JP2759519B2 - 静電潜像現像用磁性トナー - Google Patents

静電潜像現像用磁性トナー

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JP2759519B2
JP2759519B2 JP1239301A JP23930189A JP2759519B2 JP 2759519 B2 JP2759519 B2 JP 2759519B2 JP 1239301 A JP1239301 A JP 1239301A JP 23930189 A JP23930189 A JP 23930189A JP 2759519 B2 JP2759519 B2 JP 2759519B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電子写真法、静電記録法などに用いられるト
ナーに関し、特に絶縁性の磁性トナーに関する。
[従来の技術] 従来、電子写真法としては米国特許第2,297,691号明
細書、特公昭42−23910号公報(米国特許第3,666,363号
明細書)及び特公昭43−24748号公報(米国特許第4,07
1,361号明細書)等に記載されている如く、多数の方法
が知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種
々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで
該潜像をトナーで現像を行なって可視像とし、必要に応
じて、紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加熱、
圧力等により定着し、複写物を得るものである。
静電潜像をトナーを用いて可視像化する現像方法も種
々知られている。例えば米国特許第2,874,063号明細書
に記載されている磁気ブラシ法、同第2,618,552号明細
書に記載されているカスケード現像法及び同第2,221,77
6号明細書に記載されているパウダークラウド法、ファ
ーブラシ現像法、液体現像法、多数の現像法が知られて
いる。これらの現像法において、特にトナー及びキャリ
アを主体とする現像剤を用いる磁気ブラシ法、カスケー
ド法、液体現像法などが広く実用化されている。これら
の方法はいずれも比較的安定に良画像の得られる優れた
方法であるが、反面キャリアの劣化、トナーとキャリア
の混合比の変動という2成分現像剤にまつわる共通の欠
点を有する。
かかる欠点を回避するため、トナーのみよりなる1成
分系現像剤を用いる現像方法が各種提案されているが、
中でも、磁性を有するトナー粒子より成る現像剤を用い
る方法に優れたものが多い。
米国特許第3,909,258号明細書には電気的に導電性を
有する磁性トナーを用いて現像する方法が提案されてい
る。これは内部に磁性を有する円筒状の導電性スリーブ
上に導電性磁性トナーを支持し、これを静電像に接触せ
しめ現像するものである。この際、現像部において、記
録体表面とスリーブ表面の間にトナー粒子により導電路
が形成され、この導電路を経てスリーブよりトナー粒子
に電荷が導かれ、静電像の画像部との間のクーロン力に
よりトナー粒子が画像部に付着して現像される。この導
電性磁性トナーを用いる現像方法は従来の2成分現像方
法にまつわる問題点を回避した優れた方法であるが、反
面トナーが導電性であるため、現像した画像を、記録体
から普通紙等の最終的な支持部材へ静電的に転写する事
が困難であるという欠点を有している。
静電的に転写をする事が可能な高抵抗の磁性トナーを
用いる現像方法として、トナー粒子の誘電分極を利用し
た現像方法がある。しかし、かかる方法は本質的に現像
速度がおそい、現像画像の濃度が十分に得られない等の
欠点を有しており、実用上困難である。
高抵抗の磁性トナーを用いるその他の現像方法とし
て、トナー粒子相互の摩擦、トナー粒子とスリーブ等と
の摩擦等によりトナー粒子を摩擦帯電し、これを静電像
保持部材に接触して現像する方法が知られている。しか
しこれらの方法は、トナー粒子と摩擦部材との接触回数
が少なく摩擦帯電が不十分となり易い、帯電したトナー
粒子はスリーブとの間のクーロン力が強まりスリーブ上
で凝集し易い、等の欠点を有しており、実用上困難であ
った。
ところが、特開昭55−18656号公報等において、上述
の欠点を除去した新規な現像方法が提案された。これは
スリーブ上に磁性トナーをきわめて薄く塗布し、これを
摩擦帯電し、次いでこれを静電像にきわめて近接して現
像するものである。この方法は、磁性トナーをスリーブ
上にきわめて薄く塗布する事によりスリーブとトナーの
接触する機会を増し、十分な摩擦帯電を可能にした事、
磁力によってトナーを支持し、かつ磁石とトナーを相対
的に移動させる事によりトナー粒子相互の凝集をとくと
ともにスリーブと十分に摩擦せしめている事、トナーを
磁力によって支持し又これを静電像に接する事なく対向
させて現像する事により地カブリを防止している事等に
よって優れた画像が得られるものである。
このような現像方法に用いられる現像器は、簡単な構
成で非常に小さくできることが特徴である。
そのため、例えば高速機においては、感光体のまわり
に余裕ができるため、他の色の現像器をいくつか配置
し、ワンタッチで色の変更をしたり、アナログ光と同時
にレーザー光を用い、ページや文字の書き込みを複写と
同時に行うなどが、容易になるというような利点がでて
くる。
特に小型機においては、全体を軽く小さくできるた
め、複写機のパーソナル化には必要な技術となってきて
いる。
また、小型のLBP(レーザービームプリンター)に代
表されるようにプリンターにおいても、ドットプリンタ
ーや熱転写プリンターにない、音が静かで、しかも高速
という相反する性能を両立させるために、現像器スペー
スを非常に小さくとれ、しかもシンプルで軽いというこ
とが非常に有効となっている。
しかしながら、この現像方式はシンプルで軽く小さい
現像器という特徴のため、逆にこの方式に使われるトナ
ーは、従来トナー以上に、より高性能でなければ、全体
としてすぐれた画像性、耐久性、安定性を得られないと
いう問題を含んでいる。すなわち、かかるトナーの性能
がシステムの性能にそのまま反映される場合が多いとい
うことである。
ところで、特に、複写機自体も従来のアナログ式に変
り、デジタル潜像を用いたものができるようになり、そ
のため、潜像が今までになく微細に書かれるようになっ
た。このような、微細な潜像に充分追従していくトナー
は、高解像の現像能力をもったものでなければならな
い。さらに、複写機は、より高速化の方向にも進んでい
るため、トナーは、高解像と高速現像、高耐久などを高
度に満足しなければならなくなってきている。
プリンターにこのような現像方式を用いた場合も、同
様の高度の性能の要求があるが、高耐久性という面で
は、コンピューターのアウトプットとして用いられるた
め、出力頻度が高く、耐久性能は複写機以上に厳しいも
のがある。
また、画像は、ただ黒いというだけでは不充分となっ
てきている。
複写機の場合は、特に写真も忠実に再現する(すなわ
ち中間調の再現)ことが要求され、また、デジタル潜像
方式では、中間調を線の密度の違いで実現するため、常
に、線の太さが同じでないと、中間調を同じように表現
できず問題となってくる。
このような階調性の再現も、特にデジタル潜像方式の
プリンターでは、高度に要求され、耐久の初期と終わり
などで常に、安定に同じ中間調を出力することは、従来
のトナーでは充分なし得ていないといって良い。
さらに、環境安定性についても、複写機のパーソナル
化、あるいはLBPの低価格化による家庭への普及が進ん
だため、従来では使われなかった厳しい環境で使われる
ことが多くなった。
特に、家族で何日も環境の悪い所におかれ、時々、数
枚コピーするという使われ方は、トナーにとって画像安
定性、環境依存性という面で非常な高性能を要求され
る。
これらの厳しい要求に答えるため、トナーの研究、開
発が鋭意行なわれている。
磁性トナーに使われる材料の中で特に磁性体はトナー
全体に対して重量で20〜70%位含有されるため、トナー
の性能を大きく左右する。その磁性体の、特に粒度及び
粒度分布についての提案がなされている。
特開昭58−169153号公報に、50%個数平均径が、0.3
〜1.0μm、50%重量平均径が0.4〜1.3μm、個数粒度
分布において、極大値を与える粒径が、0.4〜1.3μmで
ある粒度分布を有する磁性粉を含有する磁性トナーが、
画質の忠実性、安定性、さらに地カブリ現象の除去、高
解像で、高濃度、他に環境特性も良いとして提案されて
いる。
確かに、従来のアナログ方式の機械では、実用上、充
分な性能であるが、今日のような50枚/分以上の高速機
などによる高速現像、高耐久性、さらに高階調性、また
デジタル潜像に対する高解像、細線再現性などには、さ
らに改良が必要である。
特に、中間調を長期に安定に出すためには、充分とは
言えなくなっている。
また、特開昭58−187951号公報にやはり、磁性体の粒
度分布について、体積基準換算50%径が、1.5〜4.5μ
m、同様に体積基準換算20%径が、1.0〜4.0μm、75%
径が2.5〜6.0μmの粒度分布を有するものが良いと提案
されているが、これは、カラートナー用であり、通常の
黒画像としては適していない。すなわち、黒さが不充分
で好ましくない。
また、特公昭62−51208号公報に球形の磁性体を用い
ることにより、分散性を向上し、画像濃度の優れたトナ
ーを提供することが提案されている。たしかに、球形磁
性体は、このような優れた点があるが、問題点として、
電気抵抗が高い傾向がある。そのため、特に、前記のよ
うに、高速機、小型機などでのトナーがチャージアップ
しやすい条件下では、厳しいものがある。一般にチャー
ジアップすると、現像スリーブのごときトナー担持体か
ら、離れにくくなるため画像濃度が低下する場合があ
り、また、バックグラウンドが汚れるカブリ現象が生じ
る場合がある。
他に例えば、従来トナーで単純に高解像性、高細線再
現性を達成しようとすると、トナーののり量を少なく
し、線を細らせ、余分なトナーが線のまわりに飛び散ら
ないようにすることが考えられる。しかし、この方法
は、ベタ黒の画像濃度が低下し、好ましくない。一般
に、他に、画像濃度を高くすると、バックグラウンドの
汚れを生じる方向であり、特に低温低湿環境下に長くト
ナーを放置しておくと、バックグラウンドの汚れが顕著
になる場合がある。すなわち、画像濃度、高解像、バッ
クグラウンドの汚れを高度に良くすることは、容易では
ない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、かかる問題点を解決した静電潜像現
像用磁性トナーを提供するものである。
すなわち、本発明の目的は、高解像の現像能力をもつ
静電潜像現像用磁性トナーを提供するものである。
他に本発明の目的は、高速現像においても、安定した
画像を与える静電潜像現像用磁性トナーを提供するもの
である。
また、さらに、本発明の目的は、耐久性のすぐれた静
電潜像現像用磁性トナーを提供するものである。
またさらに、本発明の目的は、階調再現性のすぐれた
静電潜像現像用磁性トナーを提供するものである。
また、本発明の目的は、中間調、細線再現性を安定
に、長期にわたって与える静電潜像現像用磁性トナーを
提供するものである。
また、本発明の目的は、環境安定性のすぐれた静電潜
像現像用磁性トナーを提供するものである。
また、本発明の目的は、使用頻度が少ない場合でも長
期間にわたって、常に安定した画像を与える静電潜像現
像用磁性トナーを提供するものである。
また、本発明の目的は、高画像濃度、高解像性、高階
調再現性であるにもかかわらず、バックグラウンドの汚
れがなく、特に低温低湿環境下でも安定に良好な画像を
長期に出せる静電潜像現像用磁性トナーを提供するもの
である。
[課題を解決するための手段及び作用] 上記目的は、以下の本発明によって達成される。
すなわち、本発明は、デジタル潜像を現像するために
用いられる静電潜像現像用磁性トナーにおいて、 該磁性トナーは、結着樹脂と平均粒径が0.1〜0.2
μmであり、その個数分布の標準偏差σを平均粒径で
割って、%で表わした(σ/)×100が40%以下であ
る球形を呈した磁性体とを含有することを特徴とする静
電潜像現像用磁性トナーに関する。
さらに、本発明は、静電潜像をA4横送りで50枚/分以
上のプロセススピードで現像するために用いられる静電
潜像現像用磁性トナーにおいて、 該磁性トナーは、結着樹脂と平均粒径が0.1〜0.2
μmであり、その個数分布の標準偏差σを平均粒径で
割って、%で表わした(σ/)×100が40%以下であ
る球形を呈した磁性体とを含有することを特徴とする静
電潜像現像用磁性トナーに関する。
ここでいう、磁性体の平均粒径、変化係数(%)と
は、透過型電子顕微鏡により得られた、1万倍の磁性体
の写真を4倍に拡大し、4万倍の写真とした後、ランダ
ムに250個の磁性体を選び、その径を実測し、その径と
個性から、個数分布を出し、求めるものである。なお、
径は水平方向フエレ径である。
変化係数は、分布の標準偏差σを求め、それを平均値
で割ったものに100をかけ、%で表わしたもの、すなわ
ち、(σ/)×100である。
従来、磁性体の粒径、特に、その粒度分布については
あまり注目されなかった。その最も大きな理由は、磁性
体が主にトナーの搬送性のため考えられ、他はバインダ
ーレジンとの分散性向上のみの見地からしか検討されな
かったからである。しかしながら、今日の特に高速化、
小型化、デジタル化などの複写機やプリンターに対する
厳しい要求から、磁性体のとらえ方の精度を上げ、鋭意
検討した結果、本発明に至ったのである。
何ら理論にとらわれるわけではないが、磁性体の粒径
及びその粒度分布は、現像におけるトナーの帯電の安定
化と、現像でのトナーの選択性、他に定着性などに関係
していることを見い出した。
特に、トナーに対する帯電付与部材である現像スリー
ブと、強く摩擦帯電する状況下においても、必要以上に
帯電量が上昇しないように、コントロールすることがで
きる。これは、従来実用化されているより、小さい粒径
の磁性体で粒度分布のそろっているものを用いることに
よりトナーの表面付近に従来トナーより多くの磁性体粒
子が存在するようになるため、トナー表面が微視的に見
ても、均一化してくるためである。すなわち、トナーが
現像スリーブと摩擦帯電するとき、従来トナーではスリ
ーブと接する部分がトナー表面の磁性体の全くない所で
あったりすると、トナー表面の帯電はそこだけ高くな
り、帯電が不均一なトナーとなる。これを磁性体の含有
量を増して同様の効果を得ようとすると、トナー1個の
磁気力も増加するため、トナーが現像スリーブから離れ
にくくなり画像濃度の低下や定着性の悪化などを招き、
好ましくない。
特に粒度分布も粒径を小さくした分、そろっていなけ
れば種々の問題を起す。細かいものが多いと、細かいも
のは凝集性が強いため通常のトナーの製造装置では、ト
ナー中に充分分散できず、定着性にも好ましくない。ま
た、荒いものが入ると、現像で荒い磁性体の入ったトナ
ーが選択され、長期に安定に高画像を保つことが難し
い。
ここで、磁性体の粒径が0.1μm未満であると、磁性
体の色が明らかな赤味になり、実用上好ましくなく、さ
らに、凝集力が大きくほぐれにくいため分散性が悪くな
り、耐久性、画像安定性などが問題となってくる。
また、0.2μmより大きいと、トナー中に均一に磁性
体が入らず、特に微粒径のトナーに不均一なものが増
し、特に低温低湿環境下で画像性、特に中間調、細線再
現性を長期に安定に維持することが難しく、また特に、
高速現像で長期に安定した画像が得られにくい。好まし
くは0.14〜0.19μm、さらに好ましくは0.15〜0.19μm
である。
また、変化係数が40%より大きいと、定着性の悪くな
る場合があり、長期耐久において画質変動が生じ、細線
再現性も問題となってくる。また、低温低湿環境下の耐
久で画像濃度の低下する場合がある。これは、磁性体の
分散に関係している問題であると考えている。
変化係数は、好ましくは35%以下であり、さらに好ま
しくは、30%以下であり、さらに好ましくは25%以下、
さらに好ましくは20%以下である。
また、磁性体のカサ密度は、0.60g/cc以上が好まし
く、さらに好ましくは0.70g/cc以上であり、さらには、
0.80g/cc以上であり、さらには、0.90g/cc以上である。
特に、磁性体の粒子径が、0.2μm以下、さらに0.18μ
m以下になると、磁性体は空気を粒子間に含みやすくな
るため、カサ密度の高い方が分散に好ましい。
トナーの結着樹脂としては、ポリスチレン、ポリp−
クロルスチレン、ポリビニルトルエン、スチレン−pク
ロルスチレン共重合体、スチレンビニルトルエン共重合
体等のスチレン及びその置換体の単独重合体及びそれら
の共重合体;スチレン−アクリル酸メチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸n−ブチル共重合体等のスチレンとアクリル酸エス
テルとの共重合体;スチレン−メタクリル酸メチル共重
合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸n−ブチル共重合体等のスチレンとメ
タクリル酸エステルとの共重合体;スチレンとアクリル
酸エステル及びメタクリル酸エステルとの多元共重合
体;その他スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチ
レン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、
スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレンと
他のビニル系モノマーとのスチレン系共重合体;ポリメ
チルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ
酢酸ビニル、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、フェノー
ル樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、石油樹脂、塩
素化パラフィン、等が単独または混合して使用出来る。
特に圧力定着方式に供せられるトナー用の結着樹脂と
して、低分子ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸
エステル共重合体、高級脂肪酸、ポリアミド樹脂、ポリ
エステル樹脂等が単独または混合して使用出来る。
用いる重合体、共重合体、あるいはポリマーブレンド
は、スチレンに代表されるビニル芳香族系またはアクリ
ル系のモノマーを40wt%以上の量で含有すると、より望
ましい結果が得られる。結着樹脂100重量部に対して、
本発明に係る磁性体は、20〜150重量部、好ましくは30
〜120重量部使用するのが良い。
トナーには、任意の適当な顔料や染料が着色剤として
使用できる。例えばカーボンブラック、フタロシアニン
ブルー、群青、キナクリドン、ベンジジンイエローなど
公知の染顔料がある。
磁性体としては、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁
性金属粒子、あるいは、マグネタイト、マグヘマイト、
フェライトなどの強磁性鉄酸化物粒子あるいは、鉄、コ
バルト、ニッケル、マンガンから選ばれた2種以上から
なる強磁性合金粒子などがある。
このような磁性体の中からマグネタイトについて記述
する。
球形を呈した粒子からなるマグネタイトは、第一鉄塩
水溶液と該第一鉄塩水溶液中のFe2+に対し、1.0当量未
満のアルカリ性水溶液を混合して、温度70〜100℃の水
酸化第一鉄を含む懸濁液を生成し、次いで温度70〜100
℃の範囲で加熱しながら、酸素含有ガスを通気すること
によりマグネタイト粒子を生成する第一段と、該第一段
反応終了後残存Fe2+に対し1.0当量以上のアルカリ性水
溶液を添加し、第一段反応と同一条件下で加熱酸化する
第二段との二段階から成る反応をすることにより得られ
る。このようにして得られた球形を呈した粒子から成る
マグネタイトは、粒度が微細で粒度分布もシャープであ
る。即ち変化係数が小さいものとなる。
アルカリ性水溶液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等のアルカリ金属の水酸化物及び水酸化マグネシウ
ム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物
を使用することができる。
水酸化第一鉄を含む懸濁液中にケイ酸ナトリウム、ケ
イ酸カリウム等の水可溶性ケイ酸塩(Fe2+に対しSi換算
で0.1〜5.0原子%)を存在させると生成するマグネタイ
ト粒子の球径度、粒度分布及び温度安定性をさらによく
することができるので好ましい。
本発明に用いるマグネタイトの合成を次の合成例で詳
述する。
(合成例) 反応器として径35cm,内容積50の気泡酸化型反応塔
を用いた。Fe2+1.6mol/を含む硫酸第一鉄水溶液20,
3.07Nの水酸化ナトリウム水溶液20(Fe2+に対し、0.9
6当量に該当する。)、及びケイ酸ソーダ(3号)(SiO
2 28.55wt%)20.2g(Feに対し0.3原子%)を用い、Fe
(OH)を含む懸濁液を温度82℃で生成した。
上記Fe(OH)を含む懸濁液を温度85℃に昇温した後
毎分100の空気を240分間通気して、マグネタイト粒子
を成した。次いで1.34N NaOH水溶液2を加え(残存Fe
2+に対し1.05当量に相当する。)、温度85℃において毎
分100の空気を、さらに30分間通気した。生成粒子
は、常法により、水洗、ろ別、乾燥、粉砕した。得られ
たマグネタイト粒子粉末は、電子顕微鏡で観察した結
果、平均粒子径0.18μm、変化係数18%の球形を呈した
粒子であった。これをマグネタイトAとする。上記反応
条件のうち、水酸化第一鉄を含む懸濁液を生成する際の
Fe2+濃度、温度、アルカリ当量比、ケイ酸ソーダ添加量
及び酸化条件の温度、空気量を変えた以外は、前記と同
一条件で、マグネタイトB,C,……,Iを得た。反応条件と
生成したマグネタイトの平均粒子径及び変化係数との関
係は表1に示すようであった。
トナーには必要に応じて添加剤を混合しても良い。そ
のような添加剤としては例えばテフロン、ステアリン酸
亜鉛の如き滑剤、あるいは導電性付与剤として酸化スズ
の如き金属酸化物等がある。
[実施例] 以下、部数はすべて重量部とする。
実施例1 を粉体混合し、これを150℃に設定したロールミルで約1
5分間熱混練し、冷却後、粗粉砕、微粉砕(ジェットミ
ル)した。さらにこれをアルピネ社製ジグザグ分級機に
より微粉、粗粉をカットし、コールターカウンター社製
TA−IIによる測定で、体積平均径12.2μm,20.2μm以上
が2%、個数分布での6.35μm以下が17%のトナーを得
た。
これを、キヤノン製複写機NP−8580を改造し、A4横送
りで80枚/分を85枚/分とした改造機を用いて、評価し
た。
その結果、通常環境下で20万枚の耐久テストでも、画
像濃度、細線再現性、階調再現性など安定で、非常に良
く、特に画像濃度は1.40〜1.45と高濃度であった。
さらに、低温低湿環境下での連続画像出しテストで
も、チャージアップ現象がなく、バックグラウンドの汚
れ(以下カブリという)も発生せず、画像濃度、画質と
も良く、安定していた。
比較例1 実施例1の磁性体のかわりに磁性体Bを用いた以外
は、実施例1と同様にトナーを作製した。トナーの体積
平均径は12.4μm,20.2μm以上が2.4%、個数分布での
6.35μm以下が16.2%のトナーを得た。
これを実施例1と同様に評価した。
その結果、通常環境下での耐久テストでは、ほぼ実用
上としては、良いレベルであるが、耐久テスト10万枚位
から、細線再現性、階調再現性などがやや低下してき
た。
また、低温低湿環境下でのテストでは、チャージアッ
プ現象がやや発生し、そのため、カブリが少し発生し
た。また、階調再現性も、耐久が進むにつれて、低下し
た。
また、定着性は、やや悪くなった。
実施例2 を実施例1と同様にトナー化した。
トナーの体積平均径は11.8μm,20.2μm以上は、0.8
%、個数分布で6.35μm以下は15%であった。
これをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−8II
を6枚/分から12枚/分に改造したプリンターに入れ、
評価した。
その結果、初期からトナー切れまで、デジタル潜像を
忠実に再現し、解像性、中間調など非常に良く安定して
いた。
また、画像濃度も1.4〜1.45と高く、安定していた。
特に低温低湿環境下での耐久テストでも、同様に安定
し、バックグラウンドのカブリもなかった。
さらに、カートリッジを低温低湿下に約3カ月放置
し、画像出しをしたが、まったく問題なく、良好な画
質、画像濃度で安定であった。
比較例2 実施例2の磁性体のかわりに磁性体Dを用いた以外
は、実施例2と同様にトナーを作製した。トナーの体積
平均径などは11.6μm,0.5%,16%であった。
これを実施例2と同様に評価した。
その結果、トナー切れ付近でやや解像性、中間調が低
下してきたが、実用上は、ほぼ問題のない程度に安定し
ていた。
しかし、低温低湿環境下での耐久テストでは、画像濃
度が耐久とともにやや低下した。これは、細線が初期と
比べて徐々に細くなってきたためである。また、バック
グラウンドのカブリもやや悪くなってきた。
また、定着性も悪くなった。
実施例3 を実施例1と同様にトナー化した。トナーの粒度は、そ
れぞれ、11.5μm,1.0%,14.5%であった。
これをキヤノン製デジタル複写機NP−9030を改造し30
枚/分を40枚/分にした改造機を用いて評価した。
その結果、通常環境下での耐久テストで初期から10万
枚まで、画像濃度も高く、1.4以上で、特に中間調な
ど、非常に良く安定していた。
また、低温低湿環境下での耐久テストでも、同様に良
好で安定していた。
特にデジタル潜像の細かい線の解像も良く、カブリも
なかった。
比較例3 実施例3の磁性体のかわりに磁性体Fを用いた以外は
実施例3と同様にトナーを作製した。トナーの粒度は、
それぞれ、11.7μm,1.2%,16%であった。
これを実施例3と同様に評価した。
その結果、通常環境下での耐久テストでは、実用上ほ
ぼ問題ないが、耐久とともに、やや解像性、中間調など
が低下してきた。
また、低温低湿環境下での連続の耐久テストでは、耐
久とともに、カブリがやや発生し、画像濃度もやや低下
した。特に、細線が耐久とともにやや細くなってきた。
また、定着性も悪くなった。
実施例4〜6 実施例2の磁性体をそれぞれ磁性体G(実施例4),H
(実施例5),I(実施例6)に変えた以外は実施例2と
同様にトナーを作製し、評価した。結果は表−2にまと
めた。
[発明の効果] 本発明は、磁性体の粒径と粒度分布の両者を規定する
ことによって、高画像濃度,高解像性、高階調再現性で
あるにも拘らず、バックグラウンドの汚れがなく、環境
安定性に優れたものであり、デジタル潜像を現像するた
めの静電潜像現像用磁性トナー及び静電潜像をA4横送り
で50枚/分以上のプロセススピードで現像するための静
電潜像現像用磁性トナーとして適用することが可能であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 栗田 栄一 広島県広島市中区舟入南4丁目1番2号 戸田工業株式会社創造センター内 (72)発明者 藤岡 和夫 広島県広島市中区舟入南4丁目1番2号 戸田工業株式会社創造センター内 (72)発明者 堀石 七生 広島県広島市中区舟入南4丁目1番2号 戸田工業株式会社創造センター内 (56)参考文献 特開 昭60−71529(JP,A) 特開 平1−185666(JP,A) 特開 平1−185653(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】デジタル潜像を現像するために用いられる
    静電潜像現像用磁性トナーにおいて、 該磁性トナーは、結着樹脂と平均粒径が0.1〜0.2μ
    mであり、その個数分布の標準偏差σを平均粒径で割
    って、%で表わした(σ/)×100が40%以下である
    球形を呈した磁性体とを含有することを特徴とする静電
    潜像現像用磁性トナー。
  2. 【請求項2】該球形を呈した磁性体は、平均粒径が0.14
    〜0.19μmであり、(σ/)×100が20%以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用磁性
    トナー。
  3. 【請求項3】静電潜像をA4横送りで50枚/分以上のプロ
    セススピードで現像するために用いられる静電潜像現像
    用磁性トナーにおいて、 該磁性トナーは、結着樹脂と平均粒径が0.1〜0.2μ
    mであり、その個数分布の標準偏差σを平均粒径で割
    って、%で表わした(σ/)×100が40%以下である
    球形を呈した磁性体とを含有することを特徴とする静電
    潜像現像用磁性トナー。
  4. 【請求項4】該球形を呈した磁性体は、平均粒径が0.14
    〜0.19μmであり、(σ/)×100が20%以下である
    ことを特徴とする請求項3に記載の静電潜像現像用磁性
    トナー。
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