JP2928890B2 - 加速度センサ付アンチスキツド制御装置の加速度センサ異常検出装置 - Google Patents

加速度センサ付アンチスキツド制御装置の加速度センサ異常検出装置

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JP2928890B2
JP2928890B2 JP22978090A JP22978090A JP2928890B2 JP 2928890 B2 JP2928890 B2 JP 2928890B2 JP 22978090 A JP22978090 A JP 22978090A JP 22978090 A JP22978090 A JP 22978090A JP 2928890 B2 JP2928890 B2 JP 2928890B2
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【発明の詳細な説明】 概 要 アンチスキツド制御に用いられる加速度センサの異常
を検出するにあたつて、前記加速度センサからの出力
を、各車輪速度センサの出力に基づいて異常であるか否
かを判定する。
これによつて加速度センサに、該加速度センサから出
力が導出されなくなる方向と、該出力が導出される方向
とのいずれの方向の異常が発生しても、確実に異常検出
を行う。
産業上の利用分野 本発明は、加速度センサの検出結果に基づいて、車輪
と路面との間の摩擦係数の判定や、車体速度の演算など
を行い、その判定結果や演算結果に基づいて最適な制動
力を発生するアンチスキツド制御装置の加速度センサ異
常検出装置に関する。
従来の技術 アンチスキツド制御装置は、車輪と路面との間の摩擦
係数が大きくなるように車輪の制動力を制御して、該車
輪のスリツプ率を制御する装置である。このスリツプ率
は、車輪の回転速度と、車体の走行速度とから求めら
れ、また前記走行速度は、車体の走行方向の加速度を積
分することによつて求めることができる。このため加速
度センサを用いたアンチスキツド制御装置が実用化され
ている。
しかしながら加速度センサに異常が生じて、たとえば
加減速時においても定常走行時と同一の出力が導出され
る場合、運転者がブレーキペダルを踏込んで制動操作を
行つても、減速度(負の加速度)が検出されず、減圧量
が最大となつてしまい、ノーブレーキ状態となつてしま
う。
このため、加速度センサに異常が発生しているか否か
を監視する必要があり、典型的な従来技術では、車体速
度がたとえば20km/h程度の予め定める値以上の走行状態
から、停止するまでの間の加速度センサの出力をサンプ
リングして、その出力に変動がない状態が所定のサンプ
リング回数継続したときに、加速度センサに異常が発生
したものと判定している。
発明が解決しようとする課題 上述のような従来技術では、加速度センサからの出力
が一定となる方向に異常が発生した場合には、その異常
発生を検出することが可能であるが、出力が変動する方
向に異常が発生した場合には、その異常検出は不可能で
ある。
また近年、車体の横方向の加速度を検出し、旋回時な
どの曲線走行時における制御精度を向上するようにした
構成が提案されている。このように横方向の加速度を検
出する加速度センサには、上述のような方法では異常検
出が不可能である。
本発明の目的は、加速度センサの異常を確実に検出し
て、アンチスキツド制御の誤動作を未然に防止すること
ができる加速度センサ付アンチスキツド制御装置の異常
検出装置を提供することである。
課題を解決するための手段 本発明は、加速度センサによつて検出される車体の走
行方向の加速度と、車輪速度センサによつて検出される
各車輪速度とを用いて、車輪と路面との間の摩擦係数が
大きくなるように制動力を制御する加速度センサ付アン
チスキツド制御装置において、 前記車輪速度センサによつて検出される各車輪速度に
基づいて車体の走行方向の加速度を演算する演算手段
と、 車体が走行している路面状態が悪路であるか否かを判
定する悪路判定手段と、 前記演算手段および悪路判定手段の出力に応答し、ア
ンチスキツド制御の非制御中において、演算手段で演算
された車体の加速度が予め定める値以下であり、かつ悪
路判定手段で検出された路面状態が悪路でない状態で、
前記加速度センサの出力レベルが予め定めるレベル以上
であるときに加速度センサが異常であることを判定する
判定手段とを含むことを特徴とする加速度センサ付アン
チスキツド制御装置の加速度センサ異常検出装置であ
る。
また本発明は、少なくとも加速度センサによつて検出
される車体の横方向の加速度と、車輪速度センサによつ
て検出される車輪速度とを用いて、車輪と路面との間の
摩擦係数が大きくなるように制動力を制御する加速度セ
ンサ付アンチスキツド制御装置において、 前記車輪速度センサによつて検出される各車輪速度相
互間の差を演算する演算手段と、 車体が走行している路面状態が悪路であるか否かを判
定する悪路判定手段と、 前記演算手段および悪路判定手段の出力に応答し、ア
ンチスキツド制御の非制御中において、演算手段で演算
された各車輪速度相互間の差が予め定める値以内であ
り、かつ悪路判定手段で判定された路面状態が悪路でな
い状態で、前記加速度センサの出力レベルが予め定める
レベル以上であるときに加速度センサが異常であること
を判定する判定手段とを含むことを特徴とする加速度セ
ンサ付アンチスキツド制御装置の加速度センサ異常検出
装置である。
さらにまた本発明の前記悪路判定手段は、車輪速度セ
ンサによつて検出される各車輪速度の予め定める時間当
りの変動量が予め定める値以上であるときに悪路判定を
行うことを特徴とする。
また本発明は、少なくとも加速度センサによつて検出
される車体の横方向の加速度と、車輪速度センサによつ
て検出される車輪速度とを用いて、車輪と路面との間の
摩擦係数が大きくなるように制動力を制御する加速度セ
ンサ付アンチスキツド制御装置において、 前記車輪速度センサによつて検出される各車輪速度に
基づいて左側の車輪と右側の車輪との車輪速度の差を演
算する演算手段と、 前記演算手段の出力に応答し、アンチスキツド制御の
非制御中において、演算手段で演算された車輪速度の差
が予め定める値以上である状態で、前記加速度センサの
出力レベルが予め定めるレベル以下であるときに加速度
センサが異常であることを判定する判定手段とを含むこ
とを特徴とする加速度センサ付アンチスキツド制御装置
の加速度センサ異常検出装置である。
作 用 本発明に従えば、各車輪速度センサによつて検出され
る車輪速度に基づいて、演算手段は車体の走行方向の加
速度を演算し、その演算結果と悪路判定手段の判定結果
とに応答して、判定手段は車体の走行方向の加速度を検
出する加速度センサの異常判定を行う。前記悪路判定手
段は、各車輪速度の予め定める時間当りの変動量が予め
定める値以上であるとき、すなわち車輪の加減速度が予
め定める値以上であるときに悪路判定を行う。
すなわち前記判定手段は、アンチスキツド制御の非制
御中において、演算手段で演算された車体の加速度が予
め定める値以下であり、かつ悪路判定手段で検出された
路面状態が悪路でない状態、すなわち定常走行状態で、
前記加速度センサの出力レベルが予め定めるレベル以上
であるときに加速度センサが異常であることを判定す
る。これによつて、加速度センサに、該加速度センサか
らの出力が変動する方向の異常が発生しても、判定手段
は確実に前記異常を検出することができる。
また本発明に従えば、判定手段は、演算手段によつて
求められた各車輪速度相互間の差が予め定める値以内で
あり、かつ悪路判定手段によつて判定された路面状態が
悪路でない直進走行中のアンチスキツド制御の非制御中
において、車体の横方向の加速度を検出する加速度セン
サの出力レベルが予め定めるレベル以上であるときに、
前記加速度センサが異常であると判定する。
これによつて、横方向の加速度を検出する加速度セン
サに、該加速度センサからの出力が変動する方向の異常
が発生したことを確実に検出することができる。
さらにまた本発明に従えば、判定手段は、各車輪速度
に基づいて演算手段で求められる左側の車輪と右側の車
輪との車輪速度の差に応答して、アンチスキツド制御の
非制御中において、前記差が予め定める値以上で、すな
わち曲線走行中に、車体の横方向の加速度を検出する加
速度センサの出力レベルが、予め定めるレベル以下であ
るときに前記加速度センサが異常であると判定する。
これによつて、車体の横方向の加速度を検出する加速
度センサが、出力を導出しない方向の異常が発生したこ
とを確実に検出することができる。
実施例 第1図は、本発明の一実施例の原理を説明するための
機能ブロツク図である。車体の前後方向の加速度を検出
する前後加速度センサ3aからの出力は、入力処理部51a
を介して、車体速度演算部52および摩擦係数判定部53に
入力される。同様に、車体の横方向の加速度を検出する
横加速度センサ3bからの出力は、入力処理部51bを介し
て、前記車体速度演算部52および摩擦係数判定部53に入
力される。
車体速度演算部52および摩擦係数判定部53は、車体の
前後方向の加速度と、車体の横方向の加速度との和の加
速度を演算する。さらに車体速度演算部52は、こうして
求められた前記和の加速度を積算して、車体速度を演算
し、アンチスキツド制御部54へ出力する。
一方、後述する各車輪34a〜34dには車輪速度センサ1a
〜1dが設けられており、これら各車輪速度センサ1a〜1d
からの車輪速度パルスは、車輪速度演算部55で各車輪の
車輪速度および車輪加速度を表す車輪速度信号に変換さ
れた後、前記アンチスキツド制御部54に入力される。
また車輪速度演算部55からの出力は、前記摩擦係数判
定部53に入力されており、摩擦係数判定部53は、加速度
センサ3a,3bの出力から求められる前記和の加速度と、
車輪速度とから、車輪と路面との間の摩擦係数を判定
し、その判定結果をアンチスキツド制御部54へ出力す
る。
アンチスキツド制御部54は、たとえば前記車体速度演
算部52で求められた車体速度と、摩擦係数判定部53で求
められた摩擦係数とに対応してスリツプ基準を設定し、
前記車輪速度がこのスリツプ基準以下となると、後述す
るアクチユエータ13a〜13dに減圧信号を出力して、制動
油圧の減圧制御を行い、こうしてアンチスキツド制御が
実現される。
前記車輪速度演算部55からの車輪速度信号はまた、悪
路判定部56に与えられている。この悪路判定部56は、入
力された車輪速度信号の変動周波数が予め定める値より
も大きいときに悪路であると判定し、後述する異常判定
部57a,57bに判定する動作を禁止するための信号を導出
するとともに、前記アンチスキツド制御部54が制御に用
いる車輪と路面との間の摩擦係数μを中μに設定する。
アンチスキツド制御部54にはまた、後述するブレーキ
ペダル30が踏込まれたことを検出するスイツチ7の検出
結果が入力される。アンチスキツド制御部54は、センサ
1a〜1d,3a,3bやアクチユエータ13a〜13dに異常が発生
し、正しい制御が実行不可能であるときには、警告灯19
を点灯して運転者に報知する。
第2図は、悪路判定動作を説明するための波形図であ
る。悪路判定部56へは、アンチスキツド制御部54からラ
イン58を介してクロツク信号が入力されており、このク
ロツク信号に応答して第2図(2)で示されるように、
内蔵タイマが予め定める時間W1、たとえば0.5秒の限時
動作を行う。
その限時時間W1内に第2図(1)で示されるような、
前記車輪速度演算部55からの車輪速度信号が、たとえば
+1G(Gは重力加速度)程度の予め定めるレベルL1以上
である回数、すなわち変動周波数が第2図(3)で示さ
れるようにカウントされる。そのカウント値K1が予め定
める値KN1以上となつた時点で、第2図(4)で示され
るように悪路判定フラグF1が1にセツトされる。
前記悪路判定フラグF1が1にセツトされているときに
は、異常判定部57a,57bは異常判定動作を行わず、悪路
判定フラグF1が0にリセツトされている期間中に、以下
に示すような加速度センサ3a,3bの異常判定動作を行
う。
異常判定部57aはアンチスキツド制御が行われておら
ず、かつ路面状態が悪路でない期間中に、前記車輪速度
信号に応答して、車輪速度から求められた車体の前後方
向の加速度αsaが、予め定める値ΔV以内であるとき、
すなわち定常走行中に、前後加速度センサ3aによつて検
出される車体の前後方向の加速度αaが、予め定められ
る値KG、たとえば0.2G以上であるときには、前記警告灯
19を点灯して運転者へ異常発生の報知を行う。
第3図は、上述の前後加速度センサ3aの異常判定動作
を説明するためのフローチヤートである。ステツプm1で
は、車輪速度センサ1a〜1dによつて検出された各車輪速
度の最大値が、推定車体速度Vsiとしてストアされる。
ステツプm2では、各車輪34a〜34dの車輪加速度αFL
FRRLRR(以下、総称するときは参照符αwで示
す)が演算される。
ステツプm3では、スイツチ7の検出結果から、後述す
るブレーキペダル30が踏込まれている制動中であるか否
かが判断され、そうであるときにはステツプm21で、前
記推定車体速度VsiがレジスタM1に、前回の推定車体速
度としてストアされる。ステツプm22では悪路判定部56
内のカウンタのカウント値CTが零にリセツトされ、ステ
ツプm23では悪路判定フラグF1が零にリセツトされた
後、動作を終了する。
前記ステツプm3において、制動中でないときにはステ
ツプm4に移り、前記悪路判定部56内のカウンタのカウン
ト値CTが零であるか否かが判断され、そうであるときに
はステツプm5に移り、前記カウント値CTに前記時間W1が
代入される。ステツプm6では、前記悪路判定フラグF1が
零にリセツトされる。
ステツプm7では、前記レジスタM1にストアされている
前回の推定車体速度と、今回の推定車体速度Vsiとの
差、すなわち車輪速度から求められた前記車体の前後方
向の加速度αsaが前記予め定める値ΔV、たとえば0.5k
m/hより大きいか否かが判断され、そうであるとき、す
なわち車体速度変動があるときには、前記ステツプm21
に移つてレジスタM1内の推定車体速度が更新され、そう
でないとき、すなわち車体速度変動がないときにはステ
ツプm8で、前記レジスタM1内の推定車体速度が更新され
た後、ステツプm9に移る。また前記ステツプm4におい
て、カウンタのカウント値CTが零でないとき、すなわち
カウント動作中には直接ステツプm9に移る。ステツプm9
ではカウント値CTが1だけ減算されてカウント動作が行
われる。
ステツプm10では、前記ステツプm2で求められた各車
輪加速度αwの少なくともいずれか1つが、前記予め定
めるレベルL1以上であるか否かが判断され、そうである
ときにはステツプm11で、前記悪路判定フラグF1が1に
セットされた後ステツプm12に移り、そうでないときに
は直接ステツプm12に移る。
このようにして、ステツプm3で非制動中であることが
判断され、かつステツプm4〜m11で悪路判定および車体
速度変動の判定が行われた後ステツプm12に移る。ステ
ツプm12では、悪路判定フラグF1が1であるか否かが判
断され、そうでないときにはステツプm13で前後加速度
センサ3aの出力αaが、前記予め定める値KG以上である
か否かが判断され、そうであるときにはステツプm14
で、前記警告灯19で点灯されて警報が発せられる。ま
た、ステツプm12において悪路判定フラグF1が零である
とき、およびステツプm13で加速度センサ3aの出力αa
が、前記値KGa未満である正常時には直接動作を終了す
る。
このようにして異常判定部57aは、アンチスキツド制
御の非制御中において、走行路面が悪路でなく、かつ速
度変動の少ない定常走行中に、前後加速度センサ3aの出
力レベルαaが、予め定める値KG以上であるときに、該
前後加速度センサ3aの異常判定を行うので、前後加速度
センサ3aが、該前後加速度センサ3aの出力が変動する方
向または大きくなる方向に異常が発生したことを確実に
検出することができる。また、悪路走行中での誤判定を
防止することができる。
なお、前記アンチスキツド制御部54は、車体の停止時
に前後加速度センサ3aの出力αaを読込み、その読込ん
だ値をオフセツト値としてストアしておき、アンチスキ
ツド制御時に前記出力αaをオフセツト値で補正して制
御に用いる。
第4図は異常判定部57bによる横加速度センサ3bの異
常判定動作を説明するためのフローチヤートであり、前
述の第3図で示される異常判定部57aの動作に類似し、
対応する部分には同一の参照符を付す。異常判定部57b
は、前記異常判定部57aと同様に、アンチスキツド制御
の非制御中であり、かつ路面状態が悪路でない状態で、
各車輪速度センサ1a〜1dによつて検出される車輪速度Vw
相互間の差ΔVwが、予め定める値KV1以内であるとき
に、横加速度センサ3bからの出力αbが、前記予め定め
る値KG以上となると、横加速度センサ3bに該横加速度セ
ンサ3bの出力が変動する方向に異常が発生したものと判
断する。
すなわちステツプm31では、各車輪34a〜34dの車輪速
度VFL,VFR;VRL,VRR(以下、総称するときは参照符Vwで
示す)が演算され、ステツプm2では、前記車輪加速度α
wが求められる。
ステツプm3で非制動中であるときにはステツプm32に
移り、前記各車輪速度Vw相互間の差ΔVwが、予め定める
値KV1以下であるか否かが判断され、そうであるときに
は前記ステツプm4〜m6およびm9〜m11の悪路判定動作に
移る。また、前記ステツプm3において制動中であると
き、およびステツプm32において各車輪速度差ΔVwが、
前記値KV1より大きいときには、前記ステツプm22,m23に
移り、カウンタのカウント値CTおよび悪路判定フラグF1
が零にリセツトされる。
前記悪路判定が行われた後、ステツプm12で悪路判定
フラグF1が1でないときにはステツプm33に移り、横加
速度センサ3bの出力αbが、前記予め定める値KG以上で
あるか否かが判断され、そうであるときには前記ステツ
プm14に移つて警報が発生され、そうでないときには動
作を終了する。
このように異常判定部57bは、非制動中であり、かつ
走行路面が悪路でなく、各車輪速度差ΔVwが予め定める
値KV1以下であるとき、すなわち直進走行中である状態
で、横加速度センサ3bの出力αbが予め定める値KG以上
であるときに、横加速度センサ3bに異常が発生したもの
と判断し警報を発生するので、横加速度センサ3bの出力
が変動する方向または大きくなる方向に異常が発生した
ことを確実に検出することができる。
なお、異常判定部57bは、第5図で示すようにして、
加速度センサ3bの異常を検出するようにしてもよい。す
なわちステツプm31で、前記各車輪速度Vwが演算され、
ステツプm3で、非制動中であるときにはステツプm41に
移る。
ステツプm41では、右側の被駆動輪、たとえば34aの車
輪速度VFRが、予め定める速度KV11、たとえば100km/h以
下であるか否かが判断され、そうであるときにはステツ
プm42で、同様に左側の被駆動輪、たとえば34cの車輪速
度VFLが、前記速度KV11以下であるか否かが判断され、
そうであるときにはステツプm43に移る。
ステツプm43では、前記車輪速度VFRが予め定める速度
にKV12、たとえば10km/h以上であるか否かが判断され、
そうであるときにはステツプm44で、同様に前記車輪速
度VFLが、速度KV12以上であるか否かが判断され、そう
であるときにはステップm45以降の動作に移り、横加速
度センサ3bの異常判定が行われる。
なお、ステツプm3において制動中であるとき、ならび
にステツプm41,m42において車輪速度VFR,VFLが前記速度
KV11より高いとき、およびステツプm44,m45において車
輪速度VFR,VFLが前記速度KV12未満であるときには動作
を終了する。すなわち、車輪速度の誤差の出やすい前記
速度KV12未満、または速度KV11を超えているときには、
判定動作は行われない。
ステツプm45では、前記車輪速度VFRとVFLとの差が予
め定める値ΔKV11、たとえば2km/h以上であるか否かが
判断され、そうであるときには旋回状態であると判断さ
れてステツプm46に移る。ステツプm46では、後述するよ
うにして通常走行時にレジスタM11にストアされている
オフセツト値を横加速度センサ3bの出力αbから減算し
た値が、予め定められる値KG11以下であるか否かが判断
され、そうであるときには横加速度センサ3bに異常が発
生しているものと判断されてステツプm14で警告灯19が
点灯され、そうでないとき、すなわち横加速度センサ3b
が正常であるときには直接動作を終了する。
前記ステツプm45において、車輪速度VFR,VFLの差が前
記値ΔKV11未満であるとき、すなわち非旋回状態である
ときにはステツプm47に移り、さらに前記車輪速度VFR,V
FLの差が予め定める値ΔKV12、たとえば0.5km/h以下で
あるか否かが判断され、そうであるときには直線走行で
あると判断されてステツプm48で、横加速度センサ3bの
出力αbがレジスタM11にオフセツト値としてストアさ
れ、そうでないときには直接動作を終了する。
このようにして、非制動状態において左右の車輪速度
に差が生じる旋回時に、横加速度センサ3bの出力αbが
予め定める値KG11以下であるときには、前記横加速度セ
ンサ3bに異常が発生したものと判断することによつて、
該横加速度センサ3bに出力を導出しない方向の異常が発
生したことを確実に検出することができる。
第6図は本発明が実施例されるアンチスキツド制御装
置の電気的構成を示すブロツク図であり、第7図はその
アンチスキツド制御装置の制動油圧の配管経路図であ
る。各車輪34a〜34dに設けられている車輪速度センサ1a
〜1dは、車輪34a〜34dの回転速度をそれぞれ検出する。
これらの車輪速度センサ1a〜1dは、たとえば車輪軸に
固定された強磁性の検出板の周方向に、等間隔で多数の
切欠きと突起とを設け、その検出板の周近傍に設けられ
た電磁ピツクアツプ、または光センサなどによつて、車
輪の回転速度に比例した周波数の車輪速度信号を導出す
るように構成されている。これら車輪速度センサ1a〜1d
からの車輪速度信号は、アンチスキツド制御回路4内の
波形整形回路5a〜5dに与えられ、パルス信号に波形整形
された後、処理回路2に入力される。
前記加速度センサ3a,3b(以下、総称するときは参照
符3で示す)は、後述するように加速度に応じたレベル
のアナログ信号を出力する。これらの加速度センサ3か
らの出力信号は、それぞれアナログ/デジタル変換回路
6a,6b(総称するときは参照符6で示す)に与えられ、
デジタル値に変換された後、処理回路2に与えられ、不
要成分を除去するためのデジタルフイルタ処理が行われ
る。処理回路2は、これらの加速度センサ3および前記
車輪速度センサ1a〜1dからの出力に基づいて演算動作を
行い、アンチスキツド制御を行う。
処理回路2にはまた、ブレーキペダル30が踏込まれた
ことを検出するスイツチ7からの出力が、レベル変換回
路8によつて該アンチスキツド制御回路4内において適
合する電圧レベルに変換された後、入力される。このア
ンチスキツド制御回路4内の各回路には、電源スイツチ
10を介して入力されるバツテリ11からの電圧が、電源回
路9で安定化された後、供給される。
処理回路2は、上述のようにして入力された入力結果
に基づいて、後述する三位置電磁制御弁32a〜32dおよび
ホイールシリンダ33a〜33dによつて構成されるアクチユ
エータ13a〜13dを駆動制御し、アンチスキツド制御動作
を行う。すなわち、ソレノイドリレー駆動回路14を介し
てリレー15のリレーコイル15aを励磁し、これによつて
リレースイツチ15bが導通する。このリレースイツチ15b
を介して、前記各アクチユエータ13a〜13dの一方の入力
には、共通にハイレベルの電圧が印加される。これらの
アクチユエータ13a〜13dの他方の入力には、それぞれソ
レノイド駆動回路12a〜12dを介して、処理回路2からの
制御出力が与えられる。これによつて三位置電磁制御弁
32a〜32dは、後述するように制動油圧を増圧または減
圧、もしくは保持のいずれかの状態に制御する。
また処理回路2は、モータリレー駆動回路18を介し
て、リレー16のリレーコイル16aに出力を導出し、これ
によつてこのリレー16のリレースイツチ16bに接続され
る制動油圧発生のためのモータ17が駆動制御される。さ
らにまた処理回路2は、アンチスキツド制御に異常が発
生したときには、ランプ駆動回路20を介して前記警告灯
19を点灯する。
第7図を参照して、ブレーキペダル30が踏込まれる
と、マスターシリンダ31内に制動油圧が発生し、該制動
油圧は、管路P1〜P4を経由して前記三位置電磁制御弁32
a〜32dに供給され、さらに管路P5〜P8を介してホイール
シリンダ33a〜33dに供給される。これによつて、車輪34
a〜34dは制動され、車体速度は低下する。
車輪34a〜34dの回転速度は、車輪速度センサ1a〜1dに
よつてそれぞれ検出され、前記アンチスキツド制御回路
4に入力される。また、車体に固定されている加速度セ
ンサ3によつて検出された車体加速度を表す出力信号
も、アンチスキツド制御回路4に入力される。
アンチスキツド制御回路4は、アンチスキツド制御を
開始すべき条件を満たしていると判断すると、モータ17
によつて発生された制動油圧を、管路P9を介してマスタ
ーシリンダ31に与えるとともに、前記三位置電磁制御弁
32a〜32dを増圧、減圧、または保持のいずれかに制御
し、ホイールシリンダ33a〜33dの制動油圧を制御する。
これによつて、車輪34a〜34dのスリツプ率は、高い摩擦
制動力が路面に対して作用する値に制御される。
第8図は前記加速度センサ3の電気的構成を示すブロ
ツク図であり、第9図はその加速度センサ3による加速
度測定原理を説明するための図である。加速度センサ3
の加速度検出部41は、矢符Aで示される車体の走行方向
とは交差する方向において、相互に平行に配置される3
枚の金属板41a,41c,41bから構成されている。したがつ
て隣接する金属板41a,41c;41c,41bによつて2つのコン
デンサ41ac,41cbが構成される。
金属板41a,41bは固定されており、金属板41cは前記矢
符A方向に変位可能に構成されている。したがつて、矢
符A方向の加速度が加わつて金属板41cが変位すると、
コンデンサ41acの静電容量Cacと、コンデンサ41cbの静
電容量Ccbとは、第10図で示されるように変化する。
したがつて、この静電容量Cac,Ccbの変化から加速度
を検出することができる。上述のように構成された加速
度検出部41の一方のコンデンサ41acには、発振器42から
第11図(1)で示されるような矩形波パルスが印加さ
れ、他方のコンデンサ41cbには、前記矩形波パルスが反
転バツフア43で、第11図(2)で示されるように反転さ
れた後、印加される。
加速度検出部41の出力は、コンデンサ41ac,41cbの接
続点41eから導出され、増幅器44で、たとえば20dB程度
増幅された後、スイツチ45からローパスフイルタ(略
称、LPF)46を介して、前記アナログ/デジタル変換回
路6に導出される。
スイツチ45には、第11図(1)で示される前記発振器
42からの矩形波パルスが与えられており、該スイツチ45
はこのパルスがハイレベルであるときに導通し、ローレ
ベルであるときに遮断する。
したがつて、第11図(3)で示されるように、加速度
が加わつていない時刻t0以前では、前記接続点41eから
は0レベルの出力が導出され、加速度が加わつた時刻t0
以後では、その加速度に応じたレベルの出力が導出され
る。この出力は、スイツチ45において、発振器42からパ
ルスが導出されていない期間における出力、すなわち0
レベルの出力が遮断された後、LPF46で平滑化されて出
力される。
したがつて、JターンやUターンなどの急制動急旋回
が行われたときには、前後加速度センサ3aによつて検出
される車体の前後方向の加速度は、制動を開始した時点
から負側に増加し、旋回を開始した時点で回復に転じ、
車体の姿勢が90度変位したときに最小値となる。その
後、再び旋回が終了するまで増加し、旋回が終了すると
回復してゆく。
これに対して、横加速度センサ3bによつて検出される
車体の横方向の加速度は、旋回を開始した時点から増加
してゆき、車体の姿勢が90度変位したときに最大値とな
り、その後旋回が終了するまで減少してゆく。
したがつて、車体の前後方向の加速度のみで摩擦係数
μの判定を行つた場合、高摩擦係数路であつても、旋回
中は、中μまたは低μに誤判定してしまう。このため本
実施例では、車体の前後方向と左右方向との加速度の和
の加速度に基づいて摩擦係数μの判定を行い、正確に高
μ判定を行う。
このようにして高摩擦係数路での急制動急旋回時にお
ける摩擦係数μの誤判定を防止して、高精度なアンチス
キツド制御を実現し、制動距離を短くすることができ
る。
第12図は、アンチスキツド制御動作を説明するための
フローチヤートである。ステツプn1では、初期化処理が
行われ、ステツプn2では、たとえば5msee毎の予め定め
る演算動作タイミングとなつたか否かが判断され、演算
動作タイミングとなつた時点でステツプn3に移る。
ステツプn3では、前記各車輪速度センサ1a〜1dの検出
結果から、各車輪速度Vwが演算される。ステツプn4で
は、スイツチ7の出力からブレーキペタル30が踏込まれ
ているか否かが判断され、そうであるときにはステツプ
n5に移り、前記ステツプn3で求められた各車輪速度Vwの
うちの最大値が推定車体速度Vsiに設定され、そうでな
いときにはステツプn6に移り、前記各車輪速度のうちの
最小値が前記推定車体速度Vsiに設定される。
前記ステツプn4〜n6で、車輪と路面との間のスリツプ
による影響が除去された推定車体速度Vsiが求められた
後にはステツプn7に移り、前後加速度センサ3aの出力α
aが、アナログ/デジタル変換回路6aでデジタル値に変
換されて前後加速度が読込まれる。同様にステップn8で
は、横加速度センサ3bの出力αbがデジタル変換されて
横加速度が読込まれる。ステツプn9では、ステツプn7,n
8で求められた各加速度の和の加速度から前述のように
して摩擦係数μが判定され、ステツプn10では、前記和
の加速度が積算されて車体速度Vsが求められる。
このようにして、ステツプn7〜n10でアンチスキツド
制御のためのパラメータが求められるとステツプn11に
移り、後述するような制動油圧の制御が行われる。ステ
ツプn12では、上述の第3図〜第5図で示されるような
加速度センサ3の異常判定が行われるとともに、その判
定結果が異常であるときには、警告灯19を点灯して運転
者への報知が行われ、また前記車体速度Vsに推定車体速
度Vsiを代入するなどのフエイルセーフ処理が行われ
る。
第13図は、前記ステツプn11における制動油圧の制御
動作を詳細に説明するためのフローチヤートである。ア
ンチスキツド制御動作が実行されると、ステツプs1にお
いて、現在アンチスキツド制御が実行されているか否か
が判断され、そうでないときにはステツプs2で、アンチ
スキツド制御を開始すべき条件を満足しているか否かが
判断される。この制御開始条件とは、たとえば車輪34a
〜34dがロツクした場合、あるいは車輪速度Vwが予め定
めるスリツプ基準以下となつた場合などである。
前記アンチスキツド制御開始条件が満足されていると
きにはステツプs3に移り、処理回路2の予め定めるメモ
リ領域に、ホイールシリンダ33a〜33dに減圧動作を行わ
せるための減圧フラグがセツトされ、ステツプs4に移
る。前記ステツプs1において、すでにアンチスキツド制
御が行われているときには、直接ステツプs4に移る。ス
テツプs4では、アンチスキツド制御を終了すべき条件が
満足されているか否かが判断される。この制御終了条件
とは、たとえばブレーキペダル30の操作が解除された場
合、あるいは前記車体速度Vsが5km/h以下となつた場合
などである。
ステツプs4においてアンチスキツド制御終了条件が満
足されているとき、および前記ステツプs2においてアン
チスキツド制御開始条件が満足されていないときにはス
テツプs18に移り、アクチユエータ13a〜13dの三位置電
磁制御弁32a〜32dが増圧位置に設定され、アンチスキツ
ドは非制御とされる。したがつて、ブレーキペダル30の
踏込みによつてマスターシリンダ31内に生じた制動油圧
が、ホイールシリンダ33a〜33dに伝達され、通常の制動
動作が行われる。
前記ステツプs4において、アンチスキツド制御終了条
件が満足されていないときにはステツプs5に移り、ホイ
ールシリンダ33a〜33dの制動油圧の増減を制御するフラ
グの判定が行われる。アンチスキツド制御の開始時に
は、前記ステツプs3で示されるように、減圧フラグがセ
ツトされているため、ステツプs6に移る。ステツプs6で
は減圧制御を終了すべきか否かが判断され、そうでない
ときにはステツプs7で、減圧パルスのパルス幅制御が行
われて、減圧出力と保持出力との割合が変化され、動作
を終了する。
また、前記ステツプs6において減圧制御を終了すべき
とき、すなわち車輪速度が回復し始めた時点ではステツ
プs8に移り、ホイールシリンダ33a〜33dの制動油圧を一
定に保つための保持フラグがセツトされ、ステツプs9に
移る。このようなアンチスキツド制御動作が繰返し行わ
れ、前記ステツプs5においてすでに保持フラグがセツト
されているときにも、このステツプs9に移る。ステツプ
s9では保持終了条件が満足されたかどうかが判断され、
そうでないときにはステツプs10で三位置電磁制御弁32a
〜32dが保持位置に設定されて保持制御が行われた後、
動作を終了する。
ステツプs9において、車輪速度が回復したと判定され
る保持終了条件が満足されていると、ステツプs11でホ
イールシリンダ33a〜33dの制動油圧を増圧させるための
増圧フラグがセツトされ、ステツプs12に移る。また前
記ステツプs5においてすでに増圧フラグがセツトされて
いるときには、直接ステツプs12に移る。このステツプs
12では増圧終了条件が満足されたか否かが判断され、そ
うでないときには、ステツプs13で前記三位置電磁制御
弁32a〜32dが増圧位置に設定されて増圧制御が行われた
後、動作を終了する。
この増圧制御は、前記減圧制御によつて回復した車輪
加速度のピーク値と、前記ステツプn9でセツトされた摩
擦係数μとに基づいて行われ、摩擦係数μが高く、加速
度のピーク値が大きい程、増圧量は大きくされる。前記
増圧終了条件とは、たとえば車輪速度回復時に得られた
車輪加速度によつて決定される増圧時間が経過した場合
などである。
前記ステツプs12において増圧終了条件が満足されて
いるときにはステツプs14に移り、ホイールシリンダ33a
〜33d内の制動油圧を緩やかに増圧するためのパルス増
圧フラグがセツトされてステツプs15に移る。また前記
ステツプs5においてパルス増圧フラグがすでにセツトさ
れているときには、直接ステツプs15に移る。このステ
ツプs15では、パルス増圧制御の終了条件が満足されて
いるか否かが判断され、そうでないときには、ステツプ
s16で前記三位置電磁制御弁32a〜32dのパルス増圧制御
が継続されて動作を終了する。ステツプs15においてパ
ルス増圧制御の終了条件が満足されているときには、ス
テツプs17で減圧フラグがセツトされた後、前記ステツ
プs7に移り減圧制御が行われる。
上述のように本発明に従うアンチスキツド制御装置で
は、車体の前後方向の加速度αaを検出する前後加速度
センサ3aと、車体の横方向の加速度αbを検出する横加
速度センサ3bとを設け、2つの加速度センサ3によつて
検出された加速度の和の加速度を用いてアンチスキツド
制御を行うので、旋回時においても高精度な制御を実現
することができる。また各加速度センサ3は、上述の第
3図〜第5図で示される動作によつて異常判定が行われ
ており、したがつてこれらの加速度センサ3の異常によ
る誤制御を確実に防止することができ、安全性を向上す
ることができる。
発明の効果 以上のように本発明によれば、アンチスキツド制御に
用いられる加速度センサの異常を検出するにあたつて、
前記加速度センサからの出力を、各車輪速度センサの出
力に基づいて異常であるか否かを判定するので、加速度
センサに、該加速度センサから出力が導出されなくなる
方向と、該出力が導出される方向とのいずれの方向の異
常が発生しても、確実に異常検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の原理を説明するための機能
ブロツク図、第2図は悪路判定動作を説明するための波
形図、第3図は前後加速度センサ3aの異常判定動作を説
明するためのフローチヤート、第4図は横加速度センサ
3bの異常判定動作の一実施例を説明するためのフローチ
ヤート、第5図は横加速度センサ3bの異常判定動作の他
の実施例を説明するためのフローチヤート、第6図は本
発明が実施されるアンチスキツド制御装置の電気的構成
を示すブロツク図、第7図はアンチスキツド制御装置の
制動油圧の配管経路図、第8図は加速度センサ3の電気
的構成を示すブロツク図、第9図は加速度センサ3の測
定原理を説明するための図、第10図は加速度センサ3の
測定原理を説明するためのグラフ、第11図は加速度セン
サ3の測定原理を説明するための波形図、第12図はアン
チスキツド制御動作を説明するためののフローチヤー
ト、第13図は制動油圧の制御動作を詳細に説明するため
のフローチヤートである。 1a〜1d……車輪速度センサ、2……処理回路、3a,3b…
…加速度センサ、4……アンチスキツド制御回路、13a
〜13d……アクチユエータ、19……警告灯、51a,51b……
入力処理部、52……車体速度演算部、53……摩擦係数判
定部、54……アンチスキツド制御部、55……車輪速度演
算部、56……悪路判定部、57a,57b……異常判定部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−195168(JP,A) 特開 昭63−24166(JP,A) 特開 平1−145275(JP,A) 特開 平2−70937(JP,A) 特開 平2−270665(JP,A) 特開 平2−284068(JP,A) 実開 平1−74959(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 8/00 B60T 8/58 B60T 8/88

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加速度センサによつて検出される車体の走
    行方向の加速度と、車輪速度センサによつて検出される
    各車輪速度とを用いて、車輪と路面との間の摩擦係数が
    大きくなるように制動力を制御する加速度センサ付アン
    チスキツド制御装置において、 前記車輪速度センサによつて検出される各車輪速度に基
    づいて車体の走行方向の加速度を演算する演算手段と、 車体が走行している路面状態が悪路であるか否かを判定
    する悪路判定手段と、 前記演算手段および悪路判定手段の出力に応答し、アン
    チスキツド制御の非制御中において、演算手段で演算さ
    れた車体の加速度が予め定める値以下であり、かつ悪路
    判定手段で検出された路面状態が悪路でない状態で、前
    記加速度センサの出力レベルが予め定めるレベル以上で
    あるときに加速度センサが異常であることを判定する判
    定手段とを含むことを特徴とする加速度センサ付アンチ
    スキツド制御装置の加速度センサ異常検出装置。
  2. 【請求項2】少なくとも加速度センサによつて検出され
    る車体の横方向の加速度と、車輪速度センサによつて検
    出される車輪速度とを用いて、車輪と路面との間の摩擦
    係数が大きくなるように制動力を制御する加速度センサ
    付アンチスキツド制御装置において、 前記車輪速度センサによつて検出される各車輪速度相互
    間の差を演算する演算手段と、 車体が走行している路面状態が悪路であるか否かを判定
    する悪路判定手段と、 前記演算手段および悪路判定手段の出力に応答し、アン
    チスキツド制御の非制御中において、演算手段で演算さ
    れた各車輪速度相互間の差が予め定める値以内であり、
    かつ悪路判定手段で判定された路面状態が悪路でない状
    態で、前記加速度センサの出力レベルが予め定めるレベ
    ル以上であるときに加速度センサが異常であることを判
    定する判定手段とを含むことを特徴とする加速度センサ
    付アンチスキツド制御装置の加速度センサ異常検出装
    置。
  3. 【請求項3】前記悪路判定手段は、車輪速度センサによ
    つて検出される各車輪速度の予め定める時間当りの変動
    量が予め定める値以上であるときに悪路判定を行うこと
    を特徴とする請求項第1項および第2項記載の加速度セ
    ンサ付アンチスキツド制御装置の加速度センサ異常検出
    装置。
  4. 【請求項4】少なくとも加速度センサによつて検出され
    る車体の横方向の加速度と、車輪速度センサによつて検
    出される車輪速度とを用いて、車輪と路面との間の摩擦
    係数が大きくなるように制動力を制御する加速度センサ
    付アンチスキツド制御装置において、 前記車輪速度センサによつて検出される各車輪速度に基
    づいて左側の車輪と右側の車輪との車輪速度の差を演算
    する演算手段と、 前記演算手段の出力に応答し、アンチスキツド制御の非
    制御中において、演算手段で演算された車輪速度の差が
    予め定める値以上である状態で、前記加速度センサの出
    力レベルが予め定めるレベル以下であるときに加速度セ
    ンサが異常であることを判定する判定手段とを含むこと
    を特徴とする加速度センサ付アンチスキツド制御装置の
    加速度センサ異常検出装置。
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