JPH04369613A - カラー画像読取装置 - Google Patents

カラー画像読取装置

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JPH04369613A
JPH04369613A JP3174390A JP17439091A JPH04369613A JP H04369613 A JPH04369613 A JP H04369613A JP 3174390 A JP3174390 A JP 3174390A JP 17439091 A JP17439091 A JP 17439091A JP H04369613 A JPH04369613 A JP H04369613A
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JP
Japan
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light
color image
diffraction grating
optical system
color
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Application number
JP3174390A
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English (en)
Inventor
Michitaka Seya
瀬谷 通隆
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
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Priority to US07/894,516 priority patent/US5221835A/en
Priority to EP92109523A priority patent/EP0517235B1/en
Priority to DE69222089T priority patent/DE69222089T2/de
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラー画像読取装置に関
し、特に通過光量を制御する光量補正手段と反射型1次
元ブレーズド回折格子より成る色分解手段そして3つの
ラインセンサー(受光素子)を同一基板面上に設けた受
光手段とを利用することにより、入射角度の相違による
反射回折角のズレによる受光素子面上のボケを許容レベ
ル内に抑えつつ原稿面上のカラー画像情報を高精度に読
取るようにした例えばカラースキャナやカラーファクシ
ミリ等に好適なカラー画像読取装置に関するものである
【0002】
【従来の技術】従来より原稿面上のカラー画像情報を光
学系を介してラインセンサー(CCD)面上に結像させ
て、このときのラインセンサーからの出力信号を利用し
てカラー画像情報をデジタル的に読取る装置が種々と提
案されている。
【0003】例えば図14は従来のカラー画像読取装置
の光学系の要部概略図である。同図では原稿面11上の
カラー画像からの光束を結像レンズ19で集光し後述す
るラインセンサー面上に結像させる際、該光束を3Pプ
リズム20を介して例えば赤色(R)、緑色(G)、青
色(B)の3色に色分解した後、各々のラインセンサー
21,22,23面上に導光している。そして各ライン
センサー21,22,23面上に結像したカラー画像を
各々副走査方向にライン走査し各色光毎に読取りを行な
っている。
【0004】図15は従来のカラー画像読取装置の光学
系の要部概略図である。同図では原稿面11上のカラー
画像からの光束を結像レンズ29で集光し後述するライ
ンセンサー面上に結像させる際、該光束を2色性を有す
る波長選択透過膜が付加された2つの色分解用のビーム
スプリッター30,31を介して3色に対応する3つの
光束に分離している。
【0005】そして該3つの色光に基づくカラー画像を
3つのラインセンサーを同一基板面上に設けた所謂モノ
リシック3ラインセンサー32面上に各々結像させてい
る。これによりカラー画像を副走査方向にライン走査し
各色光毎に読取りを行なっている。
【0006】図16は図15に示したモノリシック3ラ
インセンサー32の説明図であり、該モノリシック3ラ
インセンサー32は同図に示すように3つのラインセン
サー(CCD)25,26,27を互いに平行となるよ
うに同一基板面上に有限距離離して配置しており、該ラ
インセンサー面上には各々の色光に基づく不図示の色フ
ィルターが設けられている。
【0007】又、各ラインセンサー25,26,27の
間隔S1,S2は様々な製作上の条件から一般的に例え
ば0.1〜0.2mm程度で製作されており、又各単一
素子28の画素幅W1,W2は例えば7μm×7μm、
10μm×10μm程度で設定されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図14に示すカラー画
像読取装置では3つの独立のラインセンサーを必要とし
、又高精度化が要求され、しかも製作上困難な3Pプリ
ズムを必要とする為、装置全体が複雑化し、又高価とな
ってくる。更に結像光束と各ラインセンサーとの合致調
整を各々独立に3回行なう必要があり、組立調整が面倒
となる等の問題点があった。
【0009】
【数1】 今、製作上好ましいラインセンサーの各ライン間の距離
を0.1〜0.2mm程度とするとビームスプリッター
30,31の板厚xは35〜70μm程度となる。
【0010】一般にこのような薄い厚さで光学的に平面
性を良好に維持したビームスプリッターを構成すること
は大変難しく、このような厚さのビームスプリッターを
用いるとラインセンサー面上に結像させるカラー画像の
光学性能が低下してくるという問題点があった。
【0011】一方、図17に示すようにモノリシック3
ラインセンサーの中央のライン26に対する他の2つの
ライン25,27のライン間の距離S1,S2は一般的
に各反対方向に等距離、かつ副走査方向の画素サイズ(
図16参照)W2の整数倍になるように設定している。 これは次の理由からによる。
【0012】即ち、図17に示すように通常の結像光学
系45のみを用いて上記に示したモノリシック3ライン
センサーでカラー画像の読取りを行なう場合、3つのラ
インセンサー25,26,27で同時に読取れる原稿面
11上の読取位置は同図に示す如く異なる3つの位置2
5´,26´,27´となる。
【0013】この為、原稿面11上の任意の位置に対す
る3色(R,G,B)の各信号成分は同時に読取ること
ができず、それぞれ3ラインセンサーで読取り後、一致
させ合成する必要が生じてくる。
【0014】これには3ラインセンサーの各ライン間の
距離S1,S2を各画素サイズW2の整数倍となるよう
に設定し、これに応じた冗長ラインメモリーを具備した
上で例えばB信号(B色光に基づく信号成分)に対し各
G,R信号(G,R色光に基づく信号成分)を遅延させ
ることによって比較的容易に3色の合成信号成分を得て
いる。
【0015】従って上記の如く3ラインセンサーの中央
のラインセンサー26に対する他の2つのラインセンサ
ー25,27間の距離S1,S2は副走査方向の画素サ
イズW2の整数倍となるように設定しているのである。
【0016】しかしながら上記に示したカラー画像読取
装置において冗長ラインメモリーを3ラインセンサーの
ライン間距離相当に充当することは高価なラインメモリ
ーを複数列具備しなければならず、これはコスト的にみ
て極めて不利となり、又装置全体が複雑化してくる等の
問題点があった。
【0017】本発明は色分解手段としての反射型1次元
ブレーズド回折格子を用い色分解してカラー画像を読取
る際、カラー画像(原稿面)と受光手段との間に通過光
量を制御する光量補正手段を設けることにより、該反射
型1次元ブレーズド回折格子の入射角の異なることに帰
因する反射各点からの反射回折角のズレによる±1次回
折光の格子ピッチ断面方向(副走査方向)の受光素子面
上のボケを許容レベル内に抑えることができ、これによ
り例えばR,G,Bの3つの色光でカラー画像をデジタ
ル的に高精度に読取ることのできるカラー画像読取装置
の提供を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明のカラー画像読取
装置は、カラー画像を結像光学系により3つのラインセ
ンサーを同一基板面上に配置した受光手段面上に結像さ
せ、該受光手段で該カラー画像を読取る際、該結像光学
系と該受光手段面との間の光路中に入射光束を3つの色
光に色分解する反射型1次元ブレーズド回折格子より成
る色分解手段を設けると共に該カラー画像と該受光手段
との間に副走査方向の開口数が主走査方向の開口数に比
べて小さくなるように通過光量を制御する光量補正手段
を設けたことを特徴としている。
【0019】
【実施例】図1(A)、(B)は各々本発明の実施例1
の要部平面図(主走査断面)と要部側面図(副走査断面
)図2は図1に示した開口絞りSPの正面図である。
【0020】図3(A)は図1に示した結像光学系を通
過した後の光束の光路を示した一部分の説明図、図3(
B)は図3(A)に示した反射型1次元ブレーズド回折
格子の一部分の拡大説明図である。
【0021】図中、1は原稿面であり、カラー画像が形
成されている。SPは光量補正手段であり開口絞りより
成っており、副走査方向の開口数(N.A)が主走査方
向の開口数(N.A)より小さくなるように通過光量を
制御している。
【0022】即ち本実施例に於ける開口絞りSPは図2
に示すように後述するラインセンサーの画素の並び方向
(主走査方向)の開口径が副走査方向の開口径より大き
くなるような形状より形成している。
【0023】2は結像光学系であり、本実施例において
は射出側の主光線が光軸と平行となって射出する所謂射
出型テレセントリック系となるように構成しており、カ
ラー画像に基づく光束を後述する反射型1次元ブレーズ
ド回折格子を介して受光手段(モノリシック3ラインセ
ンサー)面上に結像させている。
【0024】3は色分解手段であり、反射型1次元ブレ
ーズド回折格子より構成しており、入射光束をラインセ
ンサーの画素の並び方向と直交する方向に所定の色光、
例えばR(赤)、G(緑),B(青)の3原色の色光に
分解し反射回折させている。
【0025】4は受光手段であり、3つのラインセンサ
ー(CCD)8,9,10を互いに平行となるように同
一基板面上に配置した所謂モノリシック3ラインセンサ
ーより成っている。各ラインセンサー8,9,10のラ
イン間隔は色分解手段3の色分解方向に対応し各々異な
った値に設定している。
【0026】本実施例では原稿面1上のカラー画像を不
図示のミラー等より成る走査手段によりライン走査し、
該カラー画像からの光束の通過光量を開口絞りSPによ
り制御して結像光学系2により集光し、1次元ブレーズ
ド回折格子3を介して3つの色光に色分解した後に各色
像を各々対応するラインセンサー8,9,10面上に結
像させている。そして受光手段4により各々の色光に基
づくカラー画像をデジタル的に読取っている。
【0027】本実施例の色分解用の反射型1次元ブレー
ズド回折格子3は図3(A)に示すように、該回折格子
3により反射回折された光束を−1次光5、0次光6、
そして+1次光7の3方向に分離し結像光学系2による
集束球面波の光束として各々ラインセンサー8,9,1
0面上に結像している。
【0028】集束球面波のうち格子ピッチ断面内(副走
査断面内)(図1(B)、図3(A))に於いて光軸に
対して図面上上側から1次元ブレーズド回折格子3へ入
射する光束(以下「上側光束」という)と光軸上より1
次元ブレーズド回折格子3へ入射する光束、そして光軸
に対して図面上下側から1次元ブレーズド回折格子3へ
入射する光束(以下「下側光束」という)とではそれぞ
れ該1次元ブレーズド回折格子3に対する入射角が異な
っている。
【0029】例えば図3(A)に示すように上側光束の
入射角をθ1 、光軸上の光束の入射角をθ0 そして
下側光束の入射角をθ2としたとき、θ1 >θ0 >
θ2 となる関係で1次元ブレーズド回折格子3へ入射
している。
【0030】ここで反射回折における1次回折での反射
回折角θ´と入射各θとは次式に示す関係がある。
【0031】sinθ´−sinθ=±λ/Pλ:波長
、符号正:+1次、符号負:−1次、P:格子ピッチ 従って上式より反射回折角θ´は     θ´=sin−1(±λ/P+sinθ)  
      ‥‥‥(1)より求めることができる。
【0032】この反射回折角θ´が上述した副走査断面
内で各々異なる。この為結像光学系による集束球面波内
に1次元ブレーズド回折格子を配置した場合、結像面(
受光素子面)内で各次数の回折光の反射回折角θ´のズ
レに相当するボケが生じることになる。
【0033】ここで具体的に数値例を挙げて説明する。 例えば光軸上における光束の入射角θ0 が45°にお
ける集束球面波として1次元ブレーズド回折格子への入
射光束の明かるさNAをNA=sinβとする。このと
き集束球面波の収束角βを5.5°、格子ピッチPを1
60μm、光軸に沿った1次元ブレーズド回折格子から
受光素子(3ラインセンサー)面までの距離L0 を3
5.2mmとする。この場合、例えば+1次回折光にお
いて波長λ+1=606nmとして上側光束では入射角
θ1 =50.5°で反射回折角θ1 ´,+1 =5
0.8°となり、又下側光束では入射角θ2 =39.
5°で反射回折角θ2 ´,+1 =39.8°となる
。又光軸上の光束においては入射角θ0 =45°で反
射回折角θ0 ´,+1 =45.3°となる。
【0034】この3つの反射回折光束が3ラインセンサ
ー4面に向かう光路を図4に示す。図4は±1次光及び
0次光の反射回折光が3ラインセンサー4面へ向かう光
路図を示したものである。
【0035】同図から明らかなように上側、下側の両光
束はこの断面内において一種の収差をもった形となり+
1次光では3ラインセンサー4の受光素子面上の手前で
集束(結像)してしまい、このとき受光素子面上では幾
何光学的に略75μmのボケが生じてしまう。
【0036】又、同様に波長λ−1=471nmの−1
次回折光においても上記に示した+1次回折光と同様に
ボケが生じてくる。即ち−1次回折光の上側、下側の両
光束は3ラインセンサー4の受光素子面上の後方で集束
(結像)してしまい、このとき受光素子面上ではやはり
幾何光学的に58μmのボケが生じてしまう。
【0037】一方、0次回折光においては反射型1次元
ブレーズド回折格子は単なる鏡面として作用する為、前
述した±1次回折光で発生する受光素子面上におけるボ
ケは生じない。
【0038】尚、上記算出に用いた反射型1次元ブレー
ズド回折格子の形状は格子厚d1 =d2 =d3 =
749.5nm、各段幅W1 =W2 =W3 =W4
 でかつ周期ピッチPは
【0039】
【数2】 である。
【0040】又、このときの各次光の回折光における効
率ピーク波長λは各々次式より求めた。±1次光に対し
ては
【0041】
【数3】 より(n,m)=(4,2)で波長λ+1=606nm
、波長λ−1=471nm、又0次光に対しては2d・
cosθ0 =m・λ0         ‥‥‥‥(
2)より波長λ0 =530nmである。
【0042】又、前述したボケ量は幾何光学的な算出に
基づいて求めたが厳密にキルヒホッフ(kirch  
hoff)回折によるシミュレーションを行い点像強度
分布を求めた結果を図5〜図7に示す。各図に示すよう
に双方におけるボケ量は比較的良い一致を示している。
【0043】一般にカラー画像読取装置においてカラー
画像情報を高精度に読み取る為には上記に示したボケ量
は読取時における副走査方向の分解能を損ね許容するこ
とができない量である。
【0044】又、上記に示した如く+1次光で80μm
程度、−1次光で60μm程度のボケが生じた場合、前
述した如く受光素子の大きさ(幅)は10μm×10μ
mで形成されているのが一般的である為、この±1次光
によるボケ量は到底許容するこはできない。
【0045】又、前述の算出結果により幾何光学的な算
出方法が略正しいボケ量を示し得ることから±次光にお
ける副走査方向のボケ量を数式で表わすと以下の如くに
なる。即ち+1次光に於いては
【0046】
【数4】 符号+:上側                   
 符号+:下側でありボケ量ΔX´+1は上記(3)´
式の符号±による両算出値の差として求めることができ
る。
【0047】又、同様に−1次光に於いては
【0048
【数5】 でありボケ量ΔX´−1は上記(3)´式の符号±によ
る両算出値の差として求めることができる。
【0049】一方、集束波光束の副走査方向の集束角β
と主走査方向の集束角γは各々NA(副)=sinβ、
NA(主)=sinγで各断面の明かるさを示す。
【0050】ここで前記(3)、(3)´式から明らか
な如く副走査方向の集束角βを小さく設定すればボケ量
ΔX´は小さく抑えることができる。
【0051】受光素子面上で必要な光量を得るための該
受光素子面上の照度は、この集束側のNAの2乗に比例
する関係がある。この為カラー画像読取装置を構成する
上で単に副走査方向の集束角βを任意に小さくすると所
定量の光量が得られなくなってくるという問題点が生じ
てくる。
【0052】そこで本実施例では受光素子面上で必要な
光量を得る為に主走査方向のNAを副走査方向のNAよ
り大きく設定し必要光量を得ると同時に集束角βから決
定される±1次光の受光素子面上におけるボケ量が許容
レベル内となるように設定し、これによりカラー画像を
高精度に読み取っている。
【0053】具体的には本実施例では結像光学系2の前
方に光量補正手段としての所定形状の開口絞りSPを設
け通過光量の制御を行い副走査方向のNAが主走査方向
のNAより小さくなるように制御している。
【0054】このときの開口絞りSPの形状としては図
2に示すように主走査方向に長い矩形状(図2の斜線部
、aは遮光部)にし、これにより副走査方向よりも主走
査方向で通過光量が多くなるようにしている。
【0055】この様な形状の開口絞りSPを用いて例え
ば主走査方向の集束角γをγ=5.5°に保持したまま
副走査方向には集束角βをβ=3.0°まで絞っている
。このときの点像強度分布を図18〜図20  に示す
【0056】各図から明らかなように+1次光に於いて
ボケ量はピーク値に対して10%レベルで20μm程度
となり副走査方向の有効開口を有する受光素子の走査に
よる信号のなまりを考慮すれば充分許容できるボケ量と
なっている。
【0057】一方、副走査方向の集束角βの下限値とし
ては結像光学系2のNAと波長λと、回折限界との間に
以下の関係式が成り立つ。
【0058】 φA ≒1.64×λ×1/2NA        …
……(4)(但しNA=sinβ、φA :回折スポッ
ト径)(4)式より結像光学系のNAを求めた場合例え
ば+1次光の波長λ+1をλ+1=606nm、回折ス
ポット径φA をφA≒10μm(画素サイズ)とした
とき該NAは0.05以上の値を確保することが必要と
なってくる。 即ち集束角βは2.8°程度以上保持しないと結像光学
系のNAによるボケを許容レベル内に維持することが難
しくなってくる。
【0059】尚、本実施例に於いては前記(3)式に示
したように光軸上における光束の入射角θ0 も受光素
子面上のボケへの依存性がある為、該入射角θ0 が3
0°となるように設定している。
【0060】これは色分解手段として反射型1次元ブレ
ーズド回折格子を用いた場合、垂直入射させることはメ
カニカルな干渉等から難しい為上記に示した数値を持た
せたものである。
【0061】次に本実施例における1次元ブレーズド回
折格子を反射型より構成したときの特長について透過型
の1次元ブレーズド回折格子と比較して述べる。
【0062】透過型の回折格子はApplied  O
ptics誌17巻15号2273〜2279頁(19
78.8.1号)に開示されているように、該透過型の
回折格子に入射した入射光束は透過回折されて主に3方
向に分離されている。この透過型の回折格子は例えばブ
レーズド波長をλ0 としたとき該ブレーズド波長λ0
 に対し必要な格子厚dT はdT=m・λ0 /(n
λ0 −1)となる。
【0063】ここでnλ0 は媒質の屈折率、m,λ0
 は前述の実施例と同様な値を用いm=2,λ0 =5
30nmとし屈折率nλ0 =1.5程度として算出し
た場合、透過型の回折格子の格子厚dT はdT =2
120nm必要となる。
【0064】一方、本発明における反射型1次元ブレー
ズド回折格子の場合(光軸上の光束の入射角が45°)
は前述の如く格子厚dR は749.5nmである。従
って透過型の回折格子の格子厚dT は反射型の回折格
子の格子厚dR に比べ約3倍も深い段差を必要とする
【0065】これは反射型の回折格子を制作するにあた
り極めて困難を伴うものであり、例えば媒質の屈折率を
高めてやれば多少緩和されるものの一般的に1次元ブレ
ーズド回折格子としては加工性及びコスト面等その他か
ら判断して例えばSiO2 のような媒質の屈折率nx
 =1.5程度のものが多く使用されている。
【0066】更に装置内のスペース効率からみても反射
型の回折格子の方が装置全体のコンパクト化を容易に図
ることができる等の利点を有している。
【0067】本実施例においては結像光学系を射出型テ
レセントリック系となるように構成している。これは次
の理由からによる。
【0068】即ち、主走査断面内の画角に応じた各光束
の回折格子への入射角が一定でない場合ブレーズド波長
λ0 は次式に従って変化してくる。
【0069】
【数6】 具体的に示すと画角に応じた主走査面内の入射角α´を
20°とし、テレセントリック系でない通常の結像光学
系と反射型1次元ブレーズド回折格子を用いた場合ブレ
ーズド波長λ0 は約30nmもシフトしてしまう。
【0070】このブレーズド波長λ0 のシフトズレを
防止する為に本実施例においては結像光学系を射出型テ
レセントリック系になるように構成し、該結像光学系か
らの出射光の各画角の主光線が常に主走査断面内で垂直
入射するようにしている。
【0071】図8は本発明の実施例2の光学系の要部概
略図である。本実施例においては色分解手段としての反
射型1次元ブレーズド回折格子40の形状を円筒形より
構成することにより、結像光学系を通常の光学系(テレ
セントリック系ではない)より構成している。
【0072】今、画角αで入射した光束が結像光学系2
により射出側で例えば角度α´で出射したとする。この
とき図9に示すように円筒形状でない通常の反射型1次
元ブレーズド回折格子を用いたとする。そうするとそれ
から反射回折された光束が受光手段4の1つのラインセ
ンサー4に入射する際の距離は軸上においてL0 、出
射角α´の軸外ではL1 となる。ここにL1 =L0
 /cosα´である。(尚、図8、図9においては破
線で示すように光路を展開した状態で示している。通常
の光学系ではα≒α´となっている。) この為、1次元ブレーズド回折格子と受光素子面との間
の各出射角α´に対する光路長は軸上(α´=0)と軸
外(α≠0)では異なり一定とはならない。
【0073】そこで本実施例においては上記の問題点を
解決する為に図8に示すように主走査断面内(有限画角
)における出射角α´の存在により反射型1次元ブレー
ズド回折格子40が作り付けられた基板を結像光学系の
射出瞳を中心とする円筒面とし、各画角に対応する射出
主光線が常に該回折格子40に垂直入射するようにして
いる。これにより当該断面内の入射角依存によるブレー
ズド波長のシフトを効果的に防止している。
【0074】一方、当該回折格子40で反射回折された
後、3ラインセンサー4の受光素子面に至る光路長は軸
上(α´=0)でL0 =g−R、軸外(α´≠0)で
L1 ´=g/cosα´−Rとなり、双方は一定とは
ならず各ラインセンサーの受光素子面に反射回折光は正
しく結像しない。
【0075】これを除去する為に反射型1次元ブレーズ
ド回折格子40の格子ピッチpを図10に示すように光
軸に対し主走査断面内で対称に軸上から軸外(中心部か
ら周辺部)に向かうにつれて大きくなるように(図10
におけるP→P´)設定している。これにより1次回折
角を変化させ結果的に軸上から軸外まで全て正しく直線
上に平行に並んだラインセンサー(受光素子)4面上に
結像させている。
【0076】この様に本実施例においては反射型1次元
ブレーズド回折格子40の形状を円筒形より構成し、か
つ格子ピッチの配列を前述の如く適切に設定している。 これにより結像光学系を通常の光学系で構成しても正し
く分光分離を行い、カラー画像情報を各色光ごとに高精
度に読取っている。
【0077】又、本実施例に於いては光量補正手段とし
て所定形状のスリットをカラー画像(原稿面)と受光手
段面との間の任意の位置に設け、副走査方向のNAが主
走査方向のNAに比べて小さくなるように通過光量を制
御している。
【0078】即ち、スリットの形状を副走査方向よりも
主走査方向で通過光量が多くなるように形成し、これに
より前述の実施例と同様な効果を得ている。
【0079】尚、スリットの配置位置としては結像光学
系の前方又は結像光学系内に設けても良く、あるいは結
像光学系と反射型1次元ブレーズト回折格子との間の光
路中若しくは回折格子面上に設けても本発明は適用する
ことができる。
【0080】図11は本発明の実施例3に係る受光手段
50の概略図である。前述の実施例2では反射型1次元
ブレーズド回折格子40の基板を主走査断面内で円筒面
としたが、本実施例においては逆に受光手段としてのモ
ノリシック3ラインセンサー50のセンターライン52
を挟む両側の2つのラインセンサー51,53を平行か
ら外し同図に示すような構成としている。これにより該
回折格子基板を平板のまま、同図に示すZ方向のシフト
をラインセンサーの受光部の各画素の位置シフトにより
吸収している。
【0081】一方、1次元ブレーズド回折格子の基板を
平板とすることにより発生する入射角α´に依存するブ
レーズド波長のシフトに関しては図12に示すように該
回折格子60の主走査断面方向の軸上から軸外(中心部
から周辺部)に向かって格子厚を連続的に格段共に同比
率で厚くしていくことにより解決している。
【0082】具体的に数値例を挙げて説明すると前述し
た実施例1の1次元ブレーズド回折格子を用いた場合、
入射角α´=20°においては格子厚d1を入射角α´
=0°での格子厚d1 =749.5nmに対してd1
 =797.6nmと厚くすることによりブレーズド波
長λ0 =530nmを一定に保っている。
【0083】尚、本実施例に於いても前述の実施例2と
同様に光量補正手段として所定形状のスリットを任意の
位置に設けて通過光量を制御している。これにより副走
査方向のNAが主走査方向のNAより小さくなるように
して±1次光の格子ピッチ断面方向の受光素子面上にお
けるボケを副走査に伴う有限開口を有する受光素子(撮
像素子)の信号のなまり以下のボケ量に押えている。
【0084】図13は本発明の実施例4の色分解手段と
しての反射型1次元ブレーズド回折格子70の説明図で
ある。
【0085】本実施例においての反射型の回折格子70
は3次元構造より成っており格子ピッチPを光軸中心か
ら主走査断面方向の周辺部に向かうにつれて徐々に大き
くしていく(Pc→Pe)と共に前記実施例3と同様に
格子厚を軸上から軸外(中心部から周辺部)に向けて連
続的に厚くしていく(hc→he)ことにより画角α´
によるブレーズド波長のシフトを効果的に防止している
【0086】この様に平板基板上に形成された3次元構
造よりなる反射型の回折格子70を用いることにより結
像光学系にテレセントリック系を用いずにカラー画像読
取装置を構成している。
【0087】尚、本実施例に於いても前述の実施例2、
3と同様に光量補正手段として所定形状のスリットを任
意の位置に設けることにより前述と同様な効果を得てい
る。
【0088】又、以上の実施例で示したうちで格子ピッ
チ及び格子厚の格子面上での変化を連続的であるとした
が、この変化に限らす例えば複数のステップで分割して
変化を与えても前述の実施例と同様の効果を得ることが
できる。
【0089】又、光量補正手段としては副走査方向のN
Aが主走査方向のNAに比べて小さくなるように通過光
量を制御できる光学部材なら何を用いても本発明は適用
することができる。
【0090】
【発明の効果】本発明によればカラー画像を色分解手段
としての反射型1次元ブレーズド回折格子を介してモノ
リシック3ラインセンサーより成る受光手段で読み取る
際、結像光学系における副走査方向のNAが主走査方向
のNAに比べて小さくなるように通過光量を制限する光
量補正手段をカラー画像と受光手段との間に設けること
により、結像光学系からの出射光束である集束球面波が
反射型1次元ブレーズド回折格子に入射する際、副走査
断面内で各光束の格子面への入射角が異なることに帰因
する反射回折角のズレによる±1次回折光の副走査方向
のボケを副走査に伴う有限開口を有する受光素子(撮像
素子)の信号のなまり以下のボケ量に押え、総合的な副
走査方向の分解能を保持することができ高精度にカラー
画像の読取りができるカラー画像読取装置を達成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】    本発明の実施例1の要部平面図と要部
側面図
【図2】    図1に示した開口絞りの正面図
【図3
】    (A)は図1の結像光学系を通過した後の光
束の光路を示した一部分の説明図、(B)は図3(A)
に示した反射型1次元ブレーズド回折格子の一部分の拡
大説明図
【図4】    各次光の反射回折光が3ラインセンサ
ーへ向かう光路を示した光路図
【図5】    従来の+1次光における回折パターン
【図6】    従来の0次光における回折パターン
【図7】    従来の−1次光における回折パター
ン図
【図8】    本発明の実施例2の要部概略図

図9】    本発明の構成と比較説明する為の要部概
略図
【図10】  本発明の実施例2の回折格子の説明図

図11】  本発明の実施例3の受光手段の要部概略図
【図12】  本発明の実施例3の回折格子の説明図

図13】  本発明の実施例4の回折格子の斜視図
【図
14】  従来のカラー画像読取装置の光学系の要部概
略図
【図15】  従来のカラー画像読取装置の光学系の要
部概略図
【図16】  モノリシック3ラインセンサーの説明図
【図17】  従来のカラー画像読取装置の光学系の要
部概略図
【図18】  本発明の実施例1の+1次光における回
折パターン図
【図19】  本発明の実施例1の0次光における回折
パターン図
【図20】  本発明の実施例1の−1次光における回
折パターン図
【符号の説明】
1    原稿面 SP  光量補正手段(開口絞り) 2    結像光学系 3,40,60    反射型1次元ブレーズド回折格
子4,50    受光手段(モノリシック3ラインセ
ンサー) 5,6,7    反射回折光 8,9,10    ラインセンサー 51,52,53    ラインセンサー70    
反射型回折格子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  カラー画像を結像光学系により3つの
    ラインセンサーを同一基板面上に配置した受光手段面上
    に結像させ、該受光手段で該カラー画像を読取る際、該
    結像光学系と該受光手段面との間の光路中に入射光束を
    3つの色光に色分解する反射型1次元ブレーズド回折格
    子より成る色分解手段を設けると共に、該カラー画像と
    該受光手段との間に副走査方向の開口数が主走査方向の
    開口数に比べて小さくなるように通過光量を制御する光
    量補正手段を設けたことを特徴とするカラー画像読取装
    置。
  2. 【請求項2】  前記3つのラインセンサーは互いに平
    行となるように配置しており、前記結像光学系は射出型
    テレセントリック系より構成しており、前記色分解手段
    は入射光束を該ラインセンサーの画素の並び方向と直交
    する方向に色分解していることを特徴とする請求項1記
    載のカラー画像読取装置。
  3. 【請求項3】  前記反射型1次元ブレーズド回折格子
    の格子ピッチは前記結像光学系の光軸中心から周辺にか
    けて順次大きくなるように設定していることを特徴とす
    る請求項1記載のカラー画像読取装置。
  4. 【請求項4】  前記反射型1次元ブレーズド回折格子
    の格子厚は前記結像光学系の光軸中心から周辺にかけて
    順次厚くなるように設定していることを特徴とする請求
    項1記載のカラー画像読取装置。
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EP92109523A EP0517235B1 (en) 1991-06-07 1992-06-05 Image reading apparatus
DE69222089T DE69222089T2 (de) 1991-06-07 1992-06-05 Bildlesevorrichtung

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JPS6320957A (ja) * 1986-07-14 1988-01-28 Konica Corp 読取装置
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JPH03132251A (ja) * 1989-10-18 1991-06-05 Konica Corp カラー画像のライン読取り装置

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