JPH04353067A - アンチスキッド制御装置の異常検出装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置の異常検出装置

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JPH04353067A
JPH04353067A JP12713591A JP12713591A JPH04353067A JP H04353067 A JPH04353067 A JP H04353067A JP 12713591 A JP12713591 A JP 12713591A JP 12713591 A JP12713591 A JP 12713591A JP H04353067 A JPH04353067 A JP H04353067A
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JP
Japan
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yaw rate
rate sensor
skid control
output
wheel
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JP12713591A
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English (en)
Inventor
Tetsunori Yano
矢野 哲規
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Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヨーレートセンサの検
出結果に基づいて旋回判定を行い、その判定結果に基づ
いて最適な制動力を発生するアンチスキッド制御装置に
おいて、前記ヨーレートセンサの異常を検出するための
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アンチスキッド制御装置は、車輪と路面
との間の摩擦係数が大きくなるように車輪の制動力を制
御して、該車輪のスリップ率を制御する装置である。こ
のスリップ率は車輪の回転速度と車体の走行速度とから
求められ、また前記走行速度はたとえば最大車輪速度な
どに基づいて求めることができる。
【0003】一方、旋回時には内側車輪と外側車輪との
回転半径の違いから、前記車輪速度に差異が生じる。し
たがって、前記走行速度に対応して設定され、制動油圧
の減圧を開始するための車輪速度の基準値は、旋回時に
は、前記内側車輪と外側車輪とで異なった値に設定する
必要がある。このため、旋回状態を判定するために、車
体の横方向の加速度を検出することができる、いわゆる
横Gセンサを用いたアンチスキッド制御装置が実用化さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記横Gセンサを用い
る構成では、車体が、ブレなく、同じ回転方向にスピン
しているときには、同じ極性の出力信号が導出される。 したがって、たとえば車体が180度回転して後進状態
となっていても、車体の正確な姿勢を検出することがで
きず、正確な制御を行うことができないという問題があ
る。
【0005】このような不具合を解決するために、たと
えば車体の回転角度が0度から180度では正極性の出
力を導出し、180度から360度までは負極性の出力
を導出するヨーレートセンサを用いる構成が提案されて
いる。
【0006】しかしながら、このような構成では、ヨー
レートセンサに異常が発生すると、直進状態であるにも
かかわらず、左右のブレーキバランスが崩れてしまうと
いう問題がある。一方、前記ヨーレートセンサの異常を
検出し、フェイルセーフを行う構成は提案されていなか
った。
【0007】本発明の目的は、ヨーレートセンサの異常
を正確に検出することができるアンチスキッド制御装置
の異常検出装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の各車輪
の回転速度を検出する車輪速度センサと、車体重心の鉛
直軸線まわりの加速度を検出するヨーレートセンサと、
前記各車輪速度センサおよびヨーレートセンサの出力に
応答し、車輪と路面との間の摩擦係数が大きくなるよう
に、制動手段の制動力を制御する制御手段と、前記ヨー
レートセンサの出力が与えられ、前記出力の変動を検出
し、その変動周波数が予め定める周波数以上であるとき
にヨーレートセンサが異常であることを判定する判定手
段とを含むことを特徴とするアンチスキッド制御装置の
異常検出装置である。
【0009】また本発明は、前記車輪速度センサの出力
に基づいて車輪加速度を演算し、その演算結果が予め定
める値以上であるときには悪路走行中であると判定し、
前記判定手段による前記ヨーレートセンサの異常判定を
禁止する禁止手段を設けることを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明に従えば、制御手段は、複数の各車輪に
設けられた車輪速度センサの検出結果のうち、たとえば
最大車輪速度に基づいて車体速度を求め、各車輪速度が
その車体速度に対応して設定されるスリップ基準以下と
なると、制動油圧を減圧し、制動手段であるブレーキの
制動力を低下させ、前記車輪速度を回復させる。このよ
うにして車輪がロックすることなく、車輪と路面との間
の摩擦係数が大きくなるように、前記制動力を制御し、
アンチスキッド制御を行う。
【0011】また制御手段は、ヨーレートセンサによっ
て検出される車体重心の鉛直軸線まわりの加速度に基づ
いて、車体が旋回状態であるか否かを判定し、旋回状態
であるときには、ヨーレートセンサの出力の極性に基づ
いて、左旋回であるか右旋回であるかを判定し、その判
定結果から、内側となる車輪の前記スリップ基準を低く
補正し、こうして旋回時においても、高精度なアンチス
キッド制御を行う。
【0012】一方、ヨーレートセンサの出力はまた、判
定手段に与えられており、この判定手段は、ヨーレート
センサの出力のレベル変動を検出し、その変動周波数が
予め定める周波数、たとえば20Hz以上であるときに
、ヨーレートセンサが異常であることを判定する。すな
わち、ヨーレートセンサ3は、車体の重心付近に取付け
られ、車体の旋回回転角に対応した極性で、たとえば旋
回を開始してからの回転角が0度から180度までは正
極性の出力を導出し、前記180度から一回転を終了す
る360度までは負極性の出力を導出する。またその波
高値は、旋回加速度に対応している。
【0013】したがって、前記予め定める周波数を、ア
ンチスキッド制御による揺動などのブレによって発生し
得る変動の周波数よりも高い周波数に設定し、その周波
数以上の変動が検出されると、ヨーレートセンサに異常
が発生しているものと判定し、たとえば警告灯を点灯す
るとともに、前記制御手段にアンチスキッド制御を禁止
、または予め定めるヨーレートでバックアップ制御させ
るための出力を導出する。
【0014】なお、上述のような異常判定は、たとえば
車輪速度センサの出力に基づいて行われる悪路判定の結
果、悪路走行中でないときに行われる。すなわちたとえ
ば、前記車輪速度センサの出力が与えられる禁止手段を
設け、この禁止手段が、前記車輪速度センサの出力に基
づいて車輪加速度を演算し、その演算結果が予め定める
値以上であるとき、したがって凹凸の激しい路面で、車
輪速度の変動が激しいときには、悪路走行中であると判
定して、前記異常判定を禁止させる。このようにヨーレ
ートセンサの異常を検出することによって、ヨーレート
センサ異常時のフェイルセーフ機能を拡充する。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の原理を説明する
ための機能ブロック図である。後述する各車輪34a〜
34dには、車輪速度センサ1a〜1dが設けられてお
り、これら各車輪速度センサ1a〜1dからの車輪速度
パルスは、車輪速度演算部51で、各車輪の車輪速度お
よび車輪加速度を表す車輪速度信号に変換された後、ア
ンチスキッド制御部52に入力される。
【0016】また前記車輪速度演算部51からの車輪速
度信号は、車体速度演算部53および摩擦係数判定部5
4にそれぞれ入力されている。車体速度演算部53は、
前記各車輪34a〜34dの車輪速度のうち、最大値ま
たは最小値を選択的に車体速度として、前記アンチスキ
ッド制御部52へ出力する。摩擦係数判定部54は、前
記車体速度と各車輪速度とに基づいて、車輪と路面との
間の摩擦係数μを判定し、その判定結果を前記アンチス
キッド制御部52へ出力する。
【0017】アンチスキッド制御部52は、前記車体速
度に基づいてスリップ基準を設定し、スイッチ7によっ
て後述するブレーキペダル30が踏込まれたことを検出
している状態で、各車輪速度がこのスリップ基準以下と
なると、制動油圧の配管経路に設けられた電磁弁などの
アクチュエータ13a〜13dに減圧信号を導出し、ア
ンチスキッド制御を行う。これによって車輪速度が回復
すると、たとえばその回復加速度と車輪と路面との間の
摩擦係数とに対応して、前記制動油圧を増圧するように
前記アクチュエータ13a〜13dに増圧信号を出力す
る。このように制動油圧の減圧または増圧、ならびに保
持を行い、車輪と路面との間の摩擦係数を常に最適な値
となるように制御し、制動距離を短縮する。
【0018】また、アンチスキッド制御部52は、上述
のようなアンチスキッド制御を行うにあたって、入力処
理回路55を介して入力されるヨーレートセンサ3の検
出結果に基づいて旋回判定を行い、その判定結果に対応
して、後述するような摩擦係数やスリップ基準の補正を
行う。
【0019】図2は、ヨーレートセンサ3の構造を簡略
化して示す斜視図である。ヨーレートセンサ3は、回転
軸41と、この回転軸41に取付けられる一対の羽根4
2,43と、前記回転軸41と直交する軸線44,45
まわりの前記羽根42,43のたわみ量を検出するセン
サ46,47とを含んで構成されている。
【0020】前記回転軸41を回転させた状態で、前記
軸44,45まわりに回転入力すると、コリオリの力に
よって前記羽根42,43がたわむ。このたわみ量は回
転入力の大きさに比例し、かつ相互に位相が90度ずれ
た前記センサ46,47の出力波形が合成された値に対
応している。
【0021】一方、前記各軸44,45の予め定める基
準位置からのたわみ量を検出することによって、軸44
,45まわりにそれぞれ加わっている加速度を検出する
ことができる。すなわち、たとえば軸41を図3(1)
で示されるように回転したときのセンサ46,47の出
力は、それぞれ図3(2)および図3(3)で示される
ようになり、後述する本発明の旋回判定に用いるための
信号には、図3(4)に示される前記センサ46,47
からの合成出力が用いられる。
【0022】前記ヨーレートセンサ3は、車体の重心位
置付近に取付けられ、前記図3(4)で示されるように
旋回回転角に対応した極性で、旋回加速度に対応した波
高値を有する出力を導出する。したがってアンチスキッ
ド制御部52は、旋回加速度と旋回角度量とを得ること
ができる。
【0023】アンチスキッド制御部52は、上述のよう
なヨーレートセンサ3の検出結果に基づいて、たとえば
旋回時に荷重負担の小さい内側車輪の摩擦係数の判定結
果を外側車輪よりも低く補正し、また前記スリップ基準
を低く設定する。これによって、内側車輪と外側車輪と
をそれぞれ最適な制動油圧で制動することができ、急旋
回時の安定性を向上することができる。また、直進制動
時においては、車体の姿勢変化を高精度に検出し、これ
によって車体の揺動の少ない安定した制動を行うことが
できる。
【0024】前記ヨーレートセンサ3の検出結果はまた
異常判定部56で監視されており、この異常判定部56
は、ヨーレートセンサ3の出力変動を検出し、その変動
周波数Vf1が予め定める周波数Kf1以上であるとき
には、ヨーレートセンサ3に異常が発生したものと判定
し、アンチスキッド制御部52に異常信号を出力する。 アンチスキッド制御部52は、前記異常信号に応答し、
アンチスキッド制御を禁止し、あるいはヨーレートを予
め定める値、たとえば零としてバックアップ制御を行う
とともに、警告灯19を点灯し、運転者に報知する。
【0025】すなわち図4(1)で示されるように、予
め定める単位時間W1、たとえば1秒以内で、ヨーレー
トセンサ3の出力が、負極性側で予め定める値L1以下
となり、かつ正極性側で値L2以上となった回数が予め
定める値以上となると、異常と判定する。前記値L1は
、たとえば車体の1秒当りの左まわりの旋回回転角が5
度に対応したレベルであり、レベルL2は右まわりの旋
回回転角が5度に対応したレベルである。
【0026】異常判定部56内では、前記図4(1)に
示すように、ヨーレートセンサ3の出力が、一旦前記値
L1以下となると、図4(2)に示されるように、右旋
回フラグF1が1にセットされ、続いてヨーレートセン
サ3の出力が、前記閾値L2以上となると、図4(3)
で示されるように、左旋回フラグF2が1にセットされ
る。こうしてフラグF1,F2がともに1にセットされ
ると、図4(4)で示されるように、変動周波数Vfを
カウントするためのカウンタがカウント動作を行い、前
記フラグF1,F2はリセットされる。異常判定部56
は、単位時間W1当りの前記カウンタのカウント値CT
1が予め定める値Kf1、たとえば20以上であるとき
、すなわち変動周波数Vf1が20Hz以上である状態
が予め定める期間W2、たとえば3〜5秒以上続くと、
ヨーレートセンサ3の内部回路に短絡などが発生した異
常であると判定し、図4(5)で示されるように異常フ
ラグF3が1にセットされるとともに、前述のようにア
ンチスキッド制御を禁止し、あるいはヨーレートを予め
定める値、たとえば零としてバックアップ制御を行う。 なお、通常の走行中においては、車体の揺動によるヨー
レートセンサ3の出力変動周波数Vf1は、たとえば1
〜2Hz以下である。
【0027】なお上述のようなヨーレートセンサ3の異
常判定を行うにあたって、前記異常判定部56に関連し
て判定禁止部57が設けられている。この判定禁止部5
7は、後述するようにして、前記車輪速度演算部51か
らの車輪速度信号に応答して悪路判定を行い、車体が砂
利道などの悪路を走行しているときには、前記異常判定
部56に判定禁止信号を出力し、上述のようなヨーレー
トセンサ3の異常判定を禁止する。前記判定禁止信号は
また、前記摩擦係数判定部54に与えられており、摩擦
係数判定部54は、前記禁止信号が入力されると、前述
のような摩擦係数の判定を禁止し、前記摩擦係数μを中
μに設定する。
【0028】図5は、判定禁止部57の悪路判定動作を
説明するための波形図である。図5(1)に示されるよ
うな、車輪速度演算部51を介する車輪速度センサ1a
〜1dからの車輪加速度を表す信号が、予め定める時間
W11、たとえば1秒以内に予め定めるレベル、たとえ
ば+2G(Gは重力加速度)を超える回数、すなわち変
動周波数Vf11が、図5(2)に示されるようにカウ
ントされる。そのカウント値CT11が、予め定める値
Kf11以上となった時点で、図5(3)で示されるよ
うに、悪路判定フラグF11が1にセットされる。この
悪路判定フラグF11が1となると、前記判定禁止信号
が出力される。
【0029】図6は、上述のヨーレートセンサ3の異常
判定動作を説明するためのフローチャートである。ステ
ップm1では、前記図5で示されるようにして、車輪加
速度変動から悪路判定が行われる。ステップm2では、
その判定結果が悪路であるか否かが判断され、そうでな
いときにはステップm3に移り、前記図4で示されるよ
うにして、ヨーレートセンサ3の出力変動周波数Vf1
が求められる。ステップm4では、前記変動周波数Vf
1が予め定める周波数Kf1以上であるか否かが判断さ
れ、そうであるときにはステップm5で、前記時間W1
を計測するためのカウンタのカウント値CT3が加算さ
れてカウント動作が行われ、そうでないときにはステッ
プm6で、前記カウント値CT3が零にリセットされる
。なお前記ステップm2において、悪路であると判定さ
れたときにもこのステップm6に移り、カウント値CT
3は零にリセットされる。
【0030】前記ステップm5からはステップm7に移
り、前記カウント値CT3が前記期間W2以上となった
か否かが判断され、そうであるときにはステップm8で
、ヨーレートセンサ3が異常であるか否かを表す前記異
常判定フラグF3が1にセットされ、さらにステップm
9で、アンチスキッド制御の禁止、またはヨーレートを
一定値に固定しての制御などのフェイルセーフ動作が行
われた後、動作を終了し、そうでないときにはステップ
m10で、前記異常判定フラグF3が零にリセットされ
、ステップm11で通常のアンチスキッド制御が許可さ
れた後、動作を終了する。なお前記ステップm6からは
、ステップm10に移る。
【0031】このようにヨーレートセンサ3の異常検出
をしておくことによって、フェイルセーフ機能を拡充し
、安全性を向上することができる。さらにまた、前記異
常判定を悪路走行中に禁止することによって、誤判定を
防止することができる。
【0032】図7は本発明が実施されるアンチスキッド
制御装置の電気的構成を示すブロック図であり、図8は
そのアンチスキッド制御装置の制動油圧の配管経路図で
ある。各車輪34a〜34dに設けられている車輪速度
センサ1a〜1dは、車輪34a〜34dの回転速度を
それぞれ検出する。
【0033】これらの車輪速度センサ1a〜1dは、た
とえば車輪軸に固定された強磁性の検出板の周方向に、
等間隔で多数の切欠きと突起とを設け、その検出板の周
近傍に設けられた電磁ピックアップ、または光センサな
どによって、車輪の回転速度に比例した周波数の車輪速
度信号を導出するように構成されている。これら車輪速
度センサ1a〜1dからの車輪速度信号は、アンチスキ
ッド制御回路4内の波形整形回路5a〜5dに与えられ
、パルス信号に波形整形された後、処理回路2に入力さ
れる。
【0034】前記ヨーレートセンサ3は、前述の図3で
示すような車体の重心まわりの加速度に応じたレベルの
アナログ信号を出力する。このヨーレートセンサ3から
の出力信号は、アナログ/デジタル変換回路6に与えら
れ、デジタル値に変換された後、処理回路2に与えられ
、不要成分を除去するためのデジタルフイルタ処理が行
われる。処理回路2は、これらのヨーレートセンサ3お
よび前記車輪速度センサ1a〜1dからの出力に基づい
て演算処理を行い、アンチスキッド制御を行う。
【0035】処理回路2にはまた、ブレーキペダル30
が踏込まれたことを検出するスイッチ7からの出力が、
レベル変換回路8によって該アンチスキッド制御回路4
内において適合する電圧レベルに変換された後、入力さ
れる。このアンチスキッド制御回路4内の各回路には、
電源スイッチ10を介して入力されるバッテリ11から
の電圧が、電源回路9で安定化された後、供給される。
【0036】処理回路2は、上述のようにして入力され
た入力結果に基づいて、後述する三位置電磁制御弁32
a〜32dおよびホイールシリンダ33a〜33dによ
って構成されるアクチュエータ13a〜13dを駆動制
御し、アンチスキッド制御動作を行う。すなわち、ソレ
ノイドリレー駆動回路14を介してリレー15のリレー
コイル15aを励磁し、これによってリレースイッチ1
5bが導通する。このリレースイッチ15bを介して、
前記各アクチュエータ13a〜13dの一方の入力には
、共通にハイレベルの電圧が印加される。これらのアク
チュエータ13a〜13dの他方の入力には、それぞれ
ソレノイド駆動回路12a〜12dを介して、処理回路
2からの制御出力が与えられる。これによって三位置電
磁制御弁32a〜32dは、後述するように制動油圧を
増圧または減圧、もしくは保持のいずれかの状態に制御
する。
【0037】また処理回路2は、モータリレー駆動回路
18を介して、リレー16のリレーコイル16aに出力
を導出し、これによってこのリレー16のリレースイッ
チ16bに接続される制動油圧発生のためのモータ17
が駆動制御される。さらにまた処理回路2は、アンチス
キッド制御に異常が発生したときには、ランプ駆動回路
20を介して前記警告灯19を点灯する。
【0038】図8を参照して、ブレーキペダル30が踏
込まれると、マスターシリンダ31内に制動油圧が発生
し、該制動油圧は、管路P1〜P4を経由して前記三位
置電磁制御弁32a〜32dに供給され、さらに管路P
5〜P8を介してホイールシリンダ33a〜33dに供
給される。これによって、車輪34a〜34dは制動さ
れ、車体速度は低下する。
【0039】車輪34a〜34dの回転速度は、車輪速
度センサ1a〜1dによってそれぞれ検出され、前記ア
ンチスキッド制御回路4に入力される。また、車体の重
心付近に固定されているヨーレートセンサ3によって検
出された車体重心まわりの加速度を表す出力信号も、ア
ンチスキッド制御回路4に入力される。
【0040】アンチスキッド制御回路4は、アンチスキ
ッド制御を開始すべき条件を満たしていると判断すると
、モータ17によって発生された制動油圧を、管路P9
を介してマスターシリンダ31に与えるとともに、前記
三位置電磁制御弁32a〜32dを増圧、減圧、または
保持のいずれかに制御し、ホイールシリンダ33a〜3
3dの制動油圧を制御する。これによって、車輪34a
〜34dのスリップ率は、高い摩擦制動力が路面に対し
て作用する値に制御される。
【0041】図9は、アンチスキッド制御動作を説明す
るためのフローチャートである。ステップn1では、初
期化処理が行われ、ステップn2では、たとえば5ms
ec毎の予め定める演算動作タイミングとなったか否か
が判断され、演算動作タイミングとなった時点でステッ
プn3に移る。
【0042】ステップn3では、前記各車輪速度センサ
1a〜1dの検出結果から、各車輪速度が演算される。 ステップn4では、スイッチ7の出力からブレーキペタ
ル30が踏込まれているか否かが判断され、そうである
ときにはステップn5に移り、前記ステップn3で求め
られた各車輪速度のうちの最大値が車体速度Vsに設定
され、そうでないときにはステップn6に移り、前記各
車輪速度のうちの最小値が前記車体速度Vsに設定され
る。
【0043】前記ステップn4〜n6で、車輪と路面と
の間のスリップによる影響が除去された車体速度Vsが
求められた後にはステップn7に移り、ヨーレートセン
サ3の出力が、アナログ/デジタル変換回路6でデジタ
ル値に変換されて、車体重心まわりの加速度が読込まれ
る。ステップn8では、ステップn7で求められたヨー
レートから、前述のようにして各車輪の摩擦係数が判定
される。
【0044】このようにして、ステップn3〜n8でア
ンチスキッド制御のためのパラメータが求められるとス
テップn9に移り、前述の図4および図6で示される異
常判定動作によって異常判定フラグF3が零にリセット
されていて、アンチスキッド制御が許可されているとき
には、後述するような制動油圧の制御が行われる。ステ
ップn10では、前述の図4で示されるようなヨーレー
トセンサ3の異常判定が行われるとともに、その判定結
果が異常であるときには、警告灯19を点灯して運転者
への報知が行われ、また各車輪速度に基づいて旋回判定
を行うなどのフエイルセーフ処理が行われる。
【0045】図10は、前記ステップn9における制動
油圧の制御動作を詳細に説明するためのフローチャート
である。アンチスキッド制御動作が実行されると、ステ
ップs1において、現在アンチスキッド制御が実行され
ているか否かが判断され、そうでないときにはステップ
s2で、アンチスキッド制御を開始すべき条件を満足し
ているか否かが判断される。この制御開始条件とは、た
とえば車輪34a〜34dがロックした場合、あるいは
車輪速度が予め定めるスリップ基準以下となった場合な
どである。
【0046】前記アンチスキッド制御開始条件が満足さ
れているときにはステップs3に移り、処理回路2の予
め定めるメモリ領域に、ホイールシリンダ33a〜33
dに減圧動作を行わせるための減圧フラグがセットされ
、ステップs4に移る。前記ステップs1において、す
でにアンチスキッド制御が行われているときには、直接
ステップs4に移る。ステップs4では、アンチスキッ
ド制御を終了すべき条件が満足されているか否かが判断
される。この制御終了条件とは、たとえばブレーキペダ
ル30の操作が解除された場合、あるいは前記車体速度
が5km/h以下となった場合などである。
【0047】ステップs4においてアンチスキッド制御
終了条件が満足されているとき、および前記ステップs
2においてアンチスキッド制御開始条件が満足されてい
ないときにはステップs18に移り、アクチュエータ1
3a〜13dの三位置電磁制御弁32a〜32dが増圧
位置に設定され、アンチスキッドは非制御とされる。し
たがって、ブレーキペダル30の踏込みによってマスタ
ーシリンダ31内に生じた制動油圧が、ホイールシリン
ダ33a〜33dに伝達され、通常の制動動作が行われ
る。
【0048】前記ステップs4において、アンチスキッ
ド制御終了条件が満足されていないときにはステップs
5に移り、ホイールシリンダ33a〜33dの制動油圧
の増減を制御するフラグの判定が行われる。アンチスキ
ッド制御の開始時には、前記ステップs3で示されるよ
うに、減圧フラグがセットされているため、ステップs
6に移る。ステップs6では減圧制御を終了すべきか否
かが判断され、そうでないときにはステップs7で、減
圧パルスのパルス幅制御が行われて、減圧出力と保持出
力との割合が変化され、動作を終了する。
【0049】また、前記ステップs6において減圧制御
を終了すべきとき、すなわち車輪速度が回復し始めた時
点ではステップs8に移り、ホイールシリンダ33a〜
33dの制動油圧を一定に保つための保持フラグがセッ
トされ、ステップs9に移る。このようなアンチスキッ
ド制御動作が繰返し行われ、前記ステップs5において
すでに保持フラグがセットされているときにも、このス
テップs9に移る。ステップs9では、保持終了条件が
満足されたかどうかが判断され、そうでないときにはス
テップs10で三位置電磁制御弁32a〜32dが保持
位置に設定されて保持制御が行われた後、動作を終了す
る。
【0050】ステップs9において、車輪速度が回復し
たと判定される保持終了条件が満足されていると、ステ
ップs11でホイールシリンダ33a〜33dの制動油
圧を増圧させるための増圧フラグがセットされ、ステッ
プs12に移る。また前記ステップs5においてすでに
増圧フラグがセットされているときには、直接ステップ
s12に移る。このステップs12では増圧終了条件が
満足されたか否かが判断され、そうでないときには、ス
テップs13で前記三位置電磁制御弁32a〜32dが
増圧位置に設定されて増圧制御が行われた後、動作を終
了する。
【0051】この増圧制御は、前記減圧制御によって回
復した車輪加速度のピーク値と、前記ステップn8でセ
ットされた摩擦係数とに基づいて行われ、摩擦係数が高
く、加速度のピーク値が大きい程、増圧量は大きくされ
る。前記増圧終了条件とは、たとえば車輪速度回復時に
得られた車輪加速度によって決定される増圧時間が経過
した場合などである。
【0052】前記ステップs12において増圧終了条件
が満足されているときにはステップs14に移り、ホイ
ールシリンダ33a〜33d内の制動油圧を緩やかに増
圧するためのパルス増圧フラグがセットされてステップ
s15に移る。また前記ステップs5においてパルス増
圧フラグがすでにセットされているときには、直接ステ
ップs15に移る。このステップs15では、パルス増
圧制御の終了条件が満足されているか否かが判断され、
そうでないときには、ステップs16で前記三位置電磁
制御弁32a〜32dのパルス増圧制御が継続されて動
作を終了する。ステップs15においてパルス増圧制御
の終了条件が満足されているときには、ステップs17
で減圧フラグがセットされた後、前記ステップs7に移
り減圧制御が行われる。
【0053】上述のように本発明に従うアンチスキッド
制御装置では、車体重心まわりの加速度を検出するヨー
レートセンサ3の検出結果を用いてアンチスキッド制御
を行うので、旋回時においても高精度な制御を実現する
ことができる。またヨーレートセンサ3は、上述の図4
および図6で示される動作によって異常判定が行われて
おり、したがってこのヨーレートセンサ3の異常による
誤制御を確実に防止することができ、安全性を向上する
ことができる。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ヨーレー
トセンサを用いて車体の旋回状態を判定し、その判定結
果に対応してアンチスキッド制御のためのスリップ基準
を補正するので、旋回時の外側車輪と内側車輪との回転
半径の差に起因する車輪速度の差を補正し、高精度なア
ンチスキッド制御を行うことができる。また直進制動時
には、車体の揺動の少ない安定した制動を行うことがで
きる。
【0055】さらにまたヨーレートセンサの異常判定を
行うことによって、フェイルセーフ機能を拡充し、安全
性を向上することができる。また前記異常判定にあたっ
て、砂利道などの悪路走行中であるか否かを判定し、悪
路走行中には前記異常判定を禁止することによって、誤
判定を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の原理を説明するための機能
ブロック図である。
【図2】ヨーレートセンサ3の構造を簡略化して示す斜
視図である。
【図3】ヨーレートセンサ3の出力波形図である。
【図4】ヨーレートセンサ3の異常判定動作を説明する
ための波形図である。
【図5】悪路判定動作を説明するための波形図である。
【図6】図4で示されるヨーレートセンサ3の異常判定
動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明が実施されるアンチスキッド制御装置の
電気的構成を示すブロック図である。
【図8】アンチスキッド制御装置の制動油圧の配管経路
図である。
【図9】アンチスキッド制御動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図10】制動油圧の制御動作を詳細に説明するための
フローチャートである。
【符号の説明】
1a〜1d  車輪速度センサ 2  処理回路 3  ヨーレートセンサ 4  アンチスキッド制御回路 13a〜13d  アクチュエータ 19  警告灯 51  車輪速度演算部 52  アンチスキッド制御部 53  車体速度演算部 54  摩擦係数判定部 56  異常判定部 57  判定禁止部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  複数の各車輪の回転速度を検出する車
    輪速度センサと、車体重心の鉛直軸線まわりの加速度を
    検出するヨーレートセンサと、前記各車輪速度センサお
    よびヨーレートセンサの出力に応答し、車輪と路面との
    間の摩擦係数が大きくなるように、制動手段の制動力を
    制御する制御手段と、前記ヨーレートセンサの出力が与
    えられ、前記出力の変動を検出し、その変動周波数が予
    め定める周波数以上であるときにヨーレートセンサが異
    常であることを判定する判定手段とを含むことを特徴と
    するアンチスキッド制御装置の異常検出装置。
  2. 【請求項2】  前記車輪速度センサの出力に基づいて
    車輪加速度を演算し、その演算結果が予め定める値以上
    であるときには悪路走行中であると判定し、前記判定手
    段による前記ヨーレートセンサの異常判定を禁止する禁
    止手段を設けることを特徴とする請求項1記載のアンチ
    スキッド制御装置の異常検出装置。
JP12713591A 1991-05-30 1991-05-30 アンチスキッド制御装置の異常検出装置 Pending JPH04353067A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007253749A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Toyota Motor Corp 走行制御装置および故障診断装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007253749A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Toyota Motor Corp 走行制御装置および故障診断装置

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Effective date: 19991214