JPH04351359A - ベルト式無段変速装置 - Google Patents

ベルト式無段変速装置

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JPH04351359A
JPH04351359A JP12116891A JP12116891A JPH04351359A JP H04351359 A JPH04351359 A JP H04351359A JP 12116891 A JP12116891 A JP 12116891A JP 12116891 A JP12116891 A JP 12116891A JP H04351359 A JPH04351359 A JP H04351359A
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JP
Japan
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pulley
belt
cam
movable sheave
sheave
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Application number
JP12116891A
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English (en)
Inventor
Eiichiro Ikeda
英一郎 池田
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可変プーリ及び該プー
リに巻き掛けられる伝動ベルトを備えていて、可変プー
リのプーリ径の変更により速比を変化させるようにした
ベルト式の無段変速装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、農業機械等においては、エン
ジンの動力を変速して駆動車輪或いは各種の作業装置に
伝達するために、ベルト伝動を利用したベルト式の無段
変速装置が多用されている。このベルト式無段変速装置
は、例えば互いに平行に配置された1対の回転軸の各々
に可変プーリを設けるとともに、これら両可変プーリの
ベルト溝間に伝動ベルトを巻き掛け、各可変プーリのプ
ーリ径(ベルト溝に巻き掛けられる伝動ベルトに対する
有効半径)を変えることにより、両回転軸間の速比を可
変制御するようにしたものである。
【0003】上記可変プーリの具体構造を図4により例
示する。図において、101は円筒状の回転軸で、例え
ばエンジンのクランク軸等の入力軸103に締結ボルト
108により回転一体に取り付けられている。この回転
軸101には可変プーリ110が設けられている。この
可変プーリ110は、回転軸101にキー111(又は
スプライン)により回転一体にかつ摺動不能に固定され
たフランジ状の固定シーブ112と、該固定シーブ11
2に対向するように回転軸101にボス部113aにて
摺動可能にかつ回転一体にキー109(又はスプライン
)により結合されたフランジ状の可動シーブ113とか
らなり、これら両シーブ112,113間には断面V字
状のベルト溝114が形成され、このベルト溝114に
はVベルトBが巻き掛けられている。そして、可変プー
リ110における可動シーブ113を固定シーブ112
に対して接離させてプーリ径(VベルトBに対する有効
半径)を変更することで速比を変え、例えば駆動側のプ
ーリ110の可動シーブ113を固定シーブ112に接
近させたときには、そのプーリ径を大きくして増速状態
とし、逆に、駆動側プーリ110の可動シーブ113を
固定シーブ112から離隔させたときには、該プーリ1
10のプーリ径を小にして回転の減速状態とするように
なされている。
【0004】尚、図中、115は可動シーブ113の摺
動部に潤滑油を封入するためのオイルシールである。ま
た、120は可変プーリ110における可動シーブ11
3を固定シーブ112に対して接離させるためのカム機
構である。このカム機構120は、可動シーブ113の
ボス部113a上にベアリング121を介して相対回転
可能にかつ軸方向に移動一体に外嵌合支持された円筒カ
ム122を有する。このカム122はそのプーリ110
と反対側端面に1対の傾斜カム面122a,122aが
円周方向に等角度間隔をあけて形成されている。回転軸
101の他端外周にはカムフォロワとしてのローラ取付
台125がベアリング124を介して相対回転可能に支
持され、このローラ取付台125の外周にはその半径方
向に延びる2つのピン126,126が直径方向に対向
して一体的に取り付けられている。各ピン126には上
記カム122の各カム面122aに当接して転動するカ
ム用ローラ127が回転可能に支持されている。ローラ
取付台125は変速装置のハウジング等の固定体に回動
不能にかつ軸方向に移動不能に固定されており、カム1
22を回動させることで、そのカム面122a,122
aとローラ取付台125におけるローラ127,127
とのカム接触により可動シーブ113を軸方向に移動さ
せるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ものでは、プーリ110の可動シーブ113は回転軸1
01に対し、キー109(又はスプライン)により軸方
向に移動可能であるが相対回転はできない構造である。 そして、この場合、プーリ110に伝動負荷がかかると
、キー109(又はスプライン)の側面と、可動シーブ
113のボス部113a内周面に形成したキー溝113
b(又はスプライン溝)の側面とが圧接状態で摺動する
ため、キー109や可動シーブ113の摩耗は避けられ
ず、しかも摩耗粉により可動シーブ113が摺動不能に
なったり、或いは焼き付いたりする等の問題があった。
【0006】また、回転軸101にキー109やスプラ
インを配置するので、変速するための長さ、換言すると
可動シーブ113の摺動長さにキー109やスプライン
、さらにはオイルシール115等の長さを加えた寸法が
可動シーブ113のボス部113aの長さとなり、装置
全体の大きさが大きくなる欠点もある。
【0007】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、上記した可変プーリの構造を改良する
ことにより、可動シーブの摺動部分での摩耗を抑え、同
時にそのボス部の長さを小さくして、変速装置全体の大
きさをコンパクトにしようとすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
、請求項1の発明では、可動シーブを回転軸に対し摺動
可能にするだけでなく回転可能に支持する。
【0009】すなわち、この発明では、互いに平行に配
置された1対の回転軸の少なくとも一方に設けられ、断
面V字状のベルト溝を有し、プーリ径を可変の可変プー
リと、この可変プーリのベルト溝に巻き掛けられたベル
トとを備え、上記可変プーリのプーリ径を変化させるこ
とにより、両回転軸間の速比を可変としたベルト式無段
変速装置に対して、上記可変プーリは、回転軸に回転一
体にかつ摺動不能に固定された固定シーブと、回転軸に
軸方向に摺動可能にかつ回転可能に支持された可動シー
ブとからなることを特徴とする。
【0010】
【作用】上記の構成により、可変プーリにおける固定シ
ーブは回転軸に対し摺動不能にかつ回転一体に固定され
ているので、プーリとベルトとの伝動は、この固定シー
ブで行われる。つまり、ベルトの許容伝動能力の半分程
度の比較的低負荷の伝動ではスリップ率が低く、ベルト
の側面摩耗も小さいので、固定シーブだけの片側伝動で
差し障りはない。それよりも、可動シーブを回転軸に対
し回転フリーとすることで、従来のキーやスプラインは
不要となるため、伝動時に可動シーブに回転方向の力が
加えられたときに、可動シーブはそのまま回転すること
になり、キー等の摩耗がなく、摩耗粉の発生を抑制でき
る。また、可動シーブと回転軸との接触は周方向の摺接
であるので、摺動抵抗は小さく、摺動部に焼付き等が生
じることもない。しかも、回転軸上にキーやスプライン
を配置する必要がないので、可動シーブのボス部長さを
小さくでき、変速装置を小型化できるとともに、キー溝
やスプライン溝の加工が要らないので、加工費の低減を
図ることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2及び図3は本発明を農業機械の変速装置に適
用した実施例の全体構成を示す。両図において、1は一
方の回転軸としての円筒状の駆動軸、2は他方の回転軸
としての同様の従動軸で、両軸1,2は互いに平行に配
置されている。
【0012】上記駆動軸1はエンジン(図示せず)のク
ランク軸に駆動連結した入力軸3に回転一体に取り付け
られている。すなわち、この駆動軸1には中心孔1aが
貫通形成されており、その中心孔1aに駆動軸1の一端
側(図2で上側)から入力軸3を挿通し、駆動軸1の他
端から止め金4を介して締結ボルト5を入力軸3の端部
に螺合締結することにより、駆動軸1が入力軸3に回転
一体に取り付けられている。
【0013】また、従動軸2は農業機械の車輪等に駆動
連結した出力軸6に上記駆動軸1と同様の取付構造で回
転一体に取り付けられている。すなわち、従動軸2の中
心孔2aにその一端側(図2で下側)から出力軸6を挿
通し、従動軸2他端から止め金7を介して締結ボルト8
を出力軸6の端部に螺合締結することにより、従動軸2
が出力軸6に取り付けられている。
【0014】上記駆動軸1には駆動プーリ10が設けら
れている。この駆動プーリ10は、図1にも拡大詳示す
るように、駆動軸1にキー11により回転一体にかつ摺
動不能に固定されたフランジ状の固定シーブ12と、該
固定シーブ12に対向するように駆動軸1にボス部13
aにて摺動可能にかつ回転可能に支持されたフランジ状
の可動シーブ13とからなり、これら両シーブ12,1
3間にはベルト溝14が形成されている。図1において
、9は可動シーブ13の摺動部に潤滑油を封入するため
のオイルシールである。
【0015】一方、上記従動軸2上には従動プーリ15
が設けられている。この従動プーリ15は、上記駆動プ
ーリ10と同様の構成であり(図1参照)、従動軸2に
キー16により回転一体にかつ摺動不能に固定されたフ
ランジ状の固定シーブ17と、該固定シーブ17に上記
駆動軸1上の駆動プーリ10における固定シーブ12に
対する可動シーブ13の対向方向と逆方向でもって対向
するように従動軸2にボス部18aにて摺動可能にかつ
回転可能に支持されたフランジ状の可動シーブ18とか
らなり、これら両シーブ17,18間にはベルト溝19
が形成されている。そして、上記駆動プーリ10のベル
ト溝14と従動プーリ15のベルト溝19との間にはV
ベルトBが巻き掛けられており、駆動及び従動プーリ1
0,15の各可動シーブ13,18をそれぞれ固定シー
ブ12,17に対して接離させて各プーリ10,15の
プーリ径(VベルトBに対する有効半径)を変更する。 例えば駆動プーリ10の可動シーブ13を固定シーブ1
2に接近させ、かつ従動プーリ15の可動シーブ18を
固定シーブ17から離隔させたときには、駆動プーリ1
0のプーリ径を従動プーリ15よりも大きくすることに
より、駆動軸1の回転を従動軸2に増速して伝達する。 一方、逆に、駆動プーリ10の可動シーブ13を固定シ
ーブ12から離隔させ、かつ従動プーリ15の可動シー
ブ18を固定シーブ17に接近させたときには、駆動プ
ーリ10のプーリ径を小にし、従動プーリ15のプーリ
径を大きくすることにより、駆動軸1の回転を減速して
従動軸2に伝えるようになされている。
【0016】上記駆動軸1上には、駆動プーリ10にお
ける可動シーブ13を固定シーブ12に対して接離させ
るための変速機構としての第1カム機構20が設けられ
ている。このカム機構20は、可動シーブ13のボス部
13a上にベアリング21を介して相対回転可能にかつ
軸方向に移動一体に外嵌合支持された円筒カム22を有
する。このカム22はその駆動プーリ10と反対側端面
に1対の傾斜カム面22a,22aが円周方向に等角度
間隔(180°間隔)をあけて形成され、外周には回動
レバー23が回動一体に突設されている。
【0017】また、駆動軸1の他端外周にはカムフォロ
ワとしてのローラ取付台25がベアリング24を介して
相対回転可能に支持されている。このローラ取付台25
の外周にはその半径方向に延びる2つのピン26,26
が直径方向に対向して一体的に取り付けられている。該
各ピン26のヘッド側はローラ取付台25から突出して
いて、その突出部分に、上記カム22の各カム面22a
に当接して転動するカム用ローラ27が回転可能に支持
されている。さらに、図示しないが上記ローラ取付台2
5は変速装置のハウジングHに回転不能に連結されてい
る。
【0018】一方、従動軸2上には、従動プーリ15の
可動シーブ18を固定シーブ17に対して接離させるた
めの第2カム機構30が設けられている。この第2カム
機構30は、上記第1カム機構20と同様の構成で、可
動シーブ18のボス部18a上にベアリング31を介し
て回転可能にかつ摺動不能に外嵌合支持された円筒カム
32を有し、このカム32の従動プーリ15と反対側端
面には1対の傾斜カム面32a,32aが形成され、そ
の外周には回動レバー33が回動一体に取り付けられて
いる。また、上記従動軸2の他端外周にはベアリング3
4を介してローラ取付台35(カムフォロワ)が支持さ
れ、該ローラ取付台35はハウジングHに回転不能に連
結されている。このローラ取付台35の外周にはその半
径方向に延びる1対のピン36,36が円周方向に等間
隔をあけて取り付けられ、該各ピン36のローラ取付台
35からの突出部分には上記カム32の各カム面32a
に当接するカム用ローラ37が回転可能に支持されてい
る。
【0019】そして、上記第2カム機構30における回
動レバー33の先端には操作レバー取付部材40がボル
ト41,41により取り付けられ、その取付部材40の
先端は図外の操作レバーに連結されている。また、第1
カム機構20の回動レバー23先端にはリンクボール4
2が回動可能に支持されている。該リンクボール42に
は直棒状のリンク43の一端が螺合締結されている。こ
のリンク43は従動軸2側に延びていて、その他端は上
記操作レバー取付部材40にリンクボール44を介して
従動軸2と平行の回転中心をもって回転可能に連結され
ている。よって、上記リンクボール42,44及びリン
ク43により、操作レバーの切換操作に応じて、各カム
機構20,30におけるカム22,32を互いに連係し
て可動シーブ13,18のボス部13a,18a周りに
回動させ、そのカム面22a,32a上でカム用ローラ
27,37を転動させることにより、可動シーブ13,
18を軸方向に移動させて固定シーブ12,17に対し
互いに相反して接離させ、そのベルト溝14,19の有
効半径つまりプーリ10,15のプーリ径を可変とし、
駆動軸1(入力軸2)と従動軸2(出力軸6)との間の
速比を変化させるようにした変速切換機構45が構成さ
れている。
【0020】また、図3に示すように、上記駆動及び従
動プーリ10,15間には、両プーリ10,15間に張
られたベルトBの1対のスパンB1 ,B2 のうち駆
動プーリ10の駆動力が従動プーリ15に伝達されると
きの緩み側スパンB2 をその背面から押圧してベルト
Bに張力を与えることでベルト推力を発生する推力発生
機構51が配設されている。この推力発生機構51は、
変速装置ハウジングHに軸52により揺動可能に支持さ
れたアーム53と、該アーム53の先端部に軸54によ
り回転可能に支承されたローラ55と、上記アーム53
の中間部と変速装置ハウジングHとの間に伸装され、ア
ーム53をローラ55がベルト緩み側スパンB2 背面
を押圧するように図3で時計回り方向に回動付勢するば
ね56とからなる。そして、上記ローラ55がベルトB
の緩み側スパンB1 を、該緩み側スパンB1 に発生
する最大張力よりも大きい張力で押圧するように、上記
ばね56の付勢力が設定されており、この張力によりベ
ルト推力を発生させるようにしている。
【0021】尚、上記ローラ55は、上記駆動及び従動
軸1,2と平行な方向に移動するVベルトBの外周面に
常時接触するように軸方向の長さが長いものに形成され
ている。
【0022】次に、上記実施例の作動について説明する
。まず、エンジンの動力を車輪に伝達して農業機械を走
行駆動する通常の駆動状態(クラッチON状態)におい
ては、推力発生機構51におけるばね56の付勢力によ
りアーム53が図3で時計回り方向に付勢され、その先
端のローラ55がベルトBの緩み側スパンB1 背面を
押圧し、この押圧によりベルトBに張力が付与される。 この張力は緩み側スパンB2 に発生する最大張力より
も大きいため、このベルト張力によりベルトBのプーリ
10,15に対するくさび効果が生じて推力が発生し、
この推力により駆動プーリ10から従動プーリ15にベ
ルトBを介して動力が伝達される。
【0023】そして、例えば、エンジンの回転を減速し
て車輪に伝達する低速状態とするときには、変速切換機
構45の操作レバーを低速位置(Lo)に位置付ける。 この操作レバーは第2カム機構30におけるカム32外
周の回動レバー33に取付部材40を介して連結されて
いるので、上記低速位置(Lo)への切換操作に伴い、
上記カム32がそのカム面32a上で各カム用ローラ3
7を転動させながら従動プーリ15の可動シーブ18の
ボス部18a周りに一方向に回動する。これにより、上
記カム面32aがローラ37に押されてカム32が図2
で下方向に従動軸2上を移動し、該カム32にベアリン
グ31を介して移動一体の可動シーブ18が同方向に移
動して固定シーブ17に接近する。このことにより従動
プーリ15が閉じてそのプーリ径が増大し、このプーリ
径の増大によりVベルトBが従動プーリ15側に引き寄
せられる。
【0024】また、上記取付部材40にはリンク43及
びリンクボール42,44を介して回動レバー22が駆
動連結されているため、操作レバーの低速位置(Lo)
への切換えに伴い、上記従動プーリ15の可動シーブ1
8の動きに同期して、第1カム機構20のカム22が駆
動軸1上を上記第2カム機構30のカム32と同じ一方
向に回動する。このカム22の回動によりカム用ローラ
27に対する押圧がなくなる。このため、上記従動プー
リ15側に移動するベルトBの張力により、カム22及
びそれにベアリング21を介して連結されている可動シ
ーブ13は固定シーブ12から離れる方向(図で下方向
)に駆動軸1上を移動し、この両シーブ12,13の離
隔により駆動プーリ10が開いてプーリ径が減少する。 これらの結果、駆動プーリ10のプーリ径が従動プーリ
15よりも小さくなり、駆動軸1の回転が減速されて従
動軸2に伝達される。
【0025】また、逆に、エンジンの回転を増速して車
軸に伝達する高速状態では、操作レバーを高速位置(H
i)に位置付ける。この操作レバーの切換操作に伴い、
上記第1カム機構20のカム22がそのカム面22a上
でカム用ローラ27を転動させながら駆動プーリ10に
おける可動シーブ13のボス部13a周りに他方向に回
動する。このカム22の回動によりカム面22aがカム
用ローラ27に押されて図2で上方向に駆動軸1上を移
動し、可動シーブ13も同方向に移動して固定シーブ1
2に接近し、このことにより駆動プーリ10が閉じてプ
ーリ径が増大する。このプーリ径の増大によりVベルト
Bが駆動プーリ10側に引き寄せられる。
【0026】また、上記可動シーブ13の動きに同期し
て、第2カム機構30のカム32が従動軸2上を上記カ
ム22と同じ他方向に回動し、このカム32の回動によ
りカム用ローラ37に対する押圧がなくなり、ベルトB
の張力により従動プーリ15の可動シーブ18がカム3
2と共に固定シーブ17から離れる方向(図で上方向)
に従動軸2上を移動する。この両シーブ17,18の離
隔により従動プーリ15が開いてそのプーリ径が減少す
る。その結果、駆動プーリ10のプーリ径が従動プーリ
15よりも大きくなり、駆動軸1の回転が増速されて従
動軸2に伝達される。
【0027】これに対し、農業機械の走行を停止するた
めに、エンジン動力の車軸への伝達を遮断してクラッチ
OFFとするときには、アーム53がばね56の付勢力
に抗して図3で反時計回り方向に回動し、ローラ55の
ベルトBの緩み側スパンB1に対する押圧が停止され、
この押圧停止によりベルトBの張力が低下してベルト推
力がなくなり、駆動プーリ10から従動プーリ15への
動力伝達が停止される。
【0028】その際、推力発生機構51のアーム53を
揺動させるだけで、クラッチのON/OFFを切り換え
ることができるので、このアーム53の回動による動力
伝達の遮断及びその解除を速比に関係なく行うことがで
き、その動力の伝達の遮断を必要としたときに即座にそ
れを実行することができるとともに、動力伝達の遮断解
除の際の速比を遮断前の速比そのままに保つことができ
る。すなわち、駆動又は従動プーリ10,15における
可動シーブ13,18を固定シーブ12,17側に最離
隔位置に移動させて動力伝達を遮断するクラッチ機構に
比べ、クラッチ機構の作動停止後に速やかに元の速比に
復帰させることができる利点がある。
【0029】この実施例では、駆動及び従動プーリ10
,15の各々における可動シーブ13,18がそれぞれ
駆動軸1及び従動軸2にて対し回転可能にかつ摺動可能
に支持されているので、従来は可動シーブ13,18を
軸に係合していたキーやスプラインは不要となる。この
ため、伝動時に可動シーブ13,18に回転方向の力が
加えられたときには、該可動シーブ13,18は駆動軸
1及び従動軸2に対し相対回転することとなり、キー等
の摩耗はなく、摩耗粉の発生を抑制することができる。
【0030】しかも、各可動シーブ13,18はそれぞ
れ駆動軸1及び従動軸2と周方向に摺接するので、その
ときの摺動抵抗は小さく、摺動部に焼付き等が生じるこ
とはない。
【0031】また、駆動軸1及び従動軸2上にキーやス
プラインの配置がないので、その分、可動シーブ13,
18のボス部13a,18aの軸方向長さを小さくでき
、延いては変速装置を小型化することができる。さらに
、キー溝やスプライン溝の加工が要らないので、加工費
を低減してコストダウン化を図ることができる。
【0032】尚、固定シーブ12,17が駆動軸1及び
従動軸2に対し回転一体にかつ軸方向に摺動不能に固定
されているので、プーリ10,15とベルトBとの伝動
は、この固定シーブ12,17だけで行われる。つまり
、ベルトBの許容伝動能力の半分程度の比較的低負荷の
伝動ではスリップ率が低いので、ベルトBの側面摩耗も
小さく、固定シーブ12,17だけの片側伝動でも十分
にベルト伝動を行うことができる。
【0033】尚、上記実施例は、駆動及び従動プーリ1
0,15がいずれも可変プーリで構成された無段変速装
置であるが、本発明は、そのいずれか一方を可変プーリ
とし、他方は固定Vプーリである変速装置に対しても適
用することができる。
【0034】また、上記実施例では、駆動及び従動プー
リ10,15の可動シーブ13,18をカム機構20,
30により軸方向に移動させるようにしたが、その他の
機構、例えば軸1,2との相対回転によりねじ送りされ
るねじ部材等により可動シーブ13,18を移動させる
ようにすることも可能である。
【0035】さらに、本発明は、農業機械以外に車両や
その他の機械における変速装置に適用することができる
のは勿論のことである。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によると、固定シーブ及び可動シーブを回転軸上で対
向配置してなる可変プーリを備えたベルト式無段変速装
置において、固定シーブは回転軸に対し回転一体にかつ
軸方向に摺動不能に固定するが、可動シーブについては
回転可能にかつ摺動可能に支持するようにしたことによ
り、プーリとベルトとの伝動を固定シーブで行いつつ、
従来のキーやスプラインを不要とし、キー等の摩耗によ
る摩耗粉の発生を抑制できるとともに、可動シーブと回
転軸との摺動抵抗を小さくして、摺動部の焼付き等を防
止できる。しかも、回転軸上にキーやスプラインを配置
する必要がないので、可動シーブのボス部長さを小さく
して、変速装置を小型化できるとともに、キー溝やスプ
ライン溝の加工が要らないので、加工費の低減を図るこ
とができる。特に、変速幅が大きくて可動シーブの移動
距離が長い場合、ベルトの幅が大きくなって、その伝動
能力に余裕があるので、著効を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る変速装置の要部を示す拡
大断面図である。
【図2】変速装置の全体構成を示す断面図である。
【図3】変速装置の全体構成を示す正面図である。
【図4】従来例を示す図1相当図である。
【符号の説明】
1…駆動軸(回転軸) 2…従動軸(回転軸) 10…駆動プーリ(可変プーリ) 12…固定シーブ 13…可動シーブ 13a…ボス部 14…ベルト溝 15…従動プーリ(可変プーリ) 17…固定シーブ 18…可動シーブ 18a…ボス部 19…ベルト溝 20…第1カム機構 30…第2カム機構 45…変速切換機構 51…推力発生機構 B…ベルト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  互いに平行に配置された1対の回転軸
    の少なくとも一方に設けられ、断面V字状のベルト溝を
    有し、プーリ径を可変の可変プーリと、上記可変プーリ
    のベルト溝に巻き掛けられたベルトとを備え、上記可変
    プーリのプーリ径を変化させることにより、両回転軸間
    の速比を可変としたベルト式無段変速装置であって、上
    記可変プーリは、回転軸に回転一体にかつ摺動不能に固
    定された固定シーブと、回転軸に軸方向に摺動可能にか
    つ回転可能に支持された可動シーブとからなることを特
    徴とするベルト式無段変速装置。
JP12116891A 1991-05-27 1991-05-27 ベルト式無段変速装置 Pending JPH04351359A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013202828A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Oji Holdings Corp エンボス加工装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013202828A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Oji Holdings Corp エンボス加工装置

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