JP3559658B2 - カラー画像読取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はカラー画像読取装置に関し、特に反射型又は透過型の1次元ブレーズド回折格子より成る色分解手段、複数(3つ)のラインセンサー(受光素子)を同一基板面上に設けた受光手段、そして回折光学素子等を利用することにより、簡易な構成の3ラインセンサーにより原稿面上のカラー画像情報を高精度に読取ることができる、例えばカラースキャナやカラーファクシミリ等に好適なカラー画像読取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より原稿面上のカラー画像情報を光学系を介してラインセンサー(CCD)面上に結像させて、このときのラインセンサーからの出力信号を利用してカラー画像情報をデジタル的に読取る装置が種々と提案されている。
【0003】
例えば図6は従来のカラー画像読取装置の光学系の要部概略図である。同図では原稿面11上のカラー画像からの光束を結像レンズ69で集光し後述するラインセンサー面上に結像させる際、該光束を3Pプリズム60を介して例えば赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色に色分解した後、各々のラインセンサー61,62,63面上に導光している。そして各ラインセンサー61,62,63面上に結像したカラー画像を各々副走査方向にライン走査し各色光毎に読取りを行なっている。
【0004】
図7は従来のカラー画像読取装置の光学系の要部概略図である。同図では原稿面11上のカラー画像からの光束を結像レンズ79で集光し後述するラインセンサー面上に結像させる際、該光束を2色性を有する波長選択透過膜が付加された2つの色分解用のビームスプリッター70,71を介して3色に対応する3つの光束に分離している。
【0005】
そして3つの色光に基づくカラー画像を3つのラインセンサーを同一基板面上に設けた所謂モノリシック3ラインセンサー72面上に各々結像させている。これによりカラー画像を副走査方向にライン走査し各色光毎に読取りを行なっている。
【0006】
図8は図7に示したモノリシック3ラインセンサー72の説明図であり、該モノリシック3ラインセンサー72は同図に示すように3つのラインセンサー(CCD)65,66,67を互いに平行となるように同一基板面上に有限距離離して配置しており、該ラインセンサー面上には各々の色光に基づく不図示の色フィルターが設けられている。
【0007】
又、各ラインセンサー65,66,67の間隔S ,S は様々な製作上の条件から一般的に例えば0.1〜0.2mm程度で製作されており、又各単一素子68の画素幅W1,W2は例えば7μm×7μm、10μm×10μm程度で設定されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図6に示すカラー画像読取装置では3つの独立のラインセンサーを必要とし、又高精度化が要求され、しかも製作上困難な3Pプリズムを必要とする為、装置全体が複雑化し、又高価となってくる。更に結像光束と各ラインセンサーとの合致調整を各々独立に3回行なう必要があり、組立調整が面倒となる等の問題点があった。
【0009】
又、図7に示すカラー画像読取装置はビームスプリッター70,71の板厚をxとした場合、ラインセンサーの各ライン間の距離は2√2xとなる。今、製作上好ましいラインセンサーの各ライン間の距離を0.1〜0.2mm程度とするとビームスプリッター70,71の板厚xは35〜70μm程度となる。
【0010】
一般にこのような薄い厚さで光学的に平面性を良好に維持したビームスプリッターを構成することは大変難しく、このような厚さのビームスプリッターを用いるとラインセンサー面上に結像させるカラー画像の光学性能が低下してくるという問題点があった。
【0011】
一方、図9に示すようにモノリシック3ラインセンサーの中央のライン66に対する他の2つのライン65,67のライン間の距離S ,S は一般的に各反対方向に等距離、かつ副走査方向の画素サイズ(図8参照)W2の整数倍になるように設定している。これは次の理由からによる。
【0012】
即ち、図9に示すように通常の結像光学系89のみを用いて上記に示したモノリシック3ラインセンサーでカラー画像の読取りを行なう場合、3つのラインセンサー65,66,67で同時に読取れる原稿面11上の読取位置は同図に示す如く異なる3つの位置65´,66´,67´となる。
【0013】
この為、原稿面11上の任意の位置に対する3色(R,G,B)の各信号成分は同時に読取ることができず、それぞれ3ラインセンサーで読取り後、一致させ合成する必要が生じてくる。
【0014】
これには3ラインセンサーの各ライン間の距離S ,S を各画素サイズW2の整数倍となるように設定し、これに応じた冗長ラインメモリーを具備した上で例えばB信号(B色光に基づく信号成分)に対し各G,R信号(G,R色光に基づく信号成分)を遅延させることによって比較的容易に3色の合成信号成分を得ている。
【0015】
従って上記の如く3ラインセンサーの中央のラインセンサー66に対する他の2つのラインセンサー65,67間の距離S ,S は副走査方向の画素サイズW2の整数倍となるように設定しているのである。
【0016】
しかしながら上記に示したカラー画像読取装置において冗長ラインメモリーを3ラインセンサーのライン間距離相当に充当することは高価なラインメモリーを複数列具備しなければならず、これはコスト的にみて極めて不利となり、又装置全体が複雑化してくる等の問題点があった。
【0017】
又、一般的に言って半導体プロセスにおける容易性から3ラインセンサーの各ライン間の距離S ,S は等しい値がとられるのが望ましい。
【0018】
更に別な手法としてモノリシックな3ラインセンサーを受光手段(受光素子)として用い、結像光路中に色分解手段としての反射型1次元ブレーズド回折格子を投影レンズ(結像レンズ)の射出瞳から受光手段面方向に離して配置し、反射回折を用いて色分解を行ない、原稿面の1ラインのカラー画像情報を3ラインセンサー面上に副走査方向に色分解して結像させることにより、該カラー画像情報を読取るカラー画像読取装置が、例えば特開平4−361471号公報で提案されている。
【0019】
上記色分解手段として反射型1次元ブレーズド回折格子を用いたカラー画像読取装置においては、以下に示す課題があった。
【0020】
色分解系によって色分解される各色の読取波長域には、ピーク波長、半値波長幅、各色のオーバーラップ量等に対する制約が発生してくる。例えばその1例として図2に示す波長特性を読取系の理想的な波長特性としたとき、各色のピーク波長がどの色を基準として考えても対称的に位置していない為に反射型1次元ブレーズド回折格子のピッチをいかに設定しようとも±1次回折光の0次回折光に対する角度は一致せず非対称性が残る。その為3ラインセンサー面上で各色光の間隔(色光間隔)が異なってくる。
【0021】
従って従来はモノリシック3ラインセンサーの副走査方向のライン間隔(センサー間隔)を非対称にした一般的な等ライン間隔ではない特殊なセンサーの作成が必要となっていた。
【0022】
本発明はモノリシック3ラインセンサーと反射型もしくは透過型の1次元ブレーズド回折格子とを用いて入射光束を色分解してカラー画像を読み取る際、該1次元ブレーズド回折格子と該モノリシック3ラインセンサーとの間の光路中に回折光学素子を設け、該回折光学素子により1次元ブレーズド回折格子で色分解される複数の色光(各次数の回折光)のうち少なくとも1つの色光(回折光)に対して、その回折角を変化させることにより、モノリシック3ラインセンサー面上で副走査方向に色分解される3つの色光の間隔を等間隔とすることのできるカラー画像読取装置の提供を目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明のカラー画像読取装置は、
(1) カラー画像を結像光学系により入射光束を複数の色光に色分解する1次元ブレーズド回折格子より成る色分解手段を介して複数のラインセンサーを同一基板面上に配置した受光手段面上に結像させ、該カラー画像と該受光手段とを相対的に走査させて該受光手段で該カラー画像を読取る際、
該色分解手段と該受光手段との間の光路中に該色分解手段で色分解された複数の色光のうち少なくとも1つの色光に対して、その回折角を変化させる回折光学素子を設け、
該受光手段面上で副走査方向に色分解される複数の色光の間隔を等間隔となるようにしていることを特徴としている。
【0024】
特に(1−1) 前記複数のラインセンサーの各ライン間の距離は、該ラインセンサーの画素サイズの整数倍となるように設定していることや、
(1−2) 前記1次元ブレーズド回折格子は反射型の1次元ブレーズド回折格子より成ることや、
(1−3) 前記1次元ブレーズド回折格子は透過型の1次元ブレーズド回折格子より成ることや、
(1−4) 前記回折光学素子は前記1次元ブレーズド回折格子で色分解された複数の色光が空間的に分離する位置に配置されていることや、
(1−5) 前記色分解手段は入射光束を前記ラインセンサーの画素の並び方向と直交する方向に3つの色光に色分解していること等を特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1(A)は本発明の実施形態1の要部側面図(副走査断面)、図1(B)は図1(A)の部分拡大図である。図2は本発明の実施形態1における各分光分離成分のスペクトル分布を示す説明図である。
【0026】
図中、1は原稿面であり、カラー画像が形成されている。2は結像光学系であり、カラー画像に基づく光束を後述する反射型の1次元ブレーズド回折格子を介して受光手段(モノリシック3ラインセンサー)面上に結像させている。
【0027】
3は色分解手段であり、反射型の1次元ブレーズド回折格子より構成しており、入射光束をラインセンサーの画素の並び方向と直交する方向に所定の色光、例えばR(赤)、G(緑),B(青)の3原色の色光に分解し反射回折させている。本実施形態では−1次光5でB色光、0次光6でG色光、+1次光7でR色光を得ている。
【0028】
50は回折光学素子としての1次元回折光学プリズム素子(以下「回折光学プリズム素子」とも称す。)であり、色分解手段で色分解された各色光(各次数の回折光)が空間的に完全に分離した領域(位置)で、かつ受光手段近傍に配置している。本実施形態における回折光学プリズム素子50は色分解手段で色分解された各色光(各次数の回折光)のうち少なくとも1つの色光(回折光)に対して、その回折角を変化させることにより、受光手段面上で副走査方向に色分解される3つの色光の間隔が等間隔となるようにしている。本実施形態では1次元ブレーズド回折格子3で色分解された各色光のうち+1次回折光(R色光)に対して、その回折角を一次元方向にのみ変化させている。
【0029】
4は受光手段であり、3つのラインセンサー(CCD)8,9,10を互いに平行となるように同一基板面上に配置した所謂モノリシック3ラインセンサーより成っており、各ラインセンサー8,9,10面上には各々の色光に基づく不図示の色フィルターが設けられており、又各ラインセンサー8,9,10間の距離(ライン間隔)S ,S は該ライセンサーの画素サイズの整数倍となるように設定している。
【0030】
本実施形態では原稿面1上のカラー画像を不図示のミラー等より成る走査手段によりライン走査し、該カラー画像からの光束(情報光)を結像光学系2により集光し、反射型の1次元ブレーズド回折格子3を介して3つの色光(例えばR,G,B)に色分解した後に各色像を各々対応するラインセンサー8,9,10面上に結像させている。このとき本実施形態では色分解手段3で色分解された各次数の回折光のうち+1次回折光(R色光)7のみを回折光学プリズム素子の回折作用により図3に示すように図中内側(ラインセンサー9側)方向に回折させ、ラインセンサー10面上に結像させ、3ラインセンサー4面上で副走査方向に色分解される3つの色光の間隔が等間隔となるようにしている。そして3ラインセンサー4により各々の色光に基づくカラー画像をデジタル的に読取っている。
【0031】
上記色分解手段としての反射型の1次元ブレーズド回折格子は、Applied Optics誌,第17巻,第15号,2273−2279 ページ(1978年8月1日号)に開示されているように、該反射型の回折格子に入射した入射光束は反射回折されて主に3方向に分離されている。
【0032】
この反射型の1次元ブレーズド回折格子は図1(B)に示すように該反射型の回折格子に入射し反射回折された光束を−1次回折光5、0次回折光6、そして+1次回折光の3方向に分離し、結像光学系2による集束球面波の光束として各々3ラインセンサー4面上に結像している。本実施形態では前述の如く−1次回折光5でB色光、0次回折光6でG色光、+1次回折光7でR色光を得ている。
【0033】
ところで図1(B)において、反射型の1次元ブレーズド回折格子で分離され反射回折された±1次回折光7,5が0次回折光6との間で3ラインセンサー面上で分離結像される分離距離は、これをZとして図1(B)中の記号を用いて
Z=L×tan{sin−1(±λ/P+sinθ )−θ } ・・・・(1)
と表わされる。(1)式においてλは分離結像される光束の波長、θ は1次元ブレーズド回折格子3に入射する光軸上の光束の入射角、Pは格子ピッチ、Lは光軸上における1次元ブレーズド回折格子3から受光素子面までの距離である。
【0034】
例えば反射型の1次元ブレーズド回折格子3の階段形状で、階段の各ステップの深さ(格子厚)h =h =h =750nmとすると、
【0035】
【数1】
Figure 0003559658
より(n,m)=(4,2)で、λ =530nm,λ+1=606nm,λ−1=471nmとなる。
【0036】
一方、1次元ブレーズド回折格子3の格子ピッチP=59.4μmとしてL=7.17mmとすると、回折光学プリズム素子50を配置しない場合にはZλ+1=0.1042mm、Zλ−1=−0.08mmとなり、3ラインセンサー4の各ライン間隔S ,S は異なる距離となってしまう。
【0037】
そこで本実施形態では前述の如く1次元ブレーズド回折格子3と3ラインセンサー4との間の光路中に回折光学プリズム素子50を配し、+1次回折光(R色光)のみにその1次元の回折作用を及ぼすことにより、即ち図3中、+1次回折光を内側(ラインセンサー9側)方向に回折させることにより、該3ラインセンサー4面上で副走査方向に色分解される3つの色光の間隔が等間隔となるようにしている。
【0038】
ここで図3において+1次回折光のみに対してL =0.3mmの距離をとり、格子ピッチP =7.53μmの鋸歯状もしくは量子化された階段ステップ状の回折光学プリズム素子50を想定すると、該回折光学プリズム素子50への+1次回折光の入射角θ+1=0.833°((1)式の中から求まる。)から、Zλ+1を+0.08mmとする為には射出角θ =3.784°と求まる。これを用いて,
(sinθ −sinθ+1)=λ+1 ・・・・(3)
より、格子ピッチP =7.53μmが得られる。
【0039】
以上の例を用いれば3ラインセンサー4のライン間隔S ,S は共に0.08mmと等しくなり、例えば画素サイズW を10μmとすれば1度8ライン等間隔のモノリシック3ラインセンサーとなり、これは製作が容易であり、又一般的には入手し易いものとなる。
【0040】
図4は本発明の実施形態2の主要部分の要部側面図(副走査断面図)である。同図において図3に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0041】
本実施形態において前述の実施形態1と異なる点は回折光学プリズム素子51を色分解手段で色分解される各色光(各次数の回折光)のうち−1次回折光(B色光)のみに対して、その回折角を変化させたことである。その他の構成及び光学的作用は前述の実施形態1と略同様である。
【0042】
即ち、1次元ブレーズド回折格子3の格子ピッチP=77μmとしてL=7.17mmとすると、回折光学プリズム素子51の配置しない場合にはZλ+1=0.08mm,Zλ−1=−0.062mmとなり、3ラインセンサー4の各ライン間隔S ,S は異なる距離となってしまう。
【0043】
そこで本実施形態では1次元ブレーズド回折格子3と3ラインセンサー4との間の光路中に回折光学プリズム素子51を配し、−1次回折光(B色光)のみにその1次元の回折作用を及ぼすことにより、即ち図4中、−1次回折光を外側方向に回折させることにより、該3ラインセンサー4面上で副走査方向に色分解される3つの色光の間隔が等間隔となるようにしている。
【0044】
ここで図4において−1次回折光のみに対してL =0.3mmの距離をとり、格子ピッチP =7.68μmの鋸歯状もしくは量子化された階段ステップ状の回折光学プリズム素子51を想定すると、該回折光学プリズム素子51への−1次回折光の入射角θ−1=0.494°((1)式の中から求まる。)から、Zλ−1を−0.08mmとする為には射出角θ =4.013°と求まる。これを用いて前記(3)式より格子ピッチP =7.68μmが求まる。
【0045】
このとき3ラインセンサー4の各ライン間隔S ,S は共に前述の実施形態1と同様に0.08mmとなり、これにより実施形態1と同様な効果を得ている。
【0046】
次に本発明の実施形態3について説明する。
【0047】
前述した各実施形態1,2は+1次回折光(R色光)もしくは−1次回折光(B色光)のうち、いずれか一方に対して回折作用を及ぼしたが、本実施形態では相応に異なるパラメーターから成る1次元回折光学プリズム素子を用いて、±1次回折光に対して、その回折角を変化させ、これにより前述の各実施形態と同様に3ラインセンサー面上で副走査方向に色分解される3つの色光の間隔が等間隔となるようにしている。
【0048】
尚、回折光学プリズム素子を0次回折光(G色光)まで含めて3種の異なる回折作用を与えることで各ライン間隔を等しくすると共に、その絶対値をもコントロールすることによって自由度を増やし得ることは言うまでもない。
【0049】
図5は本発明の実施形態4の要部側面図(副走査断面図)である。同図において図1(A)に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0050】
本実施形態において前述の実施形態1と異なる点は色分解手段として透過型の1次元ブレーズド回折格子53を用いたことである。その他の構成及び光学的作用は前述の実施形態1と略同様であり、これにより同様な効果を得ている。
【0051】
透過型の1次元ブレーズド回折格子はApplied Optics誌,第17巻,第15号,2273−2279 ページ(1978年8月1日号)に開示されているように、該透過型の回折格子に入射した入射光束は透過回折されて主に3方向に分離されている。
【0052】
本実施形態において各回折光の中心波長と階段形状の透過型の1次元ブレーズド回折格子53の形状との関係は、前述した実施形態1と同様の記号を用いて示すと
【0053】
【数2】
Figure 0003559658
となり、前述した反射型の1次元ブレーズド回折格子と比して、(nλ−1)と(2h・cosθ )との間が異なる。
【0054】
従って透過型の1次元ブレーズド回折格子53の場合、λ =530nm,λ+1=606nm,λ−1=471nmなる分光を考えると、各階段の深さ(格子厚)hはその屈折率をnλ≒1.5程度として算出した場合、h=2120nm,(n,m)=(4,2)と大きくなるが、前述の各実施形態で示した効果については同様のものが得られる。
【0055】
又、本実施形態では反射型の1次元ブレーズド回折格子と比して、その格子作成上の容易さは減少するが、光軸を直線的に保持することができるので光学系全体が単純になるという長所を有する。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば前述の如くカラー画像を色分解手段としての反射型もしくは透過型の1次元ブレーズド回折格子を介してモノリシック3ラインセンサーより成る受光手段で読み取る際、該1次元ブレーズド回折格子と該モノリシック3ラインセンサーとの間の光路中に回折光学素子を設け、該回折光学素子により1次元ブレーズド回折格子で色分解された複数の色光(各次数の回折光)のうち少なくとも1つの色光(回折光)に対して、その回折角を変化させることにより、該モノリシック3ラインセンサー面上で副走査方向に色分解される3つの色光の間隔を等間隔とすることができ、これにより簡易な構成の3ラインセンサーでカラー画像をデジタル的に高精度に読取ることができるカラー画像読取装置を達成することができる。
【0057】
又、本発明によれば通常の3ライン読取りで発生しがちな走査読取りに伴うメカニカルなブレ等に起因する色ズレに対しても防止することができるカラー画像読取装置を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の実施形態1の要部側面図(副走査断面図)、(B)は(A)に示した1次元ブレーズド回折格子の一部分の拡大説明図
【図2】1次元ブレーズド回折格子による各次数の分光エネルギー分布を示す説明図
【図3】本発明の実施形態2の要部側面図(副走査断面図)
【図4】本発明の実施形態1の要部側面図(副走査断面図)
【図5】本発明の実施形態2の要部側面図(副走査断面図)
【図6】従来のカラー画像読取装置の光学系の要部概略図
【図7】従来のカラー画像読取装置の光学系の要部概略図
【図8】モノリシク3ラインセンサーの説明図
【図9】従来のカラー画像読取装置の光学系の要部概略図
【符号の説明】
1 原稿面
2 結像光学系
3,53 色分解光学系(1次元ブレーズド回折格子)
4 受光手段(モノリシック3ラインセンサー)
5,6,7 色光(回折光)
8,9,10 ラインセンサー
,S ライン間の距離
50,51 回折光学素子(1次元回折光学プリズム素子)

Claims (6)

  1. カラー画像を結像光学系により入射光束を複数の色光に色分解する1次元ブレーズド回折格子より成る色分解手段を介して複数のラインセンサーを同一基板面上に配置した受光手段面上に結像させ、該カラー画像と該受光手段とを相対的に走査させて該受光手段で該カラー画像を読取る際、
    該色分解手段と該受光手段との間の光路中に該色分解手段で色分解された複数の色光のうち少なくとも1つの色光に対して、その回折角を変化させる回折光学素子を設け、
    該受光手段面上で副走査方向に色分解される複数の色光の間隔を等間隔となるようにしていることを特徴とするカラー画像読取装置。
  2. 前記複数のラインセンサーの各ライン間の距離は、該ラインセンサーの画素サイズの整数倍となるように設定していることを特徴とする請求項1のカラー画像読取装置。
  3. 前記1次元ブレーズド回折格子は反射型の1次元ブレーズド回折格子より成ることを特徴とする請求項1のカラー画像読取装置。
  4. 前記1次元ブレーズド回折格子は透過型の1次元ブレーズド回折格子より成ることを特徴とする請求項1のカラー画像読取装置。
  5. 前記回折光学素子は前記1次元ブレーズド回折格子で色分解された複数の色光が空間的に分離する位置に配置されていることを特徴とする請求項1のカラー画像読取装置。
  6. 前記色分解手段は入射光束を前記ラインセンサーの画素の並び方向と直交する方向に3つの色光に色分解していることを特徴とする請求項1のカラー画像読取装置。
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