JPH0510970A - アンチスキツド制御装置の異常検出装置 - Google Patents

アンチスキツド制御装置の異常検出装置

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JPH0510970A
JPH0510970A JP3836891A JP3836891A JPH0510970A JP H0510970 A JPH0510970 A JP H0510970A JP 3836891 A JP3836891 A JP 3836891A JP 3836891 A JP3836891 A JP 3836891A JP H0510970 A JPH0510970 A JP H0510970A
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JP
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wheel
yaw rate
wheel speed
rate sensor
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JP3836891A
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Tetsunori Yano
哲規 矢野
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Denso Ten Ltd
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Denso Ten Ltd
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Abstract

(57)【要約】 [目的] アンチスキッド制御の旋回判定に用いるヨー
レートセンサの異常を確実に検出する。 [構成] アンチスキッド非制御中において、各車輪3
4a〜34dの車輪速度の相互間の差ΔVwが予め定め
る値KV1以内である直進状態でのヨーレートセンサ3
の検出結果と、前記車輪速度差ΔVwが前記値KV1を
超えている旋回状態でのヨーレートセンサ3の検出結果
とを比較し、両者が一致しているときには、ヨーレート
センサ3の出力が一定となってしまう異常や、ワイヤハ
ーネスの断線などの異常が発生したことを検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヨーレートセンサの検
出結果に基づいて旋回判定を行い、その判定結果に基づ
いて最適な制動力を発生するアンチスキッド制御装置に
おいて、前記ヨーレートセンサの異常を検出するための
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アンチスキッド制御装置は、車輪と路面
との間の摩擦係数が大きくなるように車輪の制動力を制
御して、該車輪のスリップ率を制御する装置である。こ
のスリップ率は車輪の回転速度と車体の走行速度とから
求められ、また前記走行速度はたとえば最大車輪速度な
どに基づいて求めることができる。
【0003】一方、旋回時には内側車輪と外側車輪との
回転半径の違いから、前記車輪速度に差異が生じる。し
たがって、前記走行速度に対応して設定され、制動油圧
の減圧を開始するための車輪速度の基準値は、旋回時に
は、前記内側車輪と外側車輪とで異なった値に設定する
必要がある。このため、旋回状態を判定するために、車
体の横方向の加速度を検出することができる、いわゆる
横Gセンサを用いたアンチスキッド制御装置が実用化さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記横Gセンサを用い
る構成では、車体が、ぶれなく同じ回転方向にスピンし
ているときには、同じ極性の出力信号が導出される。し
たがって、たとえば車体が180度回転して後進状態と
なっていても、車体の正確な姿勢を検出することができ
ず、正確な制御を行うことができないという問題があ
る。
【0005】このような不具合を解決するために、たと
えば車体の回転角度が0度から180度では正極性の出
力を導出し、180度から360度までは、負極性の出
力を導出するヨーレートセンサを用いる構成が提案され
ている。しかしながら、前記ヨーレートセンサの異常を
検出し、フェイルセーフを行う構成は提案されていなか
った。
【0006】本発明の目的は、ヨーレートセンサの異常
を正確に検出することができるアンチスキッド制御装置
の異常検出装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の各車輪
の回転速度を検出する車輪速度センサと、車体重心の鉛
直軸線まわりの加速度を検出するヨーレートセンサと、
前記各車輪速度センサおよびヨーレートセンサの検出結
果に応答し、車輪と路面との間の摩擦係数が大きくなる
ように、制動手段の制動力を制御する制御手段と、各車
輪速度センサによって検出される各車輪速度相互間の差
を演算する演算手段と、前記演算手段の出力に応答し、
アンチスキッド制御の非制御中において、演算手段で演
算された各車輪速度相互間の差が予め定める値以内であ
る状態での前記ヨーレートセンサの出力レベルと、前記
各車輪速度相互間の差が前記予め定める値を超えている
状態での前記ヨーレートセンサの出力レベルとが相互に
等しいとき、ヨーレートセンサが異常であることを判定
する判定手段とを含むことを特徴とするアンチスキッド
制御装置の異常検出装置である。
【0008】
【作用】本発明に従えば、制御手段は、複数の各車輪に
設けられた車輪速度センサの検出結果のうち、たとえば
最大車輪速度に基づいて車体速度を求め、各車輪速度が
その車体速度に対応して設定されるスリップ基準以下と
なると、制動油圧を減圧し、制動手段であるブレーキの
制動力を低下させ、前記車輪速度を回復させる。このよ
うにして車輪がロックすることなく、車輪と路面との間
の摩擦係数が大きくなるように、前記制動力を制御し、
アンチスキッド制御を行う。
【0009】また制御手段は、ヨーレートセンサによっ
て検出される車体重心の鉛直軸線まわりの加速度に基づ
いて、車体が旋回状態であるか否かを判定し、旋回状態
であるときには、ヨーレートセンサの出力の極性に基づ
いて、左旋回であるか右旋回であるかを判定し、その判
定結果から、内側となる車輪の前記スリップ基準を低く
補正し、こうして旋回時においても、高精度なアンチス
キッド制御を行う。
【0010】一方、前記各車輪速度センサの出力はまた
演算手段に与えられており、演算手段は各車輪速度相互
間の差を演算し、判定手段に入力する。判定手段は、ア
ンチスキッド制御の非制御中において、前記各車輪速度
相互間の差が予め定める値以内である状態、すなわち直
進状態でのヨーレートセンサの出力レベルと、前記各車
輪速度相互間の差が前記予め定める値を超えている状
態、すなわち旋回状態でのヨーレートセンサの出力レベ
ルとを比較する。その結果、両者が相互に等しいとき、
すなわちヨーレートセンサの出力が旋回状態であるか否
かにかかわらず一定値であるときには、ヨーレートセン
サの出力が一定となる異常や、ワイヤハーネスの断線な
どの異常であると判定し、たとえば警告灯を点灯すると
ともに、前記制御手段にアンチスキッド制御を禁止させ
るための出力を導出する。このようにヨーレートセンサ
の異常を検出することによって、ヨーレートセンサ異常
時のフェイルセーフ機能を拡充する。
【0011】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の原理を説明する
ための機能ブロック図である。後述する各車輪34a〜
34dには、車輪速度センサ1a〜1dが設けられてお
り、これら各車輪速度センサ1a〜1dからの車輪速度
パルスは、車輪速度演算部51で、各車輪の車輪速度お
よび車輪加速度を表す車輪速度信号に変換された後、ア
ンチスキッド制御部52に入力される。
【0012】また前記車輪速度演算部51からの車輪速
度信号は、車体速度演算部53および摩擦係数判定部5
4にそれぞれ入力されている。車体速度演算部53は、
前記各車輪34a〜34dの車輪速度のうち、最大値を
車体速度として前記アンチスキッド制御部52へ出力す
る。摩擦係数判定部54は、前記車体速度と各車輪速度
とに基づいて車輪と路面との間の摩擦係数を判定し、そ
の判定結果を前記アンチスキッド制御部52へ出力す
る。
【0013】アンチスキッド制御部52は、前記車体速
度に基づいてスリップ基準を設定し、スイッチ7によっ
て後述するブレーキペダル30が踏込まれたことを検出
している状態で、各車輪速度がこのスリップ基準以下と
なると、制動油圧の配管経路に設けられた電磁弁などの
アクチュエータ13a〜13dに減圧信号を導出し、ア
ンチスキッド制御を行う。これによって車輪速度が回復
すると、その回復加速度と車輪と路面との間の摩擦係数
とに対応して、前記制動油圧を増圧するように前記アク
チュエータ13a〜13dに増圧信号を出力する。この
ように制動油圧の減圧または増圧、ならびに保持を行
い、車輪と路面との間の摩擦係数を常に最適な値となる
ように制御し、制動距離を短縮する。
【0014】また、アンチスキッド制御部52は、上述
のようなアンチスキッド制御を行うにあたって、入力処
理回路55を介して入力されるヨーレートセンサ3の検
出結果に基づいて旋回判定を行い、その判定結果に対応
して、予め後述するような摩擦係数やスリップ基準の補
正を行う。
【0015】図2は、ヨーレートセンサ3の構造を簡略
化して示す斜視図である。ヨーレートセンサ3は、回転
軸41と、この回転軸41に取付けられる一対の羽根4
2,43と、前記回転軸41と直交する軸線44,45
まわりの前記羽根42,43のたわみ量を検出するセン
サ46,47とを含んで構成されている。
【0016】前記回転軸41を回転させた状態で、前記
軸44,45まわりに回転入力すると、コリオリの力に
よって前記羽根42,43がたわむ。このたわみ量は回
転入力の大きさに比例し、かつ相互に位相が90度ずれ
た前記センサ46,47の出力波形が合成された値に対
応している。
【0017】一方、前記各軸44,45の予め定める基
準位置からのたわみ量を検出することによって、軸4
4,45まわりにそれぞれ加わっている加速度を検出す
ることができる。すなわち、たとえば軸41を図3
(1)で示されるように回転したときのセンサ46,4
7の出力は、それぞれ図3(2)および図3(3)で示
されるようになり、後述する本発明の旋回判定に用いる
ための信号には、図3(4)に示される前記センサ4
6,47からの合成出力が用いられる。
【0018】前記ヨーレートセンサ3は、車体の重心位
置付近に取付けられ、前記図3(4)で示されるように
旋回回転角に対応した極性で、旋回加速度に対応した波
高値を有する出力を導出する。したがってアンチスキッ
ド制御部52は、旋回加速度と旋回角度量とを得ること
ができる。
【0019】アンチスキッド制御部52は、上述のよう
なヨーレートセンサ3の検出結果に基づいて、たとえば
旋回時に荷重負担の小さい内側車輪の摩擦係数の判定結
果を外側車輪よりも低く補正し、また前記スリップ基準
を低く設定する。これによって、内側車輪と外側車輪と
をそれぞれ最適な制動油圧で制動することができ、急旋
回時の安定性を向上することができる。また、直進制動
時においては、車体の姿勢変化を高精度に検出し、これ
によって車体の揺動の少ない安定した制動を行うことが
できる。
【0020】前記ヨーレートセンサ3の検出結果はまた
異常判定部56で監視されており、この異常判定部56
は、アンチスキッド非制御中において、各車輪速度の相
互間の差を演算し、その差が予め定める値以内である状
態、すなわち直進状態でのヨーレートセンサ3の検出結
果と、前記車輪速度差が前記予め定める値を超えている
状態、すなわち旋回状態でのヨーレートセンサ3の検出
結果とを比較し、両者が一致しているときには、ヨーレ
ートセンサ3の出力が一定となる異常状態となったこと
を判定し、アンチスキッド制御部52に異常信号を出力
する。アンチスキッド制御部52は、前記異常信号に応
答し、アンチスキッド制御を禁止するとともに、警告灯
19を点灯し、運転者に報知する。
【0021】図4は、上述のヨーレートセンサ3の異常
判定動作を説明するためのフローチャートである。ステ
ップm1では、スイッチ7の検出結果から、ブレーキペ
ダル30が踏込まれている制動中であるか否かが判断さ
れ、そうであるときにはステップm2以降のリセット処
理に移る。ステップm2では、直進状態でのヨーレート
センサ3の検出結果をストアするメモリM1が0にリセ
ットされ、さらにステップm3では、旋回状態での検出
結果をストアするメモリM2が0にリセットされる。ス
テップm4では、直進状態での計測が終了したことを表
す直進状態フラグF1が0にリセットされ、さらにステ
ップm5では、旋回状態での計測が終了したことを表す
旋回状態フラグF2が0にリセットされる。ステップm
6では、旋回状態を判定するためのカウンタCTが0に
リセットされた後、動作を終了する。
【0022】前記ステップm1において、制動中でない
ときにはステップm11に移り、各車輪速度相互間の差
ΔVwが求められる。ステップm12では、前記ステッ
プm11で求められた車輪速度差ΔVwが予め定める値
KV1以内であるか否かが判断され、そうであるとき、
すなわち直進状態ではステップm13に移り、前記直進
状態フラグF1が1にセットされ、さらにステップm1
4でヨーレートセンサ3の検出結果が前記メモリM1に
ストアされる。
【0023】前記ステップm12において車輪速度差Δ
Vwが前記値KV1を超えているとき、すなわち旋回状
態ではステップm15に移り、前記カウンタのカウント
値CTが1だけ加算されて更新され、ステップm16で
は前記カウント値CTが予め定める値KT以上となった
か否かが判断され、そうであるとき、すなわち前記車輪
速度差ΔVwが値KV1を超える旋回状態が前記値KT
以上継続したときには、旋回状態であると判断し、ステ
ップm17に移る。ステップm17では、前記旋回状態
フラグF2が1にセットされ、さらにステップm18で
は、ヨーレートセンサ3の検出結果が前記メモリM2に
ストアされる。
【0024】前記ステップm14,m18から、および
ステップm16においてカウント値CTが値KT未満で
あるときにはステップm21に移り、直進状態フラグF
1が1にセットされているか否かが判断され、そうであ
るときにはさらにステップm22で、旋回状態フラグF
2が1にセットされているか否かが判断され、そうであ
るとき、すなわち直進状態および旋回状態でのヨーレー
トセンサ3の検出結果のストアを終了しているときには
ステップm23に移る。
【0025】ステップm23では、前記メモリM1,M
2のストア内容が等しいか否かが判断され、そうである
とき、すなわちヨーレートセンサ3の検出結果が直進状
態と旋回状態とで相互に等しいときにはステップm24
に移り、ヨーレートセンサ3の異常を表すフラグF3が
1にセットされ、さらにステップm25で、前述のよう
なアンチスキッド制御動作の禁止や、警告灯19の点灯
などのフェイルセーフ動作が行われた後動作を終了し、
そうでないとき、すなわちヨーレートセンサ3が正常で
あるときには、ステップm26で前記フラグF3が0に
リセットされた後動作を終了する。
【0026】また、前記ステップm21において直進状
態フラグF1が0であるとき、およびステップm22に
おいて旋回状態フラグF2が0であるときには直接動作
を終了し、再びこの図3で示される異常判定動作を繰返
す。
【0027】このようにして非制動状態において、車輪
速度差ΔVwが前記値KV1以内である直進状態と、K
V1を超えている旋回状態とにおけるヨーレートセンサ
3の検出結果を比較することによって、ヨーレートセン
サ3の出力が一定値となってしまう異常や、ヨーレート
センサ3からのワイヤハーネスの断線などの異常を確実
に検出することができ、フェイルセーフ機能を拡充する
ことができる。
【0028】図5は本発明が実施されるアンチスキッド
制御装置の電気的構成を示すブロック図であり、図6は
そのアンチスキッド制御装置の制動油圧の配管経路図で
ある。各車輪34a〜34dに設けられている車輪速度
センサ1a〜1dは、車輪34a〜34dの回転速度を
それぞれ検出する。
【0029】これらの車輪速度センサ1a〜1dは、た
とえば車輪軸に固定された強磁性の検出板の周方向に、
等間隔で多数の切欠きと突起とを設け、その検出板の周
近傍に設けられた電磁ピックアップ、または光センサな
どによって、車輪の回転速度に比例した周波数の車輪速
度信号を導出するように構成されている。これら車輪速
度センサ1a〜1dからの車輪速度信号は、アンチスキ
ッド制御回路4内の波形整形回路5a〜5dに与えら
れ、パルス信号に波形整形された後、処理回路2に入力
される。
【0030】前記ヨーレートセンサ3は、前述の図3で
示すような車体の重心まわりの加速度に応じたレベルの
アナログ信号を出力する。このヨーレートセンサ3から
の出力信号は、アナログ/デジタル変換回路6に与えら
れ、デジタル値に変換された後、処理回路2に与えら
れ、不要成分を除去するためのデジタルフイルタ処理が
行われる。処理回路2は、これらのヨーレートセンサ3
および前記車輪速度センサ1a〜1dからの出力に基づ
いて演算処理を行い、アンチスキッド制御を行う。
【0031】処理回路2にはまた、ブレーキペダル30
が踏込まれたことを検出するスイッチ7からの出力が、
レベル変換回路8によって該アンチスキッド制御回路4
内において適合する電圧レベルに変換された後、入力さ
れる。このアンチスキッド制御回路4内の各回路には、
電源スイッチ10を介して入力されるバッテリ11から
の電圧が、電源回路9で安定化された後、供給される。
【0032】処理回路2は、上述のようにして入力され
た入力結果に基づいて、後述する三位置電磁制御弁32
a〜32dおよびホイールシリンダ33a〜33dによ
って構成されるアクチュエータ13a〜13dを駆動制
御し、アンチスキッド制御動作を行う。すなわち、ソレ
ノイドリレー駆動回路14を介してリレー15のリレー
コイル15aを励磁し、これによってリレースイッチ1
5bが導通する。このリレースイッチ15bを介して、
前記各アクチュエータ13a〜13dの一方の入力に
は、共通にハイレベルの電圧が印加される。これらのア
クチュエータ13a〜13dの他方の入力には、それぞ
れソレノイド駆動回路12a〜12dを介して、処理回
路2からの制御出力が与えられる。これによって三位置
電磁制御弁32a〜32dは、後述するように制動油圧
を増圧または減圧、もしくは保持のいずれかの状態に制
御する。
【0033】また処理回路2は、モータリレー駆動回路
18を介して、リレー16のリレーコイル16aに出力
を導出し、これによってこのリレー16のリレースイッ
チ16bに接続される制動油圧発生のためのモータ17
が駆動制御される。さらにまた処理回路2は、アンチス
キッド制御に異常が発生したときには、ランプ駆動回路
20を介して前記警告灯19を点灯する。
【0034】図6を参照して、ブレーキペダル30が踏
込まれると、マスターシリンダ31内に制動油圧が発生
し、該制動油圧は、管路P1〜P4を経由して前記三位
置電磁制御弁32a〜32dに供給され、さらに管路P
5〜P8を介してホイールシリンダ33a〜33dに供
給される。これによって、車輪34a〜34dは制動さ
れ、車体速度は低下する。
【0035】車輪34a〜34dの回転速度は、車輪速
度センサ1a〜1dによってそれぞれ検出され、前記ア
ンチスキッド制御回路4に入力される。また、車体の重
心付近に固定されているヨーレートセンサ3によって検
出された車体重心まわりの加速度を表す出力信号も、ア
ンチスキッド制御回路4に入力される。
【0036】アンチスキッド制御回路4は、アンチスキ
ッド制御を開始すべき条件を満たしていると判断する
と、モータ17によって発生された制動油圧を、管路P
9を介してマスターシリンダ31に与えるとともに、前
記三位置電磁制御弁32a〜32dを増圧、減圧、また
は保持のいずれかに制御し、ホイールシリンダ33a〜
33dの制動油圧を制御する。これによって、車輪34
a〜34dのスリップ率は、高い摩擦制動力が路面に対
して作用する値に制御される。
【0037】図7は、アンチスキッド制御動作を説明す
るためのフローチャートである。ステップn1では、初
期化処理が行われ、ステップn2では、たとえば5ms
ec毎の予め定める演算動作タイミングとなったか否か
が判断され、演算動作タイミングとなった時点でステッ
プn3に移る。
【0038】ステップn3では、前記各車輪速度センサ
1a〜1dの検出結果から、各車輪速度が演算される。
ステップn4では、スイッチ7の出力からブレーキペタ
ル30が踏込まれているか否かが判断され、そうである
ときにはステップn5に移り、前記ステップn3で求め
られた各車輪速度のうちの最大値が車体速度Vsに設定
され、そうでないときにはステップn6に移り、前記各
車輪速度のうちの最小値が前記車体速度Vsに設定され
る。
【0039】前記ステップn4〜n6で、車輪と路面と
の間のスリップによる影響が除去された車体速度Vsが
求められた後にはステップn7に移り、ヨーレートセン
サ3の出力が、アナログ/デジタル変換回路6でデジタ
ル値に変換されて車体重心まわりの加速度が読込まれ
る。ステップn8では、ステップn7で求められたヨー
レートから前述のようにして各車輪の摩擦係数が判定さ
れる。
【0040】このようにして、ステップn3,n7,n
8でアンチスキッド制御のためのパラメータが求められ
るとステップn9に移り、後述するような制動油圧の制
御が行われる。ステップn10では、前述の図4で示さ
れるようなヨーレートセンサ3の異常判定が行われると
ともに、その判定結果が異常であるときには、警告灯1
9を点灯して運転者への報知が行われ、また各車輪速度
に基づいて旋回判定を行うなどのフエイルセーフ処理が
行われる。
【0041】図8は、前記ステップn9における制動油
圧の制御動作を詳細に説明するためのフローチャートで
ある。アンチスキッド制御動作が実行されると、ステッ
プs1において、現在アンチスキッド制御が実行されて
いるか否かが判断され、そうでないときにはステップs
2で、アンチスキッド制御を開始すべき条件を満足して
いるか否かが判断される。この制御開始条件とは、たと
えば車輪34a〜34dがロックした場合、あるいは車
輪速度が予め定めるスリップ基準以下となった場合など
である。
【0042】前記アンチスキッド制御開始条件が満足さ
れているときにはステップs3に移り、処理回路2の予
め定めるメモリ領域に、ホイールシリンダ33a〜33
dに減圧動作を行わせるための減圧フラグがセットさ
れ、ステップs4に移る。前記ステップs1において、
すでにアンチスキッド制御が行われているときには、直
接ステップs4に移る。ステップs4では、アンチスキ
ッド制御を終了すべき条件が満足されているか否かが判
断される。この制御終了条件とは、たとえばブレーキペ
ダル30の操作が解除された場合、あるいは前記車体速
度が5km/h以下となった場合などである。
【0043】ステップs4においてアンチスキッド制御
終了条件が満足されているとき、および前記ステップs
2においてアンチスキッド制御開始条件が満足されてい
ないときにはステップs18に移り、アクチュエータ1
3a〜13dの三位置電磁制御弁32a〜32dが増圧
位置に設定され、アンチスキッドは非制御とされる。し
たがって、ブレーキペダル30の踏込みによってマスタ
ーシリンダ31内に生じた制動油圧が、ホイールシリン
ダ33a〜33dに伝達され、通常の制動動作が行われ
る。
【0044】前記ステップs4において、アンチスキッ
ド制御終了条件が満足されていないときにはステップs
5に移り、ホイールシリンダ33a〜33dの制動油圧
の増減を制御するフラグの判定が行われる。アンチスキ
ッド制御の開始時には、前記ステップs3で示されるよ
うに、減圧フラグがセットされているため、ステップs
6に移る。ステップs6では減圧制御を終了すべきか否
かが判断され、そうでないときにはステップs7で、減
圧パルスのパルス幅制御が行われて、減圧出力と保持出
力との割合が変化され、動作を終了する。
【0045】また、前記ステップs6において減圧制御
を終了すべきとき、すなわち車輪速度が回復し始めた時
点ではステップs8に移り、ホイールシリンダ33a〜
33dの制動油圧を一定に保つための保持フラグがセッ
トされ、ステップs9に移る。このようなアンチスキッ
ド制御動作が繰返し行われ、前記ステップs5において
すでに保持フラグがセットされているときにも、このス
テップs9に移る。ステップs9では、保持終了条件が
満足されたかどうかが判断され、そうでないときにはス
テップs10で三位置電磁制御弁32a〜32dが保持
位置に設定されて保持制御が行われた後、動作を終了す
る。
【0046】ステップs9において、車輪速度が回復し
たと判定される保持終了条件が満足されていると、ステ
ップs11でホイールシリンダ33a〜33dの制動油
圧を増圧させるための増圧フラグがセットされ、ステッ
プs12に移る。また前記ステップs5においてすでに
増圧フラグがセットされているときには、直接ステップ
s12に移る。このステップs12では増圧終了条件が
満足されたか否かが判断され、そうでないときには、ス
テップs13で前記三位置電磁制御弁32a〜32dが
増圧位置に設定されて増圧制御が行われた後、動作を終
了する。
【0047】この増圧制御は、前記減圧制御によって回
復した車輪加速度のピーク値と、前記ステップn8でセ
ットされた摩擦係数とに基づいて行われ、摩擦係数が高
く、加速度のピーク値が大きい程、増圧量は大きくされ
る。前記増圧終了条件とは、たとえば車輪速度回復時に
得られた車輪加速度によって決定される増圧時間が経過
した場合などである。
【0048】前記ステップs12において増圧終了条件
が満足されているときにはステップs14に移り、ホイ
ールシリンダ33a〜33d内の制動油圧を緩やかに増
圧するためのパルス増圧フラグがセットされてステップ
s15に移る。また前記ステップs5においてパルス増
圧フラグがすでにセットされているときには、直接ステ
ップs15に移る。このステップs15では、パルス増
圧制御の終了条件が満足されているか否かが判断され、
そうでないときには、ステップs16で前記三位置電磁
制御弁32a〜32dのパルス増圧制御が継続されて動
作を終了する。ステップs15においてパルス増圧制御
の終了条件が満足されているときには、ステップs17
で減圧フラグがセットされた後、前記ステップs7に移
り減圧制御が行われる。
【0049】上述のように本発明に従うアンチスキッド
制御装置では、車体重心まわりの加速度を検出するヨー
レートセンサ3の検出結果を用いてアンチスキッド制御
を行うので、旋回時においても高精度な制御を実現する
ことができる。またヨーレートセンサ3は、上述の図4
で示される動作によって異常判定が行われており、した
がってこのヨーレートセンサ3の異常による誤制御を確
実に防止することができ、安全性を向上することができ
る。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ヨーレー
トセンサを用いて車体の旋回状態を判定し、その判定結
果に対応してアンチスキッド制御のためのスリップ基準
を補正するので、旋回時の外側車輪と内側車輪との回転
半径の差に起因する車輪速度の差を補正し、高精度なア
ンチスキッド制御を行うことができる。また直進制動時
には、車体の揺動の少ない安定した制動を行うことがで
きる。
【0051】さらにまた、直進状態と旋回状態とでそれ
ぞれヨーレートセンサの出力レベルを読込み、両者が等
しいときには、ヨーレートセンサが一定出力を導出し続
けたままとなる異常や、ワイヤハーネスの断線などの異
常を速やかに検出することができ、フェイルセーフ機能
を拡充することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の原理を説明するための機能
ブロック図である。
【図2】ヨーレートセンサ3の構造を簡略化して示す斜
視図である。
【図3】ヨーレートセンサ3の出力波形図である。
【図4】ヨーレートセンサ3の異常判定動作を説明する
ためのフローチャートである。
【図5】本発明が実施されるアンチスキッド制御装置の
電気的構成を示すブロック図である。
【図6】アンチスキッド制御装置の制動油圧の配管経路
図である。
【図7】アンチスキッド制御動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図8】制動油圧の制御動作を詳細に説明するためのフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1a〜1d 車輪速度センサ 2 処理回路 3 ヨーレートセンサ 4 アンチスキッド制御回路 13a〜13d アクチュエータ 19 警告灯 51 車輪速度演算部 52 アンチスキッド制御部 53 車体速度演算部 54 摩擦係数判定部 56 異常判定部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 複数の各車輪の回転速度を検出する車輪
    速度センサと、 車体重心の鉛直軸線まわりの加速度を検出するヨーレー
    トセンサと、 前記各車輪速度センサおよびヨーレートセンサの検出結
    果に応答し、車輪と路面との間の摩擦係数が大きくなる
    ように、制動手段の制動力を制御する制御手段と、 各車輪速度センサによって検出される各車輪速度相互間
    の差を演算する演算手段と、 前記演算手段の出力に応答し、アンチスキッド制御の非
    制御中において、演算手段で演算された各車輪速度相互
    間の差が予め定める値以内である状態での前記ヨーレー
    トセンサの出力レベルと、前記各車輪速度相互間の差が
    前記予め定める値を超えている状態での前記ヨーレート
    センサの出力レベルとが相互に等しいとき、ヨーレート
    センサが異常であることを判定する判定手段とを含むこ
    とを特徴とするアンチスキッド制御装置の異常検出装
    置。
JP3836891A 1991-03-05 1991-03-05 アンチスキツド制御装置の異常検出装置 Withdrawn JPH0510970A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020138582A (ja) * 2019-02-27 2020-09-03 日信工業株式会社 車両用ブレーキ制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020138582A (ja) * 2019-02-27 2020-09-03 日信工業株式会社 車両用ブレーキ制御装置

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