JP2012224209A - パワートレイン制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両100は、複数の走行モードを有し、ドライバによって選択された走行モードに従って走行する。これら複数の走行モードは、車両100を通常走行させるNORMALモードと、NORMALモードよりも高い駆動力が得られるPOWERモードとを含んでいる。パワートレイン制御装置10は、タイヤ空気圧を検出するタイヤ空気圧検出装置(170,180)を有し、このタイヤ空気圧検出装置(170,180)の空気圧検出値からタイヤ空気圧の低下を判定するタイヤ空気圧判定部70と、走行モード判定部20とを備えている。パワートレイン制御装置10は、POWERモードが選択されている状態で、タイヤ空気圧判定部70でタイヤ空気圧が所定値以下であることを検出すると走行モードをNORMALモードに変更する。
【選択図】図1
Description
そこで、本発明は、タイヤの片減りなどに代表される不具合を抑止することを可能とするパワートレイン制御装置を提供することを課題とする。
すなわち、本発明のパワートレイン制御装置は、複数の走行モードを有し、ドライバによって選択された走行モードに従って走行する車両のパワートレイン制御装置であって、前記複数の走行モードは、前記車両を走行させる第1のモードと、前記第1のモードよりも高い駆動力が得られる第2のモードとを含み、前記車両は、タイヤ空気圧を検出するタイヤ空気圧検出装置を有し、当該パワートレイン制御装置は、前記タイヤ空気圧検出装置の空気圧検出値からタイヤ空気圧の低下を判定するタイヤ空気圧判定部と、走行モード入力手段の出力に基づき、ドライバによって選択された走行モードを判定する走行モード判定部とを備え、前記第2のモードが選択されている状態で、前記タイヤ空気圧判定部により、タイヤ空気圧が所定値以下であることが検出された場合には、走行モードを前記第1のモードに変更することを特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
図1は、第1の実施形態に於けるパワートレイン制御装置を示す概略の構成図である。
パワートレイン制御装置10は、タイヤ空気圧判定部70と、走行モード判定部20と、走行モード制御部30と、アクセルペダル位置補正部40と、スロットル弁開度設定部50と、シフト制御部60とを有している。
車両100は、この車両100の車体を支持する4本のタイヤ101−1〜101−4を有していると共に、右後輪タイヤ101−3と左後輪タイヤ101−4とを駆動するパワートレイン150を有している。パワートレイン150は、エンジン151と、クラッチ152と、トランスミッション153と、プロペラシャフト154と、ディファレンシャル装置155と、ドライブシャフト156とを有している。
メータ121は、車両100の運転者席(ドライバシート)の前方に設けられている。メータ121は、タコメータ122と、スピードメータ123と、燃料計124と、水温計125と、表示装置126とを有している。
水温計125は、エンジン151の冷却水の水温を示す機能を有し、メータ121の右下部に設けられている。
図4(a),(b)は、第1の実施形態に於けるAP開度変換部の変換MAPを示す図である。図4(a),(b)ともに横軸は、アクセルペダル位置センサ140が検出したアクセルペダル位置信号を示し、縦軸は補正後のアクセルペダル位置信号を示している。
シフト制御部60は、入力された車速Vと補正後のアクセルペダル位置信号と、これらシフトMAPのいずれかに基づいて変速機制御出力に変換する機能を有している。図5(a)には、POWERモード時に於ける1速〜4速ギヤのシフトMAPが示され、図5(b)には、NORMALモード時に於ける1速〜4速ギヤのシフトMAPが示されている。図5(a),(b)に示すように、POWERモードの各ギヤの切り替えは、NORMALモードの各ギヤの切り替えと比較して、車速Vが高くなるように変換MAPが構成されている。これにより、POWERモードに於いて、力強くスポーティな走りが実現可能である。
タイヤ空気圧検出値受信部180は、アンテナ181を介して、タイヤ空気圧センサ170(=170−1〜170−4)のアンテナ174からの電波を受信してタイヤ空気圧検出値を取得し、タイヤ空気圧判定部70に出力する。
タイヤ空気圧判定部70は、タイヤ空気圧検出値受信部180が出力したタイヤ空気圧検出値を判定し、この判定結果をタイヤ空気圧情報として走行モード判定部20に出力する。
走行モード判定部20は、走行モード入力手段である走行モード設定スイッチ120の出力とタイヤ空気圧判定部70からのタイヤ空気圧情報に基づいて、走行モードをNORMALモード、POWERモードのいずれかに決定する。走行モード判定部20は、決定した走行モードを、シフト制御部60と走行モード制御部30に出力する。本実施形態に於いて、NORMALモードのときの出力は0であり、POWERモードのときの出力は1である。
スロットル弁開度設定部50のAP−TH特性部51は、補正後のアクセルペダル位置信号を、スロットル(TH)開度信号に変換して、エンジン151に出力する。
処理が開始すると、走行モード判定部20は、ステップS10に於いて、走行モード設定スイッチ120の状態を取得する。
ステップS11に於いて、走行モード判定部20は、走行モード設定スイッチ120で選択されている走行モードはPOWERモードであるか否かを判定する、POWERモードであったならば(Yes)、ステップS12の処理を行う。POWERモードでなかったならば(No)、ステップS16の処理を行う。
ステップS12に於いて、タイヤ空気圧判定部70は、タイヤ空気圧検出値受信部180を介して、タイヤ101−1〜101−4のタイヤ空気圧を検出する。なお、ステップS12の処理は、ステップS11の処理の前であっても良い。
図6の処理により、パワートレイン制御装置10は、POWERモードが選択されている状態で、空気圧判定部70により、タイヤ空気圧が所定値以下であることが検出された場合には、走行モードをNORMALモードに自動で変更する。更に、ドライバ(運転者)にNORMALモードに変更したこと、すなわち、POWERモードを実行できないことを、音声によって報知しても良い。
以上説明した第1の実施形態では、次の(A),(B)のような効果がある。
(A) 走行モード設定スイッチ120で選択されている走行モードがPOWERモードのときに、タイヤ空気圧が所定値以下であることを判定したならば、走行モードを自動でNORMALモードに変更している。これにより、タイヤ空気圧が所定値以下となったタイヤへの負荷を回避し、タイヤの片減りなどに代表される不具合を抑止することが可能である。
図7は、第2の実施形態に於けるパワートレイン制御装置を示す概略の構成図である。第1の実施形態を示す図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施形態のパワートレイン制御装置10Aは、第1の実施形態のパワートレイン制御装置10とは異なる走行モード判定部20Aと、走行モード制御部30Aとを有している他は、第1の実施形態のパワートレイン制御装置10と同様の構成を有している。
例えば、タイヤ空気圧が設定値の−15%のとき、アクセルペダル位置補正信号は0.67である。タイヤ空気圧が設定値の−20%のとき、アクセルペダル位置補正信号は0.33である。タイヤ空気圧が設定値の−25%のとき、アクセルペダル位置補正信号は0.00である。
図8は、第2の実施形態に於ける走行モード判定部の処理を示すフローチャートである。
処理が開始したのち、ステップS10〜S12の処理は、図6に示す第1の実施形態の走行モード判定部20の動作と同様である。
ステップS20に於いて、タイヤ空気圧判定部70は、タイヤ空気圧の低下を判断する。このとき判断するのは、タイヤ101−1〜101−4の空気圧のうち、もっとも空気圧が低いものである。タイヤ空気圧が設定値の−10%以上であったならば、ステップS21の処理を行う。タイヤ空気圧が設定値の−10%〜−25%であったならば、ステップS24の処理を行う。タイヤ空気圧が設定値の−25%以下であったならば、ステップS26の処理を行う。
本実施形態に於ける設定値の−10%のタイヤ空気圧とは、第1の空気圧である。設定値の−25%のタイヤ空気圧とは、第2の空気圧である。
ステップS23に於いて、走行モード判定部20Aは、メータ121の表示装置126に、「走行モード:POWER」を表示し、図8の処理を終了する。
ステップS28に於いて、走行モード判定部20Aは、メータ121の表示装置126に、「走行モード:NORMAL」を表示し、図8の処理を終了する。
図8の処理により、パワートレイン制御装置10Aは、走行モード設定スイッチ120で選択されている走行モードがPOWERモードであっても、タイヤ空気圧が設定値の−25%以下であることを検出した場合に、走行モードをNORMALモードに自動で変更する。
以上説明した第2の実施形態では、次の(C),(D)のような効果がある。
(C) タイヤ空気圧が設定値の−10%〜−25%のときには、POWERモードを維持し、かつ、アクセル位置に対するスロットル弁の開度を、タイヤ空気圧の低下量に応じて補正している。これにより、POWERモードに於いて、タイヤ空気圧が所定値以下となったタイヤへの負荷を回避し、タイヤの片減りなどに代表される不具合を抑止することが可能である。
(D) POWERモードに於けるアクセルの利き具合によって、ドライバ(運転者)は、タイヤ空気圧の低下量を知ることが可能となる。
本実施形態のパワートレイン制御装置10Aは、第2の実施形態のパワートレイン制御装置10Aと同様の構成を有している。
図9は、第3の実施形態に於ける走行モード判定部の処理を示すフローチャートである。
処理が開始したのち、ステップS10〜S12,S20の処理と、ステップS21〜S23の処理と、ステップS26〜S28の処理と、ステップS24,S25の処理は、図8に示す第2の実施形態の走行モード判定部20Aの動作と同様である。
ステップS23Aの処理が終了すると、図9の処理は終了する。
以上説明した第3の実施形態では、次の(E)のような効果がある。
(E) タイヤ空気圧が設定値の−10%〜−25%のときには、POWERモードを維持し、かつ、表示装置126のPOWERモード表示を、タイヤ空気圧の低下量に応じた速さで点滅させている。これによりドライバ(運転者)は、アクセルの利き具合に加えて、POWERモード表示の点滅速度によって、タイヤ空気圧の低下量を知ることが可能となる。
(変形例)
20,20A 走行モード判定部
30,30A 走行モード制御部
31,31A モード係数演算部
40 アクセルペダル位置補正部
50 スロットル弁開度設定部
60 シフト制御部
70 タイヤ空気圧判定部
100 車両
101−1〜101−4 タイヤ
120 走行モード設定スイッチ(走行モード入力手段)
121 メータ
126 表示装置
140 アクセルペダル位置センサ
150 パワートレイン
151 エンジン
160 車輪速センサ
161 変速機制御部
170(=170−1〜170−4) タイヤ空気圧センサ(タイヤ空気圧検出装置)
180 タイヤ空気圧検出値受信部(タイヤ空気圧検出装置)
Claims (11)
- 複数の走行モードを有し、ドライバによって選択された走行モードに従って走行する車両のパワートレイン制御装置であって、
前記複数の走行モードは、前記車両を走行させる第1のモードと、前記第1のモードよりも高い駆動力が得られる第2のモードとを含み、
前記車両は、タイヤ空気圧を検出するタイヤ空気圧検出装置を有し、
当該パワートレイン制御装置は、
前記タイヤ空気圧検出装置の空気圧検出値からタイヤ空気圧の低下を判定するタイヤ空気圧判定部と、
走行モード入力手段の出力に基づき、ドライバによって選択された走行モードを判定する走行モード判定部と、
を備え、
前記第2のモードが選択されている状態で、前記タイヤ空気圧判定部により、タイヤ空気圧が所定値以下であることが検出された場合には、走行モードを前記第1のモードに変更する
ことを特徴とするパワートレイン制御装置。 - 請求項1に記載のパワートレイン制御装置は更に、
表示装置に走行モードを表示する機能を有し、
前記第2のモードが選択されている状態で、タイヤ空気圧が前記所定値以下であることが検出された場合には、走行モードを前記第1のモードに変更すると共に、前記表示装置に前記第1のモードである旨の表示に変更する
ことを特徴とするパワートレイン制御装置。 - 前記第1のモードは、前記車両を通常走行させるNORMALモードを含み、
前記第2のモードは、POWERモード、またはSPORTモードを含んでいる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパワートレイン制御装置。 - 前記第2のモードは、前記車両を通常走行させるNORMALモードを含み、
前記第1のモードは、前記第2のモードよりも低い駆動力が得られるモードである、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパワートレイン制御装置。 - 複数の走行モードを有し、ドライバによって選択された走行モードに従って走行する車両のパワートレイン制御装置であって、
前記複数の走行モードは、前記車両を走行させる第1のモードと、前記第1のモードよりも高い駆動力が得られる第2のモードとを含み、
前記車両は、タイヤ空気圧を検出するタイヤ空気圧検出装置を有し、
当該パワートレイン制御装置は、
前記タイヤ空気圧検出装置の空気圧検出値からタイヤ空気圧の低下を判定するタイヤ空気圧判定部と、
走行モード入力手段の出力に基づき、ドライバによって選択された走行モードを判定する走行モード判定部と、
を備え、
前記第2のモードが選択されている状態に於いて前記タイヤ空気圧判定部により、タイヤ空気圧が第1の空気圧よりも低いことが検出された場合には、前記第2のモードにおいて前記第1のモードよりも高い駆動力が得られる度合いを低減する
ことを特徴とするパワートレイン制御装置。 - 請求項5に記載のパワートレイン制御装置は、
前記第1の空気圧よりもタイヤ空気圧の低下量が大きいほど、前記第2のモードにおいて前記第1のモードよりも高い駆動力が得られる度合いを低減する
ことを特徴とするパワートレイン制御装置。 - 請求項5または請求項6に記載のパワートレイン制御装置は更に、
前記第2のモードが選択されている状態に於いて、前記タイヤ空気圧判定部により、タイヤ空気圧が、前記第1の空気圧よりも低い第2の空気圧以下であることが検出された場合には、走行モードを前記第1のモードに変更する
ことを特徴とするパワートレイン制御装置。 - 請求項7に記載のパワートレイン制御装置は更に、
表示装置に走行モードを表示する機能を有し、
前記第2のモードが選択されている状態で、タイヤ空気圧が、前記第2の空気圧以下であることが検出された場合には、走行モードを前記第1のモードに変更すると共に、前記表示装置に前記第1のモードである旨の表示に変更する
ことを特徴とするパワートレイン制御装置。 - 請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載のパワートレイン制御装置は更に、
表示装置に走行モードを表示する機能を有し、
前記第2のモードが選択されている状態に於いて前記タイヤ空気圧判定部により、タイヤ空気圧が前記第1の空気圧よりも低いことが検出された場合には、前記第2のモードにおいて前記第1のモードよりも高い駆動力が得られる度合いを低減し、前記表示装置に前記第1のモードよりも高い駆動力が得られる度合いを低減している旨を報知する
ことを特徴とするパワートレイン制御装置。 - 前記表示装置の前記第2のモードである旨の表示を点滅させることによって、前記第1のモードよりも高い駆動力が得られる度合いを低減している旨を報知する
ことを特徴とする請求項9に記載のパワートレイン制御装置。 - 前記第1の空気圧よりもタイヤ空気圧の低下量が大きいほど、前記表示装置の前記第2のモードである旨の表示を速く点滅させることによって、前記第1のモードよりも高い駆動力が得られる度合いを低減している旨を報知する
ことを特徴とする請求項10に記載のパワートレイン制御装置。
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