JPH10217933A - 車輌のトラクション警報装置 - Google Patents

車輌のトラクション警報装置

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JPH10217933A
JPH10217933A JP4159997A JP4159997A JPH10217933A JP H10217933 A JPH10217933 A JP H10217933A JP 4159997 A JP4159997 A JP 4159997A JP 4159997 A JP4159997 A JP 4159997A JP H10217933 A JPH10217933 A JP H10217933A
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JP
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vehicle
alarm
wheel
drive
drive slip
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JP4159997A
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English (en)
Inventor
Akira Tanaka
亮 田中
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正常な車輪速センサよりの情報を有効に利用
し、駆動輪の駆動スリップが過剰であるときには運転者
がそれを確実に認識し駆動スリップを低減することを可
能にする。 【解決手段】 左右駆動輪の駆動スリップ率Sfl及びS
frを演算し(S40、45)、駆動スリップ率の変化率
DSfl及DSfrを演算し(S50)、これらに基づき駆
動スリップ評価値Svfl 及びSvfr を演算する(S5
5)。大きい方の駆動スリップ評価値Sv に基づき警報
レベルALを演算し(S60〜75)、警報レベルAL
が基準値以上のときには警報装置(44)により警報音
を発すると共に、警報レベルが高いほど警報音の断続の
間隔を小さくし(S85)、これにより運転者に過剰な
駆動スリップの発生及びその程度を認識させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輌のトラクショ
ン警報装置に係り、更に詳細には駆動輪の駆動スリップ
発生時に運転者による対処を可能にするトラクション警
報装置に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輌の制動スリップ制御装置
は、一般に、車輪速センサの検出結果に基づき各輪の制
動スリップ率を演算し、制動スリップ率が基準値以上の
ときには当該車輪の制動力を低減し、これにより過剰の
制動スリップが発生することを防止するようになってい
る。
【0003】かかる制動スリップ制御装置の一つとし
て、例えば特開昭40−131098号公報に記載され
ている如く、故障などの異常時には制動スリップの制御
を停止すると共に、運転者に警報を発するよう構成され
た制動スリップ制御装置が従来より知られている。かか
る構成によれば、制動スリップ制御装置に故障などの異
常が発生しても、運転者はそのことを確実に認識し、こ
れにより過剰の制動スリップが生じないよう制動力(ブ
レーキペダルの踏み込み量)を調節することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】制動スリップ制御装置
に故障などの異常が発生すると、制動スリップ制御装置
による制動スリップの制御はできないが、車輪速センサ
が正常であれば車輪のスリップ率を演算することが可能
であり、従ってアクセルペダルの踏み込み量が過剰であ
る場合には、駆動輪の駆動スリップ率が過剰であること
によりそのことを判定することができる。
【0005】しかるに従来の制動スリップ制御装置が搭
載された車輌に於いては、制動スリップ制御装置に故障
などの異常が発生しても、制動スリップの制御が停止さ
れると共に、制動スリップ制御装置に異常が発生した旨
の警報が発せられるだけであるので、駆動輪の駆動スリ
ップ率が過剰になっても運転者はそのことを確実に認識
することができない。
【0006】上述の如き不具合は、制動スリップ制御装
置が搭載された車輌に限らず、駆動スリップ制御装置が
搭載された車輌に於いても存在し、更には制動スリップ
制御や駆動スリップ制御以外の例えば車輌の挙動制御の
目的で各輪に車輪速センサが設けられた車輌にも存在す
る。
【0007】本発明は、各輪に車輪速センサが設けられ
た車輌に於ける上述の如き不具合に鑑みてなされたもの
であり、本発明の主要な課題は、正常な車輪速センサよ
りの情報を有効に利用することにより、駆動輪の駆動ス
リップが過剰であるときには運転者がそのことを確実に
認識し駆動スリップを低減することを可能にすることで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本
発明によれば、請求項1の構成、即ち駆動輪の駆動スリ
ップ率を検出する手段と、前記駆動スリップ率が基準値
以上のときには運転者に警報を発する手段と、前記駆動
スリップ率の大きさに応じて前記警報の態様を変更する
手段とを有する車輌のトラクション警報装置によって達
成される。
【0009】上記請求項1の構成によれば、駆動スリッ
プ率が基準値以上のときには運転者に警報が発せられ、
駆動スリップ率の大きさに応じて警報の態様が変更され
るので、駆動輪に駆動スリップが発生すると、運転者は
警報により駆動スリップが発生したことを認識すること
が可能になり、また警報の態様により駆動スリップの程
度を認識することが可能になる。
【0010】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、請求項1の構成に於て、車輌の前
後加速度及び横加速度に基づき車輌の旋回度合及び路面
の摩擦係数を推定し、旋回度合及び路面の摩擦係数に応
じて前記基準値を変更するよう構成される(請求項2の
構成)。
【0011】一般に旋回度合が高いほど駆動輪のタイヤ
の摩擦力の余裕度合が低くいので、駆動輪の駆動スリッ
プが大きくなり易く、また路面の摩擦係数が低いほど駆
動輪の駆動スリップが大きくなり易く、従って警報を発
するか否かの基準値は旋回度合及び路面の摩擦係数に応
じて変更されることが好ましい。
【0012】請求項2の構成によれば、車輌の前後加速
度及び横加速度に基づき車輌の旋回度合及び路面の摩擦
係数が推定され、旋回度合及び路面の摩擦係数に応じて
警報を発するか否かの基準値が変更されるので、駆動輪
の駆動スリップが大きくなり易い程度に応じて警報を発
するか否かが適切に制御される。
【0013】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、請求項1の構成に於て、車輌の前
後加速度及び横加速度に基づき車輌の旋回度合及び路面
の摩擦係数を推定し、旋回度合及び路面の摩擦係数に応
じて前記警報態様変更の閾値を変更するよう構成される
(請求項3の構成)。
【0014】請求項3の構成によれば、車輌の前後加速
度及び横加速度に基づき車輌の旋回度合及び路面の摩擦
係数が推定され、旋回度合及び路面の摩擦係数に応じて
警報態様変更の閾値が変更されるので、駆動輪の駆動ス
リップが大きくなり易い程度に応じて警報態様の変更が
適切に制御される。
【0015】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、請求項1の構成に於て、前記駆動
スリップ率を検出する手段は駆動輪の車輪速度を検出す
る手段と車速に相当する状態量を検出する手段を含み、
前記車速に相当する状態量が所定値以下のときには、前
記駆動輪の車輪速度が基準値以上のときに運転者に警報
が発せられ、前記駆動輪の車輪速度の大きさに応じて前
記警報の態様が変更されるよう構成される(請求項4の
構成)。
【0016】一般に車輪速度が低いときには、駆動輪の
車輪速度を検出する手段は車輪速度を正確に検出するこ
とができず、また駆動スリップ率が駆動輪の車輪速度及
び車速に相当する状態量に基づき求められる場合には、
それらの引き算及び割り算が含まれているので、車輪速
度が低いときには駆動スリップ率よりも駆動輪の車輪速
度の方が駆動輪の実際の駆動スリップの程度に対する対
応関係がよい。
【0017】請求項4の構成によれば、車速に相当する
状態量が所定値以下のときには、駆動輪の車輪速度が基
準値以上のときに運転者に警報が発せられ、駆動輪の車
輪速度の大きさに応じて警報の態様が変更されるので、
警報を発するか否か及び警報態様の変更が駆動スリップ
率に基づき制御される場合よりも実際の駆動スリップに
正確に対応して制御される。
【0018】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、請求項1の構成に於て、前記駆動
スリップ率及び前記駆動スリップ率の変化率の線形和が
基準値以上のときに運転者に警報が発せられ、前記線形
和の大きさに応じて前記警報の態様が変更され、車速が
低いほど前記駆動スリップ率の変化率の重みが低く設定
されるよう構成される(請求項5の構成)。
【0019】一般に駆動スリップ率に加えてその変化率
が考慮される場合には、駆動スリップ率が変化する状況
に於いても駆動スリップ率の検出の遅れを低減すること
ができるが、車速が低いときには駆動スリップ率の変化
率に対する路面の凹凸等に起因する変動成分の影響が高
く、この影響は車速の増大につれて減少する。
【0020】請求項5の構成によれば、駆動スリップ率
及びその変化率の線形和が基準値以上のときに運転者に
警報が発せられ、前記線形和の大きさに応じて警報の態
様が変更され、車速が低いほど駆動スリップ率の変化率
の重みが低く設定されるので、駆動スリップ率が変化す
る状況に於いても駆動スリップ率の検出の遅れを低減す
ることが可能になると共に、車速が低い状況に於いて警
報を発するか否かの判定及び警報態様の変更が不適切に
行われる虞れを低減することが可能になる。
【0021】
【課題解決手段の好ましい態様】本発明の一つの好まし
い態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、運転者
により制動操作が行われているか否かを検出する手段を
有し、運転者により制動操作が行われているときには警
報が禁止されるよう構成される。かかる構成によれば、
駆動輪の実際の駆動スリップは過剰ではないにも拘ら
ず、例えば従動輪の制動減速に起因して駆動スリップ率
の大きさが高くなることがあり、かかる場合にも不必要
な警報が発せられることが確実に防止される。
【0022】本発明の一つの好ましい態様によれば、上
記請求項1の構成に於いて、警報の態様を変更する手段
は駆動スリップ率の大きさが高いほど運転者に対する注
意喚起度合の高い態様に変更するよう構成される。かか
る構成によれば、運転者が一層確実に駆動スリップの程
度を認識することが可能になる。
【0023】本発明の一つの好ましい態様によれば、上
記請求項1の構成に於いて、運転者に警報を発する手段
は何れかの駆動輪の駆動スリップ率が基準値以上のとき
に運転者に警報を発し、警報の態様を変更する手段は最
も高い駆動スリップ率の大きさに応じて警報の態様を変
更するよう構成される。かかる構成によれば、各駆動輪
毎に警報の態様が変更される場合に比して運転者は混乱
なく駆動スリップの程度を認識することが可能になる。
【0024】本発明の一つの好ましい態様によれば、上
記請求項2又は3の構成に於いて、駆動スリップ率を検
出する手段は従動輪の車輪速度を検出する手段を含み、
車輌の前後加速度は従動輪の車輪速度の変化率に基づき
推定されるよう構成される。かかる構成によれば、駆動
スリップ率を検出する手段により車輌の前後加速度を推
定することができ、車輌の前後加速度を検出する手段は
不要である。
【0025】本発明の一つの好ましい態様によれば、上
記請求項2又は3の構成に於いて、駆動スリップ率を検
出する手段は従動輪の車輪速度を検出する手段を含み、
従動輪の車輪速度に基づき車速に相当する状態量が推定
され、車輌の横加速度は左右の従動輪の車輪速度差に基
づき推定される車輌のヨーレートと車速に相当する状態
量とに基づき推定されるよう構成される。かかる構成に
よれば、駆動スリップ率を検出する手段により車輌の横
加速度を推定することができ、車輌の横加速度を検出す
る手段は不要である。
【0026】本発明の一つの好ましい態様によれば、上
記請求項2の構成に於いて、前記基準値は車輌の旋回度
合が高く路面の摩擦係数が低いほど低い値に変更される
よう構成される。
【0027】本発明の一つの好ましい態様によれば、上
記請求項3の構成に於いて、前記警報態様変更の閾値は
車輌の旋回度合が高く路面の摩擦係数が低いほど低い値
に変更されるよう構成される。
【0028】本発明の一つの好ましい態様によれば、上
記請求項4の構成に於いて、警報の態様を変更する手段
は最も高い駆動輪の車輪速度の大きさに応じて警報の態
様を変更するよう構成される。
【0029】本発明の一つの好ましい態様によれば、上
記請求項5の構成に於いて、駆動スリップ率を検出する
手段は従動輪の車輪速度を検出する手段を含み、車速は
従動輪の車輪速度に基づき推定されるよう構成される。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を実施形態について詳細に説明する。
【0031】図1は前輪駆動車のトラクションコントロ
ール装置に適用された本発明によるトラクション警報装
置の一つの実施形態を示す概略構成図である。
【0032】図1に於いて、符号10はエンジン12及
びトラクションコントロール(TRC)装置14を有す
る車輌を示し、16FL及び16FRはそれぞれ駆動輪であ
る左右の前輪を示し、16RL及び16RRはそれぞれ従動
輪である左右の後輪を示している。左右の前輪16FL及
び16FRはトランスミッション18、前輪用ドライブシ
ャフト20などを介してエンジン12により回転駆動さ
れる。エンジン12の出力はアクセルペダル22を介し
て運転者により制御され、またエンジン制御装置24に
より制御される。
【0033】また各輪の制動力はアクティブブレーキ装
置26の油圧回路28によりホイールシリンダ30FL、
30FR、30RL、30RRの制動圧が制御されることによ
って制御される。図1には示されていないが、油圧回路
28はリザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置を含み、
各ホイールシリンダの制動圧はブレーキペダル32の踏
み込み操作に応じて駆動されるマスタシリンダ34によ
り油圧回路28を介して制御され、また必要に応じてト
ラクションコントロール装置14により制御される。
【0034】トラクションコントロール装置14は電気
式制御装置36を含み、電気式制御装置36には各輪の
車輪速センサ38i (i=fr、fl、rr、rl)より各輪の
車輪速Vwiを示すパルス信号及びブレーキランプスイッ
チ(BKSW)40より運転者による制動操作が行われ
ているか否かを示す信号が入力される。尚図1には詳細
に示されていないが、電気式制御装置36はそれ自身周
知のマイクロコンピュータと駆動回路とよりなってお
り、マイクロコンピュータは例えばCPUとROMとR
AMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性の
コモンバスにより互いに接続された一般的な構成のもの
であってよい。
【0035】電気式制御装置36は運転者により操作さ
れるトラクションスイッチ(TRCSW)42がオン状
態にあるときには、車輪速センサ38i により検出され
た各輪の車輪速度に基づき後述の如く種々の演算を行
い、駆動輪の駆動スリップが過剰であるときにはエンジ
ン12の出力を低減すると共に駆動輪に制動力を付与し
て駆動輪の駆動スリップを低減する(通常のトラクショ
ン制御)。また電気式制御装置36は通常のトラクショ
ン制御を正常に行えない異常があるが、車輪速センサ3
8i が正常であるときには、駆動輪の駆動スリップ率を
演算し、駆動スリップが過剰であるときには警報装置4
4へ制御信号を出力し、警報装置は運転者に駆動スリッ
プの程度に応じた警報音を発する。
【0036】次に図2に示されたフローチャートを参照
して第一の実施形態のトラクション及び警報制御ルーチ
ンについて説明する。尚図2に示されたフローチャート
による制御は図には示されていないイグニッションスイ
ッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行
される。このことは後述の他の実施形態についても同様
である。
【0037】まずステップ10に於いては各信号の読み
込みが行われ、ステップ15に於いてはトラクションス
イッチ40がオン状態にあるか否かの判別が行われ、否
定判別が行われたときにはステップ40へ進み、肯定判
別が行われたときにはステップ20へ進む。ステップ2
0に於いてはトラクションコントロール装置14に通常
のトラクション制御を正常に行えない異常があるか否か
の判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ
30へ進み、否定判別が行われたときにステップ25に
於いて通常のトラクション制御が実行される。尚通常の
トラクション制御自体は本発明の要旨をなすものではな
く、当技術分野に於いて周知の任意の態様にて行われて
よい。
【0038】ステップ30に於いては車輪速センサ36
i が正常に作動しているか否かの判別が行われ、否定判
別が行われたときにはステップ35に於いて図1には示
されていない警報ランプが点灯され、肯定判別が行われ
たときにはステップ40へ進む。尚ステップ20に於け
るトラクションコントロール装置14が異常であるか否
かの判別やステップ30に於ける車輪速センサ38i が
正常に作動しているか否かの判別も、本発明の要旨をな
すものではなく、当技術分野に於いて公知の任意の方法
により達成されてよい。
【0039】ステップ40に於いては車輪速センサ36
i よりのパルス信号に基づき各輪の車輪速度Vwi(i=
fl、fr、rl、rr)が演算され、ステップ45に於いては
それぞれ従動輪である左右後輪の車輪速度Vwrl 及びV
wrr を基準車輪速度として下記の数1に従って駆動輪で
ある左右前輪の駆動スリップ率Sfl及びSfrが演算され
る。
【数1】Sfl=(Vwfl −Vwrl )/Vwrl Sfr=(Vwfr −Vwrr )/Vwrr
【0040】ステップ50に於いてはΔtを図2に示さ
れたフローチャートのサイクルタイムとし、ΔSfl及び
ΔSfrをそれぞれ駆動スリップ率Sfl及びSfrの現在値
と前回値との偏差として、下記の数2に従って左右前輪
の駆動スリップ率の変化率DSfl及びDSfrが演算され
る。
【数2】DSfl=ΔSfl/Δt DSfr=ΔSfr/Δt
【0041】ステップ55に於いてはKを1未満の正の
定数として下記の数3に従って左右前輪の駆動スリップ
評価値Svfl 及びSvfr が演算される。
【数3】Svfl =Sfl+K・DSfl Svfr =Sfr+K・DSfr
【0042】ステップ60に於いては左前輪の駆動スリ
ップ評価値Svfl が右前輪の駆動スリップ評価値Svfr
以上であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われた
ときにはステップ65に於いて駆動スリップ評価値Sv
がSvfl に設定され、否定判別が行われたときにはステ
ップ70に於いて駆動スリップ評価値Sv がSvfr に設
定される。即ちステップ60〜70に於いては、左右前
輪の駆動スリップ評価値Svfl 及びSvfr のうち大きい
方の値が駆動スリップ評価値Sv に設定される。
【0043】ステップ75に於いては駆動スリップ評価
値Sv に基づき図3に示されたグラフに対応するマップ
より警報レベルALが決定される。尚図3に於いて、S
v1は警報装置42により運転者に警報音を発するか否か
の判定の基準値(定数)であり、Sv2〜Sv6は警報音の
態様としての断続の間隔を増減するか否かの判定の閾値
(定数)である。
【0044】ステップ80に於いてはブレーキランプス
イッチ38がオン状態にあるか否かの判別、即ち運転者
により制動操作が行われているか否かの判別が行われ、
肯定判別が行われたときにはそのままステップ10へ戻
り、否定判別が行われたときにはステップ85に於いて
警報レベルALに基づき警報装置42へ制御装置信号が
出力され、これにより警報装置42により運転者に警報
音が発せられる。尚図示の実施形態に於いては、警報装
置42は断続音として警報音を発生し、警報レベルAL
が高いほど断続の間隔を漸次低減するようになってい
る。
【0045】かくして第一の実施形態によれば、トラク
ションコントロールスイッチ42がオン状態にありトラ
クションコントロール装置14が正常であるときには、
ステップ15及び20に於いて肯定判別が行われること
により、ステップ25に於いて通常のトラクション制御
が行われ、左右の前輪の駆動スリップが過剰になること
が防止される。
【0046】またトラクションコントロール装置14が
異常であっても車速センサ38i が正常であるときに
は、ステップ20に於いて否定判別が行われ、ステップ
30に於いて肯定判別が行われ、これによりステップ4
0以降が実行される。即ちステップ40〜55に於いて
左右前輪の駆動スリップ率及びその変化率の線形和とし
て駆動スリップ評価値Svfl 及びSvfr が演算され、ス
テップ60〜75に於いて左右前輪の駆動スリップ評価
値のうち高い方の値に応じて警報レベルALが決定さ
れ、ステップ85に於いて警報レベルALに応じた警報
音が出力される。
【0047】従ってトラクションコントロール装置が正
常に作動していなくても、運転者は警報音の発生により
駆動スリップが過剰であることを認識し、警報音の断続
間隔により駆動スリップの程度を認識することができ、
これによりアクセルペダル22の踏み込み量の低減若し
くはブレーキペダル32の踏み込みの如き適切な措置を
講じて駆動スリップを低減することができる。
【0048】また第一の実施形態によれば、駆動スリッ
プ評価値Svfl 及びSvfr は駆動スリップ率とその変化
率との線形和として演算されるので、駆動スリップ率の
みに基づき警報レベルALが決定される場合に比して、
駆動スリップの変化に対する警報の応答遅れを低減し、
これにより運転者が過剰な駆動スリップに対し迅速に必
要な措置を講ずることができる。尚この作用効果は後述
の他の実施形態に於いても同様に得られる。
【0049】更に第一の実施形態によれば、警報レベル
ALが警報音を発生すべき値であっても、運転者による
制動操作が行われているときには、ステップ80に於い
て肯定判別が行われてステップ85の実行が禁止される
ので、制動操作に起因して駆動スリップ評価値が高くな
り不必要な警報音が発せられることを確実に防止するこ
とができ、また不必要な警報音によって運転者を混乱さ
せたり煩わしく感じさせたりすることを確実に防止する
ことができる。尚この作用効果も後述の他の実施形態に
於いても得られる。
【0050】図4は前輪駆動車のトラクションコントロ
ール装置に適用された本発明によるトラクション警報装
置の第二の実施形態のトラクション及び警報制御ルーチ
ンの要部を示すフローチャートである。
【0051】この実施形態に於いては、ステップ10〜
50は上述の第一の実施形態の場合と同様に実行され、
ステップ100に於いてはTr を車輌のリヤトレッド
(正の定数)として下記の数4に従って車輌のヨーレー
トの推定値YRが演算される。尚下記の数4より解る如
く、ヨーレートの推定値YRは左旋回方向を正として演
算される。
【数4】YR=(Vwrl −Vwrr )/Tr
【0052】ステップ105に於いては下記の数5に従
って推定車体速度Vs が演算されると共に、下記の数6
に従って車輌の横加速度の推定値Gy が演算される。尚
下記の数6より解る如く、横加速度の推定値Gy も左旋
回時の横加速度の方向を正として演算される。
【0053】
【数5】Vs =(Vwrl +Vwrr )/2
【数6】Gy =YR・Vs
【0054】ステップ110に於いてはΔVs を推定車
体速度Vs の現在値と前回値との偏差として、下記の数
7に従って車輌の前後加速度の推定値Gx が演算され、
ステップ115に於いてはgを重力加速度として下記の
数8に従って車輌の加速度Gxyが演算される。
【0055】
【数7】Gx =ΔVs /Δt
【数8】Gxy=(Gx 2 +Gy 2 1/2 /g
【0056】ステップ120に於いては図5に示された
グラフに対応するマップより車輌の加速度Gxy及び横加
速度の推定値Gy の絶対値に基づき車輌の走行状態が如
何なる領域にあるかが判定され、その判定結果に基づき
補正係数Kin及びKout が演算される。尚図5に於い
て、車輌の加速度Gxyが高いほど路面の摩擦係数が高い
ことを意味し、車輌の加速度Gxyに対する横加速度の推
定値Gy の絶対値の比が高いほど車輌の旋回度合が高
く、従ってタイヤの摩擦円で見てタイヤの横力の割合が
高く前後力の余裕が小さいことを意味する。
【0057】例えば図5の領域Aは車輌が高摩擦係数の
路面に於いて比較的急激に旋回し、左右方向の荷重移動
が比較的大きい場合であり、旋回内輪は駆動力が小さく
ても空転し易いが、旋回外輪が空転しなければ車輌の安
定性は損われないので、車輌の加速性を確保すべく、図
にて矢印の方向へ向かうにつれて補正係数Kinが漸次大
きい値に設定され且つKout が漸次小さい値に設定され
る。領域Bは車輌が高摩擦係数の路面を実質的に直進す
る場合であり、車輌が安定的に走行するに必要なタイヤ
横力は小さくてよいので、車輌の加速性を確保すべく、
矢印の方向へ向かうにつれて補正係数Kin及びKout が
漸次大きく設定される。
【0058】またC領域は車輌が低摩擦係数の路面を旋
回する場合であり、車輌が安定的に旋回するに必要なタ
イヤ横力を確実に確保する必要があるので、駆動スリッ
プによるタイヤ横力の低下を回避すべく、矢印の方向へ
向かうにつれて補正係数Kin及びKout が漸次小さい値
に設定される。D領域は車輌が低摩擦係数の路面を実質
的に直進する場合であり、矢印の方向へ向かうにつれて
補正係数Kin及びKout が漸次大きい値に設定される。
更にA〜D領域以外の領域Eにあるときには補正係数K
in及びKout はそれぞれ1に設定される。
【0059】ステップ125に於いては車輌の横加速度
の推定値Gy が正であるか否かの判別、即ち車輌が左旋
回状態にあるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われ
たときにはステップ130に於いて旋回内側駆動輪の駆
動スリップ評価値Svin 及び旋回外側駆動輪の駆動スリ
ップ評価値Svoutがそれぞれ下記の数9に従って演算さ
れ、否定判別が行われたときにはステップ135に於い
て駆動スリップ評価値Svin 及びSvoutがそれぞれ下記
の数10に従って演算される。尚下記の数9及び数10
に於いて、Kは1未満の正の定数である。
【0060】
【数9】Svin =Sfl+K・DSfl Svout=Sfr+K・DSfr
【数10】Svin =Sfr+K・DSfr Svout=Sfl+K・DSfl
【0061】ステップ140に於いては旋回内側駆動輪
の警報レベルALin及び旋回外側駆動輪の警報レベルA
Lout がそれぞれ図6及び図7に示されたグラフに対応
するマップより演算される。尚図6及び図7に於いて、
Si1〜Si6及びSo1〜So6はそれぞれ下記の値を意味す
る。 Si1=Kin・Sv1 So1=Kout ・Sv1 Si2=Kin・Sv2 So2=Kout ・Sv2 Si3=Kin・Sv3 So3=Kout ・Sv3 Si4=Kin・Sv4 So4=Kout ・Sv4 Si5=Kin・Sv5 So5=Kout ・Sv5 Si6=Kin・Sv6 So6=Kout ・Sv6
【0062】ステップ145に於いては警報レベルAL
inがALout 以上であるか否かの判別が行われ、肯定判
別が行われたときにはステップ150に於いて警報レベ
ルALがALinに設定され、否定判別が行われたときに
はステップ155に於いて警報レベルALがALout に
設定される。即ちステップ145〜155に於いては、
警報レベルALin及びALout のうちの大きい方の値が
警報レベルALに設定される。
【0063】ステップ160及び165はそれぞれ上述
の第一の実施形態に於けるステップ80及び85と同様
に実行され、これにより必要に応じて警報装置44によ
り警報レベルALに対応する警報音が運転者に発せられ
る。
【0064】かくしてこの第二の実施形態によれば、第
一の実施形態と同様の作用効果が得られることに加え
て、ステップ105に於いて演算される車輌の横加速度
の推定値Gy 及びステップ115に於いて演算される車
輌の加速度Gxyに応じて旋回内輪及び旋回外輪の警報レ
ベルALin及びALout が演算されるので、車輌の旋回
時に於ける警報音を第一の実施形態の場合よりも更に一
層適切に車輌の旋回度合及び路面の摩擦係数に応じて制
御することができる。
【0065】またこの実施形態によれば、車輌の横加速
度の推定値Gy 及び車輌の加速度Gxyは車輪速センサ3
8i よりの車輪速度情報に基づき演算されるので、これ
らの値を演算するために必要な車速、車輌のヨーレー
ト、前後加速度を検出するためのセンサは不要であり、
トラクション警報装置の構造を簡略化しそのコストを低
減することができる。尚この作用効果は後述の第三の実
施形態に於いても得られる。
【0066】図8は前輪駆動車のトラクションコントロ
ール装置に適用された本発明によるトラクション警報装
置の第三の実施形態のトラクション及び警報制御ルーチ
ンの要部を示すフローチャートである。尚図8に於いて
図2又は図4に示されたステップに対応するステップに
は図2又は図4に於いて付されたステップ番号と同一の
ステップ番号が付されている。
【0067】この実施形態に於いては、ステップ10〜
35は上述の第一の実施形態の場合と同様に実行され、
ステップ40に於いてはVxi(n) 及びVxi(n-1) をそれ
ぞれ車速センサ38i よりの信号により示される対応す
る車輪の車輪速度の現在値及び前回値として、下記の数
11に従って各輪のフィルタ処理後の車輪速度Vwi(n)
が演算される。
【数11】Vwi(n) =(Vxi(n) +Vxi(n-1) )/2
【0068】ステップ45に於いては下記の数12に従
って左右前輪のフィルタ処理前の駆動スリップ率SLfl
(n) 及びSLfr(n) が演算されると共に、SLfl(n-1)
及びSLfr(n-1) をそれぞれ対応する駆動スリップ率の
前回値として下記の数13に従って左右前輪のフィルタ
処理後の駆動スリップ率SLLH(n) 及びSLRH(n)
が演算される。尚下記の数12(及び後述の他の数式)
に於いて、maxは{}内の二つの変量の大きい方の値
を意味し、また数12の分母のVo (正の定数)は0に
て割り算されることを防止するための値である。
【0069】
【数12】SLfl(n) =(Vwfl(n)−Vwrl(n))/ma
x{Vwrl(n),Vo } SLfr(n) =(Vwfr(n)−Vwrr(n))/max{Vwrr
(n),Vo }
【数13】 SLLH(n) =(SLfl(n) +SLfl(n-1) )/2 SLRH(n) =(SLfr(n) +SLfr(n-1) )/2
【0070】ステップ50に於いては下記の数14に従
ってフィルタ処理前の駆動スリップ率の変化率DSLfl
(n) 及びDSLfr(n) が演算されると共に、DSLfl(n
-1)及びDSLfr(n-1) をそれぞれ対応する駆動スリッ
プ率の変化率の前回値として、下記の数15に従ってフ
ィルタ処理後の左右前輪の駆動スリップ率の変化率DS
LLH(n) 及びDSLRH(n) が演算される。
【0071】
【数14】 DSLfl(n) =(SLfl(n) −SLfl(n-1) )/Δt DSLfr(n) =(SLfr(n) −SLfr(n-1) )/Δt
【数15】DSLLH(n) =(DSLfl(n) +DSLfl
(n-1) )/2 DSLRH(n) =(DSLfr(n) +DSLfr(n-1) )/
【0072】ステップ100に於いては下記の数16に
従ってフィルタ処理前の車輌のヨーレートの推定値YR
w(n)が演算されると共に、YRw(n-1)をフィルタ処理前
のヨーレートの推定値の前回値としてフィルタ処理後の
ヨーレートの推定値YR(n)が演算される。
【数16】YRw(n)=(Vwrr(n)−Vwrl(n))/Tr YR(n) =(YRw(n)+YRw(n-1))/2
【0073】ステップ105に於いては下記の数17に
従って推定車体速度Vs(n)が演算されると共に、下記の
数18に従ってフィルタ処理前の車輌の横加速度の推定
値Gyw(n) が演算され、またGyw(n-1) をフィルタ処理
前の横加速度の推定値の前回値としてフィルタ処理後の
車輌の横加速度の推定値Gy(n)が演算される。
【0074】
【数17】Vs(n)=(Vwrl(n)+Vwrr(n))/2
【数18】Gyw(n) =YR(n) ・Vs(n) Gy(n)=(Gyw(n) +Gyw(n-1) )/2
【0075】ステップ110に於いてはVs(n-1)を1サ
イクル前の推定車体速度として下記の数19に従ってフ
ィルタ処理前の車輌の前後加速度の推定値Gxw(n) が演
算されると共に、Gxw(n-1) をフィルタ処理前の前後加
速度の推定値の前回値としてフィルタ処理後の車輌の前
後加速度の推定値Gx(n)が演算される。
【数19】Gxw(n) =(Vs(n)−Vs(n-1))/Δt Gx(n)=(Gxw(n) +Gxw(n-1) )/2
【0076】ステップ200に於いては図9に示された
フローチャートに従って車輌の旋回度合である旋回レベ
ル値Lcf(n) が演算され、ステップ220に於いては警
報レベル判定の基準値C1sが下記の表1に従って演算さ
れると共に、警報レベル判定の閾値C2s〜C6sがそれぞ
れ下記の表2〜表6に従って演算される。尚下記の表1
〜表6に於いては、Lcf(n) 及びVs(n)がそれぞれLcf
及びVs と略記されている。
【0077】
【表1】 C1sの値 0≦Vs<15 15≦Vs<50 50≦Vs<80 80≦Vs 0≦Lcf<0.2 0.10 0.07 0.05 0.05 0.2≦Lcf<0.4 0.10 0.07 0.05 0.05 0.4≦Lcf<0.6 0.07 0.07 0.04 0.04 0.6≦Lcf 0.07 0.07 0.04 0.04
【0078】
【表2】 C2sの値 0≦Vs<15 15≦Vs<50 50≦Vs<80 80≦Vs 0≦Lcf<0.2 0.15 0.10 0.07 0.07 0.2≦Lcf<0.4 0.15 0.10 0.07 0.07 0.4≦Lcf<0.6 0.10 0.10 0.06 0.06 0.6≦Lcf 0.10 0.10 0.06 0.06
【0079】
【表3】 C3sの値 0≦Vs<15 15≦Vs<50 50≦Vs<80 80≦Vs 0≦Lcf<0.2 0.25 0.22 0.20 0.18 0.2≦Lcf<0.4 0.25 0.22 0.20 0.18 0.4≦Lcf<0.6 0.23 0.20 0.15 0.13 0.6≦Lcf 0.23 0.20 0.15 0.13
【0080】
【表4】 C4sの値 0≦Vs<15 15≦Vs<50 50≦Vs<80 80≦Vs 0≦Lcf<0.2 0.50 0.45 0.40 0.35 0.2≦Lcf<0.4 0.50 0.45 0.40 0.35 0.4≦Lcf<0.6 0.40 0.35 0.30 0.25 0.6≦Lcf 0.40 0.35 0.30 0.25
【0081】
【表5】 C5sの値 0≦Vs<15 15≦Vs<50 50≦Vs<80 80≦Vs 0≦Lcf<0.2 0.70 0.65 0.60 0.50 0.2≦Lcf<0.4 0.70 0.65 0.60 0.50 0.4≦Lcf<0.6 0.60 0.55 0.50 0.40 0.6≦Lcf 0.60 0.55 0.50 0.40
【0082】
【表6】 C6sの値 0≦Vs<15 15≦Vs<50 50≦Vs<80 80≦Vs 0≦Lcf<0.2 0.90 0.80 0.70 0.60 0.2≦Lcf<0.4 0.90 0.80 0.70 0.60 0.4≦Lcf<0.6 0.80 0.70 0.60 0.50 0.6≦Lcf 0.70 0.60 0.55 0.45
【0083】ステップ225に於いては駆動スリップ率
の変化率DSLLH(n) 及びDSLRH(n) に対するゲ
インKdgが図12に示されたグラフに対応するマップよ
り演算されると共に、下記の数20に従って左右前輪の
駆動スリップ評価値SvLH(n) 及びSvRH(n) が演
算される。
【数20】 SvLH(n) =SLLH(n) +Kdg・DSLLH(n) SvRH(n) =SLRH(n) +Kdg・DSLRH(n)
【0084】ステップ230に於いては左前輪の駆動ス
リップ評価値SvLH(n) が右前輪の駆動スリップ評価
値SvRH(n) 以上であるか否かの判別が行われ、肯定
判別が行われたときにはステップ235に於いて駆動ス
リップ評価値Sv(n)がSvLH(n) に設定され、否定判
別が行われたときにはステップ240に於いて駆動スリ
ップ評価値Sv(n)がSvRH(n) に設定される。即ちス
テップ230〜240に於いては、駆動スリップ評価値
SvLH(n) 及びSvRH(n) のうち大きい方の値が駆
動スリップ評価値Sv(n)に設定される。
【0085】ステップ245に於いてはVo を例えば1
0km/sec 程度の正の定数として推定車体速度Vs(n)が
Vo 以下であるか否かの判別、即ち車速が低く左右前輪
の駆動スリップ率を正確に演算できない状況であるか否
かの判別が行われ、否定判別が行われたときには図10
に示されたフローチャートに従って駆動スリップ評価値
Sv(n)に基づき警報レベルAL(n) が決定され、肯定判
別が行われたときには図11に示されたフローチャート
に従って左右前輪の車輪速度Vwfl(n)及びVwfr(n)に基
づき警報レベルAL(n) が決定される。
【0086】ステップ290及び295はそれぞれ上述
の第一の実施形態に於けるステップ80及び85と同様
に実行され、これにより必要に応じて警報装置44によ
り警報レベルAL(n) に対応する警報音が運転者に発せ
られる。
【0087】図9に示された旋回レベル値Lcf(n) 演算
ルーチンのステップ201〜203に於いては、左前輪
の駆動スリップ率SLLH(n) 及び右前輪の駆動スリッ
プ率SLRH(n) のうち大きい方の値が駆動スリップ率
SLH(n) に設定される。
【0088】ステップ204に於いては駆動スリップ率
SLH(n) が基準値Mth(正の定数)を越えているか否
かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステッ
プ208へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ
205に於いて車輌の加速度Gxyが下記の数21に従っ
て演算される。
【数21】Gxy={Gx(n)2 +Gy(n)2 1/2 /g
【0089】ステップ206に於いてはGo を例えば
1.0の如き正の定数として車輌の加速度GxyがGo 未
満であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたと
きにはステップ207に於いてフィルタ処理前の推定摩
擦係数Fcs(n) がGxyに設定され、否定判別が行われた
ときにはフィルタ処理前の推定摩擦係数Fcs(n) がGo
に設定される。
【0090】ステップ209に於いてはFcs(n-1) をフ
ィルタ処理前の推定摩擦係数の前回値とし、Af 及びB
f をそれぞれFcs(n) 及びFcs(n-1) に対するフィルタ
係数(正の定数)として下記の数22に従ってフィルタ
処理後の推定摩擦係数Fcf(n) が演算される。
【数22】 Fcf(n) =Af ・Fcs(n) +Bf ・Fcs(n-1)
【0091】ステップ210に於いてはFcfo を例えば
0.001程度の非常の小さい正の定数として、下記の
数23に従ってフィルタ処理前の旋回レベル値Lcs(n)
が演算される。
【数23】Lcs(n) =|Gy(n)/g|/max{Fcf
(n) ,Fcfo }
【0092】ステップ211に於いてはLcs(n-1) をフ
ィルタ処理前の旋回レベル値の前回値とし、Al 及びB
l をそれぞれLcs(n) 及びLcs(n-1) に対するフィルタ
係数として、下記の数24に従ってフィルタ処理後の旋
回レベル値Lcf(n) が演算される。
【数24】 Lcf(n) =Al ・Lcs(n) +Bl ・Lcs(n-1)
【0093】また図10に示された警報レベル決定ルー
チンのステップ251に於いては駆動スリップ評価値S
v(n)がC6s以上であるか否かの判別が行われ、否定判別
が行われたときにはステップ253へ進み、肯定判別が
行われたときにはステップ252に於いて警報レベルA
L(n) が6に設定される。ステップ253〜ステップ2
61もそれぞれ同様に実行され、ステップ261に於い
て肯定判別が行われたときにはステップ262に於いて
警報レベルAL(n) が1に設定され、否定判別が行われ
たときにはステップ263に於いて警報レベルAL(n)
が0に設定される。
【0094】更に図11に示された警報レベル決定ルー
チンのステップ271〜273に於いては、左前輪の車
輪速度Vwfl(n)及び右前輪の車輪速度Vwfr(n)のうち大
きい方の値が警報レベル決定用の車輪速度Mv(n)に設定
される。またステップ274〜286はそれぞれステッ
プ251〜263と同様に実行され、これにより警報レ
ベルAL(n) が車輪速度Mv(n)に応じて決定される。尚
ステップ274、276、278、280、282、2
84に於ける基準値C1v〜C6vは例えば下記の数25を
満たす定数である。
【数25】 5<C1v<C2v<C3v<C4v<C5v<C6v<11
【0095】かくしてこの第三の実施形態によれば、第
一の実施形態と同様の作用効果が得られることに加え
て、ステップ105に於いて演算される車輌の横加速度
の推定値Gy 及びステップ110に於いて演算される車
輌の前後加速度Gx に基づき、ステップ200に於いて
路面の摩擦係数を考慮した車輌の旋回度合としての旋回
レベル値Lcf(n) が演算され、ステップ220に於いて
推定車体速度Vs(n)及び旋回レベル値Lcf(n) に基づき
警報レベル判定の基準値C1S及び閾値C2S〜C6Sが演算
され、これらを基準にステップ250に於いて警報レベ
ルAL(n) が演算されるので、車輌の旋回時に於ける警
報音を第一の実施形態の場合よりも更に一層適切に車輌
の旋回度合及び路面の摩擦係数に応じて制御することが
できる。
【0096】またこの実施形態によれば、ステップ24
5に於いて推定車体速度Vs(n)が基準値Vo 以下である
か否かの判別が行われ、車速が低く駆動スリップ率等を
正確に演算することが困難であるときには、ステップ2
70に於いて警報レベルAL(n) が駆動輪の車輪速度に
基づき演算されるので、第一の実施形態の場合よりも低
車速域に於ける警報音を更に一層適切に制御することが
できる。
【0097】また一般に、車輌が悪路を走行する場合に
は車速が低く車輪速度信号には路面の凹凸に起因するノ
イズが含まれ易いのに対し、車輌が良路を走行する場合
には車速が低く車輪速度信号に含まれる路面の凹凸に起
因するノイズは小さい。この実施形態によれば、駆動ス
リップ率の変化率DSLLH(n) 及びDSLRH(n)に
対するゲインKdgはステップ225に於いて推定車体速
度Vs(n)が低いほど小さくなるよう演算されるので、車
輌の高速走行時に於ける警報音制御の応答遅れを低減し
つつ、車輌の低速走行時に駆動スリップ率の変化率に対
する路面の凹凸等の影響により駆動スリップが正確に検
出されないことに起因して警報音及びその態様の制御が
不適切に行われる虞れを低減することができる。
【0098】またこの実施形態によれば、駆動スリップ
率等の演算に際しフィルタ処理が行われるので、何れか
の車輪の車輪速度の一時的な変動に起因して駆動スリッ
プ率が不適切な値に演算され、これにより警報音が不適
切に制御される虞れを低減することができる。
【0099】以上に於ては本発明を特定の実施形態につ
いて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実
施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろ
う。
【0100】例えば上述の各実施形態に於いては、警報
は警報音(聴覚警報)であり、警報レベルが高いほど警
報音の断続の間隔が漸次小さく設定されるようになって
いるが、警報レベルが高いほど警報音の周波数もしくは
音量が漸次高くされたり、音色が漸次変化されてもよ
く、またそれらの組合せが採用されてもよい。また警報
は例えば警報ランプによる視覚警報であってもよく、そ
の場合には警報レベルが高いほど点滅間隔が漸次小さく
されてもよく、光の色が漸次変化されてもよい。換言す
れば、警報レベルが高くなるにつれて運転者に対する注
意喚起度合を漸次増大し得る限り、警報は任意の警報で
あってよい。
【0101】また上述の各実施形態はトラクションコン
トロール装置が搭載された車輌に適用されているが、本
発明のトラクション警報装置はアンチスキッドコントロ
ール(ABS)装置が搭載された車輌又はトラクション
コントロール装置及びアンチスキッドコントロール装置
の両者が搭載された車輌に適用されてもよく、更には各
輪に車輪速センサが組み込まれている限り任意の車輌に
適用されてよい。また上述の各実施形態は前輪駆動車に
適用されているが、本発明のトラクション警報装置は後
輪駆動車や例えば超音波センサなどにより対地車速を検
出可能な四輪駆動車に適用されてもよい。
【0102】また上述の第一及び第二の実施形態に於い
ても、第三の実施形態の場合と同様駆動スリップ率等の
演算に際しフィルタ処理が行われてもよく、また低車速
域に於ける車輪速度に基づく警報レベルの決定が行われ
てもよく、逆に第三の実施形態のステップ250及び2
70に於ける警報レベルAL(n) の決定は第一及び第二
の実施形態の場合と同様マップ演算により行われてもよ
い。
【0103】更に上述の各実施形態に於いては、トラク
ションコントロールスイッチ42がオフのときにもステ
ップ40以降の警報音の制御が実行されるようになって
いるが、トラクションコントロールスイッチがオフのと
きには警報音の制御が行われることなくステップ10へ
戻るよう構成されてもよい。
【0104】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明の請求項1の構成によれば、駆動輪に駆動スリップが
発生すると、運転者は警報により駆動スリップが発生し
たことを認識することができ、また警報の態様により駆
動スリップの程度を認識することができ、従って運転者
はアクセルペダルの踏み込み量の低減若しくはブレーキ
ペダルの踏み込みなどの適切な措置を講じて駆動スリッ
プを低減することができる。
【0105】また請求項2の構成に於いては、旋回度合
及び路面の摩擦係数に応じて警報を発するか否かの基準
値が変更され、また請求項3の構成に於いては、旋回度
合及び路面の摩擦係数に応じて警報態様変更の閾値が変
更されるので、これらの構成によれば、駆動輪の駆動ス
リップが大きくなり易い程度に応じて警報を発するか否
かを適切に制御することができ、また駆動輪の駆動スリ
ップが大きくなり易い程度に応じて警報態様を適切に変
更することができ、従って車輌の実際の走行状況に応じ
て適切に警報を発することができる。
【0106】また請求項4の構成によれば、車速に相当
する状態量が所定値以下のときには、駆動輪の車輪速が
基準値以上のときに運転者に警報が発せられ、駆動輪の
車輪速の大きさに応じて警報の態様が変更されるので、
車輌の低車速時にも警報を発するか否か及び警報態様の
変更が駆動スリップ率に基づき制御される場合に比し
て、実際の駆動スリップに正確に対応して警報及びその
態様を制御することができる。
【0107】また請求項5の構成によれば、駆動スリッ
プ率が変化する状況に於いても駆動スリップ率の検出の
遅れを低減することができ、これにより実際の駆動スリ
ップの変化に応じて警報及びその態様を適切に制御する
ことができ、また車速が低い状況に於いて駆動スリップ
率の変化率に対する路面の凹凸等の影響により駆動スリ
ップが正確に検出されないことに起因して警報及びその
態様の制御が不適切に行われる虞れを低減することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】前輪駆動車のトラクションコントロール装置に
適用された本発明によるトラクション警報装置の一つの
実施形態を示す概略構成図である。
【図2】第一の実施形態のトラクション及び警報制御ル
ーチンを示すフローチャートである。
【図3】駆動スリップ評価値Sv と警報レベルALとの
関係を示すグラフである。
【図4】前輪駆動車のトラクションコントロール装置に
適用された本発明によるトラクション警報装置の第二の
実施形態のトラクション及び警報制御ルーチンの要部を
示すフローチャートである。
【図5】車輌の加速度Gxy及び横加速度の推定値Gy の
絶対値と車輌の走行状態との関係を示すグラフである。
【図6】旋回内側駆動輪の駆動スリップ評価値Svin と
警報レベルALinとの関係を示すグラフである。
【図7】旋回外側駆動輪の駆動スリップ評価値Svoutと
警報レベルALout との関係を示すグラフである。
【図8】前輪駆動車のトラクションコントロール装置に
適用された本発明によるトラクション警報装置の第三の
実施形態のトラクション及び警報制御ルーチンの要部を
示すフローチャートである。
【図9】警報は第三の実施形態に於ける旋回レベル値演
算ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】第三の実施形態に於ける駆動スリップ評価値
Sv(n)による警報レベル決定ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図11】第三の実施形態に於ける車輪速度Mv(n)によ
る警報レベル決定ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図12】推定車体速度Vs(n)とゲインKdgとの関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
12…エンジン 14…トラクションコントロール装置 24…エンジン制御装置 26…アクティブブレーキ装置 36…電気式制御装置 38i …車輪速センサ 44…警報装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01P 3/56 G01P 3/56 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動輪の駆動スリップ率を検出する手段
    と、前記駆動スリップ率が基準値以上のときには運転者
    に警報を発する手段と、前記駆動スリップ率の大きさに
    応じて前記警報の態様を変更する手段とを有する車輌の
    トラクション警報装置。
  2. 【請求項2】車輌の前後加速度及び横加速度に基づき車
    輌の旋回度合及び路面の摩擦係数を推定し、旋回度合及
    び路面の摩擦係数に応じて前記基準値を変更することを
    特徴とする請求項1に記載の車輌のトラクション警報装
    置。
  3. 【請求項3】車輌の前後加速度及び横加速度に基づき車
    輌の旋回度合及び路面の摩擦係数を推定し、旋回度合及
    び路面の摩擦係数に応じて前記警報態様変更の閾値を変
    更することを特徴とする請求項1に記載の車輌のトラク
    ション警報装置。
  4. 【請求項4】前記駆動スリップ率を検出する手段は駆動
    輪の車輪速度を検出する手段と車速に相当する状態量を
    検出する手段を含み、前記車速に相当する状態量が所定
    値以下のときには、前記駆動輪の車輪速度が基準値以上
    のときに運転者に警報が発せられ、前記駆動輪の車輪速
    度の大きさに応じて前記警報の態様が変更されることを
    特徴とする請求項1に記載の車輌のトラクション警報装
    置。
  5. 【請求項5】前記駆動スリップ率及び前記駆動スリップ
    率の変化率の線形和が基準値以上のときに運転者に警報
    が発せられ、前記線形和の大きさに応じて前記警報の態
    様が変更され、車速が低いほど前記駆動スリップ率の変
    化率の重みが低く設定されることを特徴とする請求項1
    に記載の車輌のトラクション警報装置。
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