常圧下、70℃の加熱下で乾燥し、その後、窒素ガ
ス中、220℃の温度下で4時間、加熱処理を行なって
、表2に示す物性を有する磁性酸化鉄A3を得た。
【0117】(製造例4)製造例3で得た乾燥後の磁性
酸化鉄を30容量%の水素ガスを含有する水素と窒素と
の混合ガス中、320℃の温度下で4時間加熱還元処理
を行なって表2に示す物性を有する磁性酸化鉄A4を得
た。
【0118】(製造例5)Fe2+2.0mol/lを
含む硫酸第一鉄水溶液10l及びケイ酸ソーダ(SiO
2:28重量%)8.0gが添加されている4.4Nの
NaOH水溶液10lを混合した溶液を作り、93℃に
おいて空気を吹き込みながら酸化反応を行なった。
【0119】得られた黒色粉を濾過し、水洗いし、窒素
中、常圧下、70℃の加熱下で乾燥し、その後、20容
量%の水素ガスを含有する水素と窒素の混合ガス中、1
70℃の温度下で2時間、加熱還元処理を行なって、表
2に示す物性を有する磁性酸化鉄A5を得た。
【0120】(製造例6)製造例5で得た乾燥後の磁性
酸化鉄を40容量%の水素ガスを含有する水素と窒素と
の混合ガス中、310℃の温度下で4時間加熱還元処理
を行なって表2に示す物性を有する磁性酸化鉄A6を得
た。
【0121】(製造例7)Fe2+2.4mol/lを
含む硫酸第一鉄水溶液10lに空気を吹き込みながら溶
液中のFe2+/Fe3+の比を1/2に調製した。ケ
イ酸ソーダ(SiO2:28重量%)33gを26lの
水に添加し、溶解してPH調製した後、前記硫酸第一鉄
溶液に添加した。
【0122】6NのNaOH水溶液を用いて前記ケイ酸
成分を含有する硫酸第一鉄溶液と、機械的に撹拌をしな
がら中和を行ない、水酸化第一鉄スラリー溶液中の残留
NaOHが2g/lとなるように調整した後、温度85
℃において空気を吹き込みながら酸化反応を行なった。
【0123】得られた黒色粉を濾過し、水洗いし、空気
中、常圧下、100℃の加熱下で乾燥し、その後、製造
例1と同様な方法で加熱還元処理を行なって、表2に示
す物性を有する磁性酸化鉄A7を得た。
【0124】(比較製造例1)乾燥後の加熱還元処理を
行なわないことを除いては、製造例1と同様な製法によ
って、表2に示す物性を有する磁性酸化鉄B1を得た。 該磁性酸化鉄B1のX線回折図形におけるスピネル構造
を持つ磁性酸化鉄の311面の回折ピークの半値幅は図
3に示したX線回折パターンから求めた。
【0125】(比較製造例2)乾燥後の加熱還元処理を
行なうことに代えて、窒素ガス中、350℃で3時間加
熱処理を行なうことを除いては製造例1と同様な製法に
よって、表2に示した物性を有する磁性酸化鉄B2を得
た。
【0126】(比較製造例3)Fe2+1.0mol/
lを含む硫酸第一鉄水溶液10lと、ケイ酸ソーダ(S
iO2:28.0重量%)20gが添加されている2.
2NのNaOH水溶液10lとを混合した溶液を作り、
温度82℃において空気を吹き込みながら酸化反応を行
なった。
【0127】得られた黒色粉を製造例1の方法と同様に
して、濾過、水洗い、乾燥、加熱還元処理を行って表2
に示した物性を有する磁性酸化物B3を得た。
【0128】(比較製造例4)乾燥後の加熱処理を行わ
ないことを除いては製造例3と同様な製法によって、表
2に示した物性を有する磁性酸化鉄B4を得た。
【0129】(比較製造例5)乾燥後の加熱還元処理を
行わないことを除いては、製造例5と同様な製法によっ
て、表2に示した物性を有する磁性酸化鉄B5を得た。
【0130】(比較製造例6)製造例2で得た磁性酸化
鉄A2を更に窒素ガス中、410℃で4時間加熱処理を
行って、表2に示した物性を有する磁性酸化鉄B6を得
た。
【0131】(比較製造例7)乾燥後の加熱還元処理の
条件を45容量%の水素ガスを含有する水素と窒素との
混合ガス中、340℃の温度下、3時間に変更した以外
は製造例1と同様な方法で、表2に示した物性を有する
磁性酸化鉄B7を得た。
【0132】(比較製造例8)Fe2+2.4mol/
lを含む硫酸第一鉄水溶液10lとケイ酸ソーダ(Si
O2:28重量%)6.0gが添加されている5.2N
のNaOH水溶液10lとを混合した溶液を作り、95
℃において空気を吹き込みながら酸化反応を行った。得
られた黒色粉を製造例1の方法と同様にして濾過、水洗
い、加熱還元処理を行って表2に示した物性を有する磁
性酸化鉄B2を得た。
【0133】(比較製造例9)乾燥後の加熱処理の条件
を水素ガス中、420℃の温度下1時間に変更した以外
は製造例3と同様な方法で表2に示した物性を有する磁
性酸化鉄B9を得た。
【0134】各製造例及び比較製造例で作成した各々の
磁性酸化鉄を電子顕微鏡で観察したところ、比較製造例
9の磁性酸化鉄において粒子同志の著しい凝集が見られ
、更に比較製造例3の磁性酸化鉄にやや凝集が見られた
以外は、他の磁性酸化鉄の粒子同志の凝集は観察されな
かった。
【0135】各製造例及び比較製造例で作成した各々の
磁性酸化鉄について乾燥工程以降の製造条件を表1に示
し、各々の磁性酸化鉄の物性を表2に示し、各々の磁性
酸化鉄のBET比表面積とX線回折における磁性酸化鉄
の311面の回折ピークの半値幅との関係を図4に示し
、磁性酸化鉄の数平均粒径とX線回折における磁性酸化
鉄の311面の回折ピークの半値幅との関係を図5に示
す。
【0136】
【表1】
【0137】
【表2】 実施例1 スチレン/アクリル酸ブチル/ジビニルベンゼン共重合
体(共重合重量比80/19.5/0.5;重量平均分
子量32万)  100重量部 磁性酸化鉄A1  80重量部 ニグロシン  2重量部 低分子量プロピレン  4重量部
【0138】上記材料をブレンダーでよく混合した後、
150℃に設定した2軸混練押出機にて混練した。得ら
れた混練物を冷却し、カッターミルにて粗粉砕した後、
ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得ら
れた微粉砕粉を固定壁型風力分級機で分級して分級粉を
生成した。更に、得られた分級粉をコアンダ効果を利用
した多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級
機)で超微粉及び粗粉を同時に厳密に分級除去して体積
平均粒径7.8μmの黒色粉体を得た。
【0139】得られた黒色微粉体100重量部に正荷電
性疎水性シリカ(BET比表面積200m2/g)0.
6重量部及びポリビニリデンフルオライド微粉末0.1
重量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し正荷電性磁
性トナーとした。得られた磁性トナーを温度23.5℃
、湿度60%RHの常温常湿環境条件下に10日間放置
後、図1に示す画像形成装置を有する市販のキヤノン社
製複写機NP4835(キヤノン社製)に用いて画出し
を行ったところ、温度23.5℃、湿度60%RHの常
温、常湿環境条件下で画像濃度は1.38と高く地カブ
リもなく、かつ解像度の高い画像が得られた。
【0140】更に、温度15℃、湿度10%RHの低温
、低湿環境条件下において画像濃度は1.37と高く、
チャージアップによるスリーブ上のトナーコーティング
不良や地カブリの発生もなく、また、温度32.5℃、
湿度85%RHの高温、高湿環境条件下においても画像
濃度は1.32と高く、異なる環境条件下においても画
像濃度の変動は小さかった。更に3万枚の繰り返しコピ
ーを続けても画像濃度は安定しており、地カブリ、反転
カブリも問題とならなかった。更に、トナーを温度35
℃、湿度85%の高温、高湿環境条件下に2ヶ月間放置
後、再び上記と同様に異なる環境条件下で画出しを行っ
たところ、いずれの環境条件下においても、画像濃度が
高くて濃度の変動も小さく、地カブリや反転カブリも問
題とならず、良好な画像が得られた。以上の結果を表3
に示す。
【0141】実施例2〜7 磁性酸化鉄A1の代わりに、磁性酸化鉄A2〜A7の磁
性酸化鉄を用いることを除いては実施例1と同様に行っ
た。その結果、磁性酸化鉄A3及びA5を用いたトナー
はいずれも温度15℃、湿度10%RHの低温、低湿環
境条件下での3万枚画出しで、やや画像濃度が低く、軽
微なスリーブコートムラを発生するものの、実用上問題
となるレベルではなかった。更に、他の結果は実施例1
と同様に良好な結果が得られた。また、磁性酸化鉄A2
,A4,A6及びA7をそれぞれ用いたトナーは、いず
れも実施例1と同様に良好な結果が得られた。
【0142】実施例8 ポリエステル樹脂100重量部、磁性酸化鉄A190重
量部、クロム錯体3重量部を用いることを除いては、実
施例1と同様に正荷電性磁性トナーを作製し、図1に示
す画像形成装置を有する市販の複写機NP7550で(
キヤノン社製)で画出ししたところ、実施例1と同様に
良好な結果が得られた。
【0143】比較例1 実施例1で用いた磁性酸化鉄A1の代わりに磁性酸化鉄
B1を用いることを除いては実施例1と同様にしてトナ
ーを得、テストを行った。常温常湿環境条件下において
は、3万枚の繰り返しコピーをすることによって、わず
かにカブリが見られた以外は実施例1のものとほぼ変わ
らず良好であった。しかし、低温低湿環境条件下では地
カブリが多くなり、3万枚の繰り返しコピーをすること
によって画像濃度の低下が起こるとともに、トナーコー
ティングムラによるサザ波状の濃淡ムラも発生した。
【0144】更に前記トナーを温度35℃、湿度85%
RHの高温高湿環境条件下に2ヶ月間放置後、再び上記
と同様に画出しを行ったところ、低温低湿環境条件下で
、初期からトナーコーティングムラによる画像上濃淡ム
ラがやや発生し、3万枚の繰り返しコピーによって、更
に画像上濃淡ムラが悪化した。
【0145】比較例2 実施例1で用いた磁性酸化鉄A1の代わりに、磁性酸化
鉄B2を用いることを除いては、実施例1と同様にして
正荷電性磁性トナーを作製し、テストを行った結果、低
温低湿環境条件下において3万枚の繰り返しコピーをす
ることによって、やや画像濃度低下が起こるとともに、
スリーブコートムラによるサザ波状の濃淡ムラもやや発
生した。
【0146】比較例3〜5 実施例1で用いた磁性酸化鉄A1の代わりに磁性酸化鉄
B3,B4及びB5を用いることを除いては、実施例1
と同様にして正荷電性磁性トナーを作製し、テストを行
った。
【0147】いずれのトナーも常温、常湿環境条件下に
おいては、実施例1のものとほとんど変わらず良好であ
ったが、低温、低湿環境条件下では3万枚の繰り返しコ
ピーをすることによって画像濃度低下がやや起こり始め
、更に実用上問題のないレベルではあるがトナーコーテ
ィングムラも発生した。また、高温、高湿環境条件下で
は、いずれのトナーも濃度が比較例3のトナーで1.2
0、比較例4のトナーで1.19、比較例5のトナーで
1.18とやや低目であった。
【0148】更に、比較例3〜5のトナーを温度35℃
、湿度85%RHの高温、高湿環境条件下に2ヶ月間放
置後、上記と同様に異なる環境条件下でテストを行った
ところ、いずれのトナーも常温、常湿環境条件下におい
ては、わずかに地カブリが発生し、また低温、低湿環境
条件下では、地カブリが増え、3万枚の繰り返しコピー
をすることによって、初期の画像濃度に比べて0.18
〜0.21濃度が低下し、更にトナーコーティングムラ
によるサザ波状の濃度ムラが発生した。また、高温、高
湿環境条件下では、濃度が比較例3のトナーでは1.1
1、比較例4のトナーでは1.09、比較例5のトナー
では1.10と低かった。以上の結果を表3に示す。
【0149】比較例6〜7 実施例1で用いた磁性酸化鉄A1の代わりに、磁性酸化
鉄B6及びB7を用いることを除いては、実施例1と同
様にして正荷電性磁性トナーを作製し、テストを行った
【0150】いずれのトナーも、常温、常湿環境条件下
及び低温、低湿環境条件下では実施例1とほぼ同様に良
好な結果が得られたが、高温、高湿環境条件下において
、初期の画像濃度がそれぞれ1.07及び1.06と低
かった。更に、各々のトナーを温度35℃、湿度85%
RHの高温、高湿環境条件下に2ヶ月間放置後、再び上
記と同様に異なる環境条件下でテストを行ったことろ、
上記とほぼ同様な結果が得られた。
【0151】比較例8〜9 実施例1で用いた磁性酸化鉄A1の代わりに、磁性酸化
鉄B8及びB9を用いることを除いては実施例1と同様
にして正荷電性磁性トナーを作製し、テストを行った。
【0152】いずれのトナーも常温、常湿環境条件下に
おいて、3万枚の繰り返しコピーをすることによって画
像濃度の低下が起こるとともに地カブリが多くなった。 また低温、低湿環境条件下では、地カブリが更に顕著に
なり、3枚後の繰り返しコピーをすることによって画像
濃度の低下が起こるとともに、トナーコーティングムラ
によるサザ並状の濃度ムラも発生した。
【0153】更に各々のトナーを温度35℃、湿度85
%RHの高温、高湿環境条件下に、2ヶ月間放置後、再
び上記と同様に異なる環境条件下で画出しを行ったとこ
ろ、磁性酸化鉄B8を用いたトナーは上記とほとんど同
じ傾向であったが、磁性酸化鉄B9を用いたトナーでは
、低温、低湿環境条件下においてトナーコーティングム
ラによるサザ波状の濃度ムラが更に悪化した。
【0154】
【表3】
【0155】
【発明の効果】本発明の磁性トナーに用いられる磁性酸
化鉄は、該磁性酸化鉄中にFe(II)が特定量存在し
、磁性酸化鉄のX線回折図形におけるスピネル構造を持
つマグネタイトの311面の回折ピークの半値幅W(d
eg)と、磁性酸化鉄のBET比表面積S(m2/g)
との関係が特定の関係であるため、或は磁性酸化鉄は、
特定の条件で加熱処理が施され、該磁性酸化鉄中にFe
(II)が特定量存在し、磁性酸化鉄のX線回折図形に
おけるスピネル構造を持つマグネタイトの311面の回
折ピークの半値幅W(deg)と、磁性酸化鉄の数平均
粒径D(μm)との関係が特定の関係であるため、優れ
た結晶性を有することから、磁性トナーは、チャージト
ップが抑えられ、経時的な変化が少なく、長期にわたっ
て画像濃度の高い良好な画像が得られるとともに、温度
、湿度の如き環境変動に対しても濃度変動の抑えられ、
各環境条件下において良好な画像を長期的にわたって得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁性トナーを用いることのできる画像
形成装置の概略構成図である。
【図2】製造例1の磁性酸化鉄のX線回折パターンを示
すチャートである。
【図3】比較製造例の磁性酸化鉄のX線回折パターンを
示すチャートである。
【図4】磁性酸化鉄のBET比表面積とX線回折におけ
る磁性酸化鉄の311面の回折ピークの半値幅との関係
を示す図である。
【図5】磁性酸化鉄の数平均粒径とX線回折における磁
性酸化鉄の311面の回折ピークの半値幅との関係を示
す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  磁性酸化鉄及び結着樹脂を少なくとも
    含有する磁性トナーにおいて、該磁性酸化鉄は、該磁性
    酸化鉄中のFe(II)の含有率が18.5〜24.1
    重量%であり、BET法で測定した比表面積をS(m2
    /g)、X線回折におけるスピネル構造を持つ磁性酸化
    鉄の311面の回折ピークの半値幅をW(deg)とし
    た場合に、S及びWは、下記関係 4.5×10−3S+0.130≦W≦4.5×10−
    3S+0.1604.5≦S≦11.0 を満足することを特徴とする磁性トナー。
  2. 【請求項2】  磁性酸化鉄及び結着樹脂を少なくとも
    含有する磁性トナーにおいて、該磁性酸化鉄は、水素ガ
    ス濃度50容量%以下の水素ガス/不活性ガス混合ガス
    中で130〜360℃の温度下或いは、不活性ガス中で
    150〜450℃の温度下で加熱処理されており、該磁
    性酸化鉄中のFe(II)の含有率が18.5〜24.
    1重量%であり、数平均粒径をD(μm)とし、X線回
    折におけるスピネル構造を持つ磁性酸化鉄の311面の
    回折ピークの半値幅をW(deg)とした場合に、D及
    びWは、下記関係 −0.08D+0.180≦W≦−0.08D+0.2
    120.10≦D≦0.45 を満足することを特徴とする磁性トナー。
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