JP3880638B2 - アンチスキッド制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、車両の制動時の車輪ロックを防止するアンチスキッド制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的なアンチスキッド制御装置は、車両に搭載した車輪速センサ(例えば通常のフロントエンジン・リアドライブ車の場合は、左右前輪と後輪側のプロペラシャフトとに配設される車輪速センサ)の出力に基づいて車輪速を検出する手段と、この車輪速の検出値に基づいて疑似車体速を検出する手段と、これら車輪速及び疑似車体速の検出値から車輪のスリップ率及び車両加減速を演算する手段と、これらの演算値と予め設定した基準値とを個別に比較する手段と、を備えてなり、この比較結果に基づいて各車輪速のスリップ率が適正な範囲に収まるように制動圧シリンダの流体圧を増大,保持,減少させ、これにより、車両の制動時における挙動を安定させるようにしている。すなわち、各車輪のスリップ率が適正な範囲に収まるような制御を実行することにより、各車輪のロックを防止し、車両の安定した制動を可能にするものである(例えば特公昭50─34185号公報,特公昭54─1872号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のアンチスキッド制御装置にあっては、例えば前記車輪速センサを、外周面に歯を形成したロータと、このロータに対応する永久磁石及び検出コイルを設けた磁気センサ部とで構成した場合、以下に述べる不都合が生じる。すなわち、例えば車両が交流の高圧電線が敷設されている場所や、凍結防止の電線ヒータが敷設されている場所等に停車しているとき、これらの場所においては50HZ 又は60HZ の磁界が発生しているから、この磁界の影響を受けて前記車輪速センサには磁界ノイズが発生することがある。このように、車輪速センサに磁界ノイズが発生すると、実際の車輪速とは異なる値が検出されることになり、したがって車体速の適切な検出値を得ることができない。
【0004】
本発明は、上記の不都合を解決し得るものであって、その目的は、磁界ノイズによる外乱の影響に応じた制御を行うことにより、装置の性能を一層向上させることができるアンチスキッド制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のアンチスキッド制御装置のうち、請求項1に記載の発明は、車輪速を検出する車輪速検出手段と、この車輪速検出手段の車輪速検出値に基づいて疑似車体速を算出する疑似車体速算出手段と、前記車輪速検出手段の車輪速検出値及び前記疑似車体速算出手段の疑似車体速算出値に基づいて制動用シリンダの流体圧を制御する制動圧制御手段と、を備えたアンチスキッド制御装置において、前記制動圧制御手段がアンチスキッド制御状態であるか否かを判定する制動状態判定手段と、前記車輪速検出手段が交流磁界の影響を受けて磁界ノイズが発生しているか否かを検出する外乱検出手段と、前記制動状態判定手段がアンチスキッド制御状態でないと判定し且つ前記外乱検出手段が磁界ノイズの発生を検出したとき前記制動圧制御手段によるアンチスキッド制御の開始を禁止する制御禁止手段と、少なくとも前記制動状態判定手段がアンチスキッド制御状態であると判定し、且つ磁界ノイズを発生していない車輪速検出手段が検出されたときには、磁界ノイズが発生している車輪速検出手段数に応じて前記疑似車体速算出手段の疑似車体速算出処理を変更する疑似車体速算出変更手段と、を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記車輪速検出手段は、車両に搭載され前記車輪回転速度に比例した周波数のパルスを出力する車輪速センサで構成され、前記疑似車体速算出変更手段は、前記磁界ノイズを発生していない前記車輪速センサのパルス出力が所定周波数に達しているか否かを判定するパルス判定手段を備え、少なくとも磁界ノイズが発生していない前記車輪速センサが3つである場合に、当該磁界ノイズが検出されていない前記車速センサで検出した車輪速のうち最も大きい値を疑似車体速として算出する算出処理を選択し、磁界ノイズが発生していない前記車輪速センサが1つである場合に、前記パルス判定手段が所定周波数に達していると判断したときには前記疑似車体速を最低認識車体速とする算出処理を選択し、前記パルス判定手段が所定周波数に達していないと判断したときには前記疑似車体速を磁界ノイズを発生していない前記車輪速センサの検出値に基づき算出する算出処理を選択し、全ての前記車輪速センサで磁界ノイズを発生しているときには前記疑似車体速として前記最低認識車体速を選択することを特徴としている。
【0009】
【作用】
本発明のアンチスキッド制御装置のうち、請求項1に記載の発明によれば、車輪速検出手段が車輪速を検出し、これら車輪速検出手段の車輪速検出値に基づいて疑似車体速算出手段が疑似車体速を算出する。ここで、磁界ノイズの影響を受け易い車輪速センサを搭載した車両が停車しているかあるいは殆ど停車状態に近い低速走行を行っている場合に、車両が交流磁界の影響を受け易い場所(例えば、交流の高圧電線が敷設されている場所や、凍結防止の電線ヒータが敷設されている場所)にあると、この磁界の影響を受けて前記車輪速検出手段には磁界ノイズが発生することがあり、このため、検出される車輪速の値が不確定になるゆえ、的確な疑似車体速が得られないといった不都合が起こる可能性が生じる。
【0010】
そこで、この請求項1に記載の発明にあっては、制動状態判定手段によって制動圧制御手段がアンチスキッド制御状態であるか否か,すなわち制動用シリンダに対する制動圧制御手段による流体圧制御が実行中であるか否かが判定されるとともに、外乱検出手段によって車輪速検出手段の磁界ノイズの発生状態,すなわち上述のような磁界ノイズの発生状態が検出される。そして、制動状態判定手段がアンチスキッド制御状態でないと判定し且つ外乱検出手段が磁界ノイズの発生を検出したときには、制御禁止手段が制動圧制御手段によるアンチスキッド制御の開始を禁止する。一方、制動状態判定手段が少なくともアンチスキッド制御状態であると判定したときには、前記外乱検出手段で磁界ノイズを発生している車輪速検出手段が検出されたときには、磁界ノイズが発生している車輪速検出手段数に応じて前記疑似車体速算出手段の疑似車体速算出処理を変更する。したがって、磁界ノイズが発生していない車輪速検出手段数に応じて可能な範囲で的確な疑似車体速が算出される。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、前記外乱検出手段によって、少なくとも3つの車輪速検出手段を有する場合にそのうちの全てに前記磁界ノイズが発生していないか又は4つの車輪速検出手段を有する場合にそのうちの1つに前記磁界ノイズが発生しており、すなわち3つの車輪速検出手段が前記磁界ノイズを発生していない場合には、磁界ノイズが発生していない車速検出手段のうちの最も大きい値を疑似車体速度として算出する。また、3つの車輪速検出手段を有する場合にそのうちの2つ又は4つの車輪速検出手段を有する場合にそのうちの3つに前記磁界ノイズが発生しており、すなわち1つの車輪速検出手段のみが前記磁界ノイズを発生していない場合は、車輪速検出手段として車両に搭載されて車輪回転速度に比例したパルスを出力する車輪速センサが適用されており、このパルスが、疑似車体速算出変更手段のパルス判定手段へと出力され、このパルス判定手段で所定周波数(例えば66HZ )に達しているか否かが判定される。そして、所定周波数に達していると判定された場合は、予め設定された最低認識車体速を疑似車体速とする一方、所定周波数に達していないと判断された場合は、前記磁界ノイズが発生していない1つの車輪速センサの検出値に基づき疑似車体速を算出する。さらに、全ての車輪速センサで磁界ノイズが発生している場合には、前記最低認識車体速が疑似車体速として選択される。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明をFR方式の車両に適用した場合の一実施例を示すブロック図である。
先ず、構成を説明すると、1FL,1FRは前輪(従動輪)、1RL,1RRは後輪(駆動輪)であり、後輪1RL,1RRには、エンジン2の回転駆動力が変速機3,プロペラシャフト4及び終減速装置5を介して伝達されるようになっている。
【0015】
各車輪1FL〜1RRには、それぞれ制動用シリンダとしてのホイールシリンダ6FL〜6RRが取り付けられているとともに、各前輪1FL,1FRには、これらの車輪の回転速度に応じた周波数の車輪速信号を出力する車輪速センサ7FL,7FRが取り付けられ、プロペラシャフト4には、後輪1RL,1RRの回転速度に応じた周波数の車輪速信号を出力する車輪速センサ7Rが取り付けられている。
【0016】
そして、前輪側のホイールシリンダ6FL,6FRには、ブレーキペダル8の踏み込みに応じて2系統のマスタシリンダ圧を発生するマスタシリンダ9からの一方のマスタシリンダ圧が、前輪側のアクチュエータ10FL,10FRを介して個別に供給されるようになっているとともに、後輪側のホイールシリンダ6RL,6RRには、マスタシリンダ9からの他方のマスタシリンダ圧が共通の後輪側のアクチュエータ10Rを介して供給されるようになっている。
【0017】
アクチュエータ10FL〜10Rのそれぞれは、図3に示すように、マスタシリンダ9に接続される油圧配管11及びホイールシリンダ6FL〜6RR間に介装された電磁流入弁12と、この電磁流入弁12に対して並列に接続された電磁流出弁13,油圧ポンプ14及び逆止弁15からなる直列回路と、流出弁13及び油圧ポンプ14間の油圧配管に接続されたアキュムレータ16と、を備えている。
【0018】
そして、電磁流入弁12は後述するコントローラ21から供給される指令信号EVが論理値“0”であるときに開状態,論理値“1”であるときに閉状態となるように構成されており、電磁流出弁13は逆に指令信号AVが論理値“0”であるときに閉状態,論理値“1”であるときに開状態となるように構成されており、さらに油圧ポンプ14は直流モータ17によって回転駆動され且つ指令信号MRが所定電圧であるときに回転駆動状態となるように構成されている。
【0019】
また、各車輪速センサ7FL〜7Rのそれぞれは、図2に示すように、前輪1FL,1RRのドライブシャフト及びプロペラシャフト4の所定位置に個別に装備され且つ外周面に所定歯数Z(例えばZ=20)のセレーションが形成されたロータ7aと、これに対向する磁石7bが内蔵され且つその発生磁束による誘導起電力を検出するコイル7cとから構成される。つまり、車輪速センサ7FL〜7Rのコイル7cにはロータ7aのセレーションの回転に応じた周波数の起電力が誘導されるようになっていて、その誘導起電力が車輪速センサ7FL〜7Rの出力となる。
【0020】
一方、再び図2を参照すると、各車輪速センサ7FL〜7Rから出力される誘導起電力がシュミット回路等の波形整形回路20FL〜20Rに供給され、これら波形整形回路20FL〜20Rでパルス信号に変換された車輪速検出値がコントローラ21に供給されるようになっている。そして、各車輪速センサ7FL〜7Rから出力される誘導起電力は、波形整形回路20FL〜20Rから出力された後、磁界ノイズ検出部19によって磁界ノイズの発生状態が個別に検出されるようになっていて、この磁界ノイズ検出部19は、その検出結果をコントローラ21に出力するようになっている。例えば、車輪速センサ7FL〜7Rから出力される誘導起電力が、波形整形回路20FL〜20Rから出力されたとき、45HZ 〜66HZ の間にあれば、磁界ノイズ検出部19は“異常”に対応する信号をコントローラ21に出力し、45HZ 〜66HZ 以外の範囲にあれば、磁界ノイズ検出部19は“正常”に対応する信号をコントローラ21に出力する。
【0021】
このコントローラ21は、波形整形回路20FL〜20Rの出力と各車輪1FL〜1RRの回転半径とから車輪の周速度である車輪速(車両の走行状況)VwFL〜VwR を演算し、後述するフローチャートにしたがって実際の車体速度に対応する疑似車体速Vi を算出するとともに、この疑似車体速Vi ,各車輪速VwFL〜VwR 及びこれらの加減速度に基づいて制動時の車輪ロックを防止する各車輪毎の指令信号EV,AV及びMRを生成し、これらを各アクチュエータ10FL〜10Rに出力するようになっている。
【0022】
ここで、コントローラ21は、前記車輪速検出値と磁界ノイズ検出部19の検出結果とに基づいて、図4ないし図8に示す処理を実行するようになっている。すなわち、図4に示すフローチャートが開始されると、先ずステップS1でコントローラ21がアンチスキッド制御中であるか否かが判定され、制御中であればステップS2へ、制御中でなければステップS3へと移行する。ステップS2に移行した場合は、後述する図5〜図8に示すフローチャートに基づいて疑似車体速算出処理が実行され、ステップS3に移行した場合は、前記車輪速センサ7FL〜7Rの出力信号に磁界ノイズが発生しているか否かが判定される。このステップS3における具体的な判定基準は、例えば以下に示す(1)〜(4)のいずれかによるものとする。
(1)車輪速センサ7FL〜7Rの出力が45Hz 〜66Hz の間にあるか?
(2)車輪速センサ7FL〜7Rの出力が66Hz 以下であるか?
(3)車輪速検出値に基づき算出した擬似車体速が45Hz 〜66Hz の間にあるか?
(4)車輪速検出値に基づき算出した擬似車体速が66Hz 以下であるか?
そして、これら(1)〜(4)のいずれかの条件を満たした場合は、ステップS4へと移行してコントローラ21のアンチスキッド制御の開始が禁止される一方、条件を満たしていない場合はステップS2に移行して前記疑似車体速算出処理が実行される。
【0023】
前記疑似車体速算出処理は、以下の通りである。すなわち、図5に示すフローチャートが開始されると、先ずステップS11で、前記車輪速センサ7FL〜7Rのうち、磁界ノイズ検出部19によって磁界ノイズが発生していると検出されたものが1つ以上であるか否かが判定され、YESであればステップS12へ、NOであればステップS14へと移行する。ステップS12では、前記車輪速センサ7FL〜7Rのうち、磁界ノイズ検出部19によって磁界ノイズが発生していると検出されたものが2つ以上であるか否かが判定され、YESであればステップS13へ、NOであればステップS15へと移行する。ステップS13では、前記車輪速センサ7FL〜7Rのうち、磁界ノイズ検出部19によって磁界ノイズが発生していると検出されたものが3つ以上であるか否かが判定され、YESであればステップS17へ、NOであればステップS16へと移行する。
【0024】
ステップS14(疑似車体速演算A)においては、全ての車輪速センサ7FL〜7Rに磁界ノイズが発生していないことから、以下のような演算が実行されるようになっている。すなわち、コントローラ21がアンチスキッド制御を実行している場合には、前輪1FL,1FRの車輪速のうち最も高いものを疑似車体速Vi とする算出処理(セレクト・ハイ)が実行される一方、アンチスキッド制御を実行していない場合には、前輪1FL,1FR及び後輪1RL,1RRの車輪速のうち最も高いものを疑似車体速Vi とする算出処理(セレクト・ハイ)が実行されるようになっている。
【0025】
また、ステップS15(疑似車体速演算B)においては、図6にそのフローチャートを示すように、ステップS21でコントローラ21がアンチスキッド制御を実行しているか否か,すなわちコントローラ21が指令信号EV,AV及びMRを出力しているか否かが判断され、NOであればステップS22へと移行する。ステップS22では、磁界ノイズ検出部19によって磁界ノイズが発生していると検出されたものが、車輪速センサ7FL〜7Rのうち後輪1RL,1RR(駆動輪)に配設した車輪速センサ7Rであるか否かが判定され、YESであれば前記ステップS14と同様の演算処理がなされるステップS23へと移行する。一方、ステップS21においてYES,ステップS22においてNOと判断された場合には、ステップS24へと移行し、このステップS24において、磁界ノイズが発生していない車輪速センサの車輪速の平均値が算出され、これが疑似車体速Viとなる。
【0026】
また、ステップS16(疑似車体速演算C)においては、図7にそのフローチャートを示すように、ステップS31で磁界ノイズが発生していないと検出された車輪速センサ7FL〜7Rのうちの1つが、66HZ 以下のパルスを出力しているか否かが判定され、NOであればステップS32へと移行し、YESであればステップS33へと移行する。ステップS32に移行した場合は、コントローラ21に予め設定されている最低認識車体速Vmin =2.75km/hを疑似車体速Vi として決定し、ステップS33に移行した場合は、前記磁界ノイズが発生していないと検出された車輪速センサ7FL〜7Rのうちの1つのパルス出力に基づき、疑似車体速Vi が算出される。
【0027】
さらに、ステップS17(疑似車体速演算D)においては、図8にそのフローチャートを示すように、ステップS41において、コントローラ21に予め設定されている最低認識車体速Vmin =2.75km/hを疑似車体速Vi として決定するようになっている。
次に、本実施例の動作を説明する。
【0028】
今、車両がイグニッションスイッチをオフ状態として停車しているものとすると、この状態では、各制御回路に電源が供給されておらず、コントローラ21の指令信号EV及びAVが論理値“0”となっており、指令信号MRが零となっている一方、図4に示す処理が実行されず、アクチュエータ10FL〜10Rは、電磁流入弁12が開状態、電磁流出弁13が閉状態及び油圧ポンプ14が停止状態となっており、マスタシリンダ9で発生されるマスタシリンダ圧が直接ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給される。従って、ブレーキペダル8を解放しているときには、マスタシリンダ9のマスタシリンダ圧が零であるので、ホイールシリンダ6FL〜6RRのブレーキ液圧も零となって非制動状態となり、逆にブレーキペダル8を踏み込んでいるときには、その踏み込み量に応じたマスタシリンダ圧がマスタシリンダ9から発生されるので、これがホイールシリンダ6FL〜6RRに供給されて制動状態となる。
【0029】
この状態からイグニッションスイッチをオン状態とすると、各制御回路に電源が投入され、コントローラ21が作動状態となる。このとき、車輪速センサ7FL〜7Rから出力される誘導起電力は零となっており、車輪速VwFL〜VwR が零であるから、この状態では、各車輪1FL〜1RRに対する通常のアンチスキッド制御が実行される。
【0030】
この停止状態からブレーキペダル8の踏み込みを解放し、車両を発進させて加速状態とすると、車輪速センサ7FL〜7Rから車輪の回転速度に応じた周波数の誘導起電力が出力され、これらが波形整形回路20FL〜20Rでパルス信号に変換されてコントローラ21に供給され、コントローラ21においては、図4のステップS1でNOと判断されてステップS3へと移行する。このとき、上記のような永久磁石を利用した車輪速センサ7FL〜7Rを搭載した車両が停車しているかあるいは殆ど停車状態に近い低速走行を行っている場合には、交流の高圧電線が敷設されている場所や、凍結防止の電線ヒータが敷設されている場所等,車両が磁界等外乱の影響を受け易い場所にあると、この磁界の影響を受けて車輪速センサ7FL〜7Rには磁界ノイズが発生することがある。そして、各車輪速センサ7FL〜7Rから出力されるパルス中に磁界ノイズが発生していれば、磁界ノイズ検出部19からは"異常"に対応する信号がコントローラ21に出力され、ステップS3ではYESと判断されてステップS4へと移行し、このステップS4においてコントローラ21のアンチスキッド制御の開始が禁止される。つまり、ステップS4においては、コントローラ21から各アクチュエータ10FL〜10Rへの指令信号EV,AV及びMRを論理値"0"として出力し、各車輪1FL〜1RRにはブレーキペダル8の踏み込みに応じたマスタシリンダ圧が各ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給される。但し、車両が約10km/h以上で走行している場合は、車輪速センサ7FL〜7Rからの出力パルスに磁界ノイズが発生していたとしても、当該出力パルスの周波数は、磁界ノイズの周波数に対して極めて大きいため、この磁界ノイズは疑似車体速Vi の算出処理に影響を与えないと判断してよい。
【0031】
一方、各車輪速センサ7FL〜7Rから出力されるパルス中に磁界ノイズが発生していなければ、磁界ノイズ検出部19からは“正常”に対応する信号がコントローラ21に出力されているから、ステップS3ではNOと判断されてステップS2へと移行し、さらに図5のステップS11でNOと判断されてステップS14へと移行し、疑似車体速Vi が算出される。
【0032】
この場合、加速状態又は定速走行状態が続いた後、ブレーキペダル8を踏み込んで制動状態に移行したときに、各アクチュエータ10FL〜10Rに対する指令信号EV,AVを論理値“0”、指令信号MRを零として、電磁流入弁12のみを開状態に制御していることにより、マスタシリンダ9のブレーキペダル8の踏み込み量に応じたマスタシリンダ圧が各ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給され、増圧モードとなる。
【0033】
このような増圧モードとなると、各車輪1FL〜1RRの車輪速が低下し、これに伴って車輪減速度も大きくなる。そして、車輪減速度が予め設定された減速度しきい値αを超えると、指令信号EVが論理値“1”に反転され、これによってアクチュエータ10j(j=FL,FR,R)の電磁流入弁12が閉状態とされて、マスタシリンダ9とホイールシリンダ6jとの間が遮断されて圧力保持モードとなる。その後、車輪速Vwj が疑似車体速Vi の85%に一致すると、指令信号AV及びMRをともにオン状態とすることにより、電磁流出弁13を開状態とするとともに油圧ポンプ14を回転駆動してホイールシリンダ6j内の作動油をマスタシリンダ9側に排出し、ホイールシリンダ6jを減圧する減圧モードとしてアンチスキッド制御を開始する。
【0034】
この減圧モードによって車輪速が回復し、車輪加速度が予め設定された加速度しきい値βを超えると前記保持モードとし、その後車輪加速度が加速度しきい値β以下となると、指令信号EVを断続的にオン・オフさせて緩増圧モードとし、その後車輪減速度が再度減速度しきい値αを超えると保持モードに移行し、その後上記制御サイクルを繰り返してアンチスキッド制御を制動状態が解除されるまで断続する。
【0035】
このように、コントローラ21がアンチスキッド制御を実行していると、図4のステップS1でYESと判断され、ステップS2へと移行し、前記図5〜図8のフローチャートにしたがって疑似車体速Vi が算出される。すなわち、イグニッションスイッチをオン状態とした後、アンチスキッド制御が実行されている場合に、各車輪速センサ7FL〜7Rから出力されるパルス中に磁界ノイズが発生していれば、磁界ノイズ検出部19からは、“異常”に対応する信号がコントローラ21に出力されるから、例えば各車輪速センサ7FL〜7Rのうち、車輪速センサ7Rから出力されているパルスに磁界ノイズが確認されたとすると、図5のステップS11ではYES,ステップS12ではNOと判断されて図6のステップS15を実行する。
【0036】
このステップS15では、先ずステップS21でアンチスキッド制御中であるか否かが判断され、アンチスキッド制御中でなければステップS22へと移行し、ここでYESと判断されてステップS23へと移行し、前記ステップS14と同様の演算処理によって疑似車体速Vi が算出される。一方、アンチスキッド制御中である場合は、ステップS24へと移行し、このステップS24において、車輪速センサ7FLと車輪速センサ7FRとの両出力パルスから検出された車輪速の車輪速の平均値が算出され、これが疑似車体速Vi となる。
【0037】
また、各車輪速センサ7FL〜7Rのうち、車輪速センサ7FL,7FRのいずれか一方から出力されているパルスに磁界ノイズが確認されたとすると、図5のステップS11ではYES,ステップS12ではNOと判断されて図6のステップS15を実行する。この場合、ステップS15では、先ずステップS21でアンチスキッド制御中であるか否かが判断され、アンチスキッド制御中でなければステップS22へと移行し、ここでNOと判断されてステップS24へと移行し、また、アンチスキッド制御中である場合は、ステップS21から直接ステップS24へと移行する。したがって、このステップS24において、車輪速センサ7FL,7FRのいずれか一方と車輪速センサ7Rとの両出力パルスから検出された車輪速の車輪速の平均値が算出され、これが疑似車体速Vi となる。
【0038】
そして、各車輪速センサ7FL〜7Rのうち、車輪速センサ7FL及び7FRから出力されているパルスに磁界ノイズが確認されたとすると、ステップS11,ステップS12でYESと判断され、ステップS13でNOと判断されてステップS16を実行する。すなわち、図7のステップS31で、磁界ノイズが発生していない車輪速センサ7Rが66HZ 以下のパルスを出力しているか否か(つまり車両が停車状態か又は低速走行状態か)が判定され、NOであればステップS32へと移行し、YESであればステップS33へと移行する。ステップS32に移行した場合は、コントローラ21に予め設定されている最低認識車体速Vmin =2.75km/hを疑似車体速Vi として決定し、ステップS33に移行した場合は、車輪速センサ7Rのパルス出力に基づき、疑似車体速Vi が算出される。
【0039】
さらに、各車輪速センサ7FL〜7Rのうち、車輪速センサ7FL,7FRのいずれか一方(説明の便宜上車輪速センサ7FLとする)と車輪速センサ7Rとから出力されているパルスに磁界ノイズが確認されたとすると、ステップS11,ステップS12でYESと判断され、ステップS13でNOと判断されてステップS16を実行するが、この場合は、ステップS31で、磁界ノイズが発生していない車輪速センサ7FRが66HZ 以下のパルスを出力しているか否か(つまり車両が停車状態か又は低速走行状態か)が判定され、NOであればステップS32へと移行し、YESであればステップS33へと移行する。ステップS32に移行した場合は、上記の場合と同様にして最低認識車体速Vmin =2.75km/hを疑似車体速Vi として決定し、ステップS33に移行した場合は、車輪速センサ7FRのパルス出力に基づき、疑似車体速Vi が算出される。
【0040】
また、各車輪速センサ7FL〜7Rの全てのパルスに磁界ノイズが確認されたとすると、ステップS11,ステップS12,ステップS13で全てYESと判断され、ステップS17へと移行する。そして、ステップS41において、コントローラ21に予め設定されている最低認識車体速Vmin =2.75km/hを疑似車体速Vi として決定する。
【0041】
このように、本実施例の構成であれば、車両がアンチスキッド制御状態でないときに車輪速センサ7FL〜7Rへの磁界ノイズの影響が確認されると、車両を通常のブレーキ状態とする一方、車両がアンチスキッド制御状態であって且つ車輪速センサ7FL〜7Rへの磁界ノイズの影響が疑似車体速Vi の算出処理に影響を与え得るようなときは、車輪速センサ7FL〜7Rからのパルス出力における磁界ノイズの発生状態を検出し、当該磁界ノイズが発生していないパルス出力に基づいて疑似車体速Vi を算出でき、これによって、常に的確な疑似車体速Vi を得ることができるのである。
【0042】
しかも、ステップS15においては、ノイズが発生していない車輪速センサが従動輪(前輪1FL,1FR)に対応する車輪速センサ7FL,7FRであるときには、これによって、例えば車両の旋回中に内輪と後輪との車輪回転数の差が生じるときも、平均値を算出することでより真の値に近い疑似車体速Vi を得ることができる。また、ステップS16においては、ノイズが発生していない車輪速センサから出力されたパルスが66HZ に達していれば(つまり車両が約10km/hで走行していれば)、最低認識車体速Vmin を疑似車体速Vi として車両が殆ど停止状態とみなす一方、66HZ に達していなければ(つまり車両が約10km/h以下で低速走行していれば)、ノイズが発生していない1つの車輪速センサの出力が44Hz以下であることから、この車輪速センサの検出値に基づき疑似車体速Vi を算出することで、車両の低速走行時にも一層真の値に近い疑似車体速Vi を得ることができる。さらに、ステップS17においては、車輪速センサ7FL〜7Rの全てにノイズが発生している場合に、これら車輪速センサ7FL〜7Rの車輪速検出値にかかわらず疑似車体速Vi が決定でき、この疑似車体速Vi の算出誤差を可能な限り小さくすることができる。
【0043】
なお、上記した実施例では、4つの車輪1FL〜1RRに対応して3つの車輪速センサ7FL〜7Rを配設した構成として説明したが、例えば前記車輪1FL〜1RRに対応して4つの車輪速センサを配設した構成とした場合は、図9及び図10に示すフローチャートに基づいて疑似車体速Vi を算出する。すなわち、図9は、図5におけるステップS13でYESと判定された後、ステップS18へと移行し、ここで4つの車輪速センサのうち、磁界ノイズ検出部19によって磁界ノイズが発生していると検出されたものが4つ以上であるか否かが判定され、YESであれば図5におけるステップS17へ、NOであれば図5におけるステップS16へと移行する。さらに、図9におけるステップS12でNOと判断された場合は、図10に示すステップS19(疑似車体速演算E)を実行するとともに、図9におけるステップS13でNOならばステップS15へと移行するようになっており、その他の各ステップにおける処理内容は、上述したものと同様である。
【0044】
図10にそのフローチャートを示すステップS19は、ステップS12においてNOと判断されたとき、つまり4つの車輪速センサのうちの一つに磁界ノイズが発生していると検出されたときに、疑似車体速Vi を算出する。すなわち、ステップS51でコントローラ21がアンチスキッド制御を実行しているか否かが判断され、NOであればステップS52へと移行する。ステップS52では、磁界ノイズ検出部19によって磁界ノイズが発生していると検出されたものが、4つの車輪速センサのうち後輪(駆動輪)に対応した車輪速センサであるか否かが判定され、YESであれば前記ステップS14と同様の演算処理がなされるステップS53へと移行する。一方、ステップS51においてYES,ステップS52においてNOと判断された場合には、ステップS54へと移行し、このステップS54において、磁界ノイズが発生していない他の3つの車輪速センサのそれぞれの出力パルスに基づく車輪速のセレクト・ハイが実行され、この結果を疑似車体速Vi とする。
【0045】
この場合は、駆動輪(後輪)1RL,1RRに比べ従動輪(前輪)1FL,1FRは車輪ロック状態をきたし易く、制動中には実際の車体速から低い方向に大きく離れている可能性が高いため、ノイズが発生していない他の3つの車輪速検出手段の検出値のうち最も大きい値を疑似車体速Vi とすることによって、より真の値に近い疑似車体速が得られるのである。
【0049】
なお、本実施例においては、かかる外乱検出手段を磁界ノイズ検出部19,制動状態判定手段をステップS1,制御禁止手段をステップS4,疑似車体速算出変更手段をステップS21,S22,S31,S51,S52として説明した。
また、上記施例では、全ての車輪速VwFL〜VwR が零でないときに車両走行中であると判断する構成としているが、これに限定されるものではなく、例えば、前後加速度検出値XG の値に基づいて車両が走行しているか否かを判定するようにしてもよいし、ヨーレートセンサを備えていればその出力に基づいて判定するようにしてもよい。
【0050】
さらに、前記実施例においては、制動圧制御手段としてマイクロコンピュータ18を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、比較回路、演算回路、論理回路等の電子回路を組み合わせて構成することもできる。また、前記実施例においては、ホイールシリンダを油圧で制御する場合について説明したが、これに限らず他の液体又は空気等の気体を適用し得ることは言うまでもない。
【0051】
なお、本実施例中、疑似車体速算出処理のステップS31で、車輪速センサのパルス出力が66HZ に達しているか否かを判定基準としたのは、当該パルス出力の66HZ に相当する車両の走行速度約10km/hを基準とし、約10km/h以下であれば車両は低速走行を行っていると断定したことによる。また、ステップS32,ステップ31では最低認識車体速Vmin を2.75km/hとしたが、これは車両が殆ど停止状態にあると判断させる数値であれば、2.75km/h以外であっても構わない。
【0052】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のアンチスキッド制御装置によれば、以下の効果を得ることができる。
請求項1に記載の発明によれば、制動状態判定手段がアンチスキッド制御状態でないと判定し且つ外乱検出手段が磁界ノイズの発生を検出したときには、制御禁止手段が制動圧制御手段によるアンチスキッド制御の開始を禁止することで、不正確な疑似車体速に基づくアンチスキッド制御の実行を確実に防止することができ、少なくとも制動状態判定手段がアンチスキッド制御状態であると判定し、且つ外乱検出手段で磁界ノイズを発生している車輪速検出手段が検出されたときには、磁界ノイズが発生していない車輪速検出手段数に応じて前記疑似車体速算出手段の疑似車体速算出処理を変更することで、的確な疑似車体速を算出することができ、アンチスキッド制御装置の性能を向上させることができる。
【0053】
請求項2に記載の発明によれば、磁界ノイズが発生していない車輪速検出手段の検出値のうち最も大きい値を疑似車体速とすることによって、より的確な疑似車体速を得ることができる。
【0054】
請求項3に記載の発明によれば、磁界ノイズが発生していない車輪速検出手段が駆動輪に対応するものであることを判定し、これによって、例えば車両が旋回中のときに、駆動輪における内輪と外輪との車輪回転数の差が生じる場合にも、的確な疑似車体速を得ることができる。
【0055】
請求項2記載の発明によれば、少なくとも3つの車輪速センサに磁界ノイズが発生していないときにはこれらの車輪速のうち最も大きい値を疑似車体速として算出し、1つの車輪速センサのみに磁界ノイズが発生していないときには、車輪速センサのパルス出力が所定周波数に達しているか否かを判定することによって、一層真の値に近い疑似車体速を得ることができ、さらに全ての車体速センサで磁界ノイズが発生しているときには、最低認識車体速を疑似車体速として選択するので、車輪速検出値にかかわらず疑似車体速を決定でき、疑似車体速の算出誤差を可能な限り小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】 車輪速センサの一例を示す構成図である。
【図3】 アクチュエータの一例を示す構成図である。
【図4】 コントローラの処理内容の一例を示すフローチャートである。
【図5】 コントローラの疑似車体速算出処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】 図5における疑似車体速演算Bの詳細を示すフローチャートである。
【図7】 図5における疑似車体速演算Cの詳細を示すフローチャートである。
【図8】 図5における疑似車体速演算Dの詳細を示すフローチャートである。
【図9】 コントローラの疑似車体速算出処理の他の例を示すフローチャートである。
【図10】 図9における疑似車体速演算Eの詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1FL,1FR 前輪(従動輪)
1RL,1RR 後輪(駆動輪)
6FL〜6RR ホイールシリンダ(制動用シリンダ)
7FL〜7R 車輪速センサ
8 ブレーキペダル
9 マスタシリンダ
10FL〜10R アクチュエータ
12 電磁流入弁
13 電磁流出弁
14 油圧ポンプ
17 直流モータ
19 磁界ノイズ検出部(外乱検出手段)
21 コントローラ(制動圧制御手段)
Claims (2)
- 車輪速を検出する車輪速検出手段と、この車輪速検出手段の車輪速検出値に基づいて疑似車体速を算出する疑似車体速算出手段と、前記車輪速検出手段の車輪速検出値及び前記疑似車体速算出手段の疑似車体速算出値に基づいて制動用シリンダの流体圧を制御する制動圧制御手段と、を備えたアンチスキッド制御装置において、前記制動圧制御手段がアンチスキッド制御状態であるか否かを判定する制動状態判定手段と、前記車輪速検出手段が交流磁界の影響を受けて磁界ノイズが発生しているか否かを検出する外乱検出手段と、前記制動状態判定手段がアンチスキッド制御状態でないと判定し且つ前記外乱検出手段が磁界ノイズの発生を検出したとき前記制動圧制御手段によるアンチスキッド制御の開始を禁止する制御禁止手段と、少なくとも前記制動状態判定手段がアンチスキッド制御状態であると判定し、且つ磁界ノイズを発生している車輪速検出手段が検出されたときには、磁界ノイズが発生していない車輪速検出手段数に応じて前記疑似車体速算出手段の疑似車体速算出処理を変更する疑似車体速算出変更手段と、を備えたことを特徴とするアンチスキッド制御装置。
- 前記車輪速検出手段は、車両に搭載され車輪回転速度に比例した周波数のパルスを出力する車輪速センサで構成され、前記疑似車体速算出変更手段は、前記磁界ノイズを発生していない前記車輪速センサのパルス出力が所定周波数に達しているか否かを判定するパルス判定手段を備え、少なくとも磁界ノイズが発生していない前記車輪速センサが3つである場合に、当該磁界ノイズが検出されていない前記車速センサで検出した車輪速のうち最も大きい値を疑似車体速として算出する算出処理を選択し、磁界ノイズが発生していない前記車輪速センサが1つである場合に、前記パルス判定手段が所定周波数に達していると判断したときには前記疑似車体速を最低認識車体速とする算出処理を選択し、前記パルス判定手段が所定周波数に達していないと判断したときには前記疑似車体速を磁界ノイズを発生していない前記車輪速センサの検出値に基づき算出する算出処理を選択し、全ての前記車輪速センサで磁界ノイズを発生しているときには前記疑似車体速として前記最低認識車体速を選択することを特徴とする請求項1に記載のアンチスキッド制御装置。
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