JPH04362954A - 磁性現像剤、装置ユニット、電子写真装置及び磁性インク記号の識別方法 - Google Patents

磁性現像剤、装置ユニット、電子写真装置及び磁性インク記号の識別方法

Info

Publication number
JPH04362954A
JPH04362954A JP3187657A JP18765791A JPH04362954A JP H04362954 A JPH04362954 A JP H04362954A JP 3187657 A JP3187657 A JP 3187657A JP 18765791 A JP18765791 A JP 18765791A JP H04362954 A JPH04362954 A JP H04362954A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
developer
magnetic material
image
magnetic developer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3187657A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3363458B2 (ja
Inventor
Satoshi Matsunaga
聡 松永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP18765791A priority Critical patent/JP3363458B2/ja
Publication of JPH04362954A publication Critical patent/JPH04362954A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3363458B2 publication Critical patent/JP3363458B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真法、静電印刷法
及び静電記録法などに用いられる磁性現像剤、該磁性現
像剤を有する装置ユニット、該磁性現像剤を有する電子
写真装置に関する。
【0002】本発明はさらに磁性インク記号識別(Ma
gnetic  Ink  Character  R
ecognition)システムに用いられる磁性を有
する文字の印字に好適な磁性現像剤、該磁性現像剤を有
する装置ユニット、該磁性現像剤を有する電子写真装置
及び該磁性現像剤を用いた磁性インク記号の識別方法に
関する。
【0003】本発明はさらに電子写真画像形成方法にお
いて、潜像画像が、単位画素により表現され、単位画素
がオン−オフの2値もしくは有限の階調により表現され
るデジタル潜像を反転現像方式で顕像化するための磁性
現像剤、該磁性現像剤を有する装置ユニット、該磁性現
像剤を有する電子写真装置及び該磁性現像剤を用いた磁
性インク記号の識別方法に関する。
【0004】
【従来の技術】電子写真システムは、一般的に、原稿画
像に対し露光を行いその反射光を潜像担持体に露光し、
潜像を得る方法が行われている。この方法は、原稿反射
光を直接画像信号とするため、電気的潜像の電位は連続
的に変化する(以下アナログ潜像という)。
【0005】これに対し、最近原稿反射光を、電気信号
に変換しその信号を処理した後、その信号に基づき露光
を行う方法のものが商品化されている。この方法は、ア
ナログ潜像を用いる方法に較べ高倍率の拡大及び縮小を
容易に行うことができ、さらに画像信号をコンピュータ
ーに取り込んで他の情報と合わせて出力することができ
る。この方法は、前記の如き多彩な用途が有る反面、画
像信号をアナログのまま扱うと信号量が膨大になるため
画素単位(以下ドットという)に画像を分割し、分割し
た各画素毎に露光量を決めるデジタル処理が必要となる
【0006】潜像がデジタル化された場合には、アナロ
グ潜像に較べ、ドットの1つ1つが正確に現像される必
要があるため、従って高い現像率で画素に忠実に現像し
得る現像剤が必要となる。
【0007】デジタル潜像の現像の場合には、アナログ
潜像に較べ潜像形成時に於ける潜像の表面電位の偏差が
大きく、現像剤搬送部と、感光ドラムの如き潜像担持体
との間の電位差が小さい潜像部においても現像がおこな
われることが必要になる。
【0008】画像・非画像が1ドット毎に繰り返される
様な画像に於いては、特に現像剤の現像性が重要になる
。故に、デジタル潜像システムにアナログ潜像用現像剤
として開発された現像剤を流用した場合には、特に上記
画像・非画像が1ドット毎に繰り返される印字パターン
に於いてドット毎の現像が不足し、ドットが小さくなっ
たりあるいは全く現像されないといった現象がおこり、
全体としては画像濃度が淡くなったり文字がかすれたり
する傾向にある。この現象は現像剤帯電量が小さくなり
やすい磁性体を含有した磁性トナーを有する現像剤(以
下磁性現像剤という)に於いて顕著になる。
【0009】これは、磁性現像剤では磁性体が磁性トナ
ー粒子表面に出ている部分があり、帯電に寄与できる表
面が少なくなるためと考えられる。磁性体の表面露出量
は磁性トナー1個当りの含有される磁性体の量により変
化するため、現像剤帯電量の分布は磁性トナー粒子を有
していない他の現像剤に較べ広くなる。
【0010】従って磁性現像剤をデジタル潜像システム
に用いた場合には摩擦帯電量の低い磁性トナー粒子の、
現像器内における蓄積に起因した文字のかすれが起こり
やすく、その改善が望まれている。
【0011】さらに近年、電子写真複写機等画像形成装
置が広く普及するに従い、その用途も多種多様に広がっ
ている。この様な背景のもとに電子写真プリンターの応
用分野として、磁性インク記号識別Magnetic 
 Ink  CharacterRecognitio
n(以下、単にMICRと称す)システムに用いられる
文字の印字機が考案されている。
【0012】MICRシステムとは主として小切手、手
形などに発行銀行、金額、口座番号の如き情報を磁性イ
ンクで印刷し、手形交換所での分類及び仕分けを着磁ヘ
ッド及び読み取りヘッドを有する磁気読取り機を用いて
有効的に行うために考案されたシステムである。従来は
磁性インクを用いたオフセット印刷が主流であったが、
個人用小切手、手形等による商取り引きが活発化すると
ともに小型のMICR文字の印字機(以下、単にMIC
Rエンコーダーと称す)に対する需要が増大している。
【0013】これまでの小型MICRエンコーダーは、
感熱転写方式を応用したインパクトプリンターが主流で
あったが、これは、MICR文字のみの印字を行う単機
能機がほとんどであり一般の書類の作製には利用するこ
とができず改善が求められている。
【0014】一般的な書類及び/またはグラフィックス
の印字が可能であり、尚かつMICR文字の印字を行え
、良好なMICR認識率を示す電子写真プリンターが望
まれている。
【0015】一方、電子写真プリンターをMICRエン
コーダーに応用する場合に、従来知られている磁性現像
剤をそのまま使用するとMICRリーダー・ソーターに
よる磁気読みとりの正誤率(認識率)は、オフセット印
刷あるいはインパクトプリンターを用いるMICR文字
の印字の場合に比較すると、極端に低く実用的ではない
【0016】MICR文字を印字した有価証券数は、M
ICRリーダー・ソーターに平均して約10回程度通紙
される。磁気読みとりを行うために通紙するごとに磁気
ヘッドと高速で摺擦される。従って、MICR文字の印
字用磁性現像剤は摺擦によって印字がかすれたり、脱落
しないことが必要となる。
【0017】MICR文字は、例えばANS(Amer
ican  National  Standard)
x9.27−198xあるいはJIS  C6251−
1980で規定されるE−13Bと呼ばれる規格がある
。E−13B規格は0〜9までの数字と4種類の記号か
らなり、これらの組み合せにより有価証券類に銀行コー
ド、支店コード、口座番号及び金額等を印字するもので
ある。
【0018】MICRリーダー・ソーターによる認識率
を向上させるために、印字したMICR文字の形状及び
寸法は高精度で再現されることが要求される。そのため
に文字は、つぶれたり、とぎれたりすることなく微細か
つ忠実に再現することが必要となる。
【0019】電子写真プリンターによるMICR文字の
印字で高度な認識率を達成するためには、文字を高精度
に再現することが可能な磁性現像剤を使用することが必
要である。さらに、従来の磁性現像剤に使用されてきた
磁性体とは異なる磁気特性を示す特定の磁性体を含有す
る磁性現像剤を使用することが望まれる。
【0020】すなわち、現像特性が高いことにより、細
線再現性が優れた磁性現像剤を用いることが必要である
【0021】さらに、相対的に大きな残留磁化σrを示
す磁性体が望まれる。
【0022】さらに、MICR用の磁性トナーとしては
、一般的な電子写真プリンターの磁性現像剤と同様に良
好な摩擦帯電性を示し、現像機の現像剤担持体(以下、
スリーブと称す)上に均一に塗布されることが要求され
る。この条件を満足するためには、磁性現像剤に含有さ
れる磁性体の形状及び透磁率も重要である。
【0023】特公昭59−7379号公報には、長軸/
短軸の比が1〜5であるコバルト置換四三酸化鉄粉を含
み、残留磁化10〜20emu/g、保磁力150〜4
50エルステッドの磁性トナーが提案されているが、該
磁性トナーを用いて画像を形成する場合には、スリーブ
上にトナー層を均一に塗布することが困難であり、摩擦
帯電性に劣り、画像濃度が低く、鮮鋭性に劣るものであ
る。
【0024】特開昭63−108354号公報には、長
軸/短軸の比が1〜1.5であり、かつ、透磁率が3.
80〜6.00である球状磁性粉末を含有する絶縁性磁
性カプセルトナーが提案されている。特開昭59−20
4846号公報には最大透磁率が3.95〜5.50で
ある強磁性微粉末を含有する磁性トナーが提案されてい
る。これらのトナーを用いた場合には、画像濃度が高く
、好ましいものではあるが、解像力及び反転現像方式へ
の適合性の更に厳しい要求に対応するためには、さらな
る改良が求められている。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
のごとき問題点を解決した磁性現像剤、該磁性現像剤を
有する装置ユニット、該磁性現像剤を有する電子写真装
置及び該磁性現像剤を用いた磁性インク記号識別方法を
提供するものである。
【0026】すなわち、本発明の目的は、細線再現性及
び解像度の良好な、デジタル潜像の現像に好適に使用さ
れる磁性現像剤、該磁性現像剤を有する装置ユニット、
該磁性現像剤を有する電子写真装置及び該磁性現像剤を
用いた磁性インク記号識別方法を提供することにある。
【0027】また、本発明の目的は、画像濃度を高める
ことのできる磁性現像剤、該磁性現像剤を有する装置ユ
ニット、該磁性現像剤を有する電子写真装置及び該磁性
現像剤を用いた磁性インク記号識別方法を提供すること
にある。
【0028】さらに、本発明の目的は、デジタルな画像
信号により潜像を形成し、該潜像を反転現像方式で現像
する画像形成装置においても、解像性、階調性、細線再
現性に優れたトナー画像を形成し得る磁性現像剤、該磁
性現像剤を有する装置ユニット、該磁性現像剤を有する
電子写真装置及び該磁性現像剤を用いた磁性インク記号
識別方法を提供することにある。
【0029】さらに、また、本発明の目的は、電子写真
プリンターを利用したMICR印字に用いた場合にすぐ
れた認識率を示す磁性現像剤、該磁性現像剤を有する装
置ユニット、該磁性現像剤を有する電子写真装置及び該
磁性現像剤を用いた磁性インク記号識別方法を提供する
ことである。
【0030】さらにまた本発明の目的は、細線再現性及
び解像度にすぐれMICR文字の印字を行ってもその規
格に従って忠実に再現することのできる磁性現像剤、該
磁性現像剤を有する装置ユニット、該磁性現像剤を有す
る電子写真装置及び該磁性現像剤を用いた磁性インク記
号識別方法を提供することである。
【0031】さらにまた本発明の目的は、カブリの少な
い鮮明な画像を与え、MICR文字の印字を行っても認
識率を低下させることのない磁性現像剤、該磁性現像剤
を有する装置ユニット、該磁性現像剤を有する電子写真
装置及び該磁性現像剤を用いた磁性インク記号識別方法
を提供することである。
【0032】本発明の他の目的は、摩擦帯電量の分布が
狭く、かつ摩擦帯電量の大きな磁性現像剤、該磁性現像
剤を有する装置ユニット、該磁性現像剤を有する電子写
真装置及び該磁性現像剤を用いた磁性インク記号識別方
法を提供することである。
【0033】また本発明の他の目的は、より画像濃度を
高めることのできる磁性現像剤、該磁性現像剤を有する
装置ユニット、該磁性現像剤を有する電子写真装置及び
該磁性現像剤を用いた磁性インク記号識別方法を提供す
ることである。
【0034】さらに、また、本発明の他の目的は、電子
写真プリンターを利用したMICR印字に用いた場合に
よりすぐれた認識率を示す磁性現像剤、該磁性現像剤を
有する装置ユニット、該磁性現像剤を有する電子写真装
置及び該磁性現像剤を用いた磁性インク記号識別方法を
提供することである。
【0035】さらにまた本発明の他の目的は、MICR
リーダー・ソーターにくり返し通紙しても認識率が低下
しない磁性現像剤、該磁性現像剤を有する装置ユニット
、該磁性現像剤を有する電子写真装置及び該磁性現像剤
を用いた磁性インク記号識別方法を提供することである
【0036】さらにまた本発明の他の目的は、MICR
リーダー・ソーターに通紙してもMICR文字が脱落し
たり、かすれたりすることのない磁性現像剤、該磁性現
像剤を有する装置ユニット、該磁性現像剤を有する電子
写真装置及び該磁性現像剤を用いた磁性インク記号識別
方法を提供することである。
【0037】さらにまた本発明の他の目的は、MICR
リーダー・ソーターに通紙してもMICR文字が脱落し
たり、かすれたりすることのない磁性現像剤、該磁性現
像剤を有する装置ユニット、該磁性現像剤を有する電子
写真装置及び該磁性現像剤を用いた磁性インク記号識別
方法を提供することである。
【0038】さらにまた本発明の目的は、現像スリーブ
上での磁性現像剤の塗布が均一化し、かつ磁性現像剤の
磁性トナー中に均一に磁性体を分散させることができ、
磁気特性及び摩擦帯電性の均質な磁性現像剤、該磁性現
像剤を有する装置ユニット、該磁性現像剤を有する電子
写真装置及び該磁性現像剤を用いた磁性インク記号識別
方法を提供することである。
【0039】さらにまた本発明の他の目的は、現像スリ
ーブ内の永久磁石との相互作用が良く、磁性現像剤の摩
擦帯電量を適正に制御することの出来る磁性現像剤、該
磁性現像剤を有する装置ユニット、該磁性現像剤を有す
る電子写真装置及び該磁性現像剤を用いた磁性インク記
号識別方法を提供することである。
【0040】さらにまた本発明の他の目的は、磁性現像
剤の磁性トナー中に均一に分散させることのできる磁性
体を有する磁性現像剤、該磁性現像剤を有する装置ユニ
ット、該磁性現像剤を有する電子写真装置及び該磁性現
像剤を用いた磁性インク記号識別方法を提供することで
ある。
【0041】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の磁性現
像剤は、ケイ素元素及びアルミニウム元素を含有してい
る磁性体を有している磁性トナー粒子を有することを特
徴とすることにより、前記目的を達成する。
【0042】本発明の装置ユニットは、静電荷像を担持
するための静電荷像担持体を静電荷像担持体の表面を帯
電するための帯電手段、静電荷像を現像するための現像
手段及び静電荷像担持体の表面に当接してクリーニング
するためのクリーニング手段からなる群から選択される
少なくとも1つと一体に支持してユニットを形成し、装
置本体に着脱自在の単一ユニットとした装置ユニットに
おいて、該現像手段は、ケイ素元素及びアルミニウム元
素を含有している磁性体を有している磁性トナー粒子を
有する磁性現像剤を保有していることを特徴とすること
により、前記目的を達成する。
【0043】本発明の電子写真装置は、静電荷像を担持
するための静電荷像担持体、静電荷像担持体の表面を帯
電するための帯電手段、静電荷像担持体の表面に静電荷
像を形成するための潜像形成手段、形成された静電荷像
を現像するための現像手段及び現像した画像を転写材に
転写するための転写手段を有する電子写真装置において
、該現像手段は、ケイ素元素及びアルミニウム元素を含
有している磁性体を有している磁性トナー粒子を有する
磁性現像剤を保有していることを特徴とすることにより
、前記目的を達成する。
【0044】本発明の磁性インク記号識別方法は、磁性
現像剤を用いて磁性インク記号を記録材に印字し、印字
された磁性インク記号に磁気を付与し、磁気を付与され
た磁性インク記号の磁性を読み取り識別する磁性インク
記号の識別方法において、該磁性現像剤は、ケイ素元素
及びアルミニウム元素を含有している磁性体を有してい
る磁性トナー粒子を有することを特徴とすることにより
、前記目的を達成する。
【0045】本発明者らは、鋭意研究を行った結果、磁
性現像剤の磁性トナー粒子が有している磁性体中に、ケ
イ素元素及びアルミニウム元素を含有していることによ
って、磁性現像剤の摩擦帯電性が向上すると共に、磁性
現像剤の帯電量分布をシャープにすることができること
を見い出した。
【0046】したがって、本発明の磁性現像剤は、ケイ
素元素及びアルミニウム元素を含有している磁性体を有
する磁性トナー粒子を有することを特徴とするものであ
る。
【0047】本発明の磁性現像剤は、上記の構成により
感光体上に形成された潜像の細線に至るまで、忠実に再
現する性能が改良され、網点およびデジタルのようなド
ット潜像の再現に優れ、階調性および解像性にすぐれて
いる。
【0048】さらに、本発明の磁性現像剤は、上記の構
成により、MICR文字の印字を行った場合に、MIC
R文字の規格に従って正確に再現することができ、MI
CRリーダー・ソーターに通紙した場合に、高い認識率
が得られる。
【0049】本発明においては、磁性現像剤の磁性体が
含有しているケイ素元素は、SiO2換算で磁性体を基
準として0.1〜1.0重量%が好ましく、より好まし
くは0.15〜0.9重量%が良く、同様に、アルミニ
ウム元素は、Al2O3換算で磁性体を基準として0.
1〜1.0重量%が好ましく、より好ましくは0.15
〜0.9重量%が好ましい。
【0050】本発明において、ケイ素元素及びアルミニ
ウム元素は、磁性体を湿式法で合成する過程及び/また
は合成後に添加することができ、また湿式合成後にさら
に加熱酸化処理及び加熱還元処理を行う場合では、その
段階で添加することもできる。
【0051】本発明に係る磁性体において、SiO2に
換算したケイ素元素が磁性体基準で0.1重量%未満と
なる場合には、摩擦帯電量の大きい磁性現像剤を得るこ
とはできるが、帯電量分布が広くなり長時間の使用及び
温度、湿度の如き環境変動に対して帯電性能の変化が生
じやすく、SiO2に換算したケイ素元素が磁性体基準
で1.0重量%を越える場合には、摩擦帯電量の分布は
狭くなるが、摩擦帯電量の大きな磁性現像剤が得られに
くい。
【0052】本発明に係る磁性体において、Al2O3
に換算したアルミニウム元素が磁性体基準で0.1重量
%未満となる場合には、摩擦帯電量の大きい磁性現像剤
が得られにくく、Al2O3に換算したアルミニウム元
素が磁性体基準で1.0重量%を越える場合には、摩擦
帯電量の大きな磁性現像剤を得ることはできるが、帯電
量分布が広くなる傾向にあり、感光体上の非画像部にま
でトナーが現像されることがあり、カブリの多い画像と
なりやすく、細線再現性、階調性のすぐれた磁性現像剤
が得られにくい。
【0053】本発明に係る磁性体においては、SiO2
に換算したケイ素元素とAl2O3に換算したアルミニ
ウム元素が、重量比で20:1〜1:20含有されるこ
とが好ましく、更に好ましくは1:10〜1:10含有
される場合であり、より更に好ましくは1:4〜4:1
含有される場合である。
【0054】ケイ素元素とアルミニウム元素の重量比が
、20:1よりもアルミニウム元素が少なくなった場合
には、アルミニウム元素を含有することによる画像濃度
を高める効果が少なくなり、1:20よりもアルミニウ
ム元素が多くなった場合には、磁性体製造時に湿式法に
より得た磁性体を、加熱して酸化及び還元する際に、暁
結してしまうことがあり好ましくない。
【0055】本発明に係る磁性体はケイ素元素及びアル
ミニウム元素を含有している。このような磁性体は、硫
酸第一鉄を原料として湿式法によって磁性体を合成する
が、この合成反応中及び/又は合成反応後に例えばケイ
酸ナトリウム及び例えば水酸化アルミニウムを添加する
ことによって調製することができる。
【0056】本発明に係る磁性体において、残留磁化σ
rは、10,000エルステッド磁界において12≦σ
r≦30emu/gの範囲にある場合が好ましく、更に
好ましくは14≦σr≦28emu/gの範囲にある場
合が良い。
【0057】残留磁化σrが12emu/g未満となる
場合にはMICR文字の印字を行った場合にMICRリ
ーダー・ソーターの認識率が低下する傾向にあり、一般
的な印字を行った場合には、細線再現性、階調性のすぐ
れた磁性現像剤が得られにくい。
【0058】残留磁化σrが30emu/gを越える場
合には、画像濃度が低くなる傾向にあり、カブリも生じ
やすいため、MICR文字の印字を行った場合には、そ
の認識率は低くなりやすく、一般的な印字を行った場合
でも、画像品位は低いものになりやすい。
【0059】本発明に係る磁性体において、保磁力Hc
は10,000エルステッドの磁界において、130≦
Hc≦300エルステッドの範囲にあるのが好ましく、
更に好ましくは、150≦Hc≦280エルステッドの
範囲にある場合が良い。
【0060】保磁力Hcが130エルステッド未満とな
る場合には、画像濃度は高くなるが、細線再現性が低下
する傾向にあるため、MICR文字の印字を行った場合
には認識率が低下しやすい。また、保磁力Hcが300
を越える場合には、磁性現像剤を現像スリーブ上に均一
に塗布することが難かしく、画像濃度の低下あるいは、
濃度ムラが生じやすい。
【0061】本発明者らの検討によれば、本発明に係る
磁性体の如く、比較的に大きな残留磁化σrを有する場
合には、透磁率μと磁性現像剤の現像特性とが、良く対
応することを見出した。
【0062】更に、透磁率μは、MICR文字の印字を
行った場合に、MICRリーダー・ソーターによる読み
取りの正誤率と良く対応することをも見出した。
【0063】本発明に係る磁性体において、透磁率μは
2.0≦μ≦4.0の範囲にある場合が好ましく、更に
好ましくは2.5≦μ≦3.8となる場合が良い。
【0064】透磁率μが4.0を越える場合には、現像
スリーブ上に磁性現像剤を均一に塗布することは可能で
あるが、現像スリーブ内の永久磁石との相互作用が弱く
、磁性現像剤の摩擦帯電量を適正に制御することが難か
しく、画像部でのトナーの飛散が生じやすくなり、MI
CR文字の印字を行った場合には、認識率が低下する傾
向にある。
【0065】透磁率μが20未満となる場合には、現像
スリーブ内の永久磁石との相互作用が強く、結果的に磁
性現像剤の摩擦帯電量を適正に制御することが難かしく
、画像濃度は低くなりやすいため、MICR文字の印字
を行った場合には認識率は低下する傾向にある。
【0066】上記の10,000エルステッド磁界にお
いて12〜30emu/gの残留磁化、10,000エ
ルステッド磁界において130〜300エルステッドの
保磁力Hc及び2.0〜4.0の透磁率μを有する磁性
体の如く、磁気特性の高い強磁性体は、現像スリーブ内
の磁石と強い磁気力で現像スリーブに付着しているため
、静電荷像担持体への現像効率が低下する傾向にある。
【0067】しかしながら、本発明の磁性体は、ケイ素
元素及びアルミニウム元素を含有して現像剤の摩擦帯電
性を向上させかつ帯電量分布をシャープにして現像特性
を向上させているため、前述の磁気特性の高い強磁性体
を用いた場合の現像特性の低下をカバーすることができ
る。
【0068】本発明に係る磁性体は、前述の10,00
0エルステッド磁界における12〜30emu/gの磁
留磁化、10,000エルステッド磁界における130
〜300エルステッドの保磁力Hc及び2.0〜4.0
の透磁率μの如き一般的に電子写真用磁性現像剤に用い
られている磁性体と比較して高い磁性特性を有している
【0069】このような磁性体の高い磁性特性は、通常
の硫酸第一鉄を原料とする湿式法によって合成された磁
性体では有し得ない特性である。
【0070】このような高い磁性特性を有する磁性体は
、上記の湿式法により合成された磁性体を用いて600
〜900℃の如き高い温度条件下で酸素の存在している
例えば空気中で酸化させてα−Fe2O3にし、次に温
度250〜450℃に下げて水素ガスと窒素ガス(不活
性ガス)との混合気体中で還元させることにより調製す
ることができる。
【0071】本発明において磁性体の磁気特性は、例え
ば東英工業株式会社製のVSMP−1によって測定され
た値をさし、磁気特性の測定にあたっては、磁性体は0
.1〜0.15gを感度1mg程度の直示天秤で精秤し
て試料とし、測定は25℃前後の温度で行う。磁気特性
測定時の外部磁場は10,000エルステッドとし、ヒ
ステリシスループを描く場合の掃引速度は、10分に設
定して行うことができる。
【0072】本発明の磁性現像剤に用いられる磁性体は
1.2〜2.5g/cm3、さらに好ましくは1.3〜
2.0g/cm3の固め見掛密度を有し、且つ5〜30
ml/100g、好ましくは10〜28ml/100g
アマニ油吸油量を有することが好ましい。
【0073】磁性体の固め見掛け密度の1.2〜2.5
g/cm3という値は、通常の未処理の磁性体が満足し
得ない程度に大きな値である。本発明で好ましく使用さ
れる磁性体は、磁性体を解砕処理することにより前記の
特定の固め見掛け密度及び特定のアマニ油吸油量を有す
るように調製することができる。磁性体を解砕処理する
ために使用される手段としては、粉体を解砕するための
高速回転子を具備している機械式粉砕機、及び、粉体を
分散または解砕するための荷重ローラを具備している加
圧分散機が挙げられる。
【0074】機械式粉砕機を使用して磁性体の凝集体を
解砕処理する場合には、回転子による衝撃力が磁性体の
1次粒子にも過度に加わりやすく、1次粒子そのものが
破壊されて、磁性体の微粉体が生成しやすい。この機械
式粉砕機で解砕処理された磁性体をトナーの原料とした
場合、磁性粒子の微粉体の存在により、トナーの摩擦帯
電特性が劣化する。したがって、トナーの摩擦帯電量の
低下による、トナー画像濃度の低下が発生しやすい。
【0075】これに対し、フレッドミルの如き加重ロー
ラを具備している加圧分散機が磁性体の凝集体の解砕処
理の効率及び微粉状磁性体の生成の抑制という点で好ま
しい。
【0076】磁性体のタップ密度及び吸油量は、磁性体
の形状、磁性体の表面状態及び磁性体の凝集体の存在量
を間接的に示していると解することができる。磁性体の
固め見掛け密度が1.2g/cm3未満の場合には、磁
性体の凝集体が多数存在していて、磁性体の解砕処理が
実質的に不充分であることを示している。したがって、
固め見掛け密度が1.2g/cm3未満の磁性体を使用
した場合には、磁性体が結着樹脂への均一に分散しにく
く、磁性体の不均一分散はMICR文字の印字を行った
場合に認識率が低下する傾向にある。
【0077】磁性体の固め見掛け密度が2.5g/cm
3を越える場合、磁性体の凝集体の解砕が過度におこな
われて、加圧による磁性体相互の固着が発生し、磁性体
のペレットが生成し、結果として、磁性トナーの個々の
粒子間で磁性体の含有量が異なり、MICR文字の印字
を行った場合にやはり認識率を低下させる傾向にある。
【0078】磁性体のアマニ油吸油量の値が前記の上限
及び下限を逸脱した場合も、固め見掛け密度の場合と同
様の現象が生じやすい。
【0079】本発明において、磁性体の固め見掛け密度
(パックバルク密度)は、細川ミクロン(株)製のパウ
ダーテスター及び該パウダーテスターに付属している容
器を使用して、該パウダーテスターの取扱い説明書の手
順に従って測定した値をいう。
【0080】本発明において、磁性体のアマニ油吸油量
はJIS  K  5101−1978(顔料試験方法
)に記載されている方法に従って測定された値をいう。
【0081】本発明者らの検討によれば、前述の磁性体
の様に残留磁化(σr)が従来の磁性体に比較して相対
的に大きな値となる場合には、磁性体粒子個々の磁気特
性の変動巾もまた相対的に大きくなると予想される。
【0082】一方、磁性現像剤の場合には、その粒径に
より磁性体の含有量が異なることが知られている。換言
すれば磁性現像剤はその粒径により磁気特性も異なる可
能性があることを示唆する。
【0083】従って、本発明の如く、ある磁気特性を厳
密に満足することが重要となる磁性現像剤の場合には、
磁性体の結着樹脂内での存在状態を制御することが好ま
しい。これは単純に磁性体を均一に結着樹脂内に分散す
るばかりでなく、充填状態が重要となることを示す。
【0084】本発明者らは、磁性体の結着樹脂内におけ
る充填状態は、磁性体の粒度分布の影響を強く受けるこ
とを見出した。
【0085】本発明に係る磁性体は、その粒度分布を示
す変化係数が、ある特定の数値となる場合において、上
記の好ましい充填状態を達成することを見出した。
【0086】ここでいう磁性体の変化係数は、下記式よ
り算出される数値である。
【0087】
【外2】 (式中、xは磁性体の平均粒径を示し、σは粒度分布の
標準偏差を示す。)
【0088】更に、磁性現像剤において、細線再現性を
さらに向上させ、線画像をより鮮明にするためには、帯
電量分布を狭くすることが一解決手段として挙げられる
【0089】従来、磁性現像剤において帯電量分布を狭
くするためには、磁性体を均一に分散することが有効な
手段として知られている。しかし、本発明に係る磁性体
の如く、その表面及び内部に(好ましくは特定の割合で
)ケイ素元素及びアルミニウム元素を含有する場合には
、必ずしも均一に分散する必要はない。
【0090】本発明者の検討によれば、本発明に係る磁
性体の場合には、磁気特性と同様にして、上記変化係数
が特定の数値となる場合において、磁性現像剤の帯電量
分布をより狭くすることができることを見出した。
【0091】本発明に係る磁性体において、変化係数は
20〜50%が好ましく、更に好ましくは25〜45%
が良い。変化係数が20%未満の場合には、一般的には
磁性現像剤内部における磁性体の分散は、均等化し好ま
しい結果を与えるのであるが、本発明に係る電気特性の
高い磁性体の場合には、本発明者らの検討によれば現像
スリーブ上での磁性現像剤の塗布が不均一する傾向にあ
り、摩擦帯電性の均質性が低下しやすい。
【0092】さらに、変化係数が50%を越える場合に
は、磁性現像剤内部における磁性体の分散状態の均一性
が低下し、磁性現像剤の残留磁化の如き磁気特性及び摩
擦帯電性の均質性が低下する傾向にある。
【0093】該変化係数を20〜50%に調製する方法
としては、前述の解砕処理の条件をコントロールするこ
とによって行うことができる。
【0094】本発明に係る磁性体においては、比表面積
は、チツ素ガス吸着方式により測定したBET比表面積
で5.0〜13.0m2/gである場合が好ましく、更
に好ましくは、6.0〜10.0m2/gとなる場合で
ある。
【0095】チツ素ガス吸着法によるBET比表面積の
測定は、市販の測定装置、例えばオートソーブ1(クア
ンタムケミカルズ社製)を用いて行うことができる。
【0096】一般的にBET比表面積と平均粒径とは、
ほぼ対応する関係にある。したがって、本発明に係る磁
性体は、平均粒径0.1〜0.6μmを有するものが好
ましく、より好まいくは、平均粒径0.15〜0.4μ
mを有するものが良い。本発明において、磁性体の平均
粒径は、試料を走査型電子顕微鏡を用いて拡大倍率20
,000倍で拡大写真にとり、ランダムに100個乃至
200個の粒子の長軸値を測定しその平均値を算出する
ことにより求められる。さらに、同時に短軸値を測定す
ることにより、長軸/短軸値を求めることができる。
【0097】本発明に係る磁性体において、長軸/短軸
比は、1.0〜1.5である場合が好ましく、更に好ま
しくは1.0〜1.4となる場合である。
【0098】本発明の磁性現像剤において、磁性体の平
均粒径が0.1μm未満であると、磁性体の結着樹脂へ
の分散性が不良となり、磁性現像剤の帯電性を均一にす
ることを困難にするか、または結着樹脂への分散性がた
とえ良好であっても磁性現像剤の定着温度前後での剪断
弾性率を著しく増大させ、定着性を悪化させる。
【0099】更に、磁性粉子の平均粒径が0.6μmを
越える場合には、結着樹脂への分散が均一とならず、帯
電性が均一にならないばかりか、感光体表面を著しく損
傷させる場合が有り好ましくない。
【0100】したがって、本発明に係る磁性体において
は、BET比表面積が、5.0〜13.0m2/gであ
る場合、或いは平均粒径が、0.1〜0.6μmである
場合には、磁性体の結着樹脂への分散がより向上し、磁
性現像剤の帯電性をより均一にすることができると共に
、磁性現像剤の定着性をより向上させることができる。
【0101】磁性体の長軸/短軸比が1.0〜1.5か
ら外れる場合には、現像スリーブ上の磁性現像剤の付着
状態が不均一であり現像時の現像特性が低下し画像濃度
が低下する傾向にある。長軸/短軸比が1.0〜1.5
の磁性体の形状としては、例えば球状、六面体状及び八
面体状が挙げられ、1.5より大きい磁性体としては、
例えば針状が挙げられる。
【0102】本発明の磁性現像剤において、摩擦帯電量
は、−5〜−20μc/gであることが好ましい。摩擦
帯電量が−5μc/g未満の場合、画像濃度が低くなり
やすいため好ましくなく、−20μc/gより大きい場
合、画出しをくり返すことでスリーブ上でのスリーブ近
傍のトナーの帯電量が大きくなって、そこに供給される
トナーの適正な帯電を阻害する、いわゆるチャージアッ
プ現象が生じ、徐々に画像濃度の低下を生じやすい。こ
の現象はドット潜像の現像であるデジタル潜像を現像す
る際に生じやすく、さらにOPC感光体を用いた低電位
コントラストの反転現像方式において顕著である。
【0103】本発明に係る磁性トナーは、摩擦電荷を有
するために実質的に電気絶縁性である。具体的には、3
.0kg/cm2の加圧下において、100Vの電圧を
印加したときの抵抗値が1014Ω・cm以上を有して
いることが好ましい。
【0104】本発明に係る磁性体は、結着樹脂100重
量部に対して好ましくは50〜140重量部より好まし
くは60〜120重量部含有されているのが良い。磁性
体の含有量が、結着樹脂100重量部に対して50重量
部未満では、スリーブの如き現像剤担持体上における磁
性トナーの搬送性が低下する傾向にあり、140重量部
を越える場合では、磁性トナーの絶縁性及び熱定着性が
低下する傾向にある。
【0105】本発明に係る磁性体はFe2+を含む水溶
液、すなわち硫酸第一鉄を原料とする湿式法により合成
された後に、200℃以上の温度で酸化及び還元される
ことにより製造されたものが好ましい。
【0106】本発明におけるトナーの帯電量は、トナー
1gと200〜300メッシュの鉄粉キャリア9gを5
0ccのポリエチレン製のビンにとり、ふたをして温度
23℃、湿度60%RH環境下で20秒間(約100回
)手で振り撹拌した混合物を少量図1の装置の容器にと
り、電位が飽和するまで約1分間250mmH2Oの圧
力で吸引する。
【0107】このときの飽和電位V1、コンデンサー容
量C1、吸引前の容器の重量W1、及び吸引後の容器の
重量W2から帯電量Q1を以下の式により求めた。
【0108】
【外3】
【0109】本発明に係る磁性体において、透磁率μは
、実効比透磁率と呼ばれている数値である。測定はトロ
イド状磁心に一様に巻き線をして適当な交流磁場を印加
し、そのときのインダクタンス変化より求められる。
【0110】その具体的測定法は、被測定磁性体約15
gに結着樹脂濃度5〜10重量%のポリビニルアルエー
ル水溶液2.5mlを加えよく混合した後にリング状の
金型に入れ、約1ton/cm2の圧力で成型する。こ
のときに試料の密度は、一定となる様に調製することが
測定値の再現性を良好とする上で重要となる。
【0111】さらに、このトロイド状試料に数10回の
巻き数で巻き線をほどこして透磁率測定用試料とし、例
えば横河ヒューレット・パッカード株式会社製インピー
ダンス、ゲイン、フェーズアナライザーで、同調容量を
測定することにより求めることができる。
【0112】以下に、実効比透磁率の具体的な算出方法
につて述べる。
【0113】実効比透磁率は、下記の式で定義される。
【0114】
【外4】
【0115】ここで、L0は磁性体がないときのコイル
のインダクタンスで、Lは磁性体を挿入したときのコイ
ルのインダクタンスを示す。磁性体のないときのコイル
のインダクタンスは次式で表わされる。
【0116】
【外5】 よって、実効比透磁率は、次式より計算される。
【0117】
【外6】
【0118】ここで、μ0は真空中の透磁率(4π×1
0−7)、Aは試料の断面積、Nはコイルの巻き数、I
は試料の平均磁路長を示す。従って、磁性体を挿入した
ときのインダクタンスを測定すれば、実効比透磁率を求
めることができる。
【0119】本発明に係る磁性体において、ケイ素元素
の含有量は、次の様な方法によって測定することができ
る。ケイ素の含有量を測定する磁性体約0.5〜1gを
精秤して直径約5mmの金型に入れ、約10t/cm2
の圧力をかけて成型する。次に、この磁性体試料の蛍光
X線強度を測定するのである。
【0120】この際には、標準試料としてSiO2含有
量が既知の試料を数種類作製しておき、これらの標準試
料の蛍光X線強度に対する相対的な値をもって、磁性体
試料に含有されるケイ素元素をSiO2に加算した値と
して測定、定量することができる。
【0121】
【外7】
【0122】尚、上記SiO2の標準試料は、JIS 
 K  1462−1981の二酸化ケイ素定量方法に
記載されている重量法に基づいて、SiO2含有量を定
量している。
【0123】本発明に係る磁性体において、アルミニウ
ム元素の含有量は次の様な方法によって測定することが
できる。温度45〜50℃に保ったイオン交換水3l中
に、イオン交換水400ml中に磁性体約25gをスラ
リー状に分散させた懸濁液を約328mlのイオン交換
水で水洗しながら全量を添加した。
【0124】次に水温を50℃に保ちながら、撹拌下特
級塩酸1272mlを加え、磁性体を溶解する。磁性体
が溶解して粋溶液が透明になったならば、孔径0.1μ
mのメンブランフィルターを用いて瀘過する。この際に
瀘液をプラズマ発光分光(ICP)によってアルミニウ
ム元素の含有量を測定する。
【0125】本発明においてはこのようにして測定され
たアルミニウム元素の含有量をAl2O3に換算して算
出する。
【0126】
【外8】
【0127】本発明の磁性現像剤にはおいては、荷重制
御剤をトナー粒子に配合(内添)、またはトナー粒子と
混合(外添)して用いることが好ましい。正荷電性制御
剤としては、ニグロシン;例えばステアリン酸アルミニ
ウムの如き脂肪酸金属塩及びその変成物;例えばトリブ
チルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフ
トルスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラ
フルオロボレートの如き四級アンモニウム塩;例えばジ
ブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジ
シクロヘキシルスズオキサイドの如きジオルガノスズオ
キサイド;例えばジブチルスズボレート、ジオクチルス
ズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートの如きジオ
ルガノスズボレート;を単独であるいは2種類以上組合
せて用いることができる。これらの中でも、ニグロシン
系、四級アンモニウム塩の如き荷電制御剤が特に好まし
く用いられる。
【0128】さらに、一般式
【0129】
【外9】 R1:H、CH3 R2、R3:置換または未置換のアルキル基(好ましく
はC1〜C4) で表わされるモノマーの単重合体:または前述したよう
なスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ルの如き重合性モノマーとの共重合体を正荷電制御剤と
して用いることができる。この場合これらの荷電制御剤
は、結着樹脂(の全部または一部)としての作用をも有
する。
【0130】本発明に用いることのできる負荷電性制御
剤としては、例えば、モノアゾ染料の金属錯体または塩
;例えばサリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキル
サリチル酸またはナフトエ酸の金属錯体または塩が好ま
しく用いられる。
【0131】上述した荷電制御剤(結着樹脂としての作
用を有しないもの)は、微粒子状として用いることが好
ましい。この場合、この荷電制御剤の個数平均粒径は、
具体的には4μm以下が好ましく、更に好ましくは3μ
m以下が良い。
【0132】荷電制御剤をトナー粒子に内添して磁性現
像剤とする際には、このような荷電制御剤は、結着樹脂
100重量部に対して好ましくは0.1〜10重量部、
更に好ましくは0.1〜5重量部用いることが良い。
【0133】荷電制御剤をトナー粒子に外添して磁性現
像剤とする際には、このような荷電制御剤は、結着樹脂
100重量部に対して、好ましくは0.05〜10重量
部、更に好ましくは0.3〜5重量部用いることが良い
【0134】本発明の磁性現像剤は疎水性シリカ微粉体
を有していることが好ましい。
【0135】ここでいうシリカ微粉体には、無水二酸化
ケイ素(シリカ)の他、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナ
トリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ
酸亜鉛などのケイ酸塩をいずれも適用することができる
【0136】上記シリカ微粉体は、BET法で測定した
窒素吸着による比表面積が70〜300m2/gの範囲
内のものが特に良好な結果を与える。シリカ微粉体の使
用量は、磁性トナー粒子100重量部に対して好ましく
はシリカ微粉体0.2〜1.6重量部、更に好ましくは
0.4〜1.4重量部使用するのが良い。
【0137】本発明の磁性現像剤を正荷電性磁性現像剤
として用いる場合には、トナーの摩耗防止及びスリーブ
表面の汚損防止のために添加するシリカ微粉体としても
、負荷電性であるよりは、正荷電性シリカ微粉体を用い
た方が帯電安定性を損なうこともなく、好ましい。
【0138】正帯電性シリカ微粉体を得る方法としては
、上述した未処理のシリカ微粉体を、側鎖に窒素原子を
少なくとも1つ以上有するオルガノ基を有するシリコン
オイルで処理する方法、窒素含有のシランカップリング
剤で処理する方法、またはこの両者で処理する方法があ
る。
【0139】本発明の磁性現像剤を負帯電性磁性現像剤
として用いる場合には、シリカ微粉体のトリボ電荷量は
−100μc/g〜−300μc/gを有するものが好
ましく使用される。トリボ電荷量が−100μc/gに
満たないものは、現像剤自体のトリボ電荷量を低下させ
る傾向にあり、湿度特性が低下しやすい。トリボ電荷量
が−300μc/gを越えるものを用いると現像剤担持
体メモリーを促進させ、かつシリカ劣化の影響を受けや
すくなり、耐久特性が低下しやすい。さらに、シリカ微
粉体のBET比表面積が300m2/gより細かいもの
は現像剤への添加効果が少なく、70m2/gよりあら
いものは遊離物としての存在確率が大きく、シリカの偏
積や凝集物による黒ポチの発生原因となりやすい。
【0140】本発明において、シリカ微粉体のトリボ値
は次の方法で測定される。温度23.5℃、湿度60%
RHの環境下に1晩放置したシリカ微粉体0.2gと2
00〜300メッシュに主体粒度を持つ、樹脂で被覆さ
れていないキャリアー鉄粉(例えば、日本鉄粉社製EF
V200/300)9.8gとを前記環境下で精秤し、
およそ50c.c.の容積を持つポリエチレン製ふた付
広口びん中で十分に(手にもって上下におよそ50回約
20秒間振とうする)混合する。
【0141】次に図1に示す様に底に400メッシュの
スクリーン33のある金属性の測定容器32に混合物約
0.5gを入れ金属製のフタ34をする。このときの測
定容器32全体の重量を秤りW3(g)とする。次に、
吸引機31(測定容器32と接する部分は少なくとも絶
縁体)において、吸引口37から吸引し風量調節弁36
を調製して真空計35の圧力を250mmHgとする。 この状態で充分吸引を行いシリカを吸引除去する。この
ときの電位計39の電位をV2(ボルト)とする。ここ
で38はコンデンサーであり容量をC2(μF)とする
。また、吸引後の測定容器全体の重量は秤りW4(g)
とする。このシリカのトリボ電荷量(μc/g)は下式
の如く計算される。
【0142】
【外10】
【0143】本発明に係る磁性現像剤には、必要に応じ
て添加剤を添加混合することができる。着色剤としては
従来より知られている染料、顔料が使用可能であり、通
常、結着樹脂100重量部に対して着色剤を0.5〜2
0重量部使用することができる。本発明の磁性現像剤中
に添加することのできる他の外部添加剤としては、例え
ばステアリン酸亜鉛の如き滑剤;例えば酸化セリウム、
炭化ケイ素の如き研磨剤;例えば、酸化アルミニウムの
如き流動性付与及びケーキング防止剤;及び例えばカー
ボンブラック、酸化スズの如き導電性付与剤がある。
【0144】本発明に係る静電荷像を現像するための磁
性現像剤を作製するには磁性粉及びビニル系、非ビニル
系の熱可塑性樹脂、必要に応じて着色剤としての顔料又
は染料、荷電制御剤、その他の添加剤をボールミルの如
き混合機により充分混合してから例えば加熱ロール、ニ
ーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融
、捏和及び練肉して樹脂類を互いに相溶せしめた中に顔
料又は染料を分散又は溶解せしめ、冷却固化後粉砕及び
厳密な分級を行って本発明に係るところの絶縁性磁性ト
ナー粒子を得ることが出来る。
【0145】さらに、図2を参照しながら、本発明の電
子写真装置及び装置ユニットを説明する。
【0146】一次帯電器(帯電手段)702で感光ドラ
ム(静電荷像担持体)701表面を負極性に帯電し、光
像露光(潜像形成手段:スリット露光・レーザービーム
走査露光)705によりイメージスキャニングによりデ
ジタル潜像を形成し、磁性ブレード711及び磁石71
4を内包している現像スリーブ704を具備する現像器
(現像手段)709に保有される一成分系絶縁性の磁性
現像剤710で該潜像を反転現像する。現像部において
感光ドラム701の導電性基体と現像スリーブ704と
の間で、バイアス印加手段712により交互バイアス、
パルスバイアス及び/又は直流バイアスが印加されてい
る。転写紙(転写材)Pが搬送されて、転写部にくると
転写紙Pの背面(感光ドラム側と反対面)から二次帯電
器(転写手段)703で帯電をすることにより、感光ド
ラム表面上の現像画像が転写紙P上へ静電転写される。 感光ドラム701から分離された転写紙Pは、加熱加圧
ローラ定着器707により転写紙P上のトナーが像を定
着するために定着処理される。
【0147】転写工程後の感光ドラムに残留する一成分
系現像剤は、クリーニングブレードを有するクリーニン
グ器(クリーニング手段)708で除去される。クリー
ニング後の感光ドラム701は、イレース露光706に
より除電され、再度、一次帯電器702による帯電工程
から始まる工程が繰り返される。
【0148】静電荷像担持体701は感光層及び導電性
基体を有し、矢印方向に動く。非磁性円筒状の現像スリ
ーブ704は、現像部において静電荷像担持体701の
表面と同方向に進むように回転する。現像スリーブ70
4の内部には、磁界発生手段である多極永久磁石(マグ
ネットロール)が回転しないように配されている。現像
器709内の一成分系絶縁性の磁性現像剤710は現像
スリーブ704の表面上に塗布され、かつ該現像スリー
ブ704の表面と磁性現像剤との摩擦によって、磁性現
像剤は例えばマイナスのトリボ電荷が与えられる。さら
に鉄製の磁性ドクターブレード711を現像スリーブ7
04の表面に近接して(間隔50μm〜500μm)、
多極永久磁石の一つの磁極位置に対向して配置すること
により、現像剤層の厚さを薄く(30μm〜300μm
)且つ均一に規制して、現像部における静電荷像担持体
701と現像スリーブ704の間隙よりも薄い現像剤層
を静電荷像担持体1に非接触となるように形成する。 この現像スリーブ704の回転速度を調製することによ
り、スリーブ表面速度が静電荷像担持体701の表面の
速度と実質的に当速、もしくはそれに近い速度となるよ
うにする。磁性ドクターブレード711として鉄のかわ
りに永久磁石を用いて対向磁極を形成してもよい。現像
部において現像スリーブ704と静電荷像担持体701
の表面との間で交流バイアスまたはパルスバイアスをバ
イアス印加手段712により印加しても良い。この交流
バイアスはfが200〜4,000ヘルツ、Vppが5
00〜3,000Vであることが好ましい。
【0149】現像部分における磁性現像剤の移転に際し
、静電荷像担持体701の表面の静電的な力及び交流バ
イアスまたはパルスバイアスの作用によって磁性現像剤
は静電荷像担持体701側に転移する。
【0150】磁性ドクターブレード711のかわりに、
シリコーンゴムの如き弾性材料で形成された弾性ブレー
ドを用いて該弾性ブレードの押圧によって現像剤層の層
厚を規制し、現像スリーブ上に磁性現像剤を塗布しても
良い。
【0151】電子写真装置として、上述の静電荷像担持
体、現像手段及びクリーニング手段の如き構成要素のう
ち、複数のものを一体に結合して単一ユニットとして構
成し、この単一ユニットを装置本体に対して着脱自在の
装置ユニットとしても良い。例えば、現像手段及び静電
荷像担持体を一体に支持して単一ユニットを形成し、装
置本体のレールなどの案内手段を用いてこの単一ユニッ
トを着脱自在に構成することができる。このとき、上記
の装置ユニットのほうに帯電手段及び/又はクリーニン
グ手段を伴って構成しても良い。
【0152】潜像形成手段Lは、電子写真装置を複写機
やプリンターとして使用する場合には、原稿からの反射
光や透過光、あるいは、原稿を読取り信号化し、この信
号によりレーザビームの走査、LEDアレイの駆動、又
は液晶シャッターアレイの駆動により行われる。
【0153】
【実施例】本発明を以下の実施例により具体的に説明す
るが、これは本発明を何ら限定するものではない。
【0154】実施例での部数及び%は、特に記載のない
限り重量部及び重量%である。
【0155】(磁性体1〜3の製造例)硫酸第一鉄を原
料として、水溶液中で酸化反応を行う湿式合成法により
磁性体の合成反応を行った。この磁性体の合成反応中に
、ケイ酸ナトリウム及び水素化アルミニウムを添加する
ことにより、表1に示す如く、SiO2換算によるケイ
素元素の量及びAl2O3換算によるアルミニウム元素
の量を含有する磁性体1〜3を調製した。
【0156】磁性体中のケイ素元素及びアルミニウム元
素の含有率は、プラズマ分光法及び蛍光X線分析法によ
り測定した。
【0157】(磁性体4〜6の製造例)上記の磁性体1
〜3を原料として、750℃で2時間空気を通気するこ
とにより該原料を酸化させてα−Fe2O3とし、次に
温度を350℃にした後で水素ガスと窒素ガスとを混合
した気体を3時間通気することにより表1に示す特性値
を有する磁性体4〜6を調製した。
【0158】(磁性体7〜9の製造例)磁性体4〜6を
フレッドミルを用いて磁性体の凝集を解砕するための解
砕処理を行い、表1に示す特性値を有する磁性体7〜9
を調製した。
【0159】(磁性体10の製造例)硫酸第一鉄を原料
として、水溶液中で酸化反応を行う湿式合成法により磁
性体の合成反応を行い表1に示す特性値を有する磁性体
10を調製した。
【0160】
【表1】
【0161】(実施例1) ・磁性体8  60重量部 ・スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(重量平均分子
量:315,000、スチレン/アクリル酸ブチル共重
合比:82/18)  100重量部 ・モノアゾ染料のクロム錯体(負帯電性制御剤)  0
.5重量部
【0162】上記混合物を、130℃に加熱した2軸エ
クストルーダで溶融混練し、冷却した混練物をハンマー
ミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕し、
得られた微粉砕粉を固定壁型風力分級機で分級して分級
粉を生成した。得られた分級粉をコアンダ効果を利用し
た多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機
)で微粉及び粗粉を同時に厳密に分級除去して体積平均
粒径11.9μmの黒色微粉体(磁性トナー粒子)を得
た。得られた黒色微粉体は、鉄粉キャリアと混合した後
にトリボ電荷を測定したところ、−7.3μc/gの値
を有していた。
【0163】上記磁性トナー粒子100重量部に対して
0.5重量部の負帯電性シリカ微粉末を添加し、良く混
合することにより本発明の磁性現像剤(1)を得た。
【0164】該磁性現像剤(1)をキヤノン製レーザー
ビームプリンタLBP−8を用いて画出しを行ったとこ
ろ画像濃度は1.35と高く、カブリの少ない鮮明な画
像を得た。JIS  C  6251−1980の記載
にしたがって、MICR文字の印字を1000枚行った
。この1000枚の印字物を市販のMICRリーダー・
ソーター(MCR社製6780型機)を用いて印字され
たMICR文字に磁性を付与すると共に該文字の磁性を
読み取り、磁気読取りの正誤率(認識率)を調べたとこ
ろ、88.8%の認識率を示すという良好な結果が得ら
れた。
【0165】(実施例2)磁性体8に代えて解砕処理を
行っていない磁性体5を用いることを除いては、実施例
1と同様にして磁性現像剤(2)を調製した。実施例1
と同様にして画出しを行ったところ画像濃度は1.30
と高くカブリの少ない鮮明な画像が得られ、さらにMI
CR文字の印字を行い磁性読取りの正誤率(認識率)を
調べたところ84.3%と良好な結果が得られた。
【0166】(実施例3)磁性体8に代えて解砕処理を
行った磁性体9を用いることを除いては、実施例1と同
様にして磁性現像剤(3)を調製した。実施例1と同様
にして画出しを行ったところ、画像濃度は1.35と高
く、カブリの少ない鮮明な画像が得られ、されにMIC
R文字の印字を行い磁性読取りの正誤率(認識率)を調
べたところ93.1%と良好な結果が得られた。
【0167】(実施例4)磁性体8に代えて解砕処理を
行っていない磁性体6を用いることを除いては、実施例
1と同様にして磁性現像剤(4)を調製した。実施例1
と同様にして画出しを行ったところ画像濃度は1.30
と高く、カブリの少ない鮮明な画像が得られ、されにM
ICR文字の印字を行い磁性読取りの正誤率(認識率)
を調べたところ85.9%と良好な結果が得られた。
【0168】(実施例5)磁性体8に代えて解砕処理を
行った磁性体7を用いることを除いては、実施例1と同
様にして磁性現像剤(5)を調製した。実施例1と同様
にして画出しを行ったところ画像濃度は、1.35と高
く、カブリの少ない鮮明な画像が得られ、さらにMIC
R文字の印字を行い磁性読取りの正誤率(認識率)を調
べたところ95.4%と良好な結果が得られた。
【0169】(実施例6)磁性体8に代えて解砕処理を
行っていない磁性体4を用いることを除いては、実施例
1と同様にして磁性現像剤(6)を調製した。実施例1
と同様にして画出しを行ったところ画像濃度は1.30
と高くカブリの少ない鮮明な画像が得られ、さらにMI
CR文字の印字を行い磁性読取りの正誤率(認識率)を
調べたところ90.8%と良好な結果が得られた。
【0170】(比較例1)磁性体8に代えて解砕処理を
行っていない磁性体10を用いることを除いては、実施
例1と同様にして比較用磁性現像剤(1)を調製した。 実施例1と同様にして画出しを行ったところ、画像濃度
は1.1と低く明らかに劣るものであり、さらにMIC
R文字の印字を行い磁性読取りの正誤率(認識率)を調
べたところ40.6%と明らかに劣るものであった。
【0171】実施例1〜6及び比較例1の結果を表2に
示す。
【0172】
【表2】 ※JIS−C6251−1980にしたがってMICR
文字を印字し、図3に示す如くオンアス(ON  US
)シンボルの磁気信号強度を測定し、図4に示すような
信号波形を得た。得られた波形によって細線再現性を判
定した。 A:信号波形が適正であり、目視によるオンアスシンボ
ルは良好に印字されていた。 B:信号波形がほぼ適正であり、目視によるオンアスシ
ンボルはほぼ良好に印字されていた。 C:信号波形が乱れ、目視によるオンアスシンボルはつ
ぶれて印字されていた。
【0173】(磁性体11〜13の製造例)硫酸第一鉄
を原料として、水溶液中で酸化反応を行う湿式合成法に
より磁性体の合成反応を行った。この磁性体の合成反応
中にケイ酸ナトリウム及び水酸化アルミニウムを添加す
ることにより、ケイ素、元素及びアルミニウム元素を含
有する磁性体を得た。得られた磁性体を原料として75
0℃で2時間空気を通気することにより、該原料を酸化
させてα−Fe2O3とし、次に温度を350℃にした
後で水素ガスと窒素ガスとを混合した気体を3時間通気
することにより表3に示す特性値を有する磁性体11〜
13を調製した。
【0174】(磁性体14の製造例)硫酸第一鉄を原料
として、水溶液中で酸化反応を行う湿式合成法により磁
性体の合成反応を行った。この磁性体の合成反応中に、
ケイ酸ナトリウムを添加することにより、ケイ素元素を
含有する表3に示す特性値を有する磁性体14を調製し
た。
【0175】(磁性体15の製造例)硫酸第一鉄を原料
として、水溶液中で酸化反応を行う湿式合成法により磁
性体の合成反応を行った。この磁性体の合成反応中に、
水酸化アルミニウムを添加することによりアルミニウム
元素を含有する表3に示す特性値を有する磁性体15を
調製した。
【0176】(磁性体16の製造例)硫化第一鉄を原料
として、水溶液中で酸化反応を行う湿式合成法により磁
性体の合成反応を行い表3に示す特性値を有する磁性体
16を調製した。
【0177】
【表3】
【0178】(実施例7) ・磁性体11  60重量部・スチレン−アクリル酸ブ
チル共重合体(重量平均分子量:315,000、スチ
レン/アクリル酸ブチル共重合重量比:82/18) 
 100重量部 ・モノアゾ染料のクロム錯体(負帯電性制御剤)0.5
重量部
【0179】上記混合物を、温度130℃に加熱した2
軸エクストルーダで溶融混練し、冷却した混練物をハン
マーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉細
し、得られた微粉砕粉を固定壁型風力分級機で分級して
分級粉を生成した。得られた分級粉をコアンダ効果を利
用した多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分
級機)で微粉及び粗粉を同時に厳密に分級除去して体積
平均粒径11.2μmの黒色微粉体(磁性トナー粒子)
を得た。得られた黒色微粉体は、鉄粉キャリアと混合し
た後にトリボ電荷を測定した処、−9.2μc/gの値
を有していた。
【0180】上記磁性トナー粒子100重量部に対して
0.5重量部の負帯電性シリカ微粉末を添加し、良く混
合することにより本発明に係る磁性現像剤(7)を得た
【0181】該磁性現像剤(7)をキヤノン製レーザー
ビームプリンターLBP−8を用いて画出しを行ったと
ころ画像濃度は、1.3と高く、カブリの少ない鮮明な
画像を得た。JISC6251−1980の記載に従っ
て、MICR文字の印字を1,000枚行った。この1
,000枚の印字物を市販のMICRリーダー・ソータ
ー(NCR社製6780型機)を用いて印字されたRI
CR文字に磁性を付与すると共に、該文字の磁性を読み
取り、磁気読取りの正誤率(認識率)を調べたところ、
94.0%の認識率を示すという良好な結果が得られた
【0182】(実施例8)磁性体11に代えて磁性体1
2を用いることを除いては実施例7と同様にして磁性現
像剤(8)を調製した。実施例7と同様にして画出しを
行ったところ、画像濃度は1.3と高く、カブリの少な
い鮮明な画像が得られ、されに同様にしてMICR文字
の印字を行い磁性読取りの正誤率(認識率)を調べたと
ころ87.5%と良好な結果が得られた。
【0183】(実施例9)磁性体11に代えて磁性体1
3を用いることを除いては、実施例7と同様にして磁性
現像剤(9)を調製した。実施例7と同様にして画出し
を行ったところ、画像濃度は1.3と高く、カブリの少
ない鮮明な画像が得られ、さらに同様にしてMICR文
字の印字を行い磁性読みとりの正誤率(認識率)を調べ
たところ92.9%と良好な結果が得られた。
【0184】(比較例2)磁性体11に代えて磁性体1
4を用いることを除いては実施例7と同様にして比較用
磁性現像剤(2)を調製した。実施例7と同様にして画
出しを行ったところ、画像濃度は1.1と低く明らかに
劣るものであり、さらに、MICR文字の印字を行い磁
性読みとりの正誤率(認識率)を調べたところ34.3
%と明らかに劣るものであった。
【0185】(比較例3)磁性体11に代えて磁性体1
5を用いることを除いては実施例7と同様にして比較用
磁性現像剤(3)を調製した。実施例7と同様にして画
出しを行ったところ、画像濃度は1.2とアルミニウム
元素を含まないものに比べて若干高くはなるが、まだ低
く実用上満足できる程度ではなく、さらにMICR文字
の印字を行い磁性読みとりの正誤率(認識率)を調べた
ところ40.1%と明らかに劣るものであった。
【0186】(比較例4)磁性体11に代えて磁性体1
6を用いることを除いては実施例7と同様にして比較用
磁性現像剤(4)を調製した。実施例7と同様にして画
出しを行ったところ、画像濃度は1.1と低く明らかに
劣るものであり、さらに、MICR文字の印字を行い磁
性読みとりの正誤率(認識率)を調べたところ43.6
%と明らかに劣るものであった。
【0187】実施例7〜9及び比較例2〜4の結果を表
4に示す。
【0188】
【表4】
【0189】(磁性体17〜19の製造例)硫酸第一鉄
を原料として、水溶液中で酸化反応を行う湿式合成法に
より、磁性体の合成反応を行った。この磁性体の合成反
応中にケイ酸ナトリウム及び水酸化アルミニウムを添加
することによりケイ素元素及びアルミニウム元素を含有
する磁性体を得た。得られた磁性体を原料として750
℃で2時間空気を通気することにより該原料を酸化させ
てα−Fe2O3とし、次に温度を350℃にした後で
水素ガスと窒素ガスとを混合した気体を3時間通気する
ことにより磁性体を調製した。該磁性体をフレッドミル
を用いて磁性体の凝集を解砕するための解砕処理を行い
表5に示す磁性体17〜19を調製した。
【0190】(磁性体20の製造例)硫酸第一鉄を原料
として、水溶液中で酸化反応を行う湿式合成法により磁
性体の合成反応を行った。この合成反応中にケイ酸ナト
リウムを添加することによりケイ素元素を有する表5に
示す磁性体20を調製した。
【0191】
【表5】
【0192】(実施例10) ・磁性体17  60重量部 ・スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(重量平均分子
量:315,000、スチレン/アクリル酸ブチル共重
合重量比:82/18)  100重量部・モノアゾ染
料のクロム錯体(負帯電性制御剤)  0.5重量部
【0193】上記混合物を、130℃に加熱した2軸エ
クストルーダで溶融混練し、冷却した混練物をハンマー
ミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕し、
得られた微粉砕粉を固定壁型風力分級機で分級して分級
粉を生成した。得られた分級粉をコアンダ効果を利用し
た多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機
)で微粉及び粗粉を同時に厳密に分級除去して体積平均
粒径12.6μmの黒色微粉体(磁性トナー粒子)を得
た。得られた黒色微粉体は、鉄粉キャリアと混合した後
にトリボ電荷を測定した処、−8.3μc/gの値を有
していた。
【0194】上記磁性トナー粒子100重量部に対して
0.5重量部の負帯電性シリカ微粉末を添加し、良く混
合することにより本発明に係る磁性現像剤(10)を得
た。
【0195】該磁性現像剤(10)をキヤノン製レーザ
ービームプリンターLBP−8を用いて画出しを行った
ところ画像濃度は、1.35と高く、カブリの少ない鮮
明な画像を得た。また、JIS  C6251−198
0の記載に従って、MICR文字の印字を1,000枚
行った。この1,000枚の印字物を市販のMICRリ
ーダー・ソーター(NCR社製6780型機)を用いて
印字されたMICR文字に磁性を付与すると共に、該文
字の磁性を読み取り、磁気読みとりの正誤率(認識率)
を調べた処、94.8%と良好な結果が得られた。
【0196】(実施例11)磁性体17に代えて磁性体
18を用いることを除いては実施例10と同様にして磁
性現像剤(11)を調製した。実施例10と同様にして
画出しを行ったところ、画像濃度は1.35と高く、カ
ブリの少ない鮮明な画像が得られ、さらに同様にしてM
ICR文字の印字を行い磁性読みとりの正誤率(認識率
)を調べたところ92.7%と良好な結果が得られた。
【0197】(実施例12)磁性体17に代えて磁性体
19を用いることを除いては実施例10と同様にして磁
性現像剤(12)を調製した。実施例10と同様にして
画出しを行ったところ、画像濃度は1.35と高く、カ
ブリの少ない鮮明な画像が得られ、さらに同様にしてM
ICR文字の印字を行い磁性読みとりの正誤率(認識率
)を調べたところ89.4%と良好な結果が得られた。
【0198】(比較例5)磁性体17に代えて磁性体2
0を用いることを除いては実施例10と同様にして比較
用現像剤(5)を調製した。実施例10と同様にして画
出しを行ったところ、画像濃度は1.1と低く明らかに
劣るものであり、さらに、MICR文字の印字を行い磁
性読みとりの正誤率(認識率)を調べたところ44.7
%と明らかに劣るものであった。
【0199】実施例10〜12及び比較例5の結果を表
6に示す。
【0200】
【表6】
【0201】(磁性体21〜23の製造例)硫酸第一鉄
を原料として、水溶液中で酸化反応を行う湿式合成法に
より、磁性体の合成反応を行った。この磁性体の合成反
応中にケイ酸ナトリウム及び水酸化アルミニウムを添加
することによりケイ素元素及びアルミニウム元素を含有
する磁性体を得た。得られた磁性体を原料として750
℃で2時間空気を通気することにより該原料を酸化させ
てα−Fe2O3とし、次に温度を350℃にした後で
水素ガスと窒素ガスとを混合した気体を3時間通気する
ことにより磁性体を調製した。該磁性体をフレッドミル
を用いて磁性体の凝集を解砕するための解砕処理を行い
表7に示す磁性体21〜23を調製した。
【0202】(磁性体24の製造例)硫酸第一鉄を原料
として、水溶液中で酸化反応を行う湿式合成法により磁
性体の合成反応を行った。この合成反応中にケイ酸ナト
リウムを添加することによりケイ素元素を有する磁性体
を得た。該磁性体をフレッドミルを用いて磁性体を解砕
するための解砕処理を行い表7に示す磁性体24を調製
した。
【0203】
【表7】
【0204】(実施例13) ・磁性体21  60重量部 ・スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(重量平均分子
量:315,000、スチレン/アクリル酸ブチル共重
合重量比:82/18)  100重量部・モノアゾ染
料のクロム錯体(負帯電性制御剤)  0.5重量部
【0205】上記混合物を、130℃に加熱された2軸
エクストルーダで溶融混練し、冷却した混練物をハンマ
ーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕し
、得られた微粉砕粉を固定壁型風力分級機で分級して分
級粉を生成した。得られた分級粉をコアンダ効果を利用
した多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級
機)で微粉及び粗粉を同時に厳密に分級除去して体積平
均粒径12.3μmの黒色微分体(磁性トナー粒子)を
得た。得られた黒色微粉体は鉄粉キャリアと混合した後
にトリボ電荷を測定した処、−12μc/gの値を有し
ていた。
【0206】上記磁性トナー100重量部に対して0.
5重量部の負帯電性シリカ微粉末を添加し、良く混合す
ることにより本発明に係る磁性現像剤(13)を得た。
【0207】該磁性現像剤(13)をキヤノン製レーザ
ービームプリンターLBP−8を用いて画出しを行った
ところ画像濃度は、1.35と高く、カブリの少ない鮮
明な画像を得た。JIS  C  6251−1980
の記載に従って、MICR文字の印字を1,000枚行
った。この1,000枚の印字物を市販のMICRリー
ダー・ソーター(NCR社製6780型機)を用いて印
字されたMICR文字に磁性を付与すると共に、該文字
の磁性を読み取り、磁気読みとりの正誤率(認識率)を
調べた処、89.5%の認識率を示すという良好な結果
が得られた。
【0208】(実施例14)磁性体21に代えて磁性体
22を用いることを除いては、実施例13と同様にして
磁性現像剤(14)を調製した。実施例13と同様にし
て画出しを行ったところ、画像濃度は1.35と高く、
カブリの少ない鮮明な画像が得られ、さらに同様にして
MICR文字の印字を行い磁性読みとりの正誤率(認識
率)を調べたところ91.4%と良好な結果が得られた
【0209】(実施例15)磁性体21に代えて磁性体
23を用いることを除いては、実施例13と同様にして
磁性現像剤(15)を調製した。実施例13と同様にし
て画出しを行ったところ、画像濃度は1.35と高く、
カブリの少ない鮮明な画像が得られ、さらに同様にして
MICR文字の印字を行い磁性読みとりの正誤率(認識
率)を調べたところ93.8%と良好な結果が得られた
【0210】(比較例16)磁性体21に代えて磁性体
24を用いることを除いては、実施例13と同様にして
比較用磁性現像剤(6)を調製した。実施例13と同様
にして画出しを行ったところ、画像濃度は1.2と低く
明らかに劣るものであり、さらに、MICR文字の印字
を行い磁性読みとりの正誤率(認識率)を調べたところ
52.0%と明らかに劣るものであった。
【0211】実施例13〜15及び比較例6の結果を表
8に示す。
【0212】
【表8】
【0213】(磁性体25〜27の製造例)硫酸第一鉄
を原料として、水溶液中で酸化反応を行う湿式合成法に
より、磁性体の合成反応を行った。この磁性体の合成反
応中にケイ酸ナトリウム及び水酸化アルミニウムを添加
することによりケイ素元素及びアルミニウム元素を含有
する磁性体を得た。得られた磁性体を原料として750
℃で2時間空気を通気することにより該原料を酸化させ
てα−Fe2O3とし、次に温度を350℃にした後で
水素ガスと窒素ガスとを混合した気体を3時間通気する
ことにより磁性体を調製した。該磁性体をフレッドミル
を用いて磁性体の凝集を解砕するための解砕処理を行い
表9に示す磁性体25〜27を調製した。
【0214】(磁性体28の製造例)硫酸第一鉄を原料
として、水溶液中で酸化反応を行う湿式合成法により磁
性体の合成反応を行い磁性体を得た。該磁性体をフレッ
ドミルを用いて磁性体を解砕するための解砕処理を行い
表9に示す磁性体28を調製した。
【0215】
【表9】
【0216】(実施例16) ・磁性体25  60重量部 ・スチレン−アクリル酸ブチル共重合重量体(重量平均
分子量:315,000、スチレン/アクリル酸ブチル
共重合比:82/18)  100重量部・モノアゾ染
料のクロム錯体(負帯電性制御剤9  0.5重量部
【0217】上記混合物を130℃に加熱した2軸エク
ストルーダで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミ
ルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕し、得
られた微粉砕粉を固定壁型風力分級機で分級して分級粉
を生成した。得られた分級粉をコアンダ効果を利用した
多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機)
で微粉及び粗粉を同時に厳密に分級除去して体積平均粒
径12.0μmの黒色微粉体(磁性トナー粒子)を得た
。得られた黒色微粉体は、鉄粉キャリアと混合した後に
トリボ電荷を測定したところ、−9.8μc/gの値を
有していた。
【0218】上記磁性トナー粒子100重量部に対して
0.5重量部の負帯電性シリカ微粉末を添加し、良く混
合することにより本発明に係る磁性現像剤(16)を得
た。
【0219】該磁性現像剤(16)をキヤノン製レーザ
ービームプリンターLBP−8を用いて画出しを行った
ところ画像濃度は、1.35〜1.4と高く、カブリの
少ない鮮明な画像を得た。また、JIS  C  62
51−1980の記載に従って、MICR文字の印字を
1,000枚行った。この1,000枚の印字物を市販
のMICRリーダー・ソーター(NCR社製6780型
機)を用いて印字されたMICR文字に磁性を付与する
と共に、該文字の磁性を読み取り、磁気読みとりの正誤
率(認識率)を調べたところ、94.1%と良好な結果
が得られた。
【0220】(実施例17)磁性体25に代えて磁性体
26を用いることを除いては実施例16と同様にして磁
性現像剤(17)を調製した。実施例16と同様にして
画出しを行ったところ、画像濃度は1.35と高く、カ
ブリの少ない鮮明な画像が得られ、さらに同様にしてM
ICR文字の印字を行い磁性読みとりの正誤率(認識率
)を調べたところ89.2%と良好な結果が得られた。
【0221】(実施例18)磁性体25に代えて磁性体
27を用いることを除いては実施例16と同様にして磁
性現像剤(18)を調製した。実施例16と同様にして
画出しを行ったところ、画像濃度は1.35と高く、カ
ブリの少ない鮮明な画像が得られ、さらに同様にしてM
ICR文字の印字を行い磁性読みとりの正誤率(認識率
)を調べたところ92.7%と良好な結果が得られた。
【0222】(比較例7)磁性体25に代えて磁性体2
8を用いることを除いては実施例16と同様にして比較
用磁性現像剤(7)を調製した。実施例16と同様にし
て画出しを行ったところ、画像濃度は、0.4と低く明
らかに劣るものであり、さらに、MICR文字の印字を
行い磁性読みとりの正誤率(認識率)を調べたところ3
8.4%と明らかに劣るものであった。
【0223】尚、本比較例7における磁性トナー粒子の
鉄粉と混合した後のトリボ電荷は−2.4μc/gであ
った。
【0224】実施例16〜18及び比較例7の結果を表
10に示す。
【0225】
【表10】
【0226】
【発明の効果】本発明の磁性現像剤は、ケイ素元素及び
アルミニウム元素を含有している磁性体を有しているの
で以下の効果を有する。
【0227】磁性現像剤は、摩擦帯電量が大きくかつ帯
電量分布がシャープであるので、画像形成装置に該磁性
現像剤を用いた場合には、細線再現性、階調性及び解像
性に優れた画像が得られる。
【0228】さらに、デジタルな画像信号により潜像を
形成し、該潜像を反転現像方式で現像する画像形成装置
に該磁性現像剤を用いた場合においても細線再現性、階
調性及び解像性に優れた画像が得られる。MICR文字
と印字を行った場合においても、その規格に従って忠実
に再現することができ優れた認識率を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】摩擦帯電量測定における磁性現像剤及びシリカ
微粉体のトリボ電荷量を測定するための装置の説明図で
ある。
【図2】本発明の電子写真装置を示す概略構成図である
【図3】細線再現性を評価するためMICR文字として
印字した「オンアス」シンボルを示す図である。
【図4】図3の「オンアス」シンボルの信号波形を示す
図である。
【符号の説明】
701  静電荷像担持体 702  帯電手段 703  転写手段 704  現像スリーブ 705  潜像形成手段 706  イレース露光 707  ローラ定着器 708  クリーニング手段 709  現像手段 710  磁性現像剤 711  磁性ブレード 712  バイアス印加手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ケイ素元素及びアルミニウム元素を含
    有している磁性体を有している磁性トナー粒子を有する
    ことを特徴とする磁性現像剤。
  2. 【請求項2】  該磁性体は、SiO2換算でケイ素元
    素を磁性体を基準として0.1〜1.0重量%含有し、
    Al2O3換算でアルミニウム元素を磁性体を基準とし
    て0.1〜1.0重量%含有していることを特徴とする
    請求項1記載の磁性現像剤。
  3. 【請求項3】  該磁性体は、12〜300emu/g
    の残留磁化(σr)、130〜300エルステッドの保
    磁力(Hc)及び2.0〜4.0の透磁率を有すること
    を特徴とする請求項1記載の磁性現像剤。
  4. 【請求項4】  該磁性体は、5〜30ml/100g
    のアマニ油吸油量及び1.2〜2.5g/cm3の固め
    見掛け密度を有することを特徴とする請求項1記載の磁
    性現像剤。
  5. 【請求項5】  該磁性体は、下記式によって計算され
    た20〜50%の変化係数 【外1】 を有していることを特徴とする請求項1記載の磁性現像
    剤。
  6. 【請求項6】  静電荷像を担持するための静電荷像担
    持体を静電荷像担持体の表面を帯電するための帯電手段
    、静電荷像を現像するための現像手段及び静電荷像担持
    体の表面に当接してクリーニングするためのクリーニン
    グ手段からなる群から選択される少なくとも1つと一体
    に支持してユニットを形成し、装置本体に着脱自在の単
    一ユニットとした装置ユニットにおいて、該現像手段は
    、ケイ素元素及びアルミニウム元素を含有している磁性
    体を有している磁性トナー粒子を有する磁性現像剤を保
    有していることを特徴とする装置ユニット。
  7. 【請求項7】  静電荷像を担持するための静電荷像担
    持体、静電荷像担持体の表面を帯電するための帯電手段
    、静電荷像担持体の表面に静電荷像を形成するための潜
    像形成手段、形成された静電荷像を現像するための現像
    手段及び現像した画像を転写材に転写するための転写手
    段を有する電子写真装置において、該現像手段は、ケイ
    素元素及びアルミニウム元素を含有している磁性体を有
    している磁性トナー粒子を有する磁性現像剤を保有して
    いることを特徴とする電子写真装置。
  8. 【請求項8】  磁性現像剤を用いて磁性インク記号を
    記録材に印字し、印字された磁性インク記号に磁気を付
    与し、磁気を付与された磁性インク記号の磁性を読み取
    り識別する磁性インク記号の識別方法において、該磁性
    現像剤は、ケイ素元素及びアルミニウム元素を含有して
    いる磁性体を有している磁性トナー粒子を有することを
    特徴とする磁性インク記号の識別方法。
JP18765791A 1990-07-27 1991-07-26 磁性現像剤、装置ユニット、電子写真装置及び磁性インク記号の識別方法 Expired - Fee Related JP3363458B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18765791A JP3363458B2 (ja) 1990-07-27 1991-07-26 磁性現像剤、装置ユニット、電子写真装置及び磁性インク記号の識別方法

Applications Claiming Priority (11)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-199751 1990-07-27
JP2-199752 1990-07-27
JP19975290 1990-07-27
JP19975190 1990-07-27
JP26504390 1990-10-04
JP2-265037 1990-10-04
JP26503890 1990-10-04
JP26503790 1990-10-04
JP2-265038 1990-10-04
JP2-265043 1990-10-04
JP18765791A JP3363458B2 (ja) 1990-07-27 1991-07-26 磁性現像剤、装置ユニット、電子写真装置及び磁性インク記号の識別方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04362954A true JPH04362954A (ja) 1992-12-15
JP3363458B2 JP3363458B2 (ja) 2003-01-08

Family

ID=27553599

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18765791A Expired - Fee Related JP3363458B2 (ja) 1990-07-27 1991-07-26 磁性現像剤、装置ユニット、電子写真装置及び磁性インク記号の識別方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3363458B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0686882A1 (en) 1994-05-13 1995-12-13 Canon Kabushiki Kaisha Toner for developing electrostatic images, process cartridge, and image forming method
EP0699963A1 (en) 1994-08-05 1996-03-06 Canon Kabushiki Kaisha Magnetic toner and image forming method
US6002895A (en) * 1994-05-13 1999-12-14 Canon Kabushiki Kaisha Process cartridge
JP2019219645A (ja) * 2018-06-13 2019-12-26 キヤノン株式会社 磁性トナー及び該磁性トナーの製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0686882A1 (en) 1994-05-13 1995-12-13 Canon Kabushiki Kaisha Toner for developing electrostatic images, process cartridge, and image forming method
US5736288A (en) * 1994-05-13 1998-04-07 Canon Kabushiki Kaisha Toner for developing electrostatic images, process cartridge, and image forming method
US6002895A (en) * 1994-05-13 1999-12-14 Canon Kabushiki Kaisha Process cartridge
EP0699963A1 (en) 1994-08-05 1996-03-06 Canon Kabushiki Kaisha Magnetic toner and image forming method
US5641600A (en) * 1994-08-05 1997-06-24 Canon Kabushiki Kaisha Magnetic toner and image forming method
JP2019219645A (ja) * 2018-06-13 2019-12-26 キヤノン株式会社 磁性トナー及び該磁性トナーの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3363458B2 (ja) 2003-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0533069A1 (en) Magnetic toner, magnetic developer and the use thereof in an apparatus unit, image forming apparatus and facsimile apparatus
US7150953B2 (en) Developer
US5411830A (en) Magnetic developer, electrophotographic apparatus and recognition method of magnetic ink character
JP4366295B2 (ja) 現像方法、画像形成方法、現像装置、電子写真カートリッジ、及び電子写真画像形成装置
JP3108843B2 (ja) 磁性トナー、磁性現像剤及び画像形成方法
JPH04362954A (ja) 磁性現像剤、装置ユニット、電子写真装置及び磁性インク記号の識別方法
JP2759518B2 (ja) 静電潜像現像用磁性トナー
JPH03121462A (ja) 画像形成方法,画像形成装置及びファクシミリ装置
JP2001265058A (ja) トナー粒子の製造方法、磁性トナー及び画像形成方法
JP3273302B2 (ja) 磁性トナー及び画像形成方法
JP2759519B2 (ja) 静電潜像現像用磁性トナー
JP2896828B2 (ja) 磁性現像剤、画像形成装置及び装置ユニット
JP3035689B2 (ja) 磁性現像剤
JPH06332237A (ja) 二成分現像剤
JP2783658B2 (ja) 磁性現像剤、装置ユニット及び磁性インキ記号認識方法
JP3278239B2 (ja) 磁性現像剤及び磁性インク記号認識方法
JPH0777830A (ja) 磁性現像剤、画像形成方法、画像形成装置及び装置ユニット
JP4095516B2 (ja) 現像剤
JP2866257B2 (ja) 磁性現像剤
JP3127338B2 (ja) 磁性現像剤
JPH10171150A (ja) 三成分系磁性現像剤
JP2769918B2 (ja) 静電荷像現像用磁性黒色現像剤
JP2896825B2 (ja) 磁性現像剤、画像形成装置及び装置ユニット
JP3258858B2 (ja) 画像形成方法
JPH04204543A (ja) 磁性トナー及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20021008

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071025

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081025

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091025

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091025

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101025

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees