JPH0433809Y2

JPH0433809Y2 -

Info

Publication number: JPH0433809Y2
Application number: JP1986187790U
Authority: JP
Priority date: 1986-12-05
Filing date: 1986-12-05
Publication date: 1992-08-12
Also published as: JPS6395515U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、化粧用パフ、特にはリキツド状化
粧剤に適する化粧用パフに関する。

（従来技術の説明）化粧用パフは、化粧剤を表面に付着させて、そ
の化粧剤を肌に塗布するためのものであり、使用
時にソフトな感触を与えるために弾性発泡体から
なるものが用いられている。この弾性発泡体は、
スポンジと称され、微細な気孔が連通した構造か
らなるものである。

ところで、化粧剤には、粉状あるいはリキツド
状（クリーム状を含む）のものがあり、リキツド
状の化粧剤に粉用の化粧用パフを用いると、化粧
剤がパフ内に浸透してしまい、良好な化粧剤がパ
フから滲出して手を汚すことがある。そのため、
化粧剤に応じたパフを用いるのが好ましい。

従来リキツド状化粧剤に用いられている化粧用
パフには、弾性発泡体の表面に植毛を施したもの
がある。また、弾性発泡体表面を熱溶融させて膜
状として、パフ内に化粧剤が浸入するのを防いだ
ものも提案されている。

（考案が解決しようとする課題）しかしながら、植毛を施した化粧用パフは、植
毛間に化粧剤が付着して保持されるため、化粧剤
が付着し過ぎる問題、及び植毛間に入り込んだ化
粧剤あるいはゴミ等を除去し難く、パフの汚れを
落し難い問題がある。

また、弾性発泡体の表面に熱溶融膜を設けた化
粧用パフは、熱溶融膜が硬いためにソフトな感触
が得られない問題、及び弾性発泡体表面を完全に
熱溶融するのは難しく、弾性発泡体を構成する気
孔が一部表面に残り、その気孔から化粧剤がパフ
内に浸透する問題がある。

なお、表面層を微細な多孔性層、中間層をホツ
トメルト性樹脂皮膜とした化粧用パフ（実公昭61
−27528号公報）も提案されているが、表面層の
孔に入り込んだ化粧剤、またはゴミが、表面層と
中間層との境界部に溜り易く除去し難いきらいが
ある。また、その微細な孔により表面感触が幾分
低下する虞もある。

この考案は、従来の化粧用パフが有している前
記問題を解決して、リキツド状化粧剤を内部に浸
透させることなく適量だけ表面に付着でき、かつ
汚れの落し易い、しかも表面感触のソフトな化粧
用パフを提供せんとするものである。

（課題を解決するための手段）この考案は、表面が絞模様からなる微細な凹凸
形状をした厚み10〜30ミクロンのウレタンフイル
ムを、弾性発泡体の少なくとも片面に積層接着し
て化粧用パフを構成したことを特徴とする。

（作用）この化粧用パフは、弾性発泡体の少なくとも片
面に積層されたウレタンフイルムによつて非透水
性が付与されるため、そのウレタンフイルム上に
リキツド化粧剤付着させて使用すれば、化粧剤を
弾性発泡体内に浸透させることなく化粧をするこ
とができる。

また、ウレタンフイルム上に直接化粧剤が付着
するために、付着し過ぎたときはコンパクト等の
化粧剤収容部の周壁で容易に余分な化粧剤をこす
り落とすことができ、適量だけを肌に塗布するこ
とができる。その上、使用後にウレタンフイルム
上に化粧剤が残つた場合、あるいはゴミ等の汚れ
が付着した場合でも、ウレタンフイルム表面が絞
模様の微細な凹凸形状からなるため、それらを簡
単に拭き取ることができる。

しかも、ウレタンフイルムは柔軟な上に、その
厚みが10〜30ミクロンからなるため、表面感触が
良く、加えてウレタンフイルムの表面形状が絞模
様からなる微細な凹凸形状をしているため、表面
感触が一層ソフトなものとなる。

さらに、ウレタンフイルムは他のプラスチツク
フイルムに比べて耐摩耗性に優れ、しかも10〜30
ミクロンの厚みからなるため、使用中に破れ等の
損傷を生じることもなく、化粧用パフの耐久性を
増大させる作用もある。

（実施例）以下実施例に基づきこの考案を説明する。

第１図はこの考案による化粧用パフの一実施例
10を拡大した断面図である。

この化粧用パフ１０は、弾性発泡体１２の両面
に、表面が絞模様からなる微細な凹凸形状１３を
したウレタンフイルム１４，１４を、ホツトメル
トフイルム１６，１６の融着により積層接着した
構造からなる。

弾性発泡体１２は、軟質ウレタンフオーム、あ
るいはゴムスポンジ等からなる。

ウレタンフイルム１４，１４は、パフの表面感
触をソフトにするため、表面が絞模様からなる微
細な凹凸形状をしている。また、ウレタンフイル
ム１４，１４の厚みは、耐摩耗性を損なうことな
く表面感触をソフトにするため、10〜30ミクロン
からなる。なお、ウレタンフイルム１４を弾性発
泡体１２の片面だけ設ければリキツド用と粉用と
の両方に使用できるパフになる。また、ウレタン
フイルム１４，１４を着色し、装飾性を高めるこ
ともできる。

ホツトメルトフイルム１６，１６は、加熱によ
り融着する性質があり、この実施例にあつてはそ
の融着によつてウレタンフイルム１４，１４と弾
性発泡体１２の接着が行われている。なお、ホツ
トメルトフイルム１６，１６を用いず、接着剤に
より、あるいは弾性発泡体１２表面を火災等の熱
により溶融して、またはウレタンフイルム１４裏
面を熱溶融して、それによつてウレタンフイルム
１４，１４と弾性発泡体１２との接着を行つても
よい。

（考案の効果）この考案の化粧用パフは、表面が絞模様からな
る微細な凹凸形状をした厚み10〜30ミクロンのウ
レタンフイルムを、弾性発泡体の少なくとも片面
に積層接着して化粧用パフとしたものであるた
め、リキツド状化粧剤に使用してもその化粧剤が
内部に浸透するのを防ぐことができ、かつ化粧剤
の付着量も適量とし易く、しかも使用後の化粧剤
及び汚れを容易に落とすこともできるようになつ
たのである。

また、10〜30ミクロンの厚みからなるウレタン
フイルムの柔軟性及びその表面の絞模様からなる
微細な凹凸形状によつて、表面感触をソフトなも
のにできたのである。その上、ウレタンフイルム
の厚みを10〜30ミクロンにしたため、ウレタンフ
イルム本来の優れた耐摩耗性を損なうことなく発
揮でき、パフの耐久性を高めることもできたので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例に係る化粧用パフ
の拡大断面図である。１２……弾性発泡体、１３……絞模様からなる
微細な凹凸形状、１４……ウレタンフイルム。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 表面が絞模様からなる微細な凹凸形状をした
厚み10〜30ミクロンのウレタンフイルムを、弾
性発泡体の少なくとも片面に積層接着してなる
化粧用パフ。 (2) ウレタンフイルムと弾性発泡体の接着が、ウ
レタンフイルムと弾性発泡体間に設けたホツト
メルトフイルムの融着からなる実用新案登録請
求の範囲第１項記載の化粧用パフ。 (3) ウレタンフイルムと弾性発泡体との接着が、
弾性発泡体表面の熱融着よりなる実用新案登録
請求の範囲第１項に記載された化粧用パフ。 (4) ウレタンフイルムと弾性発泡体との接着が、
ウレタンフイルム裏面の熱融着よりなる実用新
案登録請求の範囲第１項記載の化粧用パフ。 (5) ウレタンフイルムと弾性発泡体との接着が、
接着剤によるものである実用新案登録請求の範
囲第１項記載の化粧用パフ。